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<title>No Title</title>
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<description>by shiho sasamoto</description>
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<title>別の国</title>
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上京してすぐの頃、同級生が『はだしのゲン』の一場面をやってみんな笑うのを見たとき、わたしはびっくりして歯を食いしばってやり過ごした後一人で泣いた。みんなその場面が印象に残っているのか、その後も演劇人がそれをやるのを何度か見た。 ヒロシマは広島を出ると、『はだしのゲン』の他には、こわいとかグロいとか気持ち悪い、あやしい、宗教みたい…といった言葉で表現されることもあった。「原爆で亡くなったのは禎子さんだけじゃないんだよ」と広島では言われる佐々木禎子さんを、東京の友人たちは知らなかった。良い悪いでなく
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<dc:date>2026-03-24T22:13:19+09:00</dc:date>
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<title>の</title>
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いいよ、ってこぼれたことば走り出すこどもに何をゆるしたのだろ ふと読んだ歌が引っかかっていて、東直子さんの『春原さんのリコーダー』を手にした。「いいよ」と、その前に在る「〜していい？」 どうしてわたしに聞くんだろ。そんなことまで聞くのかな。色々言い過ぎたのかもしれない。わたしは戸惑って「どう思うの？」とか「いいのよ」とゆっくり返してみる。自分が何気なく使う言葉が子どもの鏡で反射して反省してわたしは言葉を選び出す、そんな日々。 この歌に詠まれているのは、何も考えずに返した「いいよ」のあとの違和感、
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<dc:date>2026-02-17T10:32:47+09:00</dc:date>
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<title>2026/2</title>
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10代のころ、小泉首相は言うこともやることもはっきりしていて気持ちよかった。「遺憾」を多用し何を言っているかわからない政治家たちよりずっとかっこよかった。アメリカ人のようにはっきりしている、とにかく変えてくれそう、そういう姿が好きだった。思い返せばあれは、つまらない大人たちへの反発心だった。何をやるかは知らなかった。 学校の廊下を歩きながら、小泉は全部めちゃくちゃにしちゃう、と嘆いている友人がいた。彼女は知的なひとだったから、わたしは自分の無知が知れるのが怖くて「めちゃくちゃにしちゃう小泉」につ
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<dc:date>2026-02-03T21:46:28+09:00</dc:date>
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<title>『さみしくてごめん』</title>
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「今これ気になっとる」と友人が教えてくれた本を求めて本屋へ行ったら、手に取った本の向こうに机の白い板がさびしく、ごめんなさい、在庫まだ在るのだろうか。今日この本に出会えたかもしれないひとを思う。 企画(My Little Words about Hiroshima × You)でずっと「あなた」を探していたわたしは、「あなた」と呼ばれてはっとする。著作を追いながら、「これはわたしの言葉では」「どこかにわたし出てきちゃうんでは」とよくわからない錯覚を起こしながら、世界は少しずつ変わってゆく。 ずっ
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<dc:date>2025-09-01T23:59:30+09:00</dc:date>
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<title>9月</title>
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展示会の様子を…とそれらしいことをSNSで言いながら、終わらせないまま季節を巡らせてしまった。なまけ癖も否定できないけれど、空間に対する不信感が日に日に強まって、踏み込むことができなくなっていた。 こうして元の場所に帰って、言葉をもう一度探してみたいと思う。誰が読むとも知れない、誰も読まないかもしれない場所。それがやっぱり居心地いい。エッセイみたいなものは今のところ書けないし、なに読んだ考えた想像した、そんななんでもないものになるのかもしれない。今はただそれらを、書き記そうと思っている。  覗い
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<title>新年と、小さな言葉</title>
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新しい年が明けてもう一ヶ月が経とうとしています。遅い遅い新年のごあいさつ失礼いたします。これを読んでくださっている方が健やかだといいなとねがいます。わたし自身は、毎日何があるというわけでもないのにやるべきことは山積みで、手に負えないねぇと眺めながら御飯をつくっている日々です。昨年は東京夜光の公演がどうにか叶い、舞台に立つことができました。改めまして、「fragment｣にご来場いただいたみなさま、お世話になった方、助けてくださった方、みなさまにお礼申し上げます。公演後反省会をしながら、ひとつひと
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<title>2023/8/6 For Those Who Pray for Peace</title>
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なんだか最近なんでもTwitterが先行しておりますが、ふたつめのお知らせ。 昨年に引き続き、今年も8月6日に母校の被爆証言集を読みます。読むのは広島女学院の卒業生ですが、どなたもご自由にご来場いただけます。 8/6(日)13:30-15:30CATALOG HOUSE カタログハウス本社ビル 7F(東京都渋谷区代々木2-12-2 JR新宿南口から徒歩8分ほど)  広島女学院の被爆証言集にはまず『夏雲』があり、英語版“Summer Cloud&quot;は授業でも用いられているのですが、今回読むのはその後
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<title>fragment 東京夜光</title>
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今わたしの住む町は蒸し暑い朝で、雨がぽつりぽつりと降っています。長い文章を書くことがめっきり減ってご無沙汰しておりますが、色々な本を読みながら言葉を取り戻している日々です。今は『ダロウェイ夫人』とイギリスの戯曲を読んでいますけど、作品にも依るでしょうが、ヴァージニア・ウルフってこんなにぴょんぴょん跳ねているんですね。彼女の最期を知らなかったらもっと早くたくさん読んだのに。でも、この本が随分長い間わたしの本棚に居たように、他の作品も待っていてくれるでしょう。こうしてこうしてなかなかエッセイに到達し
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<title>劇団の片隅から</title>
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奈良岡さんの死に際し、劇団員として民藝との関わりが薄いようなわたしにまで様々な方がこころを傾けてくださり、言葉をかけてくださり、劇団の代表をなくしたことの大きさを知るようです。一番に思い出すのは『「仕事クラブ｣の女優たち』で座って話し続けるあの声。あれだけ沢山若い女優が出ているのに誰よりも凛として、広い客席で直接わたしだけに向かってくるような真っ直ぐな声でした。劇団でお会いするのは年に二回の総会で、コロナ前の忘年会では若手で周りを囲んでお話しを伺うこともありました。入団二年目には「満天の桜｣の読
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<title>ただいま</title>
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遅い遅いご挨拶になりましたが、明けまして、おめでとうございます。なにもかもご無沙汰しておりますが、生活だけは時間を掛けてことことと変化してゆくようで、わたしはそのなかで泣いたり笑ったり、歌ったりダンスしたり、はっとしたりしんとしたりしています。しばらく広島で過ごし、東京に帰って参りました。そこでは広島弁が途切れることなく、ヒロシマのニュースが流れない日はなく、お日さまを浴びながら降る雪とか、赤々と燃えるストーブの火とかそこから上がる湯気を眺めながら、主に乾かない洗濯物の心配と、フェミニズムと、ち
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<dc:date>2023-01-28T17:25:00+09:00</dc:date>
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