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<title>華の部屋～夢小説の世界</title>
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<description>乙女ゲーム・『ダーリンは芸能人』の夢小説を書いています</description>
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<title>アオイトリ　№７４　御子柴 丈視点</title>
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<![CDATA[ 「俺のこと、知ってる？」<br><br>知っているも何も、前にテレビの歌番組で一度、競演したことがある。<br><br>そしてその時は、確か彼女も…○○も一緒だった。<br><br>「はい…JADEの…折原夏輝さん…ですよね」<br><br>そう答えた時、情けないことに声が上ずって震えているのが自分でも判った。<br><br>「地震、大変だったよね」<br><br>「は…？」<br><br>いきなり話が飛んで、俺は思わず間抜けな声を出す。<br><br>「今、JADEは全米ツアーの真っ最中だから、本来は俺が此処に居るはずはないんだよ」<br><br>「えっ！？じゃ、じゃあ何で…？」<br><br>目の前に立つ折原さんの口から、次々に謎の言葉が飛び出して来て、俺を混乱させる。<br><br>「嫌な予感がしたんだよ。だから急いで日本に戻って来た」<br><br>渇いた声でそう言った瞬間、思いがけない力強さで、折原さんが俺の服の胸ぐらを掴んだ。<br><br>「彼女に…○○に何をしようとした？」<br><br>声を荒げるわけじゃない、むしろ静かで低いその声に、俺は気圧されていた。<br><br>「別に…最初（はな）っから答えなんか期待しちゃいないから、答える必要なんかない。だけど俺は…君等もＤ通も…そして君等に彼女を提供しようとした榊さんも、絶対に許さない」<br><br>そう言って、折原さんは突き飛ばすように俺の服から手を離した。<br><br>それでも瞳の中には怒りの色を湛えて、まっすぐに俺を見つめている。<br><br>この人が普段、穏やかに見えるのは、強い意思の力でその激しさや熱い思いを押さえ込んでいるからに違いない。<br><br>グッと拳を握りしめた折原さんが、上を向いてハーッと大きく息を吐き出す。<br><br>「俺は…絶対に許せないし、許したくはない。でも、彼女が…○○が君等を助けて欲しいと言ったんだ」<br><br>「えっ？」<br><br>聞き間違いかと思った。<br><br>折原さんと○○が恋人同士…というのは、業界では割と知られていたけれど、それを知っていても、俺は彼女を諦めることが出来なくて、あんな馬鹿な真似をしてしまった。<br><br>Ｄ通もウチの社長も、それにＤ通の意向を汲んだ榊さんも、彼女を利用しようとしていたのに…<br><br>その尤もたる被害者である彼女が、俺達を助けて欲しいって？<br><br>「君等には…MISTYには才能がある。だけど、今の事務所にいたら、君等の才能はいいように利用された揚げ句に、ただ使い捨てにされてしまう。彼女はMISTYの事務所の社長に会ったことがあるんだろ？その時に、ひどく不安を感じたらしい。その事を俺に切々と訴えたよ。“本当の御子柴さんは、決して悪い人間なんかじゃない。御子柴さんやMISTYの周りが、あの人達を苦しめている”って…ね」<br><br>グサリ…と、何かが胸に思い切り突き刺さったような気がした。<br><br>『本当の御子柴さんは、決して悪い人間なんかじゃない。御子柴さんやMISTYの周りが、あの人達を苦しめている』<br><br>そんな風に言い切れるほど、彼女は俺やMISTYに深く関わってなんかいない。それなのに、彼女は俺達をがんじがらめにしているモノの存在を、正確に読み取っていたなんて…<br><br>「イギリスの…BPIって聞いた事ぐらいあるだろう？英国レコード産業協会…British Phonographic Industry、イギリスのレコード会社による業界団体だよ」<br><br>「あ…ええ、確か大手のレコード会社とメーカーなんかの沢山の音楽関係の会社で作られている団体…ですよね？」<br><br>咄嗟に聞かれて、おぼろげな知識を頭の中から引っ張り出して答えると、折原さんがもう一度、俺に真っ直ぐな眼差しを向けた。<br><br>「そのBPIの幹部に俺達JADEと親しくしている人がいる。彼にMISTYの曲を聴いて貰った。そしたら、是非、イギリスで君等をデビューさせたいって話になったんだ」<br><br>「え…？」<br><br>さっきから、次から次に折原さんが俺に話す衝撃的な内容に、思考と気持ちが追い着いていかなかった。<br><br>「あの…もう一度、言って貰ってもいいですか？」<br><br>信じられない気持ちで、恐る恐る呟いた俺を見て、折原さんはほろ苦く笑った。<br><br>「彼女の望みだったんだ。君等MISTYに…本当の居場所を与えて欲しい、あの人達の音楽が不当に扱われるのは絶対に間違っています！って泣かれちゃったからね。彼女の涙には弱いんだよね、俺」<br><br>「あの…」<br><br>「まだ残っているMISTYの所属会社への契約分の違約金は、イギリスのレーベル会社が払ってくれるってさ。JADEの俺としても、彼女の恋人としても複雑だけどね」<br><br>肩を軽く竦めた折原さんが、ポケットの中から一枚のメモを出して俺に差し出した。<br><br>そのメモには電話番号らしい数字があった。<br><br>「ここに連絡するといい。俺の名前を出してキミの名前とMISTYの名前を言えば、話は通る筈だから。あ、だけどくれぐれもＤ通やキミの処の社長には知られないように内密に動くのを忘れないで…」<br><br>「な…んで…」<br><br>「……………」<br><br>「なんで、こんなッ！あんな…あんな非道いことをしようとした俺に…なんでここまで出来るんだよッ！？」<br><br>自分でも訳のわからない感情に押しつぶされてしまいそうだった。<br><br>「勘違いしているみたいだけど…もちろん、俺だけだったら絶対にこんな事はしなかったよ。最初に言っただろ？絶対に許さない…って。この話を受けた瞬間、君たちは否応なしに逃げ場のない崖っぷちに追いつめられるんだ。イギリスに飛んでも、そこで失敗したらMISTYは完全におしまいだよ。そこの処、ちゃんと判ってる？」<br><br>揶揄するような口調なのに、折原さんの目は全く笑っていなかった。<br><br>信じられないようなビッグチャンスを与える…だけどそれを活かすも駄目にするのも俺達次第。<br><br>折原さんがくれたこのチャンスに、全てを賭けるだけの勇気がないのなら、今の会社にいいように利用されて、Ｄ通に首根っこを押さえられたままでいろ…そういう事なのか。<br><br>なんて怖い人なんだろう…<br><br>○○の俺達を心配してくれる無償の優しさに感激して、折原さんの本心を見落とそうとしていた。<br><br>この人は…俺達のした事を決して許したわけなんかじゃない。<br><br>厳しい環境に突き落として、本当に這い上がって来られるだけの才能があるかどうかを見極めようとしている。<br><br>仮に俺達がどんな風に転んでも、折原さんには何のリスクもない。<br><br>ただ黙って、俺達が堕ちて擦り切れていくのを見ているだけでいいのだから…<br><br>そうか…そうだったのか<br><br>これが…この人の…俺への…MISTYへの復讐だったんだ。<br><br><br><div align="center"><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20141019/16/12211221nao/56/30/j/o0205013713102834533.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20141019/16/12211221nao/56/30/j/o0205013713102834533.jpg" alt="" border="0"></a></div>
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/entry-11941110663.html</link>
<pubDate>Mon, 20 Oct 2014 13:02:07 +0900</pubDate>
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<title>アオイトリ　№７３ 　折原夏輝視点</title>
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アメンバー限定公開記事です。
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/amemberentry-11917927294.html</link>
<pubDate>Sun, 07 Sep 2014 19:55:33 +0900</pubDate>
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<title>アオイトリ　№７２　御子柴 丈視点</title>
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アメンバー限定公開記事です。
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/amemberentry-11905670301.html</link>
<pubDate>Thu, 14 Aug 2014 16:14:48 +0900</pubDate>
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<title>アオイトリ　№７１　折原夏輝視点</title>
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<![CDATA[ 地震の影響があった場所を避けながら、俺は彼女を連れてやっと自分のマンションに戻って来た。<br><br>助手席で身を縮めるようにして座っていた彼女は、その間ひと言も口を開こうとしないでずっと細かく身体を震わせていた。<br><br>いつもよりも神経を使って運転しなければならないと思いながらも、俺はそんな彼女の様子が気になって仕方がなかった。<br><br>あのビルで…いったい何があったのか…<br><br>今はきちんと直しているけれど、俺が彼女を受け止めた時には、彼女の服は不自然にはだけていた。<br><br>それにあの声…<br><br>春が惚れ込んでプロデュースを申し出た程の天使のような澄んだ声が、ひどい風邪でもひいてしまったかのように不自然に濁っていた…<br><br>「着いたよ。降りようか」<br><br>マンションの地下に車を滑り込ませてエンジンを切り、やっと彼女の方に目を向けると、ピクリとした彼女が怯えるような顔をする。<br><br>俺は…運転席から降りて助手席の方に回ると、ドアを開けて身体を屈めて彼女と視線を合わせた。<br><br>「また、キミに触れてもいい？」<br><br>「なつ…き…さん、私…」<br><br>今にもピシリと音を立てて、ひび割れてしまいそうな瞳が俺を見つめる。<br><br>「ここに居たら誰に見られるか判らないから。とにかく俺の部屋に行こう」<br><br>壊れ物を扱うようにそっと手を取ると、いつもよりも緩慢な動作でゆっくりと助手席から降りる彼女にちょっと違和感をおぼえた。<br><br>何だろう。この感じ…まるで病み上がりの病人みたいだ。<br><br>さっきは無我夢中で、抱き上げて車まで走ったけれど、さすがに今はそれは出来かねた。<br><br>それでも足元のおぼつかない彼女の肩をしっかりと抱くようにしながら、何とか部屋まで辿り着く。<br><br>「ちょっと空気を入れ換えて何か温かいものでも作るから」<br><br>彼女をソファに座らせて窓の方に行こうと背を向けた時、ぐいっと身体が後ろに引き戻された。<br><br>「え……」<br><br>予期しなかった事に驚いて振り返ると、彼女が俺のシャツの裾を握りしめていた。<br><br>「いか…ない…で…」<br><br>ひゅうひゅうと鳴る風のような声がかすれて耳に響く。<br><br>「いかな…いで…そばに…いて…」<br><br>縋りつくようなまなざしが必死に俺を見上げている。<br><br>その琥珀色の瞳に、みるみる涙が溜まっていく。<br><br>手の平を口元に押し当てて、彼女は嗚咽をこらえるようにしながら、それでも片手はしっかりと俺のシャツを握りしめて離そうとしない。<br><br>崩れる……そう思った瞬間、濁流のように感情が溢れ出した。<br><br>ひったくるように彼女の身体を抱き寄せると、涙で濡れた指が必死に俺のシャツを掴む。<br><br>「なつ…き…さ…」<br><br>「ごめん！キミをずっと…こんなに独りにさせて…ほんとにごめん！」<br><br>甘やかな香りのする髪に顔を埋めるようにして抱き締めながら、殆ど怒鳴るように叫んでいた。<br><br>こんなに細い肩だったのか。<br><br>こんなに華奢な身体をしていたのか。<br><br>泣きたくなるほど懐かしく、その愛おしさに胸が張り裂けそうになる。<br><br>さっきから彼女とは、全くと言っていいぐらい会話らしい会話なんかしていなかったのに、こうして抱き合っていると、お互いの気持ちがお互いの中に怒濤のように流れ込んでくるみたいだった。<br><br>まるでエスパーにでもなったかのように、彼女の俺に対する思いが手に取るように判った。<br><br>こんなにも彼女は俺を求めて必要としてくれていたのに…<br><br>俺は…何を恐れていたんだろう。<br><br>「ごめん…本当にごめん」<br><br>今はそんなありきたりな言葉しか出てこなかった。<br><br>歯を食いしばって感情を押し殺す。<br><br>例えどんな出会い方をしていたとしても、俺は彼女を愛さずにいられなかったに違いない。<br><br>彼女は俺にとってそこまで特別な存在なんだ。<br><br>全身を波打たせて泣きじゃくる彼女を抱き締めながら、もう一度自分に強く言い聞かせる。<br><br>俺は…絶対に絶対に彼女を守ってみせる。<br><br>彼女を傷つけるもの、全てから…<br><br><br><br><div align="center"><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20140721/17/12211221nao/30/b6/j/o0223014913009844744.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20140721/17/12211221nao/30/b6/j/o0223014913009844744.jpg" alt="" border="0"></a></div>
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/entry-11897552107.html</link>
<pubDate>Mon, 21 Jul 2014 17:20:10 +0900</pubDate>
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<title>ロングバケーション</title>
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<![CDATA[ <p>「前向きに」という駐車場の注意書きに励ましを感じる今日この頃…</p><br><p>リハビリの調子はやっている本人には大きな変化を感じませんが、周囲の方々の目には確実に前に進んでいるように見えているみたいです。</p><br><p>先日、職場の上司がお見舞い7にいらして下さり、職場復帰についての話をされました。</p><br><p>その時に上司が言って下さったのが</p><br><p>「これまで一生懸命、仕事を頑張ってきたのだから、少し長めの休暇を貰ったと思ってゆっくりしてください」</p><br><p>という言葉でした。</p><br><p>かなり前にヒットしたドラマで“ロングバケーション”という題名のものがありましたが、そのドラマのテーマが、確か</p><br><p>“何をやっても上手くいかなかったり、ツイていない時には、神様がくれたお休みだと思いなさい”</p><br><p>みたいなモノだったような気がします。（←うろ覚え）</p><br><p>入院当初は気ばかり焦ってイライラしてしまう事の方が多かったのですが、泣いても笑っても事態は全く変わらない以上、自分はこの状況を受け入れるしかないのだと、結構時間はかかりましたが気持ちを切り替えることが出来ました。</p><br><p>入院して、社会とは少し離れた場所に身を置いてみて、自分が本当にやりたい事や残したい事、願いや夢や希望が見えてきたような気がします。</p><br><p>まずはこれまで凍結させていたいくつかのお話をちゃんと完成させたい…</p><br><p>これまでは「いつか」とか「そのうちに…」とか、漠然と先延ばしにしていましたが、今回の不測の出来事で、人間は何時どうなるか誰にもわからないのだという事を身を以て知りました。</p><br><p>人の持ち時間は永遠ではありません。</p><br><p>限られた持ち時間だからこそ、誰かの心や気持ちをドキドキさせたりワクワクさせたり出来る物語を残したいと、今は心の底から思っています。</p><br><p>生きがいとか、生きる支えは、何も大仰で高い志じゃなくてもいいのだと思います。</p><br><p>ほんのささやかな思いや願いが、小さな灯火になって前に進むように導いてくれるような気がします。</p><br><p>そしてコメントやメッセージで励まして下さった皆様、愛と感謝を込めて心から御礼を申し上げます。</p>
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/entry-11774350395.html</link>
<pubDate>Mon, 17 Feb 2014 15:01:35 +0900</pubDate>
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<title>生きていくこと　生きること</title>
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<![CDATA[ <p>先日は沢山の優しい励ましお言葉をいただき、本当に有難うございました。</p><br><p>相変わらず、一進一退のリハビリの毎日で、時々心が折れそうになります。</p><br><p>例えば半年や一年間、毎日リハビリを続けたら必ず完治するという保障でもあれば、もっと希望を持つことも出来るのかもしれませんが、まるでゴールの見えない（…もしかしたら永遠にゴールにはたどり着けないかもしれない）マラソンを続けているみたい気持ちになって、ともすれば自暴自棄になってしまいそうな自分と必死に闘っています。</p><br><p>誰にも代わってもらう事の出来ない、私自身の孤独な闘いです。</p><br><br><p>これまで特に大きな怪我や病気などをした事がなかった私は、無意識のうちに自分の健康を過信していたのかもしれません。</p><br><br><p>どんな事でもそうなのかもしれませんが、人は自分がその立場に立ってみて初めて様々なことを実感するのかもしれません。</p><br><p>“わが身を抓って人の痛さを知れ”ということわざがありますが、今、私は嫌という程その言葉を実感しています。</p><br><p>何の疑問もなく手足が動き、歩いて走って食べて、夜になったら眠り、朝がきたら起きて仕事や学校に行く…</p><br><p>そんな当たり前で平凡な毎日が、これからもずっと続いていくと信じていました。</p><br><p>人にはそれぞれの夢や希望や願望があると思います。</p><br><p>好きな人と一緒になって幸せな家庭を築くこと…</p><br><p>億万長者になって自分の欲を満たすこと…</p><br><p>幼い頃から夢見ていた仕事に就くこと…</p><br><p>今になって思います。</p><br><p>どんな夢も希望も、命と健康な心と身体があってこそのものであると…</p><br><p>ヘレンケラーの言葉に<font color="#ff0000" size="2"><strong>「障害は不便です。でも不幸ではありません」</strong></font>という言葉があります。</p><br><p>まだまだそんな境地にたどり着けない私は、今も自分に突然降りかかった不運を嘆くばかりです。</p><br><p>このゴールの見えないリハビリを続ける事にも、社会復帰への焦りにも、これからの自分の未来への恐怖にも押しつぶされそうになります。</p><br><p>（…とあるデータによると、脳梗塞患者の２５％が１年以内に再発。３０～４０％が５年以内に再発。１０年以内に半数が死亡…だとか。すごく嫌なデータを見つけてしまいました）</p><br><p>自分が何処まで行けるか今もわかりませんし、自分の運命を受け入れて生きていく覚悟も自信もありません。</p><br><p>でも今日も何とか生きています。</p><br><p>今日という１日を生き延びることができています。</p><br><p>誰もが当たり前に平凡に生きた１日が、誰かにとってはどうしても生きたかった最後の１日だったかもしれません。</p><br><p>そんな風に思うと、今を生きていることそのものが愛おしく、何よりも価値のあることに思えるのです。</p>
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/entry-11758348883.html</link>
<pubDate>Sun, 26 Jan 2014 19:29:57 +0900</pubDate>
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<title>お久しぶりです</title>
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<![CDATA[ <p>新年のご挨拶もしないまま、今年ももう１月も終わろうとしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか？</p><br><p>個人的なことですが、今年に入って怒涛のように様々な出来事があり、やっとこうして皆様に近況をお話し出来るようになりました。</p><br><p>これから書くことは、完全に私の個人的な（そしてかなり自己満足？的な…）内容ですので、興味のない方はどうかスルーをして頂きますようお願い致します。</p><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><p>今年…２０１４年１月某日　この日は私にとって生涯忘れられない日となりました。</p><br><p>この日の午後、私は何の前触れもなく脳梗塞という病に倒れて病院に運ばれました。</p><br><p>３日間、意識不明の状態が続き、集中治療室で目が覚めた時には私を取り巻く世界が完全に変わってしまっていました。</p><br><p>右半身麻痺…</p><br><p>何故、自分がこんな目に合わなければならないんだろう？</p><br><p>私がいったいどんな悪いことをしたというのだろう？</p><br><p>仕事は？家族は？私のこれから先の人生はいったいどうなってしまうんだろう？</p><br><p>あの瞬間の絶望的な気持ちは、どんなに言葉を尽くしても言い表すことが出来ません。</p><br><p>たぶん、あの数日間の間に一生分の涙を流したような気がします。</p><br><br><br><p>あれから早いもので２週間以上が経ちました。</p><br><p>最初に搬送された救急病院から、リハビリ専門の病院に転院し、今は左手を使って病院のパソコンを借りて、やっと皆様にご報告をすることが出来ました。</p><br><p>左側の脳内出血があったにも係わらず、幸いなことに言語障害も足の麻痺も残ることなく今に至っています。</p><br><p>右足は引き摺りながらではありますが何とか歩くことが出来ます。</p><br><p>右手に麻痺が残っていますが、手を動かすことも出来ますし、感覚も握力も左手と変わりません。</p><br><p>ただペンやお箸を持つことや、指先を使う細かい作業は今も難しい状態です。</p><br><p>担当の先生も理学療法士や作業療法士の方達も、リハビリによってどこまで前のように動けるようになるにかははっきりとは教えては下さいません。</p><br><p>実際には脳内の切れた場所によっても個人差があるようですし、本当にどこまで回復出来るのか何とも言えないのかもしれません。</p><br><p>ただ唯一言えることは、どんなにリハビリを頑張っても、１００％以前と同じ状態には戻ることは出来ないということです。</p><br><p>これまでドラマティックなお話を書いてきたつもりでしたが、現実は物語なんかと違って、ずっと残酷で容赦なく冷たく厳しいものです。</p><br><p>ほんの一か月前までは、まさか自分の身にこんな事が起こるとも思わずに、呑気に過ごしていたのが切ないほど無性に懐かしくてたまりません。</p><br><p>目の前にある、私の意思に反して思うように動いてくれない右手を見つめていると、そこらじゅうの壁や床にこの右手を叩きつけたくなります。</p><br><p>現在ここで連載している「アオイトリ」ですが、今思うと、私にとってなんて象徴的な題名だったのだろうとさえ思います。</p><br><p>最初に搬送された病院では、私の生存率は２０％だったそうです。</p><br><p>殆ど死に向かっていた筈の命が、どんな意味があってこの世に留まったのかわかりません。</p><br><p>今も未来への希望よりも、絶望や不安の方が勝っています。</p><br><p>熱さも冷たさも痛みも感じる感覚はあります。握力もあります。右肩だって回せるし、拳だって握れます。</p><br><p>でもペンもお箸も握れません。パソコンのキーを打てるだけの指先の力がありません。</p><br><p>だけど…</p><br><p>こうして左手が動く以上、まだ私にもここで書き続けることが出来るのかもしれません。</p><br><p>今はまだ私自身の気持ちが、何処にむかえばいいのかわからないので支離滅裂なことしか言えませんが、リハビリ闘病での日々の中で前に進むチカラとなる“何か”を見つけられればと思っています。</p><br><br><p>こんな個人的な愚痴にここまでお付き合い下さった皆様、本当にありがとうございました。</p><br><p>遅ればせながら、今年が皆様にとって幸多き一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/entry-11756291845.html</link>
<pubDate>Thu, 23 Jan 2014 18:32:41 +0900</pubDate>
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<title>アオイトリ　№７０　折原夏輝視点</title>
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<![CDATA[ <p>周囲の異変に気付いたのは、さっきモモちゃんに教えて貰った六本木のオフィスビルのすぐ傍まで来た時だった。</p><br><p>突然の周囲の大きな揺れに、自分の方がどうかしてしまったのか思ったけれど、道を歩いている人が街路樹にしがみついたり、いきなりしゃがみ込んだりするのを見て、すぐに地震を確信した。</p><br><p>邪魔にならないように路肩に車を停めてドアを開けると、揺れはほんの少し治まっているようだった。</p><br><p>平日のせいか、思ったよりも人通りは少なかったけれど、やはり誰もが青ざめて怯えた様な顔をしている。</p><br><p>俺は…人を避けるようにして走りながら、例のビルを見つけて飛び込んだけれど、電気系統がやられてしまったのか、ビルの中は真っ暗だった。</p><br><p>何処からか悲鳴や泣き声が聞こえてきて、思わず顔を上げた時、ビルの上の方から何かが爆発したような音が聞こえた。</p><br><p>「○○ッ！」</p><br><p>エレベーターの電気も消えているし、階段に続くドアにも鍵が掛かっている。</p><br><p>そうだ！ビルの裏側に廻れば非常階段があるかもしれない。</p><br><p>そう思いついた俺は、すぐにビルを飛び出して細い路地を通ってビルの裏へと走った。</p><br><p>そして…非常階段の踊り場にうずくまっている彼女の姿を見つけた時、一瞬、自分が幻覚を見ているのではないかと思った。</p><br><p>「○○ッ！○○ちゃんッ！！」</p><br><p>幻覚ではない事を確かめたくて、大声でその名前を叫ぶと、俺に向けた彼女の目が大きく見開かれた。</p><br><p>その顔を見た時、自分が見ている彼女の姿が夢や幻なんかじゃなくて、本物の実体を持った彼女だと確信した。</p><br><p>彼女のいる踊り場の真下まで走って行くと、非常階段の１階から２階にかけての部分が不自然に折れ曲がっているのが目に入った。</p><br><p>「飛び降りろ！」</p><br><p>瞬時の判断でそう怒鳴って両手を広げた俺を見て、彼女は怯えた顔で必死に首を横に振る。</p><br><p>彼女がいる踊り場は３階部分だ。確かにそこから飛び降りるのは勇気がいるに違いない。</p><br><p>泣き出しそうに顔を歪ませる彼女を見上げて、俺は必死な思いで声を上げた。</p><br><p>「絶対に受け止めるから！俺の命に代えても絶対にキミを助けるから！だから俺を信じて！！」</p><br><p>もしもまた大きな揺れが来たら、今度はこのビルでさえ崩れ落ちる可能性だってある。</p><br><p>「キミの命を俺に守らせて！頼むから！！」</p><br><p>これまで自分が、どれほど小さな事に悩んできたのかを嫌というほど思い知る。</p><br><p>狂おしいほど愛する者の命が、目の前で危機に晒されている…その恐怖と焦燥に比べれば、これまで抱えてきた俺の嫉妬心なんて塵芥みたいなモノでしかない。</p><br><p>「俺はもう何からも逃げたりはしない！だからキミも引かなくていいんだ！もう何も恐れなくていい！！キミは…もっと我が儘になれ！」</p><br><p>掛け値なしの本心だった。</p><br><p>心の底からの叫びだった。</p><br><p>キュッと唇を噛みしめて踊り場の柵を掴んだ彼女が、意を決したように柵を乗り越えた。</p><br><p>加速度が付いていた分の衝撃はあったけれど、小柄で華奢な彼女を受け止めるのはそれほど難しい事ではなかった。</p><br><p>何度も何度も、繰り返し夢に見てきた。</p><br><p>愛しい温もり</p><br><p>この世にある何よりも大切で、唯一無二の存在…</p><br><p>今、その全てが、確かに俺の腕の中にある。</p><br><p>やっと…やっと…</p><br><br><div align="center"><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20131201/15/12211221nao/9e/06/j/o0181013712766930484.jpg"><img border="0" alt="華の部屋～夢小説の世界" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20131201/15/12211221nao/9e/06/j/o0181013712766930484.jpg"></a> </div><p><br></p><p>「やっと…捕まえた！もう絶対に離さない」</p><br><p>力一杯抱き締めると、彼女の震えがダイレクトに伝わってくる。</p><br><p>「な…つき…さ…」</p><br><p>掠れたような声が聞こえて、思わずハッとする。</p><br><p>いつもの澄んだ綺麗な声じゃなくて、喉の奥から絞り出すような澱んだ声…</p><br><p>彼女の肩を両手で掴んで、自分の胸から引き離して改めてその姿を確認すると、服の前のボタンが全部外れて、白い胸元と下着が目に飛び込んできた。</p><br><p>「いったい何が…」</p><br><p>そう言い掛けた時、彼女も自分の姿に気付いたらしく、顔を強張らせて俺の視線から自分の身体を隠した。</p><br><p>最悪の想像が一瞬だけ頭を過ぎったけれど、ここで彼女を詰問するわけにもいかない。</p><br><p>俺は…急いで自分の着ていたＧジャンを脱ぐと、彼女を包み込むようにして抱き上げる。</p><br><p>「夏輝さ…」</p><br><p>「話は後！とにかく此処から離れるから、しっかり俺に掴まってて！」</p><br><p>不安そうに俺を見上げる彼女を抱いて、俺は元来た道を走り出した。</p><br><br><br><p>◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇</p><br><br><p>前回の更新から随分と間が空いてしまいました。</p><br><p>今年も早いものでもう１２月です。</p><br><p>私にとってこの１年は本当に激動の年でありました。</p><br><p>これまで生きてきた中で、一番忙しく働いたんじゃないかと思うほど怒濤の日々でした。</p><br><p>話しは唐突に変わりますが、アメブロ以外のもう一つのサイトの方ですが、そのうちに移転をしたいと思っています。</p><br><p>これまでは無料のHP制作会社を使わせて頂いていたのですが、以前から比べると形式が変わって使いにくくなったのと、広告バナーがアダ○ト色が強いのに嫌気がさしてきたのが主な理由です。</p><br><p>管理更新用の画面もアダ○ト系の広告がドーンと掲載されていて、使い辛くなった上にゲンナリして更新意欲も削がれてしまいます。</p><br><p>まぁ、先に書いた通りリアル生活が慌ただしいので、すぐに移転や移植は難しいと思うのですが、ボチボチとやっていきたいと思っています。</p><br><p>寒い日々が続いております。皆様もどうかお身体をご自愛ください。</p>
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/entry-11715685282.html</link>
<pubDate>Mon, 02 Dec 2013 12:03:45 +0900</pubDate>
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<title>アオイトリ　№６９　折原夏輝視点</title>
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アメンバー限定公開記事です。
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<pubDate>Fri, 15 Nov 2013 10:05:49 +0900</pubDate>
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<title>アオイトリ　№６８　折原夏輝視点</title>
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<![CDATA[ <p>俺が急遽、帰国することになる１日前　―――――――</p><br><p>俺達JADEのメンバーは、ロサンゼルスにいた。</p><br><p>「あ～あ、次のライブは、明日の移動日を挟んでシカゴかぁ」</p><br><p>今日のライブを終えた後、アメリカでエージェントを依頼している事務所のロサンゼルス支部を訪れていたが、４人だけになった途端、冬馬が肩を軽く回しながら誰にともなく呟いた。</p><br><p>「まぁ、エージェントに文句を言うつもりはないけどさ、いくら全米ツアーっていったって、本音を言えばライブをする都市の順番を少しは考えて欲しかったよな」</p><br><p>冬馬の言わんとする事を察して、俺がそう答えると、今度は秋羅が溜め息をつく。</p><br><p>「ロサンゼルスからシカゴ、ダラスに行ってヒューストン、それからニューヨーク、サンフランシスコって、俺らどれだけアメリカ中を横断するのか、って話だよな」</p><br><p>「ま、一言でアメリカって言ってもデカい国だからねぇ」</p><br><p>「……おい…あれ…」</p><br><p>冬馬の軽口を片手を上げて制した春が、事務所の窓から見えている向かい側のビルの電光掲示板を見て座っていた椅子から立ち上がった。</p><br><p><br></p><div align="center"><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20130923/17/12211221nao/66/25/j/o0144019212693477715.jpg"><img border="0" alt="華の部屋～夢小説の世界" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20130923/17/12211221nao/66/25/j/o0144019212693477715.jpg"></a> </div><br><br><p>『It is the Chicago city and is massive power blackout！（シカゴで大停電）』という文字が流れるのが見えて、俺達も慌てて窓に駆け寄った。</p><br><p>「シカゴで大停電って…いったいどれぐらいの規模の停電なんだよ？」</p><br><p>思わず呟くと、春が難しい顔をする。</p><br><p>「事によっては…次のライブは中止になるかもしれない…」</p><br><p>「ああ、電気系統がイカれちまったなら、到底ライブなんか出来ないだろうし、まして大停電で街中が混乱している状態なら、ライブどころじゃないだろうしな」</p><br><p>そう言って、秋羅が胸ポケットから煙草を取り出して銜えた時、ドアが開いて、エージェントの事務所の関係者が慌ただしく入って来た。</p><br><p>「申し訳ない、実はたった今、次のライブ開催予定地のシカゴから連絡が入って…」</p><br><p>彼がそう言いかけた時、春が小さく息を吐いて右手の親指で自分の背中の方を示した。</p><br><p>「ああ、電光掲示板のニュースで…もう既にご存じだったんですか」</p><br><p>ホッと安心したように肩を竦めると、彼は春が予想した通り、ライブが中止になった事を告げた。</p><br><p>「それから、これはJADEの活動には、直接は関係ないことかもしれませんが…」と前置きして、彼はやはり先ほど入って来たというニュースを話しめた。</p><br><p>「実は北太平洋の沖で海底火山の爆発があったらしくて、日本に何らかの影響が出るのではないかと言われているようなんです」</p><br><p>それを聞いて、俺達は何となく顔を見合わせる。</p><br><p>「それって…津波とか地震とか、そういう意味？」</p><br><p>冬馬が眉をひそめて問い掛けると、エージェントの関係者は困ったように首を横に振った。</p><br><p>「いえ、特にニュースでは、具体的な影響は言ってはいませんが…」</p><br><p>俺は…黙って彼の言葉を聞きながら、唐突に彼女のことを思い出していた。</p><br><p>いや、それはきっと正しい表現じゃない。</p><br><p>彼女の存在は常に俺の中にあって、改めて思い出す必要なんかないぐらい心を占めている。</p><br><p>日本を離れる直前、俺はWaveの中西京介に会って、彼女を守ってくれるように頼んでから渡米した。</p><br><p>今思うと、彼女を任せるには一番適任な相手であったかもしれないが、本当は一番危険な相手だったのかもしれない。</p><br><p>俺がどうしても彼女に与えてあげられなかったものを、中西くんならば躊躇せずに与える事が出来るだろう。</p><br><p>最初から彼女と中西くんとの関係を、本気で疑っていたわけじゃない。</p><br><p>本当ならあの嵐の夜にだって、俺の方から連絡の一つもすればよかったのに…</p><br><p>セイシェルまで彼女に会いに行った時だって、尻尾を巻いて帰ったりなんかしないで、彼女に会ってきちんと誤解を解くべきだったし、榊さんとのスキャンダルだって…</p><br><p>「………夏輝？」</p><br><p>怪訝そうな声で春に呼ばれて、ハッと顔を上げる。</p><br><p>「一週間…」</p><br><p>考えるよりも先に言葉の方が口から飛び出して、秋羅と冬馬、それにエージェントの関係者が『えっ？』という顔をした。</p><br><p>「シカゴでのライブが中止になるのなら、次のダラスでのライブまで一週間の間が空きますよね？」</p><br><p>「ええ、確かにそうなりますが」</p><br><p>俺のその問いに、エージェントの関係者の彼は戸惑いながら頷いた。</p><br><p>「じゃあ俺は、その間、日本に帰ります！」</p><br><p>「「「えっ！？」」」</p><br><p>「……○○…か」</p><br><p>秋羅と冬馬と、エージェント関係者の３人が同時に声を上げ、春だけが落ち着いた声でボソリと呟く。</p><br><p>「ああ、何か妙な胸騒ぎがするんだ。シカゴのライブが中止になったのだって、俺には偶然とは思えない。口では上手く言えないけれど、今すぐ彼女の元に行かなかったら、俺は絶対に後悔するような気がしてならないんだ」</p><br><p>言葉にする度に、何故かその一つ一つが確かなものとなって胸に迫ってくる。</p><br><p>中西くんが彼女を守ってくれないとか、そういう事じゃない。</p><br><p>勘や予感というよりも、俺の本能が警鐘を鳴らしている。</p><br><p>これまでも何度かそんな思いが胸を掠めたことはあったけれど、俺はその度に自分に言い訳をして空回りしてきた。</p><br><p>でも何故か、今度ばかりはこれまでとは比較にならないぐらいの不安が胸の中を渦巻いている。</p><br><p>もう二度と後悔なんかしたくない。</p><br><p>自分に嘘をつくのも逃げるのも嫌だ。</p><br><p>彼女の優しさに甘えて、本当はずっと我慢をさせていたのも頭の中ではちゃんと判っている。</p><br><p>もうゴチャゴチャ考えて、無駄な回り道をするのはやめた。</p><br><p>今はただ、本能が教える啓示に従うだけだ。</p><br><p>「俺は…今すぐ日本に帰る！誰が止めたって絶対に！！」</p><br><p>誰にも何も言わせないつもりでそう宣言したのに、春も冬馬も秋羅も…揃って肩を竦めただけだった。</p>
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<link>https://ameblo.jp/12211221nao/entry-11619919568.html</link>
<pubDate>Mon, 23 Sep 2013 17:36:20 +0900</pubDate>
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