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<title>-犯罪都市-</title>
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<title>-早乙女 照-編 第二章</title>
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<![CDATA[ ･･･あれから半月が経過した。<br>例の事件以来、特別捜査こそ中断されてはいないがリスクの高い捜査は行われなくなった。<br>一般市民から警察への信頼問題、店の赤字経営を加速させる恐れもある為、捜査レベルにも上限が設定された。<br><br>あれ以来、捜査への全責任は事件を担当していた岡咲の肩にすべて乗せられた。<br><br>当然、岡咲は捜査から外され別事件を取り扱う事になっていた。<br><br>だが･･･岡咲は諦めきれなかった。たかが万引き犯に逃げられ、自らが計略した捜査手段も砕かれ、怒りすらも覚えていた。<br>警察署の特例捜査本部、ここに岡咲のデスクがある。<br>岡咲は少量の捜査資料を眺めていた。例の万引き事件の資料だろうか。<br><br>｢････これだけでは逮捕状はおろか、再び捜査に踏み切るのは無理だな･･･しかし････こんな体験は初めてだ。大抵の事件は犯人の顔や素性ははっきりと浮上してくるが、今回は犯行の瞬間すらも確認できない。<br>分かっているのは･･･犯人は食材に困っている。一般的に仕事についている人間は大量に食品を盗む事は考えにくい･･･他にも衣類にも手を伸ばしているということは､おそらく生活に困っている･･･更には肉親がいない可能性もある。一番はっきりとしている事は、犯人は頭がいい、監視カメラの遠隔操作など･･･裏家業にかなり詳しい｡
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<pubDate>Thu, 16 Apr 2009 12:27:08 +0900</pubDate>
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<title>-早乙女 照-編 1-4</title>
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<![CDATA[ 今回の事件の主犯、それは言うまでもなく･･･照だ。<br>照はすでに店から大きく離れた道を歩いていた。<br>照はバックの中にいくつかの盗品が入っていた。どれも食材だ。<br>お惣菜からはじめ、飲料、菓子類に至るまで･･･収穫はかなりのものだった。<br><br>｢クククｯ･･･いやぁ最高だな･･菓子類や飲み物にも手が伸ばせた。わずかの間だか、生活には困らない。｣<br><br>照はどうやって犯行に及んだのか。それは岡咲が捕えた例の男の出現から･･･照の計画は実行されていた。<br>それは昼を迎え客入りがピークに迎えたころ･････｡<br><br><br>｢さて、前回の店にはしばらく手をだせないからな･･･今日はこの店だ｡さっき店の裏手を確認した時、数人の人物が換気ダクトを確認して回ってた。捜査官達だとはすぐに分かったよ･･･当然岡咲も来てるはずだが･･｣<br><br>そういうと照は、駐車場の隅へ行き人目をさけて、持っていた小型の機器をいじり始めた。<br><br>｢カチカチ･･･ピピ･･････カチカチカチカチ･･････ピピピピ｣<br><br>照は笑いながら呟いた。<br><br>｢フフフ･･･さすが岡咲さん､監視映像の不正操作にセキュリティをかけてやがる･･･だがそのセキュリティは恐らく外からの遠隔操作を不可能にした性能のはず、もし店内から遠隔操作されたらどうなるか････まぁ･･･今回アンタ達には僕の影すら見る事ができない･･･ん?･･･やっと来たか｣<br><br>照は１人の男が店に入っていくのを確認したのだ。岡咲が捕まえた男だ。<br><br>｢奴の事はよく知ってる。いつか利用させて貰おうとは思ってた万引き犯だ。おそらくこの店で岡咲が警戒体制を取っているという事は、商品に前回使った特殊バーコードステッカーを使用してるだろう･･･だがあの男はそれを知らないはずだ。必ず捕まるはずだ。<br>････あの男が捕まって事務所へ連れ込まれる･･･その時が勝負だ｡｣<br><br>そして、岡咲の手元の発信機が探知し捜査官達が例の男を捕えた。それを確認し、いつの間にか店内に忍び込んだ照が足早に動き出した。<br><br>｢読み通り･･･利用させてもらったよ･･･お前は俺のおとりになってもらう･･･さぁ･･･勝負だ岡咲｡<br><br>そして、例の男が事務所に連れ込まれ岡咲の尋問を受け始めた頃、照はいくつかの小さめな商品をバックに入れ･･･なんと他の客達のバックや手荷物の中に、特殊バーコードステッカーが貼られた商品を入れて回っていたのだ。<br><br>気ずかない客達はそのままレジカウンターを通過し､外へ出ていく。当然その瞬間、発信機のブザーは反応する。照が手にかけた客達の数は20人以上･･･ブザーが断続的に鳴るのは当然･･･照からすれば正に成功への合図だ。<br>捜査官達の慌ただしく動き出したのを見計らい、犯行エリアへと素早く移動しポケットに入っていた小型の機器･･･監視映像を不正操作する機器のスイッチを素早く押した。<br>映像削除が成功すれば、小型機の青いランプが点滅するのだ。<br><br>｢ピピ･･ピピ･･ピピ｣<br>青いランプが点滅し始めた。<br>一時的な映像削除が成功したのだ。映像削除していられる時間は約1分半、照は素早く商品を手に取り、客達に紛れて犯行を行い始めた。<br><br>その頃、混乱状態にあった岡咲は監視映像が一時停止状態になっているのに気ずいてはいなかった。そして、岡咲は捜査官達に出入口の緊急封鎖を命じた｡<br><br>そして、1分半が経過し照が持っていた小型機のランプが青から赤へ色を変えた。<br>その瞬間、事務所の監視モニターは一瞬ブレて元の録画画面へ復帰した。<br><br>そして、店の出入口が一斉に閉じられた。<br><br>しかし･･･照はすでに外へと脱出していた。<br><br>｢ギリギリセーフってとこか･･･ハァハァハァハァ･･･････ククク･･･俺の････勝ちだ･･･｣<br><br><br><br>悪魔の予告通り、影すら残らぬ犯行｡<br>照は･･･１人笑っていた。<br>勝利が、悪知恵が彼を強くしていく。<br>前回に続き、岡咲の惨敗｡<br>もう誰も、悪魔を止められないのか。<br>今日も･･･日が暮れてきた。<br>照の周りを、深い闇が多い始めたのだった。
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<link>https://ameblo.jp/abc070266/entry-10242315288.html</link>
<pubDate>Tue, 14 Apr 2009 12:31:57 +0900</pubDate>
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<title>-早乙女 照-編 1-3</title>
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<![CDATA[ 一方、照はいつもの公園へと姿を現した。<br>事故で受けた傷は浅くとも照を傷めつけていた。<br><br>周りに医療品が多数ならんでいる。どれも当然盗品だが･･･<br>だが照はそんな事よりも気になる事があった。<br><br>｢あの警官･･･いや捜査官か｡並の警察じゃないな｡<br>確か特殊捜査官とか言ってたが恐らく･･･普段は組織の表には一切登場してこない輩だろう｡<br>まさか･･･あの音声マイクや探知バーコードレスなんて持ち出して来たって事は向こうは必死なんだろうな･･･｡<br>こっちにもそれなりの対抗手段があるけど･･･時間の問題だろうな････けど僕は･･･いや･･･生きなきゃいけないんだ｡そう･･･誰にも僕の気持ちは理解できはしない･････誰も僕を救えないんだ･･人間は･･･汚い存在なんだ･･･誰が出て来ようが生きる為の手段は決して変えやしない･･｡｣<br><br>他人からすれば、照のしている事は犯罪、笑ってしまうような万引きという悪フザケだ。<br>だが照にとっては生きていく為に必要なルールそのものなのだ。<br>照を捕まえるのではなく･･･呪縛から･･犯罪から救う事ができる者は現れるのか｡<br>もっとも、照はそんな情など求めてはいないように見えた。<br>その日も、盗んだ食材を食べ次に実行するであろう犯罪の手段などを考えながら、肌寒い風が吹く野外で、照は身を包ませ寝付くのであった｡<br><br><br>翌日、朝早くからやけに騒がしいショッピングセンターがあった。ここはつい最近オープンしたばかりの店だ。<br>食品はもちろん、二階三階と充実した品揃えで有名だ。<br>従業員の車に扮して続々と入っていく怪しげな集団｡<br>それは､実は警察だった｡<br>しかしただの警察ではない。<br><br>岡咲が派遣したエリート捜査官によって一時結成された特殊捜査チームだった。<br>重々しい機器をいくつか運び出し店内へと入っていく。<br>同然そこには岡咲の姿もあった。<br>事務所にて岡咲と店長との会話が聞こえてきた。<br><br>｢ご協力感謝致します。先日もご連絡させていただきましたが、今日より１ヶ月間、こちらの事務所に捜査本部を設置させていただきます。｣<br><br>｢いいえ構いませんよ。例の盗難事件の事はだいたい耳に挟んでいまして･･現場となったあの店の支配人とは飲み仲間でしてね･･かなり被害が拡大していたと聞いて決して他人事ではないと感じましたよ。<br>しかし岡咲さん?なぜ犯人が次に標的にするであろう犯行エリアが当店だと睨んだんですか?｣<br><br>｢当然、前回の場所にはしばらくの間手を出しては来ないと予想できます。私が釘を打っておきましたから･･･｡なぜ次はこの店なのかというと、犯人にとって万引きの有効性のある条件が整っているわけです。<br>例に上げるのであれば、この店は非常に広い、客入りも多いし自分自身を隠すためには有利と考えられます。さらに前回犯人は盗聴器を使用し、店側の盗難防止対策を察知していました。<br>この店の事務所も裏手側に位置し換気扇類の外へ抜けているダクトも多々あります。<br>そして、あえて売上が高いだろうとする店を狙ってくるとおもいます。<br>売上があれば例え万引きしても盗難被害があったことに店側が気ずきにくいだろう、それほど気に障るような売上誤差ではないだろう･･･という考えですかね･･｡<br>まぁ･･･考えはまだありますが、なにしろ巧みな犯人ですので油断はできません｡｣<br><br>店長は事の重大差を理解したように大きくうなずいていた｡<br><br>｢なるほど･･･しかしアレですな岡咲さん｡たかが万引き、去れど万引きとは･･･その犯人はまるで生活に困っているというより、ここまでの計略を立ててくるなんて､犯行そのものが生きる手段みたいに聞こえてきますな｡｣<br><br>岡咲は薄笑しながら言った。<br><br>｢フフｯ･･確かに｡私も思いましたよ。しかし犯罪には変わりありません。我々は常に平等に事件を見解しています。<br>しかも、前回のショッピングセンターより特別令状の申請も頂きましたからこれはすでに立派な第一級犯罪ですよ。｣<br><br>｢そうですか｡当店もできるだけの協力はしますよ岡咲さん｡｣<br><br>そういうと、店長は事務所を出ていった。<br><br>岡咲はお茶を飲みながら呟いた。<br><br>｢これで終わりにする･･･些細な子供騙しには付き合いきれない。<br>正義をなめるなよ犯罪者。<br>お前の身分がなんだろうと、私が必ず制裁を与える･･｡<br>お前が例え悪魔だろうとも･･･｡｣<br><br>そして、1時間が経過した。<br>警備体制は整い、捜査官はそれぞれの配置に着いた。<br><br>一方、岡咲は事務所から店内を監視する事になっている。<br>オープン5分前になり岡咲は捜査官に無線を飛ばした。<br><br>｢5分前です。犯人はすぐに飛び込んで来る可能性もありますので充分警戒を･･･それから30代以上と見られる人物は捜査官パスしてください。あくまでも低年齢の人物に注意を･･･ではお願いします。｣<br>岡咲の合図とともに店はオープンした。<br>外で待っていた客達が店内に入り始めた。<br><br>監視カメラを見ながら店長が岡咲に聞いた。<br><br>｢来客数はかなりのものですよ岡咲さん。どうやって犯人を特定するのですか?｣<br><br>｢前回は私の睨んだ通り、お惣菜コーナーと衣類コーナーの商品に細工をしました。今回も同じものを仕掛けます。レジカウンターを通さない限り、店外500メートルを離れた時点でこちらにある発信機が反応します。その時点で犯人を追跡します。｣<br><br>店長はやや驚きながら岡咲に更に聞いた。<br><br>｢その･･特殊バーコードステッカーでしたっけ?先程我々が通常の値札バーコードの変わりにつけたやつですよね?<br>故意に剥がしたりはできないんですか?｡｣<br><br>岡咲は薄笑いしながら答えた。<br><br>｢心配いりません｡あのステッカーは通常のステッカーより粘着力が高い素材でできています。仮に無理に剥がそうとしても、表の紙が剥がれるだけで、肝心のバーコード部は貼りついたままになりますよ。｣<br><br>｢そうなんですか｡それなら安心ですね岡咲さん。では･･･私は仕入れにいって来ますので宜しくお願いしますよ｡｣<br><br>そういって店長は事務所を出ていった。<br><br><br>監視を始めて3時間が経過した。今の所は･･･なんの異常もみられなかった。<br>初日から犯行が行われる可能性、それどころかこの店に犯人が現れる可能性は非常に低い。<br>数多くのショッピングセンターがある街の中からズバリ犯行現場を決めるのは、まず神のみが知る領域ではないだろうか｡<br><br>しかし、岡咲の読みは正確だった。昼過ぎになり客込みはピークになった時、岡咲の目が一人の男を捕えていた。<br>周りを警戒する素振り、手慣れていそうな身振り、今まさに･･･万引きをしようとするかのような人物だった。<br><br>カメラではその男が万引きした瞬間こそ正確には映しだされていないようだったが、岡咲はその目で見極めていた。<br>岡咲は立ち上がり、無線で捜査官に伝えた。<br><br>｢岡咲です。惣菜コーナー、中央棚より犯行を確認しました。<br>緑のジャンバーに黒のジーパン、かなり若いです。<br>素振りからして手慣れています。至急、マークしてください。<br>出入り口通過後、即拘束を･･･<br><br>犯人の背後へ2人の捜査官がピッタリとマークに着いた。<br><br>そして、犯人はそのまま店内をウロつき、10分後店の外へと出た。その瞬間、背後より捜査官が声をかけた。<br><br>｢すいませんが、身体検査をさせてください。｣<br>そう訪ねると、男は目を泳がせながら言った。<br><br>｢はぁ･･･なぜですか?俺は何もしてねぇけど･･･｣<br><br>とぼけている男に捜査官は言った。<br>｢食品を盗んだな。そのバックの中に、なんなら商品の名前までここで言ってやろうか?｡｣<br><br>強気に出てきた捜査官に怖じけずいたのか･･･男は小声で呟いた。<br>｢クソッ･･･ウゼェんだよ、好きにしろや･･･｣<br><br>｢では･･･事務所まで来てもらう。残念だったな。｣<br><br>捜査官は男の腕を引っ張り事務所へと連れて行った。<br><br>事務所につくと、男は岡咲と目があった。岡咲は男に･･･｡<br><br>｢初めまして、残念でしたね･･･万引き･･しっかりと見させて頂きました。随分手慣れていますね。｣<br>男は岡咲の言葉に何も言い返せなかった。ただ頭を下げて黙ったままだっ。<br><br>｢黙秘ですか･･･話になりませんね。どうせあなたは警察に突き出されますよ。その後はどうなるかはわかりませんが･･･｡｣<br><br>すると男は･･･｡<br><br>｢んな事は分かってるよ｡っつうか俺未成年だし、親いねぇし、婆ちゃんだけでしかも入院中だよ。<br>即釈放ってやつじゃないの?｣<br><br>岡咲は容赦なく問いつめた。<br><br>｢それはお気の毒に。しかしそんな事情の罪人を野放しにすると思いますか?１週間は警察署にてあなたを保護し、監視させていただきます。必要ならば刑務所にも送り込むことになりますよ｡残念でしたね･･･｡｣<br><br>岡咲の言葉に愕然としたのか、男は悔しそうに下唇を噛みしめた。そして男は捜査官に手を引かれ、事務所から姿を消したであります。<br><br>｢盗品の種類、素振りや身分からして、私が睨んでいた人物に近かったですね･･･もし彼が前回の事件の犯人でもあるなら、正に拍子抜け･･･特別令状を出すまでもなかったような気がしますね･･｡｣<br><br><br>岡咲は一息つき、再び監視モニターの前に座ろうとした･･････････その時!!!<br><br>｢ビービービービービービー!!!｣<br><br>いきなり手元にあった発信機が反応した｡何者かがレジを通さず商品を外に持ち出したようだ。<br>しかし･･･事態はそんなに単純ではなかった。一向に鳴りやまない発信機。<br>それを見て岡咲は･･･｡<br><br>｢なんだこの異常な反応は･･･なぜ鳴りやまない･･･まさか･･･腹数の犯行が一度に行われたのか･･いや･･･だがそれにしても反応が強すぎる。｣<br><br>岡咲は監視モニターをチェックした。だが外にはたくさんの客達が出入りしていてとても犯人を特定するには難し過ぎた。<br>すると、岡咲は捜査官達に無線を飛ばした。<br><br>｢全捜査官へ!!異常事態だ､二階衣類コーナーにいる捜査官は至急事務所へ･･･一階食品コーナーにいる者は出入口を強制封鎖してください｡｣<br><br>一階にいた捜査官達はすぐに全ての出入口を封鎖した。客達は驚いてパニック状態にあった。<br>一方、事務所には他の捜査官が集まり、店長も駆けつけてきた。<br>岡咲は事情を説明した。<br><br>｢････というわけです。どうか落ち着いて行動してください。<br>直ちに客達の荷物検査を、レジを済ませた者からはレシートの確認も忘れずに ･･･｣<br><br>すると、店長が慌て言った。<br><br>｢店内はパニックですよ!それなりの成果がなければ店の信用問題にも発展しかねますよ!｣<br><br>岡咲は冷静に答えた。<br><br>｢分かっています。被害額などは警察が負担しますのでどうかご協力を･･･｣<br><br>そういうと店長は店内へと走って行った。<br><br>出入口では、厳重な検査が行われていた。<br>そこでは、驚くべき事態が起っていた。<br>なんと､数人の客達のバックなどからレジを通していない商品を確認したのだ。<br>しかも、そのどれもが岡咲が設置した特殊バーコードステッカーが貼られた商品ばかりだった。<br>客に問い詰めても、誰もが口を揃えて言った。<br><br>｢知らないよこんなの!!こっちはちゃんと会計済ませたんだよ!身に覚えなんかあるわけないだろ!｣<br>客達は激怒しながら同じ事を言っていた。<br>捜査官達は逆に責められながら対応に追われた。<br><br>事務所にいた岡咲は監視モニターを舐めるように見ていた。<br>発信機に反応があった時刻の食品コーナーの録画映像を何度も繰り返し確認している。<br>だが、肝心の犯行映像は映っていない。<br><br>｢･･･なぜだ･･･どうして･･･監視映像の重複録画や遠隔操作による映像削除はできなくしたはず･･･どんなに優れた機器を使ってもそのセキュリティを解除するのは不可能だ･･･盗聴器も設置されていない･･･なのに･･･何故だ･･･｡<br><br>他の商品コーナーの映像にも犯行映像は映っていない。<br>岡咲は強く拳を握りしめ、歯ぎしりをしながら机を何度も叩き始めた。<br>とても平常心とは思えないような岡咲は恐ろしく乱れていた。<br><br>｢がぁー!!!!!!!!クソがぁ!!････ハァハァハァ････何故だ･･･ここまで･･･侮辱されるとは････絶対だ･･･絶対地獄へ落とす!!!!!男だろうが女だろうが地獄へ落ちろ犯罪者がぁ!!!!!!!!!・・裁いてやる････裁いて･･･｡｣<br><br>これほどまで警察を、ましてや鍛えられた特殊捜査官を狂わせた人物は尋常ではない。<br>店は大パニック、岡咲含めた捜査官達は狂気とかされ、まさに地獄の業火を浴びたのだ。<br><br><br><br>その業火を背に、喜びにたける悪魔がいる事には誰も気ずいてはいない。<br><br><br>
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<pubDate>Sat, 11 Apr 2009 22:57:29 +0900</pubDate>
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<title>-早乙女 照-編 1-2</title>
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<![CDATA[ あれから半月が経過した。<br><br>警備期間は延長され、警備チームは岡咲が指揮を取ることになった。<br><br>岡咲は皆に言った。<br><br>｢ややこしい警備は不要です。人員も半分に減らしました。<br>Gメンの方々には捜査から外れてもらいます。監視カメラのみの警備とさしていただきます。｣<br><br>あまりにも無謀とも言える計画に従業員は驚いていた。<br>すると店長が岡咲に言った。<br><br>｢岡咲さん、犯人は警備の隙をついてきます。カメラだけの監視では向こうの思うツボだ｡姿すら目撃できないのに･･･どういうつもりかね･･･｡<br><br>岡咲は薄笑いしながら言った。<br><br>｢まぁ･･見ていてください。以前も伝えましたが私には特別捜査が許可されています。<br>簡単に言うなら、犯人自信から名乗りでていただきます･･･｡｣<br><br>どういう事なのか､検討もつかなかった。<br><br>そして明日、岡咲の計画が実行された。<br><br><br>店内は以前に比べ、スッキリとしていた。<br>警備員の数を減らしたせいか、客入りはいつもと変わらない。<br>事務所には監視カメラの映像モニター数台と、岡咲の手元にはスタンドマイクと･･･何かを探知しているであろう妙な機器が設置されていた。<br>それには無数の赤い光が点いたり消えたりしていた。<br><br>そして、丁度12時を迎え客入りはピークを迎えた。岡咲は体勢を整え言った。<br><br>｢そろそろですね、この時間帯に犯行が行われていた可能性が大きいです。特にお惣菜コーナーはとくに被害が大きい。ここに注目しましょう｡｣<br><br>皆の視線がカメラに集中している。たくさんの客が映し出されている。<br><br>だが、これだけで犯人を特定できるのであろうか。<br><br>その時、岡咲の手元にあった機器から、｢ビービービー！｣とブザーが鳴り始めた。何かに反応したようだ｡岡咲は言った。<br><br>｢獲物がかかりましたね､場所は･･･既に店外に移動してますね。<br>では･･実行に移しましょう。｣<br><br>岡咲はそういうと、スタンドマイクを手に取り、喋り始めた。<br><br><br>｢驚きましたね･･･アナタは本当に我々の目をごまかし犯行に及んでいたんですね。アナタが手に持っている商品には､音声マイクロステッカーと特殊磁気バーコードステッカーが設置されています。レジカウンターにてバーコードスキャンを行わない限り、機能は解除されません。<br>尚、アナタは今店の外、半径1ｷﾛ以内にいます･･･｡｣<br><br>いきなり手元の商品から声が聞こえてきて驚きを隠せない犯人。<br>商品を手にしていたのは･･照だった｡事故にあったせいか顔や手には傷が目立つ。<br>照は突然の出来事に驚きを隠せないでいた。<br><br>｢なんだよ･･こりゃ･･･誰だこいつは･･･ふざけやがって･･どうなってんだよ｡｣<br><br>岡咲は照を煽るかのように･･･｡<br><br>｢聞く余裕があれば･･･今アナタを探しに捜査員が向かっています。居場所は限定されてますからすぐに追い付くでしょう。尚、5秒後にこの音声機は自動小爆発します。では泥棒さん、刑務所でお会いしましょう。｣<br><br>｢バシュー!!!｣<br>鋭い爆発音と共に音声機は、岡咲の遠隔操作にて破壊された。<br>照は、すぐに商品を捨て遠くへ走って行った。<br><br>｢ちくしょう･･･フザケやかって､捕まってたまるか｡生き残ってみせてやるよ･･･くそ･･･くそくそくそくそ!!!!!｡｣<br><br>それから1分にも満たない間に警備員達が現れた。<br><br>｢いない･･･だかそう遠くへは行ってないはずだ｡捜し出せ!｡｣<br><br>警備員達は更に追跡を進めた。<br><br>そこへ岡咲が現れた。<br><br>｢やはり、商品を捨て逃げさりましたか。期待はできませんが商品の指紋検査を･･そして直ぐに店へ戻り監視映像の確認を、逃げ足の早さからして年齢は若いはずです。｣<br><br><br>10分後、事務所へと戻った岡咲はすぐに監視映像の確認をした。<br>その時、店長が岡咲に声をかけた。<br><br>｢犯人は!捕まりましたか?!｣<br><br>｢いいえ、しかし犯人を特定する事が可能になりました。監視映像で注目すべきは商品に張りついていた特殊バーコードステッカーが反応した場所、つまり店をでて半径500メートルを商品を持って通過した人物、商品が落ちていた道は東の遊歩道でしたから店の東口から出ていった可能性が高いです。もっともこの番号の商品が置いてあったのがお惣菜コーナーの右端ですからそこに注目しましょう。｣<br><br>店長は驚きながら期待を胸にカメラに注目した。<br><br>･････映像を確認し始めて30分が経過した。何度も巻き戻し映像を確認したが犯人を確認する事ができない。それどころか奇妙な出来事が起こっていた。<br>それを見て、岡咲は顔を歪めながら言った。<br><br>｢妙なだな、これは･･･どうなってる。犯人は･･いや･･それどころか盗難されたこの商品が･･･一瞬にして消えるのはなぜだ･･誰かが手にとる瞬間が映っていない。｣<br><br>そう､照がこの商品を手にした瞬間が録画されていないのだった。映像が激しくブレて、映像が回復したときにはもう商品がないのだ。<br><br>店長が不思議そうに言った。<br><br>｢どうなってるんだ｡肝心の犯行現場が映らないじゃないか。それに肝心の所で映像がブレるのはなぜだ････どうなってる!!!｣<br><br>すると、岡咲は何かに気ずいたように口を開いた。<br><br>｢まさか･･･いや･･･だがこんな短時間で･･｡｣<br><br>｢なんですか岡咲さん!説明してください!!なぜ映像が!?｣<br><br>興奮している店長に岡咲は目を大きく開いて言った。<br><br>｢これは映像の重複録画、元に撮影された犯行現場の映像が削除されてます･･･この短時間で････バカな･･･だが･･･可能なのか｡･･････何にせよ････初戦は私の･･･････惨敗ですかね｡｣<br><br><br><br>その頃事務所の裏手、店の裏側にあるコンテナの影で何かをしている人影が見える。<br><br>｢ハァ･･ハァ･･･くっ･･･クククククク･･私の惨敗か･･その通り････お前負けだ･･間に合ったようだな･･あらかじめ手に入れておいて良かったよ。｣<br><br>照は小型のパソコンのような物を持っている。何かを操作しているようだ。<br>そう、監視映像を削除したのは照だったのだ。<br>あの時、商品を捨て逃げ去ったと思われたが照は、真っ先に店へと裏回りしていた。<br>監視映像を確認されてしまう危険性を一早く感じ、映像を消すために逆戻りしていた。<br><br>｢万引きするたびに監視映像をいじればいつか怪しまれちまうからな･･･こういう時の為に手段を温存しておいて良かった･･･多少荒くなったがこれで･･･証拠は消えた･･･だが･･･しばらくはこの店には近ずけなくなったな･･･まぁ･････楽しかったよ･･･岡咲･･さん｡｣<br><br>照は、人目を警戒しながら遠くへ歩いていった｡<br><br><br>その夜店の事務所では暗い空気の中、店長と支配人、そして岡咲と数人の警官がいる。<br><br>すると、岡咲が･･･<br><br>｢店長さん、この店の被害状況は金額にするとどれくらいですかね｡｣<br><br>｢いや･･正確な金額は計算しないとわかりませんが･･ざっと一ヵ月の売上の3分の1以上って所でしょうか。大半が食料関係に被害が･･･｡｣<br><br>すると、岡咲が何かの資料を取出し店長に見せて来た。<br><br>｢･･･これは、特別令状というもので、通常の逮捕、捜査令状とは若干違います。<br>これは、未成年犯罪や軽犯罪に関わらず強制逮捕、刑務所への送検が許されます。<br>今回の事件のように、店などに莫大な被害を浴びせられたなどの場合、店側が申請すれば発令することができます。<br>捜査は通常よりも強化され、犯人に対して監禁、強制尋問、場合によれば射殺さえも許されます。<br>どうでしょうか?･･･申請していただければすぐに捜査本部を立ち上げ特別令状を発令させます。｣<br><br>店長は急な問い掛けに戸惑いを隠せなかった。しかし、これまでの被害を考えると何としても犯人を捕まえたい。<br>店長と支配人は迷っている暇はなかった。<br><br>｢分かりました。当店が申請しますよ。犯人は複数かもわかりませんが時間は惜しみません。他でも被害が増大しない内に捕まえていただきたい･･･よろしくお願いします。｣<br><br>支配人が頭を下げ、書類にサインを書き始めた。<br><br>すると、岡咲が店長に言った。<br><br>｢おそらく犯人は一人でしょう。しかも･･･かなり頭の良い人間だと思います。犯行は一回ではなく1日に数回･･犯人なりに計算した時間帯に現れ犯行を繰り返しているのでしょう。<br>盗まれる食材の種類、衣類にいたるまでの年齢層を考えるとかなり若い･･･食料にまで手を出してくるという事は･･･生活に困っているか･･･例えば･･･両親不在とか･･今回の捜査は決して無駄ではなく、正確な手掛かりを手に入れる事ができました｡｣<br><br>支配人は書類を書き終え、顔を上げて言った。<br><br>｢我々にはもう何もできないが、是非なにかあれば協力しますよ｡｣<br>岡咲は立ち上がり言った。<br><br>｢ありがとうございます。では私達はこれで失礼します。<br>しばらくの間は犯人はこの店には手を出しては来ないと思いますが、警戒することに越した事はありません。<br>では･･･特別令状が発令されましたら後日連絡させていただきますので･･･｡｣<br><br>岡咲と警官達は店長と支配人に頭を下げ、店を後にした。<br><br>帰り道、車の中で警官の一人が岡咲に聞いてきた。<br><br>｢岡咲さん、確かに手掛かりは手に入りましたが･･･証拠としては不充分ではありませんか?･･例の商品からも指紋結果はでなかったらしいですよ･･･?｣<br><br>すると岡咲は薄笑いしながら･･･<br><br>｢大丈夫ですよ、犯人はおそらく子供で間違えない。盗品の種類からみても大人とは考えにくい･･･だが･･･子供にしては･･･犯行手段といい･･･監視映像の削除といい･･･やる事はまさに天才というべきか･･･店側には伝えてませんでしたが、一つ気になる事があって･･事務所の裏側へ行ってみました。外へ突き抜けている換気扇ダクトを調べていたら奥の方にこれが仕掛けられてました。<br><br>岡咲はポケットから照が仕掛けていた小型盗聴機を出してきた。<br><br>｢それは!!なんでそんなものが事務所の裏に!?｣<br><br>｢犯人が監視映像を捜査できたという事は、事務所にあった録画機器らの周波数をあらかじめ調べてあったという事になる。そしてここまでの完璧な犯行を遂行できるという事は、店側の情報を手に入れていたからだという事です。････実に腹が立つ話です｡｣<br><br>岡咲は怒った表情で盗聴機を警官に渡した。<br><br>｢この盗聴機からも指紋採取を･････｣<br><br>警官は盗聴機を受け取ると岡咲に恐る恐る聞いた。<br><br>｢あの･･･必ず捕まえてやりましょう。｣<br><br>岡咲はニヤリと笑い答えた。<br><br>｢そうですね･･･おそらく思ってるほど長期戦にはならないでしょうね。･･･しかし･･･こんな犯罪者がいたとはね･･万引きという犯罪をここまで正確にこなすとは･･笑うに笑えませんね。<br>しかし、悪の芽は必ず摘んでおかないと｡<br>巨大な悪魔に成長する前に･･･｣<br><br><br>岡咲達の車は全日本警察本部へと向かうのであった｡
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<pubDate>Thu, 09 Apr 2009 12:24:16 +0900</pubDate>
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<title>-早乙女 照-編 1-1</title>
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<![CDATA[ この辺りでは大きく展開されている某ショッピングセンター｡<br>最近、この店では万引きによる被害が絶えず、その被害状況はすでに万引きなどという低いレベルのものではない。<br><br>事務所ではその話題が広がり、徹底的に万引き対策を練られている。<br>その中で、支配人の苦汁の声が大きく広がっている。<br><br>｢一体どういう事だ!これほどまで警備を厳重にし、監視システムに至るまで設置したというのに、なぜ犯罪を防止できない!!<br><br>万引きに働いてる奴らの被害は例年に比べ増加している!<br>ふざけてる･･･｣<br><br>愚かにも、従業員は支配人を含め、犯人を目視、当然防ぐ事すらできていない。<br>従業員の一人が支配人に呟いた｡<br><br>｢私たちも仕事中も含め、休憩中も監視カメラを見て警戒しています｡しかし、これほどの来客がある当店で一人の犯罪者をみつけだすのは･･･｣<br><br>すると店長は、｢不可能とでも言いたいのか!?こいつらさえ消えれば問題ないのだ!･･･しかし大事にはしたくない。店のイメージを悪くし、更に売り上げが落ちるのはゴメンだ｡｣<br><br>事務所内は静まりかえった｡<br>目に見えもしない敵。あらゆる手段を実行しても、経費のみの減少｡<br><br>誰もが呆れかけた時、店長が立ち上がり、皆に言った。<br><br>｢だからこそ、私は決断した。<br>皆にはまだ未報告だが･･･経費もばかにならないが、悪の目は潰して置かねばならん。<br>明日より、警官数人による店内及び、店外1キロまでの完全監視。<br>さらに10人弱のGメンを配置。<br>これを、１ヶ月間実行する。<br>皆、協力してほしい。｣<br><br>店長は、従業員の前で深々と頭を下げた。<br>当然、皆協力を惜しまず共に戦う決意を固めた。<br><br>だが、それを嘲笑う悪魔がいる事をまだ誰もしらない。<br><br><br>それはちょうど事務所の裏側、人目から離れた店の裏手から聞こえてきた。<br><br>｢フフ･･能無しはかわいそうだな全く｡<br>っていうか･･･そうか･･･お巡りさんによる完全監視ってか｡<br>完全の裏には必ず抜け穴があるんだが･･･分からねぇか｡<br>現に、アンタ達の些細な大作戦も筒抜けだっつの｡<br>笑わせるよね｡｣<br><br>言うまでもなくそれは照だった｡ なぜ店側の状況を把握できたのか｡照は有能な犯罪を犯すために、必要なのは悪知恵だけでなく当然、小道具も所持している｡<br>このショッピングセンターはオープン当初から照が目をつけていた場所である｡<br>ここでの照の万引き回数は100を越えている｡<br>その成功の裏に隠されている武器。<br>例にだすなら、盗聴機だ｡<br>店側の情報が密集している事務所内部には必ず照は盗聴機を仕掛ける。<br>今回も同じ方法である｡<br>夜の内に事務所から外へ出ている換気扇ダクト内部に設置｡<br>できるだけ部屋に近い場所への設置が基本である｡<br>照からすれば、犯行エリアは庭そのものだ｡<br><br><br>翌朝、オープン15分前。<br>店内でミーティングが行われた。そこには、重装備をした警官10人と来客に化けたGメンが10人。<br><br>警官の一人が代表し、皆に声を上げた。<br><br>｢今日より、こちらの警備に配置されました20人の警備員ですが、決して我々だけを頼りにしないでください。皆さんも協力を惜しまないでいただきたい。<br>不審人物がいた時は、すぐに我々に通達してください。<br>犯人は一人だけじゃないはずです。例え万引きにしても、犯罪なのです。大人はもちろん子供にしても決して油断しない事です｡｣<br><br>警官は厳しく注意した。<br>そして、オープンを迎えた。<br>同時に、決して少なくはない人数の客が店内入りした。<br>警備員達の目が光る。<br>監視カメラでの警戒。<br>Gメンの追跡調査。<br>出入口の完全警備。<br>抜け道などあるはずかない。<br><br>そして午前12時過ぎ、<br>悪魔が降り立った｡<br><br><br>照は慣れた足取りで犯行エリアへと行った。<br>照は商品を手にとり、全く警戒する素振りすらせず上着の下にきているシャツの中、懐に入れた。<br>見た目では懐に何かが入ってるようには見えない。<br>あらかじめ照は大きめの服装を着こんできた。<br>盗品の膨らみをごまかす為だ。<br><br>照は2、3品を盗みそのまま外へと出て行ったのだ。<br><br>その犯行時間およそ5分。<br><br>外に出た照は･･･笑いを堪えつつ、心の中で言った。<br><br>(これが笑わずにいられるか･･･<br>あれだけの警備を配置したのにも関わらず何故わからない･･最もその完全監視という事こそ、まさに死角を生み出す餌なんだよ。<br>単純に考えて見ろ･･警備の数が増えるって事はそれだけ警官を特定できやすくなるんだよ。更に基本的にGメンは犯人を見つけだす為に視線があちこちに向けられる。無線を使用する為にマスクを着用し無線機の配線を隠す為に厚めの長袖を来ている。<br>今はもう春だから厚着をしている客は少ない。<br>そして監視カメラには必ず死角が存在する。<br>大抵ショッピングセンターにあるカメラは遠隔操作ができないタイプだ。<br>カメラの死角は真下、んでもって･･一般客は人が思ってるほど他人を見ていない。<br>盗むときな案外大胆にやったほうがいい･･･もっとも･･アンタ達の敗因は単純そのものだ。<br>それは･･･｡)<br><br><br>(時間帯による警備力のレベルダウンだ。人間は1日の内もっとも疲れが溜まるのは昼間なんだよ。さらにこの店では昼どきになると来客数が倍増すると同時に従業員を増やす光景がある。<br>という事は、警備員達の警備範囲は広くなり、こちらとしては動きやすくなる。<br>よほど不審な行動を取らないかぎり、一人の客を警戒すらしないだろう･･･まぁ･･･とにかく僕の勝ちだ。･･･やれるだけやらせてもらう｡)<br><br>照はその後、夕方、さらに閉店間際と犯行を繰り返した。<br><br>収穫は食品10品以上、衣類数着を盗んだのだ。<br><br>そして閉店を迎えた店では、事務所にてミーティングが行われていた。<br>支配人の声が響いていた。<br><br>｢さきほど、売上げの確認と残品との比較を調べた。結果、反比例との結果だ。<br>会計ミスと考えても割に合わない計算です。<br>今日も･･･やられました･･･｡｣<br><br>従業員は肩を落とした。いつもにも増して警戒していた。更に警備員配置で安心すらしていた。<br>だが、結果は惨敗。<br>怒りすらわいてこない｡<br><br>そんな中､Gメンの一人が話出した。<br><br>｢まだ始まったばかりです。継続して警戒してる内に要注意人物等も浮上してくるはずです。必ず捕まえてみせます。｣<br><br>Gメンは力強く声を発した｡<br>しかし、その後前向きに立ち直った従業員はいなかった。<br>長い1日が終わった。<br><br>その頃、店から3ｷﾛほど離れた公園。<br>照の姿がある。<br>照るには家がなく、まさにホームレス状態なのだ。万引きという快楽の裏には、苦しい現実が隠れていた。<br>だが照は、そんな苦しさなど感じさせないほど堂々と生活している。<br><br>｢･････････ぁあ･･う････う････････うめぇ･･や････いやぁ食った食った｡腹にたまったよ｡<br>確か店のアレだと１ヶ月は警戒が続くんだよなぁ。油断はできねぇか･･･｡｣<br><br>照はこうして犯行に出た日の夜は必ず反省しながら更なる計画を練るのだ。それこそが成功の秘訣だと言う事だ｡<br><br>｢退屈だな･･･散歩でも行くかぁ｡｣<br>照は公園からでて街道へと出ていった｡時間帯のせいか､歩いてる人は見当たらない｡目立つのは薄暗い電柱に夜間トラック｡<br>妙な静けさに包まれている｡<br><br>照はフッ･･･と道を見た｡<br>道のど真ん中で猫が倒れていたのだ。照は死んでいるのかと思い猫の所へ走っていった。<br>照が近ずいていくと、急に猫は起き上がり走り去っていった｡<br><br>｢何だよ･･･死んだフリってか｡｣<br>照は歩道へと戻ろうとしたその時････｡｣<br><br>｢ドカーン!!ギギィー!!｣<br><br><br>一瞬の出来事だった｡<br>大型トラックが照に猛スピードで突っ込んできたのだ｡<br>照は猫に気を取られトラックの接近にきずかなかったのだ｡<br><br>照は50メートルほど吹き飛ばされた｡<br><br>トラックは急ブレーキをかけ、急停止した。･･･運転手が降りてきた｡<br><br>｢マジかよ･･･人間だったよな･･･何処だよ･･死体･･?? 生きてるのかよ･･･何なんだよ･･･｣<br>運転手は頭を抱えながら照を探していた｡<br>しかし､照の姿が見えない。<br>確認出来たのは、照が着ていた服の切れ端と、トラックのバンパーに付着していた血痕だけだ｡<br><br>照は･･･死んでしまったのか･･<br>通常なら即死、あるいわ重傷のはずだ。<br>だがそこに、照の姿は無かった｡<br><br>一ヵ月、例のショッピングセンターのは特別警備期間を終えようとしていた。<br><br>支配人は顔を歪めて話をしている。<br><br>｢今日で警備態勢は解除される。･･･皆も分かっている事だろうと思うが、一体何が改善されただろうか。被害は増大する一方だ。こんな事は言いたくはないが、警備の意味は殆ど無く、無駄な経費が消えていっただけだ。･･･｣<br><br>そう､肝心の犯行を押さえるどころか犯人すら分からないままなのだ。ただ虚しさが店内をうめつくしていた。<br><br>誰もが諦めかけていた･･･､<br>その時、事務所のドアが開いた。警官の一人が、見たことのない人物を一人連れて入ってきた。<br>そして、警官が皆に言った。<br><br>｢今回の完全警備、確かに我々の惨敗です。我々は、万引きという犯罪をこれほどのまで確実かつ悪質にこなす輩がいた事に驚いています。<br>だからこそ、これは第一級犯罪として警察は認識致しました。<br>手段を選ばず、必ず犯人を逮捕します。｣<br><br>警官は力強く行って来た。<br>しかし、店長は･･･<br><br>｢これ以上の捜査方法があるのですか?正直我々はあなた達警察への信頼すら失いつつあります｡｣<br><br>その時、警官が連れてきた男が口を開いた。<br><br>｢今は、犯人を捕まえる事が優先されます。その為にはまずアナタ方の協力が必要です。私が来た限り、犯人に逃げ場を与えません。必ず、犯人を縛り上げアナタ方の目の前でひれ伏させて見せましょう。｣<br><br>男は自信をもって皆に言った。<br>だが、男の目に迷いは無さそうだ。真っ直ぐな目をしている。<br><br>すると店長は･･･､<br><br>｢気持ちは有り難いが･･･いや･･･協力は惜しまないつもりだが､<br>アナタは一体･･?｣<br><br><br>男はニヤリと笑い答えた。<br><br>｢私は全日本警察、特例任務を請け負っています、諜報部員です。決して表の世界に顔を出さない警備機関かのです。<br>対応しているのは第一級犯罪のみ･･･。<br>偽名にて失礼します。<br>私の名前は岡咲 港(ｵｶｻﾞｷ ﾐﾅﾄ)<br>宜しくお願いします｡｣
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<link>https://ameblo.jp/abc070266/entry-10237773720.html</link>
<pubDate>Mon, 06 Apr 2009 19:49:56 +0900</pubDate>
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<title>-早乙女 照-編 第一章</title>
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<![CDATA[ ｢この世にいろんな意味で苦しんでる人間はどれくらいいるだろうか｡僕もその内の一人だ。<br><br>僕には両親がいない。母は僕の産んで間もなく死んだ。<br>その後父に育てて貰ったが、僕が中学に上がる時期に事故で死んだ。<br>それ以来、僕は学業を終えず怯える日々を生きてきた。<br><br>金もなければ食い物もない。こんなガキを雇ってくれる店もなければ頼れる身寄りすらいない。<br><br>自分の爪を、血肉を喰おうとした事も何度あったか。<br><br>だが、生きるという気持ちだけは残っていた。<br>様々な絶望を、まさに栄養とするかのように僕の脳は動き続け、生きる執念を僕に与えてきた。<br><br>そして、金のない人間の生きる為の手段、僕はその方法で今を生きている。<br><br>中学生のガキなら誰でも経験はあるだろう。<br><br>それは、万引きだ。<br><br>だが、バカは何度やっても捕まるものだ。<br>万引きとは、あらゆる情報、偵察能力、警戒心、大胆、あらゆる力を発揮してこそ成功するもの。<br><br>僕はバカじゃない。<br><br>僕に今必要なのは生活には決して欠かせない物、食品、衣類のみだ。<br><br>盗難可能なもののみを盗む。<br>万引きに高望みは禁物だ。<br><br>悪いように聞こえるだろうが、これは普通の人間からすれば犯罪、だが、それは幸せのあるやつらの詭弁に過ぎない。<br><br>僕にとっては希望そのものなのだ。<br><br>それを追い掛けてくる愚かで無能な存在、それは警察だ。<br><br>何が正義の機関だ。<br>笑わせる......｡｣<br><br>彼の名前は早乙女 照、 通常なら学生であって当たり前だ。<br><br>だが彼は尋常では計りしれないほどの悪知恵を働かせる。それはまさに悪魔のごどし｡<br><br>悪魔を目覚めさせる者は現れるのか。<br>そして、ついに正義の槍の矛先が悪魔へと向けられるのである。<br>
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<link>https://ameblo.jp/abc070266/entry-10237541810.html</link>
<pubDate>Mon, 06 Apr 2009 12:23:33 +0900</pubDate>
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<title>-犯罪都市- (早乙女 照) 編</title>
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<![CDATA[ 皆さんは今まで生きてきた中で、ﾞ絶望ﾞというものを体験した事があるでしょうか｡<br><br>どうしようもできない状況、自分にとって不利な立場、目の前が暗くなる。<br><br>自分にとっての危機、それこそが絶望ではないだろうか。<br><br>これは、とある地域で起きた怪奇事件を記したものである。<br><br>一人の少年が生きる為に犯した罪。<br><br>小さな罪だが、やがてそれは大罪となり数多くの人を巻き込み、絶望を与えた出来事である。<br><br>その子供の名前は...<br><br>早乙女 照 (ｻｵﾄﾒ ﾃﾙ)
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<link>https://ameblo.jp/abc070266/entry-10237351174.html</link>
<pubDate>Mon, 06 Apr 2009 00:48:15 +0900</pubDate>
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