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<title>にいなのブックカフェ</title>
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<description>つれづれなるままに書きつづるジャンルを超えた小説や漫画など。恋愛・家族もの・SFなど。ない感じのものを作りたいです。</description>
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<title>結婚できないシンデレラ（8）</title>
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<![CDATA[ <p>しばらく二人は静かだった。</p><p>お互いにまだよく知らない者同士、打ち解けていないというか、沈黙が多い。それでも涼はあまり気遣うこともなく自然体で、それでいてこちらを鋭い目の奥で観察しているような感じだった。</p><p>きっと女慣れしているから余裕があるんだろう。</p><br><p>「仕事は何をしてる人？」</p><p>たまらず、ひな子から言葉を発した ― さりげなく。沈黙は苦手だ。</p><p>「広告代理店の営業」</p><p>「へえ」</p><p>ひな子は妙に納得した。ルックスだけでなく、性格も堂々としているし、男からも好かれそうなタイプだから、営業に向いているような気がした。</p><p>「ひなちゃんは？」</p><p>「商社で英文事務だよ」</p><p>英文事務といっても、ひな子の会社の場合、普段は貿易事務のアシスタントとして仕事をしていて雑用も多い。</p><p>貿易事務に転属したいが、空きがなくなかなか任せてもらえない。</p><p>が、そんなことはここではあまり話さないほうがいいことだった。</p><p>「英文？英語とか話せるの？」</p><p>「うんまあ一応…」</p><p>「スゴイじゃん。オレそういうの尊敬するなあ」</p><p>涼は目を輝かせた。</p><p>「まあね。ハワイに1年留学してたから」</p><p>本当は現地で日本人としか関わらなかったからほとんどしゃべれない。</p><p>会社でも簡単な電話の取次ぎくらいしかしていない。しかも近頃、留学も英語ができることもそんな珍しいことではない。</p><p>「ハワイかあ。いいね、オレよくサーフィンやるからハワイは一度行ってみたいんだよね」</p><p>「へえ、サーフィンやるんだー。すごいじゃん。ハワイ良かったよ。車でよくビーチに行って、帰りにバーベキューしたりホームパーティーしたりね」</p><p>「いーなあ。ひなちゃんもやるの？サーフィン」</p><p>「…昔はね」</p><p>昔1度やったけどクラゲに刺されて死ぬほど痛くて辞めた、というのが正しい。</p><p>ひな子は話題を変えた。</p><p>「家は、あのバーの近くなの？」</p><p>「ん、妙蓮寺」</p><p>「ふーん、わりと近いんだね」</p><p>かなりの至近距離に住んでいる。妙蓮寺はひな子の住む東横線白楽駅の隣だ。</p><p>「ねえ…」</p><p>「ん？」</p><p>なんであのときあのバーにいたの？</p><p>とはストレートに聞けない。</p><p>「あのバーには結構行くの？」</p><p>ソフトな質問に変えた。</p><p>「あのバー？初めて。通りがかって、帰る前にちょっと寄っただけだよ。白楽に友達が住んでるからわりと白楽には行くけど。あの日はいろいろまあ…」</p><p>それ以上、涼は言わなかった。</p><br><p>ふうーん、いろいろまあ…？</p><p>その友達って女？</p><p>女とただならぬ関係か？</p><p><br>余計な突っ込みを入れそうになった。</p><p>たぶんその疑いは正しい。</p><br><p>どうでもいいことだ。</p><p>女なんて涼の顔なら周りにいくらでもいるはずだし、それがどんな存在かなんて一々気にするだけムダに思えた。</p><p>大事なのは、その取り巻きの中からいかに自分が彼の愛情を勝ち取るかだ。そのための努力さえすればいい。涼にとって魅力的な女として振舞っていれば。</p><br><p>これは、形にならない恋愛だ。</p><p>いくら涼が魅力的にしていても、遊んでいる男だという不信感もあるし、年下だし、ひな子は涼をある意味冷めた目で見ている。でもそれはそれでいい。</p><p>これは、どちらが相手を陥落させるかが面白いチェスなのだ。</p><br><p>気があると見せかけて引いて。</p><p>どちらが片方の陣地に引っ張り込まれ、本気になるかの、ただのゲームだ。</p><br><p>ひな子の、プライドを賭けたゲーム。</p><p>こうも言えた。</p><p>20代最後の冒険にして、恋愛のブランクを埋めるための恋愛のリハビリ。</p><br><p>人をあざむく罪悪感は、ひな子にはもうなかった。結婚の焦りも頭から消えていた。</p><p>これは、自分に必要なゲームなのだ。</p><p>冬の間だけの。</p><br><p>ひな子は「何か」が降りてきたように、いい女を演じきろうとしていた。</p><p>まるで親友の美和子でも乗り移ったようだ。</p><p>自分が今何をすべきか、その「何か」が全て教えてくれた。</p><p>意味深な目線や口元や、笑うタイミング、男心をくすぐりそうな声の質、しゃべり方、話の内容まで、それによって巧みにコントロールされるようだった。</p><p>ひな子はそんな自分を楽しんでいた。涼も、そんなひな子に好奇心をくすぐられているようだった。</p><br><p>わたしを見る涼の目ちょっとキラキラしてない？</p><p>もしかしてあなた本気になってきちゃったわけ？</p><br><p>ひな子は内心笑みを浮かべていた。</p><br><p>店員が待ちに待ったペンネを運んできて、ひな子は1さじ口に入れた。</p><p>ペンネは、とろけたチーズとトマトが挽肉とよく絡まって濃厚な味となり、文句無くひな子のBEST3に入るくらいのおいしさだった。レシピが知りたいくらいだ。</p><p>「ほんとにおいししね、これ」</p><p>「でしょ？やっぱ来てよかった」</p><p>涼は笑みを浮かべて、上目づかいに言う。</p><br><p>涼はそれから、自分の趣味のサーフィンやダーツについていろいろ熱っぽく話した。</p><p>ひな子が顔をほめて、モデルの経験がありそうと言うと、高校・大学と雑誌のモデルをしていたことを話してくれた。そこでできた有名人とのつながりとか、普通の女の子だったらかなり舞い上がってしまいそうな話題をひな子は、柔らかい微笑を浮かべながら、涼の目を見つめて、黙って聞くことに徹していた。</p><p>涼は上手な聞き手を得て、満足げに話していた。</p><br><p>それからしばらくして、二人はレストランを出た。</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10150718750.html</link>
<pubDate>Tue, 14 Oct 2008 17:00:15 +0900</pubDate>
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<title>結婚できないシンデレラ（7）</title>
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<![CDATA[ <p>やっぱり帰ろう。</p><br><p>ひな子は後ずさりした。</p><p>が、その時涼の背中がマンションの1階を抜けてなぜか裏へ回った。</p><p>恐る恐る様子を見に行く。</p><br><p>すると小さな看板が出ている。</p><p>木製の看板に「六」と書いてある。</p><p>大きくとった窓から温かい明かりが漏れている。</p><p>明らかにレストランだった。</p><p>ひな子の肩から力が抜けていった。</p><br><p>なんだー、よかった…。</p><br><p>少し足早に涼のほうへ歩いていく。涼は口元に笑みを浮かべて言った。</p><p>「まあ入って。ここ”むつ”っていうんだけど、結構おいしいよ」</p><p>「へ、へえ」</p><p>今までの不安を隠すように余裕ぶってひな子は返事した。</p><p>涼に腰を抱かれて温かい店内へ入る。</p><p>中は20畳ほどの広さで、15人くらいが入れるほどの洗練された雰囲気の小さな店だった。</p><p>「いらっしゃいませ」</p><p>若い女の子が声をかけてきた。</p><p>「予約の奥田です」</p><p>「かしこまりました。ご案内します」</p><br><p>予約してくれてたんだ。こんな雰囲気のいい店を。</p><br><p>ダークブラウンの家具やダウンライトで統一された店内は満席に近い状態だった。</p><p>こんなにわかりにくいところにあるのに満席に近いということは、よほどおいしい店なのだと思った。</p><p>ひな子は感激した。</p><p>そして今まで失礼な想像をしていた自分を恥じた。</p><p>少なくとも涼は自分を気に入ってくれているのだと感じた。</p><p>本当にどうでもいい女ならこんなところに連れてこない。そう思うと素直に嬉しかった。</p><br><p>案内された奥の席に座る。</p><p>「どうやってこんなところ見つけたの？」</p><p>コートを脱ぎながら聞いてみる。ひな子の狙い通り、涼が鎖骨の見えるワンピース姿に意味ありげな視線を送った。</p><p>「ん？高校の時この近くで古着屋のアルバイトしてたんだけど、仲のいいお客さんがオレに紹介してくれたんだ。しばらく来てなかったけど、今日久しぶりに食べたくなって予約した」</p><p>「え？高校生の時こんなところに？」</p><p>「…まあ、な」</p><p>あいまいな返事だった。なんとなくひな子はその「客」が年上の女のような気がした。…それは置いといて。</p><p>「なんにする？」</p><p>メニューを開いて涼が聞いてきた。どれも選びがたい香ばしそうなパスタやピザ、メインディッシュの名前が並んでいる。</p><p>「そうだね」</p><p>「これウマイよ」</p><p>涼のしなやかな指先が「茄子とトマトとチーズのペンネ・グラタン風」を指す。</p><p>名前がすでにおいしそうだった。</p><p>「じゃあこれ」</p><p>迷わず決める。</p><p>涼もそれを選んで、それから二人で食べる「海と山の幸サラダ」と「オマール海老とわたり蟹のスープ」を1品ずつ追加し、店員を呼んだ。</p>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10149055783.html</link>
<pubDate>Sun, 12 Oct 2008 10:40:42 +0900</pubDate>
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<title>結婚できないシンデレラ（6）</title>
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<![CDATA[ <p>車はクリスマス一色のランドマークタワーとワールドポーターズを通り過ぎていく。</p><p>今年のクリスマスはきっと一人じゃない。</p><p>ひな子は窓の向こうのまばゆい夜景ににんまりと笑みをこぼした。</p><p>車に乗っている間ずっと、涼は絶対に男の子にしか理解できないようなロック（オルタナ？）を聞いてご機嫌だった。</p><p>1つわかったのは、涼は昔、CDデビューしそうなバンドにいて、ギターを弾いていたということだ。結局デビューの話は流れて解散してしまったという。</p><p>イケメンとバンドとはなぜかありがちな組み合わせだと思った。ひな子のイケメン友達もバンドを組んでいる人は多い。そして漏れなくギターかボーカルなのだ。彼らがドラムやベースをやるのは確かに想像できない。</p><p>ひな子は、涼の少し自慢げに曲作りの話なんかをするのを、多くの女がそうするように、真剣に聞き入っているふうにしながら、涼のちょっと子供っぽい部分をかわいいと思っていた。</p><p>涼は時々急に無口になった。そういう時、本当に何を考えているのか読み取れなくて不安にさせられる。</p><p>もしくは、全く何も考えていないのかもしれない。</p><p>ひな子は運転する涼のまっすぐで大きな目をそれとなく観察しながら、気になっていたことを聞いた。</p><p>「ところで、年まだ聞いてなかったね。いくつ？」</p><p>「28」</p><p>返ってきた数字にひな子はガクゼンとした。</p><br><br><p>What?</p><br><br><p>ひな子の恋愛カテゴリーに年下は存在しない。</p><p>「ひなちゃんは？」</p><p>「…29」</p><p>「へー年上だ」</p><p>涼も考えてなかったようで一瞬動揺が見られた。</p><p>その後しばらく2人は沈黙した。ひな子は別に恥じることもないのに、気まずかった。</p><br><p>…絶対今、おばさんって思われた。</p><p><br>ほどなく車は元町に入り、商店街の中をしばらく走ってから街中の立体駐車場に入った。</p><p>車を駐車場に止めて、そこから歩くことになった。</p><p>予想外にまともな展開だったので（もっとヤバイ場所で降ろされるかと思っていた）、ひな子は内心、心の底から救われた気がした。痛い目には合わないようだ。</p><p>と同時に、これからの流れに期待をせずにはいられなかった。わざわざ元町まで来て、居酒屋はない。</p><p>フレンチか高めのイタリアンか。隣に中華街があるので、中華という選択肢もある。お腹だって空いてきている。</p><br><p>さて、キミはどんなレストランに連れてってくれるのかな？</p><br><p>商店街のメイン通りではない細い小道をまっすぐ歩く。すでにレストランやバー以外はシャッターを下ろしている。</p><p>涼というグッドルッキングを隣に置いて、人が振り返るので、ひな子は年甲斐もなく得意になって、わざと年下の男の腕に抱きついてみたりした。高いダイヤモンドでも身につけたみたいに無敵な気持ちになった。寒さをすっかり忘れていた。</p><br><p>正直年下っていうのにはびっくりしたけど、まあいっか。</p><br><p>あまり気にしないように努める。</p><p>急に左に曲がり、山手方面に坂を上っていく。あたりが電灯の明かりだけになり、心細くなるほど人気もない路地をさらに曲がって。</p><br><p>こんなところに店が？</p><br><p>ちょっと、本当にどこに行くつもり～？</p><br><p>また怖い考えが吹き返しそうで焦る。話していて、涼がそれほど悪い人間でないことはなんとなくわかってきた。が、何を信用していいのかわからないこの世の中なだけに…。涼についてきてしまったひな子自身も悪いのだが。</p><p>「ねえ…」</p><p>ひな子が問いただそうとしたとき、</p><p>「ここだよ」</p><p>涼が急に向きを変えて、とあるマンションの中へ入っていく。</p><p>斜面に立っている、中型の何の変哲もないマンションだ。</p><br><p>なに？まさかここ涼のマンション？</p><p>そんな、いきなりお宅訪問！？まだ心の準備が…</p><br><p>涼はどんどん進んでいく。</p><p>ひな子は後をついていきながら心臓の鼓動が大きくなるのを感じた。</p><br><p>涼の気持ちが読めない。読むのも怖い気がするし。</p><p>何を考えてるんだろう？やっぱり怖い想像通りの男or単に遊び人なのか。</p><br><p>もうありとあらゆる酷いことしか浮かばなかった。</p>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10148981514.html</link>
<pubDate>Wed, 08 Oct 2008 20:12:50 +0900</pubDate>
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<title>結婚できないシンデレラ（5）</title>
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<![CDATA[ <p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">ひな子は横浜駅のルミネの前で待っていた。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">仕事を<span lang="EN-US">6</span>時に切り上げた後の<span lang="EN-US">1</span>時間半の間に、カードで光沢のあるタイトなワンピースとブーツを買い、それをコートの下にわざと見せるように着て、しっかりとメイクをし、髪を巻き、どこからどう見てもカッコカワイイ系の女に変身している。今日会社に持ってきていたカバンが安物のカバンでなく、グッチでよかったとホッとした。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">今日は金曜。中央改札口は、歩きにくいほど人でごった返している。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">同僚と飲みに行くサラリーマンや、彼氏を待っている女の子があちこちにいる。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">…涼はどんなところに連れてってくれるんだろう？<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">ひな子は涼のプランを想像した。単なる遊び相手としてなら、サプライズ的な高いレストランに行くことは多分ない。だとすると、西口の安いイタリアンかもしかしたらそこらへんの居酒屋？<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">そちらはあまり考えたくなかった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">お酒に酔ったあと、きっとウチに来て、大事なものを取りに来たついでにとかいって泊まっていくんだろうな。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">そしてきっとセックスする。わたしは<span lang="EN-US">1</span>度目は全然記憶にないから、初めてのセックスみたいなものね。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">1</span><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">度目ってどんなだったんだろう？<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「けっこう<span lang="EN-US">H</span>なんだね」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼の言葉がこだました。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">わたし感じて大声でも出してたのかな…？<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼ってどんなセックスするんだろう。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">それは今日わかる。ひな子は期待してしまった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「こんばんわ」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">目の前で聞き覚えのある声がした。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼だった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「こ、んばんわ」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">あまりに唐突でヘンなタイミングだったので、おかしな返事になった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼は予想を裏切ってスーツではなかった。ジーンズに黒い細身のショートコートを着て、中は数字の入った<span lang="EN-US">T</span>シャツというカジュアルかつオシャレな雰囲気だ。鼻が高く、整った顔だちに長身なので、モデルみたいによく似合っている。涼を惑わすつもりが、こっちが戸惑ってしまった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼はひな子の会心の出来の服装に一瞬焦点が合ってから言った。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「もしかしてけっこう待っちゃってた？ごめんな。一回家戻ったからな」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「大丈夫だよ。なんで家に戻ったの？」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「ん、まあちょっと用事あって」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「そう」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">そういうこともあるかと思い、ひな子は深く聞かなかった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「とりあえず、こっち行こう」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">急に涼がひな子の手を握って引っ張ってきた。男に手を握られることには多少慣れているが、さすがに涼にはドキドキする。今までのどんな美形の男とも次元が違う、完璧ともいえるルックスがそうさせるのかもしれない。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼に引っ張られる形で西口の高島屋方面に抜けていく間、それとなく女子からの視線を感じるようだった。涼の顔はとにかく目立つのだ。ジロジロとはっきり見てくる視線もある。が、ひな子にはそれが心地よく、思わず優越感を感じてしまった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">自慢の彼氏に手をつながれている構図。女の誰もが羨ましがる絵。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">オトコってやっぱ顔？<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">収入でも性格でもなくて、見た目？<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">なんかすごい快感…</span><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"></span></p><p> </p><p></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">高島屋を過ぎたところに来て、涼は立ち止まった。横に黒い<span lang="EN-US">B</span>系のワゴン車があった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「乗って」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼が言いながら運転席に乗る。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">歩きでどこかに行くことを予想していたひな子はこの展開に凍った。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">のろのろとドアを開け、乗ろうかどうか迷う。よく知らない男の車に乗って大丈夫なんだろうか？<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">コイツ、実はヤバイ男なんじゃ…<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">ひな子の頭がどんどん悪いイメージを作り出した。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼が途中で豹変してひどい暴力を受けるとか、脅されて金を騙し取られる。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">車で行った先に仲間が居て、何人にも暴行されるかもしれない。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">心配するのはひな子の悪いクセだったとしても、世の中にはそんなニュースが日々あふれている。注意するには十分すぎる状況だった。自分の浅はかさを呪った。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「大丈夫だって。俺ってアヤシイ感じ？」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">戸惑うひな子を察して涼が優しく声をかけてくる。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「そんなことないけど…」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">そんなことある。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">中から好きな<span lang="EN-US">R</span>＆<span lang="EN-US">B</span>が流れてきた。<span lang="EN-US">Ne-Yo</span>だ。少し親近感を覚えた。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼に対する好奇心はやはり抑えられなかった。このまま拒否すればもうこの魅力的な男には会えない気がした。見たままの涼の人柄を信じ、ひな子は覚悟を決めて助手席に乗った。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「とりあえず、メシね」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「そうだね。ねえねえどこ連れてってくれるの？」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">猫が甘えるようにひな子はきいた。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼のカッコよさに圧倒されていたが、圧倒するのは本来ひな子でなくてはならなかった。だから、一緒に居る間はできるだけ計算高く、魅力的にふるまうことにしようと思っている。なんといっても、このゲームに勝つのはひな子なのだ。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">「着いてからのお楽しみ」<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">不敵に涼が笑った。その瞳がいたずらっぽく光って魅力的だった。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">涼は<span lang="EN-US">i-pod</span>をいじって、全く知らない曲になった。<span lang="EN-US">ROCK</span>とラップを合わせたようなもので（レイジアゲインストザマシーンだと教えてくれた）、ウーファーから出るガンガンの低音とギターとが骨と頭に来るようだ。ほとんど未知との遭遇だ。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">へえ、意外とやんちゃなんだ。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span lang="EN-US" style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt"><br></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 1.5pt; TEXT-ALIGN: left; mso-pagination: widow-orphan" align="left"><span style="FONT-SIZE: 9pt; FONT-FAMILY: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-bidi-font-family: &quot;ＭＳ Ｐゴシック&quot;; mso-font-kerning: 0pt">車は高島屋を離れ、ひな子の運命を乗せてどこかに向けて走り出した。<span lang="EN-US"><br></span></span></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt"><span lang="EN-US"></span></p><p><font face="Century" size="3"> </font></p><p></p>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10148893491.html</link>
<pubDate>Wed, 08 Oct 2008 16:48:23 +0900</pubDate>
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<title>結婚できないシンデレラ（4）</title>
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<![CDATA[ <p>！？彼からのメールだ…</p><p>これってもしかしてわたしに会いたいってこと？</p><br><p>彼のほうもわたしのことが気になってたりして…</p><p>でもわたしなんかに？大事なものってなんだろう…</p><br><p>ひな子は驚くと同時に心が少しどきどきするのを感じた。</p><br><p>彼に会える！ヤダもしかしてこのどきどきって恋のはじまり？</p><p>ひな子は久しぶりの恋の予感に気持ちの高まりを感じていたが、その、上がっていった感情の波が急にフラットになった。</p><br><br><p>待ってよ。なんかこの展開おかしくない？できすぎてない？</p><br><br><p>ひな子の防衛本能がチクチク働く。</p><p>世の中そんなに甘くない。福袋でも宣伝過剰な化粧水でも金儲けができるとウタった金融商品でも、できすぎた話にこそ注意しなければならない。</p><br><p>簡単に返事をしちゃっていいんだろうか？</p><br><p>ダメ。絶対ダメ。</p><br><p>どこに住んでてどこの会社のどんな人間かも知らない男に本気になるなんてダメ。</p><p>これは完璧に遊び相手だと思われてるパターンよ。</p><p>大事なものを取りに行くっていうのは口実で、ヤリモクだって！大体いかにも女に不自由しなそうな男がバーなんかで会った女を相手にするわけがない。</p><br><p>今までだって何人かいたじゃない。怪しい男。クラブで知り合った妻子持ちっぽいDJとか、大学の飲み会で突然隣に座ってきた超モテる金持ちの先輩とか。みんなどこかウソっぽかった。</p><p>本命じゃないけど、ちょっとひっかけてやるかっていうウサンくささがぷんぷんしてたじゃない。</p><br><p>顔にだまされるな、絶対危険な男なんだから！</p><br><p>強い自制心が、うねる好奇心を押さえつけようとしていた。</p><br><p>急に非常階段の扉が開いて、タバコを吸っていた人が出てきた。</p><p>12月の風が吹き込んでくる。</p><p>なんだか寂しい気持ちにさせる風だった。</p><br><p>彼の目、キレイだったな。。</p><p>シャワーから出てきたときもなんか期待を裏切らずオトコ前で…</p><br><p>携帯を握り締める。<br></p><p>冬の間だけ…</p><p>一緒にいられたら…</p><br><p>そのあとちゃんと結婚に向けてまともな人を見つけるとか…<br></p><p>寒さが心を弱くするようだった。</p><p>ひな子は迷いながら親指を動かした。</p><br><p>「どうしようかなあ。ちょっと今日は予定が…」</p><br><p>その後の言葉をどう続けようかしばらく思案して、次の言葉を続ける。</p><br><br><p>「でも大事な忘れ物なら、しょうがないね。何時に来るの？」</p><br><br><p>ひな子の防衛本能は結局、彼に対する好奇心や期待に勝てず、もろく崩れ去った。<br></p><p>期待と後悔をしながら席に戻ると、再びメールが入る。こっそり見ると、</p><br><br><p>「よかった。じゃあ7時半ころ横浜で待ち合わせよう！せっかくだからご飯でもどう？その後取りに行くから」<br></p><br><p>彼のメールだった。</p><br><br><p>ご飯一緒に食べてくれるんだ。もしかしてわたしのこと真剣に考えてくれてるから？？</p><br><p>―　無い無い。<br></p><p>はあ。もう何をしてんだろわたし…</p><br><br><p>自分から罠にかかりに行っているようなものだ。</p><p>今からでも引き返せば、傷つかず、また波のない穏やかな毎日が待っている。</p><p>結婚相談所に登録するなり何なりして、まっすぐ結婚に向けて準備する。これが29才のまともな考え方だ。<br></p><br><p>それとは真逆に、20代はあと少しで、恋愛に冒険するなら今のうちという考えもひな子の心の中でドクドクと激しくうねっていた。</p><br><p>パッと、ひな子の頭にある考えがひらめいた。</p><p>それは同じ年の親友・美和子の奔放ぶりだった。</p><br><p>彼女はかなりの美人で、女王様で、男に貪欲だった。</p><p>結婚するような男がいないと言いながら、天然癒し系から年収3000万まで常に5人の男を携帯にストックしていて、どんな出会いにも前向きで、いつでも楽しそうだ。</p><p>男から遊ばれるということは彼女のプライドが許さないらしく、むしろ自分から相手をうまく転がしている、まるでハンターみたいな女だ。</p><p>彼女だったら、こういう出会い方でも、相手が自分の好みなら確実に相手をしとめてコントロールしているだろう。。</p><p>決してマネはできないが、ひな子にとってある意味羨ましい存在だった。</p><br><p><em>わたしだって…<br>できる…わよ。</em></p><br><p><em>狩られるより、むしろ狩る方がなんだかかっこいいじゃない。</em></p><br><p>―そんなこと絶対ダメ！今すぐ食事を断って、日を改めて大事な忘れ物を渡すっていうメールを送りなさい！</p><br><p><em>なーに言ってんの！</em></p><p><em>どうせ遊びなら、美和子みたいにわたしが相手をものにしちゃえばいいのよ。</em></p><p><em>食っちゃえ食っちゃえ！</em></p><p><em>うまくいったら、これが縁で彼と結婚する可能性だって全くなくはないんだし～。</em></p><br><p><em>てゆーか、面白そう！</em></p><br><p>天使と悪魔がぶつかって、悪魔が微笑んだ。</p><p>急におかしな自信とやる気が湧き上がってきた。</p><br><p><em>首洗って待ってなさいよ、奥田涼！</em></p><p><em>極上のいい女からあなたは離れられなくなるんだから！</em></p><br><p>…こうしてひな子は、自分からゲームをスタートさせたのだった。</p><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10147228345.html</link>
<pubDate>Mon, 06 Oct 2008 10:06:11 +0900</pubDate>
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<title>結婚できないシンデレラ（3）</title>
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<![CDATA[ <p>「斎木さん。さっき発注お願いしたノイシュタイン社のフォーク300セットどうなってる？」</p><br><p>呼びかけられてもひな子は無反応だった。</p><p>石のように固まっていた。</p><br><p>「斎木さん！」</p><p>「はい！」</p><p>肩を叩かれて飛び上がった。部長だった。周りから笑いのさざなみが起こる。</p><p>「困るわね～。どうしちゃったの？さっきから何べんも話しかけてるのに。ちゃんと仕事してるの？」</p><p>「スミマセン部長。えっと…」</p><p>「ノイシュタインのフォークの件よ」</p><p>やっと言われていることが飲み込めた。</p><p>「ああ、あの今朝発注かけました。でも3週間後までに全部用意するのは難しいっていう返事が…」</p><p>「あらそうなの？早く言ってほしかったわ。先方にとにかく急ぎでって返事を催促されてるのよ。いいわ、先方にはわたしから伝えておくから、その件保留ね」</p><p>「はい、スミマセン…」</p><p>「そろそろあなたも入社7年目でしょう？後輩を指導していく立場にもならなきゃいけないんだから、気をつけてよね」</p><p>「はい」</p><p>輸入課の全員がくすくすと笑う。</p><br><p>あ～何やってるんだろ～わたし。。仕事しなきゃいけないのに。でも全然力が入らないよ。</p><br><p>「部長が怒るのなんていつもなんすから気にしないほうがいいですよ姉さん。それより何かあったんすか姉さん」</p><p>話しかけてきたのはやたら「姉さん」を強調する2コ下の後輩、木下だ。</p><br><p>こいつ、フォローしてるように見えて絶対わたしのこと笑ってるんだよね。やなヤツ。</p><br><p>「別に…なんでもないわよ。さ、仕事仕事。」</p><p>ハケてくれというようにひな子は木下を追いやった。</p><p>「もしかしてまた男フッたんすか？あんまり理想高くしないほうがいいすよ、姉さん」</p><p>全然見当違いのことだけど相当腹がたつことを言われたものの、聴いてないふりをきめた。</p><br><p>ほんとにコイツ、ちょームカツク！ちょー失礼！</p><br><p>木下は輸入課の新人の女子に「うちの課はババアばっかだから君みたいな若い子が来てくれると仕事がはかどるよ」と言ったらしい。というのをその新人女子から直接聞いていた。（そんなことを報告してくるその子もその子）</p><br><p>ひな子はどうしても年下が苦手だった。目上に対する甘えや経験不足からつい失礼なことを口にしてくる。かつての自分も目上に対してしていたことではあったが。だから、今はかつての先輩たちには申し訳ない気持ちだ。</p><br><p>～別に理想高くないし。男もフッてないし。</p><br><p>ただ昨日わたしがしたことにショックを受けてるのと、彼のことが気になってるだけ。</p><p>昨日はわたしから彼を誘った（らしい）とはいえ、相当なダメージだよ。</p><p>29才にもなって、こんなバカをしてるなんて。</p><p>彼は寂しさのあまり泣いてるわたしに、ただ同情か何かで思わずなぐさめて（？）くれたんだと思う。</p><p>優しい人だ。</p><br><p>でも待って？…なんか違和感。</p><br><p>なんで一人で飲んでるわたしの隣にタイミングよく座ってくるわけ？</p><p>しかもあんなチョーイケメンが。</p><p>そりゃあ、わたしだって美人といえば美人の部類に入ると思うけど、なんか彼とは格差を感じる。</p><p>あの芸能人みたいな顔にわたしの顔が釣り合ってない。</p><p>だってわたし、よくいる美人だもん。チマタにあふれてる美人だもん。</p><p>それとも、わたしみたいのが好みなのかなあ？意外とわたしも上の方の格付け？ははは。</p><br><p>きっと彼とは1回だけの関係なんだろうなあ。。</p><br><br><br><br><p>ひな子がノイシュタイン社の担当に向かって発注保留の英字のメールを打っていると、突然携帯が振動した。</p><p>トイレに行くふりをして廊下で携帯を開くと、メールが入っている。ひな子は目を疑った。</p><br><br><br><p>「こんにちは！今朝はどうも。オレは奥田涼（おくだりょう）っていいます。ねえねえ、なんかオレ、今朝大事なもの忘れちゃったんだけど。夜取りに行ってもいい？」</p><br><br><br><br><p>彼からだった。</p>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10147161948.html</link>
<pubDate>Sat, 04 Oct 2008 12:11:43 +0900</pubDate>
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<title>結婚できないシンデレラ（2）</title>
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<![CDATA[ <p>目覚めた時、ひな子は自分の家のベッドの上にいた。ただ、いつもと違う心地よい温かさが横にあった。</p><p>よく見てみるとそれは男の腕で、裸の、知らない顔だった。と同時に自分も裸だということに気づく。</p><br><p>え！？</p><p>わたし昨日どうしたっけ？あのカフェバーでお酒飲んでて…隣にこの人が座ってきて…</p><br><p>「おはよ」</p><p>突然声をかけられた。引き寄せられ、ぎゅっと抱きしめられてキスされる。</p><p>その甘い感触を味わいながら、近づく顔を確かめると、やはり昨日意識が落ちる前に見た超イケメンだった。</p><p>生田斗○と玉○宏を合わせたような感じだ。</p><p>どきどきし、戸惑いながらも、どうしても昨日のことを聞き出さなければならなかった。</p><p>「あ、あの…わたし昨日…」</p><p>何してた！？しかもシちゃった？！</p><p>「昨日？すごかったな～あのバーでオレを泣きながらいきなり抱きしめてきたんだよ。なんかほっとけない感じでさ。で、家まで送ってあげたら…まあこんな感じになっちゃったんだけど」</p><p>「うわぁ…」</p><br><p>寝たんだ。しかも自分から誘ったようなもんじゃん。。最低だ～何してんのよ～～～！！</p><br><p>ひな子は自分に嫌悪感が沸いた。</p><p>見ず知らずの男と寝たという目の前の事実が、自分の主義信条に全く反していた。</p><p>お父さんお母さんごめんなさい…</p><br><p>「お、そろそろ会社に行く時間だ。シャワー借りていい？」</p><p>そういうと彼はあわててシャワーを浴びに行き、さっさと支度を進めた。</p><p>ひな子もずるずると支度を始める。入れ替わりにシャワーを浴びて、タオルで体を拭いていると、風呂のドアが開いた。</p><p>名前もわからないその彼がスーツ姿になって、改めて見ると一段とかっこよく見える。ひな子の裸を上から下まで眺めながら</p><p>「オレもう行くね」</p><p>「あ、ああ、うん」</p><p>あいまいに返事をしていると、再び引き寄せられて唇を奪われた。</p><p>そして耳元でささやいた。</p><br><p>「かわいかったよ、昨日のひなちゃん。けっこうHなんだね」</p><p>そういって家を出て行った。</p><br><p>うわ～～昨日わたしあの人に何したんだろう…</p><p>全然覚えてない。</p><br><p>ガクゼンと立ち尽くした。</p>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10147131824.html</link>
<pubDate>Sat, 04 Oct 2008 10:35:48 +0900</pubDate>
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<title>結婚できないシンデレラ（1）</title>
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<![CDATA[ <p>斎木ひな子。</p><br><p>職業一般事務。29才彼氏なし。</p><p>それなりの美人。</p><br><p>だけど最近いろいろ崖っぷち。</p><br><br><br><br><p>あーあ。</p><p>ついに明日香も結婚かあ。</p><p>わたしは自分の力で生きてく。絶対結婚しないって言ってたあの子が。</p><br><p>裏切り者…</p><br><p>なーんて言ってもしょうがないんだけど。</p><br><p>ひな子は、結婚式の招待状をぼんやり見つめながら思った。</p><p>安いカクテルの缶は半分まで減っている。</p><p>酔いながらボールペンで「出席」に○をつける。</p><br><p>3月に横浜のセント・ジョシュアホールで挙式。</p><p>あの式場って予約取りにくいので有名なんだよね。</p><br><p>なんだか皮肉だなあ。</p><p>わたしのほうが結婚願望強かったのに、彼女が先に結婚して。</p><p>もちろん明日香とは長い付き合いだし、結婚は嬉しいけど。。</p><br><p>置いてかれた感。</p><br><p>結婚は競争ではないけど、やっぱり同性の友達が結婚するのは焦りがある。</p><p>周りは結婚していくけど、わたしはいつ結婚できるんだろう？？</p><p>その前に結婚する相手いる？</p><br><p>わたしには一人で生きてくなんて到底できない。</p><p>わたしは弱く、誰かと支えあって生きていかないとダメだ。</p><br><p>大体、そんなに仕事ができるタイプではないし、このままなんとなく一般事務をしていても年齢の限界がある。</p><p>去年転職を考えたときに女の転職エージェントからキッパリ言われたことだ。</p><br><p>「見たところあまりスキルとしてアピールできるものがないというか…。現職と同じように一般事務に転職するにしてもご年齢が厳しいと思うんですね。転職のマーケットとしては27才までがピークなんです。一般事務での募集ならもっと若い方をとられますよ。」</p><br><p>そんなにはっきり言われたけど、結局それが現実なんだからと思って受け入れるしかなかった。</p><p>年齢が恨めしい。就職氷河期も。</p><p>だけど結局、自分が悪いんだけどね。。</p><br><br><br><p>こんな気持ちを抱えたままでの一人は寂しすぎて、ひな子は外に出ることにした。</p><p>コンビニを通り過ぎ、駅近くのカフェバーに辿り着く。</p><p>カウンターに座り、やばいやばいと思いながらも、寂しさを紛らわすために焼酎をロックで3杯、4杯。</p><br><br><p>あれ？</p><p>なんかいつの間にか隣に男の子が座ってるけど。</p><p>だれ？</p><br><p>なんか…ちょっといいかも。ううんすごい好みかも。</p><p>芸能人にいそうな顔。信じられないくらいかっこいい！</p><br><p>あなたみたいな人を待ってたんだ。</p><br><p>でもなんでこんなとこ、ろ、に…</p><br><br><p>男の顔に手を伸ばしながらひな子の意識が心地よく飛んだ。</p><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/chococake777/entry-10145699496.html</link>
<pubDate>Tue, 30 Sep 2008 20:18:14 +0900</pubDate>
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