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<title>BONのブログ</title>
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<description>映画の感想を中心に、日々心に感じたことなどを徒然に</description>
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<title>銭ゲバ</title>
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<![CDATA[ <br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20090823/00/bonyamane-777/f2/82/j/o0470064010238543875.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090823/00/bonyamane-777/f2/82/j/t02200300_0470064010238543875.jpg" alt="BONのブログ" width="220" height="300" border="0"></a><br><br><br>1970年「週刊少年サンデー」に連載されたジョージ秋山原作の初の映画化である。<br><br>「善」と「悪」「生」と「死」、同時期に「少年サンデー」に発表された「アシュラ』同様、<br><br>氏が当時追い続けていたテーマのさきがけとなった傑作。<br><br>主人公風太郎に70年代を席巻した演劇界の雄、唐十朗。<br><br>脇を固めるのは、緑魔子、横山リエ、岸田森、曽我廼家明蝶、加藤武といった豪華にして最強な面々。<br><br>劇画そのままに映像化されたサイケデリックなシーンの連続に館内は笑いに包まれた、<br><br>が、しかしそれはけっして失笑や苦笑の類いではなかった。<br><br><font color="#660000"><font size="3">「かあちゃんは銭があったら死ななかったズラ！」<br><br>「世の中銭ズラ！」<br><br>「女が欲しいズラ！」</font></font><br><br>全編をぐつぐつと煮えたぎるようなアングラパワーが飛沫をあげてほとばしり、<br><br>醜く歪んだ風太郎の魂の叫びが、遠く忘れかけていた饐えた時代の匂いを運んできた。<br><br>それはなぜか透明で甘酢っぱい。<br><br><br><br>＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠<br><br>★★★★☆<br><br>昨今、マツヤマケンイチ主演で再映画化されたそうだケド、ぼくはたぶん観ないズラ。<br>それがこの時代の空気を吸った者の端くれとしてのしょうもない鼻糞のごときプライドズラ。<br><br>特集／劇画ニアイコール映画／渋谷シネマヴェーラにて鑑賞<br>
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<pubDate>Sat, 22 Aug 2009 23:59:07 +0900</pubDate>
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<title>映画／劔岳　点の記</title>
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<![CDATA[ <br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/d5/04/j/o0450033010216549616.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/d5/04/j/t02200161_0450033010216549616.jpg" alt="BONのブログ" width="220" height="161" border="0"></a><br><br><br>あらすじ：明治40年、日本地図完成のために立山連峰、劔岳への登頂に挑む、陸軍測量手の柴崎芳太郎（浅野忠信）ら7人の測量隊。山の案内人、宇治長次郎（香川照之）や助手の生田信（松田龍平）らと頂への登り口を探すが、生田が足を滑らせけがを負ってしまう。大自然の厳しさを見せつけられた測量隊だったが、柴崎と宇治はある言葉を思い出し……。（シネマトゥデイ）<br><br>想像を絶する過酷な悪条件下においての北アルプス立山連峰ロケ。3000メートル級の北アルプスがそびえ立つ地を舞台にCGや空撮を一切使わずに「劔岳　点の記」は撮影されたといいます。数多くのメディアでこのことは紹介されていたので目にされたかたも多いのではないかと思います。<br>「八甲田山」「鉄道員」など日本映画界にその名を知られるキャメラマン木村大作氏の初監督作品です。原作は新田次郎。<br>香川輝之、浅野忠信をはじめ、松田龍平、仲村とおる、役所広司といった、今、旬の俳優陣の起用にもこの映画にかける意気込みの大きさを感じます。撮影隊はスタッフ、キャストともども山小屋に雑魚寝、そんな演技を越えたところにもリアリティを求めた木村氏。そんなものづくりへのこだわりはかつて助手として加わった黒澤組を彷佛とさせるものです。デジタル全盛の今、あえて現場にこだわった作り手の気概に期待はいやがおうでも高まります。<br><br>地図をつくるためだけに挑んだ男たちの前人未到であったはずの剣岳登頂。<br>「なにをしたかではない、なにをしようとしたかだ」<br>劇中幾度かくりかえされたこの名台詞は現在のフルデジタル時代を逆行してみせた、それこそ命を懸けた作り手の気骨あふれた情熱におきかえることもできます。もしかしたらこの作品を最後に今後このような作品は姿を消してしまうのかもしれない。そいう意味においても「劔岳　点の記」という作品は映画製作における真骨頂を垣間見せてくれた金字塔的作品といってもよいものでしょう。<br>木村監督をはじめスタッフや俳優陣の映画づくりへの迸る情熱と揺るぎない自信に限りない尊敬の念を抱かずにはいられません。監督をはじめスタッフ、キャスト、この映画づくりに関わったすべての人々、企業に対し「仲間たち」とだけクレジットしたエンドロールもまた彼等にはとてつもなく粋で名誉ある贈り物でだったにちがいありません。<br>そんな「意義」はじゅうぶんすぎるほどにに果たした作品ではあると心から思います。<br><br>　　　　　<br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/26/81/j/o0450033010216549692.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/26/81/j/t02200161_0450033010216549692.jpg" alt="BONのブログ" width="220" height="161" border="0"></a><br><br><br>しかしです。なぜか映画が終わってみてなぜか胸に迫ってくるものがさほど大きくはありませんでした。映像においてはほぼ完璧といってもよいものでしたし「そこにいてそこで撮った」ことによる言葉を失うほどの「本物の美しさ、凄さ」にはただ圧倒されるのみでした。<br>が、いざ話の展開に目を向けてみるとむずかゆいようなテンポの悪さはいかんともしがたく、随所において編集からくると思われるぎこちなさを感じていたのもまた事実です。では肝心の人間ドラマに関してはどうだったのかというとこれもまた満足できるものではないというのが個人的な感想です。極限状態における人間同士のガチなぶつかり合いや緊張感も希薄。たとえば若い測量隊員（松田龍平）の無謀な単独行動による遭難事件の前後においてもチームのみならず当の本人までがどこか他人事の様相。ときには鬼となってメンバーを殴り飛ばしてでも統率してゆかねばいけないはずの測量部リーダー柴崎芳太郎（浅野忠信）の謙虚でみょうに礼儀正しく飄々としたキャラは緊迫した物語を随所で盛り下げます。それに反して一人気を吐いていた地元の案内役長次郎（香川輝之）の泥臭い演技は好感持てたのですけれど、どうにもこうにも浅野忠信とのタッグがシンクロしていかない。上手い具合に凸凹コンビとして機能していればさらに心動かされるものになっていたかもしれません。<br>それとも有無をいわさぬ圧倒的な大自然の前には人間ドラマさえも小さく見えていただけということなのでしょうか。<br>クラッシック音楽を使ったサウンドトラックに関してもここぞという使いどころを外していた印象を拭えません。吹き荒ぶ風と深々と雪を踏み締める足音だけでじゅうぶんという場面もしばしば見られました。<br><br>スクリーン上ではじめて観た観客の心に震えるような感動をあたえることができ、観てよかった、素晴らしかった、泣けた、面白かった、笑えたと感じさせてくれるものであれば理屈なしによい映画なのだと評価できると思います。それが温かいお茶を飲みながら机上で造られたCG作品であろうと、極寒の吹雪の中死線を彷徨った撮影で紡がれた作品であろうとです。<br>たとえば山岳ものにはお約束の雪崩や崩落のシーンでは、本物にこだわりすぎたためあきらかに迫力不足。このあたりなどは百歩譲ってでもCGの多大な効果を利用すべきだったのではと素人ながら強く感じたことです。<br><br>感動を呼ぶ映画というよりは記録映画に近い余韻が今もぼくを包んでいます。<br>果たして「劔岳　点の記」という類い稀な作品、今後各方面でどのような評価を得てゆくのでしょうか。<br><br><br>＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠<br><br>★★★<br><br>この映画に並々ならぬ情熱をかけたという浅野忠信の演技、あいかわらず重みが感じられませんでした。ぼくにはどうにも浅野忠信の魅力が理解できないようです。ファンのかたには申し訳なく思います。でもオマケのような宮崎あおいとの温いシーンは果たして必要だったのかな。はたまた余談ですが仲村とおる率いる山岳会のメンバーたちの身に付けていた衣装っていったいぜんたいなんなんでしょう（大汗）この過酷な山登りはあれでは到底無理でしょう。ピクニックじゃないんだから。これは観ていただければわかります、龍平くんの野球帽もね，要チェックです（滝汗）<br>しかしフィルムの威力は凄い。今までお目にかかったことのない神々しいまでの北アルプスの美しさは必見です。これだけでも観る価値はあるんですけれどね。<br><br>公式サイト／http://www.tsurugidake.jp/<br>監督：木村大作／キャスト：浅野忠信、香川照之、宮崎あおい、小澤征悦、井川比佐志、國村隼、夏八木勲、松田龍平、仲村トオル、役所広司<br>原作；新田次郎
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<pubDate>Mon, 20 Jul 2009 01:30:42 +0900</pubDate>
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<title>映画／グラントリノ</title>
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<![CDATA[ <br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/fe/3d/j/o0500033410216543052.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/fe/3d/j/t02200147_0500033410216543052.jpg" alt="BONのブログ" width="220" height="147" border="0"></a><br><br><br>ポンチョを身に纏いガンベルトを腰に下げたその男は皺だらけの髭面で眩しそうに葉巻きをくわえていた。それが40年ほど前に西部劇好きの父に連れられたぼくが観た「夕陽のガンマン」の若きイーストウッドだった。物語はお尋ね者に妹を強姦された過去を持つ無法者の賞金稼ぎの単純な復讐劇であったが、ワイドスクリーンから迸るその天衣無縫ともいえる規格外の魅力（マカロニウェスタンという意味においても）に少年の胸はしたたか高鳴ったものだった。轟く乾いた銃声。土手腹に無数の穴が開き血が噴き出す。いとも簡単に命を落とす人、人。それでもぼくは仇役が絶命する痛快さにに酔ってしまっていた。なぜならば今起こっている出来事が現実ではなく虚構であることを頭の片隅でしっかり自覚していたからだ。暴力が暴力でなくなる映画ならではの快楽。それは吹き替えになってお茶の間で家族で観ることのできるダーティーハリーシリーズしかりである。<br><br>それから30年、またもや私怨をはらすべくガンベルトを下げた彼にスクリーンで再会する。西部劇「許されざる者」のイーストウッドの顔は相変わらず皺だらけで眩しそうだったがなにかが違っていた。そう彼は顕かに年老いていたのだ。それはそうだ、ぼくも大人すぎるくらい大人になっている。演出家イーストウッドが描いたスクリーンの中の年老いた無法者は、闇雲に銃をぶっ放すだけのかつての姿ではない。心の闇を抱えた一人の老いた男の復讐劇はそれまでの西部劇とは一線を画すものである。現実に老いた彼が描いてみせたもの、それは暴力によって命を落とした者へのレクイエムであり、暴力を行使した当事者のみが知り得る深い心の苦しみであった。<br><br>そして「グラン・トリノ」である。<br>皺の深く刻まれた赤ら顔、その鋭い眼光にライフルと三たびお膳立ては整う。そのブルーカラーな佇まいはある意味幼い頃に観た「夕陽のガンマン」であり、ハリー・キャラハンの”それ”だ。ワクワクしないわけはない。「許されざる者」で老いと死の淵から復活を遂げたガンマンがゾンビよろしくまたもや蘇ろうとしているのだから。しかしそんな俗で下衆な期待はまたしてもものの見事にくつがえされてしまう、気持ちのよいほどにである。<br><br><br>最愛の妻の死、家族との軋轢、変わりゆくアメリカ。<br>老いと戦争による贖罪に心閉ざす孤独な老人の悲哀と自らの幕引き（おそらく演技者としても）を78歳になるイーストウッドは古きよきアメリカの象徴、車グラン・トリノ（キャラハンがダーティーハリー3で乗り回した車がじつはグラン・トリノであった）に重ねあわせながら真摯にそしてユーモアたっぷりに描ききってくれた。<br><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/a8/e1/j/o0500040710216543149.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090720/01/bonyamane-777/a8/e1/j/t02200179_0500040710216543149.jpg" alt="BONのブログ" width="220" height="179" border="0"></a><br><br><br>本作もまた復讐劇であることに変わりはなく、頑なだった心をこじ開けてくれた隣人家族を悪漢から救おうとする男の胸に迷いはない。”復讐”を決意し単身決闘の場へ赴く彼を見送る観客の脳裏には一瞬エンニオ・モリコーネのあのメロディーと44マグナムを握りしめたキャラハンの勇姿が浮かんだにちがいない。<br>そしてやがてやってくる見事なまでの裏切り。<br>この老練さにしてやられたことに大方の観客は安堵にも似た歓びをおぼえたはずである。イーストウッドは顕らかにまだ進化し続けているのだと。<br>轟いた銃声、それは彼が愛してやまない古きよき自国に向けた弔砲であると同時にこれまでイーストウッドが携わったであろう数多な「暴力」に対する堂々たるオトシマエでもある。<br><br><br>＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠<br><br>★★★★★<br><br>個人的には前作「チェンジリング」を遥かに凌ぐ作品だと思います。たとえばこの作品における笑いの洒脱さといったら！縦横無尽に繰り広げられる差別用語やスラングの数々。ぼくが理解することなど土台無理な話ではあるけれど、幸いにも久しぶりに登場された戸田奈津子さんの字幕に助けられ多いに笑わせてもらいました。コワルスキーの人間像をこれほど別な角度から知らしめてくれる描きかたもないでしょう。見事。最後に静かに流れる彼自身のかすれ声が美しい主題曲も必聴。そして、なんといってもラオスから来たモン族の少年タオと姉スー。彼等の魅力なくしてもこの映画は成立しなかったことを最後に付け加えます。<br><br>□2008年　アメリカ映画　原題「GRAN TORINO」<br>□監督：クリント・イーストウッド<br>□出演：クリント・イーストウッド、コリー・ハードリクト、ブライアン・ヘイリー、<br><br>
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<pubDate>Mon, 20 Jul 2009 01:13:22 +0900</pubDate>
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<title>映画／ホルテンさんのはじめての冒険</title>
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<![CDATA[ <font size="2">あらすじ：ノルウェーの首都オスロと第2の都市ベルゲンを結ぶ“ベルゲン急行”の運転士オッド・ホルテン（ボード・オーヴェ）。勤続40年、67歳の彼は、とうとう定年退職の日を迎えることに。仲間たちにその功績をたたえられ、恥ずかしながらも祝いの席に招かれた彼は、人生最後の運転をするはずだった翌朝、あろうことか人生初の遅刻をしてしまう。（シネマトゥデイ）<br><br><br><ahref="http: stat.ameba.jp ser_images 0090331 0 onyamane-777 7 e 0500038010159338186.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090331/10/bonyamane-777/87/4e/j/t02200167_0500038010159338186.jpg" alt="true-ホルテン" width="220" height="167" border="0"><br><br><br><font color="#990000">意外にもこの映画、宣伝通りのただ緩いだけのハートウォーミング系作品ではありませんでした。口に含んだ瞬間のオブラートに包まれたような優しさに加え、飲み込んではじめて知った濃厚さに慌ててしまったような、そんな驚きがあるように思います。映像的にも場面場面が寒々しくて画面もほの暗い。<br>随所で披露されるユーモアもなかなか辛辣でシュールに感じられたのは北欧ノルウェイという土地柄に起因しているのかも知れません。<br>ボード・オーヴェ扮する主人公ホルテンの寡黙で飄々としたキャラはどこかアキ・カウリスマキ作品を彷佛とさせます。しかしそれはあくまで表層的な印象にすぎないもの。仮に重なる部分があったとしてもカウリスマキファンにとってはこの映画、物足りないんじゃないかな、などと余計なことも考えてしまいました。個人的にはカウリスマキ独特の役者をあたかも鑞人形のように仕立てる演出がぼくはちょっと苦手なので、ホルテンさんの人間味溢れる言動に好ましさを感じてしまいます。<br>馴染みの食堂？の女主人、自称外交官の男、元スキージャンパーの老いた母、それら登場人物たちと主人公ホルテンさんとの適度に離れた距離感もいいものですね。その繋がりはあたかもこの街に降りそそいだ上質な雪にも似てさらさらとしていて。<br>しかしそれもまた上面の温かさであることを直に知ることになるのですが。<br>「老い」や「孤独」や「死」が光と影の隙間から見え隠れする度にグサリと胸を突かれたものです。<br>ベント・ハーメル監督の目線は単なるシルバー世代への応援メッセージでは終わらせませんでした。<br><br>凍てつくノルウェイの夜。<br>宝石を散りばめたように瞬く街の灯りを見下ろすジャンプ台に立った67歳のホルテンさんは美しくとても勇ましく見えたな。そして、ささやかな希望を滲ませながら静かに訪れたエンディング。<br><br>映画がぼくに語りかけてくれたものはここまで。<br>ホルテンさん、どうしてるんだろう今頃。<br><br><br>＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠<br><br><font color="#0000FF">★★★★</font><br><br>ぼくにしては珍しいジャンルの作品。<br>長々と続いていた締め切り地獄から開放されてのチョイス。正直癒されたかった。さらに、ここまで貢定的に捉えられたのは精神と身体のバランスがちょうどよかったのだと思います。映画鑑賞ってやつはどうも体力と気力が肝のようです。　　bunkamura ル・シネマにて4／17日まで上映<br><br>公式サイト／　http://www.horten-san.jp/<br>監督：ベント・ハーメル<br>出演：ボード・オーヴェ、ギタ・ナービュ、ビョルン・フローバルグ</font></ahref="http:></font>
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<pubDate>Tue, 31 Mar 2009 10:54:08 +0900</pubDate>
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<title>映画／チェンジリング</title>
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<![CDATA[ <a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20090309/01/bonyamane-777/06/4d/j/o0515029010150089172.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090309/01/bonyamane-777/06/4d/j/t02200124_0515029010150089172.jpg" alt="BONのブログ" width="220" height="124" border="0"></a><br><br><font color="#333333"><font size="2">今やすっかり「おくりびと」に主役をさらわれてしまった感がありますが、<br>公開されたばかりの本作も映画ファンならずともちょっとした話題になっている作品です。予告編を観たときの高揚感に加え、大好きなクリント・イーストウッド監督作品ということもあって個人的にも期待感たっぷりでのぞんだ鑑賞となりました。これも話題になっている母親役のアンジェリーナ・ジョリーの気品溢れる迫真の演技はもちろんですが、ビジュアル面でもイーストウッド監督独特の冴えは健在でした。<br>とりわけポイントになるいくつかの色彩以外の輝度を押さえた配色は新鮮です。たとえば深く沈んだ青鼠色の街並と、キャメル色の帽子から覗くアンジェリーナのふくよかな唇にねっとりと塗られたカーマインレッドのルージュ。<br>これにはかなりドキッとさせられます。<br>女たちが身につけた時代性溢れる開放的なファッションもこの映画のもうひとつの大きな愉しみでしょう。1920年代はモダニズム全盛。自立した女性、働く女性の時代です。帽子とショートヘア、ローウェストの直線的でルーズなラインが特徴。この女性らしさを控えた開放的な服装に主人公の母親の強さ、たくましさが巧く噛みあうのもこの作品らしさのひとつかもしれません。<br><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20090309/01/bonyamane-777/a8/76/j/o0240015910150089319.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20090309/01/bonyamane-777/a8/76/j/t02200146_0240015910150089319.jpg" alt="BONのブログ" width="220" height="146" border="0"></a><br><br>舞台は先述しましたように1920年代のロスアンジェルスです。<br>一見穏やかに見える街を覆う腐敗に塗れた警察権力の闇、<br>突如平凡な主婦に起きたちょっとした悲劇はこの物語の不穏さ、怖さを予感させます。<br>タイトルの「チェンジリング」とは「取り替えられた子供」という意味です。<br>息子の失踪は単なる誘拐なのか、彼女の前に息子を名乗って現れた謎の少年はいったい誰なのか。<br>我が子の生還と奪還、事件の真実を求める母親の葛藤する姿が警察権力の欺瞞と腐敗、稀にみる猟奇事件による不条理が複雑に絡まりながら丁寧に描かれていきます。<br>イーストウッドの作品は必ずといってよいほどに情け容赦のない表現による痛みをともないます。『ミリオンダラー・ベイビー」然り「父親たちの星条旗」然りです。面白いが矢鱈辛く重たい。<br>これはイーストウッド作品を観る上での覚悟、宿命みたいなものかもしれませんね。それでも本作においては珍しく一筋の光のようなハリウッド的結末が用意されています。<br><br>良い映画だと思います。<br>が、しかし正直なところぼくにとっては必ずしも満足な作品ではありませんでした。（注意、ここからネタバレあります）たとえば母親と（偽の）息子の再会のシークエンスは果たしてあれでよかったのだろうか、顥かに他人である少年を連れて家に戻らざるをえなかった葛藤がまったくといってよいほど描かれていません。それにこうも易々と警察に封じこめられてしまったことも納得がいきません。一家に一枚くらいは親子で撮った写真はあるだろう、とか（なぜか警察はちゃっかりウォルター坊やの写真を持っていた）、近隣の住民だってニセ坊やがあらわれてだまっちゃいないだろうとか。なんだかおかしいことだらけ。これ以上はここでは触れませんがこれらの場面はこの不思議な物語を後々に引き継ぐ上でとても重要であるところだとぼくは考えるからです。たとへそれが史実であってもです。また素人ながらこんなことも考えます。むしろ前代稀にみるこの猟奇事件をメインに、犯人の心に潜む闇、真実を求め汚職に塗れた社会と闘う母親たちを描いた群像劇として仕上げてもよかったのではないかと。この猟奇事件がかなりインパクトがあっただけに母親や犯人の微妙な心理描写が中途半端になってしまった感が否めません。あくまで史実をとるのが果たしてよいのか、ここは映画としての面白さを選ぶべきではなかったのか。ナマイキにも、自分が監督だったらこうしたはず、ああしたはずなどと（笑）考えが巡っています。<br>今だにそんなさまざまな交錯した思いがたくさん残る作品でもあります。<br><br><br><br>＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠<br><br><font color="#660000">★★★</font><br><br>御覧になられたみなさんのご感想もぜひお聞きしたいです。<br><br>監督・製作・音楽　クリント・イーストウッド<br>出演　アンジェリーナ・ジョリー（クリスティン・コリンズ）、ジョン・マルコヴィッチ（グスタヴ・ブリーグレブ牧師）、ジェフリー・ドノヴァン（J・J・ジョーンズ警部）、コルム・フィオール（ジェームズ・E・デイヴィス警察本部長）、ジェイソン・バトラー・ハーナー（ゴー?hン・ノースコット）、エイミー・ライアン（キャロル・デクスター）、マイケル・ケリー（レスター・ヤバラ刑事）<br><br>公式サイト／http://changeling.jp/<br></font></font><br><br>
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<pubDate>Mon, 09 Mar 2009 10:29:58 +0900</pubDate>
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