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<title>タマのお家</title>
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<description>二次小説のブログです。</description>
<language>ja</language>
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<title>ときメモGS2　瑛　独白</title>
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<![CDATA[ <p><font size="1">瑛の独白です。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">父親にエスコートされてヴァージンロードをゆっくりと歩むあいつは、綺麗だった。<br>なんで、あいつを好きになったんだろうかな。<br>今こうして、俺じゃない他の男に嫁ぐあいつを眼にしていても、それでも俺はまだあいつのことが、こんなにも好きなんだ。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">高校生の、まだガキだった頃から、ずっと、ずっと、好きだった。<br>珊瑚礁と高校生活の両立だって、あいつがいたから頑張れたんだと、そう思う。<br></font></p><p><font size="1">けど、あの頃、あいつが見ていたのは、俺ではなくて。<br>俺は、あいつの恋を応援するって言ってしまった。<br>それでもいいから、あいつの傍にいたかったんだ。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">俺の高校時代は、いつもあいつが一緒だった。<br>勉強も一緒にしたし、珊瑚礁の仕事も一緒。<br>遊びにも出かけたし、優等生やってた俺が、サボった時も・・・一緒だったな。<br>２人で、一緒に大人になっていったんだ。<br></font></p><p><font size="1">あいつのいない世界なんて、考えもしなくて。<br>ずっと、ずっと・・・一緒にいられるような、そんな気がしていた。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">珊瑚礁が閉店して、目的を見失った俺が、この街から逃げ出してからも、考えるのは、あいつのことばかりだった。<br>電話であっさりと別れを告げたのも、あいつの顔を見るのが、辛かったからだったんだろうな。<br></font></p><p><font size="1">けど、それでもやっぱり気になって気になって・・・・<br>卒業式に、こっちに来てしまった。<br>あいつは、なんだかサッパリした顔で、<br>「応援してもらったけどね、ダメだったよ。」<br>なんて、あっさりと言ってたけど。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">あの時に・・・・<br>おまえを独りで泣かせるわけにいかない、なんて言わずに・・・・・<br>俺がおまえのこと好きだ、だから俺にしとけよ、って言ってたら、今あいつの手を取るのは、俺だったんだろうか。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">大学も、一流にした。<br>あいつの傍にいたかったから。<br>大学生になってからは、さすがに猫被りも止めていたけど、やっぱりあいつの傍にいる時が、１番しっくりときて。<br></font></p><p><font size="1">何度も、友達以上の関係になりたいと思った。<br>けど、なんだか好きになればなるほど、臆病になっていく俺がいた。<br>つまらないプライドってやつだったんだろうか。<br></font></p><p><font size="1">それでも、あいつのすぐ傍にいるのは俺だったし、ずっとこのまんま続いていくんじゃないかと、そんな気がしていた。<br>口に出さなくても、あいつは俺の気持ちをわかってくれてるような錯覚をしていたんだろうな。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">大学生になってから、他の女と遊ばなかったとは言わない。<br>友達から、やけに合コンに駆り出されたしな。<br>ま、モテなくもない方だったし、俺。<br></font></p><p><font size="1">俺が合コンに出ると、イイ女が集まるとかなんとか、そんな人寄せパンダ扱いされてたんだが、まぁそれも付き合いのうちだし、とか思ってた。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">正直、合コンで知り合った女と、遊んだこともある。<br>俺も男だし、な。<br></font></p><p><font size="1">あいつには、そんな真似しちゃいけない・・・そんな風に思ってたんだ。<br>俺、好きなやついるし・・・って言っても、それでもいいって言う、そんなやつと、ま、男と女の関係ってやつに、なったこともある。<br>俺の中のあいつは、神聖っていうか、そんなことしちゃいけない、そんな存在だったんだ。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">俺・・・間違ってたのか？<br>けど、あいつを、その辺の女と一緒のようには扱えなかった。<br></font></p><p><font size="1">珊瑚礁を、再建するまでは・・・・<br></font><font size="1">再び珊瑚礁を開店する時には、自信を持って、あいつに向き合えるようになる・・・・そう思って、俺は懸命だった。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">大学を卒業してからだって、あいつとはしじゅう連絡を取り合ってたし、あいつはいつも俺の傍にいてくれると、思い込んでた。<br></font></p><p><font size="1">珊瑚礁の開店の目途がようやく付いた頃、いつものようにあいつと電話で話していて、あいつの冗談にバーカとか言って笑い合った後、ふいにまじめな声になったあいつに、結婚をする、って宣言をされた。<br></font></p><p><font size="1">それ、なんだよ？・・・・・・<br>声も出ない俺に、あいつは、「ちゃんと式には出てよね、忙しいだろうけど。」<br>何でもない声で、そう言ったんだったか。<br>なんて答えたのか、覚えちゃいないよ。<br>ただ、俺は取り残されたんだ・・・・そればっかり思ってた。</font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">俺の傍を通り過ぎていくあいつと眼が合った時、その手を取って攫ってしまいたい衝動にかられた。<br></font></p><p><font size="1">俺じゃない男の隣で祝福されてるあいつを・・・・俺はどんな顔して見送ればいいんだろ？<br>まだ、こんなにあいつを好きなまんまの俺なのに。<br></font></p><p><font size="1">けど、あいつに幸せになって欲しいと思うのも本当で。<br></font></p><p><font size="1">俺のこの手で幸せに出来ないのなら、そうだな、俺はやっぱり願わなくっちゃいけないんだろうな。<br>あいつの・・・幸せを。<br></font></p><p><font size="1"><br></font></p><p><font size="1">それが、男ってもんだろ。<br>どんなに辛くったってさ。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2"><br></font></p><p></p>
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<link>https://ameblo.jp/chiikohime/entry-10362716706.html</link>
<pubDate>Mon, 12 Oct 2009 00:29:29 +0900</pubDate>
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<title>ときメモGS2　ヒロイン独白</title>
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<![CDATA[ <p>友人から借りたCDを聞いていて、書くはずのなかった物を、書いてみたくなりました。</p><p>天童くん、ほったらかしなんですけど。</p><p>しばらく、SNSにはまっていて、ここ、放置していましたが、SNSも飽きてきたので・・・（笑）</p><br><br><br><br><p>父に手を預けて、ヴァージンロードを歩む。<br>新婦側の席の１番後ろで立っている瑛と眼が合った。<br>珍しい表情をしてるな、と思う。<br>あれは・・・何か屈託の有る時の瑛の顔だ。</p><br><p>私が高校生の頃から、ずっと恋して、そしてあきらめて・・・親友として傍にいた人。<br>そう・・・私は今、瑛ではない、彼のもとに嫁ぐ。</p><br><br><p>「え！？佐伯と付き合ってるんじゃないの？」<br>彼はそう言って。驚いた顔をした。<br>「そんなんじゃないから・・・。友達だよ？」<br>「どう見ても、付き合ってるようにしか見えなかった。<br>　きみ達って、すごく仲よさそうだし、さ。」</p><br><p>私は、少し苦い思いで、薄く笑う。<br>「仲は、いいと思うよ。・・・でも、友達。<br>　まぁ、親友？ってとこかな。」</p><p>彼は、ふぅ～ん、としばらく黙りこんでから、口にした。<br>「じゃ、僕もまだ可能性が有るって、思っていいかな？」<br>それって・・・どういう意味なんだろうと、彼の顔を見る。<br>彼は、にっこりと笑った。<br>「きみと付き合いたいってこと。<br>　友達としてじゃなく、ね。」</p><br><p>そんなふうには、考えられないよ、という私に、彼は意味深に言った。<br>「結婚するんなら、１番好きな人じゃなくて、２番目に好きなくらいの人とするほうが、いいって言うんだぜ？」<br>彼は、鋭いところのある人だと思っていた。<br>たぶん、私が瑛を好きなことを、薄々、気づいていたんじゃないのかな。</p><p><br></p><p>はっきりと、付き合う、と言ったわけでもないけれど、彼のアプローチは、それから本格的になっていった。<br>彼は彼として、魅力的な男で、一緒にいて楽しかったし、私もだんだんと魅かれていった。<br>瑛に対するほどの恋心は感じなかったけれど、もう、親友として過ごした年月の長い瑛には見せられなかった、女としての顔を自然に彼に対して見せられるのが、心地よかったのかもしれない。</p><br><p>瑛に対しての想いとは、少し違うかもしれないが、確かに私は彼を愛するようになっていったんだろう。<br>初めて身体を重ねあった時、彼は心底驚いた顔をした。<br>私と瑛が友達でしかない、ということが、完全に納得できたと、彼は嬉しそうに微笑んだ。</p><br><br><p>それからしばらくして、ポロポーズをされ、私は受けた。</p><br><br><br><p>高校の卒業前に、瑛が突然実家に戻ってしまった時に、泣いて縋れば、違った運命が待っていたんだろうか。<br>それとも、卒業式に突然現れて、<br>「おまえを独りで泣かせるわけにはいかないだろ。」<br>って軽くチョップされた時に、言えば良かったんだろうか。<br>私の好きなのは、瑛だって。</p><br><p>友達以上、恋人未満・・・そう思っていた。<br>けど、瑛は私が別の人を見てるって、誤解した。<br>応援してやるよ、と言う瑛に、何も言えなかった私だった。<br>私だけが、瑛を好きだったんだ・・・・・<br>そう思うと、好きだって言うと、引かれそうで、言えなかった。</p><br><p>大学に通いだしてからも、瑛とは何かにつけ、一緒にいることが多かった。<br>高校生の時のような猫被りは、止めてしまった瑛だったけど、私といるのが、１番気が休まる、って笑っていた。<br>相変わらず、モテモテだったけど。<br></p><p>たぶん、何人かの女の子とは、付き合ってたんだろうと思うけれど。<br>それでも、瑛とは良く出かけたし、なんとなく付かず離れずの状態が続いていた。</p><br><br><p>大学を卒業して、瑛は「珊瑚礁」再建という夢に向かって、走り出した。<br>大学の時から、ちゃくちゃくと計画をたてていて、アルバイトしたお金も、きちんと貯めていたようだった。<br>私は、父親のコネで、ようやく就職を決めて、ごく普通の会社勤めで、瑛と逢う機会も、学生の頃のようにはいかなかったけれど、<br>それでも、連絡は取り合っていたし、一緒に出かけたりもしていた。</p><br><p>瑛は、「おまえの、のほほ～んとした顔見ると、ほんと、気が休まるよ。」<br>なんて、相変わらず、私にチョップしたりして。<br>学生時代と違って、撫でるような、迫力のないチョップになっていたけれど。</p><br><p>私が彼と付き合いめいたことになった頃、ちょうど瑛は「珊瑚礁」の開店に向けて、超絶に忙しさを増していた時期だったようだった。<br>電話では、けっこう話していたけれど、いつも忙しそうにしていた瑛に、逢おうよとは、言えなかった。<br></p><p>だから、結婚することに決めた、という事も、電話で告げた。<br>いつものように、馬鹿話をして瑛を笑わせた後で、ついでのようにしか、言えなかった。<br>本当は、逢って、きちんと話したかったんだけど。</p><br><p>瑛は驚いたのか、言葉も出ないようだった。<br>その沈黙が耐えられなくて、「ちゃんと式には出てよね、忙しいだろうけど。」<br>そう言うと、いつもの余裕のある皮肉っぽいしゃべり方じゃなくて、<br>「ああ・・・わかってる」<br>って、あの、「応援してやるよ」<br>って言った時みたいに、ひどく素直な物言いになっていた。</p><br><br><p>こうして、私の高校時代からの片恋は、終わりを告げた・・・・・。<br>そして今、私は、祭壇の前で微笑みを浮かべている彼のもとに・・・・嫁ぐ。</p><br><br><br><br><p><font size="3"><br></font></p>
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<link>https://ameblo.jp/chiikohime/entry-10362707567.html</link>
<pubDate>Mon, 12 Oct 2009 00:14:40 +0900</pubDate>
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<title>オレの純愛物語＜9＞  見せ付けてんじゃねえよ</title>
<description>
<![CDATA[ <p><font size="4">勉強に行き詰ったら、時々、はね学まで、まりもに教えて貰いに行った。<br>その時には、制服もいつものようにだらしねえ着崩し方はしねえ。<br>きちんと、ネクタイも結んで・・・ほんっと、これ窮屈でいやなんだがな。<br>まりもの評判、落すわけにはいかねえからな。気も遣うってもんさ。<br>髪は・・・これは仕方ねえ。<br>金髪に染めてんのは、俺の自己主張ってぇやつだからな。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">その日も、校門でいつものように待っていたんだが・・・・。<br>げっ！まりも、葉月と二人で出てきやがったぜ。<br>「うぃーっす」<br>「あ、また何かわかんないとこ出てきたの？」<br>「まあ、そうだけど。・・・今日はちと、まじぃーか？」<br>睨みつけてやがるよ、葉月、俺のこと。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">迫力あるよな、葉月の睨み。<br>こいつ、ケンカしても、いいセンいくんじゃねえ？<br>俺には勝てねえだろうが、その辺のやつらとケンカしてもひけはとらねえだろうな。<br>ケンカってぇのは、まず気合いだかんな。<br>あとは、要領。そのへんのとこは、数をこなしゃあ・・・っと。まりもとケンカはしねえって、約束してんだった。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">だから、この頃、ダチからも付き合い悪いって言われてんだよな。<br>一番つるんでたやつは、中学からのダチだけあって、俺が大学受験したいっていう気持ちをわかってくれた。頑張れよ、って励ましてくれさえしてる。<br>あいつが、俺と仲間達の防波堤みてえになってくれてっから、ここんとこ、俺もケンカと無縁でいられてるんだ。</font></p><font size="4"><p><br></p><p>葉月があんだけ睨んでっとこ見て、今日はダメかなと思ったんだ、俺。<br>いくら、まりもがかまわないってってもな。<br>そしたら、葉月がとんでもねえこと言い出しやがった。<br>「かまわない。俺も今日ヒマだから見てやる。」<br>それって・・・どういうことだよ？<br>葉月が、おれの勉強を見てくれるだってぇ！？<br>こいつ、どういうつもりなんだよ。</p><br><br><p>まりもは、そんな俺の葛藤になんか、気付くような女じゃねえ。<br>「あ、珪くんも協力してくれるの？・・・良かったね、天童くん。」<br>なんて、嬉しそうな顔してくれたら・・・<br>「・・・ああ、じゃあ、よろしく頼まぁ。」<br>そう答えるしかないじゃないかよ。</p><p>おまけに、いつものようにサテンに行こうとしたら、葉月が、自分の家に来いと言い出した。<br></p><br><p>そのほうが、落ち着いて勉強できる、だとさ。<br>お前は落ち着くかもしんねえが、俺は落ちつかねえよ！<br>だが、教えてもらう身で、いちゃもんはつけられねえしな。<br>葉月がどんな家に住んでっかも、興味が無いことも無かったから、ついてった。</p><br><br><p>なんか・・・葉月、妙に機嫌よくねえ？<br>無表情なやつだと思ってたが、まりもと一緒にいるときの葉月は、なんだか普通の男子高校生に見えなくもねえな。<br>・・・っと、すっげえ豪邸じゃねえかよ。<br>葉月の家。<br></p><br><p>家の人への挨拶とか、どうすべえ・・・なんてガラにも無く悩んでたら、なんと！葉月、両親が外国で仕事をしてるとかで、ほとんど一人暮らしみてえなもんらしい。</p><p>うらやましい話だぜ。<br>うっとうしい親の目が無いなんてな。<br>最高じゃん。<br></p><br><p>ま、食べるもんとかは、困るかもしんねえが、今はコンビにだって、スーパーだってそこいらに有るし、さほど不自由は無いはずだ、金さえ有ればな。<br>こんだけの家の持ち主が、金がねえはずもないから・・・優雅な暮し、してんじゃん、葉月。</p><br><br><p>そこまで考えて・・・思った。<br>女・・・連れ込み放題じゃん。<br>思わず、まりもの顔を見る。<br>まりも・・・葉月ん家に、しょっちゅう来てんのかな？<br>だったら・・・ぶるぶると首を振る。<br>んなこと想像しちゃいけねえ。<br>勉強どこじゃなくなっちまうぜ。</p><br><br><p>勉強を始めて、思った。<br>葉月、こいつ、顔もスタイルも良くて、おまけにお坊ちゃんで、それで、頭もいいのかよ！ってな。<br>まりもも、説明は上手い方だと思ってたが、葉月の比じゃない。<br>簡潔で、しかもポイント押さえて、ぐんぐん頭に入ってくる。<br>はね学の先公より、よっぽど教え方、上手いんじゃねえ？</p><br><br><p>しばらく勉強をして、一休みしようってことになった。<br>「まりも、コーヒー入れて。・・・こいつのコーヒー上手いんだ。」<br>葉月はこれ見よがしに、まりもの肩を抱き寄せて、そう言った。<br>まりもは、わたわたしながら、階下に降りようとする。<br>葉月もその後を追って行って、俺は一人、葉月の部屋に取り残された。</p><br><br><p>面白くねえ。<br>愉快なはず、ないじゃん。<br>何やってんだか、階下におりた二人は、戻ってきやしねえし。<br>葉月の部屋見回したって、きれいさっぱり何にもねえ部屋だし。<br>俺も階下に行ってみるか、とも思ったが、他人の家で、あんましウロウロすんのもなんだし・・・</p><br><br><p>ようやっとコーヒーを入れて戻ってきたまりもを見て、くそっ！と思ったね。<br>かすかに上気した顔、潤んだ目、いやに赤く見える唇。<br>こいつら、いちゃついてきやがったんだ・・・・<br>そのとき、間抜けな俺は、やっと気付いた。<br>葉月のやつ、俺にまりもとの仲、見せ付けるつもりしてたんだな、と。</p><br><br><p>勉強は、はかどった。<br>確かに、はかどったさ。<br>が、俺の気分は最悪だった。<br>当たり前だろ、目の前で、こんだけ見せ付けられちゃ。<br>まりもは、そのつもりはないんだろうが、葉月は絶対、確信犯だ。<br>俺に対する、牽制なんだろうな。</p><br><br><p>フン、俺がそれくらいのことで引くと考えてんなら、葉月、甘いぜ。<br>お前が、珍しがってるうちは、まあ、いいさ。<br>俺は、まりもが良けりゃ、いいからな。<br>お前がまりもに泣きみせたら、その時は、きっちり話つけさせてもらう。</p><br><br><p>まあ、理由はどうあれ、葉月に手数かけさせちまったのは確かだから、礼はきちんと言った。<br>驚いたことに、葉月がまたいつでも声をかけろと言う。<br>んなの、かけるかよ。<br>葉月は忙しいだろうから、まりもに頼むから、って断ると、まりもの「友達」なら、葉月にとってもそうだから、遠慮しなくていいだとよ。<br>へっ！葉月の魂胆は、見え見えなんだって。<br>誰が、お前に頼むかよ！</p><br><br><p>帰り際、葉月がまりもを引き止めてた。<br>夕飯の手伝いがあるって、まりもが断ったのに、ホッとする。<br>ざまあみろ、葉月。<br>まりも、よく言った！</p><p>まりもと並んで歩く帰り道・・・<br>俺、やっぱり言っちまった。<br>「なんかよ、今日、俺、お前らに見せ付けられてたりして？」<br></p><br><p>まりも、ぎくりとした顔して、懸命に否定する。<br>ほんと、わかりやすいやつだよな。<br>お前にその気がなくても、葉月には有ったんだぜ？</p><p>葉月に教わった方が、自分よりも身に付いたんじゃないかと、言いやがった。<br>ああ、確かにそうかもしれねえよ。<br>けどな・・・俺は、ゴメンだね。<br></p><br><p>「そうかもしれねえけどよ、なんか気詰まりっつーの？俺、おまえに教えてもらうほうが、気楽でいいや。」<br>そう言って、携帯の番号を交換した。<br>まりもに連絡を取って、葉月ナシで願いたいもんだ。</p><p>まりもは、それでもまだ、葉月の方が俺にとっていいんじゃないか、なんて言うんだぜ。<br></p><br><p>俺、ため息が出た。<br>「葉月がおまえのこと、俺のもんだ、って言ってるの、見てる俺の気持にもなれよな。ありゃ、ムカつくぞ、けっこう。」<br>つい、本音が出たね・・・。<br>こうなりゃ、ついでにもっと突っ込んで聞いてやっか。</p><br><br><p>まりもが、ああやって葉月の家にしょっちゅう行ってるのか、聞いてみた。<br>そこんとこ、１番気になるもんな。<br>今日は、久しぶりに行ったという。<br>久しぶりってことは、行ってるってことだよな・・・・<br>としたら・・・・<br>えい！まどろっこしい。<br>ズバリ、聞いた。</p><p>「そっか・・・なあ、おまえ葉月とどこまでいってんの？」<br></p><br><p>まりものきょとんとした顔・・・こいつ、トロかったんだ・・・<br>葉月のやつ、手ぇ早そうだしな・・・もう最後までいってんのか、思い切って聞いた。<br>まりもは、目ぇ白黒させてやがる。<br>百面相・・・・<br>俺は思わず吹き出した。</p><p>「おまえって、おもしれーのな。百面相すんなって。ま、その反応からすりゃ、まだみてーだな。」<br>「か、関係ないでしょうが。天童くんには、さ。」<br>「関係ないっちゃー、関係ない。」<br></p><br><p>そうさ、俺には関係ない。<br>関係ないけど、安心してる俺がいた。</p><p>けど・・・葉月、こいつに手、出してないんだ。<br>それって・・・それって・・・<br>どういうことなんだ？<br></p><br><p>こいつは、葉月にとって、どういう存在なんだ？<br>俺に牽制かけるくらいの、大事な存在ってことなのか。<br>・・・ってことは・・・葉月、マジ？<br>こいつのこと、マジなんか？</p><br><br><p><br></p></font>
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<link>https://ameblo.jp/chiikohime/entry-10129001349.html</link>
<pubDate>Tue, 19 Aug 2008 08:51:56 +0900</pubDate>
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<title>オレの純愛物語＜８＞　逢いに来たぜ</title>
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<![CDATA[ <p><font size="4">夏休み、俺は自分でも頑張ったと思う。<br>いいかげんになってた中学時代の教科書を引っ張り出して、復習を懸命にやった。<br>何をどうするにも、基本がなってなきゃ、なんねえからな。</font></p><p><font size="4">中学時代の復習をしてみると、高校生になってからの勉強も、日がさしたようにわかり始めてきた。<br>高校１年生の、使い込んでねえ教科書も、よれよれになるくらいやったさ。<br>どうにか、まりもに質問出来るくれえの実力はついたと、思った。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">勉強がメインなのか、まりもに教えてもらいたいのがメインなのか・・・ま、どっちでも、いっか。<br>まりもに逢いに行くには、ちっとはやれるようになっとかないと、質問することさえ、わかんねえからな。<br>勉強が進んでみると、やっぱり疑問点が、次々に出てくる。<br>俺は、まりもへの質問事項をメモした。</font></p><p><br><font size="4"><br></font><font size="4">始業式・・・俺は、自分の学校の始業式はそこそこにサボって、はば学の校門前に立っていた。<br>通りかかるやつらが、俺を不審気に見て行きやがる。<br>「何？あの子、目つき悪ぅ！」<br>「殴りこみ？誰かにケンカ売りにきたんじゃない？」<br>聞こえてんだよ！<br>しかし、騒ぎは起こせねえからな・・・ここは知らん顔しとかなきゃな。<br>こんななりじゃ、ちょっとまずかったかな、と思い出した頃、まりもが女連れで出てきた。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺に気付くと、走ってやって来た。<br>「天童くん！」<br>「よぉっす。」<br>久しぶりに逢ったまりも・・・んん？こいつ、なんだか綺麗になってねえか？<br>ちょっと女っぽくなったみてえな・・・気がした。</font></p><p><font size="4">「どした？わかんないとこ、あった？」<br>話し出すと、いつものまりもだったけどな。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">サテンに行こうと誘った。<br>周りの連中が、俺たちのこと見て、なにやら囁いてるみてえだったが、まりもは気にもとめてないみたいだった。</font></p><p><font size="4">商店街のあんまり流行らねえサテンに入るまで、俺は夏休みの成果をまりもに自慢した。<br>そりゃあ、本気でやったもんな。<br>自分で自分を誉めてやってもいいくれえに。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">まりもは、にっこり笑って、俺に応えてくれた。<br>こいつが嬉しそうな顔してくれっと、俺もなんだか嬉しくなるのは、なんでなんだろうな。</font></p><p><font size="4">さっそく、疑問点を質問した。<br>まりもは、要領よく教えてくれる。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">一段落ついたとき、俺は気になってたことを、聞いてみた。<br>「なあ、おまえ・・・あれから、そのぅ・・・仲直り、したか？」<br>「へ？」<br>その返事が、これだ。<br>ちっ、まったくとろいやつ。</font></p><p><font size="4">「間抜けな声、出してんじゃねえよ。・・・葉月・・・と、仲直りしたか？」<br>そう聞いた途端、まりもの顔が、見る見るうちに赤くなる。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">やっべえ・・・・こいつ、葉月と仲直りどころか、なんか、有ったんじゃねえのか？<br>こんなに顔、赤らめるようなことが。<br>「そっか・・・心配することも、無かったみてえだな。」<br>「うん、でも、心配してくれてたんだ、ありがとう。」<br>まりもは、嬉しそうに、そう言った。</font></p><p><font size="4">ここは、確認しとかねえとな・・・<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">遠まわしに聞くなんざ、俺のガラじゃねえから、ズバッと聞いた。<br>「おまえ・・・葉月と、なんか、あった？」<br>ほんと、わっかりやすいやつなんだよな・・・・。<br>聞くまでも無く、顔見てりゃ、わかった。</font></p><p><font size="4">なんか、あったんだな。進展が。<br>ひょっとして、葉月とデキちまったか。<br>そう考えた途端、胸がチクリとした。<br>なんだ、葉月の女になっちまったのかよ・・・・<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">けど、相手が、あの葉月って・・・マジかよ。<br>まりもは、可愛いやつだと思うけど、美女ってやつじゃねえもんな・・・・。</font></p><p><font size="4">葉月はあれだけの男前だ。<br>モデルなんてやってて、ゲーノー人ってやつだろ。<br>パンピーのまりもと・・・本気なのかよ？<br>葉月、凄いモテんじゃねえの？<br>モデル仲間とか、アイドルタレントとか。<br>なんだか、噂も聞いたことあるよな。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺は、思わず口にしていた。<br>「おまえなぁ・・・大丈夫かあ？」<br>「え？なにが？」<br>「相手は有名人だろが。・・・遊ばれてんじゃねえ？」<br>「珪くんは、そんな人じゃないよ。」<br>「そっかあ？俺でも知ってるくらいの、人気もんだろ？・・・しんどいんじゃないか？そういうヤツって。・・・俺くらいのにしといたほうが、いいんじゃねえ？お手軽、お気軽、ってさ。」<br>ついでに、俺をＰＲだ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺は本当に危惧してたんだ。<br>こんな普通の女が、葉月みてえな男に、本気で相手にされてるのか、ってな。<br>美女ばっかし見てて、たまには変わった女と付き合いたくなったんじゃねえかって。<br>だとしたら、飽きられるのは、時間の問題じゃん。<br>それでなくても、女をとっかえひっかえしてるって噂の男だぜ？<br>まりもの泣き顔なんざ、見たくはねえ、そう思った。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">その時、まりもの携帯に着信が入ったみてえだった。<br>俺に、ごめんね、と断ると、電話に出た。<br>どこにいるのか、聞かれたんだろ、のんびりと<br>「え～と、どこだっけ？名前はわかんないけど、商店街の喫茶店。」<br>なんて、答えてやがる。<br>またあとで、と電話を切ったが、すぐに再コールが有った。</font></p><p><font size="4">今度は、なんだか押し問答してるな。<br>勉強してる・・・とか、約束したんだもの・・・とか、まりもが言ってるのが、嫌でも聞こえる。<br>目の前で話してんだもんな、べつに聞き耳立ててたわけじゃ、絶対、ない。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">「珪くんの、心配するようなこと、なんにもないから・・・」<br>最後にそう言って、まりもは電話を切った。<br>あとでまた、電話するから・・・そう言って。</font></p><p><font size="4">「葉月・・・かよ？」<br>「え？ああ・・・うん。」<br>葉月が、心配して電話をかけてきた？<br>俺と一緒だってことを、心配してか？<br>それって・・・やっぱ、そういうことになるよな。<br>マジかよ・・・葉月と俺・・・ケンカなら勝てるだろうが、他のことじゃ・・・まあ。勝ち目はねえな。けどよ、本気なのか？葉月のやつ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">「ふううん・・・おまえら、俺が思ってたより・・・仲、進んでんだ・・・」<br>「・・・・・ほら、次の問題、いくよ！時間がもったいないよ？」<br>まりもは、それ以上なんにも言わずに、またお勉強タイムになった。<br>昼は、俺がおごった。<br>教えてもらってるもんな、当然だろ？<br>かなり遠慮してたけどな、まりも。<br>この俺が、割り勘だなんて、ダセー真似、出来るかよ。<br>そんなとこ、まりものいいとこだけどな。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">昼からも、みっちりやった。<br>本当に、無駄口もきかねえ、勉強会だったぜ。<br>俺、ちょっとはまりもと話したりもしたかったんだけどな・・・<br>今度、勉強だけじゃない・・・その・・・デイトにでも、誘ってみっか。<br>けど、こいつ、今、葉月と・・・・<br>そう思うと、言葉が出てこねえ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">勉強が一段落して、送るって言ったんだけど、まだそんな時間じゃないからいいよ、って断られた。<br>お前ともう少し、一緒に居たいんだよ、わかれよな、って思ったけど、こんなとろいやつにそう望む方が無理ってもんか・・・。<br>けど、別れた後、どうしてもこれだけは言っておこうと思ったんだ。</font></p><p><font size="4">走って、取って返した。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">「なあ・・・おまえ、葉月とダメんなっても、安心しろ。」<br>まりもは、はあぁ？？って顔した。<br>心配なんだよ、お前のことが。<br>葉月に捨てられて、泣き顔見せるんじゃないかってな。<br>「俺が・・・いるからよ。おまえさ、あんな大層なやつと、マジうまくやってけっかあ？ムリあるんじゃねえ？・・・捨てられたら、俺が拾ってやるよ。」<br>俺・・・ひょっとして、こいつに、かなり惚れてんじゃねえの？</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">ところが、返ってきた返事が、これだよ。<br>「私、ゴミじゃないんだからね！その言い方、ムカつくよ？」<br>おいおい、お前・・・俺の言いてえこと、わかってんのかよ。<br>「突っ込むトコ、そこかよ！・・・たく、そのボケっぷり、てえしたもんだぜ。いいか？忘れんなよ・・・・俺が、いるって、こと。」</font></p><p><font size="4">それ以上は、今は言えねえよな。<br>とにかく、それだけ言うと、なんだか照れくさくなって、俺は走り出した。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">俺はこのとき、思ってたんだよな。<br>いずれそのうち、まりもと葉月が別れる時が、来るって。<br>そしたら、俺が、まりもを支えてやろうって。<br>ひょっとして・・・じゃねえよな。<br>俺、まりもに・・・惚れてんな。<br>しかも、かなり。<br></font></p>
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<pubDate>Wed, 06 Aug 2008 00:57:15 +0900</pubDate>
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<title>ながらく・・・</title>
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<![CDATA[ <p><font size="4">ながらく、放置（笑）しておりましたが、天童くん、完結させないとな・・・と思いまして、また少しずつ書いて行くつもりです。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">亀更新だとは思いますが、温かく見守ってくださいますでしょうか・・・・・・。</font></p>
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<pubDate>Thu, 31 Jul 2008 01:24:09 +0900</pubDate>
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<title>オレの純愛物語 ＜7＞やってやろうじゃん</title>
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<![CDATA[ <p><font size="4">「葉・・葉月・・珪！？」<br>俺は思わず、そうもらしていた。<br>まりものやつも、びっくりした顔をしている。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">驚いてる俺とまりもを前に、妙に冷静な顔の、葉月　珪は、まりもの傍に近づいて、その肩を抱き寄せた。<br>むかつく野郎だぜ。<br>「俺、こいつとここで待ち合わせしてたんだ。・・・行こう、まりも。」<br>声までもが、無表情っつうの？淡々とそう言う。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺はまだ呆気にとられていた。<br>あの人気モデルの　葉月　珪が、まりもの・・・彼氏だってぇ！？<br>んなこと、急に聞かされたってよぉ・・・・<br>「マジ・・・かよ？・・・まりも、マジなんか？」<br>かなり間抜けな問いをまりもにしていた。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもは複雑な表情をしていたが、俺の問いかけに、勢いよくぶんぶんと首を振る。<br>違う、違う、と。<br>「珪くんは、クラスメイトだよ。そんなんじゃ、ないの。珪くん、冗談にしてもタチが悪いよ。」<br>最後の方は、葉月　珪に向かって言った。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">ほう・・・・冗談だってか？<br>俺は、目を細める。<br>こいつ・・・葉月　珪、俺たちをからかってんのかよ。<br>俺に対して、いい度胸じゃん。<br>俺は、俺に対するあいつの態度よりも、まりもに対しての態度が気に入らなかった。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">立ち上がって、思いっきり、葉月　珪を睨みつけてやる。<br>「冗談？ってか？・・・葉月・・・珪。まりもをからかったりなんか、するんじゃねえよ。いくらおまえが人気のモデルか知らねえけどよ、人をオモチャにすんじゃねえ。」<br>そんな、人を弄ぶような真似が、気に入らなかったさ。<br>俺はいいが、まりもにそんなこと言うってぇのは、断然、気にいらねえ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺に睨みつけられりゃ、大概のやつは、びびる。<br>が、この男は、端整な表情を少しも崩さず、俺の視線をしっかりと受け止めて、この俺を睨み返してきやがった。<br>「冗談なんかじゃ、ない。まりもは、お前とつきあえるような人間じゃないんだ。あきらめろ。」<br>静かに、そう言った。<br>少しも激してないその声音が、かえって迫力を感じさせた。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">ふん、お前なんかに言われなくったってな、この俺がよっく承知してるよ。<br>まりもは、俺みたいな男の相手するような、そんな女じゃないって・・・な。<br>けど・・けど・・まりもは、俺に夢をくれたんだ。<br>今の自分を、変えられるんじゃないかって・・・そんな夢を、な。<br>それを、お前にどうのこうの言われる筋合いじゃねえよ！</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもが、とにかく落ち着いて、と懇願する。<br>店の迷惑になるようなことするな、だとさ。<br>ま、そうだな。<br>まりもの言うように、腰をおろす。<br>俺と葉月は睨みあったままだ。<br>葉月がまりもの肩を抱いたまま座るのを見たら、つい舌打ちが出た。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもは、肩にかけられた葉月の手を、そっと外して、葉月に向き直って言った。<br>「珪くん、この人が、天童くんだよ。私の・・・友達。」<br>まりもが・・・俺を友達だって紹介してくれた。<br>友達っていうのが微妙だが、こんな俺を、堂々と友達だって明言してくれるまりもが、嬉しい。<br>が、・・・しかし、まりも、こいつのこと名前呼びしてやんの。<br>彼氏じゃないが・・・かなり、親しいことは親しいみたいだな。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもは、続けて静かだが、凛とした声で言う。<br>「珪くん、今の言葉、天童くんに失礼だったと思う。あやまってください。」<br>葉月は、黙り込んだままだ。<br>まあ、葉月の気持もわからんこともねえんだよな。<br>クラスメイトだかなんだか知らねえが、自分とダチの女の子が、俺みてえなやつと一緒にいりゃあ、心配にもなるってもんだろう。<br>そういう扱いには、慣れっこになってた俺だから・・・まりものその言葉は嬉しかった。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもは黙り込んだ葉月に、やさしい声で、それでもこれだけは・・・といったふうに<br>「珪くん・・・珪くんは私の大事な・・友達だけど・・・だからといって、私が誰と友達になるかなんてことまで、珪くんに決められることじゃ・・・ないと、思う。」<br>そう、言った。<br>そっか・・・葉月は、まりもにとって大事な友達なのか。<br>けど、その大事な友達に、俺のことそう言ってくれる、まりもは、めっちゃカッコよく見えた。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">こういう・・・相手が誰だったとしても、言うべき事は毅然として言う・・・<br>ガキっぽいくせして、そんなとこが、まりものすげえとこなんだろうな、そう思う。<br>まりもは、懸命に俺と葉月の間を取り成そうとしていた。<br>葉月にそう言ったかと思うと、今度は俺に対して、葉月の弁解を始めた。<br>「天童くん、珪くんね、たぶん、私のこと心配して、あんなふうに言ったんだと思う。だって、ほらいいにくいけど、天童くんって、ちょっと見　怖そうに見えるじゃん、だから、心配したんだよ。」</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺、笑っちまったよ。<br>いいにくいとか言いながら、まりも、それけっこうはっきり言ってんじゃねえ？<br>まあ、確かにそうだと思うぜ。<br>俺・・・どう見たって、不良・・・だもんな。<br>まりもは、言ったあとで気付いたのか、ゴメン、なんか言ってやがる。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺は、笑い飛ばすのがいいだろうと思った。<br>「おまえ、すげえのな、天下の葉月　珪と、ダチなんか。」<br>そう言ってやった。<br>確かに、あの葉月　珪と友達って・・・すごくねえ？</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもは、そんな俺に、葉月は特別なんじゃない、と力説し始めた。<br>俺が、怖そうに見えても、普通なように、葉月も俺と同じ普通の高校生なんだから、と。<br>まりもの普通の基準って、どうよ？<br>俺が普通だなんて、しらっと言い切るまりもって・・・勇者だよな。<br>葉月が普通の高校生っていうのも、なんだかなあ・・・。</font></p><p><font size="4">けど、まりもは大真面目なんだよな。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">こいつのこういうとこ・・・ヘンだ。<br>でも、嫌なヘンじゃねえ。<br>こいつは、まっすぐに、俺を見てくれた、初めての人間じゃないだろうか。<br>まりも・・・って、大物なんじゃねえ？</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">お互い、もっとちゃんと相手を見ようよ・・・そう言って、葉月に何か言いかけようとしたまりもに<br>「確かに、俺の口をはさむことじゃ、なかったな。」<br>はき捨てるように、葉月が言った、冷ややかな口調で。<br>俺にちらりと視線を向ける、その葉月の凍りついたような目に、さすがの俺もひやりとしたものを感じた。<br>目で殺せるっていうなら、確実に俺は殺されてたかも知れねえような視線。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">「そうだ、俺は、こいつのただの友達だ。こいつに口出ししたりする権利もなにもない、な。」<br>そう言う葉月の無表情の中に、なにか苦しげなものが見えたように思ったのは、俺の気のせいだったんだろうか？<br>「天童、だからといって俺はあやまらない。俺にはお前がまりもにふさわしい人間と思えないから。」<br>そう宣言すると。葉月はまりもに「悪い」とだけ言って、店を出て行ってしまった。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">「お、おいおい、いいのかよ？おまえ、葉月と約束してたんじゃねえのか？」<br>「いい・・・あんな珪くん、知らない。」<br>って言ってもなあ・・・<br>あの、葉月の表情・・・<br>葉月って、ひょっとして、まりもに惚れてんじゃねえ？<br>そう思わせるような何かが、確かにあったように思う。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">確か、お前ら、待ち合わせしてた、って言ってたよな。<br>いいのかよ。<br>こんなことになっちまってよ。<br>俺のせいで、お前らがおかしくなっちまったら、俺も寝覚めが悪いじゃねえか。<br>まりもは、無理やりって明らかにわかる作り笑顔で、俺のせいじゃないって言った後、黙り込んでしまった。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">なにか考え事してるみてえだったから、そっとしとこうと思ったんだが。<br>涙浮かべてるの見ちまったら、ほっとけもしねえだろ。<br>「おい、まりも。元気出せ。」<br>「元気だよ、私。」<br>「嘘つけ。」<br>空元気出そうとしてるまりもの目尻にこぼれ出してる涙を、指でそうっとぬぐってやる。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりも・・・泣くほど、あいつのこと想ってんのかよ。<br>なら、なんで、俺のことなんかかまってんだよ。<br>ほっときゃいいじゃん、俺のことなんて、よ。<br>まりも、葉月のこと、好きなんだろうかな？<br>泣くくらいなんだから、大事に思ってることは、確かだよな。<br>その「好き」が、どのくらいの好きなんだかが・・・こいつの場合、読めねえ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">葉月も・・・まりものこと好きなんだろうかな。<br>少なくとも、大事に思ってるって事は、わかった。<br>こいつら、どうなってんだ？<br>そこんとこ、はっきりしてくれねえと、俺も対処に困るって。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">どれくれえの間、二人して黙りこくってたんだろうな。<br>まりもも俺も、いろんなこと考えてるうちに、時間がたっちまってた。<br>ぼんやりしてるまりもを放っていくのもなんだと思ったが、俺は<br>「じゃあ、今日は、ありがとな。俺、もう帰るわ。」<br>そう言った。<br>このまま二人して、ずっとここで黙りこんでるわけにも、いかねえだろ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもが、連絡先を・・・と言うのに、俺は答えなかった。<br>そんなことしたら、俺、こいつに甘えちまうような気がする。<br>自分でやれるだけやってみようと、決心してた。<br>こいつが、俺はやれるって、そう言ってくれたんだ。<br>どうしてもわからねえ時には、はば学まで行きゃあいいことだし。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺は、本気で頑張る気になっていた。<br>まりもが信じてくれるんなら、やってやろうじゃないか。<br>まりもに、俺の本気を見てもらいてえ・・・そう思ったんだ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/chiikohime/entry-10121880163.html</link>
<pubDate>Thu, 31 Jul 2008 01:12:10 +0900</pubDate>
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<title>オレの純愛物語 ＜6＞お勉強デイト2</title>
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<![CDATA[ <p><font size="4">「昔話、おしまいっ！っと。・・・なあ、まりもはやっぱ大学とか、受けんだろ？」<br>「ハッキリ決めたってわけじゃないけど、たぶん。・・・でも、どうして？」<br>まりもが口ごもりながらそう答えたとき・・・忘れてた感情がよみがえった。<br>こいつと一緒に大学なんて・・・行けたら・・・どんなにいいだろうって。<br>夢みたいな、そんな気持ちを・・・・<br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺、冗談のようにしてだけど、言っちまった。<br>まりもってやつは、なんだか人の心を素直にしてしまう魔法でも使えるんじゃねえか？</font></p><p><font size="4">「いや、俺も、その・・・・受けてみよっかな、なんて。大学。あ！もちろん、ダメもとでさ。」<br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">８割がた、冗談のつもりだった。<br>ところが、まりもは俺の眼をしっかりと見て、真剣に言ったんだ。<br>「天童くんさえやる気になれば、きっと大丈夫だよ！まだ、間に合う。まだ、時間はある。」<br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">マジ・・・かよ？・・・こいつ、マジでそう言ってんのかよ？</font></p><p><font size="4">「ホントに・・・おまえ、そう思う？」<br>そう訊ねた俺に、まりもは真面目な顔で、きっぱりとうなづいた。<br>「うん。思う。」<br></font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺・・・・眼を閉じて、いろんな思いを整理しようとした。</font></p><p><font size="4">今はこんなだとはいえ、端にも棒にもかからねえって成績でもねえ。<br>授業聞いてりゃ、多少の点数は取れた。<br>まあ、自分で言うのもなんだが・・・もとはイイんだ。腐っても秀才と呼ばれたんだし。<br>今からでも・・・やる気になりゃあ・・・ひょっとして、いけるんじゃねえ？</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">まりもに乗せられたのかもしれねえ。<br>けど・・・こいつになら、乗せられたって、悪くねえ、そう思った。<br>ヘンなやつだよなあ・・・<br>なんかこいつが傍で、のほほんとした顔して、「大丈夫だよ」なんて言ってくれてたら・・・俺だってやれるんじゃねえか・・・なんて、そう思っちまった。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">そんなガラにもないやる気を起こしてる自分が、可笑しくて笑っちまったよ。<br>「けど、俺、自慢じゃないけど、はね学ん中でも、中の下・・・の下のほうだぜ。」<br>まりもにそう言うと、さすがに考え込んでやがる。<br>嘘はつけそうにねえやつだもんな。</font></p><p><font size="4">そして、俺をしっかと見据えた。<br>「でも、一生懸命、やるんだよね？」<br>俺も、こいつにいいかげんなこと言えねえ、そう思った。<br>「ああ、もちろん！死んだ気でやる！」<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">まりもは、恥ずかしそうに、秘密を打ち明けるみたいに話した。<br>「あのね、私だって、１年の頃は１００番以下、それも中と下のあたりを、ウロウロしてたんだ。でもね、友達や先生に助けてもらって、頑張って・・・こないだ、目標にしてた５０番以内に入れたんだよ。」</font></p><p><font size="4">へえ・・・こいつ。こつこつ頑張るタイプなのか・・・<br>「すげえじゃん。」<br>努力家なんだ、ほんとにそう思った。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">そしたら、まりもは・・・こいつ、天然で、男を奮起させるツボこころえてるんだよなあ・・・<br>「すごくなんか、ないよ。天童くんは、今からもっとすごいことに、挑戦するんでしょ？」<br>にっこり笑って、そう言った。</font></p><p><font size="4">これが計算で言ってんなら、大したもんだと思うぜ。<br>けど、こんなトロい女が、そんな計算して物言えるわきゃあ、ない。<br>おまえ、少なくとも、俺のやる気を引き出すことにかけては・・・凄腕！<br>ああ、そうだ。俺、挑戦ってやつ、してみるかって気分になってるよ。<br></font></p><p><font size="4"><br></font><font size="4">まりもはそこでまた、にこにこしながら、キツいことを言う。</font></p><p><font size="4">「それで、もうケンカもやめるんだよね？」<br>おいおい、なんでここでそんな話が出るんだよ？<br>「エッ！？・・・あぁ、その辺は、そうだな・・・」<br>「なに！？」<br>こいつ・・・けっこう迫力あるんじゃねえ？<br>否とは言えねえ雰囲気だぜ・・・・</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">ケンカ、か・・・<br>べつだん、しなくったって生きてけねえことも・・・ねえよな？<br>なあ、そんなら一つ交換条件ってえの、出してもいいか？<br>「・・・ううう、わかった。俺も男だ、やめる。・・・その代わり・・・なんだ、勉強、ときどき、見てくれるか？」<br>「もっち、ロンロン！」<br>あんまりあっさりと交換条件を飲まれて、俺のほうが驚いた。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">もし、もし、頑張って大学に入れたなら・・・俺、こいつと一緒にいられっかなあ・・・。<br>「じゃあ、卒業したら、俺ら大学生カップルだな！」<br>そう言ってみた。<br>ところがまりもはあっさりと答える。<br>「ただの、同級生だってば！」<br>ちぇっ！こんだけオレに好意的で・・・その答はないんじゃねえ？</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">「いいんじゃねえ？カップルっても。」<br>「よくないよ。そんな、一方的に決めない！」<br>そんな会話を交わして、俺は気づいた。<br>ひょっとしてこいつ・・・・もう決まったやつ、いるんじゃねえか、って。<br>けど、こんな子供っぽいんだぜ？色気なんざカケラもねえし。<br>「なあ、まりも、おまえって、男、いるのか？」<br>一応、聞いてみた。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">えええっ？っていうような顔するまりもにさらに聞く。<br>「つきあってる男がいんのかよ？って聞いてんの！」<br>そしたら返って来たのがこの答だ。<br>「うん、それならたくさんいるよ。」<br>あきれるっきゃ、ねえな。<br>ワザとじゃねえとこが、こいつの凄いとこかもしんねえ。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">「ったく、おまえって。そんなとこでボケかましてんじゃねえよ。ワザとかよ・・・っておまえの場合マジなんだろうけど、さ。カ・レ・シ！！彼氏がいんのかって、聞いてんの。」<br>さすがに、ここまでハッキリ聞きゃあわかるだろうよ。<br>ひどく真面目な顔つきになったまりも。<br>だが、返事はまりもの口からじゃなくて、別のやつがした。</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">「いる。俺。まりもは、売約済み。」<br>長身、程よく筋肉のついた引き締まった体つき、何より・・・ハーフなのか？淡い色の髪に碧の眼をした、男にしては綺麗過ぎる美貌。<br>なんだ？この美形の男は？<br>どっかで見たことあるぞ・・・・・・・</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p><font size="4">俺は少し考え込んで、思い当たった。<br>こいつ、俺の周りの女たちにひどく騒がれてる、。あのモデルじゃねえ？高校生の。<br>そうだ・・・・名前もなんだかスカしてたっけ・・・・葉月・・・珪・・・だ。<br>なんて言った？まりもは売約済み？<br>なんで、まりもとこのモデル男とが・・・・・</font></p><p><font size="4"><br></font></p><p></p>
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<link>https://ameblo.jp/chiikohime/entry-10100349339.html</link>
<pubDate>Mon, 26 May 2008 20:04:47 +0900</pubDate>
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<title>オレの純愛物語 ＜5＞お勉強デイト①</title>
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<![CDATA[ <p><font size="3">なんでもない日曜日のはずだった。<br>朝からひとしきり、臨海公園でスケボーやって、腹へったんで解散して、うちでメシ喰って、腹ごなしに外に出た。<br>これから、どうすっかなあ・・・なんて、ふと傍のサテンを見たら・・・まりもの横顔が見えた。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">あいつ・・・何やってんだ？<br>難しそうな顔して・・・・</font></p><p><font size="3">アルカードってサテンは、品が良くて、俺たちみてえなやつらには縁のないとこだったが、俺はのこのこと、近寄って行った。<br>まりも・・・こんなとこで、おまえ、勉強してんのかよ？<br>なんも、こんなとこで勉強なんかしなくてもよ・・・そう思いながら、俺、思い出してた。<br>この前、別れ際に言ったこと。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「今度、明るい内にお勉強デイトだ！」</font></p><p><font size="3">これって、運命って言うんじゃねえ？<br>俺とこいつの間には、なんかしらただの縁以上のもんが、あるんじゃないかと、思ったよ。<br>いや、俺がそう思いたかっただけなのかもしんねえけどよ。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">ちょこっと入りにくい気がしたけど、そのアルカードってサテンに入ってった。</font></p><p><font size="3">まりもの近くに行っても、夢中でプリントに向かっていて、気づきもしなかった。<br>集中してんだな・・・と思ったら、突然まりもが声を上げた。<br>「ああ！もう～・・・氷室先生め！」<br>煮詰まってたんか？覗いてみたら、どうやら数学のプリントみてえだった。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「誰、それ？・・ふふ～ん、数学の教師かなんか？」<br>声をかけると、間抜けたツラしやがる。<br>「どうして？・・・・いつからそこにいたの？」</font></p><p><font size="3">「ハハ、たまたま窓の外からおまえが見えたんだよ。ホラ、お勉強デイトの約束、したろ？」<br>「してない。」<br>「したんだ、よ。」<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">コーヒーを注文して、まりもの前に座った。<br>なんか言いたそうな顔したけど、まりもはまたプリントに向き直る。<br>へえ・・・シカトかよ？</font></p><p><font size="3">まあいいやと、俺はちょうど運ばれてきたコーヒーを飲みながら、まりもの悪戦苦闘を見物してた。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">どこで、つっかえてんだ？・・・そう思って、プリントを覗き込む。<br>俺、幾何は、超得意だったんだよなあ・・・<br>まりもの考え込んでる問題・・・口出ししていいもんかどうか、迷ったけど・・・<br>あんまり考え込んでぐるぐるしてんの見てて、言っちまった。</font></p><p><font size="3">「それさ・・・その三角形。・・・頂点Ｂから垂直に線、引っ張ってみ。」<br>「ん・・・？」<br>「そんで、裏返したら、そっちのと同じになるんじゃねえ？」<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「スゴイ！スゴイよ、天童くん！！」<br>まりもは、なんの裏もない、純粋に賛嘆の言葉を・・・くれた。</font></p><p><font size="3">なんか・・・ケンカ以外で認められるだなんて・・・どれくらいぶり・・・なんだろう。<br>俺、ちょっと得意になったかもしれねえな。<br>「まあ、な。こう見えても、俺だって・・・・ま、いいや。」<br>いけねえ、いけねえ・・・んな、昔の話してどうすんだよ・・・。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「なに？最後までちゃんと言いなよ。」<br>ところが、まりもは、そう言いやがる。</font></p><p><font size="3">「ああ。中１くらいまでは、さ・・・・やっぱ、いいや。どうせ、信じねえだろ。」<br>話し出したものの、今の俺を見て、そんな話信じてもらえるわけ、ねえなと思った。<br>この俺が、勉強が超出来た、だなんてな。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「信じるよ！、で、なに？」<br>けどよ、まりもの真っ直ぐに、なんの疑いも持たねえ瞳見てっと、続けて話してた。<br>「スゲェ、勉強・・・出来たんだ。ホントだぞ？・・・学校でも１番くらいに。」</font></p><p><font size="3">それは、ほんとの話だ。<br>俺、小学校の時から、勉強だけは出来たし、嫌いじゃなかった。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">いや、もっと言えば、勉強するのって、好きだった。<br>いろんな知識を知って、覚えて増やすのって好きだったし、難しい問題解けたときなんて、すげえ嬉しかったし。<br>まわりのやつらとは、全然レベルが違うってくらい、秀才だった。</font></p><p><font size="3">だから・・・スカシてるとか、そんなふうに思われたんだろうな・・・ダチが出来なかった。<br>それどころか、その頃はチビでもやしっ子みてえなもんだったから・・・イジメられさえしてた。<br>ったく、あの頃の俺・・・悲惨だったよなあ・・・・。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「じゃ・・・どうして、そんな・・・」<br>まりもはそう言った。<br>「フフン、出来損ないになったかって？」<br>「あ・・・ゴメン。」</font></p><p><font size="3">いや、あやまんなくったていいよ。<br>そりゃあ、そう思って当然だろうし。<br>俺、こいつなら・・・なんとなく話してみてもいいか、なんて思った。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">誰かに聞いてもらいたかったのかも・・・しれねえ。<br>なんで、こうなっちまったのか・・・親父や兄貴にだって、言ってねえことだけど・・・なんか、こいつだったら、よけいなことナシで、真っ直ぐに俺の話、聞いてくれるような、気がした。</font></p><p><font size="3">「勉強は・・・好きだったんだぜ、俺。けど、まあなんつーか、こう・・・。ハッキリ言やあ、俺、友達とかいなくてさ。敬遠・・っちゅーの？・・・中学で初めて出来たダチが、ワケありでグレはじめてさ。最初、俺が更生させてやる、なんてガラにもねえこと思っちまってよ。・・・で、つるんでるうちに、な。・・・あは、今じゃ完全に手遅れってやつ？・・・親からもガッコーからも、シカトされてっし、な。」<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">まりもは、痛みをこらえるような顔、した。</font></p><p><font size="3">こいつ、ほんと、なんてえの？<br>お人好し？<br>なんも、そんな自分のことみてえに辛そうな顔するこたぁ、ねえだろう？<br>俺のことなんだし、おまえ関係ねーじゃん。<br>俺のことで・・・なんでそんな辛そうな顔・・・してくれてんだよ？</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">そう思いながら・・・なんとなく胸ん中が、ほっこりするのを感じた。<br>なんか・・・心配してくれる人がいるってのも・・・悪くないもんだよな。<br>俺も・・・まともにいってたら、こうやって、勉強して・・・大学になんて・・・<br>そう思ったら、胸がずきんとした。<br>ガキの頃は、大学進学っていうのが、当たり前の進路のように思ってたっけ。<br>一流大学、間違いなし、なんて言われててよ・・・・<br>ちぇっ・・・昔の栄光？なんて・・・なんになるってんだ、今さら。</font></p>
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<link>https://ameblo.jp/chiikohime/entry-10084822990.html</link>
<pubDate>Wed, 02 Apr 2008 00:05:33 +0900</pubDate>
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<title>オレの純愛物語  ＜４＞　心配？この俺が？</title>
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<![CDATA[ <p><font size="3">俺ん家は、商店街の青果店、「八百天」。あんま流行ってねーチンケな店だが、果物には不自由しねえ。<br>まあ、平たく言やあ、ガキのころから売れ残りのもん、食べさせられて育ったってぇこった。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">それだから、商店街は俺の庭みてえなもんだ。<br>その日も店番してる兄貴を横目に、家を出てふらふらしてた。<br>もう、あきらめられてっから、親父も兄貴も、俺のことはシカトしてるし。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">街はもう薄闇に包まれようとしている。</font></p><p><font size="3">そしたら、前から不景気なツラしたあいつが歩いてくるじゃん。<br>今時分、こんなとこ、なんで歩いてるんだ？三木まりも。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「おお？これから夜遊びか？やるな、優等生。」<br>まさかそんなことはねえだろうと思いながら、そう声をかけた。<br>「天童くん！」<br>びっくりしてやがる・・・・</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">退屈しのぎに、からかってやるか・・・・<br>そういや、こないだ、またデイトしような、って別れたんだ。<br>「よう。・・・なあ、こないだデイトの約束したよな？」<br>「してない！ってば。」<br>すかさず、そう言い返しやがる。<br>それくらいで俺が引くわきゃあ、ない。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「したさ。俺、覚えてっから。」<br>「私は、し・て・な・い、の。」<br>こんな言葉のやりとりも、なんか面白かった。<br>シカトされるのに慣れてる俺には、まともに言い返してくるまりもが、なんか嬉しかったんだ。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「そんな、忘れっぽかったら、困るぜ、優等生。」</font></p><p><font size="3">からかい続ける俺に・・・まりもはなんか眉間にシワ寄せてる。<br>「そんなことより！ねえ、どうしたの！・・・その顔のキズ・・・」<br>ああ、これかあ・・・名誉の負傷ってやつ？<br>「ああ、昼間ちょっとモメて。・・・倍返ししてやったけどな。」<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">まりもの顔は、ますます難しそうになった。<br>俺、ケンカ強いってのは、まあ自慢だったからな。<br>「つーか、俺、連戦連勝だし。・・・カッコいい？」</font></p><p><font size="3">俺の周りの女なら、カッコいいーって、言ってくれるとこだぜ？<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">ところが、まりもは違った。<br>私、怒ってます！って顔になったかと思うとすげえ剣幕で言うんだ。<br>「・・・カッコよくなんか、ない！・・・もう、やめなよ。」<br>俺、一瞬ひるんだけどよ・・・今の俺、他人に誇れるもんなんて、ケンカが強いってくらいのもんだけしかねえんだよ。<br>それ、否定されるってのは・・・俺を否定されるような、気がした。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「あ、信じてねえ。この辺りで、はね学の天童って聞いてみ？ちょっとした有名人だぜ？」<br>だから・・・そう言ったさ。<br>ちょっとは、俺の存在感ってやつを認めて欲しかったのかもしれねえ。<br>そしたら、まりもは、悲しそうな顔になった。<br>俺にしてみりゃ、心底意外なリアクションだったし、その後に続いた言葉にも驚かされた。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「もう・・・バカ！だから、ケンカ売られるんじゃない！・・・こんなこと、いつまで続けるつもり？いつかは、ひどい目に合うよ！・・・心配だよ・・・」</font></p><p><font size="3">心配・・・？だってぇ？・・・この俺が？・・・・<br>俺、目の前のまりもを、つくづくと眺めちまった。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">そんなこと・・・俺に言うやつなんか、初めてだった。<br>「バカもん！」だとか、「不良！」だとかは、言われ慣れてっけど・・・この天童壬に、「心配」だなんて言ったやつは・・・遠い昔のお袋くれえなもんだぜ？<br>おまえは、俺のなんだってんだよ？ええ？保護者なんかよぉ？</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">ほんとに不思議だったんだ・・・なんで他人の俺のこと、そんなふうに思えるんだ？って。<br>「なあ・・・心配って・・・俺がか？」<br>「うん・・・・」<br>半信半疑で聞いた俺に、まりもはしごく当たり前のようにうなづいた。<br>ため息が・・・出た。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「なんか・・・調子狂うんだよなあ。おまえみたいな、お嬢ちゃんってのは・・・」<br>思わず、そう言っていた。</font></p><p><font size="3">まりもは、黙り込んでいた。<br>ちっきしょー・・・マジ、調子狂わされてるじゃん、俺。<br>なんか・・・こいつと話してると、俺、時分がまともな人間みたいな気分になってくるじゃん。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">なんか・・・やべえんじゃねえ？<br>けど・・・こいつには・・・あんま俺のワルんとこなんか、見せられねえな、なんて思っちまった。<br>「よーし、今日は見逃してやるよ。・・・その代わり、今度、明るい内にお勉強デイトだ！・・・・<br>いいな？約束したぜ。・・・じゃあな？」</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">俺は、そう言うなり、走り出していた。<br>なんか、これ以上まりもといたら・・・自分が自分でなくなっちまうような、そんな気がして。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p></p>
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<link>https://ameblo.jp/chiikohime/entry-10078471374.html</link>
<pubDate>Sun, 09 Mar 2008 00:43:08 +0900</pubDate>
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<title>オレの純愛物語   ＜３&gt;　再会</title>
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<![CDATA[ <p><br><font size="3">もう二度と会うこともねえだろうって思ってた、そのまりもに再び出会ったのは、テスト前のある日のこと。<br>テストったって、俺にやあ関係ねー。いつものようにフラフラうろついてたんだ。<br>その時、本屋から出てくる女に目がいった。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">この前の・・・あのトロい女じゃん。<br>なんで、すぐにわかったんだろうな・・・はば学の制服着てるってのに、俺、すぐにわかった。<br>あの時の心配そうな顔・・・あんな顔しやがるもんだから、覚えてたんだろうか？<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「カ～ノジョ♪、デイトしようぜ。」</font></p><p><font size="3">なんで声かける気になったのかも、わかんねえ。<br>やっぱ・・・あの時のこいつの目なんかな？俺、あんな心配そうな目されたのって、小学生のときに離婚して出てったお袋くらいしか、覚えがねえ。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">俺、今でこそこんな強面だけど・・・小学生の頃っちゃ、イジメられっ子だったからな。<br>お袋には・・・心配かけたもんだ。</font></p><p><font size="3">女は・・・ぽかんと、間の抜けた顔してやがる。<br>やっぱこいつ、トロくせー。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「よう！・・・なるほどな、その制服、はば学のお嬢サマってワケか。」<br>嫌味な言い方、しちまう。<br>なんてえか・・・はば学っていうのは、ここいらじゃ金持ちで、頭イイ・・・そんなイメージがついてまわってっから、コンプレックスっつーの？そんなもんが有ったかもしれねえ。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「なんなの？」<br>「いや、ほら。・・・お高くとまってるし。」<br>俺がそう言うと、キッと俺を睨みつける。<br>「ほっといてよ！関係ないでしょ！？」<br>へえ、けっこう気の強いとこも、あるじゃん。</font></p><p><font size="3">ふと、思う。<br>俺のこと、怖くねえのかな？こいつ・・・<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">こんなはば学のやつらなんて、俺にふつう、びびるんじゃねえ？<br>そう思ったら、可笑しくなった。<br>こいつ、けっこういい度胸してんじゃん。</font></p><p><font size="3">ちょっと、ちょっかい出したくなった。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「関係あるだろ？　なんせ、これからデイトなんだから。」<br>一瞬、目を丸くすると、言い返してきやがる。<br>「まさか！誰が名前も知らない人なんかと！」<br>なあ、おまえ、ナンパされたら、シカトするんが１番なんだぜ？<br>そんな言い返してたりなんかしてりゃ、いいようにされちまうぞ？</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「名前を知りたきゃ、まず自分から。・・・はば学じゃ、教えねえの？」<br>からかってやる。<br>ふん、ぐっと詰まってやがるぜ。<br>けど、まさか・・・<br>「三木・・・まりも。・・・２年生。」<br>こんな俺みてえな男に、本気で名乗るなんて、思わなかった・・・</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">２年か、俺と、タメじゃん。<br>なんか、ちょっと嬉しくなった。<br>「あ、学年、一緒。俺、天童　壬。羽ケ崎学園。ま、制服見りゃあわかっか？<br>でも・・・まあ、そうだろうなぁ・・・」<br>「なによ？」<br>「いや、金持ちで優等生のはば学のお嬢さんじゃ、寄り道なんて、出来っこないか。」</font></p><p><font size="3">挑発、してやった。<br>俺、この「三木まりも」と名乗った女を、からかって・・・面白がってる。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「そんなこと、言ってないでしょ！！」<br>案の定、言い返してきた。<br>こいつって、単純過ぎやしねえ？<br>すかさず、腕を掴んで言ってやった。<br>「じゃあデイトだな？決まり！ゲーセン行こうぜ！」</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">途中、逃げだしゃ、それでも良かった。<br>けど、まりもは付いてきたんだ。<br>まあ、俺が強引に引っ張ってったのもあったけどな。<br>なんか・・・もう少し、こいつからかってやるのも、面白えかな、なんて思った。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">ゲーセンに着いて、声をかける。<br>「カ～ノジョ、なにからやる～？」<br>「あのね、その『カ～ノジョ』っての、やめてよね。」<br>そこ、突っ込むのかよ？<br>ならばと、俺は今聞いたばかりの名前を呼び捨ててやった。<br>「じゃあ、まりも、なにから？」</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">まりもは、何か言いた気な顔をしたが、何言っても無駄か・・・くらいに思ったんだろ、それとも、<br>「カーノジョ」って呼ばれるよりは、マシだと思ったんだろうか、そのことについては、何も言わなかった。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「あれに、する。」<br>まりもが選んだのは・・・いや、ＵＦＯキャッチャーは、べつにいいんだぜ。<br>けど、戦隊ボルバビンのヌイグルミって、どうよ？ガキじゃあるめえし。</font></p><p><font size="3">「あれって・・・おまえ・・・あれ、かあ？」<br>「うん、弟が好きなんだよ、あれ。」<br>「ふ～ん、・・・ま、いいっかぁ。よし、俺がコーチしてやっから、頑張れよ。」<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">弟・・・か。<br>仲、いいんだろな、こんな時に弟の好きなヌイグルミ、取ってやっかなんて思うくらいには。<br>この頃、口もきいてない兄貴のこと・・・思った。<br>ガキの頃は、兄貴の後ばっかり、追いかけてたってのによ。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">はば学のお嬢で、こんなのやったこともねえだろ、そう思ったんだが、まりもは案外上手かった。<br>「アハハッ！おまえ、ヌイグルミ、取りすぎだろ？店のヤツの顔見てみろよ。スッゲェ顔してるぞ？」<br>「もう、天童くんが、やらせたんでしょうが・・・」<br>まりもは、ふくれっ面して言い返す。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">なんか・・・俺たち、ダチみてえじゃねえ？<br>ヌイグルミを取るのに夢中になって、ころころ笑う顔が・・・可愛いんじゃねえ？そう思っちまった。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">いいかげん、ヌイグルミを取ってたら、外はもう薄暗くなってた。<br>「おまえんちの近くまで、送ってやるよ。」<br>女にそんなこと言ったのは、初めてだった。<br>俺の知ってる女は、送ってやらなきゃいけないって思うようなやつ・・・いなかったからな。<br>こいつは、なんかトロくて、単純で、ほっとくと、危なっかしいような、そんな気がしたんだ。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「ここまで来たら、もうすぐそこが家だよ。」<br>公園でそう言うまりもに、ここまでな、と言ったら、<br>「うち、もうすぐ、そこだよ。お茶でも出すから寄って行きなよ。尽、あ、私の弟なんだけど、お礼も言わせたいし。」<br>そんなことを言うんだ。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">俺、まじまじと、まりもの顔を見た。</font></p><p><font size="3">「まりも。おまえ、バカって言われねえ？」<br>俺にそう言われて、まりもはムッとした顔をした。<br>あ、いや、おまえを怒らせるつもりは無かったんだ、ただ・・・・<br>「いや、悪りぃ、俺の言い方がバカだった。・・・おまえ、こんなの連れて帰って、家の人にどう思われっか、とか、近所のオバちゃんたちに出会って、どんなこと言われるかって、考えねえの？」<br>俺みてえに、あきらかにワルだってわかるやつを・・・ごく普通の友達に言うみたいなこと言ってるまりもが、信じられなかった。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">まりもは、不思議そうな顔をする。<br>「俺みたく、いかにもワルですってヤツとつるんでるだけで、おまえの評判、悪くなっぞ。」<br>「だって、天童くん、ワルじゃないもん。」<br>俺・・・思わずまりもをまじまじと見ちまった。<br>俺が・・・ワルじゃないって・・・そんなこと言うやつなんて、今までいなかった。</font></p><p><font size="3">「おまえって、人を見る目ねえって言われねえ？」<br>「言われないよ、そんなこと。私は、ね。自分の目で見たことしか、信じない。私の見た天童くんは、ワルじゃないもん。」<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">俺・・・言葉が出なかった。<br>今まで・・・こんな真っ直ぐに俺を見たやつが、いたか？<br>みんな評判だけで、俺のこと判断して、近寄ってくるやつなんざ、いなかった。</font></p><p><font size="3">こいつは・・・・自分の目でみたことしか信じないっていう。<br>こいつの目には・・・俺はワルじゃないって、映ってるっていうのか？<br>ただの、はば学のお嬢だと思って、からかってやろうとした俺のほうが、こいつをちゃんと、見てなかったんだ、な。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">「ゴメンな、さっき。」<br>思わず、そう言ってた。</font></p><p><font size="3">「俺、おまえって、もっと嫌味なやつかと思ってた。だから、挑発して、引っ掛けるみたいなこと、しちまって・・・」<br>「ううん、ゴメンは、お互い様だよ。私だって・・・天童くん、もっと怖い人かと思ってたもん。」<br>言うじゃないか、こいつも。<br>そこで、俺たちは吹きだしていた。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">悪いこと、しちまったな、こいつに。<br>「なあ、おまえ・・・ホントは今日、勉強かなんかの予定じゃなかった？」<br>「うん・・・ホントは、ね。テスト前だし。」<br>引っ張りまわしてすまなかった、そう言う俺に、まりもは事も無げに楽しかったからいいんだと言った。<br>「いや、よくねえよ。そういうの・・・・よくねえ。」<br>おまえは俺と違って・・・まともなんだから、俺みたくさぼらしたりしちゃいけねえんだ。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">その時、俺の携帯が鳴った。<br>ダチからだ。<br>また、もめてんのかよ。<br>しゃーねーな、行かなきゃな。<br>まりもを見て、少し迷ってから、言ってみた。<br>「ワリぃ。ちょっとヤボ用が出来ちまった。・・・・なあ、またデイトしような？」<br>ちょっとだけ・・・いや、半分くらいは本気で。<br>なんか、会えるもんならまた会ったら面白いんじゃないかって。<br></font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">まりもは驚いた表情だった。</font></p><p><font size="3">返事を聞いちまうのが、なんだか怖くなって、俺はそのまま走り出す。<br>途中で、これだけは言っとかなきゃ、と思って、立ち止まって怒鳴った。<br>「期末、ガンバレよ！」<br>俺も、どっかで間違ってなかったら・・・あいつみてえなやつらと、さあ試験だ、なんて過ごす日々があったんだろうか・・・そんなこと考えながら、仲間の待つ修羅場ってやつに向かって走った。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">今思えば・・・この時すでに、ちょこっとは惚れちまっていたのかも・・・しれねえな。<br>あの、真っ直ぐな眼に。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><br></p>
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<pubDate>Sat, 09 Feb 2008 00:38:19 +0900</pubDate>
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