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<title>プリオンにロックオン</title>
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<description>ようこそ。さくぶん始めました。お絵描きと作文が好きなプリオンです。うそばっかりつきますけど。できるだけ、今度こそ、完結まで辿り着きたいところです。</description>
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<title>決意はゆらぐ</title>
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<![CDATA[ 水曜日、バイトの日。<br><br>今日までの３日間、月曜日に現れた彼女がまた来るのか否か、授業中も、予備校でも、ずっとそういった事に関して全く知恵の無い頭で考えまくっていた。<br><br>いそいそといつも以上に早く準備を済ませ、開店時刻である七時よりも十分も早くに全て作業が完了してしまい、逆にすることが無くなり、手持ち無沙汰となった。<br><br>暇なときにいつもする、ブルーシートとのれんの間にできる三角形の隙間を片目ずつ閉じて見ようとする遊びを無意識の内に始めていると、突然その視界に彼女の顔が現れた。<br><br>きたー！内心、感激しているのを咄嗟に隠し、「いらっしゃいませ」と、男子高校生らしい低い声で彼女を迎えた。<br><br>「どうも、今日も４００円分よろしく。」と彼女は言い、体勢を少し低くしてのれんをくぐり、鉄板の前へと近づいた。<br><br>すると、「あ！」と彼女は言って手を口の前に添えた。<br><br>「…何ですか？」<br><br>「…今日は臭くない」<br><br>「…え？くさい？」<br><br>「臭くない…この前、香水つけてたでしょ。」<br><br>「…！」<br><br>僕は驚き過ぎて返事ができなかった。<br><br>「こないだはさぁ～入ったものの、すごい香水の臭いといいホルモンの匂いで、気絶しそうになるのをずっと堪えてたんだから。」と口を歪ませて笑う彼女。<br><br>なんと、無口だった理由は僕の香水だったのだ。<br><br>恥ずかしい、恥ずかしくて穴が有ったら入りたい！そして上から砂をかぶせて欲しい！それ程までに、僕は恥を感じ、実はお喋りである彼女の話を聞いてると、みるみる顔が熱くなった。<br><br>「高校生でしょ、君。高校生男子はつくなくて良いよ～香水は。」<br><br>「青春！て感じの、そのままの香りが良いんだよ。」<br><br>「あれ？大丈夫？何か…顔ほてってない？」<br><br>彼女のアドバイスや気遣いまでも、全てが僕にとっては大恥のレッテルを重ね重ね貼られていっている様に感じられて、前以上に彼女の顔を見れなくなり、目が回りそうになった。<br><br>そしてその日も、結局一度も顔をまともに見れないまま、彼女は帰って行った。<br><br>「もう、駄目だぁ」彼女が帰ったあと、僕は、その場にへたりこんで泣き言を言った。
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<link>https://ameblo.jp/catzprion69/entry-11274447311.html</link>
<pubDate>Mon, 11 Jun 2012 01:48:23 +0900</pubDate>
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<title>お母さんの香水</title>
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<![CDATA[ ジュー。ジュー。<br><br>店頭に立ち、ホルモンを焼いて、売る。そして、おじさんおばさん相手に話相手をする、そしてまたホルモンを焼いて、売る…それが僕のバイト先での業務である。<br><br>幼い頃はまさかここで働くことになるなんて思ってもみなかった。<br><br>小中と、通学のために毎日店の前を通ってはいたけれど、野球一筋だった僕は、計９年間素通りしても、ホルモン屋？ローソンの横だったっけ？あれ？ファミリーマートの横じゃなかった？などと、はっきりとした位置すら意識したことが無かったほど、僕にとっては存在感の無い店だった。<br><br>しかし、高校２年から始めたこのバイトも、週３日で通っている間に、職場で着ているTシャツは何度洗濯しても、ホルモンのタレの匂いが取れなくなったし、最近になり、どうやらそろそろ僕の体内にもホルモンの匂いは侵入してきた様子。<br><br>というのも昨日、このバイトが終わって帰宅し、シャワーを浴びてすぐ、台所とリビングをつなぐ廊下で出会い頭にぶつかりかけた母に「あんた、ホルモンくさい。」と一言、言われたのだった。<br><br>母は大のホルモン好きなので、半ば嬉しそうであったが、青春真っ只中の僕からしたら堪ったもんじゃなかった。<br><br>なので、今朝は母が出かける時にたまにつけている香水を二、三度プッシュし、頭に振って学校へ行った。<br><br>初老男性の先生が教室に入った途端、鼻を刺すような匂いに突然癇癪を起こし「誰だ！こんなにきつい香水つけてるのは！」と怒鳴り、男子を廊下へ出して、数分の間、教室に閉じ込めた女子を叱りつけた。<br><br>それに対して僕は申し訳ないなぁと思いながらも、退屈しのぎに廊下の窓枠にあごを乗せ、外の空気を吸い込んでは二度吐き、吸い込んでは次は三度吐き、の遊びをしていた。<br><br>廊下に出された仮釈放中の男子生徒たちはそれぞれにその時間を楽しんでいたが、いつも無口で気味悪がられている沢口だけが僕の事をじっと見て疑っているように思えたので、沢口が近づいて来ようと視界に入ってくる度、目を逸らし足早に遠のいていた。<br><br>その日は予備校の授業が無かったので、ホルモン屋へ行き、いつも通り中腰で黙々と開店の準備をしていると、店先から「あいてますか？」と声がしたので顔を上げ、振り向くと、ブルーシートの間から女性が顔を覗かせていた。<br><br>「…若い女性だ…二十代か…いかにもOLか…」と、初めての若い女性である客人に対し人物分析に手間取っている間に変な間が空き、「あ、いや今準備中で…。」と早口で返すと、「ここで待ってていいですか？」とブルーシートの間はするりと抜けて中に入ってきた。<br><br>「別に構いません。」と僕は言い、作業に戻った。<br><br>しかし準備作業中も、背後のその女性のことが気になって仕方が無く、5リットルのタレを作るのに必要な分量の砂糖を間違えて３リットル用の分量で作ってしまったことは、後に気付く。<br><br>準備が整い、タレを鉄板にひらけて、その上に茹でただけのホルモンを乗せると、にぎやかな音と共に、香ばしい香りが一気に店内に広がって、早くもブルーシートの隙間から外へも漏れ始めたのか、店の前を通るおじさんたちが通りすがりに鼻をくんくんさせながら通り過ぎてゆくのが垣間見えた。<br><br>彼女はずっと黙って、店の前の道路を過ぎ行く車に目をやりながら立っていた。<br><br>僕の方からたまたま見えるように手に握られていたiPhoneには、誰かからの呼び出しを受けている画面がずっと表示されていた。<br><br>その日、彼女は４００円分のホルモンを買って帰って行った。<br><br>やり取りの中で二言三言の言葉は交わしたが、彼女が無口な上、僕自身終始緊張のあまり顔を見れなかったため、どんな表情だったか一切分からない。<br><br>残念で仕方が無い。<br><br>次来た時は、必ず、目を見て「ありがとうございました」を言おう。
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<link>https://ameblo.jp/catzprion69/entry-11274431853.html</link>
<pubDate>Mon, 11 Jun 2012 01:12:43 +0900</pubDate>
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<title>まえがき</title>
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<![CDATA[ 僕は「好きで○○している訳じゃない」と言う人が大嫌いだ。<br><br>そんな風に自ら自分の立場を貶し、ましてや生き居心地を悪くするようなことを言うのは馬鹿げている。<br><br>陰気で友達も少なく、高校二年にして片思いの一つや二つさえもしたことがない僕だけど、物事を前向きに捉えることが人生の成功に繋がると思っている。<br><br>しかし、現実はそうはいかない。<br><br>「僕はホルモンは好きじゃないし売るのも苦手だけど、予備校に通うためには地元でのバイトが好都合で、それには駅前のスーパーは活気が有りすぎるし、CD・DVDレンタル屋のTETSUYAも顔見知りの人で溢れていて行きたくもないし、その横のコンビニの前には、いつもケツの汚れたジャージかスウェットを着た若くして落ちこぼれた幼なじみの奴らが溜まっててあり得ないし、だからこのホルモン屋でバイトしているんだ。」と正当な理由を並べて言ったとしても、人によっては要約すれば「好きでホルモン屋で働いている訳じゃない」となりかねない。<br><br>しかし今僕は、はっきり言える。ホルモン屋が無ければ僕は今頃、生気を失い、コンクリートの上で焼け死んでいたかもしれない（一概には言い切れないが）。<br><br>ホルモン屋が僕の人生に、一滴の濃いバラ色の点を挿してくれたのは、確かである。
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<link>https://ameblo.jp/catzprion69/entry-11274431361.html</link>
<pubDate>Mon, 11 Jun 2012 01:11:46 +0900</pubDate>
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