ファンキーグリコ祐司の交換小説 https://ameblo.jp/fgy-nikki/ 一部で人気ヒップホップグループ・ファンキーグリコ祐司のファンキー原田とグリコ阿部による交換小説☆DJ募集中~ ja-jp 018 ファンキー https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10569093917.html 公太郎とは花子が飼っているパグ犬だ。「ちょっと待てよ。お前公太郎にバッタなんか食わせてんのか?」「ウフフフフフ」「いや、いいから笑ってないで質問に答えろよ!」「来週モマタ観テ下サイネー。ジャンケンポン!ウフフフフフ」「あ、モノマネだったのか…。って、なんで急にサザエさんのモノマネし出すんだよ!」「energy ト electronics ノ東芝ガ、オ送リ致シマシタ」佑司が反射的に「いたちまちたー!」とタラちゃんのセリフを言おうとした瞬間、電話は切れた。「切りやがった。なんだよその突拍子もないサザ 2010-06-21T05:43:04+09:00 017 グリコ https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10514662381.html 鳩合戦は、90年代前半に富山県で始まったとされている。参加者は全員でマッコリ(最近は日本酒になっている会場も多いのだが)を飲み、11人ずつに分かれてサッカーを行う。その後地区中に新聞配達をし(最近は簡略化して、赤い紙を入れるところも多い)、正座を崩さずにキムチを大量に食べマッコリを飲むという複雑な大会である。そもそも「鳩合戦」という名は、たまたまこの地を訪れ数々の伝説を残していった韓国人、ピ・ジョンからきている。富山の農家に農業研修をするために来日したピ・ジョンは、朝から仕事を頑張り、さらに新聞 2010-04-22T02:54:10+09:00 016 ファンキー https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10507666653.html 短時間の間に2回の瞬間移動を経験した佑司。江戸川沿いを歩いているのにも関わらず、数分前に浴びた茅ヶ崎の潮風のせいで、佑司の肌はベタベタだった。頭は混乱しているし、体はベタベタ、日差しは暑い。佑司の気分は最悪だった。佑司はとりあえず花子に電話してみることにした。このおかしな体験が、彼女によるところだという確信があった。携帯の電話帳には、花子は、付き合う前の呼び名である「カッチョン」で登録してある。佑司は花子と初めて出会った時のことを思い出した。あれは佑司が「鳩合戦トーナメント’06」に出場した時の 2010-04-13T20:08:41+09:00 015 グリコ https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10506145516.html 「な、何をしたでヤンスか…」「なに、大したことはない。21世紀になれば珍しくもなくなるだろう。これが俺の父が遺してくれた研究の成果なんだよ」ロベルトは何が起きたのか全く理解できなかったが、それ以上に今起きたことが21世紀にはたくさん起こるに違いない、とさらりと言ってのける父の存在が不気味に思えた。さらになぜそれがヒザ小僧をすりむく作戦なのか。父は股引を履いた上にジーパンを履き、膝の関節にはローラーブレード用のプロテクターを付けているのですりむくことなんて無いのに!すぐに父が話題を今取り組んでいる 2010-04-11T22:11:01+09:00 014 ファンキー https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10503308611.html 「ロベルト、リラックス!それは…かたい意思を持つためだよ」ロベルトはその言葉の心理を探る為に、また深く考え込んだ。すると父親はあせったように、「いや、だから、かたいイシを持つため…ってほら、意思だから、イシで、石工職人になるっていう…ジョークっていうか、ほら…あれ?伝わらないかな?」あきれたロベルトは「なんでやんすか!そんなくだらないことが言いたかったんでやんすか?」と、腕組みをしてそっぽを向いた。父親は肩を落とし、深く息をつくと低いトーンで話はじめた。「はは…いや、これからする話はちょっと難し 2010-04-08T18:55:15+09:00 013 グリコ https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10502891227.html 「21世紀って知ってるか…」父はタバコに火をつけ、ゆっくりと言い出した。「何言ってやんすか、そんなものは知ってやんすよ」身構えていたロベルトにとって、父の発言は半ば侮辱のように映った。「まあまあロベルト、落ち着きなさい。21世紀になると世の中はいろいろと変わる。とたんに変わる。おまえは時間というものが毎日同じように流れていくものだと思っているだろう」ロベルトは一瞬たじろいだ。筋肉バカな親父から「時間」に関する問いが発せられたのは生まれて初めてだったからだ。だがなんということはない。当たり前のこと 2010-04-08T00:57:59+09:00 012 ファンキー https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10495961821.html 彼の家は代々石工職人で、ロベルトは当然自分も父の後を継いで職人になるものだと思っていた。進学もせずに、毎日父親の仕事を手伝った。それは彼にとって特に苦痛でもなく、それが自分の人生だと受け入れていた。そんなロベルトの唯一の楽しみは、仕事終わりに教会に行き、一番後ろの席に座って祭壇の上にあるマリア像をぼんやりと眺めることだった。男ばかりに囲まれて育った彼にとって、マリアは自分に癒しを与えてくれる唯一の存在だった。ロベルト25歳のある冬の日のこと。外はもの凄い吹雪で、その日は仕事が出来ず、彼は父親と二 2010-03-31T11:43:18+09:00 011 グリコ https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10490818063.html しかし、こうして改めて見てみると茅ヶ崎もいいもんだ。夏の太陽を受けてキラキラと輝く水面。側にはビキニの姉ちゃんたち。あっまた、ピンクのビキニの姉ちゃんが俺のことサイババだと思ってる。写真ですか?良いよ。うん日本語しゃべれる。良い身体してるねえ。佑司はサイババになったつもりになってみた。目の前の海岸が、一気にガンジス川の川岸に重なってくる。沖のほうで溺れかかっている人がいる。聖なる川と一体になりたいのか、と微笑ましく思った。が、一気に意識が茅ヶ崎に戻る。「溺れてる!誰か溺れてる!」穏やかな水面にピ 2010-03-23T17:43:25+09:00 010 ファンキー https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10487053393.html 佑司は自慢のアフロヘアーに付着した砂を払い取った。その様は全盛期のサイババを彷彿とさせる姿だった。浜辺にいた人々が導かれる様に佑司の元に集まってくる。犬を散歩させていた老人はリードを離し、両手を合わせている。集まって来た人をみて、佑司はやっと異変に気付く。浜辺?俺はさっきまで東京の小岩にいたはずだ。ここは一体…佑司はウェットスーツを着た女性に尋ねた。「すいません、ここはどこですか?」「どこって…茅ヶ崎だけど?」女性はサイババのような男から突然日本語が発せられたことに驚いた様子だったが、質問の意図 2010-03-20T23:07:05+09:00 009 グリコ https://ameblo.jp/fgy-nikki/entry-10485668948.html 「何かがおかしい…」次の0.3秒ほど、地面に叩きつけられ目の前の蟹と目が合うまでの僅かな時間に祐司は様々なことを考えた。江戸時代のこと。東海道五十三次と呼ばれ、広重にも描かれた華やかな東海道を三日ほどで走破したといわれる飛脚。300年が経ち、そこを走る新幹線。花子のお父さんの大きな靴。ビート・ジェネレーションとヒッピー文化とそこから生まれた絵。チベットにいると言われる、風のように走る人。いや、そもそもやっぱり歩いて行けなくないか?蟹と目が合ったすぐ後、祐司は遠く向こう、夏の暑い太陽を受けてキラキ 2010-03-19T12:03:43+09:00