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<title>a happy story ~楽しいお話を。~</title>
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<description>アメーバブログ上でオリジナル小説を書いている、高校1年のyutaと申します。楽しい話を中心に執筆しています。たくさんの方に読んでいただきたいと願っています。また、読後に感想や意見をいただきますと、ますます嬉しいです。</description>
<language>ja</language>
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<title>短編小説「行列に並んだことによって巻き起こる奇跡のような、または悪夢のような出来事」</title>
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<![CDATA[ <br> &nbsp;「真理子だよな」<br> &nbsp;そう声をかけられ、真理子は振り返った。現在真理子は、よく行列の出来るラーメン屋の行列に並んでいた。<br> &nbsp;振り返ると、そこにいたのは見覚えのある懐かしい男だった。<br> &nbsp;「正喜」と真理子は口にする。<br> &nbsp;正喜は真理子を見て、微笑む。<br> &nbsp;「懐かしいな」あまり懐かしそうではない。「こんなところで会うなんて」それは、行列で、ということなのか、ラーメン屋の前で、ということなのか、どちらなのだろうと、真理子は考える。<br> &nbsp;「そうだね、久しぶり」真理子はあまり感情を込めずに言う。<br> &nbsp;「久しぶりそうじゃないなあ」懐かしそうでなかったのは誰だ、と真理子は思う。<br> &nbsp;「そうかな」<br> &nbsp;「そうだろ」<br> &nbsp;別れてから一年後にまさか再会するなんて、と真理子は内心で苦笑する。<br> &nbsp;始めて正喜に会ったときは、「これが恋心なのだ」と一目惚れしたが、今は「これが再会なのだ」と過去を少しだけ思い返していた。<br> &nbsp;「この行列に並んでる女子、お前だけだな」人を小馬鹿にするような笑い方は変わっていない。彼は「今はな」と付け足した。<br> &nbsp;「今は？」真理子は即座に反応した。<br> &nbsp;「今、近くの自動販売機にジュース買いに行ってるからいないけど、もうしばらくしたら俺の彼女がやって来ると思う」<br> &nbsp;「あっ、彼女いるんだ」別にやましい気持ちがあったわけではないが、やっと我に返ったような気になった。<br> &nbsp;「うん、いる」正喜は平然と言う。それが当たり前なのだけれど。「お前と別れた後、一ヶ月後くらいかな。つくったんだ」<br> &nbsp;真理子は「彼女をつくる」などの、「つくる」という表現が好きではなかった。何だか大量生産しているように聞こえてしまう。私も大量生産された内の一人なのではないかと。そう考えてしまう。<br> &nbsp;別れた一ヶ月後、と言えば真理子は「もう恋なんかするもんか」と、友人と毎日のようにやけ酒を呑んでいた。<br><br> &nbsp;「このラーメン屋、二人でよく行ってたよな」正喜が看板を見つめながら言った。<br> &nbsp;「そうだね」真理子は出来るだけ気持ちを込めずに答えたが、少しばかり懐かしさと寂しさを漏らしてしまったような気がした。<br> &nbsp;「怒ってる？」正喜は真理子を見る。<br> &nbsp;「何が？」真理子は何を聞かれているのか分からず、首を傾げる。<br> &nbsp;「ほら、昔の彼女とよく行った店に、今の彼女と行くなんてさ」正喜は苦笑した。「しかも元カノ目の前にして堂々と」そのときの正喜は白い前歯を見せて、笑った。<br> &nbsp;真理子は頷く。「うん、怒ってるよ」<br> &nbsp;正喜は心底、驚いた顔をしてから、「やっぱり」と口を開いた。<br> &nbsp;「ううん、嘘」<br> &nbsp;「えっ、どっち？」<br> &nbsp;「嘘、嘘。怒ってなんかないよ」真理子は微笑む。<br> &nbsp;「やっぱり」そのときの正喜は少し安堵したような様子だった。<br><br> &nbsp;怒ってるわけじゃないけど、怒れないわけでもない。何というのか、言葉に出来ない気持ちを無理矢理、言葉にすると、「寂しい」なんじゃないか、と真理子は内心で思う。<br> &nbsp;「昔は昔、今は今。別に気にしてないし」<br> &nbsp;強がってる風に言ってみるけど、本心はすべて、逆。本音をさらせば、正喜に泣きつきたいくらいだった。<br> &nbsp;でもそれが出来ないから、してはいけないから、「寂しい」だなんて頼りない言葉でしか表現出来ないのだろう。<br> &nbsp;「真理子は今、彼氏いるの？」<br> &nbsp;正喜の唐突な質問に真理子は一瞬、焦る。言葉が見つからなかった。<br> &nbsp;「秘密」気付くと真理子は、そう口にしていた。<br> &nbsp;「そっか」正喜は照れ臭そうに頭をかく。「そうだよね」<br> &nbsp;「うん。プライベートだし」<br><br> &nbsp; 少しずつ、ゆっくりと行列は前へ動いていく。しかし、並び始める人は次々に増えるため、列自体は長くなる一方だ。<br> &nbsp;それでも確実に動くため、いずれ先頭に立つことになる。<br> &nbsp;真理子は今、行列の一番前に立っている。その後ろに正喜がいる。<br> &nbsp;数十分前から二人の会話は途切れた。話題がなくなったとか、喧嘩をしたとかではなく、「何となく」だった。別れても波長は合うのかもしれない。<br> &nbsp;「遅いな」正喜が口を開いた。<br> &nbsp;真理子は正喜が考えていることを察した。「あ、彼女さん？」私は元彼女さんです、と内心で自嘲気味に自己紹介する。<br> &nbsp;「そうそう。近くに自動販売機あったんだけどなあ」<br> &nbsp;「何か事件に巻き込まれたりして」真理子はけらけらと笑いながら、言った。<br> &nbsp;「まさか」正喜は真剣な目をして、言う。<br> &nbsp;そんな正喜を、真理子はじっと見つめた。嬉しそうにも、悲しそうにも見える目で見つめていた。<br><br> &nbsp;それからしばらくして正喜の彼女は、走ってやってきた。息を切らしている。<br> &nbsp;「まだ並んでたんだ」正喜の彼女は目を丸くした。<br> &nbsp;「これでもだいぶ、進んだ方だよ」正喜が答える。「遅かったけど、どうしたんだよ」<br> &nbsp;「実はね、ジュース買いに行くとき、元カレに会って」正喜の彼女は笑う。「ついつい話が弾んじゃってさ」<br> &nbsp;正喜は一瞬、真理子を見た。こんな奇跡のような、いや、見方を変えれば、悪夢のような出来事が連鎖するものか。しかも、こんな近辺で。正喜は内心、そう思っていただろう。<br> &nbsp;「あっ、怒ってる？」<br> &nbsp;彼女の言葉に正喜は首を傾げた。「何で？」<br> &nbsp;「だってほら、昔の恋人に会って、しかも楽しく話するなんてさ」<br> &nbsp;「楽しかったのか」正喜は恋人を見つめ、言った。<br> &nbsp;「あっ、いや」正喜の彼女はたじろいでいる。「あたしだったら、怒っちゃうかなって思ってさ」ちゃっかり話題を変えたな。<br> &nbsp;「怒るのか」<br> &nbsp;正喜が真理子と目を合わせる。自分達の関係を話すべきかどうか、きっと同じことを迷っているんだ。そう考えると、笑ってしまう。真理子は口元を隠して、気付かれないように微笑んだ。その反対に、正喜は豪快に笑った。<br> &nbsp;「何、どうしたの？」正喜の彼女は一体、何がおかしいのだ、と訳が分からないという顔をする。<br> &nbsp;「実はな」正喜は真理子を指さした。「この人は俺の元カノだ」<br> &nbsp;正喜の彼女は指された方を見る。真理子と目が合う。「えっ嘘」<br> &nbsp;「本当」正喜は抑揚を付けずに答えた。<br> &nbsp;真理子は小さく会釈をし、「私は元彼女さんです」と言った。<br> &nbsp;「本当なんですか？」正喜の彼女は未だに信じられないらしい。<br> &nbsp;「それが本当なんです」<br> &nbsp;正喜の彼女は真理子をじっと見つめてから、「可愛らしい人」と口にした。それが本心なのか、何か嫉妬とかから来る言葉なのかは分からない。ただ真理子は笑顔をつくるだけつくった。<br> &nbsp;「何か、複雑だな」正喜が苦笑しながら言う。それは状況のことなのか、はたまた三人の関係のことなのか。<br> &nbsp;「私達」正喜の彼女が真理子に言う。「ここのラーメン屋よく来るんです。正喜が美味しいって」<br> &nbsp;正喜は「余計なことを言いやがって」と言いたげな表情をしている。<br> &nbsp;このラーメン屋は何か恋愛成就などのパワーでもあるのだろうか。真理子は内心で考える。それは、もやもやした気持ちを紛らわすためだったのかもしれない。<br><br> &nbsp;店から一人の男性が出てきた。直後に、先頭の真理子が店員に呼ばれた。<br> &nbsp;「いえ、私達、三人で来てるんで」<br> &nbsp;そう言いかけて、やめた。それは正喜と正喜の彼女のためにも、真理子自身のためにも、ならないから。<br> &nbsp;真理子は後ろの二人を見て、微笑んで、店の中に入った。<br> &nbsp;賑やかで狭い店内のカウンター席に座ってから真理子は、「どうせ、あの二人もこのあと入ってくるじゃない」とようやく気が付いた。<br><br><br><br> &nbsp;〈あとがき〉<br><br> &nbsp;行列に並んでいるときに、別れた恋人と偶然会ったらどうなるだろう。<br> &nbsp;そんなシチュエーションが浮かんだところから、この作品は生まれました。<br> &nbsp;僕は普段、ラブストーリーは書きません(というか書けません)。本作はラブストーリーなのですが、ラブストーリー執筆素人の僕は、「これでいいのだろうか」「これで大丈夫なのか」とかなり不安になりましたが、書き上がったものを読んでみると、なかなか面白いのではないかと、自分で思ってしまいました。<br> &nbsp;しかしラブストーリー執筆には、こんな危険性があります。それは「作者の恋愛観がバレてしまうこと」です。分かっているとは思いますが、一応書いておきます。僕は別れた恋人と行列に並んでいるときに再会したいわけではありません(書いてから、「これは恋愛観とは言わないだろ」と思いましたが)。<br> &nbsp;さて、最後になりますが、本作のタイトルは間違えずに言えますか？<br> &nbsp;「行列に並んだことによって巻き起こる奇跡のような、または悪夢のような出来事」です。<br> &nbsp;長いですね。長すぎます。<br> &nbsp;なので、友人に本作を紹介したいときや、「あの話なんだっけ、あっ思い出した」なんてときは、「行列」と読んでやってください。<br> &nbsp;それでは僕は早速、次の作品の執筆を開始しています。次回作品のことを一つだけ言うと、「何だか変わったつくり」、です。<br> &nbsp;それでは今後とも、yutaをよろしくお願いします。最後まで読んでいただきありがとうございました。<br><br> &nbsp;【例文】「あの話、知ってる？ 面白い話なんだけどさ、何だっけ？ えっと、長いやつだよ長いやつ。うーん、あっ、そうだ。思い出した。「行列」だ！」<br>
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11848644966.html</link>
<pubDate>Mon, 12 May 2014 23:47:20 +0900</pubDate>
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<title>ブログネタ小説「コロッケとメンチカツの話」</title>
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<![CDATA[ <img width="1" height="1" class="accessLog" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fmeasure.kuchikomi.ameba.jp%2Fkuchikomi%3FAMEBA_ID%3Dahappystory%26ENTRY_ID%3D11842440242%26ENTRY_END_DATE%3D2014%2F05%2F07"><img src="https://pubads.g.doubleclick.net/activity;dc_iu=/7765/pixeltag_pcretargeting;prid=10930;ord=1?" width="1" height="1" border="0" style="display:none"><a href="http://kuchikomi.ameba.jp/" target="_blank"><img src="https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif" alt="コロッケVSメンチカツ"></a>ブログネタ：<a href="http://kuchikomi.ameba.jp/user/listEntry.do?prId=10930">コロッケVSメンチカツ</a> 参加中<br> 私は<a href="http://kuchikomi.ameba.jp/user/listEntry.do?prId=10930">コロッケ</a>派<br> <br> &nbsp;スーパーのお惣菜売り場で男二人が突っ立っている。カゴを持っているのが僕で、何も持ってないのが神戸だ。<br> &nbsp;「メンチカツだな」神戸が言った。<br> &nbsp;「いや、コロッケでしょ」僕は反対する。<br> &nbsp;「何でだよ。そこはメンチカツだろ」<br> &nbsp;「コロッケで満場一致だよ」<br> &nbsp;どうでもいい言い合いが始まったのは、数分前のことだ。お惣菜売り場に立ち寄ったときに、ふいに神戸が「メンチカツ旨いよな」と発した。すかさず僕が「メンチカツ食べるならコロッケだよ」と返した。それから、今に至る。<br><br> &nbsp;「コロッケはじゃがいもだろ？」神戸がコロッケを指さす。<br> &nbsp;「そうだよ。ポテトだよ」<br> &nbsp;「ならじゃがいも食えばいいんだよ。わざわざ揚げて食べる必要性を感じない」神戸は下唇を出して言った。<br> &nbsp;「そういう理論で言うならさ」僕はメンチカツを指さし、言う。「メンチカツは肉だろ？ 肉を食べれば良いって話だ」<br> &nbsp;「馬鹿だなあ、林は」神戸は鼻で笑った。「肉と揚げることは、相性が良いんだよ。じゃがいもは良くない」<br> &nbsp;「変な理論だよ」僕は真顔で言った。<br> &nbsp;ふいに僕は時計を見た。「あ、やばい」<br> &nbsp;「何がだ？」神戸は僕を見てくる。<br> &nbsp;「試合始まっちゃうよ」僕は何も入っていないカゴに目をやった。「買うもの買って早く行かなきゃ」<br> &nbsp;「何買いに来たんだっけ」<br> &nbsp;「飲み物。みんなの分もだから、量多いぞ」<br> &nbsp;僕は歩きだし、飲み物売り場に向かおうとした。しかし、神戸が立ち止まったままのことに気づいた。「どうした？」<br> &nbsp;神戸が見つめているものを見て、僕は言った。「メンチカツ、カゴに入れれば？」<br> &nbsp;旨そうだし、と僕は付け足した。<br><br> &nbsp;おわり<br><br><br><br> &nbsp;あとがき<br><br> &nbsp;僕はコロッケ派です。<br> &nbsp;メンチカツも好きですが、どちらかといえばコロッケ派です。<br> &nbsp;じゃがいもと揚げることは、相性が良いと思っています。<br> &nbsp;ちなみに、コロッケは甘い方が好きです。<br><br><div style="text-align:center"><div id="vote" style="width:293px;margin:0 auto;padding:19px 0 16px;"><dl style="margin:0;padding:0;color:black;text-align:left;"><dt style="height:auto !important;min-height:24px;height:27px;line-height:1.2;padding:14px 5px 7px 42px;_padding-bottom:14px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_title.gif) no-repeat 0 0;font-weight:bold;">コロッケVSメンチカツ</dt><dd style="margin:0;padding:0;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_repeat.gif) repeat-y 0 0;"><ul style="margin:0;padding:12px 13px;list-style:none;"><li style="margin:0;padding:0 0 0 14px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_list.gif) no-repeat 0 4px;">コロッケ</li><li style="margin:0;padding:0 0 0 14px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_list.gif) no-repeat 0 4px;">メンチカツ  </li></ul></dd></dl><p id="vote_btm" style="width:293px;margin:0;padding:0 0 9px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_btm.gif) no-repeat 0 bottom;text-align:center;"><a href="http://kuchikomi.ameba.jp/user/listEntry.do?prId=10930"><img alt="気になる投票結果は！？" src="https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_btn.gif" style="border:0;"></a></p></div></div>
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11842440242.html</link>
<pubDate>Mon, 05 May 2014 22:04:25 +0900</pubDate>
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<title>ブログネタ小説「早起きの話」</title>
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<![CDATA[ <img width="1" height="1" class="accessLog" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fmeasure.kuchikomi.ameba.jp%2Fkuchikomi%3FAMEBA_ID%3Dahappystory%26ENTRY_ID%3D11841082313%26ENTRY_END_DATE%3D2014%2F05%2F14"><img src="https://pubads.g.doubleclick.net/activity;dc_iu=/7765/pixeltag_pcretargeting;prid=10952;ord=1?" width="1" height="1" border="0" style="display:none"><a href="http://kuchikomi.ameba.jp/"><img src="https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif" alt="早起き得意？"></a>ブログネタ：<a href="http://kuchikomi.ameba.jp/user/listEntry.do?prId=10952">早起き得意？</a> 参加中<br> 私は<a href="http://kuchikomi.ameba.jp/user/listEntry.do?prId=10952">苦手</a>派<br> <br> &nbsp;「林って、早起き得意？」<br> &nbsp;神戸が僕に電話で聞いてきた。<br> &nbsp;わざわざ電話で聞くことなのか。という疑問の前に僕には一つ、神戸に言いたいことがあった。<br> &nbsp;「今何時だと思ってるの？」<br> &nbsp;時計は4時20分を表示している。朝の、だ。<br> &nbsp;「4時20分だろ」<br> &nbsp;神戸はしれっと答えた。一体、何がおかしいんだ。何でわざわざ電話で聞くんだ。といった口調だ。<br> &nbsp;「で、答えてくれよ。早起き得意？」<br> &nbsp;完全に自分のペースで進めようとしているな、神戸は。<br> &nbsp;「苦手だよ、苦手」<br> &nbsp;二度目の「苦手」は強調して言った。<br> &nbsp;「そうか」神戸は声を高くしてから、続けた。「でもお前、今日早起きじゃん」<br> &nbsp;駄目だ、こいつは。きっと観た映画を観てないというタイプの人間だ。<br> &nbsp;しかし、キャラクターとして確立してしまっているので、僕は怒れず、「そうだな」としか言えなかった。<br><br> &nbsp;おわり<br><br><br> &nbsp;あとがき<br><br> &nbsp;作者は早起きが苦手です。<br> &nbsp;人に起こされると、少しイライラしてしまうタイプの人間です。<br> &nbsp;僕(作者)が林の立場だったら、ぶちギレます。<br><br><div style="text-align:center"><div id="vote" style="width:293px;margin:0 auto;padding:19px 0 16px;"><dl style="margin:0;padding:0;color:black;text-align:left;"><dt style="height:auto !important;min-height:24px;height:27px;line-height:1.2;padding:14px 5px 7px 42px;_padding-bottom:14px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_title.gif) no-repeat 0 0;font-weight:bold;">早起き得意？</dt><dd style="margin:0;padding:0;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_repeat.gif) repeat-y 0 0;"><ul style="margin:0;padding:12px 13px;list-style:none;"><li style="margin:0;padding:0 0 0 14px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_list.gif) no-repeat 0 4px;">得意</li><li style="margin:0;padding:0 0 0 14px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_list.gif) no-repeat 0 4px;">苦手</li></ul></dd></dl><p id="vote_btm" style="width:293px;margin:0;padding:0 0 9px;background:url(https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_btm.gif) no-repeat 0 bottom;text-align:center;"><a href="http://kuchikomi.ameba.jp/user/listEntry.do?prId=10952"><img alt="気になる投票結果は！？" src="https://stat100.ameba.jp/kuchikomi/img/ameba/vote_btn.gif" style="border:0;"></a></p></div></div>
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11841082313.html</link>
<pubDate>Sun, 04 May 2014 13:00:50 +0900</pubDate>
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<title>『イミテーションブラッド』「7 宣誓」</title>
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<![CDATA[ <br><br> &nbsp;「そうだ」住本はコーヒーを啜ってから、口を開いた。「あの二人はな」<br> &nbsp;「殺し屋だったんだろ」金沢が言った。<br> &nbsp;「そうなんだが、兄弟ではないらしい」<br> &nbsp;「はっ？」金沢は状況を把握できてないという表情をする。「兄弟ってお前がさっき」<br> &nbsp;「俺が確かに言ったが、どんでん返しってのは映画にも必要だろ」<br> &nbsp;「じゃあ、あの両親の話は」金沢は恐る恐る聞いた。<br> &nbsp;「すべて嘘だろうな」住本は無表情のまま言う。<br> &nbsp;「凄い奴らだな」<br> &nbsp;「凄く馬鹿な奴らだ」<br><br> &nbsp;「麻酔銃を撃っただけだろ？」金沢が訊ねてきた。<br> &nbsp;「そうだ。実弾は使ってない。多分、上映が終わった劇場内で、映画館のスタッフに、お客さん起きてください、なんて連呼されてるんだろうな」住本はその状況が、なかなかの傑作だ、と豪快に笑った。<br> &nbsp;「またお前を狙いに来るんじゃないのか？」不安げに金沢は言った。<br> &nbsp;「来るだろうな」住本は金沢の目を見る。「その時は必ず殺すよ。宣言した」<br><br><br>end.
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11839518409.html</link>
<pubDate>Fri, 02 May 2014 18:11:36 +0900</pubDate>
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<title>『イミテーションブラッド』「6 展開」</title>
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<![CDATA[ <br><br> &nbsp;「まったく、面倒な事件だったよ」<br> &nbsp;住本は金沢が経営する喫茶店で、金沢と向かい合い言った。住本はコーヒーを啜る。<br> &nbsp;「で、結局どうしたんだい？ その、東森と西山は」<br> &nbsp;金沢は、早く結末が知りたいという顔をする。彼はきっと、映画はラストだけが重要だと思うタイプの人間だろう。<br> &nbsp;「撃ったよ」住本は冷たく言い放つ。<br> &nbsp;「そうか」お前ならやりかねない、という口調で金沢は返した。<br> &nbsp;「麻酔銃をな」<br> &nbsp;「何だ、麻酔銃かよ」金沢は心底がっかりしたようだ。<br> &nbsp;「だけど驚きなのはここからだ」住本は抑揚を付けない。<br> &nbsp;「おっ、何だい」金沢は身を乗り出してくる。<br> &nbsp;「あの二人は仲間ってのは分かっただろ？」<br> &nbsp;金沢は何度も首を縦に振った。赤べこみたいだ、と住本は思った。興奮した金沢の顔は赤い。<br> &nbsp;「あの二人は、殺し屋に両親を殺され、すべての殺し屋に復讐を果たそうとした、仲良し兄弟」<br> &nbsp;「だったのか？」金沢が訊ねてくる。<br> &nbsp;「らしい。情報屋に調べてもらった」<br> &nbsp;「まだ終わらないよな？」金沢はこの話を楽しんでいるようだ。<br> &nbsp;「終わらない」住本は微笑む。「あの二人は、ただの二人ではなかった」<br> &nbsp;「有料の二人ってか？」金沢のジョークはつまらない。<br> &nbsp;「あの二人も殺し屋だった」<br> &nbsp;「えっ、殺し屋？」金沢は目を丸くした。住本はその反応を見て、笑った。<br> &nbsp;「殺し屋に両親を殺されたのに、自分達も殺し屋になってすべての殺し屋を殺そうとしたわけだ」<br> &nbsp;「すべての殺し屋ってことは、いずれ自分達も殺すってことだよな」<br> &nbsp;「まあ、いずれは蹴りをつけるためにも、そういった決断はするかもな」<br> &nbsp;「そうか」金沢はコーヒーを啜った。「住本はいつからそれに気付いていた」<br> &nbsp;「始めからだよ」住本は苦笑した。<br> &nbsp;「始めから？」<br> &nbsp;「だから、俺らみたいな殺し屋が悠長に映画なんかを観れている内は、ヒーローなんぞいない、って言ってかまをかけてみたんだが、無意味だった。気付かれなかった」<br> &nbsp;「それは残念」金沢は気持ちを込めずに言っていただろう。<br>
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11839517668.html</link>
<pubDate>Fri, 02 May 2014 18:10:22 +0900</pubDate>
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<title>『イミテーションブラッド』「5 判明」</title>
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<![CDATA[ <br>　しばらくすると、ショッピングモールに到着した。大きくて、いったいいくつの店が入っているのだろうと、住本は思う。しかし、住本が興味あることは、映画と殺しだけなので、正直どうでも良かった。<br>　「客がたくさん入るな。前の車もそうだが、後ろの車もこのショッピングモールに来たらしい」住本は言い、東森の横顔を見る。<br>　東森は、「ですね」と短く返した。前方のワゴン車も、後方の軽自動車も、ショッピングモールの駐車場に入った。<br><br>　店内は想像以上に広く、数ヵ所にある地図を見ないと、目的の映画館に到着できない。<br>　「無駄に広いな」住本が呟くと、東森が、「無駄は余計ですよ」と言ってきた。「いや、無駄だろう」「そんなことありませんよ」<br>　映画館をやっと見つけたとき、安堵する前に嫌悪感を、東森は抱いた。大人数の幼稚園生と思われる子供がいたのだ。子供は苦手だ。東森は心の中で呟く。<br>　子供たちは皆、スーパーヒーローの人形を持っていたり、おもちゃの武器を持っていた。<br>　「ヒーローの映画でもやるんですね。大儲けですね、映画館も」その言葉の大半は、東森の嫌みだ。<br>　「あれは面白かった」住本が真顔で言った。<br>　「あれって、スーパーヒーローの映画？」東森は住本の顔を見る。真顔で何を言ってるんだ、この大人は、と言いたいのだろう。それを察した住本は、「悪いか？」とものすごい剣幕で発した。<br>　「いや、別にそんなことありません」東森の声は震えている。<br>　「大人でも楽しめる幼児向けアニメってあるだろ。そういう類いのやつだよ、あの映画は」<br>　東森は、はあ、と反応するしかない。<br>　「あれはヒーロー映画じゃない。人間ドラマなんだよ」<br>　それは言いすぎだろ、いくらなんでも、と東森は言いそうになるのを堪える。<br>　「ヒーローっていると思いますか、住本さん」<br>　突然問われ、住本は少し焦ったが、すぐに、「いないな」と返す。<br>　「何故です」<br>　しつこいな。早く劇場に入ろう。その気持ちを抑え、「俺らみたいな殺し屋が悠長に映画なんかを観れている内は、ヒーローなんぞいない、ってことだ」<br>　東森は、「なるほど」と首を揺する。<br>　「さあ、行こうか」<br>　さあ、あんたを殺しに、行こうか。大事なところが抜けていたなあ、と住本は笑う。<br><br>　面白そうなものはみる、つまらなそうなものはみない、という価値観は何処でも一緒なんだな、と住本は関心する。<br>　「また、私と住本さんだけですね」東森が辺りを見回しながら、言った。<br>　「だな。会議しやすい」住本はポップコーンを口に入れる。ここのより、あっちのポップコーンの方が美味いな、とげんなりする。<br>　住本は空咳をしてから、「実は提案というのがあってな」と住本は口を開いた。<br>　「知ってますよ」東森は紳士的な口ぶりで言う。<br>　ん？　どういうことだ。住本は首を傾げた。<br>　「住本さんは頭が良い。実はすべて既に気付いてるんじゃないですか」<br>　「これから上映される映画がつまらない、ということなら俺は知っている。何しろ、二回も観て、これで三回目だからな」住本はふざけたように話した。<br>　「ふざけないでください」<br>　ふざけたように話したのが、逆効果だったと、住本は内心後悔する。<br>　「人の命が関わることなんですよ。犯罪だとか、罪だとか、そういう話の前に命が関わってくるんです。あなたも殺し屋なら分かるでしょう？　ふざけるのもやめて、もっと本気にやってください！」東森は語尾を強めた。<br>　何故、依頼人に怒られなければならないのか。住本は不服でしかなかった。<br>　「別にふざけてないさ」軽く嘘をついてみた。<br> &nbsp;「残念ですが」東森は鋭い目で住本を見る。「住本さん、あなたの負けです」<br> &nbsp;まず第一、勝負などしていない。ということは思っても言わない。相手を怒らすに決まってる。殺し屋でなくても分かる。「知っている、というのは、どういう意味だ」<br> &nbsp;「そのまんまですよ。知っている、そのまんまです」<br> &nbsp;住本には、嘘をついているようには見えなかった。住本は東森に気付かれない程度に軽く鼻で笑った。<br> &nbsp;劇場内が暗くなり始めた。上映が始まる合図だ。同時に、誰かが劇場内に入ってくるのが住本には分かった。暗くて、その姿は真っ黒なシルエットとしか捉えられない。<br> &nbsp;シルエットは、住本達に近づいてきた。<br> &nbsp;近づいてくる度に少しずつ、そのシルエットが誰なのかが見えてきた。西山だ。骨のように細い、西山だった。何かが違うと思ったら、表情が違った。まるで怒っているような顔をしている。<br> &nbsp;「何だ。そういうことか」住本は呆れるように、その台詞を吐いた。<br> &nbsp;「そういうことです、住本さん」西山が鋭い目をして、言った。<br> &nbsp;「やっと分かりましたか」東森は釘をさすようだった。<br> &nbsp;住本は東森と西山にばれぬように、黒いジャケットのポケットに手を突っ込んだ。中の銃に触れ、引き金の位置を頭の中で確認した。<br><br>
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<pubDate>Fri, 02 May 2014 18:08:25 +0900</pubDate>
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<title>『イミテーションブラッド』「4 告白」</title>
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<![CDATA[ <br>　それから二日後、住本は東森と会った。提案実行の日、だ。<br>　今、住本は東森の運転する車の助手席に座っている。名前は忘れたが、外国車らしい。東森の運転は荒い。<br>　「映画館で話がしたいなら、この前の映画館で良いじゃないですか」東森は口を尖らせ言った。<br>　「いや、あの映画館には二日連続で行っててな、気分転換に」住本の視線は窓の外にある。<br>　「だからって、私の車で」東森はそこまで言って、止めた。何を言っても、無駄だと感じたのだろう。<br>　この前の会議の時は、スーパーマーケットの中にある映画館だったが、今回の会議はショッピングモールの中にある映画館で行う。それなりに人が多いかもしれないが、上映が開始してから、大音量の中で会議を進めれば問題ない。他の者はスクリーンに集中しているわけでもあるから。<br><br> &nbsp;「私の両親は殺された」<br> &nbsp;東森が突然そう言ったのは、そのから間もなくだった。住本はさほど興味がなかったので、そうか、とぶっきらぼうに返事をした。<br> &nbsp;「私が小学生の頃です。弟もいたんですけどね、弟も小学生でした」<br> &nbsp;東森の荒い運転は変わらない。<br> &nbsp;「殺し屋に殺されたんですよ」<br> &nbsp;住本はそれを聴いて、何とも思わなかった。だから、何だ。脅しか。その程度だった。<br> &nbsp;「なのに、その私が殺し屋に殺しを頼むなんて、笑えないコメディ映画みたいですね。まるで『スーパーマーケットの涙』みたいだ」<br> &nbsp;まったく笑えない。映画にするほどでもない。そして、『スーパーマーケットの涙』は私が好きな映画なので、揶揄するのはやめていただきたい。住本は内心で思っていた。<br>
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<pubDate>Fri, 02 May 2014 18:07:10 +0900</pubDate>
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<title>『イミテーションブラッド』「3 計画」</title>
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<![CDATA[ <br> &nbsp;「と、いうことなんだ」<br> &nbsp;住本は一連の出来事を話し終わったが、西山の頭には疑問符が浮かんでいる。<br> &nbsp;住本と西山は、喫茶店にいた。洒落ていて落ち着いた雰囲気の店だ、と住本は思った。<br> &nbsp;「何故」と西山が口を開いた。「何故、それを僕に伝えたんですか」<br> &nbsp;そう言われればそうだ。「勘違いしないでほしいのだが、俺は決して、あんたの味方になるわけじゃない」<br> &nbsp;「はあ」西山の疑問符は消えないばかりか、増えたように見える。<br> &nbsp;「第一、殺しを頼むような人間の味方を俺は出来ない」<br> &nbsp;「あなたは殺し屋じゃないか」<br> &nbsp;店内に人が少なくて良かった。今の西山の台詞を聞かれていたら、こちらに耳を傾けることは間違いないだろう。そうしたら、面倒だ。ちなみに、店員、というか店長が一人で切り盛りしているのだが、は気にしなくて良い。店長は住本の仲間だからだ。<br> &nbsp;「俺はな」住本は話を続ける。「殺しをする人間は大歓迎だ。だがな、殺しを頼む人間は好きになれない。自分の手を汚せない、金で解決しようとする臆病者と、俺は友達になれないね」<br>　西山は困り果てた顔をする。何が言いたいのだ、と言いたげだ。<br>　「俺から提案がある」住本はコーヒーを飲み干した。「やはり美味いな、金沢の淹れるコーヒーは」<br>　金沢はこの喫茶店の店長で、先ほどの通り、住本の仲間だ。金沢は住本を見て、微笑む。<br>　「提案って何ですか」西村は急かすように聞いてきた。早く教えてくれ、声質でそう言いたいのが分かる。<br>　「一見複雑そうで、実は単純な提案だ」<br>　「教えてください」<br>　「その前におかわりのコーナーが飲みたいな。金沢、おかわり頼むよ」住本は声を上げた。<br>　「僕のコーナーあげますから、早く教えてください。口、付けてませんから」と西山は自分のコーヒーを住本の方へ動かした。そうか、と言い、住本は啜る。<br>　「俺はあんたを殺した、と東森に報告する。安心しきった東森を、その隙に殺す。それをあんたに伝え、あんたも殺す」<br>　「僕も死ぬんですか」西村は子供のようにすねた声を出した。<br>　「当たり前だ。依頼は依頼だからな」<br>　「依頼したのは僕です」<br>　「東森だって依頼してきたんだ。あんたを殺すようにな」<br>　西村は心底落ち込んだような顔をする。自分だけが助かるとでも思ったのか。ターゲットにされるような人間は、やはりそれなりの人間だな、と住本は思う。<br>　「他国になんか逃げるなよ。金がかかる」住本はそう言い、立ち上がった。
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11839515120.html</link>
<pubDate>Fri, 02 May 2014 18:05:19 +0900</pubDate>
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<title>『イミテーションブラッド』「2 困惑」</title>
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<![CDATA[ <br> &nbsp;住本は翌日も映画館にいた。昨日と同じ劇場で、同じ映画だ。<br> &nbsp;今日も会議だが、まだ依頼人は来ていなければ、映画も始まっていない。<br> &nbsp;ポップコーンを口いっぱいに入れたら直後、依頼人の男がやってきた。住本は、慌てて口内のポップコーンを噛み砕き、のみ込んだ。<br> &nbsp;「あなたが住本さん？」と男が近づき、言ってきた。そうだ、と返す。<br> &nbsp;今日の会議は乗り気ではなかった。理由は簡潔、今日の依頼人が昨日の依頼人が殺すよう頼んだ、ターゲットだったのだ。<br> &nbsp;昨日の依頼人は、西山といった。今日の依頼人は、東森と名乗った。西と東。真逆ではないか。<br> &nbsp;真逆なのは名前だけではなかった。体型も真逆だった。西山は折れそうなほどの細身なのに対し、東森はうまそうなほど太っていた。<br> &nbsp;東森は住本の右隣に座る。汗にまみれた額を畳んだハンカチで拭きながら、東森は詳細を話した。<br> &nbsp;まさかということが起きなければ良いが。しかし、その、まさかが起きてしまった。<br> &nbsp;「ターゲットは、西山という男か」住本は確かめるように言った。<br> &nbsp;「そうです。よろしくお願いします」東森が言った直後に、上映が始まった。<br><br> &nbsp;気付けば住本は、映画に、厳密に言うと、ポップコーンを頬張ることに集中していた。依頼なんて忘れそうになる。<br> &nbsp;昨日と変わらず、劇場内には住本と依頼人以外誰もいない。<br> &nbsp;「この映画」と東森が声をかけてきたので、住本は、つまらない、と続くのだろうと思っていたら、裏切られた。「面白いですね」「えっ」<br> &nbsp;「とても面白い。私の好きなストーリーだ」東森の顔はにこやかに見えた。<br> &nbsp;それは悪趣味で、と住本は言いそうになってしまったが、飲み込み、「そうか」と何とか返した。<br> &nbsp;しかし、それから間もなく、住本は、「この映画はつまらない」と口にしていた。えっ、という表情をしているのが、東森を見なくても分かる。<br> &nbsp;「映画の面白さは客の人数と比例する。見ろ、この劇場には、俺とあんた、二人しかいない」<br> &nbsp;「それを狙ったんじゃないのか」<br> &nbsp;「狙って狙えるようなことじゃない。偶然だ」住本は、「でも、偶然は」と続けようとしたが、やめた。<br> &nbsp;東森が、「何ですか」と尋ねてくるが、「いや」と住本は掌を見せた。<br> &nbsp;さて、と住本はポップコーンを一口食べ、どうするかな、と一人考え始めた。<br><br>
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11839514213.html</link>
<pubDate>Fri, 02 May 2014 18:03:48 +0900</pubDate>
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<title>『イミテーションブラッド』「1 依頼」</title>
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<![CDATA[ <br> &nbsp;「殺し屋に殺しを依頼するなんて、普通じゃないな」<br> 　住本は隣に座る西山にそう言ってから、「しかも映画館で」と付け足した。<br> &nbsp; &nbsp; 劇場内には二人しかいない。真ん中の特等席だ。<br> &nbsp; &nbsp; 西山は住本の言葉に反応しない。無視したわけではなく、その通りだ、と噛み締めるしかないのだ。<br> &nbsp;「それにしても、つまらない」住本はポップコーンを頬張った。「つまらなすぎるよ、この映画。俺がつくった映画の方が面白い」<br> &nbsp;「映画、つくるんですか」気付くと西山はそう口にしていた。<br> &nbsp; &nbsp;住本も、何でそれに反応すんだよ、といった表情をする。直後、住本は微笑み、「つくらねえよ」と答えた。<br> &nbsp;「でも、頭ん中ではつくるぜ。こいつの人生はこういう始まり方で、こういうことがあって、ってな。結末は決まってる」そこで住本は不気味に笑った。「俺に射殺される」<br> &nbsp; &nbsp; 西山はどきりとする。何人も殺してきた人間が、すぐ隣にいる。それを意識すると、現実が現実でないようだ。<br> &nbsp;「俺のつくる映画は、いつもそうだ。冒頭から中盤にかけては良いのに、山場から結末までが、くそ。B級映画だな、俺の映画は」<br> &nbsp;「そうですか」やっとの思いで男は反応した。<br> &nbsp;「終わりダメならすべてダメ、だな」<br> &nbsp;スクリーン上で繰り広げられる映画は、相変わらず男同士がつまらない会話をしてる。「俺の女房がどうなの」、「初恋の人はどうなの」と、進展がない。<br> &nbsp;「つまんねえなあ」住本はまたポップコーンを頬張りながら言った。「何かこう、あっと驚かせてくれよなあ」<br> &nbsp; &nbsp; そこで住本が西山の方を見て、「俺ならあっと驚く結末に出来る」<br> &nbsp;「それはつまり」と西山が口開くと、住本は、「あっと驚く殺し方、ってことだ」と口角を上げた。<br> &nbsp;「さあ、殺してほしい奴、その、ターゲットの詳細を教えてくれよ」<br> &nbsp; &nbsp; 西山が口を開き、話そうとしたとき、住本は、「ここは絶好の会議室だな」と言った。<br>
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<link>https://ameblo.jp/ahappystory/entry-11839513098.html</link>
<pubDate>Fri, 02 May 2014 17:59:52 +0900</pubDate>
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