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<title>送れないメール</title>
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<title>機種変更</title>
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<![CDATA[ 年末にデートをした。<br><br>『機種変更したんだよ』<br><br>彼がちょっと見せびらかすように携帯を見せた。<br><br>ずっと、シュールな文具の宇宙人ぽいキャラクターのストラップをお揃いでつけていた。<br><br>そのストラップ部分が切れて、お揃いじゃなくなっていた。<br>翌日、ヤマダ電機の携帯電話売り場から電話した。<br><br>『機種、何だっけ』<br><br>彼と同じ機種に機種変更した。<br><br>同じ携帯電話で繋がってると思うだけでうれしかった。<br><br>実際、この年は1000以上メールしあっていた。<br><br>会って触れて、電話で声を聞いて、メールで心を伝えていたように思えていた。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10114000452.html</link>
<pubDate>Tue, 08 Jul 2008 01:06:46 +0900</pubDate>
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<title>クリスマス</title>
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<![CDATA[ やっと精神安定剤を減らし体調は良くなって来たけど、会えない日は寂しがり切なくて泣いてばかりいる状態が続いていた。<br><br>会える日が決まると、会えるまでは気分が高揚し会っている間は満ち足りた気分でいられるのに、一緒の時間が終わりに近づくと地獄に突き落とされたように、寂しくなり、泣きながら帰ることもあった。<br><br>年末も近づいた日『仕事、金沢で終わるから終わったら迎えに行くよ』と連絡があった。<br><br>いつものように小躍りするほど、うれしかった。<br><br>ホテルで２人っきりになった時、いつものように飛びつくように抱きついたら、ポケットから小さな水色の包みを出して『クリスマスプレゼントだよ。開けてみて』<br><br>プレゼントだなんて思いもよらなかったし、だいいちクリスマスだなんてことも頭の中に描いちゃいけないと思っていたから余計、びっくりして驚き涙が込み上げて来た。<br><br>パッケージを開けたら首に腕を回しながら『本当は革紐のタイプが似合うと思ったけど、無くてこれにしちゃった』とティファニーのシルバーのアニバーサリーペンダントを着けてくれた。<br><br>その夜の彼からのメール<br>『17年12月23日<br>寂しい時は今日のペンダントを握って寝るんだよ。そこに僕の気持ちがあるから』<br><br>それからは、精神安定剤にまた頼った時も、切ない時も、彼の告別式も、ティファニーはいつも一緒だった。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10114000390.html</link>
<pubDate>Tue, 08 Jul 2008 01:06:34 +0900</pubDate>
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<title>魚津</title>
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<![CDATA[ デパートで待ち合わせをして、彼は『地階の本屋さんにガイドブック買ってくるから待ってて』と言い残して地階に行った。<br><br>1階フロアで待っていたら、化粧品カウンターのお姉さんから新製品の紹介で声をかけられた。<br><br>これから24時間一緒だしメイク直して貰おうと軽い気持ちでカウンターに座っていたら携帯がなって怒ったような声が飛んで来た。<br><br>『じっと待っててって言ったでしょ。せっかくの一緒の時間なのに何でどうでもいいようなことに引っかかってタイムロスするわけ!?』<br><br>気持ちがすごくうれしかった。<br><br>もう、秋の日がくれかかっていた。<br><br>車で1時間とちょっとの富山市内のビジネスホテルにチェックインしてから、ふたりでぶらぶらと天ぷら屋さんまで、日の落ちた街を歩いた。<br><br>中外製薬の同僚が接待に使っていて、美味しいお店だから連れて来たと話してくれた。<br><br>裏通りのカウンターだけの天ぷら屋で日本酒と美味しい天ぷらで時間を過ごした。<br><br>翌日、魚津の水族館に行った。<br>天気が良く、人がまばらな水族館をのんびり手を繋いで歩いた。<br>ひとつひとつが、一緒に眺めることで新鮮だった。<br><br>お互いに『内田康夫』の浅見光彦シリーズが好きなことが魚津が舞台になっている小説を持っていることで判り、小説談義に盛り上がった。共通のことが、ひとつでも見つかるとうれしかった。<br><br>近くの『道の駅』でお土産物を冷やかしながら一緒に眺めた。<br><br>ランチは隠れ家のようなイタリアンカフェでパスタを食べた。<br><br>金沢に戻る高速道路で、ずっと窓を眺めてた。<br><br>『何見てるの、ずっと外見て』<br><br>『幸せな景色を忘れないように』<br><br>ドアミラーに流れる景色をずっと金沢に着くまで、脳裏に刻み込むように眺めていた。<br><br>もう、こんな日が二度とないことを感じていたのかと思うぐらい焼き付けるのに一生懸命だった。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10114000308.html</link>
<pubDate>Tue, 08 Jul 2008 01:06:12 +0900</pubDate>
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<title>秋のプチ旅行</title>
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<![CDATA[ 秋になって『近くにお泊まりに行こうか』って彼が言ってくれた。<br>薬も随分減ってきて、いろんな意味で安定してきていた。<br>仕事も一段落する季節だったし、私の体調も良くなっていた。<br><br>それになにより、いつも2時間くらいしか一緒にいられないことで、夜も電話口で泣いていたし、デパートから電話しても階段脇で子供のように泣きじゃくっていた。<br><br>日曜日は会えないっていつも言っていたので平日しか時間ないのだから致し方ないのに…。<br><br>『毎年秋に友人とゴルフ行くんだよ。泊まりでね。今年はそれを断るからその代わり一緒に過ごそう』<br><br>すごく嬉しかった。<br><br>その日が来るのが待ちきれなくて、秋のジャケットを買った。ツィードのスカートを買った。ワイン色のカットソーを買った。１泊にちょうどいいファーのバッグも買った。全部お泊まりのプチ旅行のために。<br><br>待ちに待った日が来た。<br>土曜日はお互いに昼までは仕事なので夕方デパートで待ち合わせをした。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10113302320.html</link>
<pubDate>Sun, 06 Jul 2008 02:05:59 +0900</pubDate>
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<title>依存症</title>
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<![CDATA[ 普通の恋人同士と何も変わらない日々だった。<br><br>10日に1回は、仕事が終わってからデートしていた。<br><br>金沢と七尾じゃ、車でも往復3時間はかかる。<br><br>彼の仕事が金沢にある日や、彼が仕事の都合をつけられる日がデート出来る日だった。<br><br>もともと忙しい彼が『時間を作り出す』が正しい表現で、仕事は月曜日から土曜日までだが、休日もどこかの店舗で働いていた。<br>『他の人に出て貰ったら、休日出勤手当て払わなきゃならないけど、僕は年俸だから経費かからないんだよ。それに出て貰うとシフト回せなくなるしね。』と笑ってた。<br><br>平日も、朝の7時には店舗の鍵を順番に空けて、夏はエアコンを入れ、冬は暖房を入れ、真冬はさらに早く5時起きで順番に店舗の雪かきまでしてた。<br>5時からはじめても4店舗ほど終わるのは9時の開局時間になり、白衣に着替えて次の薬剤師の仕事に取りかかっていた。<br><br>早朝は、従業員や患者さんにたいする心遣いだった。<br><br>夜も開局時間が終わる時間から、会議や打ち合わせ、薬剤師の確保や申請書類の作成、社長の代理のお通夜まで、早朝から深夜まで仕事していた。<br><br>夜は、会社に対する仕事の時間だった。<br>『僕は、仕事以外に趣味らしい趣味も今までなかったから、今はこれが趣味かな』と、私を指差して笑ってた。<br><br>この年の秋になるまで、お酒は薬や病気の影響も考えて彼に禁止されていたけど、僕と一緒の時だけ許可すると数回楽しい時間を過ごした。<br><br>数回はそのまま七尾まで車で帰れずビジネスホテルに泊まり、私はホテルまで一緒に行っては3時にはタクシーで帰宅していた。<br><br>1度、最終の電車で帰宅すると駅まで電車を待ったことがあった。<br>距離を実感させられた。<br>車で有料道路を飛ばして1時間半で電車でも駅から駅まで1時間半の距離を、私は行ったこともなかった。<br>実際の距離もわからなかった。<br><br>彼は、会うたびに私を求めたし、私も応じた。<br><br>彼は今までセックスに自信がなかったと言った。<br><br>社会人になって付き合っていた彼女が京都にいたこと。<br>今の嫁とは知人の紹介で知り合ってすぐ結婚したけど、セックスにコンプレックスがあり8年目だけど子どもはいないし、そういう行為はしない関係だと言うことを話していた。<br><br>『同じ金沢だったら、もっと会えてもっと溺れそうだから、この距離でいいんだよ』って。<br><br>温かくて誠実で包み込む優しさがあって、明るくてパワフルに仕事をしている彼の人生の何かを私が変えてしまったのではと思うようになった。<br><br>仕事が忙しい彼は次のデートの約束は出来なくて、私はいつも予定を空けておくようになっていた。<br><br>私はピルを飲み続けていた。彼と私自身のために。<br><br>彼は、私の全身を愛してくれて、私と繋がっていることを実感出来る時が、いちばん好きだと『これって、これ以上なく世界でいちばん近くにいるんだよ』って。<br><br>確かに何も邪魔されず、心も身体もいちばん近い。<br><br>彼は『セックスがこんなに気持ちよくて、温かくて満ち足りたものだなんて今まで感じたことがなかった』と、彼にとって私は新しい発見や自信をプレゼント出来ていたのかも知れない。<br><br>私は彼が喜び望むことは何でもしたかったし、実際に何でもしていた。<br>彼が経験したことのない快感も含めて、望まれたら。<br><br>私はそれが、彼の愛情にたいして出来る私なりの愛情表現のひとつだと思っていたし、彼のよろこびは私の充実感でもあったし、なにより抱きしめて貰えることが、ご褒美のすべてだった。<br><br>デートの最初も抱きしめて貰って、帰りも私の気が済むまでじっと抱きしめて貰う。<br>じっと抱きしめて貰ってると、彼の温かい体温を感じ、肌触りを確認し、彼の匂いに包まれて、精神も何もかも満たされる不思議なアドレナリンが出る感じがした。<br><br>薬からは離れられたけど、今度はそのアドレナリン依存症になっていたのかも知れない。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10111064893.html</link>
<pubDate>Sun, 29 Jun 2008 13:01:17 +0900</pubDate>
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<title>神様からのプレゼント</title>
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<![CDATA[ 秋になり、精神的症状も良くなっていた。<br><br>最初の日の冬の夜のまたたく星空を思い出しては、彼はあの日に神様が私に宛てくれた最大のプレゼントだと思うようになっていた。<br><br>献身的に支えてもらったことで、私は深い愛情で溢れて自分でコントロールできない程になっていた。<br><br>時々、24時間一緒にいられないことに、電話しては泣いたりしていた。<br><br>私たちには24時間一緒にいられない理由があった。<br><br>これほど深い絆や信頼関係で結ばれてしまったのに、お互いに他にパートナーがいたから。<br><br>『どうしてもっと早く出会わなかったんだろう』と泣くたびに『今なんだよ、今だから出会ってお互いを必要に感じるんだよ。もっと早くても遅くても、今は有り得ないんだよ』<br><br>彼に言われるたびに、お互いにパートナーを大切に生涯生きることを前提に、今を大切にすることを納得させていた。<br><br>本当に運命って、深い谷に落ちそうな時に手をさしのべてくれる人が現れて支えて引き上げてくれる…神様がちゃんとみててプレゼントしてくれたんだと思った。<br><br>彼が病から引き上げてくれている時に私は『私にかかわるってことは、泥沼に一緒に落ちることだったりもするのよ』と言うと『僕は蟻地獄に落ちかかってる君を引き上げてるだけだよ、同じ位置にはいないよ。大丈夫』と笑ってた。<br><br>職場の環境は変わらなかったけど、私を投げやりな気持ちにさせていた男性たちとも距離をとるようになり、何より彼に依存しきって気持ちは満たされていた。<br><br>この心も身体も満ち足りた感じを神様がプレゼントしてくれたんだと思っていた。<br><br>無宗教だけど、彼と神様に感謝する日々だった。<br><br>温かく明るく包み込むような彼と、同じ世界軸を生きていることが、すごく幸せだった。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10111041876.html</link>
<pubDate>Sun, 29 Jun 2008 11:26:33 +0900</pubDate>
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<title>パニック障害は必ず治る</title>
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<![CDATA[ 薬剤師だった彼は献身的に心の支えになってくれた。<br><br>精神科医系の病気の薬の扱いが今まで少なかったからと、さまざまなパニック障害や鬱に関する薬物療法の本を読みあさった結果『僕が治す。僕を信じて。絶対治るから』<br><br><br>クリニックでは、症状や患者の気持ち(これも症状のひとつ)を聞いて薬を処方する。他の診療科と違うのは、だいたいが聞いて薬を出すだけで検査等の医療行為は少ない。<br><br>本当の心の葛藤も彼は知っていたし、薬効やパニック障害でおこる脳内でおこる現象も熟知していてくれた。<br><br>彼はまず『お腹がすいても腐ったケーキを食べちゃダメ。美味しい苺ののったケーキだけを食べなさい』と複数の男性との関係を断ち切り自分だけを信じて治療に専念させようとした。<br><br>仕事には復帰したものの、常にさまざまな薬が手放せない状態が続き、鬱の時は平静を装って仕事をするのがつらかった。<br><br>『薬をやめられそうになったら、やめようね』<br><br>ある日、そう言ってくれた彼のことばに『今日、今、やめる』<br>私はパニック障害の治療薬や睡眠薬や精神安定剤の増えていく薬と決別して、普通に生きたいと希望を持てるようになった。<br><br>すぐ翌日から、薬をやめたことによる症状が襲って来た。<br><br>薬が体内から消えはじめて震えが出てきた。大量の汗が流れ落ちる程だった。季節は冬の終わりから初夏になっていた。まだ真夏日でもないのに、汗が流れ落ち動悸がし、ペットボトルが手放せず、朝の通勤時にはバスに乗れる状態じゃなく、それでも這うようにタクシーにのり通勤していた。<br><br>体重も急に増え、今までにない体重まで増えても、増え続けるのは止まらず気がつくと8キロ増えていた。<br><br>動悸だけではなく、幻聴にも苦しめられ、精神が混乱し自殺を試みるたびに、自らの行動の恐怖に、彼に電話で助けを求めた。<br><br>本当は医師の指示通りに薬を減量していかないと症状が戻ったり、入院する場合もあるし、精神の混乱から死に至る場合もあることを、私は後から知った。<br><br><br>やっと症状が落ち着いて来たのは、献身的にどんな時も『僕がついてる。必ず治る』と支え続けてくれて半年以上経って、季節は秋になっていた。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10110988191.html</link>
<pubDate>Sun, 29 Jun 2008 05:00:39 +0900</pubDate>
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<title>パニック障害</title>
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<![CDATA[ 2005年3月<br>仕事は忙しかった。<br><br>ひとりで忙しい感じがしていて、常に苛立ってた。<br><br>苛立ちで気が狂いそうなのを抑えながら、仕事を終えて駅の地下通路を歩いていた時、急に床のオセロ盤のような黒と白の四角い床が歪んで立っていられなくなり動悸と呼吸が止まりそうな状態で座り込んでしまった。<br><br>パニック障害の発作だった。<br><br>精神安定剤やパニック障害の薬を飲みながら仕事には行っていたけど、もうダメだとクリニックで診断書を貰った。<br><br>職場の会長に、パニック障害に至るストレスの経緯の報告書を作り、労災申請するか職場の改善を要求した。<br><br>発作に襲われながら労働基準局に行き、闘う作戦も練った。<br><br>会長は『しばらく休んで休養して仕事に戻りなさい。きちんとした男性の事務長を雇うから』と。<br><br>頑張ればみていてくれるんだと2週間休んで復職した。<br><br>その頃のことはあまり覚えていない。<br><br>毎日がパニック障害で辛かった。<br><br>でも、本当に苦しくなるのは復職してからだった。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10108989325.html</link>
<pubDate>Sun, 22 Jun 2008 22:59:30 +0900</pubDate>
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<title>冬がはじまるよ</title>
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<![CDATA[ 私の仕事が終わる時間に合わせて近くまで迎えに来てくれた。<br><br>黒い大きな排気量の車で、統括マネージャーと言う仕事上、移動が多く、社長の所有の車を彼が譲り受けて仕事用に使っていると聞いた。<br><br>彼は創業まもない頃から社長と経営に携わり、当時能登の田舎に1店舗から県内に20数店舗まで増やし県内有数の会社にした立役者だった。<br>社長にはない店舗経営上必要な資格も持っていたし、もともと中外製薬の営業マンとして働いていた人当たりの良さが、部下から信頼も厚かった。<br><br>ひとつひとつの店舗の立ち上げに場所の選定から図面から申請しオープンまで携わり、愛着を感じているような、まるで看守のような数の鍵束が車の中にあった。<br><br>暦の上ではもう春だけど冬の終わりのような日に尾張町の裏手のフレンチレストランで検査結果をお祝いした。<br><br>平日でひとけがなく、奥の窓際でキャンドルの灯りの中で『僕のおちんちんの膿は、風邪ひいて勝手に処方して飲んだ抗生物質の副作用らしい』と笑ってた。<br><br>私はワインをいただき、運転手の彼はペリエを飲みながらたわいのない話しをした。<br><br>食事を終えて車に戻ると『これからも付き合ってくれない？僕は長く大切にするから』<br>私は黙って頷いた。<br>なぜか最初の夜の星空を思い出し、病気かもしれないと切り出してくれた優しさにも、こんな温かい人、他にはいないと思った。<br><br>車の中で槇原敬之の『冬がはじまるよ』がかかっていた。<br><br>私の好きな歌が彼も好きなんだと、安らげる気持ちになった。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10108772638.html</link>
<pubDate>Sun, 22 Jun 2008 10:58:45 +0900</pubDate>
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<title>混乱のもと</title>
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<![CDATA[ 嘘や欺瞞や偽造や社会的に非常識な職場環境の中でストレスと闘いながら仕事をしていた。<br><br>転職も何度も考えたけど、頑張っていればいつか理解して改善される時が来ると思ってた。<br>経理の女性もあと2年で60歳になり定年になる。<br>なにより仕事の重要な部分を占めて、仕事を依頼してくれる人の為にも頑張らなくちゃと思ってた。<br><br>表面的には笑顔でコミュニケーションをとりつつ仕事をしていたけど、嘘や欺瞞や偽造に対してはらわたが灼けるような苛立ちを毎日感じていた。<br><br>そんな職場で続いていたのは、きちんと粛々と仕事をしていたらいつか認めて貰えると言う誇りにも似た気持ち。<br>外部からみて、私は反体制でありながら完璧な仕事ぶりで、仕事上助けられた人がお礼をしたいと食事に誘われ、そのまま食事が男女の関係になってしまった。<br><br>そこでは私はきちんと扱われ私自身を正しいと認めて貰える場所だった。<br><br>そんな相手が、病院長、会社の代表、テレビ局の取締役専務、ビルのオーナー、世界的に有名な研究者である大学教授。<br><br>社会的に立派な立場のある方に認めて貰えるだけで、良かった。<br><br>男女の関係でも恋愛とか愛情とかでもなく、ただ不条理な職場環境で対応していくための『何か』のために次々に増える複数の男性と関係を続けていた。<br><br>相手にとっては、妻でも飲み屋の女の子でもなく、楽しい食事の時間を過ごしエッチも楽しめ恋愛のようなややこしい関係でもない関係。<br><br>当然、男性が時間が出来て会いたいと思えば連絡をし、私は都合を合わせる関係。ビストロやフレンチでワインを飲み、割烹や料亭で日本酒を飲み、タクシーで高級クラブに移動しウイスキーを飲み、相手の望むエッチをする。それがいつしかストレス解消になっていた。<br><br><br>私は仕事に対する誇りとは全く方向性の違うプライベートを送ってた。<br><br>病院の検査結果が出る日が来た。電話で問い合わせたら陰性。何でもなかった。一応、彼に連絡した。<br><br>検査結果に、とても喜んでくれて『仕事が終わる頃に迎えに行くから、フレンチレストランでお祝いしよう』と言ってくれた。
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<link>https://ameblo.jp/0124yumi/entry-10108764112.html</link>
<pubDate>Sun, 22 Jun 2008 10:17:43 +0900</pubDate>
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