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<title>氷色の宇宙</title>
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<description>永遠の未成年、奇跡の世代に現れた聖勇＝声優(笑)にして第１覚声者、氷色(ひいろ)悠(ゆう)の、日常の出来事から新たな発見、そして時代と世界を革新するクリエイトまでを綴るブログ…、それが氷色(ひいろ)の宇宙(そら)です！</description>
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<title>宇宙創戦記XTENTION〜大和悠理〜</title>
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<![CDATA[ <p>男主人公「大和悠理(やまとゆうり)」</p><p>自分自身をモデルに自己投影して作ったキャラクター✨</p><p><br></p><p><br></p><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20220114/11/hiiro175z/04/c4/j/o1080145815061048241.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20220114/11/hiiro175z/04/c4/j/o1080145815061048241.jpg" border="0" width="400" height="540" alt=""></a></div><p><br></p><p>キラ凛ッ‼️✨(^_−)−☆</p>
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<pubDate>Fri, 14 Jan 2022 11:16:07 +0900</pubDate>
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<title>宇宙創戦記ＸＴＥＮＴＩＯＮ　プロローグ　改訂版</title>
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<![CDATA[ <p>なろう系にも連載中。</p><p><br></p><p><br></p><p>時は「新西暦(しんせいれき)」…。</p><p><br></p><p>人類が宇宙へと進出して遥かな年月が流れ、かつて「最終戦争(ハルマゲドン)」と呼ばれた地球規模の全面核戦争、「第三次世界大戦」も遠い過去の記憶となりつつある遥か未来の話である。</p><p><br></p><p>新西暦1999年、有史から数えて五度の大戦を乗り越え、様々な異星人との交信に成功して天の川銀河全域までに進出した人類に六度目の大戦が訪れた。</p><p>突如現れた謎の地球外勢力である「インベーダー」の侵略により、銀河全土を巻き込んだ全面戦争が勃発したのである。</p><p>後にその戦争は、「第二次宇宙大戦」と呼ばれた。</p><p><br></p><p>多数の惑星破壊兵器や重量子ミサイルなどの最新科学兵器に加え、「アーマード・ギア」と呼ばれる機動兵器の数々を用いた総力戦によって幾多の星が宇宙から消え、我々が住む太陽系にも深い爪痕を残し、宇宙環境にも甚大な被害を与える大惨事となった。</p><p><br></p><p>高度に発展した敵の科学力と兵器の数々に大苦戦を強いられ、泥沼と化したこの戦争に辛くも人類は勝利。</p><p>謎の敵勢力であるインベーダーは自らを、多数の銀河系や星系を手中に収める銀河連合国家、「ギャラクシア・ヴァース帝国」であると名乗った。</p><p>そして、自分たちはギャラクシア・ヴァース帝国の一艦隊である「天の川銀河方面　偵察艦隊」にしか過ぎず、「地球人は全宇宙にとって非常に危険な存在であり、放置することはできない。いずれ本国から大艦隊がこの銀河へと押し寄せるであろう。」と言い残し、残存勢力は本国へと撤退した。</p><p>多大な犠牲を払いながらも倒した敵が強大な勢力のほんの一部でしかなかったという事実は、人類に絶望と更なる恐怖を</p><p>与えた。</p><p><br></p><p>そんな絶望と恐怖に立ち止まる暇もなく、人類はギャラクシア・ヴァース帝国本国艦隊の侵攻に備えるべく、銀河内の戦力と各星系から有力者たちを結集して天の川銀河全土を統一。</p><p>有能な科学者たちを総動員してギャラクシア・ヴァース帝国に対抗しうる兵器やアーマード・ギアの開発を急ぎ、政治面では前身となる「星間連邦政府(せいかんれんぽうせいふ)」の上層部が中心となって、天の川銀河全土を統治するための政府機関「宇宙連邦政府(うちゅうれんぽうせいふ)」を樹立。</p><p>その権威の象徴として「星帝(せいてい)」と呼ばれる皇帝を擁立した。</p><p>初代星帝には、「古代アトランティス人」の王族の末裔である、「アウル・ド・アトランディア」が即位した。</p><p><br></p><p>時は流れ新西暦2050年、六度の大戦を乗り越え、前大戦の敵からもたらされたテクノロジーによって、更に科学と文明を大きく発展させた人類は未知の世界への冒険と新たな可能性を求めるべく、いよいよ天の川銀河の外へと進出を開始した。</p><p><br></p><p>しかし前大戦の兵器の数々が引き起こした宇宙環境の変動により、時折発生する宇宙の歪みから現れる謎の生命体の襲来が人類の行く手を阻んだ。</p><p>人類は宇宙の歪みによる時空の裂け目を、中から天使たちの聖歌の様な美しい歌声が聞こえる様から、「旧約聖書」の「創世記」に記された「エデンの園」に例え「EDEN'S(エデンズ) GATE(ゲート)」と呼んだ。</p><p>また謎の生命体には、不気味な光を放つ禍々しい牙を持った怪獣の姿をしていることから「魔光牙(まこうが)」と名付けた。</p><p><br></p><p>それと同時に、宇宙連邦政府内での派閥争いが激化。</p><p>前星帝「アルル・ド・アトランディア」が急没。星帝がいなくなった宇宙連邦政府内で、アルルの次男「シャルル・ド・アトランディア」を擁立せんとする「ラングランド・アルベルト中将」率いる穏健派と、長男である「ラウル・ド・アトランディア」を擁立せんとする「セルゲイ・ゴルルコフスキー大将」率いる急進派が後継者をめぐり対立。</p><p>両者は「天ヶ原宙域(あまがはらちゅういき)」にて対峙、後にこれを「天ヶ原(あまがはら)の戦い」と呼んだ。</p><p><br></p><p>激戦の末、天ヶ原の戦いに勝利したラングランドはシャルルを星帝として擁立。宇宙連邦政府内の実権を欲しいままにし、共に天ヶ原の戦いを勝ち抜いた将校たち六人と共に「七賢星(しちけんせい)」と呼ばれる秘密組織を結成。星帝シャルルの影で政権を握った。</p><p>これにより、宇宙連邦政府による磐石な支配体制が天の川銀河全土に敷かれることとなり、敗北したセルゲイは、ラウルと共に外宇宙追放刑となった。</p><p><br></p><p>それから10年後の新西暦2060年、最悪の予想は的中し人類は七度目の大戦を迎えることとなった。</p><p>ついにギャラクシア・ヴァース帝国本国が宇宙連邦政府へと宣戦布告し、「第三次宇宙大戦」が勃発。</p><p><br></p><p>ギャラクシア・ヴァース帝国を治める皇帝を超える皇帝、「超帝(ちょうてい)」として君臨する女帝、「超帝ヘレル・サタン・ルシファー」は外宇宙勢力を下し、多数のマルチ・ヴァースのそれぞれの宇宙を支配する皇帝たちを配下の将軍として従え、戦力を増大。</p><p>天の川銀河へと侵攻を開始した。</p><p>宇宙連邦政府はギャラクシア・ヴァース帝国本国大艦隊と正面衝突し、もはや全面戦争は避けられぬ事態となり、その戦火は我々が住む太陽系にも及ぼうとしていた。</p><p><br></p><p>更に、人類が宇宙へと進出し多数の惑星と交信を持って長い年月が経っても未だなお、「地球至上主義」を叫び続ける宇宙連邦政府の圧政と上層部の異星人への差別や弾圧に対する反感が、宇宙連邦政府政権下で爆発。</p><p>この戦乱を好機と見た「反宇宙連邦政府レジスタンス」が火星を中心としてレジスタンス活動を各地で激化、「星龍會(せいりゅうかい)」ら暴力団や宇宙海賊・スペースマフィアといった、アウトロー・犯罪集団までもが活動を活発化させ、宇宙の治安は大きく悪化した。</p><p><br></p><p>一方では、旧世界と呼ばれる第三次世界大戦以前の地球で「第二次世界大戦」に敗戦し、南極の地下から「地底王国アガルタ」へと逃げ延びた「ナチス・ドイツ」の残党もナチス再興のために始動。</p><p>ナチス・ドイツ残党の指導者である「Dr.エビル」は、各地に散らばったナチス・ドイツの残党やアガルタ・宇宙から寄せ集めた選りすぐりのエリートを結集して「真聖ナチス第三帝国」を宇宙に建国することを標榜とした「機甲十字軍(きこうじゅうじぐん)」を結成。</p><p>アガルタや異星の未知のオーバーテクノロジーを用いたアーマード・ギアや兵器の数々で地上へと侵攻を開始した。</p><p><br></p><p>また異形の神々を信奉し、この世の全ての人類を罪と欲望で穢れた存在である「死血(しけつ)なるもの」と称して、この世に存在する自分たち以外の全ての人類はおろか、自らさえもこの世界と共に破滅させることを目論むカルト宗教団体、「ブラディスト教団」までもが表舞台に出現した。</p><p>その教祖である、「暗黒大司教ブラドス」も利害の一致により機甲十字軍と協力し、信徒たちを率いてこの戦乱に乗じた。</p><p><br></p><p>この未曾有の大混乱と人類や宇宙の危機に立ち向かうべく、地球の国の一つである「日本」の「新日本政府(しんにほんせいふ)」は重い腰を上げた。</p><p>新日本政府内閣総理大臣である「阿蘇部晋太郎(あそべしんたろう)」は最終防衛作戦「ヤマト作戦」を発動。</p><p>「最終自衛隊(さいしゅうじえいたい)」を出動させ、地球防衛の最後の砦にして最終決戦兵器となる合体型スーパーアーマード・ギア、「波動氣神(はどうきしん)ジェネバスター」を起動。</p><p>そのパイロットには、五人の少年少女たちを指名した。</p><p>新日本政府の「防衛省」は、五人の少年少女たちを「新東京都」にある秘密基地、「最終自衛隊総司令部」へと招集するべく動いた。</p><p><br></p><p>その五人の少年少女とは、謎の多い純真無垢で平凡な少年の「大和悠理(やまとゆうり)」、火星帰りの帰星子女(きせいしじょ)で水泳の地球代表選手の少女「杏花(きょうか)・Ｅ・ティアー」、大規模人気アイドルグループ「Space(スペース)Girls(ガールズ)369(ミロク)」のメンバーでIQ200の天才少女「皇麻里奈(すめらぎまりな)」、人気若手小説家の少女「雪月萌(ゆきつきもえ)」、人気グラビアアイドルで「新東京大学」の女子大生である「華園明日美(はなぞのあすみ)」、以上の五人である。</p><p><br></p><p>これから待ち受ける想像を絶する過酷な運命と壮絶な戦いを知る由もなく、それぞれの想いと使命を胸に秘め、彼ら彼女らは戦乱の渦に足を踏み入れてゆく。</p><p><br></p><p>時を同じくして、一人の女性工作員に指令が下る。</p><p>黒のパイロットスーツを身に纏い、漆黒の闇に咲く薔薇の様なアーマード・ギア、「デア・シャッテン・ローゼ」を駆る彼女の名は、「ミア・沙羅(さら)・シュナイダー」。</p><p>機甲十字軍の一員である。</p><p><br></p><p>「実験体…“プロトＸ“を回収せよ…。」</p><p><br></p><p>彼女もまた、自らの想いと使命を胸に秘めて戦う決意をするのだった。</p>
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<link>https://ameblo.jp/hiiro175z/entry-12720038945.html</link>
<pubDate>Fri, 07 Jan 2022 22:48:19 +0900</pubDate>
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<title>宇宙創戦記XTENTION〜華園明日美〜</title>
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<![CDATA[ <p>この前描いた下書きに、周りのスタッフさんに手助けしてもらいながら色付けと加筆してみました。</p><p><br></p><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20211224/23/hiiro175z/9e/83/j/o1080144015051074694.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20211224/23/hiiro175z/9e/83/j/o1080144015051074694.jpg" border="0" width="400" height="533" alt=""></a></div><p><br></p><p><br></p><p>まだまだ色々手直し等あるけど、自分の作品を世に出したい‼️</p><p><br></p><p><br></p><p>キラ凛ッ✨(^_−)−☆</p><p><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/hiiro175z/entry-12717447793.html</link>
<pubDate>Fri, 24 Dec 2021 23:01:03 +0900</pubDate>
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<title>しゃもじ人間の恐怖〜第十四赦喪事　接触〜</title>
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<![CDATA[ <div>「第十四赦喪事　接触」</div><div><br></div><div><br></div><div>謎の少女がゆっくりとこちらに歩み寄る。俺たちが彼女から逃げようとした時だった。</div><div><br></div><div>「その先へは行けないよ…。」</div><div><br></div><div>着物を着た少年が少女の隣から現れた。歳は多分少女と同じくらいだろう。</div><div><br></div><div>俺たちが立ち止まっていると、少女と少年の間からうっすらと人影が見え、神社の巫女のような姿をした老婆が現れこちらにゆっくりと歩み寄って来た。歳は多分、80歳くらいだろう。高齢だが、鋭い目つきをしており、何か只者ではない威厳のようなものを感じる。</div><div><br></div><div>巫女「その先へ行ってはならん…。そこへ入ったが最後…時空の歪みに飲み込まれ、二度と元の世界へは戻れなくなる…。」</div><div><br></div><div>少年・少女「婆様!!」</div><div><br></div><div>巫女は手に持っていた大麻(おおぬさ)をパサパサと大きく左右に振りながら祝詞(のりと)のようなものを唱え始めた。</div><div><br></div><div>巫女「赦せ……喪せ……事よ‼︎」</div><div><br></div><div>そう大きな力強い声で巫女が叫ぶと、しゃもじ人間たちは「カタカタ」と小刻みに震えて肩を左右に揺らしながらあちこちに散らばって去ってしまった。何が何だか状況がよく分からないが、とにかく俺たちは助かった。</div><div><br></div><div>状況がよく飲み込めない俺たちはしばらく唖然としていた。すると巫女は、低く鋭いゆったりとした口調で俺たちに問いかけをし始めた。</div><div><br></div><div>巫女「お前たち…元の世界へ戻りたいか…？」</div><div><br></div><div>裕一郎「…戻りたいです‼︎」</div><div><br></div><div>巫女「あの者たちについて知りたいか…？」</div><div><br></div><div>はるか「ええ…もちろん‼︎」</div><div><br></div><div>巫女「………ついて参れ…。」</div><div><br></div><div>雅「………。」</div><div><br></div><div>俺たちは黙って巫女の後ろをついて行った。だが、雅がうつむいて何か不機嫌そうな顔をしている。訳の分からないことだらけでいい加減にウンザリしてきているのだろう。</div><div><br></div><div>俺たちは巫女の後ろをついて歩きながら街の様子を見ていた。少年と少女は巫女の側にくっついて歩いていた。俺はこの道に少しだが見覚えがある。</div><div><br></div><div>山口「あの…一体どこまで歩くのでしょうか…？」</div><div><br></div><div>清水「いいから黙ってついていけ…。」</div><div><br></div><div>巫女について歩くこと30分ほど経った頃、俺たちは神社のような場所に着いた。辺りは霧が立ち込めていて、ほんの少しだが他の場所よりは明るい。現実世界で言うと、早朝の５時くらいの明るさだ。</div><div><br></div><div>巫女「ここじゃ…。」</div><div><br></div><div>俺たちはまた巫女の後ろをついて行き、神社の石段を登った。５分ほど登ると、頂上の境内にたどり着いた。</div><div><br></div><div>俺は現実世界でこの神社に来たことがあるような気がする…だが、よく思い出せない…。</div><div><br></div><div>巫女「お前たち…もしや…仲間をあの者たちに取り込まれたな…？」</div><div><br></div><div>巫女は相変わらず険しい表情をしながら、鋭い口調で喋っている。</div><div><br></div><div>裕一郎「そうですけど…何故分かったのですか…？」</div><div><br></div><div>巫女「確か…商店街の辺り…そこから、人間の気配が一つ…無くなるのを感じた…。お前たち５人の気配が商店街を離れて30分ほど経った頃だ…。」</div><div><br></div><div>少年「婆様はね…この世界にいる人間の気配を感じられるんだ。」</div><div><br></div><div>少女「でも…私たちが行った頃にはもうダメだったの…。」</div><div><br></div><div>はるか「じゃあ…やっぱり先生はヤツらの仲間に…。」</div><div><br></div><div>清水「何とか戻す方法はないのですか…？」</div><div><br></div><div>巫女「あの者たちに取り込まれたが最後…普通の人間は元に戻ることはできない…‼︎」</div><div><br></div><div>山口「そんなぁ…じゃあ諦めるしかないってことですか…⁉︎」</div><div><br></div><div>巫女「まあ…そう慌てるでない…‼︎あくまでも…普通の人間ならばじゃ…普通の人間なら…。じゃが…お前たちにそれを教える前に…話さなければならないことがある…。」</div><div><br></div><div>裕一郎「話さなければならないこと…⁉︎」</div><div><br></div><div>巫女「ああ…この世界の成り立ち…、あの者たちが何者なのか…、そして何故お前たちがこの世界へ来たのか…少し話は長くなるがそれらを話さなければならん…。」</div><div><br></div><div>山口「でも…あなたはさっきヤツらを祝詞を唱えて追い払いましたよね…⁉︎あなたのその力で先生を元に戻すことはできないのですか…⁉︎」</div><div><br></div><div>巫女「それはできぬ…。」</div><div><br></div><div>はるか「…そんな…。」</div><div><br></div><div>巫女「ワシはその者の顔も名前も知らぬ…。それにお前たちのように特別な想い入れがある訳でもない…。取り込まれた者の顔と名前を知る者、特別な想い入れがある者でなければ戻すことはできぬ…。」</div><div><br></div><div>裕一郎「…分かりました…。ヤツらのこと…、この世界のこと…、俺たちがどうしてこの世界に来てしまったのか…、教えて下さい…‼︎」</div><div><br></div><div>はるか「私たちを庇って取り込まれた先生だけでも助けたいです…‼︎」</div><div><br></div><div>清水「どうか…お願いします…‼︎」</div><div><br></div><div>巫女「いいだろう…。立ち話もなんだ…少しゆっくりとしてゆけ…。」</div><div><br></div><div>巫女は俺たちを境内の中へ案内した。小さな神社だが、境内の中は綺麗で、さっきまでと少し違った神秘的な空気に包まれている。</div><div><br></div><div>巫女「座れ…。」</div><div><br></div><div>いよいよヤツらについて分かる時が来る。</div>
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<pubDate>Sat, 18 Dec 2021 09:11:41 +0900</pubDate>
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<title>しゃもじ人間の恐怖〜第十三赦喪事　閉界〜</title>
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<![CDATA[ <div>「第十三赦喪事　閉界」</div><div><br></div><div><br></div><div>「こういうことダァ…先生もコイツらの仲間になったのサァァァ‼︎」</div><div>「お前ラも今、仲間にしてやるYOooo‼︎ヒョォォォォーッ‼︎」</div><div><br></div><div>俺たちはヤツらが来た方向とは反対の階段から急いで逃げた。</div><div><br></div><div>電車で逃げるつもりだったが、待っている余裕はない。俺たちが改札口から逃げようとした時、「パァァァー」と低い音がした。</div><div><br></div><div>清水「三番ホームから電車の音が聞こえる‼︎あの電車に乗って逃げよう‼︎」</div><div><br></div><div>俺たちは急いで三番ホームへ向かった。</div><div><br></div><div>ホームにたどり着き、向こうからやって来る電車を見たが何か様子がおかしい。「キュオオオォォォン」と奇妙な不協和音を鳴らしながらこちらへやって来る。</div><div><br></div><div>電車がホームに到着し乗り込もうとした時、またもや恐怖と絶望が俺たちを襲った。</div><div><br></div><div>電車の中は、通勤帰り⁉︎のサラリーマンやOLような姿のしゃもじ人間だらけだった。それに駅の看板をよく見ると、駅の名前が「しゃもじ橋」になっている。</div><div><br></div><div>「しゃもじ橋〜…しゃもじ橋〜………次はしゃもじヶ丘〜…」</div><div><br></div><div>不気味なメロディが流れ、不気味なアナウンスが白い大きなおどろおどろしい文字と共に駅に響き渡る。</div><div><br></div><div>「人間だぁぁぁ‼︎」</div><div><br></div><div>電車の中にいたしゃもじ人間たちが一斉に押し寄せて来る。俺たちはまた改札口へ引き返すことになった。</div><div><br></div><div>「山口ィィィ〜…逃さねぇぞォォォ…‼︎」</div><div><br></div><div>山口「うわぁぁぁ‼︎」</div><div><br></div><div>清水「北島ッ‼︎お前は邪魔だ‼︎」</div><div><br></div><div>「北島しゃもじ」が山口に飛びかかろうとした時、清水がヤツを横から蹴り飛ばした。</div><div><br></div><div>「ぎゃアアア…グフォォォォ‼︎」</div><div><br></div><div>北島しゃもじは線路に落ちた。そして、発車した電車に跳ねられてどこか遠くへ飛んでいった。</div><div><br></div><div>裕一郎「北島のヤツ、死んでないよな…!?」</div><div><br></div><div>清水「何…大丈夫さ。アイツはもう人間じゃあなくなってるからな。それに北島はゴキブリ並みにしぶといヤツだと有名だ…心配ないさ…。」</div><div><br></div><div>改札口を抜けて俺たちは線路沿いを走って街の外へ逃げることにした。</div><div><br></div><div>街中どこにでも現れ、どこまでも追いかけて来るしゃもじ人間たち。ただひたすらヤツらから逃げ続ける俺たち。いつまで逃げ続ければいいのか、そう考えると気が遠くなる。</div><div><br></div><div>雅「ねぇ!!私たちいつまで逃げればいいの!?」</div><div><br></div><div>清水「あと３キロくらい走れば街を抜けられるはずだ!!もう少し頑張れ!!」</div><div><br></div><div>俺たちは息を上げながらひたすら走った。15分ほど走った頃、街の外れの辺りまでたどり着いた。ようやく街を抜けてヤツらに追われることもなくなると俺たちは思った。だが、しゃもじ人間の恐怖はまだまだ終わらなかった。</div><div><br></div><div>裕一郎「なんだ…これは…!?」</div><div><br></div><div>俺たちの目の前に壁のような紫色のモヤが立ち塞がった。所々、ドス黒い渦を巻いているような部分もあり、まるで空間をねじ曲げているようだ。街の外の様子が蜃気楼のように浮かび上がって見える部分もある。</div><div><br></div><div>はるか「そんな…出られないっていうの…!?」</div><div><br></div><div>清水「くそっ…ここまで来て…。」</div><div><br></div><div>雅「どうすんのよ!?」</div><div><br></div><div>山口「どうにもならないじゃないですかぁ…!!」</div><div><br></div><div>ヤツらが追いついて来た。四方八方からしゃもじ人間が続々と現れて俺たちを取り囲む。完全に閉鎖されたこの世界からは、脱出することすら不可能なのか…!?</div><div><br></div><div>「ドン、ドン」とヤツらがゆっくり近づいて来る。山口と雅は観念してその場にしゃがみ込む。俺とはるかと清水の三人は覚悟を決めて最後の抵抗を試みる。</div><div><br></div><div>「しゃもぉぉぉッッッホォォォッッッ‼︎」</div><div><br></div><div>山口・雅「うぅ…。」</div><div><br></div><div>裕一郎・はるか・清水「うぉぉぉぉぉぉ!!」</div><div><br></div><div>その時だった…。</div><div><br></div><div>「おやめなさい…。」</div><div><br></div><div>どこからともなく少女の声が聞こえ、しゃもじ人間たちの動きがピタリと止まった。</div><div><br></div><div>声が聞こえた方を見ると、そこには５、６歳ほどの着物を着た少女がいた。</div><div><br></div><div>この少女は一体…!?</div>
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<pubDate>Fri, 17 Dec 2021 07:31:43 +0900</pubDate>
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<title>しゃもじ人間の恐怖〜第十二赦喪事　変生〜</title>
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<![CDATA[ <div>「第十二赦喪事　変生」</div><div><br></div><div><br></div><div>商店街を抜けて大通りに出て、公園まで走った俺たちは公園で一度立ち止まり、少し休憩した。</div><div><br></div><div>頼みの綱である三村がいなくなったせいか、みんなの士気が落ちている。これからどうすればよいのか。</div><div><br></div><div>俺は三村から渡されたラジオを取り出して聞いてみることにした。何か有力な情報がつかめるかも知れない。</div><div><br></div><div>アンテナを立ててチューナーを調節する。相変わらず不気味なノイズが流れ続けている。ザザッーというノイズと共にどこかのチャンネルと繋がった。</div><div><br></div><div>裕一郎「これは音楽番組⁉︎でも何か変だな…。」</div><div><br></div><div>この時間帯は現実世界でも音楽番組を放送しており、今はちょうどオリコンヒットチャートTOP10の発表の時間だ。聞いたことがある曲ばかりのはずだが、どれも酷くピッチがズレていたり、まるで逆再生したようなめちゃくちゃな曲になっている。</div><div><br></div><div>その内、だんだんと曲がスローになり音程が下がりホラー映画のBGMのようになってしまった。そして、次の瞬間また新たな恐怖が俺たちを襲った。</div><div><br></div><div>ラジオのスピーカーから白いおどろおどろしい文字が出てきたのだ。ヤツらの声だ。この世界では、あらゆる通信機器も電波もヤツらに支配されているのか。</div><div><br></div><div>「突然で…すが…、緊急にゅぅぅすデス…。」</div><div>「最近、我々の世界に迷い込んだ六人の人間…、藤之宮裕一郎、橋本はるか、清水忠義、山口充、西条雅、三村剛が発見されました。」</div><div>「この六人………は、………容疑が………おり、尚、みむ………。」</div><div><br></div><div>ラジオがザザッーとノイズと共に途切れてしまった。途中からノイズ混じりでよく聞き取れなかったが、最後に三村の名前が出てきたのは分かった。三村の身に何かあったのでは⁉︎と、みんな不安になったその時だった。</div><div><br></div><div>不気味な低いサイレンの音と共に白い大きな文字が現れた。</div><div><br></div><div>「藤之宮〜、橋本〜、清水〜、山口〜、西条〜、以上五名はまだこの街にいるぞ〜、何としても捕まえろーーー‼︎」</div><div><br></div><div>じきに公園にもヤツらがやって来るに違いない。逃げるなら今のうちだ。俺たちは次にどこへ逃げようか話し合った。</div><div><br></div><div>清水「そうだ‼︎駅へ向かおう‼︎電車で遠くまで逃げればヤツらも追って来れないはずだ‼︎」</div><div><br></div><div>はるか「なるほど、いい考えね‼︎」</div><div><br></div><div>雅「でも、先生はどうすんのさ⁉︎」</div><div><br></div><div>清水「先生のことも心配だが、ここで待つのは危険だ‼︎とにかく、脱出経路の確保が先だ‼︎」</div><div><br></div><div>清水の提案により、俺たちは駅へ向かうことにした。公園から歩くこと約15分、俺たちは無事に駅にたどり着いた。</div><div><br></div><div>人気がないのはもちろん、電車が走っている気配もなく静まり返っている。時刻表も文字が擦れて見えなくなっており、ホームの時計の時刻も数字の配列がめちゃくちゃになっている。</div><div><br></div><div>早く電車が来ないかと待っていると、遠くの方から人影が見えた。</div><div><br></div><div>見覚えのあるオレンジ色のジャージ姿…、あれは間違いない…‼︎</div><div><br></div><div>裕一郎「あれは先生だ‼︎みんな先生が戻って来たぞ‼︎」</div><div><br></div><div>みんなで歓声を上げて大いに喜んだのも束の間、それはすぐに止んだ。</div><div><br></div><div>「ドン、ドン、ドン…」と洋太鼓のような足音を静まり返った駅のホームに響かせながらこちらに近づいてくる…。</div><div><br></div><div>山口「あ、ああ、ああ…⁉︎」</div><div><br></div><div>近づいてきたのは三村ではなかった…。三村の姿をしたしゃもじ人間だった。</div><div><br></div><div>「残念でしたァーーー…先生はもう生まれ変わってしまったのサァー‼︎こーんな風にナァ…おい‼︎」</div><div><br></div><div>しゃもじ人間が二人で金髪の男を一人引き連れてやってくる。俺はそいつの顔に見覚えがあった。</div><div><br></div><div>「おい⁉︎何すんだこの野郎‼︎」</div><div><br></div><div>山口「あっ…⁉︎あれは北島くん…⁉︎」</div><div><br></div><div>そう、山口と同じ高校で俺たちと同じ歳の「北島達也」だ。</div><div><br></div><div>北島は俺の地元では有名な不良で、宮高の同級生の村上率いる村上軍団という不良グループともよくつるんでいる。暴走族「悪鬼族」のメンバーで、街でよく騒ぎを起こしたり、付近の高校で弱そうな生徒にカツアゲをしたりと評判が悪く、村上以上にタチの悪いヤツだ。</div><div><br></div><div>「いいかぁ…お前らに今から最高のショーを見せてやるぅぅぅ…‼︎」</div><div><br></div><div>北島「おい、山口っ‼︎ボーっとしてねぇで早く俺を助けろぉ‼︎」</div><div><br></div><div>「さァァ…やれェェェェ‼︎」</div><div>「しゃもぉぉぉッッッホォォォッッッ‼︎」</div><div><br></div><div>十人ほどしゃもじ人間が現れ一斉に北島に飛びかかる。俺たちはただ見ているしかできなかった。</div><div><br></div><div>北島「うわぁぁぁ…誰か…」</div><div><br></div><div>「しゃもしゃもしゃもしゃもしゃもしゃも…」</div><div><br></div><div>不気味な効果音を上げながらしゃもじ人間たちが北島をもみくちゃにする。そして白い煙が辺りに立ち込め、煙の中から「ドン、ドン」とヤツらの足音がした。</div><div><br></div><div>「山口ィィィ…よくも俺を見捨てたナァァァァァ…‼︎」</div><div><br></div><div>何と、北島がしゃもじ人間にされてしまった‼︎三村も同様にしゃもじ人間にされてしまったのか…⁉︎</div>
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<link>https://ameblo.jp/hiiro175z/entry-12715895603.html</link>
<pubDate>Thu, 16 Dec 2021 01:21:21 +0900</pubDate>
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<title>しゃもじ人間の恐怖〜第十一赦喪事　犠牲〜</title>
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<![CDATA[ <div>「第十一赦喪事　犠牲」</div><div><br></div><div><br></div><div>辺りはすっかり真っ暗になった。</div><div><br></div><div>元々薄暗く不気味な世界だが、この世界にも日没があるのか、今の時間帯は更に暗く不気味だ。</div><div><br></div><div>現実世界で言えば、18時を過ぎた頃だ。</div><div><br></div><div>山口「何にも見えないや…灯りをつけてと…」</div><div><br></div><div>三村「待て‼︎」</div><div><br></div><div>山口が懐中電灯をつけた瞬間、三村が凄まじい勢いでそれを取り上げて灯りを消した。</div><div><br></div><div>山口「うわぁ‼︎先生、なにするんですか⁉︎」</div><div><br></div><div>三村「灯りをつければ我々の位置をヤツらに知らせることになる。暗闇に目を慣らしながら慎重に進むんだ。」</div><div><br></div><div>山口「そうですね…すみません…。」</div><div><br></div><div>山口はしょんぼりしていたが、三村の言う通りだ。俺たちは暗闇の中、壁伝いに足元を確認しながら慎重に前へ前へと進んだ。最初は本当に真っ暗で何も見えなかったが、少しずつ目が慣れてきてだんだんうっすらと見えるようになってきた。</div><div><br></div><div>山口「うわぁっ…‼︎」</div><div><br></div><div>雅「もぉ…今度は何⁉︎」</div><div><br></div><div>最後尾を歩いていた山口が足元にあった小さな箱に気づかずにつまづいた。</div><div><br></div><div>山口「いたたたた…すみません、何か迷惑かけてばっかりで…」</div><div><br></div><div>雅「いい加減にしてよ…‼︎ヤツらに見つかったらどうすんのよ…‼︎」</div><div><br></div><div>山口・雅「………‼︎」</div><div><br></div><div>山口と雅が後ろを向いて何かに怯えている。気になって二人が見ている方へ目をやると、オバさん風のしゃもじ人間たちがいるではないか⁉︎</div><div><br></div><div>最悪だ…ヤツらに見つかってしまった。</div><div><br></div><div>「あんたらァァァァァ…そこにおったんかいナァァァァァ…‼︎」</div><div>「さっき光が見えたんで路地に入って、音がする方へ来たら…、案の定ここにいたザマァーすねェェ‼︎」</div><div>「そろそろ観念セイヤァァァァ‼︎」</div><div><br></div><div>真っ暗な路地におどろおどろしい白い文字、つまりヤツらの発する言葉が浮かび上がる。真っ暗な空間に白い文字だと、昼間見る黒い文字よりも更に不気味で恐怖を感じる。</div><div><br></div><div>山口「うわあああぁぁぁ…‼︎」</div><div>雅「山口っ‼︎あんたのせいだからね‼︎」</div><div>はるか「ケンカしている場合じゃないよ、早く逃げよう‼︎」</div><div><br></div><div>俺たちは真っ暗な路地をがむしゃらに走り、途中にあるゴミ箱を蹴り飛ばしたりしてヤツらを妨害しながら逃げる。</div><div><br></div><div>路地をジグザグに走りながら駆け抜け、商店街の通りに出る。しゃもじ人間たちが後ろから追いかけてきている。反対の出入り口にはヤツらはいないようだったので、そこへ向かって全力で走った。</div><div><br></div><div>だが、走っている途中、山口がバテて立ち止まってしまう。</div><div><br></div><div>山口「ハァ、ハァ、もう走れません…。」</div><div><br></div><div>清水「山口‼︎もう少しで商店街を抜けられるんだぞ‼︎」</div><div><br></div><div>雅「本当に見ててイライラする男だね‼︎少しは頑張りなさいよ‼︎」</div><div><br></div><div>はるか「山口くん、あきらめないで‼︎」</div><div><br></div><div>三村「山口っ‼︎先生の腕につかまれ‼︎」</div><div><br></div><div>山口「あ…はいっ…‼︎」</div><div><br></div><div>山口は三村の頑丈な腕につかまり、ゆっくりと走り出した。俺たちもまた走り出した。しかし…、</div><div><br></div><div>山口「ああっ…‼︎」</div><div><br></div><div>山口が足をつまづかせ、転んでしまった。しゃもじ人間たちがどんどんと押し寄せて来る。</div><div><br></div><div>「よっしゃぁぁぁ‼︎まずはあのメガネのガキからやァァァァァァー‼︎」</div><div><br></div><div>山口「早く行ってください…僕はもういいんです…。」</div><div><br></div><div>三村「ダメだ‼︎ここまで来て何を言っている‼︎」</div><div><br></div><div>次の瞬間、しゃもじ人間たちが一斉に山口に向かって飛びかかった。</div><div><br></div><div>「しゃもぉぉぉッッッホォォォッッッ‼︎」</div><div><br></div><div>三村「山口ーーー‼︎」</div><div><br></div><div>三村が山口を庇ってヤツらの前に立ち塞がり、ヤツらが一斉に三村にのしかかった。三村はヤツらにもみくちゃにされる。</div><div><br></div><div>三村「お前たち、早く行けぇー‼︎」</div><div><br></div><div>はるか「で、でも…⁉︎」</div><div><br></div><div>三村「いいから、早く行けぇー‼︎先生も後で追いつく‼︎」</div><div><br></div><div>俺たちはコクリと深くうなづいた。</div><div><br></div><div>三村「それから、このラジオも持っていけ…何かの役に立つかもしれん…‼︎」</div><div><br></div><div>俺は三村が投げたラジオを受け取った。</div><div><br></div><div>裕一郎「先生、後でまた会おう…‼︎」</div><div><br></div><div>そう言うと三村はニヤリと笑い、のしかかっていたヤツらを勢いよく蹴り飛ばして起き上がった。</div><div><br></div><div>三村「さぁ来い…化け物‼︎何人でも相手になってやる‼︎」</div><div><br></div><div>だが、さっき戦った時もヤツらには足止め程度にしかならなかった。いくら三村でも、一人でヤツらを相手にし続けていたら…。</div><div><br></div><div>そう思い、俺とはるかは心配になって三村の後ろ姿を見つめていた。</div><div><br></div><div>清水「行こう…先生なら大丈夫だ‼︎きっと戻って来る‼︎」</div><div><br></div><div>はるか「そうね…先生がくれたチャンスを無駄にしてはいけない‼︎」</div><div><br></div><div>雅「山口…先生はあんたのために一人で頑張ってるんだからね‼︎」</div><div><br></div><div>山口「すみません…先生…‼︎」</div><div><br></div><div>裕一郎「そうじゃないさ…俺たちのためさ‼︎早く逃げよう‼︎」</div><div><br></div><div>俺たちは申し訳ない気持ちになりながらも、商店街を後にした。</div>
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<link>https://ameblo.jp/hiiro175z/entry-12715311372.html</link>
<pubDate>Sun, 12 Dec 2021 19:17:42 +0900</pubDate>
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<title>しゃもじ人間の恐怖〜第十赦喪事　探索〜</title>
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<![CDATA[ <div>「第十赦喪事　探索」</div><div><br></div><div><br></div><div>しばらく救急車を走らせて、街を眺めながら商店街を探していた。街はキレイだが活気はなく、今にもどこかからオバケが出てきそうな不気味な雰囲気だ。</div><div><br></div><div>はるか「どこもかしこも不気味ね。」</div><div><br></div><div>雅「そこら辺からヤツらが今にも飛び出してきそうね。」</div><div><br></div><div>山口「ちょっと…、縁起でもないこと言わないで下さいよ‼︎」</div><div><br></div><div>雅「冗談よ、冗談…。」</div><div><br></div><div>病院から救急車を走らせて30分ほど経った頃、商店街のアーチが見えてきた。三村は商店街の入り口付近に救急車を停め、俺たちは救急車を降りて商店街へ入った。</div><div><br></div><div>それにしても、人間がほとんどいない世界にも関わらず、三村は救急車をちゃんと歩行者の邪魔にならない場所に停めている。流石は体育会系といったところか。</div><div><br></div><div>商店街の中をゆっくりと歩きながら探索する。どこも電気はついておらず、中に入っていくほど暗くなっていく。現実世界では、もう少し歩いたところに電器屋とその横にコンビニがあったはずだ。</div><div><br></div><div>電器屋にたどり着いた。その横にコンビニもあった。どうやら建物や施設の配置は現実世界とほとんど変わらないらしい。</div><div><br></div><div>三村「少々気は引けるが、状況が状況だ…。ありがたくいただくとしよう…。」</div><div><br></div><div>三村は軽く一礼をした。生真面目で律儀な三村のことだ。店主も店員も誰一人としていない店とはいえ、勝手に持っていくのは万引きでもしているようで少し申し訳ない気持ちだったのだろう。</div><div><br></div><div>俺たちも三村を見習って軽く一礼をした後、充電器や電池やラジオなどを集めた。その後は、コンビニで必要最低限の物資と食糧を集めて、コンビニの中で食べ物を食べながら少し休んだ。</div><div><br></div><div>だが、よく見るとコンビニの商品もさっきの電器屋の商品もよく見ると、パッと見た感じは現実世界でも売っている商品と見た目は変わらないのだが、解読不能な不気味な文字が書かれている。この世界独特の言語だろうか？</div><div><br></div><div>それに、色んな商品のパッケージのマスコットキャラクターがしゃもじ人間に差し代わっている。</div><div><br></div><div>俺は気味が悪くなって思わず吐きそうになったが、味などは特に問題がない現実世界と同じ物だったので我慢して呑み込んだ。</div><div><br></div><div>腹ごしらえをしたところで、清水たちがコンビニのコンセントに充電器を差してスマホに繋ぎ、充電を開始した。正常に充電できるようだ。</div><div><br></div><div>５分ほど経った頃、清水たちはスマホの電源を入れた。ここまでは特に何も問題はない。三村はラジオに乾電池を入れて周波数を調整しているが、SF映画のUFOが発する電波のような不気味なノイズがするだけで一向に繋がらない。</div><div><br></div><div>清水「ダメだ、圏外だ…。みんなは？」</div><div><br></div><div>はるか「私も。」</div><div><br></div><div>山口「僕もです。」</div><div><br></div><div>雅「あたしのも。」</div><div><br></div><div>みんなスマホの電波が圏外のようだ。</div><div><br></div><div>雅「あたし、ちょっとかけてみる。」</div><div><br></div><div>雅がダメ元で友達に電話をかける。何度かコールしているが一向に繋がらない。だが、10コール目でようやく繋がったようだ。「プルルルル…」という音がする。</div><div><br></div><div>雅「ああっ、もしもし！明菜⁉︎」</div><div><br></div><div>雅は嬉しさのあまり少し目に涙を浮かべていた。俺たちも思わず少し笑みを浮かべた。</div><div>だが、次の瞬間…一瞬にして全員の血の気が引いた…。</div><div><br></div><div>ザザーッというノイズと共に、スマホの画面から「ドドドン、ドン…」と洋太鼓のような音がした。</div><div><br></div><div>もしや、ヤツらに…⁉︎</div><div><br></div><div>恐る恐るスマホの画面を見ると…、</div><div><br></div><div>「もししゃも〜⁉︎もししゃも〜⁉︎明菜だよ〜⁉︎」</div><div>「なぁーんてナァ‼︎」</div><div>「ハァーハッハー‼︎残念で〜したァァァァァ‼︎お友達じゃありましぇぇぇん‼︎」</div><div><br></div><div>という黒い文字がスマホの画面から出てきた。雅は怯えて震えながらスマホを持っている。</div><div><br></div><div>そして、次の瞬間…、ザザーッとノイズが流れた後、スマホの画面にしゃもじ人間が現れ、</div><div><br></div><div>「居場所は大体分かっタ…。今すぐそっちへ仲間が行くゾォぉぉぉぉぉ‼︎」</div><div><br></div><div>と、大きな黒い文字がスマホの画面から出てきた。</div><div><br></div><div>雅「いやぁぁぁぁぁぁ‼︎」</div><div><br></div><div>雅は恐怖の叫び声を上げながら思い切りスマホを床に叩きつけた。</div><div><br></div><div>清水「まずい…、ヤツらがここに来る‼︎早く逃げよう‼︎」</div><div><br></div><div>俺たちは急いで救急車を停めたところまで引き返した。だが、既にヤツらが入り口を塞いでいた…。</div><div><br></div><div>「どこへ逃げるつもりザァーマスかぁぁぁ…⁉︎」</div><div>「あんたらァァァァァ‼︎逃さへんでェェェェ…‼︎キィぃぃぃぃ〜‼︎」</div><div><br></div><div>オバさん風のしゃもじ人間たちが俺たちに襲いかかる。</div><div><br></div><div>俺たちはまた来た道を引き返して、商店街の奥へ奥へと逃げる。</div><div><br></div><div>途中に置いてある物を投げたり、段ボール箱や道具でヤツらを妨害しながら走る。</div><div><br></div><div>ヤツらの何人かがつまづき、それに引っかかって他のヤツらもつまづいた。魚屋と八百屋の間の細い路地へと入り込んで何とかヤツらを撒いた。</div><div><br></div><div>ヤツらが探索に来る前にどこかへ逃げないと…。</div>
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<pubDate>Sat, 11 Dec 2021 17:22:53 +0900</pubDate>
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<title>しゃもじ人間の恐怖〜第九赦喪事　一生〜</title>
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<![CDATA[ <div>「第九赦喪事　一生」</div><div><br></div><div><br></div><div>彼の名は「三村剛」。35歳、宮高の体育教師で剣道部の顧問であり、がっしりとした体格のよい、絵に描いたような熱血漢な性格の男だ。体育の授業や部活動においては古風な熱血的スパルタ指導で評判だが、根は正義感の強い温厚な紳士であり生徒たちから慕われている。</div><div><br></div><div>更に空手三段・柔道三段・合気道三段・剣道三段と日本武術のスペシャリストで、特に顧問をやっている剣道に関しては高校時代に全国大会でベスト３に入るほどの腕前で、一躍その名を馳せたこともある。彼が来たからにはもう安心だ。</div><div><br></div><div>三村「お前たち、ケガはないか？」</div><div><br></div><div>三村がこちらへ近づく。</div><div><br></div><div>「あそこにも人間ガいたかァァァァァァ………。人間は誰一人として逃がさンッッッッッ！きぃーエエエエェェェいぃぃぃ…！」</div><div><br></div><div>複数のしゃもじ人間たちが三村に向かって襲いかかる。</div><div><br></div><div>三村「メンッ！ツキッ！ドォォォォォ！」</div><div><br></div><div>三村は手に持っていた竹刀で襲いくるしゃもじ人間たちを一網打尽にした。</div><div><br></div><div>「やりやがったなァァァァァァァ！」</div><div><br></div><div>また複数のしゃもじ人間が三村に襲いかかった。</div><div><br></div><div>三村「せいっ！とぉっ！ドォリャぁぁぁ！」</div><div><br></div><div>三村の正拳突きや回し蹴りがキレイに決まり、しゃもじ人間たちが吹っ飛んだ。最後にしゃもじ人間の一人を一本背負いで投げ飛ばした。さすがは、三村だ。強い。しゃもじ人間たちは大方片付いた様子だったので、俺たちは一安心して三村の元へと駆け寄った。</div><div><br></div><div>全員「先生ッ！」</div><div><br></div><div>三村「よかった。お前たちが無事で何よりだ。」</div><div><br></div><div>三村は軽く自己紹介をし、俺とはるかも他の三人の紹介と今までの経緯を簡単に説明した。やはり三村も俺たちと同じような状況でこの世界に迷い込んだらしい。学校に出勤したら教師がみんなしゃもじ人間と化しており、ヤツらを振り撒きながら病院の付近で身を隠していたら俺のたちの声が聞こえてここに駆けつけてきたそうだ。</div><div><br></div><div>一通り説明が終わると、三村が突然眉をしかめた。</div><div><br></div><div>三村「待て…！どうやらまだのようだ…。」</div><div><br></div><div>嫌な予感がしたので後ろを振り向いた。</div><div><br></div><div>「ばぁぁぁかガァ…人間ごときに倒されるモンかァァァァァァ………。」</div><div><br></div><div>しゃもじ人間がゆっくりと起き上がる。</div><div><br></div><div>山口「ああぁぁぁ…ダメだぁぁぁ…！やっぱり僕たちは逃げられないんだぁぁぁ…！」</div><div><br></div><div>雅「いちいちうるさいっ…！だったら逃げるしかないだろ！」</div><div>「アイツらに捕まってもいいの…!?私は絶対にヤダ！」</div><div><br></div><div>山口がまた泣き喚き出し、雅とはるかが彼を厳しく諭す。</div><div><br></div><div>そして、またしゃもじ人間たちがカタカタと小刻みに震えながら両手を上げ、一斉に襲いかかってきた。くそっ、三村ほどの腕の立つ男の攻撃を食らっても足止め程度にしかならないんじゃもうヤツらからは逃げるしかないじゃないか。</div><div><br></div><div>俺たちは病院の駐車場へと逃げた。どこかに車はないだろうか…。</div><div><br></div><div>清水「あっ…!?あそこに一台救急車が…！」</div><div><br></div><div>清水が救急車を発見した。ここが現実世界ならいけないが、状況が状況、それに今この世界にいる人間は俺たちだけだ。悩んでいる余裕はなかった。</div><div><br></div><div>三村「先生が運転をする！お前たちは後部座席へ乗れ！」</div><div><br></div><div>三村は運転席へ乗り、俺たちは急いで後部座席へと乗り込んだ。全員乗ったことを確認すると、三村は救急車を走らせた。</div><div><br></div><div>後ろからしゃもじ人間たちが追いかけてくるのを見ながら、俺たちは病院を後にした。一安心した俺たちはため息をついた。</div><div><br></div><div>裕一郎「ところで先生…この後どうする？俺、疲れてなんだか少しお腹が空いてきた。」</div><div><br></div><div>はるか「私もちょっと。」</div><div><br></div><div>雅「あたしも朝から食べてない…。」</div><div><br></div><div>清水「そう言えば俺もそうだ…ずっと逃げっぱなしだったからな。」</div><div><br></div><div>山口「僕は大丈夫ですが、みなさんに合わせます。」</div><div><br></div><div>三村「それなら商店街へ向かおう。あそこなら、何かあるかもしれない。まずは、食料と物資の調達、それから情報の入手だ。」</div><div><br></div><div>満場一致で俺たちは商店街へ向かうことにした。</div><div><br></div><div>三村「あれっ…!?使えない…!?」</div><div><br></div><div>三村がカーナビをつけようとしたが使えない。</div><div><br></div><div>俺もここまでずっとヤツらから逃げてきてスマホを家に置いてきてしまった。</div><div><br></div><div>清水「ダメだ、電源がつかない…。」</div><div><br></div><div>山口「僕もです。」</div><div><br></div><div>はるか「私も。」</div><div><br></div><div>雅「あたしも。」</div><div><br></div><div>他の四人がスマホの電源をつけようとしたがつかないらしい。三村も俺と同じくスマホを家に忘れたらしい。</div><div><br></div><div>三村「しょうがない…商店街で充電器でも手に入れよう。」</div><div><br></div><div>とりあえず、今は商店街へ行こう。三村の言う通り、商店街へ行けば何かあるかもしれない。俺たちは街の様子を伺いながら、商店街へ向かった。</div><div><br></div><div>辺りがだんだんと暗くなる。現実世界の時間で言うと17時を過ぎた頃だろう。</div><div><br></div><div>空は薄暗い青色になり、ホラー映画の霊界のような不気味な雰囲気を醸し出していくのを肌で感じた。</div>
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<pubDate>Fri, 10 Dec 2021 19:26:25 +0900</pubDate>
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<title>しゃもじ人間の恐怖〜第八赦喪事　追跡〜</title>
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<![CDATA[ <div>「第八赦喪事　追跡」</div><div><br></div><div><br></div><div>雅「気をつけるんだよ。あたしたちがここに隠れる時、ヤツらが何人か上の方へ上がっていくのを見たよ。」</div><div><br></div><div>スタッフルームのドアを静かに開けて、外の様子をじっくりと見ながらそーっとスタッフルームから出た。</div><div><br></div><div>清水「病院の中にもヤツらがいるなら、病院を出た方がよさそうだな。」</div><div><br></div><div>はるか「そうね、清水君。ここにずっといるのも危ないわ。」</div><div><br></div><div>山口「でも、出る途中にヤツらに見つかったらどうするんですか？それにもしも、ヤツらに捕まったら…」</div><div><br></div><div>雅「どの道ヤツらに囲まれてることには変わりねえだろ！男なんだからしっかりしなよ！」</div><div><br></div><div>弱気な山口を少し厳しく諭した。</div><div><br></div><div>ゆっくりと歩きながら階段の方へ向かった。外の様子が気になったのでふと窓の外を見た。しゃもじ人間が大勢、入り口の前に立っている。何やら会話をしているようなので、黒い文字を目で追ってヤツらの会話を聞き取った。</div><div><br></div><div>「おい、ここかァ…？」</div><div>「あァ、間違いない…人間の男が二人、ここへ入っていくのを見タ。表通りを走っているのを見かけたから、こっそり後ろをツケテいたんダ…。」</div><div><br></div><div>そうか…!?「あの時」感じた気配はヤツらのものだったんだ！俺と清水はヤツらにこっそりと後をつけられていたんだ！まずいぞ…下からヤツらがやって来る！</div><div><br></div><div>裕一郎「みんな、入り口にヤツらが大勢いる！非常口の方から出よう！」</div><div><br></div><div>そして、俺たちが非常口へ向かおうとしたその時だった…。「ドン、ドン、ドン…と、洋太鼓のような足音が後ろの廊下の方から、四階へ向かう階段の方から聞こえてくる…。ヤツらだ…。</div><div><br></div><div>「ひいっひっヒッヒッヒッヒッヒ………」</div><div><br></div><div>黒いおどろおどろしい文字が背後から肩をかすめるようにして、俺たちの目の前に現れた。後ろを振り向くとヤツらが五、六人ほどいた。</div><div><br></div><div>「ひっひっひっひっヒィィィイーーー！見てたぜぇ…見せつけてくれるじゃねえかYO………。」</div><div>「感動の再会のシーンが終わるまで待ってやってたんだぜぇ…。そろそろフィナーレといこうかァァァ！」</div><div><br></div><div>ラッパーや街の半グレのような服装をしたしゃもじ人間が、頭の上の黒い文字と共に身振り手振りで言葉を現しながら話しかけてきた後、カタカタと小刻みに体を震わせて襲いかかってきた。</div><div><br></div><div>俺たちは必死で非常口に向かって逃げた。しゃもじ人間の足音と両手をバタバタさせる音が病院のフロア中に響き渡る。非常口の階段を急いで降りて、病院の裏口へと向かった。ドアを開けようとするが開かない。ドアノブを掴んでいる手元を見てみると、「ガチャ、ガチャ」と黒い文字が現れている。まさか、裏口の鍵をかけられている？次の瞬間、俺たちは顔がゾッと青ざめた…。</div><div><br></div><div>「あっひゃっひゃっひゃっヒャーーー！俺たちが裏口の鍵を閉めたのさァァァーーー！お前らを逃すわきゃァねえだろォ…ボキャぁぁぁ！」</div><div><br></div><div>黒い文字がジワァーっと裏口の扉に浮かびあっがてきた。ヤツらは、壁や扉があっても文字で俺たちに語りけてくる。裏口がダメなら、夜間通用口だ。</div><div><br></div><div>俺たちは急いで夜間通用口へと向かったが、外からヤツらがゾロゾロと入ってきた。「ドン、ドン、ドン、ドン…とヤツらの足音が行進のようにフロア中に響き渡る。上の方にいたヤツらも下りてきた。完全に囲まれてしまった。ヤツらが「ドン、ドン」と迫ってくる。</div><div><br></div><div>山口「うわぁぁぁ！やっぱり、僕たちは助からないんだぁぁぁ！」</div><div><br></div><div>山口は絶望感のあまりに叫ぶ。</div><div><br></div><div>雅「泣き言を言っている暇があるなら少しは抵抗しろよ！」</div><div><br></div><div>雅はその辺にある書類や落ちているものを投げて抵抗する。はるかもそれを見て同様に抵抗する。</div><div><br></div><div>俺と清水の二人は目を合わせて頷いた。</div><div><br></div><div>お互いに覚悟を決めたという確認の意味だった。初めて会った者同士なのにも関わらず、やはり妙に気が合う。極限状態が否応にも手を取り合おうという心理にさせるらしい。</div><div><br></div><div>裕一郎・清水「うぉぉぉぉぉぉぉ！」</div><div><br></div><div>俺と清水はヤツらに飛びかかった。しかし、ヤツらには攻撃が通じていない。ヤツらに押し返され、ヤツらが「ドン、ドン、ドン」とゆっくり近づいてくる。</div><div><br></div><div>はるか・雅「誰か助けてぇぇぇ！」</div><div><br></div><div>恐怖のあまりにはるかと雅が抱き合って叫ぶ。もう絶体絶命のピンチだと思ったその時だった。</div><div><br></div><div>「パリィィィィィン！」</div><div><br></div><div>入り口の自動ドアが割れる音がした。</div><div><br></div><div>そこには、俺のよく知っている男が立っていた。</div>
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<pubDate>Thu, 09 Dec 2021 17:44:30 +0900</pubDate>
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