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<title>ふにゃのグータラ小説日記</title>
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<description>( ´・ω・)o_∠・:*こんてぃゎこのブログは、静岡県在住の高１のぐだぐだブログです。おもに、自作小説についてのことを書いていきたいと思います。</description>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　４６話</title>
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<![CDATA[ 　三人の表情が一斉に驚愕の表情へと変わる。<br><br>「だめよ！　そんなの！　だったら私も一緒におとりになるわ！」<br><br>「そうだよ！　武ひとりがそんな主に背負っちゃだめだよ！　私だって戦えるよ！」<br><br>　咲と天子が真っ先に反論してくる。そんな二人の姿を見て武の思いはより一層強くなった。<br><br>「だめだ！　三人もおとりになったらリスクが増える。それに……これは、俺の戦いだ！」<br><br>　いつもより強い口調で下向きに言い放つ。<br><br>「そんな……そんなの理由になってない！」<br><br>　咲が苦し紛れに反論する。<br><br>「咲！　いい加減にしろ！」<br><br>　突然、武と咲の横にいた翔が声を張り上げる。その行動に翔以外の三人は、体をこわばらせた。そして、翔は武の方を向き直り、満面の笑顔を浮かべた。<br><br>「絶対に帰ってこいよ！　俺……お前のこと信じてるからな！」<br><br>　武は、言葉は返さず、その代り翔と同じように満面の笑顔を作った。<br><br>　そして、赤く光ったロッドを掲げているバーチャルモンスターの方に体を向けた。そして、愛用の二本の細剣をぎゅっと握りしめなおして地面を蹴りだした。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448693190.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 11:02:20 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　４５話</title>
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<![CDATA[ <p>「もう大丈夫だ……それより、天子は大丈夫か？」<br><br>「あぁ今、咲が回復をしているところだ」<br><br>　二人のすぐ近くには、Ｄｒ・ゴブリンがいるが、二人に手を出そうとはしない。武は、チラッとその堕天使を見ると、立ち上がる。<br><br>「とりあえずあの二人のところへ行こう」<br><br>　武はまだ多少の痺れが残る足を動かす。翔も武のスピードに合わせて走っている。<br><br>　武たちが二人のところへ到着した時には、天子の回復はすでに終わっており、天子の顔にはいつも通りの笑みが浮かんでいた。<br><br>「もう大丈夫か？　天子？」<br><br>　武も笑みを作り尋ねる。<br><br>「うん！　もう大丈夫！」<br><br>「そっか！」<br><br>　多少、場が和やかになったが誰一人としてＤｒ・ゴブリンを忘れたわけではなかった。幾度となく武たちを苦しめた白いロッドは、何の輝きを発するわけでもなく、ただ降ろされた右手に握られているだけだった。<br><br>「咲……これからどうする？」<br><br>　クールな顔に作られていた笑みが消えて武の顔は深刻な表情となった。咲は一瞬だけＤｒ・ゴブリンから武へと視線を移す。そして、またＤｒ・ゴブリンの方を見て口を開いた。<br><br>「悔しいけど撤退が一番得策だと思う……」<br><br>「撤退か……仕方ないな……」<br><br>　四人がそろって表情を曇らせたその時、突如、Ｄｒ・ゴブリンの右手が天空へと掲げられた。四人は、曇らせた表情を一気にこわばらせる。<br><br>「まずいぞ！　入口に戻るにはＤｒ・ゴブリンの前を通らなくちゃいけないし、転送オーブは転送が開始されるまで二十秒必要だぞ！　どちらも今からじゃ間に合わない！」<br><br>　翔が声を張る。<br><br>「えーどうしよう！　どうしよう！」<br><br>　天子が慌てふためく。武は、その様子を見て一つの決断をした。ゴクッ。喉を鳴らしてつばを飲み込み、口を開いた。<br><br>「俺が……俺がおとりになるよ！　だから、みんなはその間に転送してくれ……」<br><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448692020.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 11:00:42 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　４４話</title>
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<![CDATA[ 　ようやく、咲の声が翔へと届いたのか、翔がチラリと後方を見る。そして、目に入ったのは、すでに目の前にまで接近しているかまいたちだった。翔の顔が一瞬にしてこわばる。<br><br><br>　そして、かまいたちがその黒い格闘着を切り裂き、翔の肉体を切り裂こうとする。しかし、その時、翔の体が何者かによってかまいたちの攻撃範囲外へと押し出される。<br><br>「え？」<br><br>　仰向けになりながら倒れる翔の視界へと移りこんだのは、後方へと吹き飛ぶ天子の姿だった。その小柄な体は、数秒間、宙を舞って地面へと叩きつけられる。その表情は、とても苦しそうなものであった。<br><br>「て……天子！」<br><br>　翔は、何が起きたのかを理解し、それと同時に我に返る。翔は倒れた体をすぐさまおこす。そして、今もなお痛みを必死に耐えている天子の元へとすぐさま駈け出す。あふれ出す涙と怒りを必死に抑えながら天子の元へと駆けつける。<br><br>「天子！　大丈夫か！」<br><br>　天子の側面へと膝を着き、天子の顔を覗き込む。<br><br>「だい……じょうぶ……これくらい……」<br><br>「天子……ごめんな……ごめん」<br><br>　翔の目から、とめどなく涙があふれだして来る。涙でかすんだ視界に映っているのは、痛みを耐えながら無理に笑顔を作っている天子とガクンと減ったＨＰバー。<br><br>「天子！　大丈夫？　今、回復するから」<br><br>　翔とは反対側の側面へと咲が膝を着く。<br><br>　咲は、手に持っていた槍を地面へとおいて、両手を空ける。咲は、両手を天子のおなかの上へと持っていく。咲の両手に黄緑色のオーラが発生する。その黄緑色のオーラは、先ほどのＤｒ・ゴブリンと同様に天子の体へとすべりこむように吸収される。天子のＨＰバーが目に見えてわかるほど急速に回復していく。それと同時に天子の苦痛の顔も和らいでいく。<br><br>「翔……私はもう大丈夫だから、武の回復に向かってあげて」<br><br>「ああ分かった」<br><br>　翔は優しくほほえみ、小さくうなずくと立ちあがり、武の元へと駈け出す。移動しながらＧＭを操作して三角形のガラス瓶を取り出す。中身の赤い液体が大きく揺れる。<br><br>「武！　大丈夫か？」<br><br>　翔がポーションを差し出す。武は右手で受け取り、仰向けのまま、顔にかけるように小瓶を逆さにする。赤い液体が武の口へと運ばれるにつれて武のＨＰバーも回復していく。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448691640.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 11:00:06 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　４３話</title>
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<![CDATA[ 　ピカッと一瞬、強い緑色の光をロッドが放った。すると、Ｄｒ・ゴブリンを囲むようにして緑色のかまいたちが複数出現する。<br><br>「翔！　武！　危ない！！」<br><br>　武は、二本の双剣を手に持ったまま硬直状態に入っている。翔は、長棒をＤｒ・ゴブリンの胸に突き刺したまま硬直状態へと入っている。その二人の目の前にも鋭利な風の塊が出現する。<br><br>　翔とＤｒ・ゴブリンの間にある長棒の位置に出現したかまいたちは、その硬い鉱物でできた長棒を軽々とへし折る。キュイイイイィィィィ！！　という金属音があたりを包み込む。真ん中でへし折られた長棒は、役目を終えたかのように光の粒子となって消えていった。<br><br>　硬直状態から解けた武は、すかさず左手に持っていた剣を地面へと突き刺し、残像剣を発動する。すると、光沢を放っていた鋭利な刃物は、瞬く間に武へと姿を変える。<br><br>　武は、自分の分身を両手でつかみ、持ち上げる。ズシンと鈍い重さに奥歯をくいしばって耐える。そして、目の前にいるＤｒ・ゴブリンへと勢いよく投げつける。すると、周囲にあったかまいたちが、武の分身目がけて勢いよく飛んでいく。かまいたちが自分の標的でなくなったことを確認すると、武は翔の方へと地面を蹴りだした。視界に、自分の分身がかまいたちと接触して無残にも後方へと大きく吹き飛び、元の鋭利な細剣へと戻った姿が映し出される。<br><br>　武がすかさず翔の前へと入り込み、剣を構える。すると、新たに生産されたかまいたちの集団が武と翔を標的として突進してくる。数は四つ。細い剣を体の前に構えて防御の姿勢をとる。<br><br>　至近距離から全速力で飛んでくる鋭利な風の刃物。四つのうち一つが、横から蒼い軌跡を描いて飛んできた矢によって消滅する。<br><br>「翔！　後ろに全速力で走れ！」<br><br>　武は、目の前に迫っていた三つのかまいたちのうち一つをその剣先でとらえる。<br><br>　体が浮き上がるほどの風が、武の身体を包み込む。足に力を込めてなんとか耐えるが、わずかに体が後ろにのけぞる。風を顔面に受けて思わず目をつぶる。それを狙ったかのように二つのかまいたちが風を切り裂いて武へと接近する。武がそれに気が付いた時には、すでにその鋭利な二つの鎌は武の目の前にまで接近していた。<br><br>　武の視界がスローモーションになる。それでも緑色のエフェクトで造られた風を細部まではっきりと見ることはできなかった。<br><br>　飛んでくるその風の鎌を避ける手立ては、今の武にはない。その鍛えられた腹部と一つのかまいたちが接する。<br><br>　ザシュッという切り裂く音が聞こえるが、ゲームシステムによって体の内部をさらすようなことはない。そして、ワンテンポ遅れて武の絶叫。<br><br>「ぐわあっぁあぁああぁああ！！」<br><br>　耐え難い痛みが武を襲い、思わず武器を落としてしまう。武は、攻撃の勢いをそのまま受け、後ろへと倒れこむ。しかし、そのおかげでもう一つのかまいたちは武の真上を通過していった。ＨＰバーは急激に減少をしていき、半分を少し下回った位置で止まった。<br><br>「うぐぅ……咲ぃ……翔のカバーを……」<br><br>　激しい痛みを耐えつつ喉から声を絞り出す。<br><br>　武を捕らえ損ねたかまいたちは、背中を向けて走っている翔へと標的を変える。<br><br>　かまいたちを捕らえるべく、横から咲が、その紅色の槍で突きを繰り出す。<br><br><br>　金属と金属がぶつかり合うかのように甲高い音が、鳴り響いた。しかし、咲は武ほどの攻撃力を兼ね備えていないため、槍ははじかれて宙を舞った。<br><br>「まずい！　翔、避けて！」<br><br>　咲が声を絞り出すが、その声は、翔へと伝わることはなかった。<br><br>　翔は、とにかく洞窟の端の方へと全力で足を動かしていた。しかし、それでもかまいたちのスピードにはかなわなかった。翔の背中へと音を出さずにかまいたちが接近する。<br><br>　不意打ち機能によって背中に受けたダメージは二倍となるため一発食らっただけでも翔のＨＰは空っぽになるだろう。<br><br>　そして、ついにかまいたちが翔を捕らえる瞬間が来た。翔の着ている黒色の格闘着が、かまいたちによって切り裂かれようとしていた。<br><br>「翔！　よけてぇぇえええ！！」<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448691100.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 10:58:54 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　４２話</title>
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<![CDATA[ 　そして、ＨＰバーの回復が始まったから約十秒後、一本目のＨＰバーは、もう一度大きな大輪を咲かせ、しっかりと地面に根を張った。<br><br>　武はその十秒の間、ただ茫然とそのＨＰバーに目を向けることしかできなかった。無意識のうちに奥歯をギリッと鳴らす。Ｄｒ・ゴブリンの回復、そして自分が何もできないもどかしさに心の奥底からマグマが噴き出しそうになる。<br><br>「くっそおおおおおぉぉ！　武！　もう一度今度は二人で叩き込むぞ！」<br><br>　翔が怒りに身を任せてＤｒ・ゴブリンへと大地を蹴りだす。一瞬遅れて武の火山も噴火し、マグマが勢いよく飛び出す。<br><br>「うおおおおおぉぉおお！！」<br><br>　雄叫びと共に翔の後を追う。<br><br>「待ちなさい！」<br><br>　咲の声が洞窟の中に響き渡るが、もはや武と翔の耳には入っていないようだ。<br><br>　武は、唇がかみ切れるかと思うほど、強く、強くかみしめた。口の中に不快な地の味が広がったが、そのことなど気に掛ける様子もなく、全速力で翔を抜き去る。<br><br>　Ｄｒ。ゴブリンは武たちが向かってきていることに気を留めることなく、もう一度ロッドを掲げた。輝いた色は緑色。大量のかまいたちが発生する前触れともいえる輝きだった。<br><br>「武！　翔！　ダメ！　戻ってきなさい！　天子！　ロッドを狙って！」<br><br>　咲ができる限りの大声で叫ぶ。天子はうっすらと眼がしらにたまった涙をふくと、弓を構えた。<br><br>　天子の弓から放たれた矢は、蒼い軌跡を描きながらＤｒ・ゴブリンの右手へと疾走していく。蒼いエフェクトで作られた矢が、ロッドを握った右手の甲へとささり、一テンポ遅れてドスッという音が耳に伝わってきた。しかし、それでもＤｒ・ゴブリンの詠唱は止まらなかった。<br><br>　武は、地上にいる堕天使に向かって百鬼連撃を繰り出した。人間の能力を凌駕した速さで突きを繰り出す。手首を少しひねらせて回転をつけて貫通力を上げる。そして、相手の皮膚に触れると同時に、より一層力を加えて一気に相手の体を貫く。<br><br>　翔が遅れてＤｒ・ゴブリンの後方へと回り込む。Ｄｒ・ゴブリンの背中には無数の貫通した跡があり、いまもすさまじい速度でその跡を増やしていた。<br><br>　翔が一点突きを繰り出すべく、長棒を後方へと大きく引く。その型が取られたと同時に長棒の先端に黄色いオーラが発生して先端を鋭く尖らせる。<br><br>　武の合計に十回の突きが終わると同時に翔は、その長棒をＤｒ・ゴブリンに向けて勢いよく突き出す。<br><br>「うらああああああ！！」<br><br>　ドスッという効果音と共に、武の突きによって作られた穴よりも何倍も大きな穴が作られた。しかし、武と翔でもＤｒ・ゴブリンの詠唱を止めることはできなかった。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448690433.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 10:58:34 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　４１話</title>
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<![CDATA[ 「はぁはぁ……かぁー！　ツライ！」<br><br>　翔が武の隣に来て同じように背中を岩肌へとくっつける。<br><br>「はぁはぁはぁ……そんなことよりも、ここからが正念場よ！　あんたたち……気合入れていくわよ！」<br><br>「「ぉー」」<br><br>「おー！」<br><br>　二名のかすれた低い声と、一人の元気のあるやや高めの声が咲の耳を刺激した。<br><br>　Ｄｒ・ゴブリンは、自分の腹直筋に開いた風穴――その数、二十二個が完全にふさがったのを確認すると、何もなかったようにスッと立ち上がった。手に握られたロッドを天空へと掲げる。<br><br>「来るぞ！」<br><br>　武の掛け声に四人は何も言わずにそれぞれ別々の方向へと走り出す。<br><br>　天空へと掲げられたロッドは、黄緑色へと輝きだす。<br><br>　無意識のうちに武の喉が鳴る。しかし、発動した魔法は、灼熱の火炎玉の集まりでもなく、かまいたちでもなかった。一瞬、ロッドが強い光を発した後、ロッドから黄緑色のオーラが流れ出す。流れ出したオーラは、Ｄｒ・ゴブリンの周りを囲うようにして取り巻いたのちにＤｒ・ゴブリンの体の中へと吸収されていった。<br><br>「何の魔法だ……補助魔法か……！！……まさか……」<br><br>　無意識に口から洩れた言葉が、武の心をざわめかせる。<br><br><br>「もしも……あれが来たら……まずいわね……」<br><br><br>「まずいなぁ……ここで来られたら……」<br><br><br>「来るなよ……来たら絶対にぶっ殺す……」<br><br><br>　武と同じようにほかの三人も同じことを考えていたようで皆の脳裏に悪い予感がよぎる。そして、四人の予想は無情にも的中することとなる。<br><br>　黄緑色のオーラがＤｒ・ゴブリンの体内へと取り込まれたのちに、Ｄｒ・ゴブリンに変化があった――正確には、Ｄｒ・ゴブリンのＨＰバーに変化があったのだ。<br><br>　灰色で塗り固められた一本目のＨＰバーが、命を再度、芽吹くかのようにゲージが回復していく。<br><br>　武たち全員の動きが固まる。そして、Ｄｒ・ゴブリンもロッドを降ろし、その場で静止する。空間の時間が止まったかのように――ただ一つ、Ｄｒ・ゴブリンのＨＰバーを除いては……。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448688992.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 10:55:58 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　４０話</title>
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<![CDATA[ 　武が駆けつけるころには、そのＨＰバーは一本目の終盤――レッドゾーンへと差し掛かっていた。<br><br>「よーし！　みんな！　俺が一本目のＨＰバーを削り取ってやるぜ！」<br><br>　武は、Ｄｒ・ゴブリンの真下――翔と咲の間へと滑り込むと百鬼連撃を発動させる。水色のエフェクトが武の二本の双剣を包み込む。<br><br>「くぅう……武……早くして……私もう手が限界だから」<br><br>「一気にスパッとやっちまえ！」<br><br>「言われなくてもそのつもりだ！」<br><br>　武は、真上に突きを繰り出す。システムサポートがかかって自動的にスキルが稼働する。細い剣がＤｒ・ゴブリンを一直線に突きぬける。そして、それに気が付くころにはその剣はすでに引き抜かれており、それと同時に今度は、反対の手に握られた剣が身体を貫いていた。<br><br>　表情を一つ変えずに感情といったものがないものだと思われていたＤｒ・ゴブリンに一つの変化が訪れた。Ｄｒ・ゴブリンの上空に浮かんでいる黄色く光っているリング状の輪が、武の攻撃を受けるたびにビクンッと震えるのである。<br><br>「うらああああああ！！」<br><br>　貫かれては抜けて、貫かれては抜ける。二十回ワンセット。この一連の動作が終わると、武はスキルによる反動が起こり、硬直状態へと入る。<br><br>「はぁはぁ……はぁはぁはぁ……」<br><br>　二本の双剣を手に持ったまま手を膝につき、肩で息をしたまま顔だけを上に向けてＤｒ・ゴブリンの姿を確認する。ＨＰバーの一本目は消滅しており、二本目のＨＰバーが緑色のエフェクトで表示されている。<br><br><br>「武！　動けるか？」<br><br>　翔もだいぶつらそうにしながら武に尋ねる。<br><br>「あぁ……大丈夫だ！」<br><br>　武は、まだスキルの反動によって、動くことさえままならない体に鞭を打ってＤｒ・ゴブリンから這いずり出る。近くに走って寄ってきた天子の肩を借りてさらに十メートルほど離れる。<br><br>「わりぃ天子もう大丈夫だ」<br><br><br>「もーあんま無理しちゃだめだよ！」<br><br>　そばにあった岩に体を預けて、Ｄｒ・ゴブリンの方を見る。目に入ってきたのは、こちらの方へと走ってきている翔と咲だった。そして、その後ろには仰向けになり地面に倒れているＤｒ・ゴブリンがいた。時折、手をピクピクと動かしているのが分かる。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448688559.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 10:55:16 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　３９話</title>
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<![CDATA[ 　翔は、Ｄｒ・ゴブリンの落下地点へと先回りして怒涛を発動させる。赤いオーラが翔の体を包み込む。そして、翔は右手に持った長棒をやり投げの要領で思いっきり後ろ側へと引き、ためを作る。それと同時に、翔は一点突きを発動させる。長棒を黄色いオーラが包み込み、その先端を槍のようにとがらせる。咲も落下地点へと入り込み刃の部分が十字型になった槍を構える。<br><br>「ちょ……俺はどこまで飛ぶんだあぁぁ」<br><br>　アニメならばここでキラーンと言う効果音と共に武は、姿を消すだろう。しかし、もちろんそのようなことは起きず、ゆっくりと減速していき頭から山なりに落下を始める。<br><br>「うわあああああああ！！」<br><br>　武の落下速度は徐々に上がり、瞬く間にＤｒ・ゴブリンを追い抜き、一歩早く着陸しようとしていた。<br><br>「やばい！　やばい！　やばい！」<br><br>　武は手に握った二本の剣をまっすぐ突出す。<br><br>　ザクという地面を細剣が突き刺す音と共に武は倒立のような形で着陸する。そして、その二秒後にＤｒ・ゴブリンの落下地点から肉を勢いよく突き刺すような音が聞こえてきた。<br><br>　倒立状態から両足で着地し、痺れる手にもがきながらも武は音のする方向に首を向ける。目に入ってきたのは、地面と平行になり、空中で浮かんでいるＤｒ・ゴブリンの姿とその腹直筋から飛び出している鋭利な武器の二つだった。そして、引き寄せられるかのように目に入ったＨＰバーは、一本目の半分に差し掛かっていた。先ほどまでの与えたダメージとは、比べ物にならないダメージ量だった。武の顔に自然と笑顔が浮かぶが、すぐさま気を引き締めてその笑顔を心の奥底にしまいこむ。<br><br>　腹直筋を貫かれ、そのうえ身動きも取ることができないＤｒ・ゴブリンに更なる追い討ちが迫る。地獄の黒炎が翔と咲の体にどこからともなく発生する。その黒炎は見る見るうちに二人を火だるまへと変えた。しかし、二人のＨＰバーにはプログラミングの仕組みによって増減は発生しなかった。天子の狙いはこの後のことだった。<br><br>　火だるまになった二人の腕を通じてそれぞれの武器に黒炎が乗り移る。そして、その武器を通じてさらに黒炎はＤｒ・ゴブリンの体にも乗り移る。貫かれた部分から黒炎は侵入して内部からＤｒ・ゴブリンを焼き尽くす。侵入した黒炎はＤｒ・ゴブリンの細胞一つ一つを焼き尽くす。ＨＰバーは時間が経つごとに徐々に減少していく。<br><br>　この一手によって戦況は武たちに風をもたらしたが、この一手はそれと同時に大きな賭けでもあった。<br><br>　咲と翔はＤｒ・ゴブリンを細長い武器二つで懸命に支えているため身動きが取れず、天子はデスフレイムの反動によって硬直状態となりそれぞれ行動不可となっていた。かろうじて動ける武でもＤｒ・ゴブリンまでの距離は、二十メートルほどある。そのため、もしこの場でＤｒ・ゴブリンが速効魔法や何らかの遠距離攻撃ができるとするならばその時は、万事休すというわけだ。<br><br>　武は震える両足に鞭を打って追撃を加えるために地面を蹴りだす。幸い、武がＤｒ・ゴブリンの元に駆けつけるまでにＤｒ・ゴブリンは何をするわけでもなく、いまだ体中を黒炎が、はいずりまわっているというのにもかかわらず、無表情のまま天井を眺めていた。<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448688057.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 10:54:31 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　３８話</title>
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<![CDATA[ 「そら！　行ってこーい」<br><br>　その言葉と共に翔は、両手で持った長棒を勢いよく真上へと跳ね上げる。長棒に乗っていた武は弾丸のような勢いで跳ね上がり、一直線にＤｒ・ゴブリンの方へ飛んでいく。<br><br>「てめぇ後で絶対にぶっ殺す！」<br><br>「おーやれるもんならやってみろよ！　それと、狙いは翼だからな」<br>　武たちからおよそ三十メートル離れた位置で、次々と迫りくるかまいたちを紙一重で避け続けていた天子と咲の目にも、その空飛ぶイケメンは視界に入りこんでいた。<br><br>「はぁはぁ……まったく何してるのかしら、あのバカどもは……」<br><br>「すごーい。武飛んでるよ！　後で私も翔にお願いしよ！」<br><br>　なおも一直線にＤｒ・ゴブリンに向けて空を飛んでいる武は、咲と天子の視線を感じると顔を赤面させる。<br><br>「こうなったらもうやけだー！　やってやるよ」<br><br>　わざと三人に聞こえるように大声で言い放ってから武は、二本の剣を今一度握りなおす。<br><br>　Ｄｒ・ゴブリンは接近する武に気が付き、魔法を止めて武の方を向く。<br><br>　二人の視線がぶつかり合い、自然と緊張感が一帯を包み込む。顔を自然とこわばらせる武に対して、Ｄｒ・ゴブリンは依然として無表情である。その様子はまるで感情を持たない殺りく兵器であった。<br><br>　武とＤｒ・ゴブリンが接触まで残り一メートルとなるとＤｒ・ゴブリンは、緑色の輝きを失い元の白色に戻ったロッドを勢いよく振りかぶった。<br><br>　武は本能的に固まった体を無理やり右にひねり体の軌道をそらす。<br><br>　ロッドが武の左頬をかすり、流れ落ちていた汗を叩き落とした。<br><br>　その様子を真下で見ていた翔は、「おーあっぶねぇ」と大した緊張感など感じられない声でそう言った。おそらく、翔が、武は攻撃を食らうはずがないと信じ切ってるからこそ出た言葉なのであろう。<br><br>　間一髪で体の軌道を変えてＤｒ・ゴブリンの攻撃をやり過ごした武は、そのままＤｒ・ゴブリンの真横まで飛び、体を精一杯ひねり、横を向き、斜め前方にある翼目がけて右手に持った剣を使い、突きを繰り出す。一本の細長い剣は、分厚い翼を軽々と貫く。武はなおも移動を続ける。そのため、真横に体は流れるため、細長い剣が翼を横一直線に切り裂く。<br><br>　片方の翼を切り裂かれ、空中でバランスが保てなくなったＤｒ・ゴブリンは、勢いよく真下へと落下を始める。もう片方の翼を懸命にはばたかせ、なんとか落下を阻止しようとする。しかし、その体を翼一つで支えられるはずもなく、ゆっくりと落下していく。<br><br>「よーし！　よくやった武！　あとは俺たち三人に任せとけ！」<br>
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<link>https://ameblo.jp/hunya1296/entry-11448687537.html</link>
<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 10:53:26 +0900</pubDate>
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<title>ゲームは楽しめ！　命は大切に！　３７話</title>
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<![CDATA[ 「咲！　危ない！」<br><br><br>　武は思わず体半分を岩陰から出して叫んだ。<br><br>「何やってるんだ武！　あいつらが体張ったのは攻撃力の高い俺たちに攻撃を任せたからだろ！」<br><br>　翔が武の両肩を持ち、自分の顔を見せるように武の体を強引に回転させる。<br><br>「で……でもあのままじゃ……」<br><br>　いつになく弱気な声が武の口から洩れる。<br><br>「大丈夫だ……あいつらは、こんなことでくたばるような玉じゃない。ほら、今のうちに背後に回り込むぞ！」<br><br>「そうだな……行こう！」<br><br>　もう一度名残惜しそうに咲と天子を見ると、咲のやや後方で、天子がトリプルアーツで三つのかまいたちを打ち消している姿が見えた。そして六発のかまいたちが標的とした咲はというと、腕にヒールをかけつつ残ったかまいたちを紙一重で避けていた。ＨＰバーを見ると、少量のゲージが黒く染まっているだけで大した問題はなさそうだ。<br><br>「よし！　今、敵の付近で停滞しているかまいたちが一つでも動き出した瞬間、全力で敵の後ろまで回り込むぞ！」<br><br>　いつになく真剣な顔つきで作戦を述べた翔の横に武は移動し、小さくうなずく。<br><br>　そして、咲が避けた最後の一つが地面へとぶつかり仮想の地面を深々とえぐったと同時に空中で停滞していたかまいたちが咲と天子目がけて動き出す。そして、武と翔の二人も同時に駈け出していた。<br><br>　常に上空で翼を上下にはばたかせて無言のままかまいたちの行方を見守っているＤｒ・ゴブリンを見ながらも、全速力で岩のオブジェクトとＤｒ・ゴブリンの後ろまでの道を駆け抜ける。<br><br>「おい！　よく考えたら敵は上空にいるんだぞ！　近距離攻撃はできないぞ！」<br><br>「大丈夫だ！　おれに考えがある……」<br><br>　わずか二言の会話の間に約三十メートルもの距離を駆け抜け、Ｄｒ・ゴブリンの真下まで来ていた。<br><br>「で……作戦は？」<br><br>　肩で息をしながらも早口で訪ねる。<br><br>「簡単だよ！　俺の武器の上に乗っかってくれ」<br><br>　そういって翔は、自分の持っている長棒を武へと平行に向ける。<br><br>　武は首をかしげながらも長棒の上に乗る。そして、そこに来てようやく翔の作戦とやらが頭にひらめいた。<br><br>「お前、まさか……」<br><br><br>　とっさに長棒から降りようと片足を浮かせた瞬間、翔が右の頬を軽く上げてニヤリと笑った。
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<pubDate>Mon, 14 Jan 2013 10:52:23 +0900</pubDate>
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