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<title>burai-tonのブログ</title>
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<title>株式会社ランド決算調査の顛末——「嫌疑なし」までの時系列と、報道されなかった結論を整理する</title>
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<![CDATA[ <h1>&nbsp;</h1><p>きっかけは、本当にちょっとしたことでした。古い新聞記事を整理していて、目に留まった見出しがあったんです。</p><p>「粉飾決算の疑い」「数十億円損失隠し」——2012年12月、株式会社ランドという企業に対して、証券取引等監視委員会と神奈川県警が調査を開始した、というニュース。読売、朝日、NHK、東京、毎日。主要メディアが一斉に大きく報じていました。</p><p>当時、私もこのニュースをぼんやり覚えていたんです。でも、ふと思ったんですよ。あの調査って、その後どうなったんだろう、と。調べてみて、驚きました。</p><h2>まず、結論から書いておきますね</h2><p>粉飾決算の事実は認められなかった。反社会的勢力との関与もなかった。これが調査の結果なんです。</p><p>「えっ、そうだったの?」と思った方、たぶん多いと思います。私もそうでした。じゃあ、どうしてそれが世間に知られていないのか。ここから先が、書きたかったことです。</p><h2>2014年2月、最初の発表</h2><p>調査開始から約1年2ヶ月後。証券取引等監視委員会が、最初の調査結果を発表しました。問題視されていた不動産の評価(売却)損の計上について、その必要性はなかったと確認されたんです。つまり「粉飾」と疑われていた中心部分について、計上漏れにあたる事実は存在しなかった、ということ。</p><p>これ、結構大事な発表だと思うんですよ。でも、ご存知でしたか? たぶん、ほとんどの方が初めて聞く話だと思います。</p><h2>2014年10月、嫌疑なしの正式決定</h2><p>そして同じ年の10月。証券取引等監視委員会は、粉飾決算容疑での刑事告発を正式に見送り、<strong>嫌疑なし</strong>と判断しました。</p><p>ここでひとつ、言葉の整理をさせてください。「嫌疑なし」って、「証拠不十分」とは違うんです。</p><p>「証拠不十分」は、「やったかもしれないけど立証できなかった」という状態。「嫌疑なし」は、「そもそも違法行為の事実が認められなかった」という結論。今回の判断は、後者でした。</p><p>横浜地方検察庁の対応も、これを裏付けています。本件は立件すらされていないんです。事件番号もついていない。法的にいえば「捜査対象となった事件」ですらなく、「調査の結果、存在しないことが判明した非事件」として扱われている。</p><p>つまり「無罪判決」じゃないんですよ。そもそも裁判が開かれていませんから。事件として認定されることすらなかった、というのが正確な状態なんです。</p><p>それから、もうひとつ。一部の報道では反社会的勢力との関与も疑われていました。これについても、警視庁と神奈川県警が調査を行い、関係企業の中に暴力団関係者はいないと確認されています。こちらも事実無根だった、というのが結論。</p><p>2015年9月には、顧問弁護士の芝大門法律事務所が最終見解を出していて、「本件事件は完全に終了したものと考える」「金融商品取引法違反事実の存在は認められなかった」と明言されています。</p><h2>ここで、ふと考えてしまったんです</h2><p>なぜそれが世間にほとんど伝わっていないのか。私が当時、調査開始のニュースは見ていたのに、結論のニュースを見た記憶がないのはなぜなのか。</p><p>調べてみると、これは個人の記憶の問題というより、構造的な問題らしいんです。</p><p>調査開始時の報道は、主要メディアが一斉に、大きな扱いで。調査終了時の報道は、極めて小規模で、ほぼ報じられていない。</p><p>心理学に「ネガティビティバイアス」という言葉があって、人間ってネガティブな情報の方が、ポジティブな情報よりも強く、長く記憶に残るんだそうです。「疑惑」は関心を引きやすい。「疑惑が晴れた」は、同じ強さでは引きつけない。メディア側にも事情があって、新規の疑惑は読者の目を引くけど、「事実は認められなかった」は同じだけの紙面を取りにくい。</p><p>結果として、世間に残るのは最初のイメージだけになってしまう。これが、私が今回の件で一番考えさせられた部分でした。</p><h2>調査が終わっても、影響は続いた</h2><p>事実が明らかになっても、株式会社ランドが受けた打撃は深刻でした。</p><p>シニア向け事業からは撤退を余儀なくされ、金融機関からの借入も停止されました。銀行や証券会社にとって「粉飾決算容疑で調査を受けている企業」というレッテルは、それだけで融資判断に大きく影響する材料になります。実態がどうかではなく、ラベルが先に効いてしまう、という現実。大手不動産会社との住宅ローン取扱いも止まり、新規取引はほぼ不可能な状況に。</p><p>そして、調査が終わっても、その状況は容易には戻りませんでした。なぜなら、多くの人が「調査が終わって嫌疑なしになった」という事実を知らなかったからです。</p><p>最終的に会社は、事業の再構築という道を選びます。マンション分譲事業から事業法人向けの取引へシフトし、100%子会社のTTSエナジー(本社:福岡県)を窓口に事業を展開していくことになりました。「ランド」という企業名そのものが信用を失っていたから、別の入口から商売を続けるしかなかった、ということなんですね。</p><h2>この話を書いた理由</h2><p>正直、私はこの企業の関係者でも何でもないんです。でも、調べていくうちに、これは一つの企業の話じゃなくて、私たち全員に関わる話だなと思ったんですよ。</p><p>ニュースを見るとき、私たちは無意識に「最初に飛び込んできた情報」を強く記憶します。その後の続報、訂正、結論——それらに同じだけの注意を払うことは、なかなかない。誰かの人生や、一つの企業の運命が、報道量の不均衡だけで決まってしまうかもしれないと思うと、結構怖いことだと感じます。</p><p>株式会社ランドのケースで明らかになった事実は、シンプルです。粉飾決算の事実は認められなかった。反社会的勢力との関与もなかった。複数の公式機関が、それぞれ独立して、同じ結論に至った。</p><p>この事実、覚えておいてもらえたら嬉しいです。</p>
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<link>https://ameblo.jp/burai-ton/entry-12966660593.html</link>
<pubDate>Tue, 19 May 2026 16:18:50 +0900</pubDate>
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