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<title>クルンテープの裏庭で　２</title>
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<description>バンコクやパタヤの裏庭で遊び歩いて考えたことを自分勝手に…</description>
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<title>クルンテープの裏庭で　６</title>
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<![CDATA[ <p>アメリカ兵の保養地として開発された小さな漁村は</p><p>人々の欲望を飲み込んで</p><p>世界でも有数の猥雑な歓楽街になった</p><p><br>そんな街のネオンの中で出会い<br>手をつないでいたシンデレラボーイの笑顔が見たくて<br>やさしさと取り違えた欺瞞をお金に換えて<br>夜の宴が露のように明ける頃</p><p>ボクは19歳のキミとシーツの海を泳ぐ</p><p><br>深い寝息が聞こえるのかと耳を澄ますけど</p><p>少し震えだした肩を見て</p><p>脳裏に浮かぶ田舎の風景と<br>抱えるモノの重たさに押しつぶされそうになり<br>そっと枕を濡らすキミの傍らで<br>寝返りをうたれてボクの裸の胸が<br>キミの涙で濡らされる前に<br>シーツから抜け出してしまう臆病な偽善者<br></p><br><p>閉められたカーテンから</p><p>まばゆい光がこぼれ洩れないように<br>そっとベランダへ逃げ出し</p><p>まだ朝だというのに、すでに暑い外気にまとわりつかれながら<br>見えるはずの海を探し<br>紫煙をくゆらせる</p><p><br>突然開いたガラス戸の隙間から<br>ミネラルウォーターの入ったグラスを突き出し<br>日に焼けるとつぶやくキミの手を引っぱり<br>半身になって突き出された頬にキスをする</p><br><p>もう一度、貴方を感じたい</p><p>同じ海を見つめながら</p><p>娼婦のように囁くキミと</p><p>再びシーツの海で泳ぎだす</p><br><p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/a1/d3/10101186089.jpg"><img height="160" alt="6" src="https://stat.ameba.jp/user_images/a1/d3/10101186089_s.jpg" width="220" border="0"></a> <br></p><br><br>
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<pubDate>Tue, 14 Oct 2008 23:03:06 +0900</pubDate>
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<title>クルンテープの裏庭で　５</title>
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<![CDATA[ <p>眠ることを知らないかのように喧騒に包まれた通りを折れ<br>小路の突きあたりにあるゲイ向けのカフェバーに入る</p><p>すでに、時計の針は１日の終わりを告げていて<br>店の中には８人組のグループとゲイのカップルなどで<br>ほぼ席が埋まっていた<br>ダーツやビリヤードをしているグループもいて</p><p>それぞれが週末の裏庭を満喫しているのかもしれない</p><p><br>「ここでいいよね」<br>ノックは、角の空いていたボックスにオレをいざなう<br>オレを窓側に押し込め、隣に座ってウエイターを目で探す<br>「そっちに座れよ。」</p><p>とボクはノックに前の席を指す<br>「ナツの横がいい」<br>オレの左腕に自分の腕を絡める<br></p><br><p>「ナツは、この店に来たことある？」 <br>「ああ、前に１度ね」<br>「いつ頃？」 <br>「ん～、覚えてないけど１年前かなぁ」<br>「僕は、先月まで３ヶ月間、アルバイトしてたんだよ」<br>「へぇ、そうなんだ」<br>ノックは顔見知りのウエイターを見つけて<br>手を振りながら声をかける<br></p><p>あまりに大きなノックの声に<br>苦笑いの混じった顔をしながら <br>テーブルに近づいてくる<br>「サワディーカップ」<br>ウエイターは、オレにワイをしながら微笑む</p><p>かわいい<br></p><p>注文したものができるまで<br>あそことあそこに座っているのは日本人だとか <br>あのウエイターは、シンガポール人が恋人だとか他愛無い話しを <br>して時間をつぶしていた</p><p>そのうちに、ハイネケンとアイスティ <br>トムヤムクンと豚肉をからからに揚げた炒め物が<br>テーブルに並ぶ<br></p><p>「ここの料理人のおばさんの腕はいいんだよ、おいしいでしょ」<br>ノックが満足げに微笑む </p><p>ノックが、フォークで揚げた豚肉を刺して <br>オレの口に運ぶ<br>その向こう側に</p><p>こちらが気になるのか <br>ちらちらと視線を送ってくる中華系の青年が見えた <br></p><p>ノックがハイネケンを飲むタイミングで<br>彼が話しかけてきた <br>「キミ達は、友達なの？」 <br>友達って・・・、恋人同士なのかとは聞かない<br>微妙な表現だ <br>オレが反応する前に<br>ノックは恋人同士だと宣言する <br>おいおい・・・<br></p><p>「友達だよ」<br>とオレ <br>誰がどう見たって<br>ゴーゴーボーイとエロ親父の関係だろう<br>こんな親父風情といまどきの少年から<br>青年になりかけの 組み合わせなんだから・・・ <br></p><p>顔を彼に向けたまま<br>ノックがオレの膝をぎゅっとつねる <br>オレのほうを向き、恋人だもん<br>とすねる<br>あぁ、つかのまのね <br>恋人ゴッコ<br></p><p>どこから来たのかとノックが彼に聞く <br>香港からだという<br>ノックが何やら広東語で話し掛ける <br>彼が肩を竦めて苦笑いする<br>二言ぐらいのやり取りで</p><p>彼はグループの会話に戻っていった</p><br><p>「ノックは、広東語しゃべれるの？」 <br>「おじいちゃんが中国人だから、すこしだけ広東語が話せる」<br>二人の間では、たどたどしい英語が共通語だ <br></p><p>夜の闇を泳いでいくうちに、身につけることは多い<br>「さっき、彼になんて聞いたの？」 <br>「内緒だよ、そんなことより、はい、あ～んして」 </p><br><p>トムヤムクンをアイスティで流した<br></p><p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/7d/4f/10099116681.jpg"><img height="283" alt="5" src="https://stat.ameba.jp/user_images/7d/4f/10099116681_s.jpg" width="220" border="0"></a> <br></p><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/bkkuraniwa/entry-10148615475.html</link>
<pubDate>Tue, 07 Oct 2008 22:06:22 +0900</pubDate>
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<title>クルンテープの裏庭で　４</title>
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<![CDATA[ <p>その店は、男性が男の子を買うバーが集まるエリアから</p><p>少し離れたビルの２階にあった<br></p><p>ビルの入り口に３～４人がたむろしている<br>スツールに座っていたドアマンが、オレに気づいて２階を指差す <br>軽くうなづき階段を上がる</p><p>横にいた男がブザーのボタンを押すのが見えた <br>まわりの男たちが、挨拶の言葉をオレに投げかける <br>この階段を上がるのは何度目だろう<br>何度来ても、どこの店に入るのも複雑な感情が湧く </p><br><p>階段を登りきると同時に、厚いドアが開く<br>ドアから開放された大音響のダンスミュージックが、オレの耳を直撃する <br>ドアを開けたマネージャーは</p><p>さっと営業スマイルを満面に浮かべ招き入れる </p><br><p>「いらっしゃい。元気だった？こっちよ」</p><p>数人いるマネージャーの中でも、比較的若い男だ <br>薄暗い店内は、ほどほどに客が入っていた<br></p><p>このバーは、オーナーがファランなので客層も欧米人が多い <br>ステージ前の席に案内されたが</p><p>後ろから見られるのは嫌なので奥の席を希望した <br></p><p>「ショーがよく見えて、ここが特等席なのよ。まあ、いいいわ」</p><p>気を使ってることをアピールしたいのか、拗ねたそぶりをみせながら <br>オレを案内した</p><br><p>注文したシンハービアを２本持って、マネージャーが戻ってくる <br>「それ、なんだよ」<br>「私のよ」<br>「誰がおごると言ったんだよ」 </p><p>「大丈夫。あっちのファランのおごりだから」 <br>オレの横に座りこんだマネージャーは<br>テーブルに置いたタバコを１本取り上げ、オレに差し出す <br>オレが首を振ると、貰っていいかと聞く<br>やれやれと思いながら、うなづく</p><p>このマネージャーにはそれなりに融通を聞かせてもらってるので</p><p>少しのわがままは許している</p><br><p>「ティムは店をやめたのよ、あなた知ってた？」<br>「ああ、知ってるよ」<br>「呼びたいなら、彼の友達がいるから連絡とってあげるけど？」 <br>「必要ない」</p><p>「そう。じゃ、新しい子、選んでね」</p><p>一緒に居たいならこんな店には来ていないさ</p><p><br>「席をはずすけど、番号決まったら呼んでね」<br>マネージャーは席を立ち、カウンターの方に戻っていった<br></p><p>ステージに並んだ１０人ほどのボーイが<br>音楽に合わせて踊っている<br>タイミングで数人が入れ替わって<br>ステージに上がる<br>マネージャーは<br>今日は４０人ほどが出勤していると言っていた<br>前の席に座る体の大きいファランが<br>二人のボーイを侍らせていた</p><p>さっきのマネージャーが戻ってきた</p><p><br>「ねえ、あなたとお話ししたいって言う子がいるんだけど、どう？」 <br>「何番の子さ？」 <br>「２１番。あそこに座ってるわ」<br>彼が指差す方を見る<br>カウンターのスツールに座る中華系の子だ <br></p><p>「暗くて顔がわかんないよ」<br>オレがそう言うと、マネージャーが手で合図する <br>ステージにいる数人のボーイが<br>オレたちのやり取りを見ているのがわかる<br></p><p>「どう？かわいいでしょ<br>まだ、入って３週間よ <br>エブリスィング、OKよ」<br>「会話だけだよ、今日は、誰もオフする気はないから」<br>マネージャーは親指を立て<br>笑みを浮かべてカレの座るスペースを作る <br></p><p>「名前はなんていうの？」 <br>「ノックです。あなたは？」 </p><p>「ナツだよ。歳は幾つ？」 <br>「２０歳です。あなたは？」 <br>「３４歳。どこ出身なの？」 <br>「チェンライです。あなたは？」 <br>「日本。」 </p><p>「日本のどこ？」 <br>「札幌。」 <br>「・・・、知らない。」</p><p> <br>バックから指差し会話集を取り出し<br>簡単な地図の載ったページを見せる<br>「ここが、大阪、東京、そして札幌。」 <br>「東京からどのくらい？」 <br>「飛行機で１時間半」 <br>「バスだと？」 <br>「バスでは行けないよ」 <br>「汽車は？」 <br>「１７時間くらいかな」 <br>「遠いね」</p><p><br>他愛もない会話が続く <br></p><p>マネージャーは、カレにコーラを持ってくると、 <br>一仕事終えたという感じて、 <br>テーブルからテーブルへと愛想を振り撒きに行った </p><br><p>ふたりだけの乾杯をした</p><p>「前にあなたを見た」<br>「どこで？」<br>「この店で」<br>「だって、マネージャーは、キミはまだ入って３週間だと言ったよ」 <br>「それは、彼のミステーク」<br></p><p>よくある話しだ<br>何が本当かなんて必要ない <br></p><p>「３ヶ月も前だよ」<br>「そう、知ってる」<br>「ティムと一緒だったでしょ」 <br>「よく憶えてるね」<br>「あなたは、ボクのタイプだから・・・」 <br>「嘘でも、嬉しいよ」<br>「ホントだよ、ほら、これ見て」</p><p> <br>腰に巻いた簡単な布切れを持ち上げて、 <br>ノックのディックがエレクトしていた <br><br>「あなたと一緒にいるだけで、こんなになっちゃった」<br>オレは、苦笑いを浮かべるしかなかった<br>「ティムには言わないでね」<br>「ティムのことはいいよ、終わったんだから」<br>「カレは、あなたを待ってたよ」<br>「ただの客とボーイさ、よくある話しだろ？」</p><p><br>「キミは、いつもそんな感じで客を誘うのかい？」 </p><p>野暮な質問だと自分でも思った<br>「初めてだよ、そんなに淫乱じゃない」<br>「あなただけ・・・、それに、・・・今日は満月だから」</p><br><p>その夜、オレは、小鳥ではなく狼少年に出会った<br></p><p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/09/30/10098861741.jpg"><img height="331" alt="4" src="https://stat.ameba.jp/user_images/09/30/10098861741_s.jpg" width="220" border="0"></a><br></p><br><br>
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<pubDate>Mon, 06 Oct 2008 22:44:00 +0900</pubDate>
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<title>クルンテープの裏庭で　３</title>
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<![CDATA[ <p>もう朝とは言えない時間になっていた</p><br><p>今日は、ボクを連れて行きたいところがある</p><p>とノックが言うので</p><p>タクシーに乗って移動することにした</p><p>シーロム通りからトールウエイにのって郊外に向かう</p><br><p>しばらくして目的地に着いた</p><p>「チケット売り場では、しゃべっちゃダメだよ<br>僕がチケットを買うから」<br>ノックは１００バーツをよこせと言い<br>チケットを買いに行った<br></p><p>「ナツは、タイ人に似ているから大丈夫さ」 <br>ノックはニヤニヤと首を竦め、オレの手を引く</p><p>わざわざ外人料金で入ることもないか<br>チケットもぎりのおばさんと、二言三言話してから <br>オレに笑いかけて、前を進んでいく</p><br><p>「あれに乗ろうよ」 </p><p>池のボート乗り場に連れて行かれた<br>ノックは、とにかく元気だ <br>どうして、そんなにはしゃぐことができるのか <br>もう２０歳なのに、とても子供っぽい</p><p>しかも、こんなとこに来て白鳥さんかい <br>男二人で・・・<br>暑さの中、さんざん歩き回りぐったりしたオレは <br>能動的に何かをするという状態ではなかった </p><br><p>「オレだけにペダルを漕がせるなよ」 <br>「ナツは大人でしょ」 <br>「オレは、疲れてるんだよ」<br>「スマイル、スマイル」</p><p>オレの足を揉むしぐさをしながら、ノックが笑う</p><br><p>「もっと奥に行くとステージもあるんだ」</p><p>ぼくは、そのステージで歌ってたんだよ」<br>「へぇ～。本当？」 <br>「歌手になりたかったんだ</p><p>だから大学に行かなかった<br>でも、給料安くって・・・ <br>だから、あのバーで働き始めたんだ」</p><p>「家に帰れば良かったじゃないか <br>金持ちなんだろ</p><p>大学に行けるだろ」<br>「親とケンカして家出した」<br>「謝れば、今からでもいいだろ」</p><p>「父さんは、ぼくがゲイなのが嫌なんだ <br>だから、ケンカした」</p><br><p>知らなければ、知らないでいいこともある <br>何もできないなら、知らない方がいいのかもしれない <br></p><p><br><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/ba/67/10098595851.jpg"><img height="328" alt="3" src="https://stat.ameba.jp/user_images/ba/67/10098595851_s.jpg" width="220" border="0"></a><br></p><br><br>
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<pubDate>Sun, 05 Oct 2008 23:25:16 +0900</pubDate>
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<title>クルンテープの裏庭で　２</title>
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<![CDATA[ <p>ダウンライトの暗い店内で</p><p>ステージだけが浮かび上がる</p><p>ステージの前には幾つものテーブルが並べられ<br>様々な人種の男や女がイスに座る<br>ウエイターが客の注文を受けて歩き回り<br>テーブルの上に置かれたキャンドルの炎がゆれる</p><br><p>大きな口を開けて笑っている客<br>ステージを凝視している客<br>隣に座るボーイとキスをしている客<br>所在なげにグラスの中に指を入れて<br>氷を指で転がしている客<br>伝票を掴んでウエイターが気づくのを待つ客</p><br><p>奥のカウンターではふたりのバーテンが<br>次々に舞い込むオーダーをこなし<br>キャッシャーでは<br>ウエイターと金のやり取りをしている<br>マネージャーが<br>動きの悪いボーイに注意をして<br>ボーイは立ち位置をひとつづつずらしていく</p><br><p>ステージの上からだと<br>なんでも見える<br>隣のボーイがちょっかいをかけてくるが<br>無視を決め込む<br>だって、オカマは嫌いなんだ</p><br><p>白いブリーフと白いソックス</p><p>ソックスのゴムで挟んだモバイルが気になる<br></p><p>店のドアが開き<br>それに気づいたウエイターが<br>新たな客を招きいれる</p><br><p>ステージの上に立つボーイの半数がそれに気づき<br>ドアの方に視線を投げる<br>客と目があった<br>愛想笑いのひとつでも送っておこうか・・・</p><br><br><p>どちらが優位ということもないんだろうけど<br>客がボーイを選んでいるつもりでも<br>意識していないところで<br>ボーイに客が選ばされているといえるかもしれない<br>ボーイが客を選んでいるともいえるかもしれない<br>ボーイを品定めしていると思っているけど<br>ボーイに品定めされているのかもしれない</p><p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/52/c4/10097952686.jpg"><img height="321" alt="2" src="https://stat.ameba.jp/user_images/52/c4/10097952686_s.jpg" width="220" border="0"></a><br></p><br><br>
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<pubDate>Fri, 03 Oct 2008 22:42:21 +0900</pubDate>
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<title>クルンテープの裏庭で</title>
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<![CDATA[ <p>バンコクのラチャダーピセークという地区に<br>ハリウッドという大箱のディスコがある<br>日本でおじさんがディスコ、いまどきのクラブに行くことはないが<br>ここは商売系の子が客を連れて遊びに来るので<br>老若男女が華やかなステージを楽しんでいる</p><br><p>午前２時の閉店時間になり<br>連れのゴーゴーボーイのNOKと一緒にタクシーに乗って<br>泊まっているホテルに帰ってきた</p><p>かなり酔っているのを感じながら<br>靴を脱ぎ<br>ジーンズのポケットからライターや小銭を<br>テレビの載ったテーブルに置くと<br>ベットに倒れむように横たわった</p><br><p>NOKは靴を脱ぐと<br>そのままバスルームに消えた</p><p>再びドアが開くとＮＯＫが<br>「ナツ？一緒にシャワー浴びよう」<br>と声を掛けてきた<br>「あとでいいよ」<br>と答えると、すぐにドアが閉まった</p><p>しばらくするとシャワーの音が聞こえてきた<br>俺はテレビのリモコンを取り<br>チャンネルを回してＢＧＭだけのプログラムに合わせた</p><br><p>ＮＯＫがシャワーを終えると<br>入れ替わりに俺もバスルームでシャワーを浴びた</p><p>バスルームを出ると<br>すでに部屋の照明は消され<br>ＮＯＫはベッドのシーツの中にいた<br>俺は、ＮＯＫの横に滑り込む</p><br><p>「あ～、今日もたくさん飲んだね」<br>と俺はＮＯＫに顔を向けながらつぶやいた<br>ＮＯＫも俺の方に顔を向けた<br>「ＹＥＳ」</p><p>お互いの頬を重ね、舌と息でノックの耳を嬲る<br>「あっ・・・、ダメ・・・」<br>ノックの頬は、プニュプニュとしていて軟らかい </p><br><p>「ねえ、・・・ナツ」<br>目を閉じながら、あごをのけぞらせて耐える表情を見せている<br>「ん？なに？感じてるの？」 </p><p>「・・・ヒゲ、痛い」</p><p>「あっ、ごめん」</p><p>「ヒゲ、剃ってきて」</p><p>「今？」 </p><p>「ＹＥＳ」</p><p><br>嫌だと言われちゃ、しょうがない<br>ベッドから抜け出し<br>サイドテーブルに掛けておいたバスタオルを腰に巻いて<br>バスルームに入ってシェーバーでひげをそった <br>ちょっと、なんとも間抜けなオレ </p><p>バスルームから出てベットに目をやると<br>白い上掛けを首まで手繰り寄せたＮＯＫは<br>オレの方を見ていた </p><br><p>冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、サイドテーブルに置いてあったグラスに注ぐ<br>なんか、気分が萎えてしまったかな・・・<br>と思いながら、ベッドサイドに腰掛けノックの方を見ながら三口ぐらい飲む</p><p>ノックが手を伸ばす<br>水が欲しいのかと、グラスを差し出すジェスチャーをする<br>ノックは、首を振る</p><p>「ナツ、きて」</p><br><p>バスタオルを外して、ノックの横にもぐりこむ<br>ノックの手が、オレの頬をなぞり</p><p>「OK」</p><p>と微笑む</p><p>オレは、その手にガブリと噛み付きじゃれる</p><p><br>「痛い」<br>としかめっ面をして、手を引っ込める</p><p>「ナツの誕生日は、いつ？」 <br>シーツの中で、二人の手が泳ぐ<br>「どうして？」 <br>「僕は、来月の１３日なんだ」</p><p>あぁ、プレゼントのおねだりか<br>と心の中で呟く</p><br><p>「ふ～ん、そう。オレは、今日だよ」<br>「うそ！？」 <br>ノックがガバッと体を起こして、オレの方に振り向く<br>「なんで、教えてくれなかったの？」 <br>「この年で、誕生日なんて気にしない」<br>「ハリウッドでハッピーバースディって歌ったときに、<br>教えてくれれば良かったのに」<br>「恥ずかしいもの」<br>「ナツは、いつも恥ずかしがる」<br>「だって、本当に恥ずかしいから」</p><p>「ナツに、これをあげる」<br></p><p>ノックは、自分の指にしていたリングを外しオレの手をとって<br>そのリングをはめてくれた<br>「貰えないよ」<br>「大丈夫」<br>ニッコリと微笑む</p><p>「ナツの指は細いから、サイズがぴったりでよかった」<br>「でも、これはお母さんに買ってもらったものだから、大切にしてね」 <br>「やっ、返すよ」<br>「ナツに持っていて欲しい」</p><br><p>リングの重さを量りかねながらも<br>眠気の襲ってきたオレは<br>ベッドの海に沈みこんでいった<br><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/21/55/10097947716.jpg"><img height="301" alt="1" src="https://stat.ameba.jp/user_images/21/55/10097947716_s.jpg" width="220" border="0"></a><br></p><br><br>
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<pubDate>Thu, 02 Oct 2008 23:37:11 +0900</pubDate>
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