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<title>春が来るまで…</title>
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<description>心に病を持った筆者の話し。</description>
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<title>７月１１日</title>
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<![CDATA[ <p>　大音量の音楽と、けたたましいファンファーレの中で同じ作業を繰り返す。</p><p>この空間で聞こえるのは、目の前の癒しを与えてくれる機械の動作音だけ。</p><p>ひたすらコインを入れ、レバーを叩き、ボタンを押す。そんな作業を２時間以上繰り返している。</p><br><p>ちょうどお昼を過ぎた頃、タケシがやって来た。</p><br><p>『またお前さぼり？』</p><br><p>横に座り、財布から千円を取り出しながら言った。</p><p>カタカタとメダルが払い出され、彼も同じ作業に加わる。</p><br><p>タケシは、同じ大学の同じ学部で同じ部活の同級生。</p><br><p>『お前もさぼりじゃん。』</p><br><p>そう言うと席を立ち缶コーヒーを２本を買ってきた。</p><br><p>『サンキュー。おっ那智の台入ってるじゃん。』</p><br><p>煙草に火を付け、テンポ良く【７７７】を揃える。</p><p>≪３５番台　ボーナスゲームスタート≫</p><p>アナウンスと共にファンファーレが鳴り響く。</p><p>周りが一斉に振り返り、全ての視線は那智に集まる。</p><p>この瞬間だけ、彼が微笑み、唯一満足できる。</p><br><p>『今日は調子いいぜ。』</p><br><br><p>２３：００　２人は馴染みの居酒屋≪東雲≫でグラスを合せていた。</p><br><p>『那智　大丈夫か？　出席足りなくないか？』</p><p>『ん？計算しているからさ。お前こそ単位大丈夫かよ？点数取れてないだろ？』</p><p>『追試待ち。今度は大丈夫だよ。お前の丸秘ノートのおかげだよ。』</p><p>『そっか。それより明日どうするよ？今日の台追いかけるのか？』</p><p>『えっ？明日・・・。またサボり？俺は・・・考えておくよ。』</p><p>『じゃ８：４５集合！作戦練ろうぜ！』</p><br><p>１９歳の２人には充実した日々であった。</p>
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<pubDate>Sun, 13 Jan 2008 07:23:34 +0900</pubDate>
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