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<title>hana7naのブログ</title>
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<title>相場が俺を甘やかしている</title>
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<![CDATA[ <p>なんか、全部が高い。</p><p>&nbsp;</p><p>株は前日に叩かれても、S&amp;P500はまだ7600台。そこへ年末8100なんて予想まで出てくる。ビットコインは一日で約8％跳ねて7万7000ドル台、週間では約2割高。下がれば押し目、上がれば新時代。何が起きても買う理由に変換される。これはもう、かなりバブルの顔をしている。</p><p>&nbsp;</p><p>そして俺の口座も増えている。</p><p>&nbsp;</p><p>普段なら「利確は」「リスク管理は」「上がりすぎでは」と慎重な顔をするところだが、数字が増えると人格まで強気になる。銘柄を選んだ俺が偉い。握った俺も偉い。売らなかった俺はもっと偉い。世界経済の流れを完全に読んだ天才が、たまたま昨日まで何も分かっていなかっただけである。</p><p>&nbsp;</p><p>チャートを開く。増えている。いったん閉じる。もう一度開く。やはり増えている。</p><p>&nbsp;</p><p>意味もなく姿勢がよくなる。コンビニで少し高いものを手に取っても、「まあ相場が払ってくれる」と思える。実際に払うのは未来の俺かもしれないが、今の俺には関係ない。</p><p>もちろん、こういう時が一番危ない。</p><p>&nbsp;</p><p>知っている。知っているが、含み益は忠告より声が大きい。</p><p>&nbsp;</p><p>バブルかどうかは、弾けてから考える。</p><p>今はただ、増えていく数字の前で、俺の判断はすべて正しかったことにしておく。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12976415381.html</link>
<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 23:04:22 +0900</pubDate>
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<title>相場が俺を甘やかしている</title>
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<![CDATA[ <p>なんか、全部が高い。</p><p>&nbsp;</p><p>株は前日に叩かれても、S&amp;P500はまだ7600台。そこへ年末8100なんて予想まで出てくる。ビットコインは一日で約8％跳ねて7万7000ドル台、週間では約2割高。下がれば押し目、上がれば新時代。何が起きても買う理由に変換される。これはもう、かなりバブルの顔をしている。</p><p>&nbsp;</p><p>そして俺の口座も増えている。</p><p>&nbsp;</p><p>普段なら「利確は」「リスク管理は」「上がりすぎでは」と慎重な顔をするところだが、数字が増えると人格まで強気になる。銘柄を選んだ俺が偉い。握った俺も偉い。売らなかった俺はもっと偉い。世界経済の流れを完全に読んだ天才が、たまたま昨日まで何も分かっていなかっただけである。</p><p>&nbsp;</p><p>チャートを開く。増えている。いったん閉じる。もう一度開く。やはり増えている。</p><p>&nbsp;</p><p>意味もなく姿勢がよくなる。コンビニで少し高いものを手に取っても、「まあ相場が払ってくれる」と思える。実際に払うのは未来の俺かもしれないが、今の俺には関係ない。</p><p>もちろん、こういう時が一番危ない。</p><p>&nbsp;</p><p>知っている。知っているが、含み益は忠告より声が大きい。</p><p>&nbsp;</p><p>バブルかどうかは、弾けてから考える。</p><p>今はただ、増えていく数字の前で、俺の判断はすべて正しかったことにしておく。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12976415308.html</link>
<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 23:03:29 +0900</pubDate>
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<title>病気は、どこまで治るものになるのか</title>
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<![CDATA[ <p>モデルナとメルクが、個別化mRNA療法とキイトルーダを組み合わせた第3相試験で、手術後の高リスクなメラノーマの再発と遠隔転移を抑える主要な目標を達成したと発表した。</p><p>&nbsp;</p><p>もちろん、これで「がんは治る病気になった」と一括りにはできない。対象は限られているし、まだ承認前で、詳しい数字の公表もこれからだ。それでも、こういう発表を見るたび、がんは昔よりずっと、治療後の生活へ戻れる可能性が増えたのだと感じる。</p><p>&nbsp;</p><p>身内にも、ステージ3か4だと言われていた人が二人いる。言葉だけを聞いた時は、こちらが勝手に最悪の結末まで考えた。だが、二人とも今も生きていて、元気に日常を送っている。すごい。医学もすごいし、人間の体もしぶとい。</p><p>&nbsp;</p><p>そうなると、病気とは何なのだろうと思う。昔なら戻れなかった場所から、薬や手術で戻ってこられる。ならば、早く臓器や関節を体の部品として交換できる時代にならないものか。悪くなったところだけを取り替え、また使えるようにする。</p><p>考え方だけなら単純なのに、人間の体は家電ほど都合よくできていない。</p><p>&nbsp;</p><p>しかも、手術が成功しても、その後がつらい。痛みもある。体力も落ちる。治ったと言われても、すぐ元の生活に戻れるわけではない。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>治る可能性が増えたのなら、次は治るまでの苦しさも減ってほしい。命を助ける技術と、その後を少し楽にする技術。どちらも同じ速さで進んでくれないものだろうか。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12976238800.html</link>
<pubDate>Thu, 20 Aug 2026 03:32:02 +0900</pubDate>
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<title>オチをつけたら、じじいなのか</title>
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<![CDATA[ <p>最近の若者は、面白いことを言おうという姿勢がないらしい。</p><p>&nbsp;</p><p>少なくとも俺の感覚では、何かを話すなら最後をどう落とすかまで考えるものだった。大した出来事でなくても、話す順番を整え、最後に一言を置く。いわゆる「オチあり」である。話が終わったのに何もなければ、「それで？」と聞かれても仕方がないような空気があった。</p><p>&nbsp;</p><p>ところが最近では、面白いことを言おうとしている姿勢そのものが「じじい」に見えるらしい。</p><p>これは、どう受け取ればいいのだろう。</p><p>&nbsp;</p><p>最近の若者は面白いことを言おうとしない、だからつまらない、という若者下げなのか。それとも、何でも笑いに変えようとし、話す前から「ここでウケます」という顔をしている人間を、普通にじじいと呼んでいるだけなのか。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>ちょっと調べた限りでは、若い世代が笑いに興味を失ったわけではないらしい。2025年に18歳から24歳の453人を対象にした調査では、最も支持されたのは「日常のあるある」で、次が「エピソードトーク」だった。身内ネタや自虐、愚痴にも一定の支持がある。会話の作法そのものを調べたものではないが、少なくとも「若者は面白さを求めていない」とは言えない。</p><p>&nbsp;</p><p>笑いが消えたのではなく、笑いの入口が変わったのかもしれない。最後に作ったオチを置くより、途中で「分かる」と同じ場所に立つ。話し手が完成品を披露するより、その場にいる人間同士で面白さを見つける。</p><p>そういう違いなら、オチをつけようとする姿勢が古く見えるのも分からなくはない。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>そもそも「今どきの若者」という話自体がかなり怪しい。博報堂生活総合研究所も、若者論には大人との違いを表面的に分析したものが少なくないとして、19歳から22歳の現在と30年前を比較している。世代の特徴なのか、若い時期に共通するものなのか、時代全体が変わったのかは、本来分けて考える必要がある。</p><p>&nbsp;</p><p>俺は今でも、話には多少のオチがあった方がいいと思う。何の結論もなく終わると、荷物を一つ置き忘れたようで気持ちが悪い。</p><p>ただ、オチをつけることと、相手に笑う役を押しつけることは別だ。</p><p>&nbsp;</p><p>「最近の若者は」で若者を片づけ、「じじいだから」で年上を片づける。どちらも随分と楽な話である。</p><p>俺はこれからもオチを考えると思う。</p><p>&nbsp;</p><p>そして、こうして最後にオチをつけたことまで自分で申告しているあたりが、たぶん一番じじいなのだろう。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12975962335.html</link>
<pubDate>Mon, 17 Aug 2026 06:35:09 +0900</pubDate>
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<title>一回り違っても、ハマる話は似ている</title>
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<![CDATA[ <p data-end="51" data-start="23">この前、一回り下の友人がFGOのイベントへ行ったそうだ。</p><p data-end="136" data-start="53">かなり大きな作品なので、会場には関連商品が山ほど並んでいるのだろうと思っていた。ところが話を聞くと、意外にも、いわゆる普通のFGOグッズはそれほど多くなかったらしい。</p><p data-end="136" data-start="53">&nbsp;</p><p data-end="237" data-start="138">私はFGOをほとんど知らない。それでも、あれだけ名前を見かける作品なのだから、何でも揃っているような印象があった。知らない側の人間ほど、規模が大きければ商品も無限にあると思ってしまうのかもしれない。</p><p data-end="237" data-start="138">&nbsp;</p><p data-end="283" data-start="239">話の流れで、私が知っているのはほとんど『空の境界』だけだと言うと、今度は向こうが驚いた。</p><p data-end="283" data-start="239">&nbsp;</p><p data-end="283" data-start="239">&nbsp;</p><p data-end="297" data-start="285">「よくそこから入ったね」</p><p data-end="297" data-start="285">&nbsp;</p><p data-end="297" data-start="285">&nbsp;</p><p data-end="306" data-start="299">そう言われた。</p><p data-end="306" data-start="299">&nbsp;</p><p data-end="376" data-start="308">私にとっては、友人に勧められて読んだだけなので、特別に珍しい入口を選んだつもりはない。読んでみたら面白く、そのままハマった。それだけだ。</p><p data-end="376" data-start="308">&nbsp;</p><p data-end="490" data-start="378">けれど今の世代から見ると、『空の境界』から入って、その後もFGOにはほとんど触れていない人間は、かなり変わった順番に見えるらしい。昔は自分の知った順番が普通だったのに、時間がたつと、その順番そのものが珍しいものになっていく。</p><p data-end="557" data-start="492">逆に私は、友人がFGOにハマったきっかけを聞いた。最初に何を見て、どこで気になり、いつの間にかイベントへ行くほど好きになったのか。</p><p data-end="557" data-start="492">&nbsp;</p><p data-end="623" data-start="559">固有名詞は半分も分からなかった。登場人物の名前を聞いても、知っているふりすらできない。それでも、話を聞いていて退屈はしなかった。</p><p data-end="623" data-start="559">&nbsp;</p><p data-end="652" data-start="625">何かにハマった時の話は、作品を知らなくても妙に伝わる。</p><p data-end="652" data-start="625">&nbsp;</p><p data-end="758" data-start="654">最初は少し気になっただけだったのに、次を見て、調べて、気づけば時間や金を使っている。最初に好きになった部分と、今好きな部分が少し違っている。好きになった理由を説明し始めると、本人が思っていたより話が長くなる。</p><p data-end="758" data-start="654">&nbsp;</p><p data-end="803" data-start="760">それを聞いているうちに、自分が『空の境界』を勧められ、読み始めた頃のことを思い出した。</p><p data-end="803" data-start="760">&nbsp;</p><p data-end="886" data-start="805">物語の細部ではない。どこで読んだかまで鮮明に戻ったわけでもない。ただ、まだ何にも詳しくなく、好きになった作品の名前だけを持っていた頃の感覚が、少しだけ戻ってきた。</p><p data-end="886" data-start="805">&nbsp;</p><p data-end="901" data-start="888">オタクはどの世代にもいる。</p><p data-end="901" data-start="888">&nbsp;</p><p data-end="976" data-start="903">追いかけている作品も、使っている言葉も、イベントへ行くまでの道も違う。それでも「どうしてハマったのか」を話す時だけは、だいたい同じように長くなる。</p><p data-end="976" data-start="903">&nbsp;</p><p data-end="976" data-start="903">&nbsp;</p><p data-end="1005" data-start="978">私は最後まで、FGOについてはほとんど分からなかった。</p><p data-end="1085" data-is-last-node="" data-is-only-node="" data-start="1007">ただ、分からない作品の話を聞きながら、昔の自分のことは少し思い出した。</p><p data-end="1085" data-is-last-node="" data-is-only-node="" data-start="1007">&nbsp;</p><p data-end="1085" data-is-last-node="" data-is-only-node="" data-start="1007">&nbsp;</p><p data-end="1085" data-is-last-node="" data-is-only-node="" data-start="1007">&nbsp;</p><p data-end="1085" data-is-last-node="" data-is-only-node="" data-start="1007">世代が違っても、オタクが自分の入口を語る時の面倒くささだけは、あまり変わらないらしい。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12975867050.html</link>
<pubDate>Sun, 16 Aug 2026 07:31:18 +0900</pubDate>
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<title>見た目だけは、まだ家</title>
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<![CDATA[ <h3>台風が来て、雨漏りがした。</h3><p>家が古いのだから仕方がない、と言えばそれまでなのだが、この家の場合、古さだけの問題でもない。祖父が知り合いに頼んで建ててもらった家で、安く上げた代わりに、最初から出来がよくなかった。安かろう悪かろうという言葉を、何十年もかけて実物で見せられている。</p><p>&nbsp;</p><p>建てた時に、どれほど安く済んだのかは知らない。その時に浮いた金額より、後から出た不具合の方が多いのではないかと思う。安く作った分を、そこに住む人間が雨漏りや湿気やカビで、何年もかけて払い続けているようなものだ。</p><p>&nbsp;</p><p>いちばんひどかったのは、二十五年ほど前に屋上の壁が剥がれて落ちた時だ。屋上の壁は、少なくとも落ちていいものではない。けれど、この家では落ちた。それでも、その後も家として使われている。あの時点で、建物としての答えは十分に出ていた気もする。</p><p>&nbsp;</p><p>それからも、どこかが傷み、どこかを塞ぎ、また別の場所が傷んだ。破損に次ぐ破損で、家の中の湿気まで抜けにくくなったように感じる。風の通り道が減ったのか、壁の内側に水分が残っているのか、詳しいことは分からない。ただ、以前よりカビが生えやすくなったことだけは分かる。</p><p>&nbsp;</p><p>カビは拭けば、その場では消える。けれど、湿気の逃げ場がないなら、掃除をしたところで時間を少し戻すだけだ。また生える。別の場所にも出る。家そのものが乾きにくくなっているのに、表面だけを拭いても仕方がない。</p><p>&nbsp;</p><p>表から見れば、まだそれなりの家に見える。傾いているわけでもないし、外から一目で廃屋と分かるほどでもない。だが、中は少しずつ駄目になっている。見えるところを拭き、剥がれたところを隠し、雨が降らない日は問題がないふりをする。そうしているうちに、見た目と中身の差だけが広がった。</p><p>&nbsp;</p><p>今の時代、雨漏りがする家はどれくらいあるのだろう。</p><p>&nbsp;</p><p>新築の広告を見れば、断熱だの耐震だの気密だの、立派な言葉が並んでいる。その一方で、こちらは台風が来れば、天井や壁が持つかを気にする。同じ国の同じ時代の住宅とは思えない。</p><p>&nbsp;</p><p>割合を知ったところで、この家が乾くわけではない。雨漏りする家が一％でも十％でも、うちがその中に入っていることは変わらない。</p><p>&nbsp;</p><p>外はまだまともに見える。中は湿って、カビて、壊れたところの続きが次の雨を待っている。</p><p>もう家を守っているというより、次にどこが駄目になるかを確認しながら住んでいるだけだ。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12975484519.html</link>
<pubDate>Wed, 12 Aug 2026 02:01:32 +0900</pubDate>
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<title>『空の境界』を読み始めた頃から</title>
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<![CDATA[ <p data-end="53" data-start="20">『空の境界』を知ったのは、友だちに勧められたことがきっかけだった。</p><p data-end="123" data-start="55">最初から強い関心があったわけではない。勧められたから読んでみた。それだけだったはずなのに、読み始めると引き込まれ、そのまま夢中になった。</p><p data-end="245" data-start="125">今となっては、物語の細かい順序や一つ一つの場面まで正確に覚えているわけではない。昔読んだ作品なのだから、それは当然だと思う。印象に残っている場面はいくつかあっても、あらすじを最初から最後まで説明しろと言われたら、たぶん途中で自信がなくなる。</p><p data-end="274" data-start="247">それでも、『空の境界』が好きだったことは忘れていない。</p><p data-end="416" data-start="276">細部の記憶が薄くなっても、読んでいた時の感覚は残る。続きを知りたくてページを進めたこと。すぐには理解できない言葉に引っかかりながら、それでも読むのをやめなかったこと。読み終わったあともしばらく、作品の空気から抜けきれなかったこと。そういうものは、あらすじとは別の場所に残っている。</p><p data-end="564" data-start="418">だから、同じTYPE-MOONの作品だからといって、FGOにも興味を持つわけではなかった。『空の境界』が好きだったから、関連するものをすべて追いかけたくなったわけではない。私が好きになったのは大きなシリーズの一部としてではなく、友だちに勧められて読み始めた、あの『空の境界』という作品だった。</p><p data-end="592" data-start="566">私はやはり、映像より読み物の方が物語に没頭しやすい。</p><p data-end="691" data-start="594">文章なら、自分の速度で進める。気になった一文で止まり、少し前へ戻り、頭の中で場面が形になるまで待てる。映像のように次の場面が自動的に始まらない。その余白まで含めて物語に入り込めるところが好きだ。</p><p data-end="745" data-start="693">だから、劇場版がいま映画館で上映されていると知った時も、驚きと一緒に原作を読み始めた頃のことが浮かんだ。</p><p data-end="862" data-start="747">何年前だったかを数えてみると、自分が思っていた以上の時間が過ぎている。「昔読んだ作品」とは分かっていたのに、実際の年月を意識すると妙な気分になる。あの頃の自分にとって新しかった作品が、今また劇場の上映作品として目の前に現れている。</p><p data-end="890" data-start="864">作品の細部は忘れても、好きだった事実までは消えない。</p><p data-end="1018" data-is-last-node="" data-is-only-node="" data-start="892">劇場版の上映を知って感じたのは、単なる懐かしさだけではなかった。『空の境界』を読み始めてから、こんなに長い時間が過ぎていたのかという驚きだった。そして、その年月を越えても題名を見ただけで足を止めるくらいには、今も自分の中に残っている作品なのだと思った。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12975386847.html</link>
<pubDate>Tue, 11 Aug 2026 01:50:00 +0900</pubDate>
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<title>飲まないのに、漫画の酒はうまそうだ</title>
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<![CDATA[ <p data-end="119" data-start="39">飲めないわけではない。ただ、ビールを飲めば苦いと思うし、ワインを飲めば渋いと思う。そこから先の感想が育たない。家で一人、「今日は一杯やろう」となったこともない。</p><p data-end="156" data-start="121">それでも『まどろみバーメイド』を読んでいると、困るくらい飲みたくなる。</p><p data-end="349" data-start="158">印象に残っているのは、日代子がフレアバーテンダーを続けるため、大技の「4アイテム」に挑む話だ。実家の事情や縁談まで背負わされ、舞台で四本の瓶を投げる。落とせば技に失敗するだけではない。自分で選んだ仕事まで、手から落ちる。あの場面を読むと、完成したカクテルを飲みたいというより、客席で一杯注文してやりたくなる。</p><p data-end="550" data-start="351">騎帆の前に、十年も姿を消していた父親が戻ってくる「ホームカミング」も好きだ。そこで父親が作るのが、米焼酎を出汁で割った「出汁ティーニ」。父親としてはかなり駄目なのに、作る酒は妙にやさしそうで、湯気と塩気まで想像できる。洒落た名前なのに、ほとんど出汁割りなのもいい。材料の味が想像できるぶん、自分でも飲めそうな気がしてしまう。</p><p data-end="711" data-start="552">『神の雫』では、第三の使徒の「団欒」が忘れにくい。雫と一青は同じ「キュヴェ・ダ・カポ2000」にたどり着く。それでも一青は、神咲豊多香が記述に込めたものを知り、回答を放棄する。銘柄当ての勝負なのに、同じ瓶を持ってきただけでは同じ答えにならない。</p><p data-end="873" data-start="713">夕暮れ、遊び疲れた子ども、どこかの家から流れてくる夕食の匂い。一本のワインを探していたはずが、最後には帰る家の話になっている。ワインを飲んだだけで、そこまで見えるものなのかとは思う。半分は大げさだと思いながら、残り半分では一口だけ確かめたくなる。</p><p data-end="930" data-start="875">お酒にまつわる歴史も、読んでいる時は面白い。禁酒法とカクテル、古い畑や造り手、同じ銘柄でも年によって変わる味。</p><p data-end="998" data-start="932">ただし、本を閉じれば私は普通に別のことをしている。散歩中に禁酒法を思い出したりはしないし、買い物中に葡萄畑へ思いを馳せたりもしない。</p><p data-end="1043" data-start="1000">ページを開いている間だけ、酒の時間に付き合う。そして閉じたあと、冷蔵庫から麦茶を出す。</p><p data-end="1062" data-start="1045">漫画の酒は、今日も私より酒が強い。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12974987081.html</link>
<pubDate>Fri, 07 Aug 2026 04:57:11 +0900</pubDate>
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<title>ブログ二日目、もう書くことがない</title>
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<![CDATA[ <p data-end="57" data-start="22">ブログを始めて、まだ二日目である。<br data-end="42" data-start="39">そして早くも、書くことがない。</p><p data-end="173" data-start="59">昨日は「Kindleで本を出しました」という、自分の中ではかなり大きな出来事があった。最初の記事には困らなかった。でも、あんな話が毎日起きるはずもない。今日は朝から何かネタになりそうなことがないか考えていたが、特に何もなかった。</p><p data-end="241" data-start="175">買い物をして、少し用事を済ませて、スマホを見ていたら夕方になった。冷蔵庫も一応開けてみたが、記事になりそうなものは入っていなかった。</p><p data-end="257" data-start="243">ただ、今日は風が涼しかった。</p><p data-end="341" data-start="259">窓を開けるとカーテンが揺れて、エアコンを切ってもしばらく普通に過ごせた。気持ちのいい風だなと思った直後に、これで電気代が少し助かる、と考えたので、風情はあまりない。</p><p data-end="430" data-start="343">こんな程度の話を記事にしていいのかとも思う。でも、ブログを始めたからといって、毎日事件が起きるわけではない。何もなかった日に、何もなかったと書くのも、たぶんブログなのだろう。</p><p data-end="450" data-start="432">二日目は、涼しい風に助けてもらった。</p><p data-end="485" data-start="452">明日は大事件でなくていい。コラム一つ分くらいの何かが起きてほしい。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12974791279.html</link>
<pubDate>Wed, 05 Aug 2026 05:27:40 +0900</pubDate>
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<title>AIの進歩を応援したい。私の株を踏まない範囲で</title>
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<![CDATA[ <p data-end="58" data-start="29">朝、証券アプリを開いた。数字を見て閉じた。もう一度開いた。</p><p data-end="89" data-start="60">アプリの不具合ではなかった。私の資産のほうが不具合だった。</p><p data-end="198" data-start="91">AI需要で半導体は強い。データセンターには高性能な半導体が必要で、これから計算量も増える。そう考えて半導体株を買った。技術に詳しくなくても、ゴールドラッシュなら金よりつるはしを売る側だ、という話くらいは知っていた。</p><p data-end="461" data-start="200">ところがXで、「Transformer時代を終わらせるかもしれない」という投稿を見かけた。紹介されていた「Memory Caching」は、RNNが途中の記憶を保存し、必要な時に参照する仕組みらしい。元の論文はTransformerを倒したとは言っておらず、精度ではまだTransformerが上だが、従来のRNNより差を縮めたという内容だった。数式は途中から景色になったが、「効率化」という言葉だけは読めた。株主は都合の悪い日本語ほど理解が早い。</p><p data-end="533" data-start="463">もちろん、効率が上がればAIの利用が増え、結局もっと半導体が必要になる可能性もある。必要な半導体の種類や、勝つ会社が変わるだけかもしれない。</p><p data-end="545" data-start="535">頭ではそう整理した。</p><p data-end="621" data-start="547">AIに助けてもらって本まで出した身なので、AIの進歩は応援したい。心から。ただ、私の保有株を踏み台にして成長しなくてもいい。恩返しの方向が逆である。</p><p data-end="658" data-start="623">AIには長期記憶がつきそうなのに、相場は私が買った値段だけ忘れていく。</p><p data-end="674" data-start="660">半導体の未来は明るいらしい。</p><p data-end="694" data-is-last-node="" data-is-only-node="" data-start="676">私の口座には、まだ光が届いていない。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hana7na/entry-12974686298.html</link>
<pubDate>Tue, 04 Aug 2026 00:05:35 +0900</pubDate>
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