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<title>原色の楽園</title>
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<description>回想的物語</description>
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<title>ニーチェのピアノ即興曲（存在の謎）</title>
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<![CDATA[ <div>「何故、存在ということが存在するのか？」</div><div><br></div><div>宇宙は何故存在するようになったのか？という問いではなく、</div><div><br></div><div>何故、“存在”ということが存在するのか？という謎</div><div><br></div><div>ところで、私は、狂気に満ちたニーチェの目が大好き</div><div>この彼の目は宇宙の深淵を見つめている</div><div>創世記の闇が淵の表を覆っていた</div><div>その闇の中の、更なる闇と</div><div>深淵の中の、更なる深淵を見つめる目</div><div><br></div><div>精神の限界が</div><div>暴力的にピアノの鍵盤に両手の指先を叩きつける</div><div>鉄棒のような一番太い弦が切れる寸前までピアノ線は軋み</div><div>原爆の爆発のように</div><div>突然破断して</div><div>弾けて</div><div>地鳴りのように振動する</div><div><br></div><div>ニーチェの深淵を見つめる精神力が</div><div>張り詰めたピアノ弦の</div><div>張力の限界を超えた時</div><div>ついに爆音と供に</div><div>聖霊視界は破裂し</div><div>風景は混沌の淵に裏返り</div><div>闇の面に</div><div>目も眩む閃光が走る</div><div><br></div><div>そのとき</div><div>「存在の謎」つまり</div><div>ダークマター</div><div>はもはやダークではなくなり</div><div>極彩色の神霊感情を</div><div>原初の叫びの頃から遡って</div><div>映し出すのを</div><div>見つめるニーチェの目に触発されて作った即興曲が</div><div>こちらです↓</div><div><br></div><div>https://youtu.be/gWCMoRM7ih0?si=h9Jm9a4zVt5Bt4TI</div><div><br></div>
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<pubDate>Sun, 17 Aug 2025 19:34:29 +0900</pubDate>
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<title>( 1 )  原始の森から飼いならされた空へ戻る</title>
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<![CDATA[ <div>新宿の地下、無機質な光に照らされたコンクリートの迷宮を抜ける。地上に出ると、ビルの隙間に切り取られた隙間のような青空が、飼いならされた狭い空として静かにそこにあった。カリフォルニアの山の中で見た無限の青空とは異なり、この空には境界線があり、管理された空気に満ちている。</div><div>&nbsp;</div><div>かつて僕は、教室という名の小さな牢獄で、すでに誰かによって成形された知識を流し込まれるために、定められた椅子に縛りつけられていた。まるで機械の歯車を量産するための鋳型にはめらていくように。教師たちは「未来のため」と説きながら、等しく平凡な明日への切符を配っていた。その切符は強制収容所行きの片道切符と相場が決まっている。僕はその退屈で残酷な均質性に嫌気がさし、日本の学歴社会という予定調和の未来からエスケープすることを決めた。</div><div>&nbsp;</div><div>カリフォルニアでは、カリフォルニア・オレンジを絞っただけのジュースを飲み、"自由" という名の看板がかかった街を漂った。しかしその自由もまた、消費と娯楽に最適化された、観光客向けのものだった。</div><div>僕はピックアップトラックに拾われて金門橋を夕暮れ時に渡った。北へ、北へ。夜中、クリア・レイクの湖畔のカレッジに泊めてもらい、図書館で寝た。それからシャスタ山麓のメンドシーノ・ナショナル・フォーレストの奥地へと、文明の光と音が届かない場所へと分け入っていった。</div><div>&nbsp;</div><div>そこはかつてインディアンの土地であった場所。青木ヶ原の百倍もの面積の原生林が広がっている。今は "ナショナル・フォーレスト" というもっともらしい名前がつけられ、近代国家の所有物として管理され地図に記されている。時折、戦闘機の飛行機雲が空を裂く。だが、それ以外に人工の音も、人工の光もない。あるのはただ無言の大地と、見渡す限り遠くまで続く森と空だけだった。</div><div>&nbsp;</div><div>僕はそこで暮らすことになった。空があり、森があり、谷があり、丘があり、川があり、木々が風に騒めく。そして、でも、電気もガスも水道もない。ただ手付かずの "本当の自由" だけがあった。モンゴル式のヤートとインディアンのティピが点在し、その中で一番大きなヤートで、僕はコミューンのリーダーであるドクター・ボブと、その三歳の息子のフットと供に暮らすことになった。</div><div>フットは、世界各地にボブが遺伝子を蒔き散らして生まれた数ある子の中の一人だった。中でも一番個性的なマジカルチャイルド。五十を過ぎてもヒッピーを続ける大柄なユダヤ人は元々はマイアミで精神科医として成功して、自家用飛行機とファンシーなキャデラックを所有していた。ところが、小麦の麦角菌でできた酸を舐めてから、彼は何か別の世界に目覚めてしまい、ガールフレンドに飛行機も車もプレゼントして、無一文で世界を放浪し始めた。地球を何周も渡り歩くうちに、彼の跡にはエコロジカルでオルタナティブなコミューンが世界各地に残されていった。現代の無一文の遊牧民。でも牛も羊も飼っていないし、飛行機にも乗る。そんな彼の語る「自由」は、資本主義社会の外側にあるはずだったが、結局は彼の作ったコミューンもボブのカリスマによってつくられた、もう一つの小さな社会だった。人間が二人以上いればそれは社会になる。どんなに原始的な生活をしていようとも。</div><div>&nbsp;</div><div>とはいえ、都会しか知らなかった僕は、そこで初めて原始の生活を体験することになった。文明と呼べるものは建物とストーヴ、鍋、鋸、布団くらいしかない。電気もガスも水道もない。もちろん風呂もトイレもベッドもない。薪を切り、水を汲みに川に行き、山肌に穴を掘って糞をする。雨が降れば川は激流となり、水が枯れれば飲み水も消える。ストーヴの薪がなければ、豆を煮ることもできない。</div><div>やがて時間は時計で計れるものではなく、空の色と風の匂いで測るものになった。</div><div>&nbsp;</div><div>鋸で木を切り、拾ってきた薪を斧で上手く真っ二つに叩き割ることができた頃には、僕は時計の時間をすっかり忘れ、掛けていた近眼の眼鏡を外していた。視界はぼやけたが、不思議と何も不便には感じなかった。都会の街でやっていたように、行き交う他人を美人かそうでないか見分ける必要もない。あるのはだだっ広い空と無数の木々と山だけだ。曖昧な輪郭のアストラル的世界の方が、案外、きちっとした物質界の視界よりも心地よいものだということを知った。</div><div>&nbsp;</div><div>&nbsp;</div>
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<pubDate>Tue, 18 Feb 2025 02:47:27 +0900</pubDate>
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