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<title>フライドチキンと海のおと。</title>
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<title>聞きまつがい。</title>
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いやあ。いろいろと疲れたわ。なんやかんやあったわ。ま、いーんだけどね。で、ちょっと更新が滞ってしまいました。みなさま、申し訳ございません。生きてますよー。さて。僕は子どもの頃、相当に頭の悪い少年だった。ま、今も決していいとは思えないけどね。よく聞き間違いというか、勘違いをしていたようだ。“語感”というやつに騙されるのだ。例にあげてみよう。「苔むす」という言葉。コケがびっしり生えている、という状況ですね。僕はこれを「コケのムース」だと思っていた。子どもの頃。子どもの頃ですよ。コケのムース。見た目は
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<dc:date>2011-07-11T22:26:34+09:00</dc:date>
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<title>山に棲むもの　その３</title>
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父と友人はいっさんに駆けた。帰らなくては。ここから離れなくては。命の危機すら感じたという。あの大きな木を右に折れてまっすぐ行けば。村が見えるはずだった。だが、見えない。いつもあるはずの道がなかった。麓に突き抜けるはずの道は大きく湾曲し、また山の中腹に連れ戻された。おかしい。そんなはずはない。二人は二度、三度と同じ道を走った。違う道を通ろうという考えはなかった。知っている道ですら迷っているのだ。知らない道など、一体どこへ迷い込むかもわからない。陽はもう山の稜線に消え入りそうだ。こらえていた涙が噴出
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<dc:date>2011-07-03T08:46:13+09:00</dc:date>
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<title>山に棲むもの　その２</title>
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こんなこともあった。友達と二人、山で鬼ごっこをしていた。と、妙な声が聞こえた。鳥のような赤子のような。笑い声のような泣き声のような。男のような女のような。ちょっと活字化できない、妙な声だったそうだ。見たこともない珍しい鳥でもいるのかもしれない。そう思った父は、友達と連れ立って山奥に分け入った。よく遊ぶ辺りを離れ、二人は山中を進む。とはいえ勝手知ったる山だ。毎日のように遊んでいるので、けもの道まで知り尽くしている。臆することなく、ずんずん奥に進んだ。もう少し遠くでさっきの声が聞こえた。さらに進む。
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<dc:date>2011-06-26T10:31:01+09:00</dc:date>
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<title>山に棲むもの　その１</title>
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僕の父は四国出身だ。今より何十年も前、父がまだ少年だった頃は、父の住む漁村はもはや隔離された感もある“超田舎”だった。前は海。後ろは山。その山を大きく隔てて隣町がある。今はその山のど真ん中に大きなトンネルが掘られて、かつて隔離されていた村は、“次の町までの通路”みたいな扱いになっている。もちろんアクセスは楽になった。村の人は喜んでいるようだ。子どもの頃は、夏になると田舎に帰省した。村の前にある海は水がきれいで、磯には見たこともない不思議な生き物もたくさんいた。思えば僕の“変な生き物”好きは、この
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<dc:date>2011-06-22T00:23:12+09:00</dc:date>
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<title>例によって酒がうまい</title>
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食前酒だなんだと理由をつけちゃあ、毎晩のように飲んだくれているのである。ここ数日はずっと、去年漬けた梅酒にお付き合い頂いている。安価なラム酒をベースにして、砂糖には和三盆を使った。和三盆は京都の銘菓などに使われている砂糖で、甘さが実に上品だ。ラム酒自体に強い香りがあるので、糖分にはなるべく香りが少なく、その分風味と甘味にこだわった。これがまあ、実によくマッチしているのだな。ペリエなどで割ると、ほのかな柑橘系の香りや舌を心地よくさす微炭酸と相まってすこぶるうまい。へとへとの身体をひきずり帰り、重い
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<dc:date>2011-06-18T13:20:32+09:00</dc:date>
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<title>おもいこミスト</title>
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こないだの話となんとなく続いている。昔、催眠術に関する本を読んだ。被験者はすっぽりと催眠状態に入る。術師が、消しゴムをライターに見立て、火をつけるふりをする。そしてその火でスプーンをあぶる。スプーンは、じわじわと熱くなってゆく。と、被験者は思っている。10秒ほどもあぶったあと、術師は熱々になったスプーンを唐突に被験者の腕に押し当てる。「熱い！」と被験者は悲鳴を上げた。もちろん熱いはずがない。しかし、被験者の腕には、ナントなんとスプーンの形にヤケドの跡が浮かび出たのだ。催眠術を解き、正気に還っても
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<dc:date>2011-06-15T23:00:03+09:00</dc:date>
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<title>怖い話ではない、念のため。</title>
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先日の朝。はじめてはっきりと、幽霊を見てしまった？　という話だ。僕は駅に向かっていた。知人からすごく怖い話を聞かされていた僕は、ブログにその話をまとめようと思い、その話の特に怖い部分を何度も反芻していた。(やだなあ。怖いなあ)などと思いながら改札を通り、ホームに降りる階段へ向かった時だ。階段の手すりの前に、おばさんが立っていた。年齢は五十歳くらい。中肉中背。そのおばさんの腰から下が、すっぱりとなかった。僕は人目もはばからず、「おわあ！」と叫んでしまった。おばさんはびく、と反応する。あれ？　幽霊ら
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<title>『ザ・ウォーカー』、旅の意味</title>
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最近いろんな映画を観てますが、その中でも特に印象的だったものを一つ。『ザ・ウォーカー』デンゼル・ワシントン主演、ゲイリー・オールドマンが悪役。ヒロインは、おおなんとブラック・スワンで悪い子ちゃん役を演じたミラ・クニス。雰囲気が違ったんでわからなかったな。かわいいじゃないか。ネタバレしない程度に解説を。壊滅的な最終戦争の後の地球。ま、北斗の拳的世界だと思ってください。主人公のセリフを引用するなら、「(戦争前は)ものがあふれていて、人々は何が大切かを忘れている。　昔は捨てていたものを、今は奪い合って
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<title>lullaby　　その９</title>
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ドアを閉めているから聴こえないのではない。確かに泣き止んでいる。そして。違う音が聴こえる。違う声が聴こえる。懐かしいメロディーが。ＲとＷさんしか知らないはずのメロディーが。誰かが歌っている。思わず哺乳瓶を取り落した。幻聴かと疑った。俺はこんなにこっぴどくアルコールにやられたのか、と。だが、違った。確かに聴こえる。生まれてはじめて書いたオリジナルソングが。その歌は、チャゲ＆飛鳥のそれに似ていた。まぎれもない。Ｗさんの声だった。(……幽霊だって何だっていい)Ｒはドアに手をかけ、(せめてもう一度だけ)
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<dc:date>2011-06-04T17:38:30+09:00</dc:date>
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<title>lullaby　　その８</title>
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ある夜。赤ん坊は泣き止まない。その日は得意先におもむき、陳謝した。後輩の起こした小さなミスだった。Ｒは得意先の担当者になじられていた。「事情は聞いてるけどさ。大変だろうけどさ。　できないんだったらやるんじゃないよ。　そんなハンパな育てられ方、子どもにとっても迷惑なんじゃないの？」泣き止まない赤ん坊を充血した目で見つめ、Ｒは今日のミスについて考えていた。やおら彼は赤ん坊の肩に手をかけ、揺すった。「……なんで俺を苦しめるんだ？　お前のことが大好きなのに。　どいつもこいつも、なんで俺だけを苦しめるんだ
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<dc:date>2011-06-02T18:41:43+09:00</dc:date>
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