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<title>はちの再現答案</title>
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<description>平成27年度司法試験の再現答案</description>
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<title>平成２８年刑事系第２問</title>
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<![CDATA[ 第１　〔設問１〕<br>１　午前11時から午前11時30分までの留め置きの適法性<br>（１）　「強制の処分」（197条1項但書）該当性<br>　同留め置きは、「強制の処分」に該当し、強制処分法定主義（197条1項但書）や令状主義に反して、違法とならないか問題となる。<br>ア　197条1項但書は、強制処分について法定という重い効果を要求し、199条1項等は、強制処分について令状という厳格な要件を要求している。そうすると、このような重い効果や厳格な要件に見合った重要な利益を侵害するような行為を「強制の処分」であると解すべきである。<br>　そこで、相手方の意思に反し、重要な利益を侵害する処分が「強制の処分」であると解する。<br>イ　まず、甲は、甲車から降りて歩き出しているので、同留め置きは甲の意思に反するといえる。<br>　次に、甲は、Ｐから進路を塞がれているため、移動の自由が制約されている。もっとも、甲は車の中では自由にすることができるのであるから、実質的に逮捕といえるほどの重要な移動の自由が侵害されたとまではいえない。<br>ウ　したがって、同留め置きは「強制の処分」に該当しない。<br>（２）　任意処分の限界<br>　同留め置きは「強制の処分」に該当しなくとも、任意処分の限界を超えるため違法とならないか問題となる。<br>ア　同留め置きは任意処分であっても、移動の自由を侵害するのであるから、無制約に行えると考えるのは妥当ではない。<br>　そして、任意処分についても捜査比例の原則（197条1項本文）が妥当するので、捜査の必要性・緊急性と被侵害法益の性質・程度を比較衡量して相当性が認められなければ、任意処分の限界を超え、違法であると解する。<br>イ　甲は、エンジンの空吹かしを繰り返しており発進せず、全開の運転席窓から大声で意味不明な言葉を発するという不審な行動をしていたため、何らかの薬物中毒の可能性がある。そして、甲には、目の焦点が合わず異常な量の汗を流すなど、覚せい剤使用者特有の様子が見られ、覚せい剤取締法違反の有罪判決を受けた前科もあるため、覚せい剤自己使用の嫌疑がある。そうすると、甲に対して留め置きをして嫌疑を確かめる必要性がある。<br>　また、甲は、エンジンの空吹かしを繰り返して発進しない状態であったため、甲車の運転をすることを阻止しないと交通事故の危険もあったため、留め置きをする緊急性もある。<br>　他方、同留め置きの時間はわずか30分にすぎず、Ｐは有形力をもって留め置きを行ったわけでもなく、パトカーで甲車を囲んだわけでもない。また、甲も「仕方ねえ。」「警察署に行くくらいならここにいる」等言い、自分から甲車に戻っている。そうすると、Ｐの甲に対する留め置きは未だ説得の域を出ていないといえるので、前述の必要性・緊急性に鑑みれば、相当性が認められる。<br>ウ　したがって、任意処分の限界を超えない。<br>（３）　よって、同留め置きは適法である。<br>２　午前11時30分から午後4時30分までの留め置きの適法性<br>（１）　「強制の処分」該当性<br>　前述の「強制の処分」の定義に従って判断する。<br>　まず、甲は甲車を降りて歩き出しているのだから、同留め置きは甲の意思に反するといえる。<br>次に、確かに、同留め置きは、5時間と長く、Ｐによって甲の体に対する有形力が行使されるものであるし、パトカーを用いて甲車を囲むというような態様でもってされているから、重要な移動の自由が侵害されたとも思える。<br>しかし、甲が甲車の中で自由にできる以上は、実質的に逮捕といえるほどの重要な移動の自由が侵害されたとはいえない。<br>したがって、同留め置きは「強制の処分」とはいえない。<br>（２）　任意処分の限界<br>　前述の任意処分の限界の規範に従って判断する。<br>　まず、午前11時から午前11時30分にかけての留め置きの必要性と緊急性は同留め置きにおいても妥当する。<br>　更に、午前11時30分に甲の尿を差し押さえるべき物とする捜索差押許可状を請求するようＰからＱに対して指示している。このような強制採尿令状が請求される段階においては、強制採尿を円滑かつ迅速に行うために対象者の身柄を確保しておく高度の必要性がある。<br>　そうすると、同留め置きは、前述の通り、時間、態様といった観点から強度の移動の自由の制約ではあるが、留め置きをする高度の必要性があるから、相当性が認められる。<br>　したがって、同留め置きは任意処分の限界を超えない。<br>（３）　よって、同留め置きは適法である。<br>第２　〔設問２〕<br>１　①接見指定の適法性<br>　前提として、甲は現行犯逮捕されており、「身柄の拘束を受けている」ので、甲は接見交通権を有している（39条1項）。<br>（１）　接見指定の可否（39条3項本文）<br>ア　39条3項本文の趣旨は、身柄拘束期間には厳格な期間制限があるところ、一つしかない被疑者の身柄に対してなされる捜査機関と弁護人の活動を時間調整する点にある。<br>　そうすると、弁護人等の申し出た内容の接見等を認めたのであれば、捜査に顕著な支障が生じる場合、「捜査のために必要がある」といえる。<br>イ　検察官Ｓは、午前9時45分から甲の弁解録取手続を開始した。そして、弁護士Ｔは、午前9時50分に、午前10時30分から接見したいと言った。弁解録取が終了するのは午前10時20分と見込まれ、接見の場所まで移動に30分を要するから、Ｔの申し出た接見の内容に従うと、現在行われている弁解録取手続を中断しなければならない。<br>　そうすると、捜査に顕著な支障が生じることとなる。<br>ウ　したがって、「捜査のために必要がある」といえる。<br>（２）　接見指定の適否（39条3項但書）<br>ア　「被疑者が防禦の準備をする権利を不当に制限する」か否かは、接見の重要性を考慮した上で、接見の時間を指定することで捜査に顕著な支障が生じることを避けることができるか否かで判断する。<br>イ　甲のＴとの接見は初回接見である。甲はまだ弁護人を選任していないところ、初回接見は弁護人を選任する機会であるし、今後の取り調べ等の捜査に対してどのように対応していくかの助言を得られる最初の機会でもある。そうすると、非常に重要な接見であるため、即時又は近接した時間に接見が認められることが必要である。<br>　そして、Ｓは甲の接見の時間を弁解録取手続が終了した直後の午前11時と指定しているため、近接した時間に接見を認めることとなっている。<br>ウ　したがって、「被疑者が防禦の準備をする権利を不当に侵害する」とはいえない。<br>（３）　よって、①接見指定は適法である。<br>２　②接見指定の適法性<br>（１）　接見指定の可否<br>　前述した基準で判断する。<br>　Ｓは甲に対して、午前10時25分、これから取調べを行うことを決定した。Ｔが申し出た接見の内容に従うと、これから予定された取調べを行うことができなくなる。<br>　そうすると、捜査に顕著な支障が生じるので、「捜査のために必要がある」といえる。<br>（２）　接見指定の適否<br>　前述した基準で判断する。<br>　甲の接見は初回接見であるので、即時又は近接した時間の接見がなされることが必要である。<br>　そして、甲に対する取調べは未だ始まっていなかったので、接見をした後に行うことによって生ずる捜査への支障は小さい。また、Ｓが取調べを行うことを決定したので、甲が自白をしようか迷っていたからであったが、甲に対して取調べ前に弁護人からの助言を与えるべきである。<br>　したがって、「被疑者の防禦の準備をする権利を不当に侵害する」といえる。<br>（３）　よって、②接見指定は違法である。<br>第３　〔設問３〕<br>１　③の証言は、「公判期日外における他の者の供述を内容とする供述を証拠」（320条1項、以下「伝聞証拠」という）にあたり、証拠能力が認められないのではないか検討する。<br>　伝聞法則の趣旨は、知覚・記憶・表現・叙述といった供述過程には誤りが介入するおそれがあり、反対尋問等の信用性テストを経なければ、推論を誤る危険がある点にある。そうすると、伝聞証拠とは、公判廷外供述を内容とする証拠であり、要証事実との関係で原供述の内容の真実性を証明するために用いる証拠であるものであると解する。<br>２　乙の被疑事実は甲に対する覚せい剤譲渡であった。そして、譲渡時に乙に覚せい剤であるとの認識があったかが争点となっていた。そうすると、検察官は乙に覚せい剤であることの認識があったことを立証する必要がある。<br>　③の証言中の『お前が捕まったら、俺も刑務所行きだから気を付けろよ。』という発言は、乙が渡したビニール袋に何らかの違法薬物が入っていることを前提としたものである。そうすると、この発言の存在から乙が譲渡時に覚せい剤であるとの認識があったと推認することができる。<br>　したがって、要証事実は前述した発言の存在であり、原供述の内容の真実性とは関係がないので、③の証言は伝聞証拠とはならない。<br>３　よって、③の証言の証拠能力は認められる。<br>第４　〔設問４〕<br>１　弁護人Ｕの下線部④の質問及びこれに対する乙の供述は、「相当でない」ものとして295条1項により制限されないか検討する。<br>２　「相当でない」<br>（１）　295条1項の趣旨は、審理の無駄を排除する点にある。そこで、審理に無駄を生じさせる場合、「相当でない」といえると解する。そして、審理に無駄が生じるかは、審理の経過及び結果、供述の内容を考慮して判断する。<br>（２）　乙は、丙方にいたとは言ったが、丙が本名であるか分からず、丙方で何をしていたか覚えていないという曖昧な供述をしていた。このような供述を踏まえて、争点は、乙が丙方にいたかではなく、乙方にいたかというものとなっている。<br>　そして、乙は新たに戊方にいたことを具体的に供述しようとしているが、これはそれまでに形成された争点と矛盾するものではない。<br>　そうすると、乙の供述は審理に無駄を生じさせるものとはいえない。<br>（３）　したがって、「相当でない」といえない。<br>３　よって、295条1項により制限されることはない。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162557139.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:24:24 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年刑事系第１問</title>
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<![CDATA[ 第１　乙の罪責<br>１　乙が、Ｖ方に入った行為について、乙は強盗目的であったため、Ｖ方の住居権者Ｖの意思に反する立ち入りであり、「住居」に「侵入」したといえる。<br>　よって、乙に住居侵入罪（130条前段）が成立する。<br>２　乙が、Ｖの顔面を数回蹴り、Ｖの右ふくらはぎをナイフで1回刺した後に、現金500万円をＶ方から持ち去った行為に、強盗致死罪（240条後段）が成立しないか検討する。<br>（１）　「強盗」<br>　乙は、Ｖの顔面を蹴り、右ふくらはぎをナイフで一回刺すという、相手方の反抗を抑圧するに足る「暴行」（236条1項）をしている。<br>　乙は、Ｖの所有物である現金500万円をＶ方から持ち去っているので、「他人の財物」を「強取」している。<br>　よって、乙には強盗罪（236条1項）が成立するので、「強盗」といえる。<br>（２）　Ｖは乙から顔面を蹴られたことによる脳内出血が原因で「死亡」している。<br>（３）　よって、乙に強盗致死罪が成立する。<br>第２　丙の罪責<br>１　丙が、Ｖ方に入った行為について、丙は乙が強盗するのを手伝おうという目的であったため、Ｖ方の住居権者Ｖの意思に反する立ち入りであり、「住居」に「侵入」したといえる。<br>　よって、丙に住居侵入罪が成立する。<br>２　乙が丙に対して、Ｖ方への強盗を手伝うように頼んだことから、乙に成立した強盗致死罪について丙にも共同正犯（60条）が成立しないか問題となるが、丙は乙の頼みを断ったため、両者に共謀はなく、共同正犯は成立しない。<br>３　丙が乙に対して「手伝いますよ」と言って強盗に途中から参加し、現金500万円をＶ方から持ち去った行為に強盗致死罪の共同正犯が成立しないか検討する。<br>（１）　丙は乙の強盗に途中から参加しているため、「共同して犯罪を実行した」といえるかが問題となる。<br>　共同正犯の処罰根拠は、法益侵害の共同惹起である。そして、途中から犯罪に加担した者であっても先行者の行為と結果を積極的に利用した場合、先行者が既に作出した因果を引き継いで犯罪を完成させたといえるから、法益侵害を共同惹起したといえる。<br>　そこで、後行者が先行者の行為と結果を積極的に利用した場合、「共同して犯罪を実行した」といえると解する。<br>（２）　丙が乙に対して、「手伝いますよ」と言うと、乙は、Ｖの右ふくらはぎを刺して身動きができない状態にあることを伝え、金を奪うことを提案している。これを聞いた丙は、Ｖは身動きがとれないので簡単に現金を奪うことができると考えて現金をＶ方から持ち去ったのであるから、乙が作出したＶの反抗抑圧状態を積極的に利用したといえる。<br>　そして、丙が積極的に利用したのは、当時のＶの傷害の結果でもなく、後に生じる死亡の結果でもなく、あくまで反抗抑圧状態の限度である。<br>（３）　よって、丙には強盗罪の限度で共同正犯が成立する。<br>第３　甲の罪責<br>１　乙に成立した住居侵入罪、強盗致死罪について、甲に共同正犯が成立しないか検討する。<br>２　甲は実行行為者でないため、「共同して犯罪を実行した」といえるかが問題となる。<br>（１）　共同正犯の処罰根拠からすると、特定の犯罪事実についての共謀、共謀に基づいた実行行為、非実行行為者の正犯性が認められれば、「共同して犯罪を実行した」といえると解する。<br>（２）　甲は、乙に対し、「Ｖの家に押し入って、Ｖをナイフで脅して、その現金を奪ってこい。」と指示し、乙は「分かりました。」と言ったので、住居侵入強盗の共謀があったといえる。<br>　もっとも、確かに、甲は、脅迫までしか指示していなかったのだから、乙がＶの顔面を蹴ったり右ふくらはぎをナイフで刺したりした暴行行為は、共謀に基づく実行行為とはいえないとも思える。しかし、強盗という目的を達するためには脅迫で財物を奪取できなかった場合、暴行にまで発展することが通常であるから、甲が暴行を用いることを明示的に禁止していなかった以上、乙の行った暴行も共謀の射程内であり、共謀に基づく実行行為といえる。<br>　甲はＶ方への住居侵入強盗の発案者であり、乙に対して現金3万円を渡して犯罪の準備をさせたのだから、犯罪において重大な役割を果たしたといえる。また、甲は某組において組長に次ぐ立場にあり、乙は甲の部下であったため、両者には厳しい上下関係がある。そして、実際、乙は、組内で上の立場にいる甲の命令には逆らえないと考えたため、甲は自らの地位を利用して犯罪の実行に重大な寄与を及ぼした。そして、甲は、組長から、まとまった金員を工面するように指示を受けていたため、乙によって行われた強盗について自らの犯罪としてする意思があるといえる。以上から、甲には正犯性が認められる。<br>（３）　したがって、甲は「共同して犯罪を実行した」といえるとも思える。<br>３　甲は乙に対して「犯行を中止しろ。」といったため、共犯関係が解消され、「共同して犯罪を実行した」といえないのではないかが問題となる。<br>（１）　共同正犯の処罰根拠からすると、物理的・心理的因果性を除去した場合、法益侵害を共同惹起したとはいえなくなるため共犯関係が解消されたと解すべきである。<br>　そこで、物理的・心理的因果性を除去した場合、「共同して犯罪を実行した」といえなくなると解する。<br>（２）　甲は乙に対して、「奪った現金の3割はお前のものにしていい。」と言ったり、3万円を与えることで住居侵入強盗の準備をさせたりしている。そうすると、乙は心理的に大金を手に入れることができると思い、また、物理的に強盗を達成できる状態になっている。そして、実際、乙は、多額の現金を入手できる絶好の機会であるし、手元にナイフ等の道具もあるから強盗はできると考えていた。<br>　甲から乙に対しては、このような因果性が及ぼされているが、甲は「犯行を中止しろ。」というのみで、乙に及ぼされた物理的・心理的因果性を除去していない。<br>（３）　したがって、共犯関係は解消されず、甲は「共同して犯罪を実行した」といえる。<br>４　よって、甲に住居侵入罪と強盗致死罪の共同正犯が成立する。<br>第４　丁の罪責<br>１　丁がＶ方に入った行為について、丁は窃盗目的であったため、Ｖ方の住居権者Ｖの意思に反して立ち入りしており、「住居」に「侵入」したといえる。<br>　よって、丁に住居侵入罪が成立する。<br>２　丁がＶをにらみ付けながら暗証番号を教える旨強い口調で言った行為に、強盗罪（236条2項）が成立しないか検討する。<br>（１）　「脅迫」<br>ア　「脅迫」とは、財物奪取に向けられた相手方の反抗を抑圧するに足りる無形力をいうと解する。そして、反抗抑圧に足りるかどうかは相手方と同じ状況に置かれた一般人を基準に考える。<br>イ　確かに、にらみ付けて強い口調を用いるくらいでは一般人は反抗を抑圧されるとはいえない。<br>　しかし、Ｖはこれ以前に乙から顔面を蹴られたりナイフで刺されたりするといった暴行を受けており、一般人がＶと同じ状況にあったとすると、新たな第三者である丁からにらみ付けられて強い口調で言われただけでも、再び暴行を受けるかもしれないと強い恐怖心を抱くだろうから、反抗抑圧をするに足りるといえる。<br>ウ　したがって、「脅迫」といえる。<br>（２）　暗証番号はキャッシュカードと共に用いることでＡＴＭ等を介して現金を引き出すことを可能とさせる。<br>　そうすると、暗証番号はキャッシュカードと共に用いることでＡＴＭ等を介して現金を引き出させる地位を与える「利益」といえる。<br>（３）　丁が暗証番号を手に入れたことによって、Ｖの預金口座からいつでも自由に現金を引き出させるようになったことの反面、Ｖは自己の口座から丁から現金を引き出されてしまうおそれが生じているので、利益はＶから丁に移転したといえる。<br>（４）　よって、丁に強盗罪が成立する。<br>３　丁がＸ銀行Ｙ支店に入った行為について、丁は窃盗目的であるため、管理権者の意思に反した立ち入りであり、「建造物」に「侵入」したといえる。<br>４　丁が、ＡＴＭから現金1万円を引き出した行為について、窃盗罪（235条）が成立しないか検討する。<br>（１）　現金1万円はＸ銀行の所有にあるので、「他人の財物」である。<br>（２）　「窃取」<br>ア　「窃取」とは、占有者の意思に反して、占有者から自己又は第三者に財物の占有を移転させることをいう。<br>イ　丁は、Ｖから承諾を得ることなく、Ｖの預金口座から現金を引き出している。そうすると、丁の引き出しについて、正当な払戻し権限はないこととなる。そうすると、銀行の有する現金1万円に対する事実上の占有が優先するから、丁の引き出し行為は、Ｘの意思に反する占有移転であるといえる。<br>ウ　したがって、「窃取」といえる。<br>（３）　よって、丁に窃盗罪が成立する。<br>第５　罪数処理<br>１　乙には、住居侵入罪と強盗致死罪が成立する。両者は手段と結果の関係にあるから、牽連犯（54条1項後段）となる。<br>２　丙には、住居侵入罪と強盗罪の共同正犯が成立する。両者は手段と結果の関係にあるから、牽連犯となる。<br>３　甲には、住居侵入罪の共同正犯と強盗致死罪の共同正犯が成立する。両者は牽連犯となる。<br>４　丁には、①住居侵入罪、②2項強盗罪、③建造物侵入罪、④窃盗罪が成立する。①と②、③と④は牽連犯、残りは併合罪（54条前段）となる。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162556875.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:23:21 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年民事系第３問</title>
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<![CDATA[ 第１　〔設問１〕<br>１　固有必要的共同訴訟（40条1項）<br>（１）　40条1項の趣旨は、実体法上又は訴訟法上判決を区々とすべきではないとされる場合に合一確定を図ることによって判決の矛盾を防ぐ点にある。<br>　この趣旨からすると、実体法上単独行使することができない権利関係についての訴訟である場合、判決を区々にすると矛盾が生じるため、「合一にのみ確定すべき場合」といえると解する。<br>（２）　本件の訴訟は本件不動産の総有権確認訴訟である。総有権の主体であるＸの構成員は本件不動産の持分権を有さない。そうすると、Ｘの構成員は本件不動産についての権利を単独行使することができない。<br>（３）　よって、「合一にのみ確定すべき場合」といえ、原則としてＸの構成員全員が原告とならなければ、当事者適格を満たさず不適法却下されることになる。<br>２　提訴非同調者に対する対応策<br>（１）　前述の40条1項の趣旨からすると、原告であろうが被告であろうが、当事者として訴訟に関与していれば判決を区々とすることによる矛盾を防ぐことができる。そのため、提訴非同調者に対しては、被告に加えて訴えを提起するという対応策が考えられる。<br>　もっとも、提訴非同調者も総有権の主体であり、本来であれば原告となるのが自然であるので、提訴非同調者を被告に加えることは限定的な場合に限られるべきである。そこで、訴訟を起こすことができないと、権利が不正に移転されることによって訴権の保護が図れないという事情がある場合に限って、提訴非同調者を被告に加えることができると解する。<br>（２）　Ｚやその支持勢力が訴えの提起に反対する理由は、本件不動産の所有権がＺ個人にあると主張するためである。この理由は、現時点では証拠不十分であるため時期的に提訴は不利であるといった理由とは異なる。<br>　したがって、Ｚやその支持勢力が提訴を拒む理由によって提訴ができないとなると、Ｙの抵当権の実効によって本件不動産の権利が不正に移転され訴権の保護が図れない。<br>（３）　よって、提訴非同調者を被告に加えて提訴するという対応策がとれる。<br>３　新たな会員に対する対応策<br>（１）　Ｘの規約によると、甲街で新たに事業を営む者は、Ｘの会員となることができる。そして、Ｘの新たな会員も本件不動産の総有権を有することになる。この者達も本件不動産の総有権確認訴訟に加わらないと当事者適格を欠き不適法却下されるという問題がある。<br>（２）　Ｘの新たな会員にとっても本件の訴訟は「合一にのみ確定すべき場合」（52条1項）であるため、共同訴訟参加することができる。<br>そして、提訴同調者に対しては原告として、提訴非同調者に対しては被告として参加するように訴訟告知（53条1項）をすることができる。<br>（３）　Ｘの新たな会員が自主的に参加した場合は当然当事者適格を満たすことになり、参加しなかったとしても訴訟告知をしたことにより参加したものとみなされる（53条4項）。<br>第２　〔設問２〕<br>１　訴えの利益<br>（１）　昭和28年最判における訴えの利益<br>　訴えの利益とは、本案判決の必要性と権利回復のための実行可能性がある場合に認められる。<br>　昭和28年最判は、訴訟代理人の代理権の存否という手続的事項についての確認訴訟において訴えの利益を認めなかった。その理由は、手続的事項については本案の前提として攻防をすることができるのであり、これに対して独自に判決を出し既判力のある判断とする必要性がなく、本案の権利と密接な関連性を有しないため、これについて判断をすることが権利回復につながらないためである。<br>（２）　Ｚの反訴の訴えの利益<br>　Ｚの提起する反訴は、Ｚの解任決議が無効であること、及びＺがＸの会長の地位にあることの確認の訴えである。Ｘの規約によると会長がＸを代表する権限を有することになっている。そうすると、ＺとＢとの間でこれからもＸに関する紛争が継続することが予想されることから、予めＸの代表者がどちらであるかを既判力で確定しておくことは紛争解決のための必要性が認められる。<br>　また、本件不動産についての代表権を有するのもＸの会長であるから、本件不動産の権利関係という本案とＸの会長がいずれであるかということは密接な関連性を有する事項であるといえる。そのため、本件不動産の権利回復のための実効性も認められる。<br>よって、Ｚの反訴に訴えの利益は認められる。<br>２　反訴の要件（146条1項）<br>　本件不動産の移転登記請求権が認められるかはＸの代表者がＢであるかＺであるかにかかっているので、ＺのＸの会長であることの確認請求は、「本訴の目的である請求又は防禦の方法と関連する請求を目的とする」といえ、反訴の要件を満たす。<br>第３　〔設問３〕<br>１　①について<br>（１）　権利能力なき社団の訴訟における地位の法的性格が問題となる。<br>　まず、権利能力なき社団において、社団財産は構成員の総有に帰属し、社団自体は権利義務の主体となりえないので、固有適格を有すると考えることはできない。<br>　次に、判例上、実体的管理処分権の授権を要することなく社団には当事者適格が認められており、また、訴訟追行を前提に社団が設立されたと考えることは不自然であることから、任意的訴訟担当と考えることもできない。<br>　よって、権利能力なき社団の訴訟における地位は、解釈による法定訴訟担当であると解すべきである。<br>（２）　社団の地位を法定訴訟担当と考えると、「当事者」である社団は「他人」である社団の構成員のために原告となっているので、Ｘの構成員に判決効は及ぶ（115条1項2号）。<br>（３）　よって、Ｘの構成員の一人であるＺに対しても、ＸのＹに対する総有権確請求についてされた部分の判決効は及ぶ。<br>２　②について<br>（１）　前訴訴訟物と後訴訴訟物が矛盾関係にある場合、既判力は作用する。そして、既判力の基準時は口頭弁論終結時である。<br>（２）　前訴判決では、本件不動産がＸの構成員の総有に属することが確認されている。そうすると、口頭弁論終結時において本件不動産がＸの構成員の総有に属することに既判力が生じている。また、口頭弁論終結時より前の時点であるＺがＡとの間で売買契約を締結して本件不動産を購入した当時から、本件不動産がＸの構成員の総有に属することについても既判力による拘束力が認められる。<br>（３）　したがって、前訴判決で本件不動産がＸの構成員の総有に帰属するとの判断がされたのに、後訴で本件不動産はＺの個人財産であるとＺが主張することは矛盾するため、既判力が作用する。<br>　よって、Ｚの主張は既判力によって遮断される。<br>３　③について<br>（１）　第二訴訟におけるＸの主張は、第一訴訟の紛争を蒸し返すものとして信義則に反し却下されると考えられる。<br>　後訴での主張が信義則によって却下されるためには、後訴の主張が前訴の紛争を実質的に蒸し返すものであり、前訴判決によって相手方が紛争が解決したと合理的に期待できるといえる必要がある。<br>（２）　第一訴訟の判決は、本件不動産がＸの組合員の総有に帰属することを認めるものであり、Ｚが第二訴訟で本件不動産が自己の所有であると主張することは前訴の紛争を実質的に蒸し返すものである。<br>　そして、確かに、Ｙは前訴において、Ｚに対し、本件不動産がＺの所有にないことの確認訴訟を提起し、第一訴訟と併合審理を申し立てることができた。そのため、このような手続をしていないＹは本件不動産を巡る紛争がＺとの間で解決したと合理的に期待できないとも思える。<br>　しかし、Ｙは前訴において敗訴した後に、まさかＺが後訴で本件不動産が自己所有にあると主張するとは予測できないため、前訴においてＺに対する提訴と併合措置をとることは期待できなかったといえる。そうすると、このような措置をせずとも、Ｙは前訴判決によって紛争が解決したと合理的に期待できるといえる。<br>（３）　よって、第二訴訟でのＸの本件不動産が自己所有であるとの主張は信義則によって遮断される。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162556478.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:21:46 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年民事系第２問</title>
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<![CDATA[ 第１　〔設問１〕<br>１　（１）について<br>　臨時取締役会の決議は、368条1項違反によって無効とならないか検討する。<br>（１）　会社法上、取締役会の決議の効力について定めた規定は存在しない。そうすると、私法の一般原則に基づき、決議に瑕疵があった場合、原則として無効となると解する。<br>　もっとも、決議に基づいてなされた取締役の行為もあり、それらの取引の安全を図る必要性もある。そこで、決議に瑕疵がなくても決議の結果に影響がない場合、例外的に決議は有効となると解する。<br>（２）　まず、Ａに対して臨時取締役会の招集通知はなされていないため、368条1項違反の瑕疵がある。<br>　そして、確かに、議案について、賛成3名、反対2名であったため、反対するであろうＡに対して招集通知され、決議に参加していたなら議案は可決されなかったといえ、決議の結果に影響があったとも思える。<br>　しかし、議案はＡを代表取締役から解職する旨のものであり、代表取締役の会社における地位の大きさからして、解職の対象となる代表取締役は会社との間で忠実義務（355条）違反を引き起こしかねないおそれがあるので、「特別の利害関係を有する取締役」（369条2項）といえる。そうすると、Ａは議決に加わることができないのだから、Ａに対して招集通知を発しても決議の結果に影響はない。<br>（３）　よって、臨時取締役の決議は有効となる。<br>２　（２）について<br>　Ａは、甲社に対し、361条1項に基づき、月額150万円の報酬請求をすることができるか検討する。<br>（１）　取締役会に一任することの可否<br>　そもそも株主総会決議によって取締役会へ報酬等の具体額の決定を一任することができるのかが問題となる。<br>ア　361条1項の趣旨は、株主に取締役の報酬を決定させることで、取締役同士の報酬のお手盛りを防止する点にある。もっとも、取締役の報酬に対するプライバシーを保護する必要もある。<br>　そこで、株主総会で報酬の最高限度が決められていれば、その範囲内で、取締役会に対して報酬額を一任することは許されると解する。<br>イ　甲社においては、取締役の報酬等の額について、株主総会の決議によって定められた報酬等の総額の最高限度額の範囲内で、取締役会の決議によって役職ごとに一定額が定められ、これに従った運用がされていた。<br>　そうすると、株主総会で報酬の最高限度が決められた上で取締役会に一任されている。<br>ウ　よって、取締役会への一任自体は許される。<br>（２）　具体的な減額の範囲<br>ア　一度報酬額が決定されると、会社と取締役間の契約となり、両者を拘束する。そうすると、原則として、取締役の同意がない限り、減額をすることはできない。<br>　もっとも、報酬は職務執行の対価としての性格を有するため、役職が変更された場合に、その役職に応じた適正対価まで減額されないことの保障はない。<br>　そこで、役職に応じた対価額までなら減額をすることは可能であると解する。<br>イ　Ａは代表取締役から解職されている。そうすると、代表取締役としての月額150万円から減額すること自体は可能である。<br>　もっとも、Ａは一般の取締役ではあるため、甲社の運用上取締役の報酬額とされている月額50万円より下の月額20万円まで減額することはできない。<br>ウ　したがって、Ａの報酬額を20万円に減額する旨の定例取締役の決議は、月額50万円への減額という限度において効力を有する。<br>（３）　よって、Ａは、甲社に対し、月額50万円の報酬を請求することができる。<br>第２　〔設問２〕<br>１　（１）について<br>　取締役から解任されたＡが、甲社に対し、339条2項に基づいて、損害賠償請求をすることができるか検討する。<br>（１）　「損害」とは、在任期間中の職務執行の対価相当額をいうところ、Ａの報酬は月額50万円であり、取締役としての任期は8年残っていたので、「損害」は4800万円である。<br>（２）　「正当な理由」<br>ア　経営判断の失敗が「正当な理由」に含まれるかが問題となる。<br>　確かに、経営判断の失敗を「正当な理由」に含まれると解し、解任に制約を与えないとすると、取締役の行為が萎縮するという問題がある。<br>　しかし、会社の所有者である株主の自由な解任権がそれによって制限されるとするのは妥当ではない。<br>　そこで、経営判断の失敗も「正当な理由」に含まれると解する。<br>イ　取締役Ａは海外事業という経営判断を要する事項において失敗している。<br>ウ　したがって、「正当な理由」はある。<br>（３）　よって、Ａの339条2項に基づく損害賠償請求は認められない。<br>２　（２）について<br>　Ｂは、甲社とＡに対して（855条）、854条1項に基づき、Ａの解任請求をすることができるか検討する。<br>（１）　Ｂは、甲社の発行済株式及び総株主の議決権のいずれも、20％を保有しているため、854条1項1号・2号の「株主」である。<br>（２）　Ａは多額の会社資金を流用していたため、甲社との関係で善管注意義務（330条・民法644条）、忠実義務に違反するので、「法令・・・に違反する重大な事実」があるといえる。<br>（３）　「議案が株主総会において否決された」<br>ア　854条1項の趣旨は、会社における役員の地位の大きさに鑑み、その地位を剥奪するためには慎重な手続を保障すべきであるという点にある。<br>　この趣旨からすると、自ら積極的に株主総会が開催されることを妨害した者に対しては、慎重な手続保障を与える必要はないといえる。<br>　そこで、「議案が株主総会において否決された」とは、原則として実際に株主総会で否決されている必要があるが、例外として解任の対象とされた取締役が株主総会の開催を積極的に妨害した場合も含まれると解する。<br>イ　確かに、甲社の定時株主総会は、定足数を満たさず、流会となったので、実際には株主総会で否決がされることはなかった。<br>　しかし、解任の対象となった取締役Ａは、旧知の仲である甲社の株主数名に対し、株主総会を欠席するように要請するという積極的な行動をし、その結果、流会となったので株主総会が妨害されたといえる。<br>ウ　したがって、「議案が株主総会において否決された」といえる。<br>（４）　よって、Ｂの上記請求は認められる。<br>第３　〔設問３〕<br>１　Ｃ及びＤは甲社に対して、423条1項に基づく損害賠償責任を負わないか検討する。<br>２　ＣもＤも甲社の「取締役」である。<br>３　「任務を怠った」（以下「任務懈怠」という）<br>（１）　任務懈怠は、取締役を名宛人とする法令違反がある場合、認められる。<br>　そして、ＣもＤも取締役として、他の取締役が不正な行為をしていないか監督する義務（362条2項2号参照）を負うので、この義務に違反すれば任務懈怠となる。<br>（２）Ｃ及びＤの任務懈怠<br>ア　Ｄについて<br>　Ｄは、甲社の法務・コンプライアンス部門を担当している。そうすると、Ｄは法務・コンプライアンスに関して専門的な知見を有する取締役といえ、法務・コンプライアンスに違反する事態については高度の注意義務を負っている。<br>　平成27年3月末に、甲社の従業員の実名による本件通報があった。このような通報があるからには、何かしらの不正があったことの疑いは出てくるので信ぴょう性がないとの即断はできない。また、本件通報は、実名による通報であったため、あえて実名で虚偽の通報をする者も少ないだろうから、むしろ信ぴょう性は高いといえる。<br>　それにもかかわらず、Ｄは、これまで甲社で不正行為が生じなかったこと、会計監査人からの指摘がなかったこと、ＤがＥに対して個人的な信頼を置いていたこと、という理由から、本件通報には信ぴょう性がなく、調査をしなかった。しかし、これまで不正行為がなかったことがこれからの不正行為がないことの理由とはならないこと、会計監査人が会社の全ての不正行為に目を届かせられるとは限らないこと、個人的な信頼関係とその者が不正行為をしたか否かとは関係がないこと、といったことから、本件通報に信ぴょう性がないと判断することはできない。<br>　したがって、本件通報には信ぴょう性があるので、本件通報があった平成27年3月末に、Ｅの不正行為について調査を開始しなかったことは、前述の注意義務に違反する。<br>　よって、Ｄに任務懈怠は認められる。<br>イ　Ｃについて<br>　Ｃは甲社の代表取締役である。確かに、代表取締役は会社の代表権（349条4項）を有するから、会社の全分野についての不正について監視義務を負い、本件通報があったときにＥの不正行為について調査をしなかったことは監視義務違反であり、任務懈怠が認められるとも思える。<br>　しかし、甲社は法務・コンプライアンス部を置いており、その部門の担当としてＤが存在するのであるから、Ｃは部門の担当であるＤを信頼することが許される。そして、Ｄからは本件通報についてＣに知らされなかったため、平成27年3月末にＥの不正を調査しなかったことをもって、監視義務違反となることはない。<br>　Ｃは、平成27年5月に、本件通知があったことを知らされ、直ちに、調査を指示したため、監視義務違反が認められることはない。<br>　よって、Ｃに任務懈怠は認められない。<br>４　本件請負工事では5000万円が水増しされている。甲社は、乙社に、平成27年4月末に残金合計3000万円を支払っているが、平成27年3月末にＤがＥの不正行為について調査を開始していれば、このような損害は生じなかった。<br>　したがって、5000万円がＤの任務懈怠と因果関係のある「損害」となる。<br>５　よって、Ｄは甲社に対して、5000万円の423条1項に基づく損害賠償責任を負う。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162556229.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:20:32 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年民事系第１問</title>
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<![CDATA[ 第１　〔設問１〕<br>１　（１）について<br>　Ｅは、Ａ及びＤに対して、売買契約（555条）に基づいて、甲土地の所有権移転登記手続の請求をすることができるか検討する。<br>（１）　826条1項<br>　売買契約当時、Ｃは18歳の未成年であり、父Ａの親権（818条1項）に服するので、ＡはＣの財産に関する法律行為を行うことができる（824条）。<br>　もっとも、Ａの行為が利益相反行為（826条1項）に該当し、売買契約が無効とならないか問題となる。<br>ア　「利益が相反する」とは、客観的外形的に子と親の利益が相反する場合をいうと解する。<br>イ　ＡはＣを代理してＥとの間でＣ所有の甲土地の売買契約を締結したが、これは客観的外形的に子Ｃと父Ａの利益が相反する場合とはいえない。<br>ウ　したがって、「利益が相反する」とはいえず、826条1項を理由に無効とはならない。<br>（２）　93条ただし書類推適用<br>　93条ただし書が類推適用され、売買契約が無効とならないか問題となる。<br>ア　親が自らの利益を図る目的で、外形的には子のために代理をする場合、意思と行為に不一致があるところに心裡留保類似の点がある。この場合、相手方が親の濫用意図について悪意又は有過失である場合、93条ただし書きが類推適用されると解する。<br>イ　父Ａは、甲土地の売却代金を自己の借金の返済に充当する意図を有していた。そして、売買契約締結当時、Ｅは、Ａが甲土地の代金をＡの借金に充当するつもりであることを知っていた。<br>そのため、ＥはＡの濫用意図について悪意であったといえる。<br>ウ　したがって、93条ただし書が類推適用され、ＡとＥが締結した売買契約は無効となる。<br>（３）　もっとも、Ｃは平成24年3月5日、死亡しており、無権代理人Ａが本人Ｃを相続している。そして、無権代理人が本人を相続した場合、追認を拒絶することは信義則に反するため、できない。<br>　したがって、Ａは追認拒絶をすることができず、Ａの相続分に応じた持分は有効に売買が成立している。<br>（４）　よって、上記Ｅの請求はＡの相続分に応じた範囲で認められる。<br>２　（２）について<br>　Ｄは、Ｅに対し、乙土地の共有持分権に基づく妨害排除請求権として、乙土地及び丙建物の利用請求をすることができるか検討する。<br>（１）　ＤはＣの「配偶者」であるため、Ｃの相続人となる。そうすると、法定相続分に応じてＣ所有の乙土地の共有持分権を相続するから、Ｄの請求は認められるとも思える。<br>（２）　Ｆからの94条2項類推適用という反論<br>　94条2項が類推適用され、Ｄの乙土地の持分についても売買契約が有効とならないか問題となる。<br>ア　94条2項の趣旨は、帰責性ある本人の犠牲の下、権利の外観を信じた者を保護する点にある。<br>　この趣旨からすると、本人の帰責性と、相手方が無権利であることに第三者が善意である場合、94条2項が類推適用されると解する。<br>イ　本人Ｄは、Ｃが死亡してから、乙土地の持分についての自己の登記について移転せず放置していたため、帰責性がある。<br>　また、ＦはＥが乙土地について部分的に権利を有しないことを知らないため、Ｅが乙土地について部分的に無権利であることについて善意であるといえる。<br>ウ　したがって、94条2項が類推適用されるとＦは反論する。<br>（３）　Ｄからの帰責性がないとの再反論<br>　ＤはＣの一周忌の法要において、Ａに対し、Ｃの遺産について尋ねたが、ＡはＤの質問を無視し、その後もＡはＤからの電話の着信や郵便物の受領を全て無視している。そうすると、Ｄは自己に相続されるＣの遺産の存在について知りえなかったのだから、登記を放置していたことについて帰責性はない。<br>（４）　したがって、94条2項は類推適用されず、Ｄの上記請求は認められない。<br>第２　〔設問２〕<br>１　（１）について<br>　Ｍは、Ｅに対し、債権譲渡（466条本文）を理由に、消費貸借契約に基づき、500万円とそれに対する利息や遅延損害金の支払を請求することができるか検討する。<br>（１）　債権譲渡による債権の行使が有効にできるためには、債権譲渡契約が有効であることと、譲渡債権自体が有効であることが必要である。<br>　まず、ＨはＭに対して平成26年8月1日、平成26年4月1日付消費貸借契約に関する債権を、Ｍに譲渡したため、債権譲渡契約は有効である。次に、確かに、譲渡債権を発生させた契約は、平成ＨＥ間で有効に締結されたとも思える。しかし、平成26年4月1日付の債権を発生させた契約において、Ｅは借りた金を賭博に使うつもりであったため、公序良俗に反し、無効となる（90条）。<br>（２）　異議なき承諾（468条1項前段）によって契約が有効とならないか問題となる。<br>　異議なき承諾によって譲受人に対抗できなくなる事由は、同時履行の抗弁権等の事由であって、債権自体の客観的不法性は異議なき承諾によって払拭することはできない。<br>　したがって、Ｅの「ＨがＭに対して譲渡したことを承諾します。」という旨の異議なき承諾によってしても、90条による無効は覆らない。<br>（３）　よって、Ｍは、Ｅに対して、上記請求をすることができない。<br>２　（２）について<br>　Ｍは、Ｅに対し、第三者弁済（474条1項本文）によって、任意代位（499条1項）し、代位による求償権（501条）に基づき、500万円とそれに対する利息や遅延損害金の支払を請求することができるか検討する。<br>前提として、ＭはＨに対して、400万円の支払いしかしていないため、求償権に基づく請求は400万円の限度でのみ行えることになる。<br>（１）　501条の求償ができるためには、弁済がなされたことと被代位債権が存在していることである。<br>（２）　確かに、Ｍは400万円の弁済をしている。しかし、被代位債権である平成26年4月1日付の債権を発生させた契約は、公序良俗に反して無効であるため、被代位債権は存在しない。<br>（３）　よって、501条に基づく求償をすることはできない。<br>３　（３）について<br>　Ｌは、Ｅに対し、委託を受けた保証人の求償権（459条1項・2項、442条2項）に基づいて、584万円の支払いを請求することができるか検討する。<br>　ここで、「債務を消滅させるべき」の意義が問題となる。<br>（１）　459条1項が、債務を消滅させたではなく、「債務を消滅させるべき」と規定した趣旨は、保証人の地位の弱さに鑑み、実際に債務が消滅せずとも、主たる債務者と保証人との間の公平を図るために、求償権を認める範囲を拡大する点にある。<br>　そうすると、「債務を消滅させるべき」場合には、主たる債務者の帰責性ある行為によって保証人が外形上弁済といえる行為をした場合も含まれると解する。<br>（２）　ＥはＫに対して500万円を交付していなかったので、ＥＫ間には消費貸借契約は成立していなかった。そのため、保証人Ｌが584万円を支払ったとしても債務が消滅することはありえないことといえる。<br>　もっとも、Ｌが584万円を支払ったのは、ＬがＥに照会したところ、Ｅが間違えて、Ｋに対する債務は支払っていない旨を説明したからである。そうすると、主たる債務者Ｅの帰責性の下、保証人Ｌが外形的には弁済といえる行為をしたといえる。<br>（３）　よって、「債務を消滅させるべき」といえるので、Ｌは、Ｅに対して、584万円の支払請求をすることができる。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162555925.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:19:12 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年公法系第２問</title>
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<![CDATA[ 第１　〔設問１〕<br>１　原告適格（行訴法9条1項）の判断基準<br>　「法律上の利益を有する者」とは、当該処分によって自己の権利又は法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう。<br>　そして、当該処分を定める行政法規が不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益に吸収解消させるにとどめず、それが帰属する個々人の個別的利益を保護すべきとする趣旨である場合、かかる利益は法律上保護された利益といえると解する。<br>　また、当該処分の名宛人以外の第三者の原告適格を判断するにあたっては、行訴法9条2項の考慮要素をもって判断する。<br>２　Ｘ１らとＸ２らの原告適格<br>（１）　本件では法48条1項ただし書に基づく例外許可が問題となっている。そうすると、法が「当該法令」といえる。また、建築基準法施行令（以下「令」という）は、法の委任を受けているので、「当該法令」といえる。なお、本件要綱は法令ではないため、「当該法令」とはいえないが、原告適格の判断にあたって参考にすることはできる。<br>　法48条1項ただし書きの趣旨は、良好な住居の環境を保護する点にある。また、法1条の目的は、国民の生命、健康を保護するところにある。そして、令130条の５第1号は自動車車庫の設置に建築規制をかけている。したがって、法48条1項ただし書きは、自動車車庫の設置により侵害されうる国民の生命、健康、良好な住居の環境を保護する趣旨であるといえる。<br>　また、自動車車庫が設置されると、そこの近くに居住する者は自動車の通行による騒音、ライトグレア、排気ガスの影響を反復継続して受けることとなり、生命、健康、居住環境に著しい影響を受けるおそれがある。したがって、自動車車庫の設置によって直接かつ重大な影響が生命、身体、居住環境に及ぶ範囲の者が「法律上の利益を有する者」であると解する。<br>（２）　本件自動車車庫のある本件スーパーマーケットは、年中無休、午前10時から午後12時までの営業で、広範囲の地域から顧客が自動者で来店することを予定しており、来客予想人数は、土日休日は1日当たり約1500人である。そうすると、本件自動車車庫の近くに居住する者は毎日1日の大半を自動車による悪影響を受けることになる。<br>　Ｘ１らは、本件自動車車庫から約６メートル離れた位置の建物に居住している住民であり、エンジン音、騒音、ライトグレア及び排気ガスによって直接かつ重大な居住環境を侵害され、交通事故の多発により生命を侵害されるおそれがある。したがって、「法律上の利益を有する者」といえる。<br>　Ｘ２らは、幹線道路から本件自動車車庫に通ずる道路沿いの建物に居住する住民であり、騒音及び排気ガスにより直接かつ重大な居住環境が侵害され、交通事故により生命が侵害されるおそれがある。したがってＸ２らは「法律上の利益を有する者」である。<br>（３）　よって、Ｘ１らとＸ２らの原告適格は認められる。<br>第２　〔設問２〕<br>１　法82条違反<br>（１）　法82条の趣旨は、特別利害関係人が審査に参加することで審査の内容がゆがめられることを防止する点にある。<br>　この趣旨からすると、特別利害関係人が参加しなければ審査の結果が変わっていた可能性があれば、法82条の手続瑕疵は本案上の違法を基礎づけることとなると解する。<br>（２）　確かに、Ｙ１市建築審査会では、出席委員7名のうち5名の委員が賛成しており、Ｂが参加していなくとも6名のうち4名が賛成していたのだから、議決の成立という結果には影響がないとも思える。<br>　しかし、Ｂは特別利害関係人として賛成の立場から積極的に他の者を説得したであろうことが予想され、Ｂが参加していなければＢに説得されたであろう者は反対票を投じていたであろうから、Ｂが参加していなければ審査の結果が変わっていた可能性がある。<br>（３）　よって、法82条の手続瑕疵は本案上の違法を基礎づける。<br>２　法48条1項ただし書違反<br>　本件例外許可は、裁量を逸脱・濫用してなされたものとして違法であるかが問題となる。<br>（１）　法48条1項ただし書きは、「良好な住居の環境を害するおそれ」という抽象的な文言を用いており、また、「認め」という特定行政庁の判断を尊重するような規定ぶりをしている。そして、例外許可をするにあたっては、建築審査会（法78条1項）が必要であり、建築審査会の委員は専門的な知見を有する者から選ばれる（法79条1項）こととなっている。そうすると、例外許可をするにあたっては、特定行政庁に裁量が認められ、その裁量は広いものであるといえる。<br>（２）　本件要綱は法の委任を受けていないので行政規則といえる。そして、法48条1項ただし書には裁量が認められることから、本件要綱は裁量基準としての法的性質を有するといえる。法の趣旨を具体化しない不合理な裁量基準に則ってなされた処分は裁量を逸脱・濫用することが推定される。<br>　前述の通り、法48条1項ただし書の趣旨は、自動車車庫の設置によって侵害される国民の生命、健康、居住環境を保護する点にある。本件要綱の別紙許可基準では、自動車車庫の大きさや自動車車庫設置によって生じる騒音、ライトグレア、排気ガスの条件を定めており、法の趣旨を具体化するものといえる。<br>　したがって、本件要綱に基づいたことによって本件例外許可は裁量逸脱・濫用となるとは推定されない。<br>（３）　本件要綱が合理的なものであったとしても、それを個別の事案に機械的に適用することで、法の趣旨を没却することになるとすれば、裁量を逸脱・濫用した処分として違法となると解する。<br>　本件自動車車庫は、屋上部分の外周に転落防止用の金属製の網状フェンスが設置されているのみで壁はないため、自動車の騒音、ライトグレア及び排気ガスを防ぐ構造にはなっていない。そうすると、本件例外許可をすることにより近隣住民の生命、健康、居住環境を害するおそれが強く、法の趣旨を没却することになり、裁量を逸脱・濫用したものといえる。<br>（４）　よって、法48条1項ただし書に反して違法である。<br>第３　〔設問３〕<br>１　本件確認が問題となる本件訴訟２において、本件例外許可が問題となる本件訴訟１の違法事由を主張するためには、違法性の承継がされる必要がある。<br>２　行政処分は取り消されるまでは有効であることから、違法性の承継を認めることは公定力との関係で問題がある。<br>　もっとも、先行行為と後行行為があいまって同一の行政目的を達成しようとしている場合、処分の一体性が認められ、違法性の承継が許されると解する。<br>３　法48条1項ただし書に基づく例外許可は、その後に法6条の２第1項に基づく建築確認がされることの前提として行うものである。そうすると、例外許可と建築確認は建物の建築という同一の目的を達成するためにされるものである。<br>　したがって、違法性の承継が許される。<br>４　よって、本件訴訟２において本件訴訟１の違法事由を主張することができる。<br>第４　〔設問４〕<br>１　本件スーパー銭湯の「公衆浴場」（法別表第二（い）第7号）非該当性<br>（１）　法別表第二（い）第7号で「公衆浴場」が建築可能な施設とされている趣旨は、法制定当時は、住宅の浴室保有率は低く、公衆浴場を設けることが公共の利益に資する程度が大きかったためである。もっとも、現代において、住宅の浴室保有率は、95.5％となっているため、公衆浴場を設けることによって公共の利益を図ることができる余地はほとんどない。<br>　そこで、現代において「公衆浴場」は建築可能施設としてもはや効力を失っていると考えられる。<br>（２）　したがって、本件スーパー銭湯を「公衆浴場」として建築確認をすることはできない。<br>　また、仮に「公衆浴場」が建築可能施設として効力を有していたとしても、本件スーパー銭湯は、物価統制令に基づく価格統制の対象外である「その他の公衆浴場」に当たり、「一般公衆浴場」ではないため、「公衆浴場」に該当しない。<br>（３）　よって、本件スーパー銭湯を「公衆浴場」とした本件確認は違法である。<br>２　飲食店部分の「公衆浴場」非該当性<br>（１）　法別表第二（い）第7号の趣旨は、「学校」「神社」「老人ホーム」「診療所」といった公的施設の建築を可能とすることで、公共の利益を図る点にある。<br>　そうすると、これらの施設の中に公共の利益とは関係のない部分がある場合、その部分については法別表第二（い）第7号の施設ということはできないと解する。<br>（２）　本件スーパー銭湯内の飲食コーナー及び厨房は、公共の利益とは関係のない部分であるため、「公衆浴場」ということはできない。<br>（３）　よって、飲食店部分についても「公衆浴場」とした上でなされた本件確認は違法である。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162555607.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:17:50 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年公法系第１問</title>
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<![CDATA[ 第１　〔設問１〕<br>１　継続監視の決定（性犯罪者継続監視法（以下「法」という）14条1項）に基づいて継続監視（法22条1項）がなされることは、監視対象者のプライバシー権を侵害し、違憲である。<br>（１）　憲法13条前段による保護<br>ア　憲法13条前段が「個人として尊重」と規定する趣旨は、個人としての資格に着目し、個人の私生活の自由を保護する点にある。<br>このような趣旨からすると、個人の私生活上の権利としての私事内秘の権利、すなわち私的情報をどの範囲で公的に開示するか選択する権利は13条前段によって保護されると解する。<br>イ　継続監視によって監視対象者の現在地と前科等の参考情報が公権力によって知られることになる。<br>現在地と前科等の参考情報は、私的情報であるから、これらをどの範囲で公的に開示するか選択する権利は13条前段で保護される。<br>（２）　制約とその許容性<br>ア　現在地と前科等の参考情報は、警察署の大型モニターに映し出されることによって、知られることになる。それらの情報は監視対象者に体内埋設したＧＰＳによって知られることになるが、法31条1号・2号によって埋設拒否、ＧＰＳを破壊した者は罰則の対象となるので、現在地と前科等の参考情報は公権力に強制知得されることになる。<br>　したがって、私的情報をどの範囲で公的に開示するか選択する権利が制約されている。<br>イ　前科は、個人の信用に直接にかかわる情報であり、それが知られると平穏な社会生活が送れなくなる危険がある。そして、性犯罪は特に人々から奇異の目で見られることから、プライバシーの要保護性は高い。<br>　また、現在地は24時間常に知られることになることが想定されるからプライバシー制約の程度は大きい。<br>　したがって、厳しい基準で許容性は判断すべきである。そこで、規制目的が重要で、手段が目的との関係で合理性・必要性を有する場合のみ制約が許されると解する。<br>（３）　個別具体的検討<br>ア　目的は性犯罪の再発の防止（法1条参照）にある。もっとも、政府の統計によれば、強姦や強制わいせつの再犯率は他の犯罪類型に比べて特に高いものではない。そうすると、このような性犯罪に限って再犯防止を目的とすることに重要性を見だすことはできない。<br>イ　仮に目的が重要であったとしても、ＧＰＳを体内埋設せずとも小型ブレスレットとして装着を義務付けるという方法によっても性犯罪の再発の防止という目的は達成できる。<br>　そうすると、より制限的でない代替手段があるため、目的との関係で必要性のある手段とはいえない。<br>（４）　よって、性犯罪者継続監視法は13条前段に反して違憲である。<br>２　継続監視の決定に基づいて一般的危険区域への立ち入りに警告・禁止命令が出される（法23条1項・24条1項）ことは、監視対象者の移動の自由を侵害し違憲である。<br>（１）　監視対象者の移動の自由は「移転…の自由」（22条1項）で保護される。<br>（２）ア　一般的危険区域への立ち入りをしようとすると警告又は禁止命令が発せられることから、監視対象者の移動の自由は制約されている。<br>イ　一般的危険区域（法3条1号・2号）は、公権力が管理する土地の大部分をその範囲の対象としている。そうすると、一般的危険区域への立ち入りの規制がなされることによる移動の自由の制約は大きく、日常生活に支障をきたす危険もある。<br>　したがって、許容性は厳しく判断すべきであり、目的が重要、手段が目的との関係で合理性・必要性がある場合のみ制約が許されると解する。<br>（３）ア　目的は性犯罪の再発の防止であるが、前述の通り、重要な目的とはいえない。<br>イ　仮に目的が重要であるとしても、一般的危険区域への立ち入りが性犯罪を助長させるという統計はなく、その規制範囲の広さからしても過剰な規制であるといえる。<br>　したがって、目的との関係で合理性のない手段である。<br>（４）　よって、性犯罪者継続監視法は22条1項に反して違憲である。<br>第２　〔設問２〕<br>１　継続監視による憲法13条前段違反について<br>（１）　憲法13条前段による保護の有無<br>ア　検察官から、前科のような既に国民に公開された情報は公的情報であり、個人の情報ではないため、憲法13条前段によって保護されないという反論が想定される。<br>イ　私は、前科情報であっても憲法13条前段によって保護されると考える。<br>公的情報であっても、時間の経過により公開されないことを合理的に期待することができ、そのような情報は私的情報といえる。<br>　前科は公開されると既に形成された社会生活の平穏を害するものであり、時間の経過により公開されないことを合理的に期待することができる。<br>したがって、前科は私的情報であり、どの範囲で公的に開示するかを選択する権利は13条前段で保護される。<br>（２）　プライバシーの要保護性<br>ア　検察官から、現在地のような単純情報は個人の道徳的自律と存在に関係のない情報であり、プライバシーの要保護性が低いという反論が想定される。<br>イ　確かに、単純情報は個人の信用と直接かかわりがないから、個人の道徳的自律と存在に関係のない情報である。<br>　しかし、大型モニターに表示されるのは監視対象者の現在地と前科等の参考情報であり、公権力によって強制知得されるのはただの単純情報である現在地ではなく、性犯罪を犯した者の現在地として性犯罪の前科と結びつけられたものといえる。そうすると、性犯罪の前科が個人の信用に直接にかかわり、個人の道徳的自律と存在にかかわる情報であるのと同様に性犯罪の前科を有する者の現在地も個人の道徳的自律と存在にかかわる情報といえる。<br>　したがって、プライバシーの要保護性は低いとはいえない。<br>（３）　プライバシー制約の態様<br>ア　検察官から、制約は強制知得にとどまり、国民への公開に至っていないため、プライバシー制約の態様としては弱いという反論が想定される。<br>イ　確かに、強制知得にとどまるといえるのであれば、制約の態様としては弱い。<br>　しかし、強制知得にとどまるといえるかは、具体的な情報の扱われ方に左右される。そして、現在地と前科等の参考情報は警察署の大型モニターに映し出されるが、この大型モニターを見ることができる者に対する規制はない。そうすると、大型モニターを通して現在地や前科等の参考情報を見た者が一般国民に情報を漏らすことはないとまでは言うことができない。したがって、情報が一般国民に漏れる危険がある以上、強制知得の段階にとどまるとはいえない。<br>（４）　目的審査<br>ア　検察官から、心理的、生理的、病理的要因等により特定の性的衝動に対する抑制が適正に機能しにくい者が存在し、そのような者が再び同様の性犯罪に及ぶリスクの高さは、専門家によって判定することができるのだから、リスクが特に高いと判定された者を継続監視の対象として、性犯罪の再発の防止を図ることは重要な目的といえるという反論が想定される。<br>イ　特定の者が性犯罪の再犯をするリスクが高いことは科学的見地から根拠のあることである。そうすると、対象を限った上で性犯罪の再発を防止するという目的は重要なものといえそうである。<br>　また、20※※年5月に連続して発生した2つの事件において、性犯罪の再犯を犯した者によって被害者は殺害されている。そうすると、再犯に及ぶリスクの高い者の再犯を防止することは国民の生命を保護することにもつながる。<br>　したがって、再犯に及ぶリスクの高い者に限定して性犯罪の再発を防止する目的は重要といえる。<br>（５）　手段審査<br>ア　検察官から、小型ブレスレット型ＧＰＳの装着を義務付けると、監視対象者に対する社会的差別を引き起こしかねないため、より制限的でない代替手段とはいえず、手段の必要性はあるという反論が想定される。<br>イ　小型ブレスレットの装着によって社会的差別が引き起こされるという主張は、小型ブレスレットが同一の規格であることを前提としている。しかし、色や形に複数の種類がある小型ブレスレットを予め準備しておけば、外部から監視対象者であることが認識されることはない。<br>　また、ＧＰＳの体内埋設義務付けは、自己の身体の処分という自己決定権にかかわるものであるから、小型ブレスレットの装着はより制限的でない代替手段といえ、手段に必要性はない。<br>（６）　よって、性犯罪者継続監視法は13条前段に反し、違憲である。<br>２　一般的危険区域への立ち入りに対する警告・禁止命令の22条1項違反について<br>（１）　手段審査<br>ア　検察官から、一般的禁止区域は、子供が多く集まる場所を想定しており、このような場所では性犯罪を比較的容易に行いやすいことから、警告・禁止命令は目的との関係で合理性を有するという反論が想定される。<br>イ　確かに、子供が多くいる場所では比較的容易に性犯罪を行うことができる。<br>　しかし、子供が多くいるからといって、そのような場所に立ち入れば性犯罪を行う蓋然性が高いということを裏付ける統計はない。加えて、法3条1号2号で一般的危険区域の対象となる範囲は広すぎであり過剰な規制といえる。<br>　したがって、手段に合理性がない。<br>（２）　よって、性犯罪者継続監視法は22条1項に反し違憲である。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162555294.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:15:57 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年経済法第２問</title>
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<![CDATA[ 第１　（１）について<br>１　Ａ社が、自社の取引先小売業者が広告において一般消費者に対しＡ社製の甲の小売価格の表示を行った場合には、当該小売業者に対してそのような表示を行わないことを求め、これに従わない場合には、当該小売業者に対して甲の出荷を停止することを決定し、小売業者に通知した上で取引を行ったことは、拘束条件付取引（一般指定（以下、項数のみ示す）12項）に該当し、独占禁止法（以下「法」という）19条に違反しないか検討する。<br>　前提として、Ａ社は、「事業者」（法2条1項）であるため、法19条が適用されうる。<br>２　小売業者は、Ａ社の直接の取引の相手方であるため、「相手方」といえる。<br>３　「拘束」<br>（１）　「拘束」とは、条件が契約によって義務付けられている場合のみならず、何らかの経済上の不利益が伴うことによって、その実効性が現実に確保されている場合も含まれる。<br>（２）　確かに、小売価格の表示の禁止はＡ社と小売業者との間の契約によって義務付けられたものではない。<br>　しかし、Ａ社製の甲を一度購入して使用したほとんどの一般消費者は、継続的に購入することが通常であり、一般消費者から高い評価を得ており、甲を販売する小売業者にとって、Ａ社製の甲を取り扱うことは、その営業上不可欠となっている。そうすると、小売業者にとってＡ社製の甲の出荷が停止されることは経済上大きな不利益といえる。そして、Ａ社は、納品書を通じて甲の出荷の度ごとに小売価格の表示を禁止することを通知し、営業担当者は、大規模小売業者を度々訪問し、小売価格表示の禁止と出荷の停止についての説明を行った。そうすると、Ａ社の小売価格の表示禁止に対する強固な姿勢から、これに違反した場合にＡ社から甲の出荷が停止されることの蓋然性が非常に高いことが小売業者にとって予測しうる。したがって、Ａ社製の甲の出荷停止という経済上大きな不利益を受ける蓋然性が高いことをもって、小売価格の表示の禁止という条件の実効性が確保されている。<br>（３）　よって、「拘束」といえる。<br>４　「不当に」<br>「不当に」とは、不公正な取引方法の禁止の趣旨が、自由で公正な競争を保護する点にあることに鑑み、「公正な競争を阻害するおそれ」（法2条9項6号柱書、以下「公正競争阻害性」という）の要件を表すものである。拘束条件付取引の公正競争阻害性の程度は拘束の態様や内容によって異なるため、個別的具体的に判断する。そして、公正競争阻害性を判断する前提として、市場の画定が必要である。<br>（１）　市場は、行為が対象とする取引及び地理的範囲を検討し、必要に応じて需要者からの代替性を考慮して、画定する。<br>　Ａ社の行為が対象とするのは、日本における甲の販売市場である。そして、需要者からみて甲の代替品は存在しないため、市場は日本における甲の販売市場（以下「本件市場」という）に画定される。<br>（２）　小売価格の表示の禁止は、大規模小売業者が甲を低価格で販売することからなされたものであり、実質的に安売広告を禁止するものである。安売広告が禁止されると、価格競争が回避されることにつながり、原則として競争回避による競争減殺のおそれが認められる。<br>　そして、Ａ社は本件市場において55パーセントのシェアを有し、市場において優良な事業者であることから、そのような者によってなされた行為が例外的に競争減殺のおそれを否定されることはない。<br>（３）　よって、公正競争阻害性が認められ、「不当に」といえる。<br>５　正当化事由<br>（１）　自由で公正な競争を促進し、一般消費者の利益を図るという法の究極の目的と関連する正当な目的を達成するための相当な手段である場合、正当化事由が認められ、公正競争阻害性が否定されると解する。<br>（２）　Ａ社の目的は、自社製の甲を取り扱う小売業者を全国的な範囲で相当数確保する点にある。このような事業経営上の目的は消費者の利益を図る目的とはいえず、正当な目的ではない。<br>（３）　したがって、正当化事由はない。<br>６　よって、Ａ社の行為は拘束条件付取引に該当し、法19条に違反する。<br>第２　（２）について<br>１　Ａ社の本決定を行った上で新製品甲の取引をする行為は、拘束条件付取引に該当し、法19条に違反しないか検討する。<br>２　Ａ社は「事業者」であるので、法19条が適用されうる。小売業者はＡ社の直接の取引の「相手方」である。他社製の甲に比べて高い顧客満足度を見込む新製品甲の取引ができないことは、小売業者にとって大きな経済的不利益であるため、条件の実効性が現実に確保されているといえ、「拘束」といえる。<br>３　「不当に」<br>　公正競争阻害性を判断する市場は前述の本件市場である。<br>　研修受講、説明、機材購入の義務付けは、いずれもそれ自体をもって価格競争の回避につながるものではない。したがって、拘束が有力な事業者によってなされ、価格が維持されるおそれが認められる場合、競争回避による競争減殺が認められると解する。<br>　まず、Ａ社は本件市場において55パーセントのシェアを有する有力な事業者である。次に、小売業者が本決定に従うと、販売コストが上昇し、それを小売価格に転嫁すると新製品甲の小売価格を引き上げざるを得ないことになるため、価格が維持されるおそれがある。<br>　したがって、競争回避による競争減殺のおそれがあるので、公正競争阻害性が認められ、「不当に」といえる。<br>４　正当化事由<br>（１）　第一の理由は、将来、現在のＡ社のシェアを維持するという事業経営上の理由であり、消費者の利益を図る目的ではないため、正当な目的とはいえない。<br>（２）　第二の理由は、新製品甲の健康維持機能を販売に当たって一般消費者に対して丁寧に説明し、Ａ社製の甲の一般消費者に対する訴求力を向上させる点にある。<br>　確かに、この目的は、一般消費者の甲の選択を豊かにさせるものであるから、一般消費者の利益を図る正当な目的であるとも思える。<br>　しかし、Ａ社はこれ以前に、小売業者に対し、前述の義務を課すことはなかったのだから、本当に一般消費者の利益を図ることを目的としているのかは疑わしい。<br>　また、仮に目的が正当であったとしても、新製品甲による一般消費者の身体的特徴によって引き起こされる副作用の説明を要するのではなく、ただの健康維持機能の説明に過ぎないのだから、対面説明を義務付けなくとも、広告や説明書による説明で足りるので、相当な手段とはいえない。<br>（３）　したがって、正当化事由はない。<br>５　よって、Ａ社の本決定に基づく取引は拘束条件付取引に該当し、法19条に違反する。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162554791.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:14:40 +0900</pubDate>
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<title>平成２８年経済法第１問</title>
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<![CDATA[ 第１　Ｃ社及びＤ社が乙の価格について情報交換を始め、乙の単価を2950円を下回らない価格で合意した行為が、不当な取引制限（独占禁止法（以下「法」という）2条4項）に該当し、法3条後段に違反しないか検討する。<br>　前提として、Ｃ社及びＤ社は「事業者」（法2条1項）であるため、法3条が適用されうる。<br>１　「事業者」が「他の事業者」と<br>（１）　「事業者」「他の事業者」といえるためには、両者が競争関係にあることが必要である。<br>（２）　Ｃ社及びＤ社は乙という「同種」の商品を「供給」する関係にあるので、競争関係（法2条4項1号）にある。<br>（３）　したがって、Ｃ社及びＤ社は「事業者」と「他の事業者」の関係にある。<br>２　「共同して」<br>（１）　「共同して」とは、意思の連絡を意味し、共同事業者が同種又は同内容の行為を行うことについて認識又は予測し、これと歩調をそろえる意思であることが必要である。<br>（２）　Ｃ社とＤ社は、従来のＡ社による乙の価格引き下げ要求は極めて理不尽であり、原材料費が高騰している中でそのような要求がまかり通れば、乙の生産基盤が失われかねないので、両社が一致協力してＡ社との交渉に当たるべきでるとの認識で一致していた。そうすると、Ｃ社及びＤ社は、乙の価格を引き上げる強い動機を有しており、このことは両社とも相互に認識していた。<br>　そして、確かに、Ｃ社及びＤ社において、乙の価格を決定する権限を有していたのは、ｒとｓであり、ｔとｕではない。そうすると、ｔとｕがメールにおいて、乙の価格交渉をしたとしても、乙の価格についてＣ社及びＤ社が相互に認識ないし予測することはないとも思える。<br>　しかし、ｔとｕはそれぞれの上司であるｒとｓの指示を受けてメールによる乙の価格の情報交換を開始しており、ｔとｕとの間でやり取りされたメールの宛名には常にｒとｓのメールアドレスも含まれており、ｒとｓは、ｔとｕとの間で交わされたメールの内容を把握していた。そうすると、ｒとｓは部下のｔとｕを自らの手足のように扱うことで、乙の価格について情報交換を行っていたといえる。<br>　以上より、乙の値上げについて強い動機を有していたＣ社及びＤ社が、Ａ社に提示する乙の価格について情報交換を行ったことにより、両社は乙の値下げについて認識ないし予測し、これと歩調をあわせる意思を形成したといえるから、意思の連絡があったといえる。<br>（３）　したがって、「共同して」といえる。<br>３　Ｃ社及びＤ社は、意思の連絡によって、両社が本来自由に行える乙の価格設定について事実上拘束されているので、「相互にその事業活動を拘束」している。<br>４　「一定の取引分野」<br>（１）　「一定の取引分野」とは、市場を表し、共同行為によって影響を受ける取引及び地理的範囲を検討し、必要に応じて需要者からの代替性も考慮して画定する。<br>（２）　まず、Ｃ社及びＤ社の合意によって影響を受けるのは、世界における乙の販売市場である。乙は甲の主要な部品として製造されたものであり、甲の製造業者という需要者からみて他に代替できる商品はないため、世界における乙の販売市場が市場として画定される（以下、「本件市場①」という）。<br>　次に、Ｃ社及びＤ社の合意によって影響を受けるのは、日本における甲の販売市場である。甲の製造業者は日本に拠点をおくＡ社・Ｂ社のみであり、甲の需要者から見て、日本以外の地域に代替性はない。そのため、日本における甲の販売市場が市場として画定される（以下、「本件市場②」という）。<br>５　「競争を実質的に制限する」<br>（１）　「競争を実質的に制限する」といえるためには、共同事業者が、その意思によって市場における価格等の条件をある程度左右することができる状態（以下「市場支配力」という）を形成・維持ないし強化していることが必要である。<br>（２）ア　本件市場①について<br>　　乙の供給をしているのは、世界でＣ社及びＤ社とＥ社のみであるから、Ｃ社及びＤ社によって市場における供給の大半を占めていることが予想され、市場支配力を形成しているこが推認される。<br>　もっとも、確かに、Ｅ社はＡ社との間で従来品と性能は同じだがより安価な乙について、納入開始をすることが決定されており、Ｃ社及びＤ社は市場において乙の価格を左右することができないとも思える。<br>　しかし、Ｅ社のＡ社に対する納入開始は、平成27年12月頃であるため、Ｃ社及びＤ社のした平成27年4月～6月期における乙のＡ社への納入については、Ｅ社の存在は有効な牽制力とはならない。<br>　したがって、Ｃ社及びＤ社は、その意思によって本件市場①における乙の価格をある程度左右することができるので、「競争を実質的に制限する」といえる。<br>イ　本件市場②について<br>　確かに、甲の製造業者であるＡ社とＢ社のシェアの年による変動は大きいため、甲の競争は激しいことが予想され、容易に価格は左右されないとも思える。<br>　しかし、Ｃ社及びＤ社の乙の値上げによって、乙を主要な部品とする甲の販売コストは増加し、Ａ社は甲の価格を引き上げざるをえない。そうすると、本件市場②ではＡ社とＢ社の2社しかいないため、Ａ社が甲の価格を引き上げる以上、Ｂ社としても甲について価格競争をするメリットが失われている。<br>　したがって、Ｃ社及びＤ社は本件市場②における甲の価格をある程度自由に左右することができる状態を形成しているので、「競争を実質的に制限する」といえる。<br>６　自由で公正な競争を促進し、一般消費者の利益を図るという法の究極の目的を図る目的で行われていれば、「公共の利益に反」しないこととなる。<br>　もっとも、本件では、そのような事情はないため、「公共の利益に反」することになる。<br>第二　よって、Ｃ社及びＤ社の上記行為は、不当な取引制限に該当し、法3条後段に反する。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hachiroota/entry-12162554427.html</link>
<pubDate>Sat, 21 May 2016 12:11:40 +0900</pubDate>
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<title>刑訴法</title>
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<![CDATA[ 平成27年刑事訴訟法<br><br>第一　〔設問１〕<br>１　①で行われた捜査の適法性について<br>（１）　捜査①は「強制の処分」（197条1項但書。以下「強制処分」という）に該当し、令状主義に違反し、違法とならないか。<br>ア　そもそも、法律上の強制処分には厳格な手続が要求され、重要な利益を侵害するものに限定されている。そこで、強制処分とは、①相手方の意思に反し、②重要な利益を実質的に制約・侵害する処分をいうものと解する。<br>イ　捜査①は相手方である乙から同意をとっていない。よって、捜査①は乙の推定的意思に反するといえる（①充足）。<br>　捜査①は乙方の隣室である502号室において行われた。そして、捜査①は乙がベランダで行った通話を対象としたものである。乙の声の大きさは隣室のベランダにいるＰにも聞こえる大きさであった。通常、隣室のベランダに聞こえる大きさの声で通話を行う場合、その通話内容を隣室の者に聞かれることを受忍しなければならない。よって、捜査①で侵害される法益はせいぜい通話内容をみだりに聞かれない利益といえる。かかる利益は重要とまでは評価することはできない（②不充足）。<br>ウ　よって、捜査①は強制処分に該当せず、令状主義違反として違法となることはない。<br>（２）　捜査①は任意処分の限界を超え、違法とならないか。<br>ア　任意処分であっても何らかの法益を害するものまで無制約に行えるのは妥当ではない。そこで、任意処分には捜査比例の原則（197条1項本文）が妥当し、捜査の必要性・緊急性と被侵害法益の性質・程度とを比較衡量し、相当と認められる場合に限って適法と解する。<br>イ　本件で既にＶという詐欺未遂罪の被害者が存在している。振り込め詐欺は、組織的に行われることも多いので、検挙の必要性が高い。そして、甲が詐欺未遂の被疑事実で現行犯逮捕されたが、甲は否認を継続しているので共犯者が存在する可能性が高い。また、甲の現行犯逮捕の前後を通じて乙から着信が入っており、乙は仕事をしておらず、最近は外出を控え、周囲を警戒していることが判明したので、乙が共犯者である可能性が高く、乙に対する捜査を行う必要性が高い。乙は外出を控えているので、乙の犯人性を立証するためには、秘密録音という捜査手法に依るほかない。<br>　被侵害法益は前述の通り重要性の高いものではなく、録音時間も約3分という短いものであった。<br>　以上を考慮すると、乙に対する秘密録音をする必要性は非常に高いのに対し、被侵害法益の性質・程度は低いので、相当と認められる。<br>ウ　よって、捜査①は任意処分の限界を超えず、適法である。<br>２　②で行われた捜査の適法性について<br>　捜査②は強制処分に該当し、令状主義違反として違法とならないか。<br>　捜査②では、本件機器が使用されている。本件機器を502号室の居室の壁の表面に貼り付けると、本件機器を介して乙方の居室内の音声を鮮明に聞き取ることができた。通常、部屋の中での通話・会話は部屋の中にいる者以外に聞かれることを前提としていない。とすると、捜査②で侵害される利益は、居室内における誰にも自分の通話・会話を聞かれることのないという正当なプライバシーに対する期待といえる。かかる利益は重要といえる。よって、捜査②は実質的に検証類似の捜査といえる。<br>　以上より、捜査②は強制処分に該当し、令状主義に違反する違法なものである。<br>第二　〔設問２〕<br>１　本件文書及び本件メモは不任意自白に基づく派生証拠として証拠能力が否定されないか。<br>（１）　まず、前提として甲の自白の証拠能力（319条1項）が問題となる。<br>ア　そもそも、自白法則の趣旨は、不任意自白には虚偽のおそれが存在するから、予め証拠から排除する点にある。そこで、約束自白がなされた場合、取調べの主体、取り調べに際して呈示された利益の内容、被疑者の利益の受け止め方、被疑者の肉体的・精神的状況を考慮し、取調べの被疑者の心理状態への影響を前提として、類型的に虚偽の自白が誘発されるおそれがあるかで「任意」性を判断する。<br>イ　取調官は司法警察員Ｑである。もっとも、Ｑから申し向けられた内容には検察官が起訴猶予にすると言っているというものが含まれている。とすると、甲の認識としては実質的に検察官から取り調べられているものと考えてよい。呈示された利益は起訴猶予である。通常、被疑者が重視する刑事利益の中でももっとも重要度の高いものである。実際、甲は、自己が不起訴処分となることを期待している。そして、甲は平成27年2月4日に現行犯逮捕され、16日まで身柄拘束をされており、12日もの長い期間身柄拘束をされている。とすると、甲は早期の解放を望んでいたものと思われる。<br>　以上を考慮すると、甲は取調べにおいて取調官の言うことに迎合しやすい心理状態になっていたといえ、類型的に虚偽の自白が誘発されるおそれは高いといえる。<br>ウ　よって、甲の自白は「任意」になされたものではなく、証拠能力が認められない。<br>（２）　では、甲の自白の派生証拠として乙の自白の証拠能力が否定されないか。<br>ア　そもそも、自白法則の趣旨からすると、証拠物には虚偽のおそれがないので原則派生証拠の証拠能力は否定されない。派生証拠の証拠能力が否定されるのは、自白との一体性が認められる場合に限られる。なぜなら、かかる場合は自白の内容を前提としてしか要証事実と証拠の関連性が認められないからである。<br>イ　乙は甲の供述内容を知らされていなかった。とすると、甲の自白内容を知らないでなされた乙の自白には甲の自白との一体性を認めることはできない。<br>ウ　よって、少なくとも甲の自白の派生証拠としては乙の自白の証拠能力は否定されない。<br>（３）　乙の自白はそれ自体で不任意自白として証拠能力が否定されないか。<br>　乙は、甲の供述内容を知らされておらず、甲が自白したことを自ら察して自白をした。取調官から利益の呈示といった何らかの措置がとられた事情はない。そして、通常、共犯者が自白をしたことのみによって虚偽の自白がなされるといったおそれは低い。とすると。乙の自白には類型的に虚偽のおそれが低いから、「任意」になされたものといえる。<br>　よって、乙の自白の証拠能力は認められる。<br>（４）　本件文書及び本件メモは甲の自白の派生証拠として証拠能力が否定されないか。<br>　本件文書及び本件メモは乙の自白に基づいて差押えらえたものであって、甲の自白に基づかない以上、派生証拠として証拠能力が否定されることはない。<br>２　では、本件文書及び本件メモは「公判期日における供述に代えて書面を証拠」（320条1項。以下「伝聞証拠」という）とするものであり、証拠能力が否定されないか。<br>（１）　そもそも、伝聞法則の趣旨は、知覚・記憶・表現・叙述の各過程には誤りのおそれがあり、反対尋問等の信用性テストを経ていない供述は、誤判を防止するためにも予め証拠能力を否定する点にある。そこで、伝聞証拠とは、要証事実との関係で、供述内容の真実性を立証する場合に認められる。<br>（２）　本件文書について<br>　検察官Ｒは、丙と乙の共謀を立証趣旨として掲げている。丙は被疑事実を否認し続けているので丙の犯人性が争点となっている。乙は自白をし、本件検察官調書が作成されているので、本件検察官調書の証拠能力認められれば、乙の犯人性を立証するのは容易である。とすると、丙と乙の共謀を立証することは丙の犯人性を認定するために役に立つ。<br>　そして、本件文書は、乙の自白がなされた場所に詐欺の道具と共に保管されており、内容も実際にＶに対して行われた振り込め詐欺の内容と一致しており、犯行計画メモといえる。また、本件文書には乙の筆跡が残されていて、本件検察官調書より前に作成されていて、その中での乙の供述と内容が一致している。とすると、本件文書の存在によって、本件検察官調書の特信性を証明することができる。<br>　よって、要証事実は本件文書の存在であり、そもそも非供述証拠であるから、伝聞証拠として証拠能力が否定されることはない。<br>（３）　本件メモについて<br>　本件メモは本件文書や詐欺の道具と共に保管されており、乙の筆跡によって記載されたものである。そして、本件メモには丙の名前が記載されており、「先物取引で会社の金を使いこんだことにする」「金額は500万円」「マニュアルは用意する」といった記載もある。とすると、かかるメモの存在から丙乙間の共謀を推認することができる。<br>　よって、要証事実は本件メモの存在であり、非供述証拠であるから、伝聞証拠として証拠能力が否定されることはない。<br>以上<br>
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<pubDate>Wed, 02 Sep 2015 13:51:25 +0900</pubDate>
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