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<title>流々転々、疾走少女</title>
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<description>その日感激したことや些細な幸福を思わず書き留めたり 書き留めなかったり。とりあえずはそんな感じです(・ω・)ノ個人を特定しないで読んで頂ける方が私には嬉しいです($●+´艸`*｡)笑</description>
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<title>乾いた指で殻は破れるか</title>
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<![CDATA[ 銀色のどろりの中で もう暫く考えている<br><br>唇は何度も舐めたもんだからすっかり滑らかさが無くなっているし 身体の表面はかさかさしてきた<br><br><br>わたしは卵を６つ産んで、そのうちの４つは寝返りで重みをかけてしまったりわたしたちの周りを守っている銀色の液体に沈んでしまったりしたから残りの２つを鼻先でつついて目覚めるのを促す<br><br><br><br>(彼らがうまくこの世の中と対面したら。)<br>銀色に溺れさせないように２つ、肌の乾いたところにのせた<br>前に落ちてしまった卵は２日後に黒ずんで厭な臭いを発したのだ<br><br><br>(私の小指の先からぽりぽりとかじらせて、まんべんなく栄養となるようにしよう)<br><br><br><br><br><br>そんな事を１０年以上もぐるぐる考えるのが日常になった<br><br><br>つまり彼らはもしかしたらもう出てくる元気は失っているかもしれないのだ<br><br><br><br><br><br><br>頬に触れるとぼろっと塊が剥がれて銀色にゆっくりと沈んでいった<br><br>脚も自慢の髪も人差し指ももう同じように無くなってしまった<br><br><br>(みんなはちゃんと孵化させたのかしら)<br><br><br>わたしは産むなら美しい場所と決めていたのでこの、月光を集めたような銀色の湖を選んだのだった<br><br><br>他の女の子達は温かい湧き水や透明に澄んだ湖へ向かったからわたしの周りには話す相手もいなかった<br><br><br><br><br>まだ全身がしっかりしている頃、手足が痙攣して動きにくくなったのも 舌がもつれた翌日には口が開かなくなったのもお月様のお怒りを買ったのだろうか<br><br><br>縮こまった腕に銀色の球体を飛び散らせながら今日も小指のことを考えて幸せになっている
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<link>https://ameblo.jp/beat-break-black/entry-10972710350.html</link>
<pubDate>Tue, 02 Aug 2011 02:18:48 +0900</pubDate>
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<title>突然真夜中に</title>
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<![CDATA[ 布団に入ってからやっぱり寝るのがもったいない日な気がして台所の電気を付けた。<br><br><br><br>トントントン 小刻みに小気味良い音で全部を切り終えたら、小麦とクリームからこしらえたソースと絡める。<br><br><br>あとは 弱火でとろとろと。<br><br><br><br>「綺麗に食べる練習しようか」<br><br>言われると、とてもこそばゆかった。<br><br><br>ぼんやりした記憶と包丁の背を指でなぞりながら煮えるのを待っている。<br><br><br>野菜は最初に蒸した方が良かったかしら<br>でも蒸し野菜ならバーニャカウダにしたい<br><br><br>美味しいソースに誰かと何か付けて美味しいねって食べるともっと美味しい。<br><br><br>綺麗に食べるのも魅力だけれど<br>美味しそうに食べる顔がなにより、ごちそう<br><br><br><br><br>幸せは噛みしめない。ここでは噛みしめるという行為の幸せが只、あるのみ。
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<link>https://ameblo.jp/beat-break-black/entry-10970514872.html</link>
<pubDate>Sun, 31 Jul 2011 01:38:32 +0900</pubDate>
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<title>in You.2</title>
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<![CDATA[ <br>PM6:15<br><br><br>バスタブにお湯をためる時は自分が中に入ってからの方が好きだった。<br><br>私にも充電されている感じ？<br>と笑いながら言ってもあいつは<br>何それ。<br>と頭を洗う手を止めないまま疑問系ではなく言うような人だったので、みゆきは黙っていた。<br><br><br>どばぁぁぁぁぁ  すぐ近くに水音を聞きながら蛇口の下で体育座りをする時、尻から腰へ 足首から膝へ上がってくる水位が、生まれる前など覚えていないはずなのになんだかそれに近いような気もして  あいつが突然帰ってこない朝などは特に勢い良く水道を捻った。<br><br><br><br>人間の70％は水だというからこうやって湯が増えていくうちに私は水＋水。170％以上は水水なわけで、あいつと一緒に入ったら水水水で240％。生き物から排出される水は常にあるのですからあなたの水は私の水で私が銭湯とか海が嫌いなのはこれ。<br><br><br>身体を洗い終わった時点でまたヴヴヴと呼ばれて、いなくなる前のあいつはよくこの時間に 今日、飯なに とか かっこいい服買いました とか電話を寄越していたのでバスタオルで耳と指先だけ拭ってから通話を押した。<br><br>みゆき と言われて、舌を前歯に打ちつける。<br><br>なに、機嫌悪い？<br><br>別に。お風呂入ってた。<br><br>ごめん 間悪いってよく言われんだよね、俺。<br><br><br>もう倒置法の一人称を使うなっての。<br>みゆきと呼ぶのは店の客だけで、みゆきの本名は全然違うものだったから、淡い高鳴りが損したように感じられる。<br>この男があまり上品でないフレンチレストランで店員に「です」も「ます」も使わなかった時と同じ声色になった。<br><br>これから化粧すんの。クリーニング取りに行かなきゃいけないし。今日は一時まで上がれないから。<br>そこまで一息に吐き出すと、男は<br>でもみゆきは自分から連絡したのは最初の2回と酔っぱらって夜中にかけてくるような時だけだし俺はこないだも泊まってもいいわよって言われたからホテル取って待ってたのにみゆきは気が変わってタクシーで家に帰ってしまった <br>などとぐにゃぐにゃ管をまいていたのだが、そういう恨み言を口に出す男の人は格好悪いとパンチを食らわせてから切った。<br><br><br><br>風呂場に戻ると、湯気がぼわぼわしていてせっかく洗った背中から汗が吹き出る。緊急にガムテープで何層にも重ねてある排水口はじっとりした臭いを蓄えているし。<br>栓、見つからなかったら私は湯船に入れないんだ。<br>最近だるだるしてしまうのは、水に包まれるあの感覚が無いからかもしれなかった。<br><br><br>みゆきはガムテープを剥がして団子にしながら水道をひねり、バスタブに溜まった塵を洗い流した。それからいつものように体育座りをして膝に顔を埋める。濡れた髪が顔に張り付いてくる。<br><br><br>このままもし水に溶けたら。浸透圧で私の中の水が外に出てこの排水口を流れるよね。色んな嫌なものと一緒に私はパイプを通って行って、どこか外に出たら一部は蒸発し始めるかもしれない。それで、何日かして雨が降って汲み上げられて綺麗にされます。あなたが起きた時に飲むコップ一杯の水に入ったとしたら、私は透明でしたか。<br><br><br>塞いでいない穴はいくらでも湯を飲み、みゆきもいい加減に温まってきた。<br><br><br><br>多分。<br>頭の中に湯せん用のボウルが出てきたのを押し戻しながら考える。<br>塞がらないこのバスタブにはあの栓じゃなきゃ全然だめで、今の家を決めた時に最後まで慣れなかったのは誰か家に血のつながりのない生き物がいることではなくこのバスタブ。<br>こうやって毎日毎日お湯に打たれることでよくわからないけれど私の一部が剥がれてバスタブに付着してこれこそこの私のお風呂場。<br><br><br>心臓がせり上がってくる気持ちがして、これ まずいなぁ と感じた時にはみゆきの顔はびしょ濡れだった。<br><br><br><br>外で電話が呼んでいる。みゆきは今度は手も髪も拭かないで洗面所に転がり出ると、通話ボタンを押す。<br><br>みゆき、今日俺やっぱ店に行くよ。ていうかやっぱ会わなさすぎだしさ。<br>…え、嘘、泣いてんの？<br>どうしたの？<br><br><br>耳元で水あめが糸を引かなくなるまでみゆきの喉は絞られていて、何か言わなきゃと思うのだけれど、口から出たのは<br><br><br>来て。来て来て来て来て絶対来て<br><br>というもので瞬間、2人とも面食らって沈黙した。<br><br>髪の毛から伝わってくる水と どうしたんだよという大味なもったりとした声が絡まって耳の中でわんわんと煩かったので、みゆきは もう栓は絶対に見つからないと確信して 産まれた時のように泣いた。<br>
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<link>https://ameblo.jp/beat-break-black/entry-10953389482.html</link>
<pubDate>Thu, 14 Jul 2011 17:19:59 +0900</pubDate>
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<title>in You.</title>
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<![CDATA[ あいつが出ていった時、バスタブの栓は抜かれたままだった。<br>ごっ、ごっ、ごっ と湯が吸い込まれた後の穴からは恨んでいるようないやな臭いがして みゆきは鼻に皺を寄せた。起きたばっかなんだけど、私。<br><br><br><br>PM3:00<br><br>みゆきの部屋は常に薄暗い。遮光カーテンはもうひと月は開けられていないし、彼女自身が昼日中から外出するのはもっと前から無いに等しい。<br><br>自室に戻ったところで あの、わざと放出しているような臭気が付いて離れず、ばたん と思いきり扉を叩きつけてさっきまでの人型がついたベッドに身体を投げ出した。<br>気休めでも排水口に何かしらふたをしなければ最近感じ続けているこの不快はおさまらない気がして、みゆきは今日こそ絶対面倒がらずに栓を探すと決心しながら足でシーツをぐしゃぐしゃにする。<br><br><br><br>あいつは栓を持って行ったのだろうか。瞼がくっつく。<br>もう10日になるというのに黒いゴムの栓はどこにも見当たらなくて、みゆきが探し物が上手くないことを抜きにしても奇妙なことであった。<br><br>ヴヴヴヴと電話が唸ったので目を閉じたまま携帯を耳に当てる。もしもし。<br><br>俺だけど  って俺じゃわかんねーよそういう詐欺なんて今時もう流行んねーよって思って口に出すと、相手はキッツいなぁとゆっくり噛まれたガムみたいな喋り方をした。<br>その独特な声を聞くと昨日のそいつの飛ばしたものがまた太腿のあたりで滴ったみたいで、みゆきは慌てて両脚をきつく閉じる。<br><br>こんな時間に何なのよ、私まだ寝てたし。<br><br>いや、今俺ね、外回りの途中なんだけどさ、今月ひまで、あ、この話前にもしたよね、俺。<br><br>ああ嫌だ ひとつの文章で一人称を二回も使う男なんてサイテーだ。<br><br>今度は口に出なかったので<br><br>みゆき、もう外で会う感じでいいんだよね、まだいまいち信じられないよ俺。ほらお前はそういう仕事だしさ。<br><br>と続く。<br><br>今日も仕事だから、私。<br><br>口から水あめが取れなくて困っていますみたいな口調で真似すると、<br><br>そっか。<br><br>しばらく沈黙してから<br><br>また連絡して。<br><br>と言って切れた。神経過敏気味なみゆきの口から舌打ちが漏れた。<br><br><br><br><br>PM5:00<br><br><br>今日はもう外に出たくない。<br>さっきのねっちゃり声の男もまた、キラキラの装飾のメールを送り、一緒にボトルを選んだうちの一人で みゆきはもう3年はそういう風に働いている。<br><br>ぎりぎりに落としたシャンデリアの下で見てなかなかだと思ったその男は数日後の土曜日に渋谷の炎天下の下で見てみると、まだ20代なのに煙草を吸い過ぎるせいで肌が汚く、普段から8センチ以上のヒールを鳴らしているみゆきと同じくらいの背丈だった。<br>そして 聞かれてもいないのに今までの彼女のことと自分は面白い話は出来ないということをぺらぺら喋った。<br>昨日の事でこいつと間違ってでも遺伝子が繋がるようなことがあったら。みゆきは舌で上の前歯をぎゅっと押して、少ししたらシャワーを浴びよう。バスタブはどうしようか と考えていたが、バスタブの輪郭も浮かばないうちに意識は湯煎したチョコレートのようになっていた。<br><br><br><br><br>PM5:13<br><br><br>眠りは浅い方だった。あいつが不在になってからは目を閉じている時間は増えたが、実際に頭の中を眠いで塗ろうとしても白く塗り残しが出てしまう事が多く、なんとなく『ドグラ・マグラ』を手に取った。<br>チャカポコチャカポコ、狂人とは何ぞや。<br><br><br>それにしても。<br>布団は昨日洗濯したのになんだか部屋の空気全体に違和感がある。<br>ぎゅぎゅぎゅと布団を人間くらいの太さにして腕を回し、顔をうずめてみたが 自分の香水と煙草の匂いしかしない。<br>どこかの私小説みたい、 と鼻先を上げるとやっぱり原因は風呂場のようで、勢い良く閉めた部屋の扉が反動で少し開いていたせいだった。<br>布団を丸めているうちにどこかで１人人が生まれたりバンドがひとつ解散したりしている  と思ってそういう事には関わりたくない。そのままもう少し眠ることにした。夕食をたべなければ30分はこうしていられる。<br><br><br>→<br>
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<link>https://ameblo.jp/beat-break-black/entry-10953325132.html</link>
<pubDate>Thu, 14 Jul 2011 15:57:53 +0900</pubDate>
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