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<title>キンダイチの冒険</title>
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<description>日々の出来事にフィクションを混ぜて</description>
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<title>悠久</title>
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<![CDATA[ 8月8日<br>続落で始まった東証、歯止めが効かない様だ。G7の声明で為替は少し落ち着いた様だが、どうせ長くは持たないだろう。売り注文ばかりが目立ち営業の連中も活気が無い、そして今日の私はもっと活気が無い。昨夜も妻に求められた、それも表裏で。表の攻撃は妻、私は自由に身体を動かせない、妻の命じる儘だ。暫くしてして妻は気を遣り大きく仰け反る、いつもならここで私も果て終わっていた。だが昨夜の妻は早く私は未だ、前日の余韻がまだ何処かに残っていたのだろうか。そしてここで攻守交替、裏の攻撃は私だと言わんばかりに、絡み付きながら見つめてくる。中途半端な状態の私には断る術は無く、半ば本能で妻の要求に応えた。さすがに堪えた、今朝洗面所で見た自分の顔は酷かった、疲労感丸出しだったから。妻の好色に気付いた、いや妻が目覚めたのは実家に移ってからのこと、それでも二晩連続で求める事は無かったと思う。新婚当時は毎晩の様に励んだが主導したのは私、自らの欲望を体力任せで妻にぶつけていた。だが今は立場は間逆と言って良い、妻の求めに私は従順し事に及んでいた。ひょっとして一昨日の夜に受け側となった事で、また新たな悦楽を覚えてしまったのだろうか。そうすれば昨夜の様な行為を今後も続けさせられるのかも、その場の主導権は渡されても行為そのもその実権は妻が握る。家事や義母、義妹の事で溜まったストレスの発散にその権力を頻繁に行使されたら。確かに今は妻にとって慰めが必要なのは解る、だからと言って毎晩の様に求められたら此方が持たない、株価¥9000を切る前に私が破綻だ。だがまあ¥9000を切るのもそう遠くはないだろうが。新たな愉しみを覚えた妻にこれからも従わねばならないと思うと、軽い腰の痛みが心も身体も重くしてしまう。だが義母は今だ静かだ、妻との時間を何とか熟せば良いのだ、ささやかな団欒もある。そう気持ちを切り替え痛む腰を伸ばし仕事に中る、すると昼前に面白いニュースが入った、驚いた。コメの先物が72年振りに復活、買い殺到で値がつかず。正直「しまった」と思い声に出そうになった、狙い目だったのに気付かず見逃した。数週間前から出ていた米の問題、これは予測出来た筈なのに。すっかり勘が鈍った、デイトレードの好機を逸した。そんな時に携帯電話が鳴った、メールの着信で差出人は義妹。まだ少し混乱する頭でそのメール開いて見た、そして更に私の心も大きく混乱した、添付された画像によって。昨夜の妻との行為が撮影されていた、対処の方法など思いつかぬうちにまたメール。今度も義妹からで画像は無い、だが添付されたURLを開くと動画で昨夜の事が。慌てて携帯電話を閉じ株や先物どころではないと悩む、だが答えなど出る筈も無い。そもそも義妹の意図が解らない、妻に話すべきか。もし義妹が私と義弟の関係を知っていたら、妻が義妹に言い寄った時点で露見してしまう。もしそうなればデイトレードは潰され、株式市場への復帰の道が断たれてしまう。どうする、解らない。ただ解った事は、これからも私は家の女達に支配されるかもしれないと言う事か。(嘘)・・・・・おわり
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10980988154.html</link>
<pubDate>Tue, 09 Aug 2011 19:32:24 +0900</pubDate>
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<title>覚醒</title>
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<![CDATA[ 8月7日<br>よく晴れた日曜日、朝から暑い、そして身体が懈い。昨日は健康診断で散々な目にあったが、文字通り「喉元すぎれば」であった。残留疲労感の原因はその後、帰宅してからの事。夕食を終え暫くして寝室へ入ってからだ、久し振りに妻が私を求めて来た。思えば義弟の死後は初めての性交渉、家庭内の様子が一変し色々と忙しくしていた為かこれ迄は全く無かった、あれ程好色だった妻が。だが義妹の件でとうとうストレスも満タンになったか、堰を切ったが如く貪る様に絡み付いてきた。いつもの様に仰向けに横たえ妻に主導権を預けると、少し怪訝な顔をして私を見つめ訴える、責めて欲しいと。復権した、私にも急に火が点き燃えた、傍らで眠る息子の事などすっかり忘れて。いつ以来だろうか妻の素肌に自ら触れたのは、忘れかけていた感触は思いの外に心地良い。妻はハンカチを銜え声を殺し悶える、その姿を以前は下から見上げていたが今回は見下ろす、しかも妻の目の前で。その表情と声に激しい興奮を覚える、攻守交替で様々な事が蘇り力の限りに努めた、そして果てた。今にして思えば妻も疲れていたのだろう、だからきっと昨夜の欲求へと繋がったのだろう。慰めて欲しかったのだ、私に。そう考えると幾つも反省すべき事が頭に浮かぶ、仕事を言い訳に家の事を避けていた所為だ、少しでも傍にいる時間を取るべきだった。義弟の死後は義母に代わり家の一切合財の面倒を見てきた、そして気丈だった義母が塞ぎ込む姿には心配が絶えないであろう。そんな状態が既に数ヶ月続いている、疲れて当たり前だろう。そこへ来て先日の義妹逮捕の一報、無事釈放されたものの我慢の限界だったのかもしれない。気の強い女で弱みを殆ど見せない、その母親譲りの性格が仇になり何も言えなかったか。義弟の死には私も少なからず責任を感じている、事故とはいえその現場は私の紹介した店、悔やみきれない。その事で感傷的になり過ぎたかもしれない、その為に妻への配慮が少々足りなかった。尤もそれまでは義母の口撃で精神は軽い麻痺状態に陥り、くだらぬ保身ばかり考えていた。気付くのに時間が掛かったが手遅れではあるまい、今は心に余裕も多少は出来たのだから色々と取り戻して行こう、妻との時間の中で。(嘘)・・・・・つづく
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10980703679.html</link>
<pubDate>Tue, 09 Aug 2011 19:23:29 +0900</pubDate>
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<title>辛苦</title>
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<![CDATA[ 8月6日<br>土曜日で休みだが普段と変わらず家を出る、今日は年に一度の定期健康診断なのだ。会社が契約している病院へ朝一で出向く、検査項目の都合で全てを午前中に済ませて欲しいとのこと。本人の都合はどうでもいいらしい、でも早く終わるのは助かるので良しとしよう。兎に角一昨日の義妹の騒動のお陰で家には居づらい、昨日は会社で今日は健康診断、少しは気楽になれる。義妹は義父に叱られ暫く外出禁止、義父はイライラ、義母はソワソワ、妻もストレスを感じているみたいだ。あまり力になってやれず申し訳ないが、私にも今日は試練が待っているのだ。初めての内視鏡検査、胃カメラを初体験してしまう。経験者曰くかなり辛いらしい、とある女性などは御産の次に苦しい事だと明言する。だが全く逆の人もいた、慣れればどうと言う事は無いと。しかし私は未体験者、ネガティブイメージだけが頭に蓄積されてしまう、足取りが少し重いが予定通り病院に着く。受付で問診表を渡され記入、毎年同じだがちゃんと読んで答える。その中の設問でちょっと手が止まった、ここ1年で体重の増減が3kg以上あったかとの問い。答えはYes、5kg以上減った、昨年も減り今年も春までは徐々に減っていた。ここ数ヶ月は安定しているが、営業時代に比べれば7～8kgは減っている。夜の酒の席が無くなったことと、ストレスフルな家庭環境の為だろう、お陰でBMIも標準をやや下回った。軽く溜息。身長、体重、視力、血圧、測定や検診を続けとうとう胃カメラの順番に。私の前に呼ばれた人が診察室に入ってから既に20分、こんなに時間が掛かるのかと不安が募った頃合で呼ばれた。先ずは胃壁の洗浄、小さな紙コップに入った薬をゴクゴク飲まされる、不味い。次は喉の麻酔、細長いノズルで直接吹き付けられる、痺れて苦い。喉や舌に残った麻酔薬を飲み込めと指示される、軽く吐き気。そしていよいよ検診台へ、横向きに寝そべる。全身の力を抜いて遠くを眺めると良いと看護士からのアドバイス、だが緊張からか肩が強張っているのが分る。穴の開いたマウスピースを噛み、その穴からチューブが入る、だが無意識の内に舌が邪魔をして喉に届かない。嘔吐く、咽る、全身が強張る。一旦止め深呼吸を続ける様にと医師が言う、再挿入、嘔吐く、咽る、今度は喉を過ぎ胃に届いた様だ。嘔吐きも咽びもその度合を増し、身体の強張りも止められない。看護士がしきりに脱力を促すがなかなか上手くいかない、ここ近年に経験の無い苦しみが続く。身体の動きを止めたままのた打ち回り、何とか脱力を試みるが数秒しかもたない。そしてようやく呼吸と脱力が少し出来かけた頃に終了、気付くとよだれと鼻水だらけの顔になっていた。見苦しい姿を晒した、だがその羞恥より苦しみから解放された安堵の方が大きく上回り、案外静かな心持になれた。麻酔の効力は1時間ほど続くので飲食はその後、そう注意され次の検査に向った。辛かった、苦しかった、たかが15分だったが。最近は義母からの口撃が無くなり、打たれ弱くなってしまったか。(嘘)・・・・・つづく<br>
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10979869097.html</link>
<pubDate>Mon, 08 Aug 2011 21:09:43 +0900</pubDate>
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<title>孤食</title>
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<![CDATA[ 8月5日<br>やっぱりだ、今朝の東証はいきなり400円も落ちた。ふだんなら独り言の話題になる出来事だが、今日の私、いや我家にとってはどうでもいい。もっと大きな厄介事が降って来たから、義父、義母、妻は昨夕から大騒ぎだ。昨日の退社間際に掛かってきた妻からの電話、義妹が警察に逮捕されたと叫んでいた。だが義妹は犯罪への関与が無いと認められたので釈放する、だから迎えに来て欲しいと警察署から電話があったと。取り敢えず義父と妻とで警察署へ向うので、なるべく早く帰って来てくれとの事だった。家には義母と幼い息子を残して行くが、その義母も話しを聞いてショックを受けているので心配だ、妻からのごく当たり前な願いだ。よって足早に帰宅し妻達の帰りを待ったが、義母を宥める言葉は出て来なかった。退屈そうな息子をあやしながら、義母と居間で過ごす時間に重苦しさを感じていた。以前ならこのシチュエーションは拷問で別の辛さを味わっただろうが、この時は憔悴した義母への心配が上回っていた。そうしているうちに息子は眠ってしまい、時計を見れば午後8時を過ぎていた。息子を居間から寝室へ移そうと抱きかかえたら、玄関が開き妻達が帰ってきた。息子を寝室で寝かせ居間で出迎えると、皆一様に暗い表情で義父は更に怒りの気持ちも顔に出ていた。義父の指示で義妹は無言のまま自室へ入った、そして義父も書斎へ籠もってしまった。義母は詳細を訊こうと妻に詰め寄る、その義母を宥める様に妻が話しをし出した。警察署で聞かされたのは大麻の捜査で暴力団組員を逮捕、その男が大麻を売った先を調べていたら義妹の交友関係に当り、捜査員が踏み込んだ所に義妹を含めた高校生や若者が数人いたとのこと。その何人かは大麻を吸っていて、現場にも多数の大麻煙草があったので全員をその場で現行犯逮捕。だが義妹は何も知らず其処に居て、薬物反応も無かったので事情聴取だけで帰された。友人の中に非合法組織と関係する人間がいたのか、普通に考えれば不幸な夏休みのアバンギャルドで済むのだが。やはり義妹は予備校の夏期講習には行っていなかったのだ、義父の怒りは容易に想像出来る。しかも不良仲間と一緒に警察に逮捕、予備校をサボるだけならまだしも。先日見かけた女の子達の中に義妹がいたのかもしれない。それに昨日の何か企んでいる様なメール、油断出来ないと勘繰ってしまう。警察と、恐らく義父からもキツイお説教を受けただろうから暫くは大人しいかも。一通りの話が済んだら腹が減ったが誰も夕食の準備をしていない、それに義父と義母は食事を摂る気持ちになれない様だった。よって昨日の夕食は妻と二人でコンビニ弁当、ちっとも美味くなかった。(嘘)・・・・・つづく
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10979837053.html</link>
<pubDate>Mon, 08 Aug 2011 21:06:30 +0900</pubDate>
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<title>警報</title>
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<![CDATA[ 8月4日<br>政府の為替介入で円高に歯止めが掛かった、株価も少し上った、だが焼け石に水だろう。兜町は冷めた目で見ている様だ、部外者の私でも側にいれば分ってしまうものだ。私は私の仕事をする、半ば開き直って画面に向かいキーを叩く。昼過ぎに携帯電話が鳴る、メールの着信、アドレスに見覚えは無い。だが差出人は直に分った、添付された画像で。義妹だった、昨日妻から教えられた私のアドレスへ早速の送信だった。件名は無い、本文は「びっくりした？」の一言、そして画像は上半身は裸でピースサインの笑顔。慌てて携帯電話を閉じ周囲を見て、何食わぬ顔で仕事をした。正直ちょっと驚いた、だがこの位の事はしてくるだろうと言う思いもあった。現に送られて来た画像には見覚えがある、義弟のPCでだ。以前に私が見つけ秘密裏の内に画像も、その痕跡も根こそぎ消去したものの一つだ。こんな画像を送りつけて来た意図は、やはり義弟との事に気付いていたか、それとも単なる悪戯か。しかし悪戯にしては度が過ぎる、思春期の女の子がする事では無い。だが小遣い稼ぎに自分のヌード画像を売っていたのだから、この程度は構わないと言った所なのか。でも私は仮にも家族、実姉の亭主だ、しかも同居人でもある。それを承知の上での所業なら、絶対になにか魂胆があると思うべきだろう。暫し仕事の手が止まる。程無くして携帯電話がポケットで震える、1秒弱が2回、またメールだ。先のメールの際にマナーモードにしておいて良かった、やはりまた義妹からだ、今度は画像は無いが賑やかな文面？だ。流行の絵文字が小刻みに動き、それらが文中のあちらこちらに配置されている。少々読みづらいが早い話が、私に色々訊きたい事、教えて欲しい事があるから宜しく、とのこと。勉強に関わる事柄ではあるまい、恐らくは義弟の事と私との関係だろう。だが私には疚しい所は今のところ無い、PCデータの処分も嘘は吐いたが正当性は有る。こっそり引き継いだデイトレードの取引口座もまだ未使用、当然ながら義父の資産にも手を着けていない。よって私に非は無いが得体の知れぬ不安も感じた、義妹の企みが読めないからだろうか。取り敢えず義妹の半裸画像はメールごと消去しよう、妻の目に入ったら大変だ。そうこうしているうちに夕方となり、そろそろ退社時刻を迎えようとしたその時、再びポケットで携帯電話が震えだした。今度は途切れない、通話の着信だ、見ると妻から、聞くと一大事だった。(嘘)・・・・・つづく
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10976394390.html</link>
<pubDate>Fri, 05 Aug 2011 17:06:31 +0900</pubDate>
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<title>幻惑</title>
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<![CDATA[ 8月3日<br>いきなり200円も下落、東証の取引開始と同時に飛び込んだニュース。やれやれ、朝からこれでは思いやられる。最も私は現場を退いて久しく今は経理担当、気の重さは営業の比ではない。ネットでのデイトレードを目論んではいるが、こんな現状では触手も伸びず勘を鈍らせて行く日々が続く。もう暫く静観しよう、慌てて動いて失敗したら大変だ、それこそ再起不能になってしまう。慎重で良い、そう自分に言い聞かせて我慢する。それにもしこの今の状態で一儲けしても、何だか火事場泥棒の様で気が乗らない。バリバリの証券マンだった頃はこんな感傷など微塵も無く、顧客が大損しようが業績争いに必死だった。すっかり大人しくなってしまった、ここ半年で色々あった所為かもしれない。それに最近の家の状態、大分安らげる様になった。生活に穏やかな充実を感じている、日和るのも当然か。だがまだ私には大きな債務が残っている、絆されず貪欲にならねば。などと勝手に一人で葛藤をしながら仕事をしていたら、いつの間にか正午になり昼食を摂りに外出。昨夜は妻が奮発して鰻を出した、その余韻がまだ胃袋にあるので軽めに済ます、安い店でパサパサの笊蕎麦を手繰って。店を出ると急に雨が降って来た、慌てて地下鉄の出入り口へ非難する。このまま地下通路を通り別の出口へ出れば会社はすぐ、然程濡れずに済む。少し濡れたシャツを叩き水気を落としていたら、女の子数人の騒ぎ声が聞こえて来た。声につられその方向を見ると、慌しくファーストフード店に駆け込んでいった。学校は夏休みで遊び回っている高校生達の様だ、だが一瞬目を見開いた、見覚えのある顔があったから。義妹の様に見えた、似ていた。一瞬だったので確信は持てない、でも何故此処に。予備校の夏季合宿で長野にいる筈、錯覚か、もしくは、疑念が消えない。もやもやしたまま帰社、仕事に戻るといつの間にか義妹の事は頭から消えかけていた。夕刻に帰宅すると家の様子が少し変だ、義母がなんだかそわそわしている。妻に訊くと義妹からの連絡が無く、こちらから携帯電話に掛けても応答が無い、それで義母が心配していて予備校に問い合わせようかと迷っていたとの事。すぐさま昼間の事が脳裏に蘇り、もう少し待つ方が良いと宥めた。仮に昼間の少女が義妹で長野にいないとしたら騒動になる、嘘でも良いから連絡をしてくれと事なかれ的な発想だった。数分後に妻の携帯電話が鳴る、義妹からだ。友人とのお喋りに夢中になり連絡を怠り、携帯電話も鞄の中で着信に気付かなかったと。電話を義母と変わり少し小言を貰い再び妻と通話、すると急に私に向かい訊ねる、義妹が私のアドレスを知りたいので教えて良いかと。断る理由も無いので了承したが、何でも勉強のアドバイスが欲しいとの妻の弁。ちょっと怪しげな感じもしたが、ともあれ騒動にならず一安心。昼間の事は見間違いにしておこう。(嘘)・・・・・つづく
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10975333551.html</link>
<pubDate>Thu, 04 Aug 2011 17:07:52 +0900</pubDate>
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<title>団欒</title>
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<![CDATA[ 8月2日<br>夕餉の食卓に鰻が並ぶ、今日は土用の丑の日、二の丑だ。最近は然程仕事が忙しくなく今日も定時で引上げた、よって妻やその両親、そして息子と一緒に夕食を摂る。以前は仕事を理由に、いや言い訳にして帰宅を遅らせ皆との食事を避けていた。だが今は事も無げに一緒に食べる、幼い息子の嬉しがる顔に幸福感が滲む思いだ。これも不慮の死を遂げた義弟のお陰だと言ったら、少々不謹慎だが心底感謝している。彼は私に二つの遺産を遺してくれた、一つはデイトレードの取引口座、そしてもう一つはこの穏やかな家庭生活。元々家族にも秘密にしていた義弟のデイトレード、こっそり私に相談した事で知ったが直に事故死、そこで秘密のまま受継いだが未だ使っていない。今は様子見を決め込んでいる。そしてこの家での過ごしやすさ、半年前とは雲泥の差だ。妻の実家で暮らす私にとってこの家は牢獄で食卓は針の莚だった、その全ては義母の口煩い小言の為。私は義母に叱られる為に存在した様なもの、だが義弟の死後は人が変わったかに大人しい。そしてその直後の震災、初七日の法要の二日後だった。弱った心には大きなダメージだったのだろう、今は別人の様に弱々しい初老の女性だ。嘗ては家庭内の殆どを取り仕切り、全てが整っていないと気が済まなかった義母だが、最近は家事の大半を妻に任せ、居間で一人ぼうっとしている事が多いと聞く。昨日深夜の少し大きな地震の所為か不安気な表情、折角の鰻にも余り手を着けていない。ちょっと心配だが私にはこれ位が助かる、妻には決して言えないが。義父は相変わらず寡黙で重苦しい感じだが、義弟の葬儀では私に一目置いてくれた様だ。普通にしていれば特に何かある訳ではない、そしてもうその雰囲気にも慣れた。はしゃぎ気味の息子を宥めながらの食事はなかなか楽しい、ここ数年は忘れていた感覚、感触だ。義母の厳しい視線も言葉も無く、家族で食事を楽しむなんて。そしてもう一人の厄介者も今はいない、色々と隠していそうな義妹だ。学校が夏休みに入り予備校の夏季合宿に参加しているからだ、来年は受験生だからと両親を説得し長野に行った。義母は心配だからと止めたが義父が承諾した、兄の事があったから気分や環境を変えてあげたかったのだろうか。兎に角私には平穏な家庭環境が調ったのだ、嬉しい限りなのだ。だがやはり気になる、あの義妹が本当に夏季合宿などに参加しているのだろうか、毎日連絡は来ている様だが気懸かりだ。だがその理由は誰ににも言えない、私と義弟との秘密にしておかないと。(嘘)・・・・・つづく
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10974351576.html</link>
<pubDate>Wed, 03 Aug 2011 18:29:03 +0900</pubDate>
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<title>臆病</title>
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<![CDATA[ 8月1日<br>ああ、もう8月だ。桜の咲く頃にはデイトレードでの株式市場への復帰を目論んでいたが、未だその切っ掛けを作れず4ヶ月以上も野放しのままだ。その為の銀行口座も開設した、取引口座は死んだ義弟からこっそり引き継いだ、準備は揃った、実践あるのみだった。3月の震災で日本中の株価が下落、そして追討ちを掛ける円高、上げ止まりの気配すら見えない。ドルもユーロも当てにはならないとは言え、被災国の通貨が買われる可笑しな為替には怒りすら感じる。政府の対策も後手に回り民間のスピードに付いて来れず、復興の財源もその方針も不透明ではどの産業も具合が悪い。大活躍する筈の建設業界ですら出番待ちで苛々している様だ、これでは手が出せない。<br>では好調な中東を狙おうとしたら、民主化デモが治まるどころか悪化し、様々な国にまで飛び火し収束しない。短時間で決済するデイトレードとはいえ、株価上昇に繋がる様なニュースは全く無い。迂闊に手を出せばこちらも大火傷をしてしまう。<br>ならば中国、嘗ての勢いは無くインフレ懸念が付き纏うが今だ世界経済の牽引役だ。開業を急ぐ高速鉄道網の建設で色めき立っていたが、先日の大惨事で一気に大暴落、一晩で3600億円が吹き飛んだ。こちらも手を出していたら痛い目に会っていただろうが、以前からの勘で見送っていた。そもそも気分の悪い所の株は買う気になれない、正直な気持ちは「様を見ろ」だ。犠牲者やその家族、遺族の方々には申し訳ないが、「やっぱり」と皆が思っただろう。そしてまた後が悪い、事故車両をとっとと解体し先頭は地面に埋めた。この事自体は特に影響が無いが、作業に使われた重機は挙って日本製。メーカーのロゴが描かれたアームで穴を掘り車両を叩き潰す様を、各メディアでまざまざと見せられては堪らない。只でさえ落ち込んでいる日本の株式市場にとっては虐めでしかない、ひょっとしてこれも戦略なのか。<br>残るはブラジルぐらいか、好景気が続き成長著しいのは知っているが情報が乏しい。家電関連が好調でコーヒーも高騰している、だが政情と治安の不安さから二の足を踏んでしまう。オリンピックでの爆発に期待するか、だが未だちょっと時間が掛かるしそれまで待てない。<br>ともあれとうとう夏本番、通勤電車から学生がいなくなり清清するが心持は煮え切らない。早いところ復興関連の株で一山当てたい、疚しいが本音でもある。我慢の時はいつまで続くのか。(嘘)・・・・・つづく
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10973278663.html</link>
<pubDate>Tue, 02 Aug 2011 18:38:10 +0900</pubDate>
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<title>収拾</title>
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<![CDATA[ 4月6日<br>仕事を終えた、なんとか間に合わせた。急ぎの案件を仕上げ手渡したのが午後8時を回った頃か、兎に角これで私の手は離れた、嵐は治まった。ここからこっそりもう一仕事、昨夜の案件にも手を出す。始めは少し梃子摺ったが1時間強で一区切り、完成はしないが要件は済ませた。色々と片付き疲れる、心地良い疲労感だ。が終バスはもう行ってしまった、そして今夜も職場の戸締り、そしてとぼとぼ歩く。疲れた、仕事疲れの後に寂しく夜道を歩いて疲れた、心地良さは無い。しかも寒い、夜はまだ寒い、桜も咲き始めたのに。私の周りには春の嵐が吹き荒れたが、世間には関係無く桜もこれから見頃を迎える。明日は花見の算段でもしようか、そう思い駅まで歩く。やっぱり疲れた、一休みしてから家に帰る。
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10854743944.html</link>
<pubDate>Thu, 07 Apr 2011 18:35:02 +0900</pubDate>
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<title>追従</title>
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<![CDATA[ 4月5日<br>電車に乗る、午前中の中央線に乗り東へ。急ぎの大仕事の最中なのに外出、全く精神に良くない、苛立ちが募る。急ぎたいが机仕事の手離れが悪くちょっと出遅れる、予定していた特快に乗れない、と思ったら信号故障の影響で遅延、行った筈の特急に乗れた、プラス500円は自腹。これで間に合う、余裕が出来た、短い旅で気持ちも落ち着く。出向く先は昨日と同じ、トラブルの収束を見届ける為だけ。正午前に着き無事確認、事は済んだ、滞在15分。一仕事終えた安堵からか抱えている至急案件を少し忘れる、駅のホームで六部咲きの桜を愛でる、ほんの3分。帰社し再びデスクで奮闘、21時を過ぎたところで燃料切れ、そして今夜も戸締り。給油の為いつもの薄暗がりへ寄る、しばし時間を緩める。そこでなんともう一仕事頼まれる、忙しい時はこんなものかと苦笑い。だが此方は楽しい仕事、本業の合間に、いや合間を無理矢理作ってやろう、良い気分転換になる。軽く呑み打合せも済まし店を出る、さてもう一仕事と鼻息荒く気分も上々。
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<link>https://ameblo.jp/kindaichi44/entry-10854737201.html</link>
<pubDate>Thu, 07 Apr 2011 18:33:17 +0900</pubDate>
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