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<title>天埜結衣の珈琲ブレイク</title>
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<description>現在フリーライターとして仕事をする傍ら、プロの作家になる夢を叶えるために頑張っています。誰かと共感し、共有することが出来れば嬉しいです。そんな物語を書けるように、こつこつと書き続けていきます。よろしくお願いします。</description>
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<title>今、この時</title>
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<![CDATA[ <p style="text-align: left;"><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20200403/14/4010-amanoyui/9d/c1/j/o0640042814737986152.jpg"><img alt="" contenteditable="inherit" height="281" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20200403/14/4010-amanoyui/9d/c1/j/o0640042814737986152.jpg" width="420"></a></p><p style="text-align: left;">コロナの蔓延で、世界中が不安の中で怯えている感じですね。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">スピリチュアルの人々の間では、この２０２０年にこれまでの世界を一変する出来事が起こる</p><p style="text-align: left;">と言われていました。</p><p style="text-align: left;">経済、社会の仕組みが大きく変わるきっかけになると。</p><p style="text-align: left;">それが、このコロナウイルスだったんですね。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">18世紀イギリスで起こった<span style="color:#ff0000;">産業革命。</span></p><p style="text-align: left;">その理由は諸説ありますので、あくまで一説ですが。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">14～15世紀にかけて、ヨーロッパにペストが大流行します。</p><p style="text-align: left;"><span style="color:#ff0000;">「黒死病」</span>とも言われたペストで、当時の世界人口4億5０００万人の22％にあたる<span style="color:#ff0000;">１億人</span>が</p><p style="text-align: left;">死亡したと推計されています。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">その結果、人口の大半だった農民が減り、領主は土地を管理することが難しくなります。</p><p style="text-align: left;">農民は自分たちの権利を要求し、これまでの一方的で不公平な契約ではなく、一定の率で</p><p style="text-align: left;">長期間の雇用契約を結ぶようになります。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">領主たちは真剣に自分の土地への投資を考え、農民たちは生産性を上げるための工夫に取り組みます。領収に納める以上の収穫は、自分たちの収入になるからです。</p><p style="text-align: left;">そうやって、イギリスの経済は飛躍的に伸び、労働者の賃金は世界一に。</p><p style="text-align: left;">産業革命は繊維業界から始まるんですが、これはイギリスの労働者の賃金が高かったため、</p><p style="text-align: left;">替わりに機械を導入した方が収益が上ったからです。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">このコロナの感染爆発も、世界の構造を一変させていくと言われています。</p><p style="text-align: left;">これまでと違う仕組みが生まれるということは、人々もこれまでの発想とは変えないといけないということですよね。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">ものの<span style="color:#0000ff;">考え方</span>、<span style="color:#0000ff;">常識</span>と言われていたものを変えていく。</p><p style="text-align: left;">柔軟性と、人としての器の大きさが問われる気がします。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">産業革命のあと、イギリスの衣、食、住、働き方や余暇の過ごし方が変わり、現代の基礎が</p><p style="text-align: left;">できたということです。</p><p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: left;">今回のウィルス蔓延も、働き方や時間の過ごし方を見直すきっかけになると思います。</p><p style="text-align: left;">ネットバンキング、ネット投資、Ｅコマースなどが加速していく中で、<span style="color:#ff0000;">正しい情報</span>こそが求められていきます。</p><p style="text-align: left;">何が正しくて、何が間違っているのか。自分でそれを見極められるのか。</p><p style="text-align: left;">こんな時代だからこそ、今、将来の生活についても真剣に考えるタイミングだと思います。</p><p style="text-align: left;">いろんなものを見直すいいきっかけになるかもしれないですね。😊</p>
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<pubDate>Fri, 03 Apr 2020 16:15:30 +0900</pubDate>
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<title>夢のその先</title>
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<![CDATA[ <p>将来の夢はプロの作家になることと言っていますが、その先の夢があります✨</p><p>憧れのＪ．Ｋ．ローリング（ハリーポッターの作者）のように、イギリスのカフェの片隅で小説を</p><p>書くこと・・・</p><p>&nbsp;</p><p>彼女はシングルマザーとして娘を育てるために、地元のカフェで小説を書き始めました。</p><p>それが、かの有名な『ハリーポッター』シリーズ。</p><p>まさかあんなに世界的な大ヒット作品となろうとは、ご本人も予想だにしてなかったでしょうね。</p><p>&nbsp;</p><p>イギリスは、ああいう作品が当たり前に生み出されるような、スピリチュアルで霊的なお国柄。</p><p><span style="display: inline !important; float: none; background-color: rgb(255, 255, 255); color: rgb(68, 68, 68); font-family: &quot;ヒラギノ角ゴ Pro W3&quot;,&quot;Hiragino Kaku Gothic Pro&quot;,&quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;,&quot;MS PGothic&quot;,sans-serif,メイリオ,Meiryo; font-size: 16px; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: 400; letter-spacing: normal; orphans: 2; text-align: left; text-decoration: none; text-indent: 0px; text-transform: none; -webkit-text-stroke-width: 0px; white-space: normal; word-spacing: 0px;">私も、お茶と軽い食事をしながら、行きつけのお店で黙ってこつこつと好きな小説を書けたらなぁと思っています。</span></p><p>&nbsp;</p><p>妖精伝説のある町とか、あと、これはスコットランドですが『ダ・ヴィンチコード』の最後に出てくる謎に包まれたロスリン礼拝堂にも行きたい♥</p><p>&nbsp;</p><p>なんでイギリスとよく聞かれるんですが。</p><p>以前ヨーロッパをバックパッカーとして訪れた時に、気に入った国や場所はたくさんあったん</p><p>だけど、何故かイギリスだけ、”此処は観光に来るところじゃない。住むところだ。”と強く思ってしまったんです。</p><p>&nbsp;</p><p>私は自分の前世を映像で見るんですが、それが、ジブリ映画の『思い出のマーニー』の物語にそっくり！！</p><p>最初は淡々と観ていたんですが、途中からマーニーの感情にシンクロしてしまって・・・</p><p>マーニーの孤独がひしひしと流れ込んで涙が出てきました。</p><p>&nbsp;</p><p>イギリスは物価も高いし移住にあんまり寛大な国じゃないようで、移り住むのは簡単ではないようですが、いつかは形にしたいと思っています。</p><p>&nbsp;</p><p>週末はパブでビール飲んでキドニーパイかなんか食べて、地元のおじさまたちと喋りたい。</p><p>ロンドンよりも少し田舎の方がいいかな。</p><p>憧れはコッツウォルズですね。</p><p>&nbsp;</p><p>最後に、私『ハリーポッター』シリーズの原作に出て来る大イカが大好きです。</p><p>ホグワーツの敷地の中にある、おおきな湖。そこに住んでいる巨大なイカです。</p><p>ストーリーにはまったく関係しないけど、時々湖のほとりに上がってきて、甲羅干しをするんです。その脚を生徒たちが撫でたりして、すっかりみんなのペットみたいになってます。</p><p>確か、ロンの双子のお兄ちゃんも撫でていたような。</p><p>湖に大イカ・・・シュールですが、イギリスなら何でもありな気がします😊</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20200323/13/4010-amanoyui/ca/bd/p/o0147032014732573906.png"><img alt="" contenteditable="inherit" height="320" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20200323/13/4010-amanoyui/ca/bd/p/o0147032014732573906.png" width="147"></a><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20200323/13/4010-amanoyui/bf/c6/j/o1108147814732575208.jpg"><img alt="" contenteditable="inherit" height="293" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20200323/13/4010-amanoyui/bf/c6/j/o1108147814732575208.jpg" width="220"></a></p>
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<pubDate>Mon, 23 Mar 2020 15:03:19 +0900</pubDate>
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<title>幸せになれない？  すべては自分が創る</title>
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<![CDATA[ どうしてこんなに苦しいの❓<div><br></div><div>私は不幸になるために生まれてきたの❓</div><div><br></div><div>幸せを手に入れるために、幸せな未来を思い描きたい。輝く自分✨をイメージしたい。</div><div>でも…</div><div><br></div><div>そもそも現実に幸せを手にしたことがないから、成功したことがないから。</div><div>一度も手にしたことのない成功体験を思い描けない。</div><div>仕方がないじゃん。だって、経験したことがないんだもん。なんて…<br></div><div><br></div><div>あなたの周りのその世界、それを創り出したのは誰でしょう？</div><div><br></div><div>幸せや不幸せ。それは外からやってくるのでしょうか？神さまや悪魔が空から落としてくるのでしょうか？</div><div><br></div><div>いいえ。すべては自分が創り出しているのです。</div><div><br></div><div>どうせ、私なんか本気で愛してくれる人なんかいない。</div><div>どうせ、男なんか信用出来ない。</div><div>どうせ、女なんか自分を裏切るものなんだ。</div><div>どうせ、いくら頑張っだってお金持ちにはなれない。</div><div>頭悪いから、いくら勉強したって賢くなんかなれない。</div><div><br></div><div>という、思い込み。決めつけ。。。を創っているのは誰？</div><div>自分を肯定出来なくて、これ以上望んで、失敗して傷つきたくなくて…だから、始めからうまくいかない人生を想定して、これ以上傷つくのを防ごうとしているんですよね。<div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20181028/22/4010-amanoyui/5d/25/j/o0809108014292793559.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20181028/22/4010-amanoyui/5d/25/j/o0809108014292793559.jpg" border="0" width="400" height="533" alt=""></a></div><br></div><div><br></div><div>だけど、自分でそう想定している限り、あなたの人生は想定どおりになっていくでしょう。</div><div>だって、自分でそう決めているんだもん。</div><div><br></div><div>本気で信じていない幸せはやって来ないし、（訪れようにも、ドアが閉まってるから）自分が本気で望んで行動しないところに奇跡✨は起こらない。</div><div><br></div><div>今まで手にしたことのない成功体験なら、本気で望んで思い描いて、今出来ることから始めましょう。</div><div>アクションを起こす。一歩から。👣</div><div>形にして手に入れるために。</div><div>後になって振り返った時に、その後ろにあの日歩き出した始めの一歩から、今此処にある幸せに至る道のりがくっきりと続いている筈です。</div><div><br></div><div>今は試しの一歩でいい。後で答え合わせが出来るから。🌟</div>
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<pubDate>Sun, 28 Oct 2018 21:26:40 +0900</pubDate>
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<title>夏の歯車</title>
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<![CDATA[ 「もう、期末試験が終わってたから良かったけど、気を付けなさいよ。あんたはほんとに心配ばっかり掛けるんだから。親に心配ばかりさせるなんて、一番親不孝な子よ。」<div><br></div><div>母はそう言って帰って行った。試験の最中だったらどうだったと言うのだろう。この母にとって一番大事なのは何だろう。</div><div><br></div><div>娘の成績？きっと試験の途中だったら明日からでも学校に行かせたんじゃないかと思う。この人が欲しいのは出来が良く、親に心配を掛けない周りに自慢できる娘、つまり、自分に都合の良い娘なのだ。</div><div><br></div><div>でも、そんなことはもうどうでも良かった。別に、この人のために生まれてきた訳じゃない。私にとって問題なのは、今生きている意味が見出せないことだった。</div><div><br></div><div>何もわからない。自分が本当は何を望んでいるのか。夏織は何を考えていたのか。これからどうしていけばいいのか。意識は元に戻っても、頭の中は真っ白なままだった。</div><div><br></div><div>私は青白い蛍光灯に照らされた白い天井を見ながら茫然と時を過ごした。窓の外の空には冬の青白い月が張り付いていた。うすら寒い気持ちになる。きっとそれを見上げている私も青褪めた顔をしているに違いない。こんな時こそ夏織にそばにいて欲しいのに。何処か遠くで犬が吠えている。</div><div><br></div><div><br></div><div>夏の歯車 &nbsp;第23回</div><div><br></div><div>ブログで少しずつ公開させて頂いていた「夏の歯車」ですが、この度アマゾンから電子書籍として出版させて頂くことになりました。</div><div><br></div><div>https://goo.gl/VFD1ze</div><div>上記のリンクから繋がります。</div><div><br></div><div>よろしければ、ご一読ください。これまでお読み頂き、ありがとうございました。</div>
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<pubDate>Fri, 11 May 2018 22:59:50 +0900</pubDate>
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<title>夏の歯車</title>
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<![CDATA[ 気がついた私は、病院のベッドに寝かされていた。死んだつもりでいた私は、自分の置かれた状況を理解するのに時間がかかった。<div><br></div><div>そうか。死に損ねたんだ。</div><div><br></div><div>せっかくちゃんと死のうとしたのに、どうして神様は死なせてくれないの。私は絶望的な気持ちになった。</div><div><br></div><div>夏織だけあっさり死なせて、何故私だけこんなに生かせておくの。これはなんの呪い？それとも、夏織は私を呼んでいてはくれないのだろうか。私がそばに行くことを望んではいないのだろうか。どうして。</div><div><br></div><div>私は急に不安になった。もしかしたら、夏織と愛し合っていると思っていたのは私だけなんだろうか。何も言わずに死んでしまったことも、彼の中にあった苦しみや闇を見せてくれなかったことも…</div><div><br></div><div>夏織にとって、私はどんな存在だったんだろう。寧ろ身体だけの関係だと言っていた岬の方が夏織にとって必要な存在だったのかも知れない。</div><div><br></div><div>そう思うと、自分の愚かしさが身に沁みる。勝手に思い上がって、彼の内側を知ろうとしていたなんて。誰も望んでいない。誰も喜ばない。そんなこと、わかってみたところで。</div><div><br></div><div>岬だって言っていた。誰にでも踏み込んで欲しくない部分はあると。第一理由がわかったところで夏織は戻ってこない。その通りだ。</div><div><br></div><div><br></div><div>その後私の意識が戻ったということで、医者や両親がやって来て賑やかになった。私は頭を打ったのと、腕の骨を折っただけだった。</div><div><br></div><div>トラックが咄嗟に避けて、自転車をタイヤに巻き込んでぐしゃぐしゃにしたものの、私は案外軽傷で済んだとのことだった。真正面からぶつかっていたら、ぐしゃぐしゃになっていたのは私だった。</div><div><br></div><div>トラックの運転手が、私がわざと車の正面に向かってきたように見えたと言ったことで、警察の人が来て話を聞かれた。私は海からの風に押されてハンドルを取られたのだと言った。</div><div><br></div><div>本当のことを言わなかったのは、後で母とのやりとりが面倒くさくなると思ったからだった。死ねなかったのなら、誰も本当のことを知る必要なんかない。</div><div><br></div><div><br></div><div>夏の歯車 &nbsp; &nbsp; 第22回<br></div><div><br></div>
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<pubDate>Sun, 15 Apr 2018 23:41:40 +0900</pubDate>
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<title>夏の歯車</title>
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<![CDATA[ 「何、黙ってたってわからないわよ。こっちいらっしゃい。」<div>奥の部屋へ連れて行こうとする母に向かって私は言った。</div><div><br></div><div>「全部言いなさいなんて、そんな言い方されたら苦痛になるわ。」</div><div>その言葉に母が反応した。</div><div><br></div><div>「何よ。心配だから言ってるんでしょう。」</div><div>「だから、それが嫌なのよ。」</div><div><br></div><div>「親に向かってそんなこと言うもんじゃないわ。あんたはきつい子ね。親として娘のことを知っておきたいのは当然のことでしょう。お兄ちゃんは優しいのに、ほんとにお前は冷たい子ね。」</div><div><br></div><div>これまで何度も繰り返されてきたこの言葉は私を酷く傷つけた。母が垂れ流す祖父母の悪口を毎日黙って聞かされてきたのは私なのに何故兄と比べて私が責められなくてはならないのだろう。</div><div><br></div><div>ゴミ箱のように、ただ悪意を捨てるのに都合が良かっただけなのだろうか。傷つきながらも、母への心配があったから黙って聞いてきたのに。</div><div><br></div><div>私は何も言わず、その場を逃げるように離れる。私が悪いのだろうか。そうか。私が悪いんだ。</div><div><br></div><div>家の前から自転車をこぎ出す。一刻も早くこの場を離れたい。前を見ながら必死でこぎ続ける。堪えようとするのに涙が流れ出す。</div><div><br></div><div>そんなにきつい娘なら要らないよね。突然お腹の底から衝動が湧き上がる。その衝動が、頭の中の制御レバーをあっさり外す。</div><div><br></div><div>外れた途端、まるで漫画のように頭が真っ白になる。何も浮かばない。理性も常識も。思考は消え去り、ただ真っ白な背景に一行、“死ぬんだ”という文字。それはもう決定事項だった。</div><div><br></div><div>私は自転車を無茶苦茶にこいで国道の急カーブを曲がった。海沿いの道路はカーブの外側は海に、内側は背後の山の崖になっている。</div><div><br></div><div>海からの風は容赦なく吹き荒び、自転車ごと身体を内側へと押していく。幾つかのカーブを曲がり暗いトンネルを抜けた私は、向こうからトラックが走って来るのを見た。</div><div><br></div><div>何も考えず、トラックの正面で私はハンドルをトラックに向けてぐいっと曲げた。何処か遠いところで大きなクラクションの音がしていた。</div><div><br></div><div><br></div><div>夏の歯車 &nbsp; &nbsp; &nbsp; 第21回<br></div>
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<pubDate>Wed, 11 Apr 2018 21:38:13 +0900</pubDate>
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<title>夏の歯車</title>
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<![CDATA[ &nbsp; &nbsp; &nbsp; &nbsp;6<div><br></div><div>土曜日の午前十時。市の図書館に行こうとする私を母が呼び止めた。</div><div>「瑞季、あんた何処行くの。」</div><div>「図書館。」</div><div>「何しに。」</div><div>「勉強。」</div><div><br></div><div>答える私を、母は疑わしそうに見た。私は期末試験の勉強もちゃんとして、成績も学年で上位に入っていた。夏織程ではないにしても私もそれなりに勉強は出来るのだ。</div><div><br></div><div>夏織の死によって現実世界の色も香りも失った私はすべてに興味を失った。テレビのアイドルや流行りの歌やドラマの話題で盛り上がる同級生たちの話をなんとなくにこにこしながら聞き流し、退屈な休憩時間をやり過ごした。</div><div><br></div><div>気が付けばいつも夏織のことを考えている。その死や、彼の抱えていた闇や苦しみについて。</div><div><br></div><div>まるで夏織という視えない檻に閉じ込められているようだった。閉じ込めたのは自分自身なのかもしれない。思考は同じ場所をぐるぐると廻り続けた。</div><div><br></div><div>そんな堂々巡りの思考を止めるために、私は何かに憑かれたようにこの秋から冬にかけて勉強ばかりしていた。</div><div><br></div><div>学校ではクラスメイトから浮かないように大人しくしている。目立たないように、沈み込まないように。夏織が本当の自分を巧妙に隠していたように。私もクラスからも家族からも本当の気持ちを隠して生きている。</div><div><br></div><div>確かに、言えないことは山のようにある。でも少なくとも母に図書館に勉強に行くと言って訝しげな顔をされるいわれはないと思う。</div><div><br></div><div>「何？」</div><div>私は不機嫌な声を出した。</div><div>「あんた、なんか最近本家に行ったらしいわね。何しに行ったの。それと、ガラの悪そうな高校生と一緒にうろうろしてるのを見かけた人がいるんだけど、何してるのよ。」</div><div><br></div><div>「別に。やましいことなんかしてないよ。それより、誰がお母さんに言ってるの。」</div><div>私は精一杯の抵抗を試みた。</div><div><br></div><div>「あんたのことを心配してるんでしょう。親として子供のことを全部知っておく必要があるのよ。ちゃんと言いなさい。」</div><div><br></div><div>私は胸を押さえつけられるような苦しさを感じた。この人は、本気で親は子供のことを知っておくべきだと思っているのだろうか。本気で、子供は親にすべてを打ち明けると思っているのだろうか。</div><div><br></div><div>更に怖ろしいことに、母は基本私のことはすべてわかっていると思い込んでいることなのだ。母の愛と親の義務として。背筋が冷たくなる。</div><div><br></div><div>私は胸の奥で報告した。貴女の娘は何度も彼とセックスをして、でも本当は心の奥の陵辱の記憶と性に対する屈辱感や、嫌悪感、穢れた自分への罪悪感というトラウマを消せずに今も抱えています。</div><div><br></div><div>夏織がいなくなった今、自分をどう扱ったらいいのか分からない。そして今、夏織の自殺の理由を知るために彼の闇を辿っていこうとしています。</div><div><br></div><div>たぶん、これから深く暗い水底に潜っていくことになると思います。もう、元の場所に戻って来れなくなるかも知れません。サヨウナラ。</div>
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<pubDate>Sat, 07 Apr 2018 20:19:37 +0900</pubDate>
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<title>夏の歯車</title>
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<![CDATA[ 私にとって、いくら乱暴になる時があったとしても夏織はあの日の王子様のままなのだ。その夏織がノートに描いた暴力と性の描写は少なからず私に衝撃を与えた。<div><br></div><div>これが本当に夏織なの。</div><div>これが本当の夏織なの。</div><div><br></div><div>ノートの最後に糊付けされたページがある。私は震える手でそのページを切り開いた。出てきた絵を、ただ黙って見詰める。真冬の夜は音もなく更け、気付けば2時を過ぎている。</div><div><br></div><div>身体が芯から冷えているのは、季節のせいだけじゃない。私は何かの呪縛のようにその絵をひたすら見詰め続けた。部屋の温度が刻一刻と下がっていく。</div><div><br></div><div><br></div><div>ページ一杯に描かれたその鉛筆画は、一人の老女が惨殺されている絵だった。大きな青龍刀みたいなもので首を切り落とされ、倒れた胸の上にその首が載せてある。何かの供物のように。</div><div><br></div><div>切っているのは残忍な顔をした裏クリベエ、つまり夏織だ。その絵の上には、“勘違い女王に制裁を”と書かれている。これはつまり、この家の当主だった夏織のお祖母さんだ。</div><div><br></div><div>私は気付けば息を止めて記憶を辿っていた。お祖母さんの死に不審な点はなかったか。馬鹿な。何を考えている。何を疑っている。夏織を？やめて。</div><div><br></div><div>お祖母さんは晩年大腸癌に侵されて、最期は市民病院で亡くなった。でも、苦しむこともなく、眠るように逝ったそうだ。癌で亡くなったのか、老衰だったのか区別はつかない。夏織を疑う余地はないと思う。</div><div><br></div><div>でも、お祖母さんに対して壮絶な憎しみを抱いていたのは確かだ。夏織の闇と苦しみの原因はこれなのだろうか。</div><div><br></div><div>恨んでいるのは自分に対する行き過ぎた干渉と支配のせいもあるだろうが、お母さんに対する仕打ちにもある気がする。夏織にとって母親と引き離された2年間のことは大きな傷になっているのだから。</div><div><br></div><div>もっと客観的な情報が欲しい。これでは私の独りよがりな憶測になってしまう。やっぱりもう一度夏織の家に行ってみなければ。</div><div><br></div><div>眠れない夜の虚空を超えて、私は何処かにある夏織の無意識に繋がりたいと願った。切実に。それが出来るのなら、もう一生眠れなくても構わない。</div><div><br></div>
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<pubDate>Thu, 05 Apr 2018 20:47:47 +0900</pubDate>
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<title>夏の歯車</title>
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<![CDATA[ すべてが終わった後、そのまま車からぼろ雑巾のように引き摺り出されて捨てられた。<div><br></div><div>身体じゅう傷だらけで服もぼろぼろの私は正常な判断をする力も残っていなかった。とにかく帰らなければと思う。</div><div><br></div><div>誰にも見つからずに家に帰らなければ。でもどうやって。頭がまるで働かない。立ち上がろうとするが、身体中が痛む。ぼろぎれのようになった服をかき寄せながら立ち上がると股の間から血とどろりとした精液が流れ落ちた。</div><div><br></div><div>私はその場に再び崩れ落ちる。自分の身に起きたことが、ようやく実感となって押し寄せる。私は声を上げて哭き出した。</div><div><br></div><div>嗚咽は後から後から湧き上がって、私は慟哭を止めることが出来ない。こんなに大声を出したら誰かに見つかってしまうかも知れないのに。でも、抑えることが出来ない。</div><div><br></div><div>アスファルトの上でどのくらい哭いていただろうか。私を見つけたのは夏織だった。</div><div><br></div><div><br></div><div>夏織でよかった。いや、夏織以外なら私は堪えられなかった。その後、夏織は自分の上着を私に掛け、救急車を呼んだ。家に連絡をして、病院に付き添い、警察には私が落ち着くまでそっとしておいてくれるように言ってくれた。</div><div><br></div><div>私は暫く入院することになったが、病室に移った私に彼が黙って差し出してくれた温かい缶のミルクティーが忘れられない。</div><div><br></div><div>私は口の中が切れていて飲むことは出来なかったんだけど。でも、あの時のミルクティーは、やっぱり世界で一番美味しい飲み物だったんだと思う。</div><div><br></div><div><br></div><div>その傷が癒えた、一月後の４月の終わり、私は夏織の部屋にいた。私が夏織を好きなことは、今更言うまでもないくらい夏織は知っていた。子供の頃からずっと言い続けていたから。</div><div><br></div><div>私はその日、夏織に迫っていた。お願いだから、私を抱いて欲しいと。私の中の陵辱の記憶を消して欲しい。私が自分を肯定できるように。それが出来るのは、世界中で夏織ただ一人だった。</div><div><br></div><div>言いながら、私は不安で震えていた。ここで夏織に拒まれたら、もう生きてはいけない。泣きたい程の不安に震える私を夏織は黙ってそっと抱き寄せた。</div><div><br></div><div>「瑞季。あんなことがなかったとしても、いつかこうなっていたと思うよ。俺も、ずっと君のことが好きだったから。昔から。」</div><div><br></div><div>その日の夏織は最初から最後までずっと優しかった。そう、王子様のように。彼の背中に腕を回して泣く私に、夏織は囁いた。</div><div>「瑞季。大好きだよ。」</div><div><br></div><div>夢のようだった。この日の為にあったというのなら私はあの事件でさえ許せると思った。</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div>夏の歯車 &nbsp; &nbsp; 第18回</div>
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<link>https://ameblo.jp/4010-amanoyui/entry-12365379760.html</link>
<pubDate>Tue, 03 Apr 2018 01:02:43 +0900</pubDate>
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<title>夏の歯車</title>
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<![CDATA[ 裏クリベエは表の方とは明らかにタッチが違う。劇画調になっていて、表情や目つきががらりと変わり、陰湿になる。<div><br></div><div>驚いたことに小学生レベルだと思った絵の出来が、裏の方は格段に上手くなっている。私はぞっとした。もしかして、本当に夏織は多重人格だったのかもしれない。</div><div><br></div><div>セックスの最中突然獣のように乱暴になる夏織。次々と放火を繰り返す夏織。そして、その次は？何処へ向かうの。そのあなたは、私の知っているあなたなの？</div><div><br></div><div>暗い眼の裏クリベエは自分を取り巻く世界を呪っているように見えた。退屈な教師たちを呪い、劣等生のクラスメイトたちを蔑み、くたびれた常識と意味のない価値観を押し付けてくる大人たちを恨んでいた。</div><div><br></div><div>暴力や性の描写が頻繁に出てくる。血飛沫が飛び散る凄惨なシーンだ。殊更に誇張された暴力。血の海に横たわる、引きちぎられた死体。誇張された男性器。レイプと殺人。裏の世界では、性と暴力は一体だった。</div><div><br></div><div>私はトイレに駆け込んで吐いた。すべて吐ききって胃液だけになっても、私は涙を流しながら吐き続けた。</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div>今年の春。始業式が始まる二日前の夕方。私は海沿いから一本入った人気のない道で観光に来たらしい三人の男たちに道を聞かれた。ワンボックスカーを道端に停め、山の上の展望台への行き方を聞く。</div><div><br></div><div>私が答えると、「ちょっと待って。今、地図を出すから。」と一人がドアを開けて鞄の中を探した。その隙にもう一人の男が後ろに回り、私を羽交い締めにした。首を絞められ、意識を失った。</div><div><br></div><div>気が付くと、私は車の中で押さえつけられていた。抵抗しようとして拳で思いきり殴られた。男の眼は血走り、興奮で見境がなくなっていた。</div><div><br></div><div>何度も顔や頭を殴られて、殺されると思う。恐怖が湧き上がる。一瞬で視界が歪む。眼の前の景色がぐちゃぐちゃに混ざり、絵の具を溶かしたような斑模様になる。自分が発狂したのかと思う。</div><div><br></div><div>恐怖は私の抵抗を奪った。鼻を殴られて鼻血が出る。口が切れて生臭い臭いと鉄の味が溢れる。喘きながら吐き出す。その口に男が性器を突っ込む。やがて口の中に血と精液が一杯になる。</div><div><br></div><div>私はそれを吐き出しながら叫ぶ。助けてと言いたいが、言葉にならない。ただ、意味のない叫びが喉の奥から漏れる。その口を男の手が塞ぐ。</div><div><br></div><div>いっそ殺してくれたらいいのに。その手で首を締めて。一気に殺して欲しい。それとも、もう死んでいるんだろうか。此処は既に地獄なのかもしれない。</div><div><br></div><div>その時間がどのくらい続いたのか、感覚が麻痺していて分からない。私はただ、なすがままに男たちに犯され続けた。</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div>夏の歯車 &nbsp; &nbsp; 第17回</div><div><br></div>
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<pubDate>Fri, 30 Mar 2018 18:00:38 +0900</pubDate>
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