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<title>【BAR-Bの小説】</title>
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<description>「MOVING　BRAIN」現在掲載中新しい身体、新しい人生を手に入れたとき、あなたは何をしますか？禁断の脳移植にでタブーを切り裂く。※この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称は　すべて架空のものです。</description>
<language>ja</language>
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<title>MOVING　BRAIN　～【１１】覚醒</title>
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<![CDATA[ COMING　SOON
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<pubDate>Tue, 13 Mar 2012 23:38:27 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【１０】失くした部分</title>
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<![CDATA[ <p>静かな夜</p><p>俺たち二人の密談は開始される</p><br><p>智香の話に一点を見つめながら、耳を傾ける俺</p><br><p>息を大きく吸い込むと、智香がしゃべりだす。</p><br><p>「これからは、兄と妹ではなく、一人の人間対人間として、話す事にします。</p><p>　</p><p>　もう解かっているとは思いますが、私は脳移植してこの身体を手に入れました</p><p>　これは、あなたにはすぐ理解できますよね</p><p>　ただし</p><p>　私はあなたとはちがって、この移植は初めてではありません。</p><p>　　</p><p>　私は三回目の移植になります</p><p>　最初は私と同じ・・・あ、失礼しました・・元々の私の事から話さなければいけませんね。</p><br><p>　私の本当の歳、脳年齢とでもいいますかね、</p><p>　２８歳・・いや、あれから５年ですから３３歳になりますかね。</p><p>　もともとは男性でした。</p><br><p>　一流の大学をでて、証券会社に進み、将来も約束されたような日々でした。</p><p>　</p><p>　その時勤めていた会社は、私募ファンド系の会社で、よく一方的買収をやっていたんですが</p><p>　その件で、相手ともめましてね、頭に血がのぼった相手の会社の役員に刺されまして、</p><p>　緊急病棟に担ぎこまれました。</p><p>　ICUでチューブだらけの私に脳移植の話を持ち込んできたのは、</p><p>　あなたもよくご存知の田神でした。</p><br><p>　そこで用意されていた身体は年齢も近い男性でした</p><p>　まぁ、外見は変っていたものの、その身体の持ち主は天涯孤独だったということもあり、</p><p>　そこそこ楽しい時間を過ごさせてもらいましたね</p><p>　</p><p>　驚くべきは、今までに無い能力を身につけられたということでした。</p><p>　　</p><p>　ふぅ。</p><p>　喉渇きません？飲み物取ってきますね。</p><p>　少しお待ちください。」</p><br><p>そういうと席をたち、飲み物をとりに部屋を出る智香</p><br><p>俺は、智香の告白に半信半疑だったが、智香の落ち着き具合、話し方などを考えると</p><p>まんざらでもないような、不思議な気持ちだった。。。</p><br><p>しばらくすると、智香が缶ジュース二つもって帰ってきた</p><p>一つを俺に渡すと、自分の缶を開け、飲みだした。</p><br><p>「続きはじめましょうか？」と、智香</p><br><p>無言のままうなずく俺。</p><br><p>智香の口が開く</p><p>「どこまで話しましたっけね？んー能力の話でしたね。</p><p>　</p><p>　そういえばこれから信吾君と呼ばせていただきますね。</p><p>　あなたの本当の名前知りませんからね。」</p><br><p>と、にやける智香。</p><br><p>「信吾君、サヴァン症候群て、ご存知ですか？</p><p>　知的に障害がある人が、その障害を埋めるがごとく</p><p>　特定の分野で驚くほどの能力を発揮する人達の事です。</p><br><p>　WOTは、それを利用して人工的にサヴァンの人々を作ろうという研究を</p><p>　している組織なのですよ。</p><p>　脳移植をしてあげて新しい人生を、なんて良心的に聞こえますが、</p><p>　人体実験なのですよ。</p><p>　</p><p>　方法としては、脳の一部分を削除して、新しい身体の頭に移植する</p><p>　移植された脳は、足りない部分を補おうと、ちがう部分が飛躍的に</p><p>　成長、発展するというしくみですね。</p><p>　解かりやすく説明すると</p><p>　脳は、大きく分けて大脳・小脳・脳幹、の三つにわけられます。</p><p>　小脳は、欠落する部位があるとリスクが高く、脳幹の欠落は命に支障がでるみたいで、</p><p>　いじることは現段階では、出来ないみたいです。</p><p>　問題は残る大脳です。</p><p>　人間にとってもっとも重要な部位ではありますが、</p><p>　この大脳を人間が使っている割合は一割から二割ぐらいだと言われています。</p><p>　残りの八割を簡単に引き出せれば問題は無いのですが、</p><p>　やはりブレーキなるものがあるらしく、非現実的らしいです。</p><p>　</p><p>　そこで、WOTが目をつけたのがサヴァン症候群です。</p><p>　一番害の少ない大脳の一部を、一般生活に支障が無い程度に削除して、</p><p>　ゆうなれば、現実離れした能力を、備え付けさせるという悪魔の考えですね。</p><br><p>　私の事例で話しますと一度目の脳移植では</p><p>　大脳の中でも、前頭葉、後頭葉、側頭葉、頭頂葉、とありますが、</p><p>　その中の頭頂葉を一部削除しました。</p><p>　結果、異常なまでの集中力と持続性が新しいサヴァンスキルとして覚醒しました。</p><p>　何時間同じ体制でいても、同じ行動をとっても疲れが感じにくくなり、</p><p>　このグローバル化したネット社会では、寝ることも無くトレーダーライフ三昧というわけです。</p><p>　副作用も・・・ありますが、それはスキルの代償だと思わなければ仕方ないですね。</p><p>　　</p><p>　ここの場所まで脳のスキルが到着することを、WOTではセクション分けしていて</p><p>　脳移植なしでのスキル、まぁ本当のサヴァン症候群の人達を、セクションA。　</p><p>　一度の脳移植でのサヴァンスキル覚醒がセクションB。</p><p>　二度目の移植でのサヴァンスキル覚醒がセクションC。</p><p>　以降、D、E、F、G、と呼ばれていますね。</p><p>　</p><p>　信吾君にスキルが備わればセクションBの住人と言うことになりますね。</p><br><p>　信吾君のことだからもう気づいているとは思いますが、</p><p>　WOTで脳移植されて監視下におかれている人は私達だけではなく、</p><p>　もっと沢山いると言うわけです。</p><p>　なかでも・・・別格ですが・・シオン・・・</p><p>　あいつは・・・セクションJとか・・Kとか・・・恐るべきは、あいつですね・・</p><p>　何者なのかもわかりません。</p><p>　ただ、すべての移植手術はシオンが、おこなってっています。</p><p>　神の手を持つ医者です。</p><p>　何故あいつだけが、監視もされず、田神と共に行動しているかは謎ですが。。。</p><br><p>　私には覚醒した仲間が何人かいて、今も連絡をとっています。</p><br><p>　私は・・・シオンに対抗しているというわけではないのですが・・</p><p>　一度目の覚醒に飽きた時期に、セクションCにたどり着きたくて</p><p>　自らの命を絶ちました・・・。</p><p>　当然脳には損傷はないようにです。</p><br><p>　より協力なスキルを得る為に、私が五年間スキルのおかげで稼いだ</p><p>　すべてマネーと交換に、異性異世代脳移植を志願して智香の身体を手に入れたと言うわけです。</p><p>　今回は、前頭葉の一部の削除も以来しました。</p><p>　新しい智香の頭蓋骨は、少し小さすぎたみたいで、多めに削除したそうですが。。。</p><p>　これから成長する骨格なので、脳が成長するのが楽しみですね。</p><p>　重要なことは、異性移植です。</p><p>　男性の脳と、女性の脳は、ホルモン等による影響で、異なるみたいですが、</p><p>　それが、どう転ぶのか非常に興味があります。</p><br><p>　信吾君・・・</p><p>　</p><p>　これから言うことは、忘れないでください。</p><p>　　</p><p>　サヴァンスキルを身に着けたとはいえ・・</p><p>　私達は、モルモットと同じなんです！</p><p>　私は・・・副作用が確実に、身体を蝕んできています。</p><p>　智香の身体になってからは、聴覚、視覚の発達がものすごい勢いで覚醒しています。</p><p>　ただ・・・</p><p>　運動機能の低下と、なぜか抑えられない自分自身の感情に悩まされています。</p><p>　</p><p>　まだまだ、この症状は悪化していくにちがいありません</p><p>　</p><p>　WOTを絶対に信用、信頼しないでくだい。絶対に！」</p><br><p>智香は熱く俺に語った・・・</p><br><br><br><br><p>智香が何故俺にここまで話すのか、このとき俺にはわからなかった。</p><br>
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<pubDate>Thu, 08 Mar 2012 23:25:02 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【９】未知の能力</title>
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<![CDATA[ <p>田神は待ち合わせの時間きっかりに迎えに来た。</p><br><p>俺と智香を見送る町子。</p><br><p>なんだか遠足にでも出掛けるかのような態度の智香。</p><br><br><p>施設に着くとさまざまな検査を受けた</p><p>二、三時間は、過ぎただろうか</p><p>最期のほうには、なんだかIQテストみたいなこともやらされた</p><br><p>すべての検査が終わり面談室みたいな部屋に案内された</p><p>机の上にはパソコンと、先ほどのデータの書類らしきものがファイリングされてあった</p><p>奥のイスには、あの白髪の女医が、鋭い目つきで、こちらを見ていた。</p><br><p>田神からの質問が始まる</p><p>「榊信吾君。</p><p>　新しい身体、生活には少しは慣れましたか？</p><p>　若い身体はいいものでしょう。</p><p>　ところで移植による副作用の件ですが</p><p>　少しずつ変化が出てきている傾向がありますね</p><p>　御自身でも、なにか感じることがあるのではないかね？</p><p>　今後も定期的に、こちらに通っていただくことになりますが</p><p>　くれぐれも、契約違反だけはないようにお願いしますね。」</p><br><p>わかってますよ。と、言わんばかりに俺はうなずく。</p><br><p>まだ智香の検査には時間がかかるみたいで</p><p>しばらくこの部屋で、待機することになった俺は、</p><p>テーブルの上に置いてあるタバコを見つけた。</p><p>そういえば・・・あの事故のとき以来吸ってないなぁ・・</p><p>まぁ、吸いたいと思ったことも無かったが。</p><br><p>待ち時間が長引きそうだったので</p><p>田神に訊ねた</p><p>「タバコいいですかね？」</p><br><p>田神はチラッとこちらを見ると、にやつきながら答えた</p><p>「君はまだ、未成年なんだよ。</p><p>　まぁ、かまわんが、好きにするといい」</p><br><p>タバコに手を伸ばし　一本取り出すと　高価そうなライターで火をつけた。</p><p>一服目を大きく吸い込むと、おおきくため息まじりに、煙を吹き出した。</p><p>ゴホッ！ゴホッ！ゲホッ！！</p><p>俺は激しくむせた</p><p>榊信吾は、タバコも吸ったことが無かったらしく</p><p>この若い健康体の身体には、ニコチンは初体験だったらしい</p><p>それよりなにより・・・</p><p>すごくまずく感じている俺もいた。</p><p>頭がクラクラしてきて、吐き気さえもしてきた・・・</p><br><p>もう二度とタバコを吸う事はないだろう。。。</p><br><br><p>田神は何も見なかったようなそぶりで、智香の検査室に行ってくると告げると</p><p>部屋を出て行った。</p><br><p>部屋は俺と白髪女二人だけになった。</p><p>なんだか異様な空気が漂う中</p><p>白髪女のキーボードを叩く音だけが響く</p><br><p>カタカタカタ・・カタカタカタカタカタカタカタッ・・</p><br><p>今まで見たことの無いような恐ろしいほどの速さ・・</p><p>本当に間違いがなくタイピングできているのであろうかと疑うほどの速さだ</p><br><p>名前を聞こうと思ったが、その光景に見とれてしまった。</p><br><p>と、その時</p><br><p>タイピングの早さはそのままで、白髪女の口が動く</p><p>「私はシオン」</p><br><p>！？</p><p>ん？</p><p>俺は、いきなりの出来事に</p><p>「あぁ、よろしく・・・」</p><p>としか言えなかった。</p><p>シオン・・・不思議な女だ　</p><p>すごいタイミングで名乗りやがるな・・・まるで見透かしたみたいに</p><br><p>するとまたタイピングがてらに、シオンが話す</p><p>「名前、そろそろ聞きたいだろうと思って」</p><br><p>まただ・・・</p><p>こいつは・・・俺の考えが解かるのか・・</p><br><p>タイプの音が止む</p><p>こちらを向くシオン</p><p>目と目が合う</p><br><p>と、その時ドアがノックされ</p><p>田神と智香が入ってきた</p><p>「もう今日は帰っていいぞ。表の車に乗っていてくれ」と田神。</p><br><p>シオンの事が気になったが、何も無かったようにタイプを続けるシオンを横目に</p><p>俺と智香は、部屋をでて、車に乗り込むことにした。</p><br><p>帰りの車の中で智香は、なんだかすごく上機嫌だった。</p><br><p>俺はといえば、シオンのことが気になってしょうがなかった</p><br><br><p>家に帰ると町子は、すき焼きを作って待っていてくれた</p><p>シャワーをすませ、台所に行くと、智香がテーブルに座っていた。</p><p>久々に三人そろっての夕食の時間だ</p><br><p>帰りを待つ間に作るすき焼きは、町子にとっては、苦い思い出だったみたいで</p><p>町子は、それが『とらうま』みたいになっている様子だった</p><br><p>「私が、すき焼きを作って待っていると誰も帰ってこない・・・</p><p>　そんな気がした・・　でも今日は、二人とも帰ってきた」</p><br><p>泣きながら町子はそう言った。</p><br><p>俺は、この人は大切にしなければいけないような気がしたが、</p><p>まだ、なんて言葉をかければいいのかは思い浮かばなかった。</p><br><p>家族いや、言うなれば【仮族】の食卓は、会話こそはずまないが</p><p>町子にとっては、嬉しいことだっただろう。</p><br><br><p>夕食後部屋に戻ると、智香が俺の部屋を訪れた。</p><br><p>智香は雄弁に話し出す</p><p>「田神から聞きました。あなたには、何か能力が備わったようですね。</p><p>　早く使いこなせるようになるといいのですが。</p><p>　私は、セクションCの段階までたどり着きました。</p><p>　まぁ、こんな事を言ってもあなたには、さっぱりだろうけど</p><p>　田神には禁止されているけど、私がこれから色々説明して</p><p>　あなたの能力をレベルを上げるようにしていきます。</p><p>　私に任せておけば問題ありませんから。」</p><br><p>俺の不安は的中していた。</p><p>やはり！こいつは脳移植だったか。</p><p>どんな奴がこいつの中身なんだ・・・</p><p>能力？セクション？レベル？</p><p>智香には、聞かなければならないことが山ほどあった。</p><br><br><br><p>そして俺は恐ろしい事実を知ることになる。。。</p>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11181209187.html</link>
<pubDate>Fri, 02 Mar 2012 23:09:44 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【８】家族と他人</title>
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<![CDATA[ <p>ぎこちない日々が何日か続いた・・・</p><br><p>町子は俺たちにすごく優しく接してくれた</p><p>俺は昔を思い出していた・・・</p><br><p>俺は九州の熊本で母親と二人暮らしだった</p><p>親父は母と幼かった俺を捨てて家を出て行ったらしい</p><p>親父のことは顔さえ覚えていない</p><br><p>町子の優しさは、俺の母を思い出させる</p><p>母親の子供にそそぐ愛情は万国共通なのだろう・・・</p><br><p>俺は町子の前だけは信吾になりきろうかなと、思っている。</p><p>町子の優しさに報いるにはそのほうがいいだろうと考えた。</p><br><br><p>信吾は少し離れた高校に入学していた為、毎日地下鉄で通学した。</p><br><p>すべてが見知らぬ顔、街、クラスメイト。</p><p>こういうときに記憶喪失の設定は、すごく助かった</p><p>人間関係も最初からつくっていけばいいからだ。</p><p>だけども・・・</p><p>まわりの奴ら・・・ガキすぎる。。。</p><p>男は、漫画、アニメの話・・・女は芸能人の話ばっかりだ</p><p>中学出たばっかりの青臭いやつらの集まりだからしょうがないか・・</p><br><p>しかし驚かされることがあった・・・</p><p>授業が面白い・・・</p><p>昔は学校さえろくにいかなかった俺なのに</p><p>今は授業を受けるためだけに、学校にきているようなものだ</p><p>しかも</p><p>驚くほど理解できる・・・いや、その上をいっていた</p><p>次に教わるであろう課題や、問題まで自然に頭に浮かび上がり</p><p>すべての教科でほぼ満点に近い成績をとることができた。</p><br><p>なんだか、脳がいろいろな知識を、食事代わりに欲しがっている・・・そんな感じだった。</p><br><p>幾日かが過ぎ夏休みに入った。</p><br><p>休みの日でも俺は図書館にでかけては本を片っ端から読み漁った。</p><br><p>そんなある日、町子からもらった携帯電話に着信があった。</p><br><p>田神からの電話で明日の昼過ぎからWOTで定期健診の通知で、</p><p>妹の智香と一緒にくるようにとの指示だった。</p><br><p>智香とはあれ以来、家の中でも一度も会話したことが無い。</p><p>事故のショックなのかわからないが、部屋から食事以外の時は出ようとしない。</p><p>学校にも行っていないみたいだった。</p><br><p>家に着くと、明日のことを告げるため智香の部屋をノックした</p><p>「どうぞ」と、智香の声</p><br><p>おそるおそる部屋に入る俺</p><p>少し薄暗い部屋だが、三台のパソコンのモニター画面の明かりが眩しかった。</p><p>座っている椅子から、こちらに振り返りながら智香が言う</p><br><p>「ふぅ。６千万弱の利益かぁ・・・</p><p>　あ、ごめんなさい。</p><p>　あなたが来たということは、定期健診の時期なんですね。</p><p>　明日ですか？」</p><br><p>なんだ？やけに冷静だな・・・６千万？？</p><p>事故の事なんか、まるでなかったかのように・・・</p><p>これで小学生か？</p><br><p>俺は答えた</p><p>「あ、そう。明日の午後一時に田神が迎えに来るらしいよ。</p><p>　ところで、身体のほうは大丈夫なの？」</p><br><p>ニヤリと笑うと智香は言う</p><p>「すごく調子がいい。まるで生まれ変わったみたい」</p><br><p>なんだか意味を含む言い回しだった。</p><br><p>明日また昼過ぎに、この部屋に来ることを伝えると</p><p>俺は自分の部屋に戻った。</p><br><p>智香・・・</p><p>１１歳だったよな・・・</p><p>あんな小学生いるはずない。</p><p>あの落ち着きと、人を上から見下ろす視線</p><p>あれは・・・</p><br><p>俺は智香も脳移植していることに、間違いないだろうと思った。</p><br><p>そういえば６千万とか・・・</p><p>まぁゲームの通貨マネーか、なにかだろうとは思うが・・</p><p>いや待てよ。。。今思えば・・あの画面・・・</p><br><p>とその時、</p><p>「トントン」とドアをノックする音</p><br><p>ドアを開けるとそこには智香が立っていた！</p><br><p>「あなたは何か変化は無いの？」</p><br><p>俺には少し心当たりがあったがその場は、何も無いと言った。</p><br><p>智香は言う</p><p>「まぁ、調べればわかることだから</p><p>　明日が楽しみですね。</p><p>　それと、明日、検査が終わって家に着いたら時間つくってもらえますか？」</p><br><p>俺も確かめたいこともあったので、了解した。</p><br><p>智香が部屋からでていくと俺はベットに横になり</p><p>明日がなんらかの分岐点になる予感を感じていた・・・。</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11178284718.html</link>
<pubDate>Tue, 28 Feb 2012 22:36:37 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【７】身近な脅威</title>
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<![CDATA[ <p>季節は夏　いよいよ榊信吾としての生活が今日から始まる。</p><br><p>WOTの車で榊家まで向かう途中</p><p>田神は記憶喪失の件と、月一回の検査のことを念入りに忠告してきた。</p><p>あしらうようにうなずく俺。</p><br><p>車の窓から久々にみる街の風景がみょうに懐かしく感じた</p><br><p>しばらく走ると榊家に到着した</p><p>亡くなった父親が会社経営していたということもあり</p><p>それなりに大きな家だった車庫も庭もあった</p><p>玄関に向かいチャイムを鳴らすと今後の母親となる町子が現れた</p><br><p>「お帰り・・・信吾・・・」</p><p>泣きながら俺を抱きしめる町子</p><p>俺はどうしていいのかわからずただ、その場にたちつくした。</p><br><p>町子には俺の記憶喪失の話は伝わっているみたいだった。</p><br><p>町子は言う</p><p>「あなたたちは、ゆっくり記憶を取り戻していけばいいのよ、頑張りましょう」</p><br><p>あなたたち？</p><p>どういうことだ？</p><p>そういえば、信吾には１１歳の妹がいたな・・・</p><p>確か資料によると信吾と一緒に事故にあっていたな・・・</p><p>その娘はどうなった？</p><br><p>「ピンポーン」</p><p>来客のチャイムが鳴る</p><br><p>振り返るとドアの前には白髪の女医と幼い少女が立っていた。</p><br><p>町子がかけよる</p><p>「智香！」</p><p>「おかえりなさい。今、信吾も帰ってきたところよ</p><p>　さぁ、二人とも、おあがりなさい」</p><br><p>俺は靴を脱ぎ家の中へ</p><p>途中、智香と目が合うが、すぐそらした</p><br><p>１階の応接間みたいなところでソファーに座る俺</p><p>その向かいに座る智香</p><br><p>田神は町子を呼ぶとなにやら話しているようだった。</p><br><p>その間、応接室には俺と、智香　そして白髪の女医の三人だけになった。</p><p>白髪の女医は智香と目を合わすと、かすかにうなずいたような素振りを見せ</p><p>部屋を出て行こうとしていた。</p><br><p>よく見るとこの女医は白髪ではあるが、まだ二十代前半くらいの女だ</p><p>顔のつくりにしても、プロポーションにしても、かなりのものだ</p><p>ただ・・・そういうことにまったくといって興味の無いような格好で</p><p>なにより清潔感がない・・・</p><p>まぁ、そんな事はどうでもいいとして</p><p>問題はこの妹、智香だ。</p><p>町子の言葉だと、智香も記憶を失くしている・・・</p><p>・・・！</p><p>こいつも俺と同じ脳移植なのか？</p><p>それとも本当に事故で記憶を失くしたのか？</p><p>俺の脈は早まった</p><br><p>その時、智香が話し始めた</p><p>「あなたも記憶を失くしたらしいですね？</p><p>　私の兄らしいけどこれからよろしくね。」</p><br><p>「あ・・あぁ。よろしく」</p><p>俺はそれしか言えなかった</p><p>智香は演技なのか・・・</p><p>これから、こいつと暮らしていくのか。</p><p>さまざまな憶測が頭をめぐった。</p><br><p>その後、個々の部屋に入ると見慣れないベットに横になった</p><br><p>智香の存在は俺にかなりの動揺をあたえていた。</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11177447951.html</link>
<pubDate>Mon, 27 Feb 2012 22:55:53 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【６】甦る感覚</title>
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<![CDATA[ <p>三週間が過ぎ心の整理と心構えができた俺はそろそろ退屈していた。</p><p>色々な思いが頭をめぐる</p><br><p>今までの自分の事より、これからの新しい自分としての生き方を考えていた</p><br><p>新しい身体ということは、もう一度学生生活を送るのか・・・</p><p>まてよ</p><p>ということは、本来の俺とは倍以上歳のちがうガキ達と過ごす日々が続くのか</p><p>いやいや</p><p>それより、資料にあった信吾の母と妹とうまくやっていけるのか・・・</p><p>普通の家族とは書いてあったが、父親が事故死した今後、その家庭には生活資金はあるのだろうか・・・</p><p>ん？俺がバイトしたりとかして稼ぐのか？？？</p><p>タイムスリップした訳ではないので、競馬や宝くじなんてのは、あてにできないということか・・</p><p>ん～前途多難という訳か。</p><br><p>しばらくすると田神が現れた。</p><p>いよいよ明日から榊家での生活が始まるとのこと。</p><p>誓約書についての最終チェックが済むと田神は一呼吸おき、話し始めた</p><br><p>「今後は、基本的に自由に行動してもらってもかまわないが、脳移植を行った人体には</p><p>　必ずといっていいほど、何ヶ月後になるか、何年後になるかわからないが副作用が起こる。</p><p>　それは人によってさまざまだが、人体に悪影響を及ぼす変化もあれば</p><p>　プラスになる驚くべき能力を引き出す場合もある。</p><p>　毎月の検査は細かく行うが、自己申告も必ずお願いしたい。</p><p>　君にとってもすごく重要なことなので肝に銘じておいてほしい。</p><br><p>　いいかな。それでは、最期の体力測定に行こう。」</p><br><p>俺は小さくうなずいた。</p><br><p>田神がそういう話をするということは脳移植をしてる人間は、知られていないだけで</p><p>世間には沢山いるのだろうな。</p><p>副作用か。。。どう転ぶかは誰にもわからないか･･･まぁいいだろう。</p><p>新しい人生、堂々と生き抜いてやろうじゃないか。俺は覚悟を決めた。</p><br><p>個室を出て施設内のジムみたいな部屋へ連れて行かれ</p><p>色々な測定器や酸素マスクなどを身体に装着させられた。</p><p>室内でのストレッチくらいしかやってない俺には久々の運動だった。</p><br><p>準備運動をおえランニングマシンに乗ると、軽いジョギングから行われた</p><p>ここ五年くらい走ったことの無かった俺は不安を感じながらも走り始めた</p><br><p>すぐ息切れしていた俺の身体はすごく爽快だった</p><p>自分自身驚くほど身体が軽い</p><p>もっと走れる！もっと走れる！</p><p>スピードを上げてもついていける！</p><p>あの痛かった腰痛もまったく無くなっている</p><br><p>次々と測定メニューを難なくこなした</p><br><p>跳べる！動ける！思いどうりに身体が動く！</p><br><p>脳の移植だけで他の臓器、肉体はそのままだった為だろう。</p><p>俺は若かった頃の肉体を手に入れた。</p><p>信吾の身体はタバコも吸っていなかったらしく健康そのもので</p><p>まだまだ伸び盛りの成長期でもあり完璧な肉体だった。</p><br><p>流れる汗がこんなにも清々しいと感じることはなかった</p><p>俺は年甲斐も無く、はしゃいだ。</p><br><br><br><p>しかし驚くべきは、この脳移植を行った田神と、</p><p>もうひとりの白髪の女医師の技術なのだろう。</p><br><br><p>部屋に戻っても興奮さめやまぬ俺は、</p><p>いよいよ明日に迫った新生活のスタートの事を考えながら身体を動かし続けた。</p><br><br><p>WOTの施設での最期の夜は、こうして過ぎていった・・・</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11171812716.html</link>
<pubDate>Tue, 21 Feb 2012 23:50:08 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【５】新しい朝</title>
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<![CDATA[ <p>三ヵ月後</p><br><p>どれくらい眠ったのだろう・・・</p><br><p>気だるい中、俺は目を覚ました</p><p>ん？</p><p>何処だここは？病院か？</p><p>俺は事故ったことを思い出した</p><p>手！手は！？・・・・・ある！</p><p>夢だったのか・・・しかしすごくリアルな夢だった・・・いやまてよ</p><p>事故したのに身体に痛みがないぞ・・・</p><p>多少、頭がふらふらするものの俺の身体は大丈夫そうだ。</p><br><p>どこまでが夢でどこからが現実なのか、わからないまま俺のベットを仕切っていたカーテンを開けた</p><br><p>少し離れた位置に俺と同じようにカーテンで仕切ってあるベットがもう一つあった</p><p>部屋の広さは１０畳くらいだがいろんなところに監視カメラみたいなものが無数にあった</p><br><p>入り口のドアが「コンコン」と鳴る</p><br><p>ドアが開き入ってきた人物は、なんと夢で見たと思っていた男、田神だった！</p><br><p>夢ではなかったのだ。</p><p>ということは、俺は全身麻痺状態だったところから田神との約束の手術のおかげで回復したのか・・・</p><p>いや、新しい身体とか田神は言っていたが・・・そういえば・・・</p><p>なんだか身体が一回り痩せたような気もする</p><br><p>俺は田神に真意を問いただした</p><br><p>田神は冷静に聞いてくれというと、淡々と説明を始めた。</p><p>俺はこの後、驚くべき事実を聞くことになる。</p><br><p>俺は脳死状態だった男子高校生の身体を禁断の脳移植という形で手に入れていた。</p><br><p>田神は一枚の紙を俺に渡した</p><p>その紙には俺の拇印らしきものがおしてあった</p><p>意識が薄れゆくなかで俺が最期にかわした書類だった。</p><br><p>俺は読み始めて、今自分が置かれている立場あらためて知った</p><br><p>俺の死亡届は提出されていること</p><p>以前の親族、友人、知人との接触を禁じること</p><p>記憶喪失として今後は「宇野　幸一」ではなく「榊　信吾」として生きていくこと</p><p>頭にはチップが埋められ２４時間監視されているということ</p><p>この秘密を他人に話せば強制連行されるということ</p><p>月に一度はWOTの施設で検査をうけること</p><p>後遺症、副作用には責任を持たないということ</p><p>以上のことを守れば自由に生活していいとのこと</p><br><p>普通だと不安に悩ませるのであろうが俺には願ってもないチャンスのように思えてきた</p><p>自分の人生に不満だらけだった俺だ</p><p>金が無くなると同時にいなくなった友人、知人</p><p>親族といえば九州のおふくろだけだ、正体は明かさずともなんらかの援助はできるはずだ</p><p>以前から人生やりなおせればと、夢にまで願ったことかもしれない。</p><br><p>俺は田神に鏡を要求した</p><p>鏡に映った自分を見ると、そこには見たことも無い顔の若い男がいた</p><p>少し切れ長の二重の目、鼻筋のとおったシャープな鼻、髪の毛は短かく</p><p>何よりも印象的だったのは、薄情そうな口もとだった。</p><p>特別男前というわけではないが、肌の艶は若さの象徴だった。</p><br><p>これが俺の新しい顔なのか・・・</p><br><p>榊信吾としての人生に不安はあったものの</p><p>俺は新しい人生を前向きに受け止めた。</p><br><br><p>田神から渡されたもう一つの書類</p><p>榊信吾の書類に目を通しながら俺は新しい身体と顔を何度も何度も触りながら何週間かを過ごした。</p><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11170767992.html</link>
<pubDate>Mon, 20 Feb 2012 22:06:53 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【４】命の選択</title>
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<![CDATA[ <p>もうお分かりだろうがWOTの緊急車に巻き込まれ踏まれた身体は俺だった。</p><br><p>目が覚めると、俺は真っ白い部屋の中央におかれたベットに寝ていた</p><p>痛みはまったく無く、なんだかふわふわした感覚だけがあった</p><p>俺は自分が事故にあって記憶が飛んだことを思い出した</p><p>身体には何十本の管が通してあり、目で辺りを見渡すのが精一杯くらいのがんじがらめのなか</p><p>俺に一人の男が近づいてきた。</p><p>男は自分が脳神経外科医の田神だと俺につげると耳元で俺にささやく</p><br><p>「生きたいか？」</p><br><p>突然のその言葉に俺は、一瞬頭が真っ白になった・・・</p><p>俺は死ぬのか？それほど重症なのか？生きたいといえば助かるのか？</p><p>色々な思いが頭をめぐる</p><br><p>涙を流しながら声にならない声で必死に叫んだ「い・き・た・い。」</p><br><p>田神はある書類に俺の拇印の許可を求めてきた</p><p>詳しくはわからなかったが生き残るための手術とかの書類だろうと思い、小さくうなずき</p><p>俺は手を出そうと・・・・・</p><p>！！</p><p>感覚はあるが、俺の右手の肘から先がない！</p><p>左手はどうだ！？</p><p>肩から包帯でぐるぐる巻きだがなんとかあった</p><p>しかしピクリともうごかない・・・</p><br><p>田神は動揺する俺を見ると動かない俺の左手の親指に朱肉をつけると書類に押し付けた。</p><br><p>準備が整ったらしく俺はオペ室へ移動させられる</p><p>このとき俺は気づいた</p><p>この、ふわふわした感覚は首から下の自由がきかない身体の独特の特徴だということに</p><p>今にも動きそうなのにピクリともうごかない全身</p><p>何もできない俺はすべてをこの医師、田神にゆだねるしかなかった。</p><br><p>手術室に入るとそこには白衣に身を包みマスクをした全身白ずくめの白髪の女が立っていた</p><p>まるでそれは白い悪魔のようだった</p><p>手術は田神とこの白髪の女がおこなうようだ</p><br><p>手術服に着替えた田神が俺に近づき話し始めた</p><p>「もうあまり時間が無い、君の身体は限界がせまっている、これからいうことを</p><p>　心して聞くように。</p><p>　先ほど承諾してもらった書類に従いこれから手術をおこなうが</p><p>　君の身体は事故により、脊髄がぼろぼろに損傷して</p><p>　首からしたの神経は修復不可能だ。</p><p>　君がこれからも普通に日常生活を続けることは出来ない</p><p>　だから今から君に新しい身体を提供する。</p><p>　成功すれば、君は今までどおり、いや今以上の身体を手に入れることができる。</p><p>　文句は無いはずだ。</p><p>　失敗、後遺症、問題はあるかもしれないが君は一生ベットの上にいるつもりは無いだろう。</p><p>　では、始めるぞ。」</p><br><p>いろいろ聞きたいことはあったが</p><p>なぜか説得力のある田神の話と、口に当てられた麻酔のせいで俺は眠りに落ちた・・・・</p><br><br><p>俺は夢をみていた</p><br><p>実家の九州に一人で住んでいる母の夢だった・・・</p><p><br><br><br><br><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11167934069.html</link>
<pubDate>Fri, 17 Feb 2012 23:20:19 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【３】交差する命達</title>
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<![CDATA[ <p>即死の夫の遺体は奥田の病院に残すことになり</p><p>信吾と智香はWOTの医療施設に移すことになった</p><br><p>二つのストレッチャーが病院内を走る</p><p>緊急出口の先には、大きな霊柩車を想像させるWOTの特別緊急車らしきものがあり</p><p>その見た目はとても救急車には見えないのだが、中は飛行機のコクピットのように</p><p>素人には扱えない精密機械の要塞のようだった</p><p>四つある医療ベットの二つに信吾と智香は運ばれた。</p><br><p>「さぁいくぞ」と声をあげる田神</p><br><p>母町子は田神と女がのる先導車の後部座席に乗り込む</p><p>ハンドルを握るのは白髪の女</p><p>WOTの施設へと走り出す二台の車</p><br><p>WOTの施設兼本部はこの病院から車で約４０分</p><p>容態が悪化しつつある信吾と智香には時間の猶予はなかった</p><p>帰宅を急ぐ車の群れで高速一般道ともに混雑しているなか二台の車は施設をめざしていた</p><br><p>病院から２０分ほど走った時、先を走っていた田神と町子同乗の車から後ろのWOTの救急車が少し離れた。</p><p>その隙間にするりと割り込む若いカップルが乗るミニバン</p><p>ミニバンを追い抜いて田神の車に近づこうとしスピードをあげるWOTの緊急車</p><p>パッシングをしてミニバンに合図をおくるがいちゃつくカップルには目に入らない</p><p>三車線の右から抜こうとするが前には大型トラックが</p><p>やむなく左にハンドルを切りアクセルを踏み込んで車線変更をしたその時！</p><br><p>同時にアクセルを回してスピードをあげた一台の原付バイク</p><br><p>接触する二台</p><p>緊急車の左のドアにぶつかりバイクごと車体の下に引きずりこまれる男</p><p>後ろのタイヤに全身を踏まれ体がよじれる</p><p>巻き込んだバイクを引きずりながら走る緊急車</p><p>飛び散る火花の中</p><p>緊急車のブレーキ音が鳴り響く</p><br><p>左に車を寄せる白髪女</p><p>あわてて飛び出し後方へ走り寄る田神と白髪女</p><p>緊急車の下を覗き込むと、グチャグチャになったバイクと血を流して倒れている男</p><p>バイクをはねのけ男を引きずり出す緊急車の運転手</p><br><p>とりあえず男は息はあるようだった。</p><br><p>緊急車はタイヤエンジンともに走れる状態だったため</p><p>田神はこの男を緊急車に乗せて施設へ運ぶように運転手に指示をした</p><br><p>抱き合って白い顔をしているミニバンのカップルを横目にWOTの緊急車はまた走り出した。</p><br><br><p>こうして信吾、智香、バイクの男を乗せた緊急車は田神、白髪女の車の先導のもと</p><p>WOTの施設へと向かっていった。</p><br><br><br><br><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11166888891.html</link>
<pubDate>Thu, 16 Feb 2012 21:26:27 +0900</pubDate>
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<title>MOVING　BRAIN　～【２】消えそうな命</title>
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<![CDATA[ <p>～東京都港区　榊家～</p><br><p>午後２時２７分一本の電話が日常を切り裂くようにに鳴る</p><br><p>当時４６歳会社経営の「榊丈太郎」の運転する車が突然飛び出してきた幼稚園児を避け</p><p>ガードレールを突き破り２５ｍ下の海へ転落</p><p>運転する丈太郎は衝突、転落したときの衝撃でフロントガラスに頭部を強打即死</p><p>同じ車に乗り合わせた当時長男で１６歳の「榊信吾」と妹の「智香」１１歳　は</p><p>後部座席でシートベルト着用してたため外傷は少ないものの長時間海底に沈んでいたままの状態の為</p><p>意識不明の重体</p><br><p>病院にエプロン姿で泣きながらかけつける母「榊町子」</p><p>準備に取り掛かっていた家族そろっての夕飯のすき焼きはなくなったのは言うまでもない。　</p><br><p>家族の容態を問いただす町子に担当の医師は二度首を横に振り、もう二度斜めに首をかしげた。</p><p>夫は即死、子供二人は助かっても植物状態になるかもしれない状態だった</p><p>愛する夫と大切な子供二人を同時になくすのは町子には耐えられるものではなかった・・・</p><p>せめて子供達だけでもと切に願う町子だった</p><br><p>一人の看護婦が医師に近寄り遠くのほうを示した</p><p>その先には鋭い眼差しでこちらを見つめる二人の男女がたっている</p><p>男のほうは高級そうなコートを着た紳士風</p><p>女のほうは白髪ではあるが、まだ若そうな感じだ</p><p>医師は呼ばれるがまま二人のいる角までちかずく</p><p>そこで医師は一枚の名刺をもらった</p><br><p>WOT　世界臓器移植協会</p><p>　脳移植科　脳神経外科医　</p><p>　　　田神　幸昌</p><br><p>医師は別室へ田神とは女を案内すると病院長の奥田へ連絡をとった</p><br><p>田神は国からの指示と援助を受けている裏の団体WOTの医師だった。</p><p>院長の奥田との密談の中で田神は意識不明の二人、信吾と智香をWOTの病院へ移す承諾を得た。</p><br><p>母町子は夫だけではなく子供達までも失う怖さからすべて田神の指示にしたがい</p><p>診療のすべてをWOTに託すことを、涙に濡れた床の上から受け入れた。</p><br><p>ただし</p><p>二人の命が助かるという保障はないままに・・・</p><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/bb-he-ro/entry-11166777277.html</link>
<pubDate>Thu, 16 Feb 2012 19:43:08 +0900</pubDate>
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