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<title>ミッキーへの手紙</title>
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<description>ミッキーへ手紙を綴る</description>
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<title>久しぶりだ</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー 酷く久しぶりだね<br><br>きみは相変わらず元気かい？ 僕は正直取り乱しているよ<br><br><br>アリスをこの街で見掛けてから 本当にきがきじゃない<br>あるいは ただのみまちがいだったのかもなんてね そう思い込もうとした<br>だけどねミッキー<br><br>僕はアリスのことを間違えたりしない<br>彼女は 本物の アリス だ<br><br><br>最近たくさん酒を飲むようになったよ<br>家にいるニセアリスと顔を合わせるのが辛くてね<br>僕がアリスなんて名前をつけたけど とても後悔してるよ<br><br>アリスを見てから 一度もニセアリスとは寝てない<br>それが 僕が彼女にできる唯一の誠実な態度だからさ<br><br>ニセアリスはアヒルを失い 僕のことも失うことになるだろう<br><br><br><br>僕は眠っている彼女に すまない と短く言ったんだ<br>そしたら彼女は 目を閉じたまま<br><br>いいのよ 誰も悪くないもの<br><br>といった<br>起きてたんだね<br><br><br><br>彼女は優しい 彼女の世界には悪者がいない<br>だから僕はなにか悪者をつくらなくてはいけないと思った<br><br>彼女も 僕も そいつを憎めばいいんだ<br><br>例えばピーナッツ<br>例えば高級な傘<br>例えばラジオ<br><br>なんでもいいんだ<br><br>なんでも構わないんだ
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<pubDate>Thu, 12 Apr 2007 04:14:53 +0900</pubDate>
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<title>世界</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー<br><br>仕事が終わって 僕は家に帰ろうとしたんだ<br><br>ようやくビールにもありつけてね 朝から少し酔って歩いていた<br><br>そうしたらね シャッターの閉まったブックショップの前で 誰とすれちがったと思う？<br><br><br>アリス だよ<br><br><br><br>あのアリスじゃない<br><br><br><br>本物のアリスさ<br><br><br><br>
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<pubDate>Wed, 21 Mar 2007 06:01:22 +0900</pubDate>
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<title>ホテル</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー<br><br>僕はいま街の小さなホテルに泊まって仕事をしてる<br>うちにいるとアリスがいて仕事にならないからね 少し一人になるのも悪くないよ<br><br>ビリーホリディをiPodで聴きながら仕事だ<br>もう少し賑やかな曲も持ってくればよかったかな<br><br>このホテルは火山をみにきた観光客(物好きめ！)でやかましいよ<br>あのタワーホテルではなくて 汚くて狭いここを選ぶ連中だ<br>マナーのほどは想像がつくだろう？<br><br><br>僕はビールを我慢して 優等生みたいに仕事をしてる<br>出版社の連中にも もう迷惑はかけたくないしね<br><br>ねえミッキー<br><br>僕はまともな人間に近付いてるみたいだ<br>めでたいことだろ？ ジョークにもならないがね<br><br><br>火山から煙が出てる<br>この部屋の窓からよく見える<br>雨はやんだままだ<br>住人はうさんくさげに空を見ながら レインコートをゴミ袋につっこんでる<br><br><br>きっと風向きが変わったんだよ<br><br>これから吹く風は 良い風なのか 悪い風なのか<br>ミッキー きみにはわかるかい？
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<pubDate>Wed, 21 Mar 2007 01:43:33 +0900</pubDate>
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<title>眠れぬ夜の遺書</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー<br><br>いまアリスはベッドで寝てる<br>僕はデスクランプをつけて 小さな灯りでこの手紙を書いてる<br><br>アリスはとてもいいこだ アヒルのことはやはり気にしているみたいだけど<br>アヒルの死んだ日に泣いて以来 悲しそうなそぶりはみせてはいない<br><br><br>なんだか今日は眠れない<br>いつもとなにかが違う気がするんだ<br><br>久しぶりにパソコンをつけると メールでアヒルから遺書が届いていた<br>うんざりした気持ちになったから まだ読んでないけどね<br><br>それにしたって　なんで 僕になんて遺書を送ったりするんだろう<br>わけがわからないよ<br>まるで世界中が僕に 悪い冗談を言って 驚かせようとしてるみたいだ<br><br><br><br>僕はアリスを起こさないようにして アパートの外に出た<br><br>その時に気が付いたんだ<br><br>何年も降り続いていた雨が ぱたりとやんでいた<br><br>ねえミッキー<br><br>悪い冗談はもうこりごりだってのに<br><br>まさかきみが魔法でどうにかしてるわけじゃないだろう？<br><br>なにかが起こりそうな気がするんだ<br><br><br>
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<pubDate>Sun, 18 Mar 2007 03:28:00 +0900</pubDate>
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<title>新しい名前</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー<br><br>僕はアヒルの彼女と付き合うことになった<br>それから僕は彼女に新しい名前をつけたんだ<br><br>新しい名前を貰った彼女は幸せそうだった<br>アヒルが死んだのに幸せそうなんだ<br>空元気なのか そうじゃないのか<br>僕にはわからないよ<br><br><br>新しい名前の彼女は僕の家に転がりこんできて<br>掃除をしたり食事を作ったりしてる<br>夜は古いレコードをかけて　キスをする<br><br>ねえミッキー これは僕が求めていた 生活なんだろうか<br>僕は新しい名前の彼女を見ながら アリスのことばかり 考えてる<br><br>新しい名前の彼女はアリスのことは知らない<br>僕が恋人を失ったことなんて知らないんだ<br><br><br>ねえミッキー<br>僕は彼女に なんて新しい名前をつけたと思う？<br><br><br>そうだよ<br><br><br>アリス だよ
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<pubDate>Sat, 17 Mar 2007 21:24:00 +0900</pubDate>
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<title>アヒルの死んだ日</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー<br><br>あのガアガアうるさいアヒル野郎が死んだよ<br><br>病室の窓から飛び降りたらしい<br>なんであいつがそんなことをしたのか 僕にはわからない<br>それはもう　誰にもわからないんだ<br>あいつが抱えたまま　飛んでいっちまったからね<br><br>さすがに僕も良心が痛むよ<br>あいつが手首を切ったり入院してる最中に やつの彼女と寝ていたんだからさ<br><br>彼女は僕の部屋にきて　アヒルが死んだことを告げて泣いた<br>どうして泣く？ 僕と寝たり あいつと<br>別れたがっていたのに なぜ泣くんだ<br><br>女の考えていることはわからない<br><br>彼女は名前を欲しがった<br>「アヒルの恋人」以外のなにかをね<br>そうすることで 過去から逃げられると思ったんだろう<br>もちろん そんな方法じゃあ 明日は生き抜けない
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<pubDate>Sat, 17 Mar 2007 03:25:29 +0900</pubDate>
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<title>デート</title>
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<![CDATA[ <p>ねえミッキー<br><br>今日はアヒルの彼女とデートをしたよ<br>映画館に行って食事をして それからホテルで寝た<br><br>僕は彼女とベッドにいる時 ずっとアリスのことを考えていた<br>きっと彼女もそれは知っていたんじゃないかな<br>少し寂しそうな顔をしていたからね<br><br>彼女はベッドで僕のペニスを触りながら<br>いつか一緒に暮らしたいと言ってきた<br>彼女にはアヒルの恋人がいるのに？</p><p>別れないのに？　どうかしてる</p><br><p>でも本当にどうかしてるのは僕だ</p><p>それはわかってるさ</p><br><p>ねえミッキー</p><br><p>この世界では正論だけが正しいことなんかじゃないんだ<br></p>
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<pubDate>Thu, 15 Mar 2007 03:27:51 +0900</pubDate>
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<title>アリス</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー<br><br>僕の恋人 アリスが死んでから<br>もうどれぐらいの年月が経ったんだろう<br>その間に世界は とんでもなく変わっちまったんだ<br><br>僕はあれから一日でも　まともな気持になんかなれてない<br>アリスを失ったという 事実だけを背負って生きてる<br>僕の影はあの時間に打ち付けられたまま<br>まだ今の僕までおいついてこないんだ<br>だから 僕は自分が自分でないような気がするんだろうね<br><br>ミッキー きみ よかったらアリスのどこが<br>気に入っていたのか 話してくれないか？<br>例えば笑顔とか 例えばよくやってたイタズラだとか<br>なんでも構わない　どんな些細なことでもさ<br><br>僕の頭の中のアリスは 本当にあのアリスなのか自信がなくなってきたんだ<br><br>ほら 人は過去の記憶を美しく変えてしまうだろう？<br>僕はアリスはアリスのままで きちんとわかっておきたいんだよ<br><br>三人でオイスターバーにいったよね<br>僕はワインを飲んでいささか酔っていた<br><br>幸せだった
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<link>https://ameblo.jp/303606909/entry-10028015503.html</link>
<pubDate>Thu, 15 Mar 2007 03:02:27 +0900</pubDate>
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<title>なんてこった</title>
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<![CDATA[ ねえミッキー<br><br>酷い話さ きみに手紙を書いたのに<br>インクを便箋にこぼしちまった 台無しってわけだ<br><br>でもまあ 過ぎたことを悔やんでもしかたがない<br>新しく書けばいいだけさ<br><br><br>僕の街では一年中 霧のような雨が降ってる<br>住人もみんな背中を丸めて 病人のような顔をして歩いてる<br>きみの街は華やかでいいよね<br>なんていうのかな 絵の具の問題 とでも言おうか<br>きみの街は赤や黄色 たくさんの カラフルな絵の具で彩られてるみたいだ<br>僕の街は黒とグレーしかない パレットだってひび割れてる<br>同じふうに描いても 絶望的に違ってしまうのはそのためさ<br><br>言い訳に聞こえるかい？<br>あるいはそうなのかも知れないね<br><br>でも 誰に対する言い訳なんだい？
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<link>https://ameblo.jp/303606909/entry-10028015126.html</link>
<pubDate>Thu, 15 Mar 2007 02:54:32 +0900</pubDate>
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<title>寝る</title>
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<![CDATA[ <p>ねえミッキー</p><br><p>アヒル野郎のお見舞いにいってきたよ</p><p>腕から細いチューブを出していてね　少しかわいそうだったな</p><p>僕がいくと　憎まれ口を叩いたけど　なにを言っているのかは　わからなかった</p><p>舌が痺れて　うまく話すことができないみたいだった</p><p>それから僕はアヒルの彼女と一緒に　敷地内の食堂で簡単な食事をしたよ</p><p>彼女は　ほとほとアヒルの野郎に愛想を尽かしているみたいだった</p><p>でもねミッキー</p><p>僕は彼女に　別れるべきじゃないよ　って言ったんだ</p><p>おかしいだろ？　この前僕は　彼女と寝たいと思っていたのに</p><p>彼女は不思議そうな顔をして「あたしと寝たくないの？」って言ったんだ</p><p>昼間のね　そうだな　三時過ぎの病院で　そんな会話ってないよね</p><p>僕は正直に言ったよ　きみとは寝たい　でも　アヒルとは別れるべきじゃない</p><br><p>「あなた　それって都合が良すぎるわよ」</p><p>「そうかな　でも本心だ」</p><p>「それって　寝ることだけが目的で　あたしのことなんて必要ないみたい」</p><p>「そういうことじゃないよ　誰だっていいわけじゃない」</p><p>「嘘よ　あなたがゴルフ場にいったら　グリーンで下着を脱ぎそうだもの」</p><p>「いや違う　そんなことはないさ　きみが　いいんだ」</p><p>「でも　あたしじゃなくてもいいんでしょう？」</p><br><p>僕は黙ってしまった　さらに彼女は　こんなことも言ったよ</p><br><p>「あたしが誰かさんに似てるから　寝たいんでしょ？」</p><br><p>ねえミッキー　これは嘘じゃないんだ　本当に僕は</p><p>そんなことを意識していなかった</p><p>だけどね　確かに言われてみれば　彼女は　僕が失った　あの子に</p><p>少しだけ　似てた</p><br><p>「いいわよ　寝てあげる」</p><br><p>彼女はそう言った　僕たちはコロンビアの近くのホテルで　寝た</p><p>その後で彼女はスリップを着ながら言ったんだ</p><br><p>「あなたが言うのなら　あたしは彼と別れないことにするわ」</p><br><p>「だって　あなたのことが好きだもの　だから言われた通りにするわ」</p><br><p>「いいこでしょ？」</p><br><p>「ガアガア」</p><br><p>彼女はそう言って笑った　アヒルの真似をして　ガアガアって　笑ったんだ</p>
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<link>https://ameblo.jp/303606909/entry-10028007390.html</link>
<pubDate>Thu, 15 Mar 2007 00:26:20 +0900</pubDate>
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