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<title>熱中症＠ドバイ</title>
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<description>2012年4月から一時的にドバイに来ることになったのを機に、日本を離れ感じる、心の天気図をつらつらと書き連ねたいと。</description>
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<title>ハウスキーパーと。</title>
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<![CDATA[ 今日は不思議な体験をした。<br><br>ホテルにチェックインしてから早２ヶ月と少し。日々同じ部屋で同じ景色を見ながら勉強したり仕事したりしていると、もはや"慣れ"を通り越して"飽き"の領域に入ってきている。飾り気のない空間に加え、テンポラリーに滞在しているが故に"部屋をどう工夫して居心地のよいものに変えるか"という発想が持てないことへの諦めが、朝起きて部屋を見まわす度、また外出先から帰ってきて部屋を見る度に胸に去来する。<br><br>しかし日々を積み重ねるということは、ただ飽きるという感情以外のものも生み出していたようだ。<br><br>いつものハウスキーピング。<br>「グッモーニングサー」<br>「ハウアーユーサー」<br>から始まる彼らとの会話。<br>何気ない世間話。それは僕にとって何でもないただの会話だった。ただいつも隅々まできれいにしてくれるので、何回かに一回は僅かばかりのチップをあげていた。<br>僕の部屋はスリランカ人の23歳の出稼ぎ労働者。15,6歳と言われてもわからないくらいのベビーフェイスだが、実は母国に奥さんと子供がいる。月々の給料は1000Dhs(約2万円)で、そのうち900Dhsを送金している嫁孝行者だ(アコモデーションなどは会社でまかなってもらえるそう)。<br><br>そして昨日、<br>「サー、明日の夜はお暇ですか？」<br>「なんで？」<br>「もしお暇なら一緒に飲みませんか？僕ら明日このホテルに泊まるんです」<br>ととても嬉しそうな顔。なんでも、年に一回シーズンオフの時期に会社がそういう権利を与えてくれるそう。<br>「あんまり時間ないけど、いいよ」<br>まあ飲みたいけどお金ないから僕を誘うのかな、と思いながらそう返事した。<br><br>今日。<br>夕方電話がかかってきて、「サー僕たちは今935号室にいます。是非来て下さい」<br>めんどくさいなと思いながら、これからもまだハウスキーピングしてもらうし、スリランカ人と飲む事なんてめったにないから、ものは試しに「わかった行くよ」と言って、彼らの部屋に行く事に。<br><br>部屋に言ってみると、よく見るハウスキーパーの顔が３人程いて、「待ってました、サー！」と大歓迎ムード。<br>仕事を離れ、しかもホテルに泊まれ、お酒も飲めてとても"いい表情"をしている。<br>話をしていると、なんでも、僕の普段の対応がとても気に入ってくれている見たいで、「サーを尊敬しているんです」なんていう始末。。「UAE人のゲストなんて最低です、一部屋掃除するのに30分もかかるんです、その点あなたの部屋は僅か5分。いつも楽しくお話して下さいますし、あなたみたいなゲストはこのホテルに他にいません」<br><br>きくところによると、アラブ人の部屋を掃除しようとすると、ベッドの上に食べ物や飲み物がこぼれ、床にはスナック菓子が散らばって、強盗にあったのかと思うくらい汚いらしい。スリランカがどういう国かはわからないが、北伝か南伝かの違いはあるものの同じ仏教徒。マナーやモラルという点では理解しあえるらしい。というかどの宗教でも最低限のマナーはあってほしいけど・・・。<br><br>確かに僕は、いわゆるアラブ人の横柄な態度は嫌いで、このたった２つ星ホテルで何をそんなに威張ってるの？といつも思っている。因にこのホテルは一泊7000円程度。それに悪い癖で、弱い人には親切に、偉そうな人には反抗的な態度をとってしまう。だから愛想が良くて仕事熱心なハウスキーパーは嫌いじゃないし、部屋をただできれいにしてくれることに感謝もしている。でもまあいくらなんでも僕を持ち上げ過ぎでしょうと内心しらけていた。<br><br>長居は禁物なので、仕事があるから一時間くらいで帰るよ、と伝えお酒をごちそうになった。お酒と言えど安いスミノフとコーラだけ。ただ僕のタバコが空になるとすぐに買いに行ってくれたり、どんどんお変わりを勧めてくれる。<br><br>こりゃあある程度お金払えってことかなと思ったが、驚く事に、「サー、何を言ってるんですか、お金なんて要りません！サー、今日は僕たちも楽しく飲んでます、だからあなたも楽しく飲んで仕事に行って下さい」なんて言われた。。<br><br>なんていうかなー。そういうのって、すごい嬉しい。心が温まる。<br><br>彼らの一ヶ月分の給料なんて、僕にしてみれば使おうと思えば一日で使えるくらいの金額。当然僕の部屋を掃除していて、パソコンやらカメラやらiPodやら高価なものを見ているし、なにより２ヶ月以上も泊まっていて「サーはラッキーですね」なんて言われてるのに、おごってくれるなんて。。<br><br>彼らの生い立ちやら仕事の苦労話やらきいて、冗談言って笑って、１時間を過ごした。<br>帰り際、「サー、今日は遅いんですか？もしこれららまた来て下さいね！」だって。<br><br>こういうのってなかなか得難いもので、とてもとても不思議な体験。もちろん、悪くない。<br><br>ただただ平凡な毎日を積み重ねているつもりでも、そこに存在している以上、知らない間に誰かに何かしらの影響を与えていて、平凡さの中でその"誰か"も色々な感情を積み重ねている。僕にとっては同じ毎日でもその誰かにとっては同じ毎日でない。僕の平凡さの中にある一挙手一投足が誰かにとっては印象に残ったりする。それがどこかで交わると、自分が平凡だと思っていた日々に"意味"のようなものが付加される。心に彩りを与えてくれる。僕は今日彼らのそんな気持ちを知って暖かくなれたし、また彼らにとっても僕と飲んで良かったと思ってくれたはずだ。<br>僕は本当にラッキーだと思う。<br><br>明日からもがんばろう。<br><br>
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<link>https://ameblo.jp/entamiin/entry-11276983187.html</link>
<pubDate>Thu, 14 Jun 2012 02:10:30 +0900</pubDate>
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<title>角砂糖のように。</title>
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<![CDATA[ 久しぶりの更新。何から書けばいいのかな。<br>もうすぐボーナスでそれが楽しみ？<br>ドバイは住みやすい？<br>おいしいエジプト料理屋さんの話？<br><br>いやいや、違いますね。そんなのは月が満ち欠けする間に過ぎ去るたわいもないことですね。<br><br>自分の甘さ。やっぱりここが一番のネックです。<br>今さらどうあがいても修正不可能だから、なおネック。<br><br>弱いな～。<br>
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<link>https://ameblo.jp/entamiin/entry-11274479526.html</link>
<pubDate>Mon, 11 Jun 2012 04:50:57 +0900</pubDate>
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<title>ずずずずず</title>
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<![CDATA[ 今日も部屋の窓から黄色く染まった暮れ時の空を見て、１日を大反省。<br>まん丸の太陽がじりじりとビルの合間に消えて行くのをぼけーーーと眺める。<br>沈む気分に重ね合わせ、あああと深いため息を吐けば、何となく少しだけリラックスしたような気分になれる。甘い甘いコーヒーをずずずずず。あああああ。ずずずずず。あああああ。<br>あっという間に消えた太陽が残した青い残照は、美しい女性が通り過ぎざまに残す良い匂いのような、束の間のひと時。細い月が高いところで白く光り始め、ゆっくりと飛行機が通り過ぎる。<br><br>今日新しい箱を開けたような気がする。新しい箱の中身は、おもちゃでも、ぎっしりと詰まったたばこでも、宝石でもない。そこには僕が次に乗り越えなければならないマイルストーンが入っていた。<br>それをしっかりと所定の位置に置くことができなければ、僕は次に進めない。<br>さあ重い石を持ち上げて、どすんと放り投げるべき場所を探してみようじゃないか。<br>ただ今は持ち上げる能力が、足りない。<br><br><br>昨日、今日、そして明日まで、砂嵐が続くらしい。目に入る砂を気にしなければ、風があって幾分か涼しい。それはそれでありがたい。何より外に出歩こうという気になるからね。<br><br>ずずずずず。<br>
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<pubDate>Fri, 25 May 2012 00:21:23 +0900</pubDate>
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<title>抜錨-3</title>
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<![CDATA[ 彼はそんな僕の不束な感情をよそに、話を進めた。<br><br>「彼らの言葉を借りるなら、”20年間そこで悲しみを負って”暮らしているんだそうだ」<br>「僕は三日滞在して、彼らと色々話した」<br>「実に親切な家族でね、寝床はもちろん食事や洗濯までしてくれたんだ」<br>「彼らはお父さんとお母さんと・・・」<br><br>僕は彼の話を耳に入れながらも、頭に入れてはいなかった。胸の中で何かが動き出している。体中の血管から大量の血液が心臓に向かって流れている。何だ、何なんだこのうずきは。<br><br>「・・・だったんだ」<br>「そしてね、そのお嬢さんてのがとてもかわいくてね」<br><br>「ちょ、ちょっと待って！」<br>僕はとうとう堪えきれずに彼の話を遮ってしまった。<br><br><br>「どうしたの？」<br>彼はびっくりして目を丸くした。そしてたまっていた息を鼻から一気に吐き出した。<br><br><br>僕は白い煙に包まれながら、引っかかっていた１つのことを口に出した。<br>「ねえ、そのお嬢さんだけど、もしかして目が青かった？」<br><br>「え？」<br>しまった、煙だ。この煙のせいで彼の耳には届いていないようだ。<br><br>僕は深呼吸をした。今では疑念は１つの希望的確信に変わっていた。<br>「そのお嬢さん、青い目をしていたね？」<br><br>「え、そうだったかなー、あ、そうだそうだ、うん確かにそうだよ」<br>「でも、なんで？」<br>「なんでそんなこと・・・」<br><br>「それ、その山はどこ？ねえ、教えてくれないかな」<br><br>「ちょっと待ってよ」<br>「話が急すぎやしないかい？」<br><br>「いや、僕には分かる、なんでそこが暗いのかが」<br><br>(to be continued)<br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/entamiin/entry-11258148229.html</link>
<pubDate>Wed, 23 May 2012 04:02:22 +0900</pubDate>
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<title>一生同じものは書けない</title>
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<![CDATA[ 道は長く、険しい。<br>道は果てしなく、遠い。<br>道は切なく、寂しい。<br>道は暑く、苦しい。<br>道は脆く、危うい。<br>道は荒く、恐ろしい。<br>道は暗く、心もとない。<br><br>パソコンのキーボードのFとJに人差し指を置いた瞬間に、無意識に書いた文字。全く頭から切り離された心の声。なんのひねりもない血の叫び。赤く黒い鉄のにおい。耳に詰められたイヤホンからは外界のみならず思考までもを停止させるくらいの激しい音。何も考えず、次の白い”無”のスペースをカタカタと文字で埋める作業。文章とは言えず体現止め。<br><br>だからこそ本物の声。<br><br>人の死は国境を越え国籍を越え宗教を越える。キリスト経だろうとイスラムだろうと仏教だろうとヒンドゥーだろうと、ああ耳が痛い音がうるさい、関係ない。そこにあるのは死の悲しみとそれを分かち合おうとする人たち。跪こうと手をあわせようと頭を下げようと口の中でどんなお祈りを捧げようと、そこに含まれる心は死に対する悲しみと残された人への同情心。３歳の子供を失った人。<br><br>外はうだるような暑さでスーツの中は汗が肌を濡らす。40℃は当然越えているし照りつける太陽は熱く、塀の中には風は入ってこない。砂埃が顔汗に付着し顔はざらつき、共に目を真っ赤にしながら別れを告げる。<br><br>夢では相変わらずそこにいるはずのない人たちが突然あらわれる。会社までのバスの中で一眠りしながら突然あらわれるその人たちにいったいなんの暗示があるのだろう。なぜそのとき自分は何もしゃべれないのだろう。朝起きてそこが現実の世界であることに違和感を感じ始めたらそれは”あの兆候”、村上春樹の読みすぎか。それだけムラカミハルキはそんな”あり得てしまう世界”を人に印象つけたということだろうか。彼の言葉と物語が乗り移っているのではなく、彼が言葉にできないことを物語にしたということか。どちらにしろ、今ここではどちらでもいいことか。<br><br>ああ問題は山積み。答えの糸口が、答えの入り口が、目の前の壁が、迫りくる追っ手が、なんでもないふりをしているはずなのに隠しきれず、夜月明かりに照らされあぶり出される。夜は短い。楽しいことも辛いこともその短い時間に過ぎて行く。ああ音の切れ間にものすごい耳鳴りが続く。<br><br>音がとまった、やばいまた思考が再開してしまう。何か音をつけて先延ばししなければ。やばい思考が、思考が。<br><br>助かった、音はまた思考を止めてくれた。この指が脳を介せずに動き出す。ところが誤字脱字には気をつけて。言葉はときに人をどん底に突き落とす凶器となる。特にパソコンには相手の顔も自分の気持ちも筆跡の暖かみも伝わらない。読み取る事はできるが”伝わる”という確証はどこにもない。太陽の光が昼間の月を消すように、この電波は人の心を消し去ってしまう。この文章は一体どんなことを伝えようしているのか。狂気の沙汰だ。激しく音が耳を打つ。酒には酔ってない。飲んでいない。ここにきて酒が飲めないそして体がくたくたになる頭がぶよぶよに膨らむ、そうするとたまに飲む酒で一瞬で酔う。しかも気持ち悪くなる。最悪だ、酒はおいしく楽しむものなはずだ。<br><br>人を愛するということが体の決まり事となり生活の一部になったことは歓迎すべきことでここ何年もそんなことがなかったから、気分はいい。そう、嬉しい。だからなおさら、今この状態が非常に、どう言うべきか、どう言ったらいいんだろう、ええいかんがえるな、そう、今、この状態がとても辛く寂しい。とてもシンプルな感情だった。言葉なんてひねり出したって良い事なんてなにもない。シンプルこそがストレートでどんな技巧よりも激しく強い。ああどうかこの文章を読まないで！自分はここでがんばらないといけないし歯を食いしばってこの炎天下の中を歩いていかなければならない。汗をかこうが体が焼け付こうが顔がラクダのように変形しようが、一歩一歩近い将来のための素地を作っていかなければならない。だからがんばります。貴方もどうかがんばってそして笑顔でまた会いましょう。砂時計はこまめに見てその最後の一粒の砂が落ちきらないうちに裏返しにしようそうすればまた新しい朝が新しい光がやってきます。頭が痛い。<br><br>これは一体どういうことだ。明日明後日これを見て果たして消去しないでいられるだろうか。とりあえずこうして今日という日が終わりやがて音楽も消えそして月も見えなくなり、追っ手や壁がまた見えない姿になって僕の無意識の中へと吸い込まれていく。<br><br><br>
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<pubDate>Tue, 22 May 2012 02:31:52 +0900</pubDate>
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<title>書いてすっきり。便秘解消。</title>
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<![CDATA[ さっきネットでたまたま１月のとある日の記事を読みました。あーまだあの頃は寒かったなーと思っていると、ふとそのころにとても悩んでいたことを思い出しました。それはそれはとても苦しい時期で、両足が深い雪にはまって抜け出せないような毎日でした。ところがその記事は、まさに能天気というしかないような文面で、おもしろく、思い出した悩みとは雲泥の差。とても同じ日に起こったことだとは思えませんでした。その時突然、せーかいはせーまいー、せーかいはまーるいー、せーかいはひーとつー♪という歌が僕の頭に鳴り響きました。そしてすかさず「そんなことあるかい」と突っ込みを入れました。<br><br>「いやいや丸いのは　”世界”じゃなくて地球やし」とかそういうことではありませんね。<br>個人が捉える世界ってのは１つではないですよね。どう考えても。僕の生きている世界で考えた場合、辺境でも秘境でもなくどこか別の世界が確実にあって、別の種類の人たちが別のことをして生きていますよね。<br><br>まあよくよく考えると、「今この瞬間にも人の生死がある、今を大切にしよう」ということをよく言われますので今更何をと思うかもしれませんが、実際にそういう経験をすると、世紀の大発見のような気になるもんです。<br><br>自分の体は１つだし目は２つしかなく、目の可視範囲が自分の世界となります。それ以外は別の世界です。日本にいればドバイは別世界だし、ドバイにくれば日本は別世界です。<br><br>そこにネットが登場します。そういう可視範囲の世界がぐんと広がります、一見。どこにいても僅か数秒で自分の知りたい別世界の情報が手に入ります。そこには確かに暗闇に一筋の光が差し込みます。あたかも自分がそこにいるかのように、手に取るように情報を入手します。<br><br>でもそれの光は朝日ではありません。そこには真実はありません。みなさん徹夜明けに見た朝日を思い出して下さい。砂漠に泊まった事のある人や、富士山に登ったことのある人はそれを。あの、真っ暗な夜を徐々に押し上げ、大地を切り裂く慈悲深い光を。ほほに感じる自然の暖かさを。目を細めるくらいのあふれる光を。あれこそが世界です。ネットから得る情報は、所詮別世界の情報です。大切なのは、自分でその場に行って感じる事です。自分が別の世界に行って、そこを自分の世界の中に”置く”、”取り込む”、それが世界を広げる唯一の手段です。<br><br>それともう１つ、小説の世界にはまりこむこともすばらしい体験ですね。そこには映像はなく文字しかありません。目が目でなく、人は頭の中でその世界を”見”ます。その空想が深ければ深いほど、細かければ細かいほど、頭の中でその世界はもう自分の世界に取り込まれてしまうような気がします。<br><br>どんどん世界を広げて取り込んで、他の人の世界や他の文化と交わって、豊かに生きたいもんです。<br><br>今日は一日中部屋の中にいてもんもんと悩みましたが、今日の最後にそういう気分になれたことはまた明日からがんばろうて思えるいい薬でした。書くっていいですね、たまってたものが出ました。<br><br>ゆっくりでもいいから、前進、前進、前進。<br>
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<pubDate>Sun, 13 May 2012 04:23:55 +0900</pubDate>
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<title>陽気なイタリアンおばあちゃんと疲れ気味のアジア人</title>
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<![CDATA[ 朝ご飯を済ませると、昨日知り合ったイタリア系オーストラリア人のおばあちゃんがやってきて「ルイージ！こっち座りな」的な感じで話しかけてきた。人生の労苦の勲章とも言えるしわが顔中に刻み込まれているが、肌は決して垂れてはいない。75歳（75歳って!?)で１人ドバイへやってきて、平然と砂漠ツアーが楽しかったなんて言ってる。肌なんて垂らしている場合ではない。人生への好奇心の目が、そのドルガバのサングラスの奥でぎらぎらと燃えている。たぶんタバコは一日100本吸っているのではと思うくらいにひっきりなしに吸い続けているが、その燃えたぎる好奇心があれば病気にはならないだろう！それとお金と。<br><br>世界各国に家を持ち、投資でさらに懐を豊かにし続けているらしい。今回何故２つ星ホテルに泊まっているかと言えば「この間100,000USD損したから戒めのため」とのこと。向かい合って話してはいるが、両者の間には底知れぬ隔たりがあるのは間違いない。<br><br>世界中を旅した経験から話題も多い。年相応に穏やかな思想を持っているが、年相応に頑固に鋭く批判する時もある。因に、ベルルスコーニの話は私の前ではしないでちょうだい！と言っていた笑。経済の話、政治の話、宗教の話、世界遺産の話など、じりじりと暑くなる野外のカフェテリアで、２人タバコを吸いながら、2時間近く話をした。たぶん僕の英語がもう少しまともだったら、あとさらに２時間は続いていたのではないかと思う。<br><br>明日もうイタリアに向けて発つというので最後に電話番号をもらったが、そのペンを持つ手はやはりしわだらけで、アルコール中毒なのか、手がぶるぶると震えていた。この無数の曲線を持つ"１"という数字を見る度に、僕はあのしわだらけの顔を思い出すだろう。どうか長生きで。<br><br>そして少し資産、僕に分けてくれませんかね・・・。<br><br>どうやったらああいう生き方ができるかを模索しながら部屋に戻り、とりあえず今は勉強しかないと思い机に向かったのは良いが、気付くとヤフーニュースなんかを見たりして・・・。<br>「昨日がんばったから」「今日は休みの日だから」「まあたまにはいいじゃないか」という悪魔のささやきというか僕の甘甘のメンタリティーが顔をのぞかせ、実にはかどらない一日。<br><br>遊ぶのは駐在員になってから！そう僕はそう決めた。その考えの善し悪しは置いといて、そう決めたデメリットは、こういう休みの日の勉強へのモチベーションのあげ方が分からない、また寂しさの紛らわせ方が分からない。でも常にやらなきゃという焦りがあって、中途半端になって、疲れる。気分転換は、つまりは日本語に触れる事。でもそれはあまりいいことではない。さらに焦る。友達はいない。このあたりには旅行者はたくさんいるけど、彼らはその時期が過ぎればどこかへ行ってしまう。<br><br>まあこれくらいで疲れたと言ってたら、そのおばあちゃんに笑われてしまいそうだが。。。<br>ちょっと停滞気味。<br><br><br><br><br><br><br>
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<pubDate>Sat, 12 May 2012 20:57:07 +0900</pubDate>
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<title>抜錨-2</title>
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<![CDATA[ 彼は言った。<br>「そ　の山の場所　は　まず伏　せておこうね」<br><br>そして店内をぐんるりと見回した。そして僕の後方に目線がきたとき、彼はそこに目を留めた。目を留めてしばらくぴくりとも動かなくなった。僕は一体彼が何を見ているのかが知りたくてたまらなくなった。数秒の後、僕が後ろを向こうと右膝を椅子の外に動かしかけたその時だった。<br><br>「まずその山はとても暗いんだ」<br><br>彼の声が煙をくぐらずにセンテンスとして耳に届くのはとても久しぶりのことだった。彼は息を止めて話しているのだ。<br><br>「暗いというのは」「事実なぜか太陽の光が弱いんだ」<br>「それも困ったことに」「朝の８時から夕方５時までが一番暗い」<br><br>彼の頭は今話すことに専念しているのだろう、彼の薄くなったでこの辺りは仄かに赤くなり、少し膨らんでいるかのようにも見える。僕は次に来る言葉を待った。彼は息を少しずつ吐き、なるべく煙が僕と彼の間に来ないよう気をつけながら話をしている。彼がこういう風にして話をするのは初めてだ。<br>彼はゆったりとしたソファに肩まで身を委ね、胸のところで指を重ね合わせている。白い半ズボンからは毛むくじゃらの膝が見え、そして全く毛のないスネがつるりと伸びている。モネの睡蓮がプリントされた白地のTシャツを着ているが、その絵は模写をさらに猿が模写したようにいびつな形をしている。<br><br>「もちろん人は住んでいる、それもたくさん住んでいる」「そしてもちろん、彼らの表情には精気がない」<br><br>「僕はその山で３日間過ごした」「山には畑や草花もあるし、小さな商店やパン屋さんもあるんだ」<br>「ただ暗いということを除いては、普通の街のようにも見える」<br><br>「彼らとは色んな話をした、おおよそは彼らが口々に言う不平不満を聞いている役だったけどね」<br>「彼らは、こう暗くては何もできないどころか、何もする気が起きないと言うんだ」<br>「そらそうだよ、実際にそこに行けば分かる」「辺りが絶望的に暗いんだ」<br><br>「写真がある、これだよ、薄暗い昼間の風景を撮ってみた」<br><br>彼は半ズボンのポケットから、彼の体の曲線に沿って形作られた一枚の写真を取り出した。<br>僕はそれを手に取り、見た。菜の花に囲まれた一軒の赤い屋根の家があり、半開きになった木のドアから１人の少女が顔をのぞかしている。<br><br>「確かに」と何も考えずに口にしたのは、その少女の表情が全く冴えないからだ。そして美しい。<br>「でも・・・」<br><br>「そうなんだ、写真で見るとそこは全くの明るい健全な普通の家の写真なんだよ」<br><br>「そんなことって・・・」<br><br>「でも実際にそこに行けば分かる」「ほんとうに墨汁で空を塗りつぶしたように"固い"暗さがそこには存在するんだ」<br><br>「僕がお世話になった家は、一家で20年そこに住んでいるそうだ」<br>「来る日も来る日もこの暗さの中で暮らし、知らぬ間に20年が経っていたそうだよ」<br><br>その頃になると、僕の胸には何かつっかえるものが去来していて、上手く言葉にならない不思議な感情がわき起こっていた。<br><br>(to be continued)<br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/entamiin/entry-11247421911.html</link>
<pubDate>Fri, 11 May 2012 02:34:49 +0900</pubDate>
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<title>抜錨-1</title>
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<![CDATA[ ラモサという店に入ると、久しぶりに彼の姿が見えた。彼の居場所はすぐに分かる。彼が呼吸すると、その息が雲のように白い煙となって吐き出されるからだ。そしてその息は仄かに甘ったるい匂いがする。だから店に入り白い煙と甘い香りがするところが彼の居場所となる。目を閉じても、鼻を塞いでも、見つける事ができる。以前に聞いたところによると、彼の体内ではいつも何かが激しく燃えているらしい。何が燃えているのかを聞いたが、彼はいつも以上に長く白い息を吐いただけで、教えてはくれなかった。<br><br>彼のそばに行き、一応座ってもいいかを尋ねてから、彼の横に座った。<br><br>彼が言った「ねえ、今、日は満月だよ、も、う見たかい？」<br>彼の声は吐いた煙をくぐって僕の耳に届く。その煙には音の振動を弱らす力があるらしく、僕の耳に届くまでに少しのタイムラグがある。<br><br>「まだ見てないよ。だいたい月なんて毎日気にしないからね。」<br><br>「そっか、普、通はそう、かもな」<br><br>「最近見なかったけど、どこかに行っていたの？」<br><br>「僕か、い？そうなんだ、実は山、に登ってた、んだよ。」<br><br>「山？」<br><br>「そう、なんだ。ちょ、っとその山が興味深、くてね。聞い、てくれるか、い？」<br><br>「もちろん聞くよ。」<br><br>そう言ってから彼はしばらく黙っていた。その間に白い息がもくもくとその勢いを増し、彼の姿を見えなくするほどの量が吐き出されている。もしかすると頭の中でその山について思い出しているのかもしれない。僕はそう思ってしばらく彼が落ち着くまで待つ事にした。どうせ今この煙じゃあ彼の声は到底ちゃんと聞き取る事ができない。<br><br>５分くらいすると、彼の呼吸が徐々に落ち着き、煙が天井の方へするすると消えていくのを待って、彼は口を開いた。<br><br>＜to be continued＞<br>
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<pubDate>Mon, 07 May 2012 03:45:14 +0900</pubDate>
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<title>感想文</title>
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<![CDATA[ 今自分が生きている世界で次々に”普通でないこと”を目にする、体験する。例えば異文化、宗教。自分の価値判断基準がぐらつき、今まで生きてきた世界に確信が持てなくなる。理解しようとしているうちに、どんどんとその世界の中に飲み込まれ、やがては自分の中に新しい世界を再構築しなければならないことに気付く。もう今までとは違う。あり得ないと思っていたこともあり得てしまう。でもその新しい世界にも、自分の生活は確かにあるし、自分は自分だ。過去の記憶だって引き連れて行く。自分はどこの誰なんだろうという普遍的な問いは新しい世界に答えがある。その新しい世界で、過去(古い世界)の記憶をたぐり、自分が誰と一緒にいるべきなのか(恋人)を見つける。<br>村上春樹の1Q84は、そういう"世界"をメタフォリックに描き出す。世界がメタファーに満ちていることは、読む人の深層心理に刺激を与え、この小説の世界が逆説的にとてもリアルなものとなって、自分の生活を見直そうという意識に働きかける。１という数字を１と言うのではなく、１００×１００÷２÷５０という風に描写され、１にたどり着くためのプロセスを教えてくれる。<br><br>止まらない。。おもしろすぎる。。はやく続きが読みたい、読みたくて仕方ない。<br>
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<link>https://ameblo.jp/entamiin/entry-11242804508.html</link>
<pubDate>Sat, 05 May 2012 23:59:22 +0900</pubDate>
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