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<title>kitakamigawanoashiのブログ</title>
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<title>コスモスの季節に</title>
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<![CDATA[ <p>友人が「私はコスモス」というロマンチックな詩を書いた。</p><p>頼むと朗読してくれる。</p>
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<pubDate>Sun, 06 Oct 2019 12:42:50 +0900</pubDate>
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<title>ひな祭り</title>
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<![CDATA[ <p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/1f/f7/j/o1024076814482131599.jpg" alt="イメージ 1" width="560" border="0"></p><p></p>友人がひな祭りをするという。手伝いに行った。<br><br>展示を終え、話し込んでいたら夜半になった。<br><br>眠くなり座ったままうとうとした。<br><br>目を覚ますと、人形たちはみな浮上し遊泳していた。
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<pubDate>Tue, 05 Mar 2019 14:52:42 +0900</pubDate>
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<title>阿修羅</title>
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<![CDATA[ <p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/2c/7a/j/o1000150014482131586.jpg" alt="イメージ 1" width="560" border="0"></p><p></p>奈良　興福寺にて
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<pubDate>Wed, 13 Feb 2019 10:44:41 +0900</pubDate>
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<title>望郷ーー宮城の新聞より</title>
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<![CDATA[ 　故郷は金沢である。望郷とは、<br><br>異郷で暮らす人の魂が、故郷の<br><br>夕空をさまようことである。<br><br>22歳の時、親の反対を押し切って<br><br>東北大学大学院に入った。自活<br><br>しながら研究に没頭した。博士<br><br>論文がアメリカの著名な賞を得<br><br>たことから、東北大学に残され<br><br>た。37歳の時、ボルツマン方程<br><br>式の解法を発見し、欧米から高<br><br>く評価された。これにより後に<br><br>紫綬褒章を受章した。　<br><br>　人生の大半を異郷仙台で過ご<br><br>して来た。両親は亡くなったが<br>、<br>家業を継がなかった私を死ぬま<br><br>で許さなかった。褒めてくれた<br><br>ことは一度もない。親の墓参り<br><br>は欠かしたことがない。墓前で<br><br>親不孝を詫びながら、どう生き<br><br>るかという人生の根本について<br>、<br>親と分かり合えなかった不幸を<br><br>思わずにはいられない。「ふる<br><br>さとは遠きにありて思ふもの」
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<pubDate>Tue, 08 May 2018 17:20:27 +0900</pubDate>
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<title>浪漫劇場　惜しからぬ命ながかれ</title>
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<![CDATA[ <div class="wiki">　人は命の限りを知るとき、心を許す人に会いたくなる。その人に会って、この世への未練を絶ちたいと思う。<br></div><br><div class="wiki">福岡藩士平野國臣は藩命を受けて上洛することになった。それは生きては戻れない旅であった。後顧の憂いを絶つため妻を離縁し、國臣は、十一月に福岡を出立した。暗い山道にさしかかった時である。どうしてもある人に会っておきたいと思った。その人は同じ福岡藩の浦野勝幸の娘で、夫に死別し、今は剃髪し野村望東尼と号していた。この時國臣三十六歳、望東尼五十七歳であった。<br></div><br><div class="wiki">二人の出会いは十七年前にさかのぼる。その年、望東（もと）の夫は隠居し、彼女は自分の山荘（平尾山荘）に隠棲した。望東は尊王攘夷の思想を抱いていたことから、山荘を尊王派の志士の密会場所として提供するなど、尊王派との交流が始まった。<br>國臣は尊王派同志として山荘に出入りし仲間たちと談じているうちに、望東に強く惹かれた。國臣は十九歳、望東は四十歳であった。<br></div><br><div class="wiki">望東の聡明さ、意志の固さ、繊細さ、美貌、優しさ、すべてが國臣の心を捉えた。いや、國臣ばかりではない。尊王派の志士たちは皆、望東に憧れていた。一方、望東は、誠実で理想家肌の青年國臣の清々しさに強い好感を抱いた。ただ二人は、自分の気持ちを胸の奥に秘め、相手にさえ感ずかれることはなかった。互いに抱く積もる想いは片思いの純愛となり、十七年がすぎた。<br></div><br><div class="wiki">　この三年前、望東は五十四歳で夫と死別し尼となったが、國臣が一人で望東尼の山荘を訪ねてきたのはその三年後の十二月一日であった。<br></div><br><div class="wiki">「望東尼さん」<br></div><br><div class="wiki">「あら、國臣さん。しばらくです。おひとりとは珍しいですね」<br></div><br><div class="wiki">と言いながら、庭を掃いていた笹ぼうきを、欅の大木の根元にそっと置いた。そして<br></div><br><div class="wiki">「どうぞお入りください」<br></div><br><div class="wiki">と國臣を山荘の中へ招き入れた。これまで尊王の若い志士たちを鼓舞してきた望東尼の顏には、凛とした美しさが張りつめていた。<br></div><br><div class="wiki">土間を越え板敷の部屋に上がるといろりがあり、火があかあかと燃えていた。<br>「どうぞ火のほうへ」<br>と言われ國臣はいろりのふちに腰をおろした。突然の来訪を丁寧に詫び、國臣が話し始めた。<br></div><br><div class="wiki">「先の見えないこの乱世の中で、こうしてあなたに無事お会いできたことを何よりも嬉しく思います」<br></div><br><div class="wiki">というと、望東尼はお茶をすすめながら<br></div><br><div class="wiki">「旅支度のようですが、何か大変な心配事でも持ち上がりましたか」<br></div><br><div class="wiki">と訊いた。<br></div><br><div class="wiki">「実は藩命により上洛します。生きては戻れない任務であり、妻は離縁してきました。この世の最期の一時をあなたと過ごしたいと思い、訪ねて来ました。今夜はここに居させて下さい」<br></div><br><div class="wiki">意外な言葉に望東尼は動揺したが直ちに國臣の心を知った。<br></div><br><div class="wiki">「ありがとう、國臣さん。私のような老尼でよければどうぞお好きなだけここにいて下さい」<br></div><br><div class="wiki">と言うと望東尼は立ち上がり、國臣に背を向け自在鉤に掛けた鉄瓶をはずした。お茶を入れ換えるようだ。後ろ姿の肩が震えている。國臣は望東尼の泣く姿を始めて目にした。國臣は後からそっと抱き締めた。望東尼の躰の震えは止まらなかった。<br></div><br><div class="wiki">二人は激動する幕末の政治状況について意見を交わしたり、また共通の楽しみである和歌を詠み交わして過ごすことにした。<br>望東尼の心は激しく揺れていた。長年密かに愛して来た國臣に愛されていると分かった歓喜と、我が身の老いの哀しさ、國臣が近いうちに死ぬであろうという絶望の三つが、胸の奥でせめぎあった。しかしすぐに思い直し決断した。<br></div><br><div class="wiki">　――　今夜は、私にとって愛する人と過ごす最初で最後の夜になるであろう。心の望むままに一夜を過ごそう、と。<br></div><br><div class="wiki">　長い片思いが相思相愛だったと分かったいま、躰が震えるような歓喜は、すべての迷いを消し去った。<br></div><br><div class="wiki">「こんな大切な時に私を訪ねていただき嬉しく思います。國臣さん、今宵は、二人で過ごす一刻一刻が仏さまの贈り物のように思われます。お医者さまの見立てでは、私もそう長くはないようです」<br></div><br><div class="wiki">「今夜は冷えますね。いろりの火を少し強くしましょう」<br></div><br><div class="wiki">望東尼は燠をよけ火の上に薪を二、三本くべた。白い頬に揺らめく炎の影が、涙の跡を浮かび上がらせた。「こんなに美しい人だったのか」と國臣はこころで呟いた。そして愛おしくなりそっと抱きよせた。華奢な躰は國臣の胸にすっかり隠れた。望東尼から香のかおりが漂い、國臣は観音さまを抱いているような幻想にとらわれた。<br></div><br><div class="wiki">「國臣さん、今夜は語り明かしましょう。歌も心おきなく詠み交わしましょう」<br></div><br><div class="wiki">「ありがとう、望東尼さん。稚拙な私の歌ですがよろしくお願いします」<br></div><br><div class="wiki">國臣がまず一首詠んだ<br></div><br><div class="wiki">　しのびつつ　旅たちそむるこよいとて<br>　　　山かげふかき　やどりをぞする<br>　しのびつつ　旅たちそむるこよいとて<br>　　　山かげふかき　やどりをぞする　　　<br>　　　　　　　　　　　<br>望東尼は目を閉じ、國臣の和歌をつぶやくように繰り返した。そしてゆったり返した。<br></div><br><div class="wiki">　ひとすぢにあかき道ゆく中やどに<br>　　　かしてうれしき山のあれいほ<br>　ひとすぢにあかき道ゆく中やどに<br>　　　かしてうれしき山のあれいほ<br></div><br><div class="wiki">二つの心がこだまのように響き合う見事な返歌であった。<br></div><br><div class="wiki">茶碗を手に取り望東尼が話しはじめた。<br></div><br><div class="wiki">「國臣さん、あなたは私の命です。どんなことがあっても生きていて下さい。女は、愛する人に二度と逢えなくても、その人がこの世にいるだけで生きて行けるのです。尼の私も女です。あなたが死んだら私も死にます」<br></div><br><div class="wiki">「いけません、仏さまにお仕えするあなたがそんなことをおっしゃっては。どうかあなたは生きてください。そして私の菩提を弔って下さい」<br></div><br><div class="wiki">望東尼は國臣の胸にしがみつき泣いた。國臣は泣く子をあやすように望東尼を抱き締めた。望東尼は消え入りそうな声で言った。<br></div><br><div class="wiki">「どうぞ離さないで下さい。夜が明けるまで」<br></div><br><div class="wiki">夜半すぎ、安心したのか望東尼は國臣の胸の中で眠ってしまった。<br></div><br><div class="wiki">「男まさりの女と思っていたが、こんなに無邪気で情け深い人だったのか」<br></div><br><div class="wiki">この時國臣は、何としても生きて福岡に帰り、望東尼を喜ばせたいと心に誓った。<br></div><br><div class="wiki">國臣は安らかに眠る望東尼を胸に抱いて夜明けを待った。時折り望東尼の顏を覗き、「かわいい望東尼さん、生まれ変わったら必ず一緒になりましょう」とささやいた。そして、自分の人生が愛する人を抱き締めたまま終わろうとしている幸運に感謝した。<br></div><br><div class="wiki">東の空に彩雲が現れた。と、同時に望東尼が目を覚ました。純白の袈裟の襟元を直しながら<br></div><br><div class="wiki">「國臣さん、恥ずかしいわ、こんなはしたない恰好で」<br></div><br><div class="wiki">「いいえ、どうぞこのままで。私はあなたを離したくない」<br></div><br><div class="wiki">「でも私はそろそろ出立せねばなりません」<br></div><br><div class="wiki">望東尼は國臣から離れ居住まいを正した。そして國臣の姿を心の鏡に焼き付けるように彼を見つめ歌を詠んだ。<br></div><br><div class="wiki">　をしからぬ　命ながかれ<br>　　　桜ばな　雲居に咲かん　はるを見るべく<br>　をしからぬ　命ながかれ　　　<br>　　　桜ばな　雲居に咲かん　はるを見るべく<br></div><br><div class="wiki">歌は國臣の心に沁みた。無言で立ち上がり望東尼に一礼すると、刀と連雀をわしづかみにし戸口に向かった。戸を開けると雪が舞い込んできた。<br></div><br><div class="wiki">足早に遠ざかる國臣を、望東尼は手を振って見送った。國臣は一度も振り返らなかった。涙を見られたくなかったのである。望東尼は國臣の姿が降る雪にかき消されても立ち尽くしていた。<br></div><br><br><div class="wiki">（後日譚）<br></div><br><div class="wiki">上洛した國臣は幕末の動乱に身を投じた。その頃の歌がある。<br></div><br><div class="wiki">　我が胸の　燃ゆる思ひにくらぶれば<br>　　　烟はうすし　櫻島山<br>　我が胸の　燃ゆる思ひにくらぶれば<br>　　　烟はうすし　櫻島山<br></div><br><div class="wiki">血がたぎるようなこの歌はその後の悲劇を予感させる。國臣に限らず、当時の尊王派の志士たちは、愛する女のために命がけで生きるより、幕藩体制を壊し新しい国を創ると言う夢に命をかけていた。人生には、好きな女と愛し合って生きることに勝るものなど一つもない。こんなあたりまえの発想がなかった。<br></div><br><div class="wiki">最愛の望東尼と別れた翌年、國臣は京都所司代により正当な裁きもなく斬首された。三十七歳だった。その三年後望東尼は病没した。六十一歳だった。辞世の歌が残っている。<br></div><br><div class="wiki">　雲水のながれまとひて花の穂の<br>　　　初雪とわれふりて消ゆなり<br>　雲水のながれまとひて花の穂の<br>　　　初雪とわれふりて消ゆなり<br></div><br><div class="wiki">いまわの望東尼は雪空を見上げつぶやいた。<br>『初雪のようです。死して自由の身となれば、わたくしは雪道のなか、あの人の後姿を追います』<br></div><br><div class="wiki">　　　　　　　――　完　――　　　　　　<br></div>
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<pubDate>Mon, 15 Jan 2018 11:52:47 +0900</pubDate>
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<title>「春と修羅」の幻想</title>
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<![CDATA[ 　東日本大震災の一年後に、ある追悼式がありました。遺族代表の一人、奥田江利子さんのスピーチには魂の慟哭がありました。奥田さんは父、母、息子、娘の家族全員を津波で亡くしました。奥田さんは次の言葉でスピーチを締めくくりました。<br><br>　『受け止めがたい現実、やり場のない怒りと悲しみ、そして限りない絶望。最愛の人を失ったというのに自分が生きているという悲しみ。「生きることがつらい」と思う申し訳ない気持ち。生きている事が何なのか、生きていく事が何なのかを考えることさえできない日々が続いています』<br><br>「最愛の人を失ったというのに自分が生きているという現実」、これが本当の悲しみです。宮澤賢治は二十六歳のとき二歳下の妹トシを亡くしました。トシは賢治の最も良き理解者でした。兄と同じように、真実や誠を求める熱い情熱を持っており、二人の魂は強く結びついていました。賢治はトシが病に倒れるたびに献身的に介護を行なっていましたが、冬が近づいた十一月、トシは賢治に見守られて息を引き取りました。賢治は押入れの中に頭を突っ込み号泣しました。そして、自分の膝にトシの頭をのせ、もつれた黒髪を指で梳きながら、もの思いにふけりました。賢治の心象スケッチを通して彼の悲しみの跡をたどって見ましょう。<br><br>　第一幕　永訣の朝<br><br>きょうのうちに<br>とおくへ行ってしまうわたくしのいもうとよ<br>みぞれがふっておもてはへんにあかるいのだ<br><br>兄さん、* あめゆじゅとてちてけんじゃ　（*　雨雪とってきて下さい）<br><br>うすあかくいっそう陰惨な雲から<br>みぞれはびちょびちょふってくる<br><br>　　兄さん、あめゆじゅとてちてけんじゃ<br><br>青い蓴菜（じゅんさい）のもようのついた<br>これらふたつのかけた陶椀に<br>おまえがたべるあめゆきをとろうとして<br>わたくしはまがったてっぽうだまのように<br>このくらいみぞれのなかにとびだした<br><br>　　兄さん、あめゆじゅとてちてけんじゃ<br><br>蒼鉛いろの暗い雲から<br>みぞれはびちょびちょ沈んでくる<br>ああ、トシよ<br>死ぬといういまごろになって<br>わたくしをいっしょうあかるくするために<br>こんなさっぱりした雪のひとわんを<br>おまえはわたくしにたのんだのだ<br>ありがとうわたくしのけなげないもうとよ<br>わたくしもまっすぐすすんでいくから<br><br>　　兄さん、あめゆじゅとてちてけんじゃ<br><br>はげしいはげしい熱やあえぎのあいだから<br>おまえはわたくしにたのんだのだ<br>銀河や太陽、気圏などとよばれたせかいの<br>そらからおちた雪のさいごのひとわんを…<br>…ふたきれのみかげせきざいに<br>みぞれはさびしくたまっている<br>わたくしはそのうえにあぶなくたち<br>雪と水とのまっしろな二相系をたもち<br>すきとおるつめたい雫にみちた<br>このつややかな松のえだから<br>わたくしのやさしいいもうとの<br>さいごのたべものをもらっていこう<br>わたしたちがいっしょにそだってきたあいだ<br>みなれたちゃわんのこの藍のもようにも<br>もうきょうおまえはわかれてしまう<br><br>　　兄さん、あたしはあたしでひとり行きます<br><br>ほんとうにきょうおまえはわかれてしまう<br>ああ、あのとざされた病室の<br>くらいびょうぶやかやのなかに<br>やさしくあおじろく燃えている<br>わたくしのけなげないもうとよ<br>この雪はどこをえらぼうにも<br>あんまりどこもまっしろなのだ<br>あんなおそろしいみだれたそらから<br>このうつくしい雪がきたのだ<br><br>　　　　兄さん、こんどうまれてくるときは<br>　　　　こんなにじぶんのことばかりで<br>　　　　くるしまないようにうまれてきます<br><br>おまえがたべるこのふたわんのゆきに<br>わたくしはいまこころからいのる<br>どうかこれが天上のアイスクリームになって<br>やがてはおまえとみんなとに<br>聖い（きよい）資糧（しりょう）をもたらすことを<br>わたくしのすべてのさいわいをかけてねがう<br><br>　兄さん、目がみえなくなってきたわ<br><br>ここにわたくしのかおがあるよ<br>さわってごらん<br><br>　　　第二幕　松の針<br><br>　さっきのみぞれをとってきた<br>あのきれいな松のえだだよ<br>ああ、おまえはまるでとびつくように<br>そのみどりの葉にあつい頬をあてる<br>そんな植物性の青い針のなかに<br>はげしく頬を刺させることは<br>むさぼるようにさえすることは<br>どんなにわたくしたちをおどろかすことか<br>そんなにまでもおまえは林へ行きたかったのだ<br><br>おまえがあんなにねつに燃され<br>あせやいたみでもだえているとき<br>わたくしは日のてるとこでたのしくはたらいたり<br>ほかのひとのことをかんがえながら森をあるいていた<br><br>　　　兄さん、ああいい、さっぱりしたわ<br>　　　まるで林のなかにきたようだわ<br><br>鳥のようにりすのように<br>おまえは林をしたっていた<br>どんなにわたくしがうらやましかったろう<br>ああ、きょうのうちにとおくへさろうとするいもうとよ<br>ほんとうにおまえはひとりでいこうとするのか<br>わたくしにいっしょに行けとたのんでくれ<br>泣いてわたくしにそう言ってくれ<br>　　おまえの頬の　けれども<br>　　なんというきょうのうつくしさよ<br>わたくしは緑のかやのうえにも<br>この新鮮な松のえだをおこう<br>いまに雫もおちるだろうし<br>そら<br>さわやかな<br>ターペンティンの匂いもするだろう<br><br>第三幕　無声慟哭<br><br>こんなにみんなにみまもられながら<br>おまえはまだここでくるしまなければならないか<br>ああ巨（おお）きな信のちからからことさらにはなれ<br>また純粋やちいさな徳性のかずをうしない<br>わたくしが青ぐらい修羅をあるいているとき<br>おまえはじぶんにさだめられたみちを<br>ひとりさびしく往こうとするか<br><br>信仰を一つにするたったひとりのみちづれのわたくしが<br>あかるくつめたい精進のみちからかなしくつかれていて<br>毒草や蛍光菌のくらい野原をただようとき<br>おまえはひとりどこへ行こうとするのだ<br><br>　　　　兄さん、あたし　おっかない顔してるでしょ<br><br>何というあきらめたような悲痛なわらいようをしながら<br>またわたくしのどんなちいさな表情も<br>けっして見のがさないようにしながら<br>おまえはけなげに母に訊くのだ<br><br>　　　　母さん、あたしおっかないかおしてるでしょ<br>　　　　いいや、ずいぶんすてきだよ<br>　　　　きょうは　ほんとにきれいだよ<br><br>ほんとうにそうだ<br>髪だっていっそうくろいし<br>まるでこどものりんごの頬だ<br>どうかきれいな頬をして<br>あたらしく天にうまれてくれ　<br><br>　　　兄さん、でもあたしのからだにおわない？<br><br>いや、ぜんぜん<br>ほんとうにそんなことはない<br>かえってここはなつののはらの<br>ちいさな白い花の匂いでいっぱいだから<br>ただわたくしはそれを今言えないのだ<br>「わたくしは修羅をあるいているのだから」<br>わたくしのかなしそうな眼をしているのは<br>わたくしのふたつのこころをみつめているためだ<br>ああそんなに<br>かなしく眼をそらしてはいけない<br><br>　　兄さん、あたしのからだを拭いてください<br>　　ああ、いいよ<br><br>きよらかなからだで旅立ちたいのだろう<br>わたくしは熱いぬれたタオルをかたくしぼり背中をふきはじめた<br>「ああ、おまえは何と美しいのだろうか」<br>ゆげがかげろうとなりトシのからだは月夜の川となった<br><br>霜光のかげらふ走る月の沢<br>　　　　かげらふ走る月の沢<br><br>第四幕　オホーツク挽歌<br><br>　最愛の妹トシの死から八か月後、賢治は北へと向かう旅に出ました。失った妹トシの面影を求めての旅でした。青森、北海道を経て樺太へと向かいました。旅の最中、トシへの思いにあふれるいくつかの挽歌を残しています。賢治はこれらの挽歌を創作する過程を通じて、「命と死」の意味について考え抜きました。そして自分がトシを失った悲しみから一歩も踏み出せず、広く他者を思いやるという法華経の教えに反する生き方をしているのではないか、と悩みました。<br><br>私が樺太の人のいない海岸を<br>ひとり歩いたり疲れて眠ったりしているとき<br>トシはあの青い天のはてにいて<br>なにをしているのかわからない<br>海がこんなに青いのに<br>わたくしがまだトシのことを考えていると<br>なぜおまえはそんなにひとりばかりの妹を<br>悼んでいるかと遠いひとびとの表情が言い<br>またわたくしのなかでいう<br><br>ナモサダルマ　プフンダリ　カサスートラ　<br>ナモサダルマ　プフンダリ　カサスートラ<br><br><br><br>　
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<link>https://ameblo.jp/kitakamigawanoashi/entry-12486628537.html</link>
<pubDate>Tue, 12 Dec 2017 14:28:19 +0900</pubDate>
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<title>心にしみる言葉（２０１７年１２月１２日）</title>
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<![CDATA[ <p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/5e/59/j/o1280096014482131564.jpg" alt="イメージ 1" width="560" border="0"></p><p></p>原爆で姉たちを亡くしました。<br><br>広島や長崎で亡くなった人々の存在を感じてほしい。<br><br>一人一人に名前があり、<br><br>　　一人一人が誰かに愛されていた。<br><br>彼らの死を無駄にしてはいけない。<br><br>　　　　　　――――――　サーロー節子
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<link>https://ameblo.jp/kitakamigawanoashi/entry-12486628535.html</link>
<pubDate>Tue, 12 Dec 2017 12:43:51 +0900</pubDate>
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<title>真如海上人</title>
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<![CDATA[ 　なぜか真如海上人にお会いしたくなった。お上人は山形県の古寺大日坊瀧水寺に居られる。<br><br>袈裟を着たまま座禅をされ、私を見下ろしてとつとつと語り始めた。<br><br>脇では老僧がひとり、目を閉じ手を合わせていた。<br><br><br>私は子供の頃より仏教の教えに心ひかれました。<br><br>青年時代には仏門に帰依して出家し、一生を捧げて、弱肉強食の世の中で苦しむ衆生を救う誓願を立てました。<br><br>そして湯殿山大権現を信仰し、大日坊を拠点として人々の教化につとめました。<br><br>さらに「自分は何ものか」を知るために、２０代より即身仏を志し、木食の行に入りました。<br><br>米穀を断ち、木の実を食べて修行するこの行は難行苦行でしたが、次第に私の心は澄んできました。<br><br>この修行は７０年余り続きました。<br><br>天明３年、９６歳になった私は仏さまのお声に導かれ、かねて用意しておいた土中の穴に下りて、念仏をと<br>なえておりました。<br><br>ある夜のこと、私は満天の星が輝く天空を舞う夢をみました。<br><br>呼吸が止まり私の躰は死にましたが、魂はその後も生き続けました。<br><br>土中の穴に挿して置いた竹筒から念仏が途絶えたのを知り村人たちがやって来ました。<br><br>『真如海上人さまが亡くなられたようだ。みな手伝っておくれ』<br><br>村人は私が座っていた土中の穴を崩し私を埋めました。<br><br>３年３ケ月後には私の躰から一切の有機物が消え、魂だけが残りました。<br><br>村人は私を掘り出し、洗い清めて乾燥しました。<br><br>それ以来彼らは私を即身仏としてあがめてくれています。<br><br><br>今日は訪ねていただき嬉しく思います。<br><br>娑婆の人とお話するのは今も私の務めです。<br><br>今度はあなたの悩みをお聞かせください。<br><br>私は近ごろ病気がちなこと、死の不安について話し始めた。
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<link>https://ameblo.jp/kitakamigawanoashi/entry-12486628530.html</link>
<pubDate>Tue, 24 Oct 2017 00:37:41 +0900</pubDate>
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<title>山形県川西町はダリヤの園</title>
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<![CDATA[ <p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/8a/96/j/o1280096014482131524.jpg" alt="イメージ 1" width="560" border="0"></p><p></p><p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/36/86/j/o1280096014482131542.jpg" alt="イメージ 2" width="560" border="0"></p><p></p>盲目の友人とダリヤ園を訪ねた。<br><br>ダリヤには香りもない。<br><br>しかしそれでも行きたいという。<br><br>満開だった。<br><br>黄色と白が好きだという。<br><br>曇り空の下でまりのような花がならんでいた。<br><br>白い手首をつかみ、手のひらにまりを乗せてあげた。<br><br>ありがとうと微笑んだ。
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<link>https://ameblo.jp/kitakamigawanoashi/entry-12486628529.html</link>
<pubDate>Thu, 12 Oct 2017 00:17:59 +0900</pubDate>
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<title>東沢バラ園</title>
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<![CDATA[ <p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/dd/db/j/o1024076814482131440.jpg" alt="イメージ 1" width="560" border="0"></p><p></p><p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/48/32/j/o1024076814482131465.jpg" alt="イメージ 2" width="560" border="0"></p><p></p><p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/c1/43/j/o1024076814482131478.jpg" alt="イメージ 3" width="560" border="0"></p><p></p><p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/fa/7e/j/o1024076814482131488.jpg" alt="イメージ 4" width="560" border="0"></p><p></p><p class="img"></p><p align="center"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20190626/23/kitakamigawanoashi/eb/90/j/o1024076814482131510.jpg" alt="イメージ 5" width="560" border="0"></p><p></p>　今年もバラ園に出かけた。快晴の下でバラを訪ね歩く楽しみは何ものにも換え難い。<br>少し風があった。ゲートに立つとバラの薫風に包まれた。こんな強い香りは、初めて<br>だった。この美しいバラ園は３０年前と何一つ変わっていない。ただ、かつてバラの香り<br>を楽しんだ人々は大部分が鬼籍に入り、ここにいる人々は新しい世代に違いない。こうして<br>人の生と死がバラに見守られて、音もなく続いて行く。バラもまた一雨くれば美しい姿を<br>一変し、破れた花びらが朽ちて地に落ちるのを待つ。<br>　バラは桜より百倍も美しい。しかし風に舞う桜吹雪と異なり、その末路は哀れである。
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<link>https://ameblo.jp/kitakamigawanoashi/entry-12486628522.html</link>
<pubDate>Tue, 13 Jun 2017 23:11:10 +0900</pubDate>
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