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<title>図書館の鼠、本の虫</title>
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<description>読書が趣味の三十路女の、日々の読書記録です。</description>
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<title>トルストイ『アンナ・カレーニナ』読了</title>
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<![CDATA[ <dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=28157509" rel="nofollow" target="_blank" alt0="BlogAffiliate">アンナ・カレーニナ〈下〉 (新潮文庫)/トルストイ<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51g%252BjfKNTuL._SL160_.jpg"></a> </dt><dd style="MARGIN: 0px">￥907 </dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp </dd></dl><p><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=28157520" alt0="BlogAffiliate" target="_blank" rel="nofollow">アンナ・カレーニナ [DVD]/松竹<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51i90i2CLsL._SL160_.jpg"></a></p><dl><dd style="MARGIN: 0px">￥4,104</dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp</dd></dl><p><br><br>『アンナ・カレーニナ』、ようやく読み終わりましたが、時間がかかりすぎて内容がまとまらず、感想が書けません・・・・。やっぱりロシア小説は手ごわいですね。</p><br><p>最近キーラ・ナイトレイ主演で映画化されたらしいですが、イメージとしてあんまりしっくりこないですね。原作ではもっと福々しい女性な感じがするのですが・・・・。ちなみに映画は未見です。</p>
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<pubDate>Fri, 26 Sep 2014 22:48:05 +0900</pubDate>
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<title>トルストイ『アンナ・カレーニナ』</title>
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<![CDATA[ <p><strong>およそ幸福な家庭はみな似たりよったりのものであるが、不幸な家庭はみなそれぞれに不幸である。(p.1）</strong></p><p><strong><br></strong></p><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=27753673" rel="nofollow" target="_blank" alt0="BlogAffiliate">アンナ・カレーニナ〈上〉/レフ・ニコラェウィッチ トルストイ<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41i68EcXaHL._SL160_.jpg"></a> </dt><dd style="MARGIN: 0px">￥3,024 </dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp </dd></dl><p><br>読んでも読んでも読んでも読んでも、果てしなく終わらない19世紀ロシア小説。</p><br><p>『カラマーゾフの兄弟』を読んだときにも思ったんですが、こんな<strong><font color="#ff0000">阿呆長い</font></strong>読み物を忍耐強く（多くは新聞連載で）読み続けていたなんて、昔のロシア人はよっぽど<strong><font color="#00bfff">ヒマ</font></strong>だったんでしょうか。それとも他に楽しみがなかったのでしょうか。現代日本でそんなことができるのは、<font color="#009900"><strong>大学生</strong></font>か、友達がみんな結婚してヒマを持て余す<font color="#ff1493"><strong>アラサー女子</strong></font>くらいのものでしょう。</p><br><p>余計な前置きは置いておくとして、なぜこんな<font color="#800080"><strong>時代遅れ</strong></font>の小説を手に取ったかといいますと、理由は例によって<font color="#ff6600"><strong>村上春樹</strong></font>。以前ブログでも取り上げた短編小説<font color="#0000ff"><strong>『ねむり』</strong></font>のなかで、眠れなくなった主人公の女性が家族に隠れて夜な夜な<font color="#990000"><strong>『アンナ・カレーニナ』</strong></font>を読むくだりがあり、それが現実離れしていると同時にものすごくリアルだったからです。</p><br><p><font color="#990000"><strong>『アンナ～』</strong></font>はまだ半分ほどしか読めていませんが、それでも<font color="#0000ff"><strong>「ねむり</strong></font>」という短編にこの小説が登場した理由は納得できました。主人公の不眠の原因ともなったと思われる、現実の家庭生活への不全感、その原型として<font color="#990000"><strong>『アンナ・カレーニナ』</strong></font>の物語が導入されているのだと。ちなみに<font color="#990000"><strong>、『アンナ・カレーニナ』</strong></font>は世間体を重んじる夫との生活に幻滅した主人公・アンナが、年下のプレイボーイと不倫の恋に落ちる話です。<strong><font color="#ff3300">村上春樹氏</font></strong>自身、<font color="#990000"><strong>『アンナ・カレーニナ』</strong></font>について<strong><font color="#ff00ff">「不倫小説のトップバッター」</font></strong>みたいな評をどこかでされていたと記憶します。</p><br><p>また、タイトルこそ<font color="#990000"><strong>『アンナ・カレーニナ』</strong></font>ですが、常にアンナを中心に話が進むわけではなく、とちゅうで全然関係ない（ように見える）親戚の御嬢さんの恋愛譚やら、地方貴族の政治談議やらが長々と続いたりします。おかげで読んでも読んでも終わらないんですが。そういう話の構成自体は、村上春樹の<font color="#00ff00"><strong>『ねじまきどりクロニクル』</strong></font>に通じるものがあります。</p><br><p>なんだか<font color="#0000ff"><strong>トルストイ</strong></font>の感想を書いているのか、<font color="#ff6600"><strong>村上春樹</strong></font>の感想を書いているのかわからなくなってきました。長くなってきたので、続きはまた下巻読了後に。</p>
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<pubDate>Sun, 03 Aug 2014 22:46:08 +0900</pubDate>
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<title>『キル・ユア・ダーリン』</title>
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<![CDATA[ <dl><dt><em>"Kill your darlings. Your adolescent crushes and juvenile metaphysics. </em></dt><dt><em>It is the first principle of good creative work."</em> </dt></dl><p><strong>「愛しきものを葬り去れ。青臭い熱中や幼稚な理想を。（中略）それが優れた創作の第一条件である。」</strong></p><br><p><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=27328495" rel="nofollow" target="_blank" alt0="BlogAffiliate">キル・ユア・ダーリン [DVD]/ダニエル・ラドクリフ,デイン・デハーン,マイケル・C・ホール<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51fPicP6HrL._SL160_.jpg"></a> </p><dl><dd style="MARGIN: 0px">￥4,104 </dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp </dd></dl><br><p>　アレン・ギンズバーグ？ジャック・ケルアック？なんか村上春樹の小説に出てきた気がするな～、って感じの人たちが主人公の、実話ベースの映画。有名人になると他界するが早いか私生活にいろんな尾ひれをつけて映画化されて大変である。</p><p>　</p><p>　キャッチコピーは「史上最も美しい殺人事件」だが、ストーリーをを一言で要約すると「ゲイ詩人たちの痴話喧嘩」である（笑）。ハリー・ポッ・・・じゃなくてダニエル・ラドクリフ君演じる主人公アレン（写真右）が、エキセントリックな美貌のクラスメート（写真左）に翻弄される、いかにも・・・・なストーリー。映像はきれいなんだけどね。ラドクリフ君の体を張った演技にドキドキです。</p><br><br><p>　流し目ひとつでレポート代筆させるって、『風と木の詩』ジルベールじゃないんだから、とか突っ込みどころ満載。それでもけなげに代筆するラドクリフ君が健気（涙）。</p><p>デビュー当時からリアルタイムで見ている身としては、こういう体を張った演技を見ると感無量ですね。「ラドクリフ君、大人の俳優さんになっちゃったんだな～」と。それがこの映画の一番の収穫かも。</p><br><br><p>ちなみに、冒頭の引用と感想の内容とは全然関係ありません。</p>
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<pubDate>Tue, 10 Jun 2014 22:30:37 +0900</pubDate>
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<title>ドラマ版『カラマーゾフの兄弟』</title>
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<![CDATA[ <p>今回は、本ではなくドラマの話。</p><p>ちょうど去年の今ごろ放映されていた、</p><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=26235193" alt0="BlogAffiliate" target="_blank" rel="nofollow">カラマーゾフの兄弟 DVD-BOX/市原隼人,斎藤工,林遣都<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F5167rd2QvLL._SL160_.jpg"></a></dt><dd style="MARGIN: 0px">￥23,940</dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp</dd></dl><p><br>迷いに迷った末、ついに買ってしまった。</p><p>DVD6枚組、セール価格でしめて15,000円強。</p><p>特典映像なんかはあまり大したことないが、それでも十分値段だけの価値はある。</p><br><p>ロシアの文豪・ドストエフスキーの絶筆を、現代日本を舞台にリメイクするという斬新すぎる試み。これ最初に考えた人マジですごいと思う。</p><p>内容は原作とはほぼ別物だが（笑）、これはこれで、家族の愛憎に焦点を当てたずっしり重い見ごたえのある話に仕上がっていると思う。こんなにずっしり見ごたえのあるいいドラマは、天童荒太原作の『永遠の仔』以来ではなかろうか。</p><br><p>登場人物の名前も</p><br><p>カラマーゾフ（黒く塗られたもの）→黒澤</p><p>ミーチャ（ドミートリイ）→満</p><p>イワン→勲</p><p>アリョーシャ（アレクセイ）→涼</p><p>カテリーナ→加奈子</p><p>グルーシェニカ→久留美</p><p>グリゴーリイ→小栗</p><p>スメルジャコフ→末松</p><br><p>と、それぞれ原作と音や意味をあわせていて、脚本家の方の深い愛情を感じる。</p><br><p>そして何より、主人公・勲を演じる市原隼人の鬼気迫る怪演！！</p><p><strong><br></strong></p><p><strong>怖い！かっこいい！！色っぽい！！！</strong></p><br><p>3拍子揃った文句のつけようのない「苦悩する青年」。</p><p>そこにワイルドな長男（斉藤工）、純情な三男（林遣都）、そして鬼畜な父親（吉田鋼太朗）が加わって<strong>まさに男祭り。</strong></p><br><p>値段分の元はたっぷり取れそうなのである。</p>
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<pubDate>Sat, 08 Feb 2014 21:37:21 +0900</pubDate>
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<title>三島由紀夫『金閣寺』</title>
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<![CDATA[ <p>　<strong>幼時から父は、私によく、金閣のことを語った。（中略）</strong></p><p><strong>　父は決して現実の金閣が、金色にかがやいてゐるなどと語らなかった筈だが、父によれば、金閣ほど美しいものは地上になく、又金閣といふその字面、その音韻から、私の心が描き出した金閣は、途方もないものであった。</strong></p><p><strong>　遠い田の面が日にきらめいてゐるのを見たりすれば、それを見えざる金閣の投影だと思った。（中略）</strong></p><p><strong>現実の京都とは反対の方角であるのに、私は山あひの朝陽の中から、金閣が朝空へ聳えてゐるのを見た。</strong></p><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=26020922" rel="nofollow" target="_blank" alt0="BlogAffiliate">金閣寺 (新潮文庫)/新潮社<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F516HEP4GV7L._SL160_.jpg"></a> </dt><dd style="MARGIN: 0px">￥620 </dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp </dd></dl><p><br>『金閣寺』冒頭のこの文章を私が初めて読んだのは、中学校の国語のテストの時間だった。文章題の題材として抜粋されていて、テスト中にもかかわらず、なんて美しい文章なんだろうとうっとりしてしまったのを覚えている。</p><br><p>それから月日が流れ、初めて完全な形の『金閣寺』を手に取ったのが大学生の時。が、半ばであえなく挫折。三島由紀夫の、ひねくれた逆説に満ちた華麗な文章は、長いこと読んでいるとまるでフランス料理のフルコースを毎日食べさせられているような気分になって（食べたことないけど）、食傷してしまったのだった。</p><br><p>さらに月日が流れ、昨年末、十数年越しでやっと読了した。長年の宿題がついに片付いたような心持である。</p><p>「美しいもの」に対する三島のこだわり、憧れ、「美」が決して自分のものにならないという絶望、憎しみ。「美」に対する両価的な感情の結晶のような物語だった。</p><br><p>私のように、三島の死後に生まれた読者はどうしても、作中で描かれる「金閣を焼く」という行為と、三島の最期とを重ね合わせて読んでしまうと思う。小説の中だけでなく、現実の世界にも「美」を実現させようとしてしまったことが、彼の悲劇の源だったのだと改めて感じた。</p><br><p>終盤の、放火直前の主人公の独白、</p><p><strong>『私は行為の一歩手前まで準備したんだ』と私は呟いた。『行為そのものは完全に夢見られ、私がその夢を完全に生きた以上、この上行為する必要があるだらうか。まはやそれは無駄事ではあるまいか。（後略）』</strong></p><p>これと全く同じ揺らぎが、三島の最期にもあったのではないかと、私はどうしても夢想してしまう。</p><br>
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<pubDate>Tue, 14 Jan 2014 22:22:10 +0900</pubDate>
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<title>酒井英行『村上春樹　分身との戯れ』</title>
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<![CDATA[ <p>副題の通り「分身」をキーワードに、村上春樹の短編群を読み解いていく異色の評論集。</p><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=25830490" alt0="BlogAffiliate" target="_blank" rel="nofollow">村上春樹―分身との戯れ/翰林書房<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41DW13YH5YL._SL160_.jpg"></a></dt><dd style="MARGIN: 0px">￥1,890</dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp</dd></dl><p><br>全部で13編の短編の評論が収められているが、特に秀逸だと思ったのは「土の中の彼女の小さな犬」。</p><p>村上春樹の小説に独特の、奇妙なグロテスクさ（この場合は、埋葬した愛犬の遺体を掘り起こすこと）を、自閉的な世界に閉じ込められた者（彼女／僕）の心の苦しみの発露とみなすのは、大いにうなずける解釈だ。そのほか、「納屋を焼く」のパントマイムについての考察も出色（ちょっと理屈っぽすぎるけど）。</p><br><p>ただ、全編を通して作品を「対人関係の機能不全」「社会的不適応」についてのものとして解釈しようとしているので、読み進めるにつれてややこじつけっぽくなってくるというか、「結局同じこと言ってんじゃん」という感じは否めない。「そんなに僕（主人公）を病気にしたいの？」みたいな（笑）。</p><br><p>とはいえ、村上春樹ファンとしては、一読の価値のある本だと思う。</p><br>
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<pubDate>Sat, 21 Dec 2013 20:53:47 +0900</pubDate>
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<title>カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』</title>
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<![CDATA[ <p><strong>スローで、ミッドナイトで、アメリカン。「ネバーレットミーゴー・・・オー、ベイビー、ベイビー、・・・わたしを離さないで・・・」このリフレーンが何度も繰り返されます。わたしは十一歳で、それまで音楽などあまり聞いたことがありませんでしたがこの曲にはなぜか惹かれました。いつでもすぐ聞けるように、必ずこの曲の頭までテープを巻き戻しておきました。（文庫版、p.１１０）</strong></p><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=25627334" rel="nofollow" target="_blank" alt0="BlogAffiliate">わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)/早川書房<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41rnQeBo4VL._SL160_.jpg"></a> </dt><dd style="MARGIN: 0px">￥840 </dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp </dd></dl><p><br>久しぶりに再読してみたら、初読時と印象が全然違った。</p><br><p>もともと、話のキモになる設定を知らずに読んだほうが面白いといわれている作品だが、私はむしろその設定の異様さにひかれてこの本を手に取った。</p><p>その設定とは、<strong>「臓器移植のドナー（提供者）にするために育てられる子どもたちの話」</strong>であるということ（ちなみに、作中では途中までこの設定は分からないようになっている）。そのせいか、ショッキングな題材の割に淡々とした語り口や、それ自体は平凡ともいえるストーリーに肩透かしをくわされたような気になったものだった。</p><br><p>2回目、あらかじめストーリーを知った上で読んでみると、じつはその「ショッキングな題材」と「淡々としたストーリー」の落差にこそ、この話の本当の怖さがあることが分かった。</p><br><p>ここで描かれているのは<strong>「人の人生が、社会のために消費されることのグロテスクさ」</strong>だと思う。</p><p>人の命が、と言い換えてもいいかもしれない。彼らは施設で育てられ、成人してからは介護人として提供者の介護をし、やがて自らも提供者として数回の臓器摘出を受けて人生を終える。</p><br><p>それだけ聞くと「なんて残酷な！！」と思うが、作中の人物は、当の提供者を含め誰一人として<strong>それを残酷だと思っていない。</strong>その運命を不可避なものとして受け入れ、表向きはほかの人々と同じように恋をし、人間関係に悩み、将来を夢見ている。その描写は、時として読者を、普通の青春小説を読んでいるように錯覚させる。</p><br><p>が、肝心なところで常に、その錯覚は破られる。なぜなら、彼らに求められているのは、人生ではなく、彼らの臓器なのだから。提供に備え、その体の中で移植に供し得る臓器を成熟させることなのだから。</p><br><br><br><p>一風変わった青春小説として読めなくもない本書を、こんな風に読み解いてしまったのは、おそらく巻末の作者紹介で、デビュー前のカズオ・イシグロがソーシャルワーカーとして働いていたという記述を見つけたせいだろう。かつての福祉大国イギリスで、ソーシャルワーカーとして福祉の現場にいたイシグロは何を見たのだろう。</p><p>全ての人を幸せにするために生まれたはずの福祉が、一人一人の人生に寄り添う視点を忘れたとき、弱者の生活を管理するための仕組みに変貌してしまう。そんな怖さが、イシグロにこの作品を書かせたような気がしてならない。</p>
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<pubDate>Fri, 29 Nov 2013 21:13:48 +0900</pubDate>
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<title>村上春樹『象の消滅』</title>
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<![CDATA[ <p><strong>私は三十になる。三十になればわかることだが、三十になったからといって世界が終わるわけではない。（中略）</strong></p><p><strong>しかし、ひとつだけはっきりしていることがある。もし三十になった女が、自分の肉体を愛していて、それをしかるべき線に沿って維持したいと本気で望むなら、それなりの努力は払わなくてはならない―ということだ。　（「眠り」p.121）</strong></p><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=25524184" alt0="BlogAffiliate" target="_blank" rel="nofollow">「象の消滅」 短篇選集 1980-1991/新潮社<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51MPNNDX4HL._SL160_.jpg"></a></dt><dd style="MARGIN: 0px">￥1,365</dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp</dd></dl><p><br>村上春樹の短編を面白いと思えるようになったのは最近のことだ。昔は、そのあまりに訳の分からない不条理な物語に怒りすら感じたものだ。「これは一体なんなんだ！！？」と。</p><br><p>個人的に、彼の短編が楽しめるか否かは、理屈抜きにその不条理さを受け止められる懐の広さにかかっていると思う。論理的に解釈する以前に、「そこにあるもの」として物語を受け入れること。解釈するのはそのあとでいい。場合によっては、必ずしも解釈する必要すらない。不条理さが醸し出す雰囲気が、物語の核をなしているような作品の場合（冒頭に引用した「眠り」や、「TVピープル」、有名な「パン屋再襲撃」など）、その雰囲気を味わうだけで十分に楽しめるから。</p><br><p>この短編集のなかで一番印象的だった作品は、冒頭にも引用した「眠り」。</p><p>30代にさしかかった専業主婦の女性が突然全く眠れなくなり、夜な夜なトルストイの『アンナ・カレーニナ』を読み続けるというめちゃくちゃシュールな話だが、その中に上記のような、えぐるようにリアルな箴言が現れる（私のように、同じ境遇にある女性にとっては、何とも身につまされる言葉！）。その落差が何とも言えず良い。</p>
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<pubDate>Mon, 18 Nov 2013 20:25:24 +0900</pubDate>
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<title>三谷幸喜『清須会議』</title>
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<![CDATA[ <p><strong>そろそろ腹でも切るか。気を失う前に、武士らしく死ぬことにしようか。</strong></p><p><strong>それでは皆さん、さようなら。なかなか楽しい人生だったと言えるのではないでしょうか。光秀、地獄で待ってるぜ。　（本能寺にて織田信長の独白　p.10）</strong></p><br><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=25469007" alt0="BlogAffiliate" target="_blank" rel="nofollow">清須会議/幻冬舎<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51enhgO%252BETL._SL160_.jpg"></a></dt><dd style="MARGIN: 0px">￥1,470</dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp</dd></dl><p>織田信長亡き後、その後継ぎ争いをめぐって繰り広げられる三谷流ドタバタ喜劇。必要な時代背景なんかは、登場人物が独白で説明してくれるので、歴史には全く不案内な私でも十分楽しめました。<br></p><p>劇作家の三谷氏らしく、全て登場人物のモノローグで話が進んでいきます。冒頭に引用した信長のセリフからして、かなりフザけてますが、随所に三谷氏ならではの人を喰ったユーモアがちりばめられています。特に、信長の次男信雄の間抜け具合はかなりぶっ飛んでます（笑）。</p><p>戦国時代を舞台にしながら、あえて戦ではなく「会議」という地味な素材に焦点を当てたところが三谷幸喜ならではなのでしょうが、逆に「三谷色」が強すぎで歴史もの好きな人は興ざめしちゃうかも（大河ドラマの「新撰組！」みたいに）？</p><br><p>何はともあれ、笑えることは確か。映画も見てみたいな～。</p>
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<pubDate>Mon, 11 Nov 2013 23:25:14 +0900</pubDate>
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<title>ウラジーミル・ナボコフ『ナボコフ自伝‐記憶よ、語れ‐』</title>
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<![CDATA[ <p><strong>世界のあくせく働く人間たちよ、仕事などほうり出したまえ。古い書物は間違っている。世界は日曜日に作られたのだ。（p.245）</strong></p><dl><dt><a href="http://click.affiliate.ameba.jp/affiliate.do?affiliateId=25432370" alt0="BlogAffiliate" target="_blank" rel="nofollow">ナボコフ自伝―記憶よ、語れ/晶文社<br><img border="0" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F4197TdI6kvL._SL160_.jpg"></a></dt><dd style="MARGIN: 0px">￥2,730</dd><dd style="MARGIN: 0px">Amazon.co.jp</dd></dl><p><br>読者を煙に巻こうとしているとしか思えないナボコフの文体は、小説で読むには難解すぎて私には歯が立たちません。が、このエッセイ集ではナボコフの辛辣なユーモアにあふれる文章が（比較的）手軽に楽しめます。</p><br><p>ロシアの大貴族の家に生まれた何不自由ない少年時代から、ロシア革命で国を追われ、一転貧しい亡命生活を強いられたナボコフ。母の宝石をおもちゃにして遊び、自分の家のドアすら自分であける必要がなかった（ドアマンがいたから）少年時代と、冬になると水差しに氷が張る部屋に暮し、顔を洗うにも寒い戸外を歩いて行かなければならなかった亡命生活。2つの時代の描写の落差は、あまりに印象的。</p><br><p>しかし、そんな伝記的な面白さだけではなく、この本を本当に面白くさせているのは、先にも挙げたナボコフの冷笑と揶揄と皮肉にあふれた傲慢な文体。語弊を恐れずに言えば、特権階級に属していた人が書いたのだな、と感じさせる文章です。冒頭に挙げた一文はその最たるもの。いたるところに、ファシズムと、社会主義と、フロイトへの嫌悪が満ち満ちています（笑）。</p><p>ある意味、独善的で断定的な考えを、冷笑のユーモアにくるんで面白く読ませてしまうところは、さすがに「言葉の魔術師」の文章の妙味。</p><br><p>「私の考えが知りたければ、君たちが十分頭をひねってみたまえ。別に私は、読んでもらわなくても構わないから。」</p><br><p>そんなナボコフの声が聞こえてくるような、ちょっと腹が立つけれど、ムキになって挑戦せずにはいられない、クセのある本なのでした。</p>
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<pubDate>Thu, 07 Nov 2013 20:27:07 +0900</pubDate>
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