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<title>誰かの理想。</title>
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<description>小説という名の理想世界</description>
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<title>忘れなくていい</title>
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<![CDATA[ <p>&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.54.1" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere"><span style="display:block"><span data-entrydesign-content="" style="display:block">嫌われる勇気</span></span></h2><p>&nbsp;</p><p>前回に続き、「今夜、世界からこの涙が消えても」について買いていこうと思う。</p><p>綿矢泉はトラウマを抱えたまま大学生活を送っており、そこから脱却する為に必死に過去を忘れようと努力していた。</p><p>成瀬透という後輩が物語序盤から登場し、一度恋人関係になった。</p><p>世間的一般論である恋愛のトラウマは新たな恋愛によって相殺しようという説を実行しようとしたわけである。</p><p>しかしながら、泉の抱えた過去はその一般論では上書きできず、成瀬に対して誠実さに欠ける行動であると判断し、早々と別れを決断することになる。</p><p>&nbsp;</p><p>この決断は間違ってはいないと個人的には思う。</p><p>しかしどうしても僕自身が泉の真似をできない点がある。</p><p>本気の好意を持っている成瀬に対して、表面的な恋愛ごっこをすることで過去を忘れるのに利用したと認めたことである。</p><p>ここまで相手に向き合って、自分の犯した過ちを認めることが僕にはできない。</p><p>この行動は相手に「私はあなたとの恋人関係をもてあそびました」と受け取られる可能性があると思う。</p><p>嫌われようとすることが、別れる相手への最大限の敬意であり義務であるということなのだろう。</p><p>頭の中で理解はできるのだが、行動に移すにはとても勇気がいる。</p><p>人間誰しも他人には嫌われたくないと思うのが本音だろう。</p><p>ましてや過去の僕のように、別れた後にも連絡をとり、愛想を尽かされるまでダラダラと関係を続けてしまうダメ人間も存在したりする。</p><p>そんな僕からすると、この嫌われる勇気には脱帽しかない。</p><p>さすがと言えるカッコよさである。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.54.1" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere"><span style="display:block"><span data-entrydesign-content="" style="display:block">忘れなくていい</span></span></h2><p>&nbsp;</p><p>そんな泉であったが、最終的には少し幼さが残り、精神的にも、恋愛経験値的にも未熟であった成瀬と結ばれるわけである。</p><p>完璧にフラれた成瀬は写真という目標を立て、自分を磨き、魅力を作り出してもう一度泉の前に現れる。</p><p>そこで泉は初めて自分の背負ってきた気持ちを打ち明ける。</p><p>対して成瀬が返した言葉が今作の最も印象的な言葉である。</p><p>&nbsp;</p><p>「忘れられないものを、無理に忘れる必要なんてないんです。いや、忘れなくていいんです。だって先輩は…神谷さんのことを愛していたんだから」</p><p>&nbsp;</p><p>これにより、泉はようやくトラウマから解放されることとなる。</p><p>&nbsp;</p><p>過去の恋愛から解放されるきっかけはこのような視点の変換にあるのかもしれない。</p><p>どうしても忘れられない恋愛は自分の一部として大切に保管しておく。</p><p>乗り越えて克服するのではなく、それを糧にして今よりも成長していく。</p><p>そうしていくことで少しずつ大人へと近づいていく。</p><p>そんな解決方法もあるよと問いかけてきてくれるような作品であった。</p><p>今現在過去に囚われている方も、そうでない方も、未来に向けて進んでいくにあたって、心の片隅に持っておいて損はない言葉であると思う。</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20221113/06/jin4081/88/43/j/o1034146715202168320.jpg"><img alt="" height="596" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20221113/06/jin4081/88/43/j/o1034146715202168320.jpg" width="420"></a><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20221211/01/jin4081/9f/66/j/o0705100015214672158.jpg"><img alt="" height="596" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20221211/01/jin4081/9f/66/j/o0705100015214672158.jpg" width="420"></a></p>
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<pubDate>Sun, 18 Dec 2022 04:24:23 +0900</pubDate>
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<title>恋と咳は隠すことができない。</title>
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<![CDATA[ <p>&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.54.1" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere">報われない恋愛</h2><p>&nbsp;</p><p>人は誰しも報われない恋愛というものを一度くらいは経験したことがあるのではないか。</p><p>好意を抱いていても相手に振り向いてもらえないといった片思いであったり、恋人関係に発展したとしても環境の変化などですれ違いが生じ、心が離れて行ったりと十人十色な経験談が存在すると思う。</p><p>そんな中でも、自分自身が相手に強い未練や気持ちが残っている場合の失恋は心に深く傷を残し、良くも悪くも美化した状態で過去として刻まれていく。</p><p>今回読んだ作品はそんな過去の恋愛のトラウマを描いたものである。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><hr><p><span style="font-size:0.83em;">前回取り上げた「今夜、世界からこの恋が消えても」が良かったため、その続編の「今夜、世界からこの涙が消えても」を本屋で見つけて、思考する前に手に取ってしまった。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">余談になるが、僕は本を購入するとその本屋の名が刻まれたブックカバーを必ず纏わせ、読破したのちにそれを外して棚に戻すという決まりを持っている。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">しかしながら、買う頻度に対して読むスピードが全く追いついていないため、この本が自宅の本棚に来てから表紙がベールを脱ぐまでにだいぶ時間が経過してしまった。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">したがって、久しぶりに表紙と対面したわけのだが、前作と比較してみるとこれがとても作品を表しており、読む前後で大きく見方が変わった。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">ぜひ読んだ後に表紙をもう一度見比べてみてほしい。</span></p><hr><p>&nbsp;</p><p><br></p><p><br></p><p style="text-align: center;"><span style="font-size:0.83em;"><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20221211/01/jin4081/9f/66/j/o0705100015214672158.jpg"><img alt="" height="596" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20221211/01/jin4081/9f/66/j/o0705100015214672158.jpg" width="420"></a></span></p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p style="text-align: center;"><font size="5"><b>※この先ネタバレ注意</b></font></p><p><br></p><p><br></p><p>&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.54.1" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere"><span style="display:block"><span data-entrydesign-content="" style="display:block">今夜、世界からこの涙が消えても</span></span></h2><p>&nbsp;</p><p>前作では日野真織と神谷透の物語であったが、今作は真織の親友である綿矢泉に焦点を変えている。</p><p>二人の友人の儚い恋愛を見守っていた脇役ポジションの泉であったが、実は陰ながら透に好意を抱いていたというストーリー展開である。</p><p>前回でも触れた自己犠牲が今回にも適用されており、より一層泉の優しさを感じ取れる。</p><p>真織から透を奪ってしまうと単純に恋人を奪うだけではなく、親友という自らの存在まで奪ってしまう。</p><p>自分が引けば一人分の犠牲だけで済む。</p><p>この冷静な判断をできるスマートさが泉の長所であり、短所でもある。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.54.1" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere"><span style="display:block"><span data-entrydesign-content="" style="display:block">恋と咳は隠すことができない。</span></span></h2><p>&nbsp;</p><p>しかしながら物語中盤で泉は真織に恋心を見抜かれてしまう。</p><p><br></p><p>「恋と咳は隠すことができない。」</p><p>作中に登場する格言であるが、この言葉通りに透の前で感情が漏れてきてしまう。</p><p>それに気づいた真織は自分が記憶障害というハンデを背負っている現状が泉にストッパーをかけていると悟り、邪魔者は私であると自らを責める。</p><p>対して、泉は二人への友情と透から真織への気持ちに対する信頼を口にする。</p><p>そして、これからも隠し通す代わりに恋愛感情を持ち続けてもいいかと問いかけていく…</p><p><br></p><p>抱いてしまった恋心と二人への敬意とも呼べるような友情の狭間で揺れる泉の心情を見事に表現されている。</p><p>改めて、恐ろしいくらい非のない友情関係である。</p><p>もう少し自分を出してもいいのではないだろうか。</p><p>登場人物たちが眩しすぎて直視できないほど純粋である。</p><p>しかし、それこそが今作の良さであり、青春を思い起こさせてくれる。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.54.1" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere"><span style="display:block"><span data-entrydesign-content="" style="display:block">理想と共感</span></span></h2><p>&nbsp;</p><p>ほとんどの恋愛小説は登場人物全てが非現実的なほど完璧であり、この完璧さによって甘い理想の世界へ連れて行ってもらえることが最大の醍醐味である。</p><p>そしてその理想郷の登場人物の心情にどれだけスムーズに我々の共感を誘えるかで作品の良し悪しが決まると思う。</p><p>今回の二作品では理想と共感のバランスがよく、とても読みやすく感じた。</p><p>書かれていた言葉が違和感なく自分の中に落とし込めるということはやはり作者が上手いのだろう。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>長くなってしまってので、今回はここまでとし、次回は泉がトラウマを乗り越えて行った過程について触れていこうと思う。</p><p>ここまで読んで頂き感謝します。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p>
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<link>https://ameblo.jp/jin4081/entry-12778751994.html</link>
<pubDate>Sun, 11 Dec 2022 01:52:29 +0900</pubDate>
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<title>自己犠牲的な恋愛表現</title>
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<![CDATA[ <p style="text-align: left;">&nbsp;</p><p style="text-align: center;"><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20221113/06/jin4081/52/3e/j/o0800120115202168675.jpg"><img alt="" contenteditable="inherit" height="330" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20221113/06/jin4081/52/3e/j/o0800120115202168675.jpg" width="220"></a></p><hr><p><span style="font-size:0.83em;">僕の読む小説のジャンルは主に恋愛ものが多い。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">そして今回この作品を読むキッカケになったのは昨今大人気のジャニーズアイドル、なにわ男子の道枝くんが写った映画のポスターだった。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">僕はそのあたりの情報に疎く、道枝くんは顔と名前が一致する程度で、ヒロインの福本莉子さんに至っては、失礼ながら存じ上げなかった。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">それでもこのポスターに惹かれたのは、おそらく今現在芸能界で絶賛売り出し中なのだろうキャスティングにも関わらず、明らかに感動モノの恋愛作品であることが窺えた為である。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">夕日をバックに見つめ合う二人という構図は誰がどうみても泣ける作品であることに間違いない。</span></p><p><span style="font-size:0.83em;">唯一間違っているのはそのポスターに魅せられた上で、映画ではなく小説を読むという選択をしたこの自分である。</span></p><hr><p>&nbsp;</p><p style="text-align: center;"><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20221113/06/jin4081/88/43/j/o1034146715202168320.jpg"><img alt="" contenteditable="inherit" height="312" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20221113/06/jin4081/88/43/j/o1034146715202168320.jpg" width="220"></a></p><p style="text-align: center;">&nbsp;</p><p style="text-align: center;">&nbsp;</p><p style="text-align: center;">&nbsp;</p><p style="text-align: center;"><span style="font-size:1.4em;">※この先ネタバレ注意</span></p><p style="text-align: center;">&nbsp;</p><p style="text-align: center;">&nbsp;</p><p style="text-align: center;">&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.53.2" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere"><span style="display:block"><span data-entrydesign-content="" style="display:block">今夜、世界からこの恋が消えても</span></span></h2><p>&nbsp;</p><p>この物語は前向性健忘という記憶障害を持ったヒロイン日野真織と日々を無気力に生きる神谷透というふたりの高校生が「本気で好きにならないこと」を条件に付き合い始めていく。</p><p>インパクトの強い設定である。恋愛小説というジャンルの中で特殊な設定は付きものであり、それが作品の良し悪しを左右する重要な要素の一つである。</p><p>たまに「恋愛小説の設定って似たような設定で泣かせてくるもの多くね？」という声を耳にすることがある。</p><p>その意見を真っ向から否定するつもりはないが、僕自身の意見としては作品一つ一つに違いがあり、その設定を一から作り出してくる小説家というのはとんでもないほどに天才だと思う。</p><p>経験や実話を基に作成している部分もあるかもしれないが、そもそも存在しない物語を作り出している時点で普通の人間よりも突出し、秀でているのである。</p><p>という個人的な所感を前提に、この作品の中で天才だった部分について個人的な所感を次に記してみる。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><h2 class="simple10_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="simple10_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.53.2" style="text-align:center;color:#333;font-size:20px;font-weight:bold;line-height:1.4;min-height:28px;margin:16px 0;padding-bottom:16px;border-bottom:1px dashed #08121A;line-break:anywhere">「もし僕が死んだら、日野の日記から僕のことを消去してほしいんだ」</h2><p>&nbsp;</p><p>この作品で１番の天才ポイントはやはり主人公の自己犠牲のような恋愛表現である。</p><p>物語終盤で主人公の神谷透が病で急死してしまうが、その前日に遺した「もし僕が死んだら、日野の日記から僕のことを消去してほしいんだ」というセリフが転換点であり、いわゆる　”まさかの結末” への始まりでもある。</p><p>言うまでもないが、このセリフには記憶障害を利用して透の記憶を真織から消してしまうことで、最愛の相手が傷つかないようにという優しさが込められている。</p><p>同じ立場になった場合、この言葉が言えるだろうか。</p><p>この優しさが貫けるだろうか。</p><p>愛する人との別れ際に自分のことを忘れてくれと願える人間は尊くもあると同時に馬鹿でもある気がする。</p><p>だが、この馬鹿にすら僕はなりたいと思ってしまう。</p><p>この選択をできるくらいの男になり、この選択をできるくらいの相手に恵まれたいと思ってしまう。思わされてしまう。</p><p>冷静になれば、こんな人間がこの世に存在できるかどうか怪しいとは思っている。</p><p>やはりこのセリフは物語であり、理想なのである。</p><p>現実世界では相手の悪いところも目につき、本作のような綺麗で純粋な恋愛は皆無なのかもしれない。</p><p>しかしながら、恋愛においてこの理想に近づきたいと願い、追い求める精神こそ捨ててはならないものなのではないだろうか。</p><p>いや、単に僕が捨てたくないだけかもしれないが。</p><p>&nbsp;</p><p>………という願望に、現実逃避に、逃げさせてくれるのが恋愛小説なわけで、確かに似たような構図で恋愛の理想郷を見せてくるだけなのかもしれないが、僕はそれで構わない。</p><p>理想をわすれないようにするために本作のような作品は僕にとって必要なのである。</p>
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<link>https://ameblo.jp/jin4081/entry-12774242568.html</link>
<pubDate>Sun, 13 Nov 2022 06:36:20 +0900</pubDate>
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<title>スタバの店員に奪われた休日。</title>
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<![CDATA[ <h2 class="limited023_heading" data-entrydesign-alignment="center" data-entrydesign-count-input="part" data-entrydesign-part="limited023_heading" data-entrydesign-tag="h2" data-entrydesign-type="heading" data-entrydesign-ver="1.21.0" style="margin:8px 0;text-align:center"><span contenteditable="false" style="display:flex;align-items:flex-end;justify-content:space-between"><span class="amp-nodisplay" contenteditable="false" role="presentation" style="border-top:2px solid #818181;border-bottom:1px solid #818181;width:100%;height:3px;display:block;background:transparent">&nbsp;</span><img alt="TODAY'S" contenteditable="false" data-amb-layout="intrinsic" data-entrydesign-image="true" style="max-width:100%;-o-object-fit:cover;object-fit:cover;display:block;flex-shrink:0;margin:0 auto;padding:0 16px" height="30" src="https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/limited023_heading.png" width="84"><span class="amp-nodisplay" contenteditable="false" role="presentation" style="border-top:2px solid #818181;border-bottom:1px solid #818181;width:100%;height:3px;display:block;background:transparent">&nbsp;</span></span><span style="border-bottom:2px solid #818181;padding-bottom:3px;display:block"><span style="border-bottom:1px solid #818181;padding:12px 0 8px;font-weight:bold;color:#333;word-break:break-word;display:block"><span data-entrydesign-content="" style="letter-spacing: 0.01em; line-height: 1.6; display: block;"><font size="3">本を探しに行くはずが、スターバックスの店員に1日を奪われている……</font></span></span></span></h2><p><br></p><div></div><p><br></p><p>次に読む本を探す為、車を走らせ、近くのイオンの駐車場に車を停めた。<br></p><div><br></div><div>一階に入っているチェーン店の本屋に足を向かわせていると、スターバックスコーヒーが目に止まった。</div><div><br></div><div>（そういえばコーヒー豆が切れてたな…）</div><div><br></div><div><hr></div><p><font size="2"><b>元々僕は特別コーヒーが好きなわけではない。</b></font></p><p><font size="2"><b><br></b></font></p><p><font size="2"><b>ただ、母の趣味で実家にコーヒーメーカーとミルが置いてあった。</b></font></p><p><font size="2"><b><br></b></font></p><p><font size="2"><b>自分でコーヒーを挽いて、淹れるという非日常感を味わうのが好きでたまーーに飲んでいた。</b></font></p><p><font size="2"><b><br></b></font></p><p><font size="2"><b>それから1人暮らしをするようになり、なんでもない休日になんとなく一式揃えてしまい、たまーーに飲んでいたが、相変わらず特にこだわりは持っていなかった。</b></font></p><p><font size="2"><b><br></b></font></p><p><font size="2"><b>というかこだわり以前に味の違いを感じてみようと思ったことすらない。</b></font></p><p><font size="2"><b><br></b></font></p><p><font size="2"><b>休日にコーヒー豆を挽くなんて粋だな、おっしゃれ〜なんて思っていたバカである。</b></font></p><hr><br><p><br></p><div><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/43/14/j/o0960072014962407200.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/43/14/j/o0960072014962407200.jpg" border="0" width="400" height="300" alt=""></a></div><div><br></div><div><br></div>店内に入り、入口近くの棚に並んでいるコーヒー豆を見比べてみる。</div><p><br></p><p>前買った豆は期間限定のものだったので、近いものがどれなのか見当もつかない。</p><p><br></p><p>すると案の定若い女性の店員さんが話しかけてきた。</p><p><br></p><p>以前買った豆の特徴を伝えるとすぐに「ちょっと待っててください」と言われ奥に行ってしまう。</p><p><br></p><h3><font size="3" style="font-weight: normal;">（ああ。もっと詳しい人が出てくるのかなー。別にそんなにこだわりもないんだけどなー。テキトーに選んでもらうだけでいいのに。）</font></h3><p><br></p><p>少しするとまたその店員さんが戻ってきた。</p><p><br></p><p>持ってきたコンパクトなノートをペラペラとめくる。</p><p><br></p><p>各ページにビッシリと豆の特徴が女の子らしい小さくてキレイな文字で綴られている。</p><p><br></p><p>そのノートを見た時点でその人のコーヒーに対する熱意というか愛情みたいなものが感じられた。</p><p><br></p><p>「どれでした？」と言いながらそのページを見せてくる。</p><p><br></p><p>わかりやすいように袋のパッケージが描かれたシールが各ページに貼ってあり、2、3ページめくったところに見覚えのある柄があった。</p><p><br></p><p>「あ、これです」</p><p><br></p><p>そう発すると、女性は丁寧に今売っているものの中で近いものを教えてくれた。</p><p><br></p><p>熱意が先走りそうになり早口になるのを抑えているような姿を見て、コーヒー愛が少し伝染した気がした。</p><p><br></p><p>アドバイスに従って前のと同じようなものを250gと、タイプは違うが美味しかったと勧められた期間限定のものを試しに100g注文した。</p><p><br></p><p>レジに行き、豆とは別にカプチーノを注文し、出来上がるのを待っていると、先程の女性が何かを持って話しかけてきた。</p><p><br></p><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/2b/06/j/o1078144014962407207.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/2b/06/j/o1078144014962407207.jpg" border="0" width="400" height="534" alt=""></a></div><p><br></p><p><br></p><p>COFFEE PASSPORTと書かれたものは先程持っていたノートと同じものだった。</p><p><br></p><p>もっとも、店員さんのは大事に大事に汚れていたが。</p><p><br></p><p>「味を書いておくと忘れないし、コーヒーを楽しめますよ」</p><p><br></p><p>そう言ってくる笑顔にまたまたコーヒー愛が伝染してくる。</p><p><br></p><p>先程みたパッケージシールの今回買ったものも一緒に渡され、新しいおもちゃを手にした子供の気分になる。</p><p><br></p><p>家に戻り早速コーヒーを淹れ、小さなノートを開く。</p><p><br></p><p>前半はコーヒーの説明や美味しい淹れ方が書いてあり、後半はそれぞれのコーヒーの特徴や感想を自由に書き込めるようになっていた。</p><p><br></p><div><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/47/c5/j/o1080081014962407212.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/47/c5/j/o1080081014962407212.jpg" border="0" width="400" height="300" alt=""></a></div><br></div><div><br></div><div>スターバックスの戦略に心の中で感嘆する。</div><div><br></div><div>これをもらってしまうとそれぞれのページに文字を埋めたくなってくる。</div><div><br></div><div>まんまと経営戦略にハマっている気がするが、悪い気はしない。</div><div><br></div><div>なにより、前半の説明ページがまるで先程の女性に説明されている気がして、飛ばすことなく読んでしまった。</div><div><br></div><div>スターバックスはここまで計算しているのだろうか。</div><div><br></div><div>末恐ろしいと思いながら口角が上がる。</div><div><br></div><div><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/b5/d9/j/o1080081014962407220.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20210624/21/jin4081/b5/d9/j/o1080081014962407220.jpg" border="0" width="400" height="300" alt=""></a></div><br></div><div><br></div><div>勧められたコーヒーを飲んでみると前よりも酸味は少し強い気がしたが、美味しかった。</div><div><br></div><div>とか言ってるが、前のと本当に味の違いがわかっているかというわれると自信はない。</div><div><br></div><div>しかし、味の違いを感じてみよう、わかるようになりたいとちょっとだけ思わせてくれるようなそんな休日を過ごせたことに満足感を覚えた。</div><div><br></div><div><b><font color="#2d2d2d">本を買い、家で読むつもりがてんで違う方向に予定が狂ってしまった。今日という休日はあの店員さんに奪われてしまった。この借りは後日しっかり返そうと思う。「次のオススメは何ですか？」という言葉を添えて。</font></b></div><p></p>
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<link>https://ameblo.jp/jin4081/entry-12682583409.html</link>
<pubDate>Thu, 24 Jun 2021 21:18:33 +0900</pubDate>
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