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<title>いろはにほへと～創作小説～</title>
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<description>思いついたまま書いてくなんとなぁくな小説。恋愛と児童書が主。日記とかもたまぁに書きます</description>
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<title>見えないバトン(中編)</title>
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<![CDATA[ 　太陽はまだまだ痛いほどにやきつけてくる。<br>「お腹すいたっ」<br>　部室の鍵を閉め、隣の部室のドアをたたく。<br>「おーい」<br>「はーい」<br>　お弁当を片手に後輩が出てくる。一年のなつみだ。<br>「鍵よろしく」<br>　あたしは部室の鍵を渡した。<br>「はーい」<br>　なつみは鍵を受け取ると、壁に備え付けられている金具にさげた。<br>「じゃぁ後半も頑張れな」<br>　部室にいる後輩に声をかけ、部室棟を出た。「さようなら」と追いかけてくる声が、寂しかった。<br><br><br>　あっという間にやってきた、県大会当日。朝早くに鬼の自家用車に乗り、大会の行われる会場へと向かう。鬼の隣の助手席には責任教師が乗っていた。後部座席のあたしたちは、気まずい雰囲気の中、着実に近づく大会に緊張していた。ううん、大会のせいだけじゃない。隣に座るあいつに、握られた手のせいでもある。<br><br><br>「選手の方は集合してください」<br>　アナウンスが鳴り、ついに始まる。あたしたちの、大会が。
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10031236469.html</link>
<pubDate>Thu, 19 Apr 2007 19:06:52 +0900</pubDate>
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<title>なんとなく書いた小説</title>
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<![CDATA[ 涙がひと粒、プチリと落ちた。涙は頬を伝い、顎へと道を作る。<br>……これが、哀しみ？<br>胸がギュウギュウと何かに圧迫され、目から落ちてくる。<br>「ワンワン」<br>通りすがりの犬に吠えられても、気にならない。<br>ああ、苦しい。ああ、痛い。<br>私の脳のデータはここから抜け出す術をはじき出せない。<br>停止。<br>私は自分の胸を開け、ピッと答えを探し続ける脳を止めた。<br>一歩、二歩三歩、歩いて体が止まった。胸は開いたまま、熱くなった赤いチューブが外気に触れたいとばかりに少し出ていた。
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10029077865.html</link>
<pubDate>Tue, 27 Mar 2007 08:39:59 +0900</pubDate>
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<title>見えないバトン(小説)前編</title>
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<![CDATA[ 雲一つない空を見上げた。じりじり灼きつける暑さ。憎き太陽は邪魔者のいない空でゆうゆうと光っている。<br>「だるっ」<br>あたしはその場にしゃがみ込みたくなった。でもそれは許されない。<br>「あと一分！」<br>鬼監督がストップウォッチを握りしめ、叫ぶ。あと一分以内に学校の正門まで到着しないといけないのだ。ぶっちゃけ無理。いまのあたしの位置ならなんとか行ける程度なんだけど……びしゃびしゃになる髪の毛に体操着、重さが疲れがどっときて、一歩あるくのもつらいのだ。<br>「間に合わなかったやつはもう一周させるぞ」<br>鬼監督のメガホン声。<br>(お前が走れー)<br>恨めしく思いながら、なんとか足を進める。<br>「十、九、八、七、……」<br>鬼がカウントダウンを始めた。その声につられるようにバーッと正門前にすべりこむ部員たち、そしてあたし。<br>鬼は少しつまらなそうに言った。<br>「最初からそれくらい気合い入れて走れ」<br><br>でもそんな鬼とももうお別れ。明日の大会さえ終われば！<br><br>うちは弱小チームなんだけど、ただ一人県大会出場したがために引退できない。というわけで、あたしは応援部員である。なんで後輩に混じって走らなきゃいけないのかはさっぱりわからないけど。<br><br>「祐一……あんたやっぱ速いんだね」<br>すでに到着している祐一に、歩きながら途切れ途切れに言った。さすが県大に出場するだけのことはある。もう息の整っている祐一はピースサインをあたしに向けた。<br>「うっぜー」<br>あはは、と笑いながら、あたしは息がある程度整ったので歩くのをやめた。<br>「集合！」<br>鬼が大きな声で言った。ばーっと、みんな集まる。<br>「三年は練習終わり！ 明日に備えて体を休めろ」<br>おおっ、あたしは嬉しくなった。こんなに早く部活が終わるなんてウキウキものだ。<br>「特に倉橋祐一、体調管理は万全にな」<br>「はい」<br>祐一はピシッと返事をした。<br>「三年はこれで解散！ 一、二年は昼食の後、一時にトレーニングルームに集合！」<br>「「はいっ」」<br>こうして鬼は教員室に戻り、あたしたちは部室に戻った。<br><br><br>「シャワー浴びたい」<br>部室に戻り、汗だくになったＴシャツを脱ごうと手をかける。<br>「うおっ、脱げない」<br>汗で張りつくＴシャツは強固な姿勢をみせた。<br>「着替えたかー？」<br>部室のドアを叩く音。<br>「もうちょいっ」<br>なんとか脱ぎ、急いで着替えた。<br><br><br>うちの部は弱小少人数のため、部室は学年別になり男女兼用だ。陸上部に貸し出された二部屋は、一部屋は一、二年、もう一部屋は三年となっている。<br>「明日、頑張ってね」<br>鬼の厳しさに耐えられなくなってやめてった人は何人もいる。当初八人いたあたしの学年も、いまじゃ祐一とあたしの二人だけになっていた。<br>「応援してくれたらね」<br>祐一はＴシャツを脱ぎ、着替え始めた。<br>「応援するさ」<br>あたしは部室にある先輩のお土産—まんが—を一冊手にとってパラパラめくる。<br>「なんてったって、祐一は陸上部のスターだし」<br>「違くて」<br>いつの間にか着替えた祐一は、あたしからまんがを取り上げた。<br>「ゆっこ一人として応援して欲しい」<br>「……ごめん、さっぱり意味わからない」<br>あたしは首を傾げた。<br>「じゃぁ明日までの宿題な」<br>「はぁ？」<br>あたしはますます首を傾げた。なぜ祐一に宿題を課されなきゃならんのだ！<br>「じゃ、お先ー」<br>祐一はさっさとカバンを持って帰っていってしまった。あたしは首を傾げながらも、カバンを持って帰ることにした。
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10025760251.html</link>
<pubDate>Thu, 15 Feb 2007 08:57:37 +0900</pubDate>
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<title>イタイノイタイノトンデユケ後編</title>
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<![CDATA[ 2/12前編追記あり(21:15以降)<br>-------------------<br><br>街灯はちょこちょことしかない暗い道。<br>「一緒に帰ろうぜ」<br> 街灯の下でにっと笑い顔。街灯と街灯の間、きっと星田くんには見えないあたしの顔。<br>「うん」<br> カッカッと熱くなる頬、そして胸。<br> 笑い返す唇だけは寒さにかじかんでいた。<br><br><br>「じゃぁ明日学校でな」<br>「うん、」<br> あたしの家の先に家があるのかな……<br>「あの、気をつけてね」<br> やっぱり挙動不審なあたし……下を向きたくなる気持ちをなんとか抑えて、「ばいばい」手を振った。すると、星田くんは今来た道を戻って行こうとする。<br>「星田くん、帰り道こっちじゃなかったの？」<br> あたしは呼び止めた。<br>「あーいや、あはは」<br> 笑ってごまかそうとする。<br> 星田くん、星田くん……星田くん。<br><br><br> 気持ちが溢れる。<br><br><br>「星田くん、」<br> 苦しくて、苦しくて、胸が張り裂けそうになる。気持ちはもう、抑えられない。<br>「あの、あのさ、」<br> ああ、言いたい言葉がうまく出てこない。星田くんは今どんな表情をしているのか……あたしにはわからない。<br>「あたし、あの……」<br> お腹の前で両手を握った。<br><br>「好き」<br><br> ガチャンと自転車の倒れる音、痛いほどに吹きつける風。<br><br><br> 目の前に現れた、大好きな笑顔……。
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10025594554.html</link>
<pubDate>Tue, 13 Feb 2007 08:00:22 +0900</pubDate>
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<title>イタイノイタイノトンデユケ(小説)前編</title>
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<![CDATA[ <p>　苦しくて、苦しくて、胸が張り裂けそうになる。ズキズキがたくさん、でも、絶対、涙は出さない。……絶対。<br><br>「おはよう」<br>　教室のドアを開けて、自分の席に行く。おはよう、おはようと挨拶くれる友だち。<br>(あ、)<br>　あたしの席に星田くんが座ってる。<br>(わ、目があった)<br>「あ、おはよう笠井」<br>　……この瞬間、すごく嬉しい。ぽーっとしていると、席を立ち上がろうとする星田くん。<br>「おはよう、あの、席、座ってていいよ、あたしトイレ行きたいし！」<br>　あたしは焦って、早口に言葉を残し、カバンを机の横に置いて教室を出た。<br><br>「はぁ……」<br>　トイレで鏡を見ながら頬を叩いた。<br>「もっと普通に話せるようにならなくちゃ」<br>　星田くんと目があうと挙動不審になっちゃうのは、治さないとダメ。<br>――笠井<br>　ボッ。<br>　さっきの星田くんの声が蘇り、りんごになった。<br>　サッカー部で、ちょっとおばかな星田くん。優しくて面白い星田くん。そしてなんといっても、笑顔がかわいい。あたしはあの笑顔にあっという間に心を奪われたの。<br>「気合い気合い」<br>　鏡の中の自分に向かってパンチ。<br>「よしっ」<br>　キーンコーン……<br>「あ、チャイム！」<br>　急いで教室に戻るとあたしの席は空いていた。座ると……ぬくもりが残っていた。 </p><br><br><p>　授業も一通り終わり、寒い中、部活へと足を速める。</p><p>「ふー」</p><p>　両手に息を吹きかける。手袋をしていても、かじかむ手。グラウンドを見ると、サッカー部はアップを始めたところだった。</p><p>「星田くん……」</p><p>　両手をお腹の前で重ねる。キョロリ、と探すけど、星田くんが見つからない。</p><p>「せんぱーい」</p><p>　体育館から、後輩のニイミちゃんがあたしを呼ぶ。</p><p>「あ、ニイミちゃん」</p><p>「早く来てくださーい、ダブルスやりましょー」</p><p>「いま行く」</p><p>　私はグラウンドに後ろ髪引かれながら、体育館へ向かった。</p><br><br><p>「つかれたー」</p><p>　バドミントンで存分に打ちまくったあたしたちは、ボロボロになりながら自転車を押した。</p><p>「あ、じゃあここで。」</p><p>「うん、また明日ね」</p><p>　ニイミちゃんは学校の近くから出てるバスに乗って帰っていく。あたしは一人で自転車。暗闇の中、自転車に乗る。</p><p>「寒い……」</p><p>　放課後よりいっそう寒さを増した風は、びゅうびゅうとあたしをいじめる。</p><p>「……進まない」</p><p>　こいでもこいでも、風が前からすごい勢いで押してくるから、全然進むことができなかった。</p><p>　ぎゃわぎゃわ、とたくさんの声が近づいてきた。</p><p>「じゃーなー」</p><p>「おう」</p><p>　元気な声。男の子の声。……あたしの胸は跳ね上がった。</p><p>(星田くんの声だ……)</p><p>　あたしはさっきの数倍の力を出して、自転車をこいだ。キィキィ、風と戦いながら自転車は少しずつ前へ進む。</p><p>「あれ、笠井？」</p><p>　ドクン、</p><p>　あたしの胸は、苦しさに耐えられなくなる……。</p>
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10025542451.html</link>
<pubDate>Mon, 12 Feb 2007 16:55:02 +0900</pubDate>
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<title>うたうたう(小説)</title>
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<![CDATA[ 気づけばもうすぐ春がくる。コヨミの上では、もう春だ。<br>「寒いなぁ」<br>吐く息は白く凍えゆき、やがて、ピキリ、ピキリと音を立て、知らないところで消えてゆく。<br>ミトンに包まれた手をさする。いまにも静電気が、バチバチ元気に踊り出しそう。<br>空を見上げる。<br>澄んだ色、薄い青。<br>雲が様々に形を変えて、私を楽しませる。まわりに田んぼしかないここの、唯一の楽しいところ。<br>「あれは犬、あれは車」<br>大きなキャンバスに描かれた白い絵を目で追う。<br><br>ポカンと広い田んぼの中で、ポカーンと広い空を見上げる。<br>日課だった。日常に、なっていた。<br><br>ピチチ、ピチチ<br>小鳥がうたう。<br>ラララ、ラララ<br>合わせて私もうたう。<br><br>小鳥は空を舞いながら、私は腕を広げながら。<br><br>飛びたい。<br>私は強く願った。<br>小鳥のように空を舞いながらうたいたい。<br>あのキャンバスの絵になりたい。<br><br><br>やがて、手からはミトンが脱げ、着ていた服は羽根となり、広げた腕は羽となる。<br><br>バサリ<br><br>ピチチ、ピチチ<br>ラララ、ラララ<br><br><br><br>美しい輪唱が、空を鮮やかに染めてゆく。
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<pubDate>Thu, 18 Jan 2007 09:23:10 +0900</pubDate>
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<title>02.空知らぬ雨</title>
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<![CDATA[ <p>　空はくもり。風は冷たく吹きすさぶ。</p><br><p>　電車がやってきた。</p><p>　ガタンゴトン</p><p>　プシュー</p><p>　豪快な足音を響かせ、ドアが開く。</p><br><p>　憂うつな一日の幕開け。</p><br><p>　手の中にあるボタン。</p><p>　ボタンの校章が、強く握るとチリリと痛む。</p><p>　……赤い手袋、赤い頬……赤い唇。</p><p>　頭の中にさっきみた女の子がふっと浮かんではぱっと消えていく。</p><br><p>　ジリリリリ</p><br><p>　電車の発車音に急いで飛び乗る。ギューギューな車内。窓ガラスを見ると、もう曇って外が見えにくかった。</p><p>（何を考えてるんだ、僕。もう会うこともないだろうに）</p><p>　曇ったガラスを少し触った、水滴が指につく。冷たかった。</p><br><p>　それから、いつも通りに学校へ行った、と思う。</p><p>　ただ覚えてる事は憂うつな学校と……赤い手袋。</p><br><p>　学校から出ると、雨が降り出していた。</p><p>　ポツン、ポツン。</p><p>（なんだか、あったかい雨）</p><p>　ポツン、ポツン。</p><p>「うわ、雨降ってる、俺カサ持ってきてねー」</p><p>「駅までならなんとかなりそうじゃね？　ダッシュだ、ダッシュ！」</p><p>　うしろから、元気な声が聞こえた。</p><p>「うお、田林、もっと元気に歩けよっ」</p><p>「おめえもさっさと走らねーと風邪ひくぞっ」</p><p>「おう、」</p><p>　僕は小さく手を振った。</p><p>　じゃーな、と元気な声は駅のほうへ消えていった。</p><p>　僕は、雨を避ける気にはならなかった。雨に当っていたかった。</p><p>「どうしてこんなにあったかいのか」</p><p>　僕は手をこすり合わせた。</p><p>　ポツン、ポツン。</p><p>（あ、僕、僕の涙）</p><p>　なぜか左目から、涙がでていた。意味もわからずに、涙がでていた。</p><p>　ずっとあたたかいと感じていた雨は、涙だったのか。</p><p>　僕は歩くのをやめた。</p><br>
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<pubDate>Thu, 21 Dec 2006 12:36:49 +0900</pubDate>
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<title>01.水の月</title>
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<![CDATA[ 小さいときから、ずっと、知っていた。欲しいと思うものは必ず、手に入らないこと。<br>水に浮かぶお月さまを手に入れようとするようなものだと。<br><br><br>凍えるような空。<br>ふーっと息を吐く。白い息が街を染める。<br>「今日はこの冬いちばんの寒さです」<br>マフラーにダウンを着た天気予報のお姉さんが言っていた。<br>ポケットから定期を出し、かじかんだ手で改札に通す。<br>(あ、ボタン取れかけ)<br>学ランの第二ボタンがブウラブウラしていた。<br>(高校生にもなって学ランを着なきゃいけないなんて)<br>学校への不満をふつふつ出しながら、ボタンの糸を千切った。<br>鈍い金色のボタンは、乱暴にポケットに入れた、つもりだった。<br><br>コロンコロン<br><br>ホームのコンクリートを不一定に転がるボタン。<br><br>コロン<br><br>止まるのを見計らって、手を伸ばす。<br>が、一歩手前で赤い手袋に取られた。<br>「はい」<br>にっこりと笑って、僕にボタンを差し出す、童顔な女子高生。このブレザーは、南学院のものだ。<br>「いらないの？」<br>すぐにボタンを受け取らない僕を怪しんだのか、催促する女の子。<br>「あ、ああ、ありがとう」<br>僕は手を出した。ポトン、とボタンが手に落ちた。<br>ボタンが乗った手のひらから、全身へと鼓動が走った。<br>「なつみー、遅れるぞ」<br>「あ、うん！ じゃぁ」<br>女の子は、声の方へと消えていった。僕の心に笑顔とほのかに咲いた恋心を残して。<br>「……なつみ、ちゃんか」<br>あの声の主は彼氏かな。<br>僕は目を細め、消えていった先を見つめた。<br>南学院のブレザーが見える。男物と、女物……。<br><br><br>小さいときから、ずっと、知っていた。欲しいと思うものは必ず、手に入らないこと。<br>水に浮かぶお月さまを手に入れようとするようなものだと。
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10021643187.html</link>
<pubDate>Fri, 15 Dec 2006 15:42:35 +0900</pubDate>
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<title>切ない恋のお題</title>
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<![CDATA[ お題に沿って小説を書いてゆきます(*δωδ*)果たして切なくなるかどうか……<br><br><br><a href="http://ameblo.jp/kazushi26/entry-10021643187.html">01.水の月</a><br><a href="http://ameblo.jp/kazushi26/entry-10021978368.html">02.空知らぬ雨</a><br>03.残り香<br>04.振り向かない背中<br>05.消えた夢<br><br><br>∞お題配布所∞<br>COUNT TEN.<br>http://ct.addict.client.jp/
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10021626740.html</link>
<pubDate>Fri, 15 Dec 2006 08:25:11 +0900</pubDate>
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<title>カテゴリー変更</title>
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<![CDATA[ カテゴリー変更しました。<br>内容が小説主になってしまったので(´∀｀;)<br><br><br>あー……お腹すいた
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<link>https://ameblo.jp/kazushi26/entry-10021625246.html</link>
<pubDate>Fri, 15 Dec 2006 07:01:46 +0900</pubDate>
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