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<title>koorの小説blog</title>
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<title>多神世界　第七話　大いなる脅威</title>
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<![CDATA[ <p>青く綺麗に澄み切った空<br>その空の下 ここ火の里は……………荒れていた<br><br>交戦を続ける王族軍と革命軍は共に限界がきていた<br>兵士の数は圧倒的に革命軍が勝っているのだが疲労困憊<br>逆に王族軍は数こそ少ないものの妖族<br>勝負の終わりはまだまだ先のようだ………<br><br>明らかに実力では負けている革命軍<br>しかし彼等も馬鹿ではない。<br><br>長剣のような妖族の爪が振り下ろされ一人の人間が弾きながらも倒れ込む。<br>すかさず妖族がとどめに入るが、倒された人間は驚くほど冷静だった。<br>腰につけていた瓶を取り外し迫り来る相手に向かっておもいっきり投げつけた。<br>飛び散る硝子片と共に、黄色のような黄土色のような何やらヌルヌルした液体が妖族を包む。<br>突然の奇襲に驚いた妖族だったが、逆に行動を止めるどころか怒りをかってしまい再び眼光が人間を捕らえた。<br>しかし人間はひるまない。<br>ポケットから長方形の片手に収まるくらい小さい物を取り出し、キャップみたいな物を外した。<br>中にある小さいホイールみたいな物を親指で弾くように擦ると、なんとその長方形の物体から火があがったのだ。<br>再び振り下ろされる爪。人間は落ち着いて、その火を投げつけた。<br><br>激しく燃え上がる妖族。どうやら先程の液体は強い可燃性のものらしい。<br><br>この世のものとは思えないほどの奇声。おもわず人間は耳を塞いだ。<br><br><br><br><br><br><br>激戦を横目に城の前ではひそかに別動隊によってもう一つの作戦が始まっていた。<br><br>「組合番号03251番、ヒート・グラウクスン、これより正門突破を開始します」<br><br>何故無茶な正面突破なんかに別動体が臨むのかというと、彼等には強みがあったからだ、密約という強みが。<br><br>「こちら指令部、了解。すでに皇子から門番撤収完了は伝えられている。城門はもぬけの殻だ、突撃せよ。」<br><br>グラウクスンの掛け声と共に百人あまりの別動体が一気に突進する。<br>確かに城門には誰もいなかった…人間は…。<br><br>一人また一人と城門へ足を踏み入れる兵士。全ての兵士が場内に進入した、まさにその瞬間だった。<br><br>兵士達の前方を塞ぐように無数の妖族が現れた。<br>あまりの突然の出来事に一人また一人と後退りを始める。<br>最後尾の兵士が城門に片足をかけた、その瞬間彼は絶望した。<br>生暖かさが…人間とは違う生暖かさが後ろを囲っていた。<br>彼等との音信は「罠だ！」という絶望感で一杯の言葉と断末魔の声を最後に…途切れた。<br><br><br><br><br><br>指令部は混乱していた。皇子の裏切りだと言い出すものもいれば、もう無理だと諦め始めるものもいる。<br>もはや革命の意志を持っているのは、カナロ達とフェンリルだけだった。<br><br>「いくしかない…か」<br><br>マクネルには見えていた、このままでは負けるという事実。<br>残された手は大将を倒すこと、ただそれだけだった。<br>もちろん別動隊の役目もそれだった、そしてマクネルのこの言葉が本陣出撃を決定づけることになる。<br><br><br><br><br>革命軍の頭領フェンリルがカナロ率いる旅人部隊と共に先陣を切る</p><br><p>フルートの屈強な体を盾にして後ろからの攻撃を防ぎ前は残りのカナロをはじめ四名で戦うフェンリルの力は素晴らしかった。<br>予想していた五神の力こそないにしろ金の刺が付いたグローブから繰り出される格闘技の数々は妖族に引けをとらなかった。<br>また、リンも左手に持つ杖から水の神レインの力を借りて戦っていた。さすがの妖族といえどこのメンバーは厳しいようだ。<br><br>「見えた、城門だ！」<br><br>先頭を走るフェンリルがフロートまで届くように叫んだ。<br>あたりに緊張が走る。<br>そこは別動隊と音信が途絶えた場所だからだ。<br><br>フェンリルが城門前で制止を告げる。<br><br>緊張-----二文字では表現できない感情がまじっていた。<br>カナロが一歩、また一歩と歩きだし、フェンリルの横まで来ると自分が見てくる、とだけ伝え再び歩きだした。<br>守護霊に包まれた彼は土の里を出た時より遥かにたくましく見えた。<br>双剣樹李を構え慎重に進んでいく。<br>刀身は決して長くはない。<br>遠距離攻撃がきたときは弾けばいいが中距離は厳しい、そんなことを意識しながら一歩、また一歩。<br>肘から指の先くらいまでの刀身、対する妖族は姿・形は様々なのだが…体全身が武器<br>のようなもの、そう…明らかに負けていた。<br><br>城門を抜けると中庭が目の前に広がった。<br>緑の芝が綺麗に揃っていて中央には噴水、王の城とはこういう物なのだろうか。<br>右も左も城壁、逃げるための道は手前か前、すなわち城内しかない。<br>開けているようで、開けていない一本道、そんな一本道で危険を感じないわけがない。<br>中央の噴水まで足を運ぶと周囲を見渡す。危険な感じはするものの、特に監視しているものもいなく、また攻撃してくる様子も無い。<br>とりあえず、後ろで隠れているフェンリル達に進軍の合図をだす。<br>フェンリルがまず噴水まで走った。<br>一歩、二歩、三歩・・・・たどり着いた。<br>マクネル、リン、そして最後にフロートも後に続く。<br>誰もが不気味に思った。<br>おかしい、誰もいなさ過ぎる。<br>仮に別動隊がここでやられたとしていたら…考えたくは無いが残骸があるはず。しかしそれすらないのだ。<br>それでも確実にその瞬間はきていた、「噴水だ！！」という声とともに、周囲一体の地面が盛り上がる、囲まれた…数は３０といったところ。噴水の中にはその３０にやられた別動隊がいた。<br><br>城門側に８体、城内側にも８体、左右は７体。<br>対する革命軍は<br>城門側にフロート１人、城内側にフェンリルとリンの２人、左がカナロで右がマクネルそれぞれ１人。<br>圧倒的に不利な状況、一般人ならすぐに別動隊と同じ末路だっただろう。<br>一般人だったなら・・・。<br></p><br><br><p>己の筋肉を生かした斧で大きく切りつける攻撃は妖族すらしり込みをした。３匹は半分に切れ去った。<br>突然のことで驚きを隠せない妖族、しかし目の前の敵を葬り去るため二手に分かれて左右から攻撃を仕掛ける。<br>完全に正反対からの攻撃、通常ならば一方はくらうことになる回避不可能な状況、しかしフロートは全身を一回転させ左右からくる妖族を吹き飛ばすと、大回転を始めた。周囲に風がふく、芝がなびき次の瞬間妖族は８匹全て消え去っていた。<br><br></p><br><p>マクネルは冷静だった。<br>たとえ７匹が同時に襲ってこようとも、一歩たりとも動かなかった。<br>ただただ自分のテリトリーに入ってくるのを待っていた。<br>妖族の一匹が足を彼のテリトリーに踏み込む、次の瞬間その妖族は地面に足を取られた。周囲の妖族も気づくのが遅く、あっという間に妖族７匹は地面に足を取られ動けない状態となった。<br><br>「やっぱりまだまだ単純だな。」<br><br>彼はそういうと足を取られている妖族の間をすり抜けていく。嘲笑うように。<br>そうして城壁まで来ると、お茶目にバイバイと言って指を鳴らす。妖族が足を取られていったあたりは次々と地盤沈下を始めた。<br>彼の土魔法融解で足元の地層をゆるめておいたようだ。<br><br>「最後に人の役に立ててよかったな。」<br></p><br><p><br>フェンリルたちの戦況は最悪だ。<br>もともとあまり攻撃的ではないリンと、攻撃的ではあるが神の力がないフェンリル。<br>この２人で妖族を相手にするのは中々至難の業だった。<br>刀のような爪をもつ妖族の攻撃をリンはただただ水の膜を張って防いでいた。<br>右ストレートが妖族をとらえる、吹き飛ぶことはないが若干効いているのか、よろめく妖族。<br>リンもその一瞬を見逃さなかった。彼が噴水に向かって手をかざすと、不思議なことに噴水の水が球体となって彼の手の上に止まった。別動隊の無残な姿があらわになる。<br>彼はその水の乗った手を妖族達に向けてかざした。<br>その手がかざされると同時に水の球体が破裂したかのように妖族に向かって飛んでいった。<br>マシンガンのように次々と妖族の体を貫通していく、ぐらつく妖族。<br>フェンリルはその妖族達に止めをさした。<br><br></p><br><p>響く樹里の音。<br>カナロは８匹の猛攻に２本の剣と守護霊による鎧だけで耐えていた。<br>一匹の妖族の爪がカナロ目掛けて振り下ろされる。<br>その刃を右の剣ではじくと、次の瞬間懐に一歩で入り込み、二歩目で妖族の腹部を切<br>り裂き三歩目で切り捨てた。<br>あまりの速さに驚く妖族、その間を見逃さず１匹、また１匹と切り捨てていく。<br>樹里が鞘に納められたと同時に最後の妖族が切り捨てられた。<br><br><br><br><br>階段を駆け上がるとそこは王家への一本道だった<br>長い道には赤絨毯が引かれ左右にはグラン一族の部屋がずらっと並んでいた、その中で廊下の突き当たりにある三つの大きなドア、事前に聞いた話では左から息子、王、王妃らしいが…。<br><br>「フロート！！やれ！！」<br><br>カナロの掛け声と共にフロートのパンチがドアを打ち破る<br>妖族が待ち構えているであろう事を想定してフェンリルが戦闘体制で乗り込んだ。<br>大きな音と共に入り込んできた侵入者を無音で王の部屋は出迎えた<br>赤絨毯をひき壁には沢山の宝石類が飾られている目の前に広がる部屋は…深紅に染まっていた……目の前で既に息の切れかかっている独裁者の顔は恐怖に引きつっていた。<br><br>「グラングングルに間違いないよな？」<br><br>誰がいっただろうか<br>それは皆に同意を求める声であり決して独裁者に向けられたものではなかった…が誰も応えれなかった、そんなこともわからないくらい皆動揺していたのだ。<br><br>「父さん！！」<br><br>騒ぎが始まらないのに不審を感じたのか隣の部屋から皇子が出てきた右手に細剣を持ちどんな緊急時にも対応できるような体制だが今なら石を下から投げても取れそうにない。<br>カラーン…細剣が落ちたのを合図に皇子は完全に子どもに戻った悲鳴とも取れる身を裂くような泣き声<br>必死に父を呼ぶその声は虚しくそして哀しく部屋に響いていた<br></p><br><br><br><p><br>「クックックッッ貴様らが反抗勢力の頭首か」<br><br>右の隅にもたれかかるように立っていた‥恐怖が…立っていた<br><br>「残念ながら君達にかまっている暇は無い。火の里は取止めだ、次の仕事が待ってい<br>るんでね。」<br><br>そういってのけた恐怖は青と赤のメッシュがかかった髪と同色の瞳。鮮やかな色とは<br>打って変わり読み取れるのは絶望と恐怖、我々人間と変わらぬ形なのに感じるのは絶<br>対なる…悪。<br><br>「お…お前は……一体………」<br><br>恐怖で塞がっていた口をカナロだけがようやくひらいた。<br>マクネルも人間なのか？と続ける<br>恐怖はその言葉に顔を歪めた。色をつけるなら怒り色だ。<br>次の瞬間、左右の手から突然二色の炎を繰り出しカナロ達へと飛んできた。<br><br>「危ない！！」<br><br>左右へ回避する革命軍。あまりの奇襲に誰もが動揺していた。<br>その中皇子だけは細剣だけを握り締め、その恐怖へと立ち向かっていった。<br>怒りと悲しみがこめられた細剣による斬撃はあっさりと交わされて弾き飛ばされた。<br><br><br>「お前らなんぞに構っている暇など無いのだ。さらばだ諸君。」<br><br>そういうと恐怖を手を天井にあげた。<br>黒色のまがまがしいオーラ、あきらかにヤバイ。<br>誰もが逃げなきゃとおもっていた。<br>しかしまた同時に誰も動けなかった。<br>振り下ろされたまがまがしいオーラは全てを破壊する予感さえさせた。<br><br>フェンリルが「逃げろ！！」と叫ばなければ今頃全員死んでいたかもしれない。<br>全てを飲み込んでしまうような激しい音、そして光は閉ざされ、城は次々と壊れていく。<br>全員が非難したころには城そのものがほとんど原型を保っていなかった。<br>しばらく誰も動けなかった。<br>これでよかったのだろうか？<br>わからない、けれどもアイツは許せない。<br>恐らくあいつが影を引いていたのだろう。<br>怒りはこみ上げてきても、どうしても倒せる気がしない。<br>唖然と立ちすくむ力をなくした皇子と革命を追えたフェンリルが、ただただ立ちすくんでいた。<br><br><br><br><br><br>革命は終わりを告げた。<br><br>しかし平和はまだおとずれていない。<br><br>大いなる脅威が<br><br>その姿を見せ始めていた 。</p>
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<link>https://ameblo.jp/koor1192/entry-10019407781.html</link>
<pubDate>Sun, 05 Nov 2006 01:46:10 +0900</pubDate>
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<title>多神世界  雑談②</title>
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<![CDATA[ はぃどうもkoorです。<br>いや～お待たせしました、多神世界いよいよ第７話更新ですよぉ～。<br>それにしてもね！<br>何か急展開だね！<br>もぅ今回は戦闘シーン多いからね<br>まぁ楽しめるのではないかと思います。<br>それでは多神世界第七話「大いなる脅威」楽しんでよんでください！<br>ぁ感想もヨロシク！
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<link>https://ameblo.jp/koor1192/entry-10019429391.html</link>
<pubDate>Sun, 05 Nov 2006 01:22:13 +0900</pubDate>
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<title>多神世界 外伝 優雅な二人の会話 ①</title>
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<![CDATA[ カ「はぃどぅもカナロです」<br><br>マ「はぃはぃマクネルでございます」<br><br>カ「何かキャラ違くないか（笑）」<br><br>マ「だまれ」<br><br>カ「こぇ～よ」<br><br>マ「はぃというわけで、ついに三つ目の里というわけですけどね」<br><br>カ「無視かよ！」<br><br>マ「いや～にしても、ここまでキャラ濃い人ばっかでしたね。」<br><br>カ「あぁ…まぁオレとかな（笑）」<br><br>マ「えぇ～特にマスターアースなんかね。」<br><br>カ「また無視かよ！ってかボケ殺しかよ！！」<br><br>マ「もぅね。登場シーンこそ少ないけどね、上半身裸とかね！歩く猥褻物だね！」<br><br>カ「いやヒドイよ！てかお前もだよ！むしろ土の里全員だよ！」<br><br>マ「はぃそんなとこでネタがつきました」<br><br>カ「はぇ～よ！てかネタかよ！！」<br><br>マ「以上ハエがギャァギャァうるさいですが、この辺で」<br><br>カ「ぇ…ぁ…またね！」
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<link>https://ameblo.jp/koor1192/entry-10018776652.html</link>
<pubDate>Mon, 23 Oct 2006 19:54:11 +0900</pubDate>
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<title>多神世界　雑談①</title>
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<![CDATA[ <p>はいどうもkoorです。</p><p>ひさしぶりっていうか、作品をＵＰしてただけだから割と時はたってないんだけど。</p><p>とりあえずここまではもぅ作ってあったやつなんで一瞬にしてＵＰしちゃいました。</p><br><p>ここまでの話は結構稚拙な文章なんで申し訳ない。いやこれからも稚拙ですけど。</p><br><p>さてちょっとした裏話？というか、ここまでの里の状況を書いてみましょう。</p><br><p>土の里</p><p>　マクネル・カナロの故郷。</p><p>　マスターアースに秘密あり？</p><p>木の里</p><p>　オーク戦争後非常に他里に友好的</p><p>　ライト・フレイ姉弟の行く末は？</p><p>　エルム隊長の密会の意味は？</p><p>水の里</p><p>　リンの故郷</p><p>　マスターレインが友好的</p><p>火の里</p><p>　グラン一族が統制する里</p><p>　皇子はあまり乗り気ではない</p><p>　革命の動きあり</p><p>　背後に強大な勢力あり？</p><p>雷の里</p><p>　不明</p><p>慈愛の森</p><p>　フルートの故郷</p><p>　オーク戦争を起こしエルフ達に敗北</p><p>大国ピール？</p><p>　×××の血とは？</p><p>　大国ピールとは？</p><br><p>まぁこんな感じですよね。</p><p>これからも書いていくんでヨロシクですm。。m</p>
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<link>https://ameblo.jp/koor1192/entry-10018679605.html</link>
<pubDate>Sat, 21 Oct 2006 20:23:09 +0900</pubDate>
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<title>多神世界　第六話　火の里と絶対王政</title>
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<![CDATA[ <p>「お願いします！入れてください！」<br><br>どうやら先客がいるらしい<br><br>粘り強く交渉している青年は青い瞳を持ち年はマクネルほどはないだろう<br>顔は美しくかっこいいというより素敵というほうが合っている<br>結局あきらめて帰ってきた青年にとりあえず軽い挨拶を交わした<br><br>「私の名前はレイン・リンです。名前でわかると思いますが水の里出身です」<br><br>意外な事実に驚きつつとりあえず自己紹介をすることにした<br><br>「私はアース・カナロ、土の里出身です彼らは私の仲間であり親友でもある<br>アース・マクネルとオーガ・フロートです<br>オーガ・フロートは見て分かると思いますがオーク族です…しかし勘違いしないでください<br>人間の言葉を理解し誰よりも優しき心を持つオークです」<br><br>初対面では面食らうだろうやはり驚きを隠せないようだ<br>しかしその引きつった顔は十を待たずして笑顔に戻った<br><br>「…何族であろうと命あるもの…生きものに変わりません<br>それに長かれ短かれあなた達と旅をしてきたのでしょう？ならば危険はありませんよね？」<br><br>心がスーッと晴れていく<br>いるものだこういう人も<br><br>「ご理解ありがとうございます…ところでリンさんは何故旅を？」<br><br>素朴な疑問を投げ掛けたつもりだったのだが…<br>急に照れ臭そうに笑って口ごもってしまった<br><br>「いやいや…お恥ずかしい話ですが昔のように五里が一つになる…それを目指して世界を回るつもりなんです…<br>今世の中は重病に侵されています<br>同じ人間なのに境界線を作り互いを恨み…憎しみ…何か大切なものを見失ってる気がするんです<br>これらの原因は何だと思いますか？」<br><br>現実的で苦しい問いに答えようと頭で答えをさがすのだが次から次へと何ともいえない嬉しさが込み上げてきて思考を阻む<br>それにもまして何かやり遂げたわけではないのに何故か達成感が湧き出てきた<br>……急に世界が綺麗に見えた<br><br>「いやぁ嬉しいなぁ私たちもなんですよ五里の架け橋早く実現するといいですね…やはり病の原因は人間の心に問題があると思うのですが…」<br><br>何故か自分と同じ考えを持つ人に出会うと自分の考えが正しいと錯覚してしまう…<br><br>「ええその通りです<br>原因は心の廃れ<br>今人間の心は堅く凍ってしまっています<br>その氷が溶けないかぎり五里統一なんてありえません」<br><br>美しき瞳…その瞳の向こうに熱い何かを確かに感じた…<br><br>「大丈夫…溶けない氷はこの世にありません必ず世界は変わります…必ず…」<br><br>この熱い何かが俺たちの誇り…俺たちの原動力…<br>この熱い何かが必ず心を溶かす…いや溶かしてみせる…<br><br>「あのさぁ盛り上がってるとこ悪いんだけどまず目先のこと考えようぜ」<br><br>突如現実に連れ戻された<br><br>「そうだな…悪かった」<br><br>今、火の里は自己中心野郎が支配している…そんなところにどう乗り込むか…<br>木の里のように侵入してもよいが……あまり得策ではない<br><br>「とりあえず向こうの段差に座って話しましょう」<br><br>だれも異論はなく段差に向かっていこうとしたその瞬間突如予想外の出来事が起こった<br><br>「お待ちしておりました旅人様！中へどうぞ」<br><br>突然開いた門…予想外の発言にあっけをとられながらも偶然転がり込んできた幸運に誘われるまま中へと進む<br><br>理由も分からず呆気にとられている間にあれよあれよと民宿らしきものに連れていかれた<br>俺たちの決定権を無視するかのようにとても早歩きでは追い付けないほどの早さで歩く（走る）里民にイライラしてきたのだろうマクネルが珍しく叫んだ<br><br>「おい！ちょっと待てよ！いったいあんた何者なんだよ！名前ぐらい名乗ったらどうなんだ？」<br><br>まったく臆する事無く里民は進み続ける<br><br>「…すぐ分かりますよ<br>とにかくついてきてください…」<br><br>やがて里の中心部と思われるところに辿り着いた<br><br>「すげぇ！」「わぉ！」「なんと綺麗な…」「…でかい……」<br><br>そこにあるのは見事な城だった<br>綺麗な左右対称で細部に金箔がはられ絡まるツタが美しさを際立たせる<br><br>「まさかあそこへ…？」と言う間もなく「こちらです」と廃ビルへ促される<br><br>中は暗くエレベーターが一つだけある<br>里民は止まる事無くエレベーターに向かい<br><br>「組合番号00001番総隊長ヒート・フェンリル<br>天から見守る偉大な五神よこの火の里に巣食う悪魔を打ち払う我ら神の子に力を与えたまえ」<br><br>おそらく暗号だろう<br>なんだか物騒な台詞とともに里民は手をエレベーターにつけた<br>その場にいる誰もがエレベーターが開くと思っていただろう<br>ところが里民は突如しゃがみ壁を軽く叩きはじめた<br>カチリと何か鍵が外れるような音が響く<br>それだけ静かだったのだ<br>あまりに里民が次から次へと行動するので皆傍観するしかなかったのだ<br><br>「みなさん少々衝撃がありますが決して動じずにそのままでお願いします」<br><br>そういうとガチャリと鈍い音が響いた…と同時に一気に衝撃が体全身を駆け巡った<br><br>「これは…下に向かっているのか？」<br><br>振動と機械音が声をかき消し互いのコミュニケーションが断たれる<br>ライトが消え<br>視界が暗やみに包まれ<br>おもしろみのない機械音だけが…響き続けた<br><br>漆黒の闇に光がさす<br>闇を抜けたその先には…地獄が広がっていた<br>右へ左へ散らばる人骨<br>なかには腐りかけの者もいる<br><br>しかし動じる事無く死体や屍の上を歩く里民<br>多少戸惑いながらもしかたなくついていく<br><br>「彼らは…散っていった同士です」<br><br>里民は涙ぐみながら話を続ける<br><br>「わかりますか？これが火の里の現実です…グランが毎日少数民族から金を集め…我ら少数民族は辛い生活を強いられこのざまです<br>餓死したもの…病に倒れたもの…精神崩壊して自決したもの…」<br><br>里民の目に…悔しさと…悲しさが滴となってたまった…<br><br>「で…私たちに何の用があってここへ？」<br><br>痺れを切らしたのだろうかリンがついに話を切り出した<br><br>「もうお分りでしょう…私たちは明朝革命をおこします…その革命に参加していただきたいのです」<br><br><br><br>この心の痛みはなんだ？<br>父から里民達は私らをグラン一族を崇めるほどだ、と聞かされている<br>ところが最近窓から外を見ると里に活気がない…<br>今度里に降りてみよう…<br>人から聞かされたのではなく自分の目で里を見つめなおそう…<br><br><br><br>「何故こうなる前に革命を起こさなかったのですか？敵が私のようにオーク族でもないのに」<br><br>最もな話だ敵は王族とその配下だけのはず<br>決して勝てない相手ではないはず、この人数ならなおさらだ<br><br>「えぇ起こしたかったですよ…現に起こしたこともありました<br>確かに相手はオーク族ではありませんでした<br>人間でも無かった」<br><br>フルートが恐る恐る何ものかを尋ねた<br>答えはおれらの予想をはるかに超える存在だった<br><br>「相手は…妖族です」<br><br>とっさに「そんなことはありえない！」といいそうになったが…止めた<br>妖族とは本来無造作に人間を襲う殺人のためだけに生まれた存在<br>人間と手を組むなどありえるはずがない<br><br>「妖族に知能はなく決して徒党を組むようなやつらではないはずなのですが…<br>たしかに軍隊意識があるのです！現に王軍に手は出しません！」<br><br>今まで常識としてたしかに存在していた「何か」が今この瞬間に崩れ去った<br><br>「つまり妖族が知能を持ちそして王家と手を結んだ…と」<br><br>その場が凍り付いた<br>何もかも忘れただ一つの絶望的状況に気力を無くしていたのだ<br><br>「それで俺等旅人の協力が必要と…」<br><br>これで全ての謎が解けた<br>何故ここに呼ばれたか<br>何故門番に嘘をついてまで入里させたのか<br>心は決まった、しかし一筋の不安が頭をよぎる<br><br>「あなたたち火の里の人たちは何か特殊な力がありますか？」<br><br>に目をやる<br>マクネルが皆に見せるように左手を突き出した<br>何をするのかと辺りが静まるなか<br>マクネルが一声あげた<br>小さいエネルギー弾が現れ辺りを照らした<br><br>「…とまあこのようなものです」<br><br>一同呆気にとられているところを見ると…<br><br>「…いえ…そのようなものは…」<br><br>この里にはいないのか…<br>木の里では能力のある男子は自警団に入るという法律があった<br>そのためオーク相手にひるむ事無く戦いぬけたのだ<br>どの里にも同一だと思っていたが…<br><br>「能力もなしに妖族と戦うのは無謀であり不可能です<br>お気持ちはよくわかりますが無駄死にするより余生を楽しんでください」<br><br>振り返り立ち去ろうとする<br><br>「生き永らえ苦しみを味わい続けるくらいなら…死んだほうがましだ！」<br><br>里民の声が地下空間に響き渡る…即座に里民は自分の失礼を詫びた<br><br>「………もし…命を捨てる覚悟があるならば私たちは近々あそこにいる妖族達を倒しにいくのですが…それに協力してくれますか？」<br><br>地下空間に歓声が沸き上がった<br><br><br>夕暮れ時っと言っても地下空間にいるので目ではわからないのだが体内時計がそれを語っているのだ<br><br>その日は長い夜となった<br>貧しいにもかかわらず食事をご馳走してもらい<br>来たるべき革命に向けて体を休めた…五分で起こされるはめになったが<br><br>夜の静寂を大声が貫く<br><br>「お…お…皇子だぁ！」<br><br>皇子？えっと…つまり王がおそらくグラングングルだから…<br><br>「グラングングルの…息子？」<br><br>気品な服、あきらかに周りと違う服装に嫌でも視線が集まる<br>美しい顔からは不安と驚きがうかがえた<br><br>「これは…どうゆう事ですか？」<br><br>確か里民の話では彼は何も知らないとか…グラングングルは常に彼の前では善き王を演じ里民には平和な里を見せる事が義務づけられていた<br><br>「フェンリル！フェンリル！ここへ！」<br><br>声が終わったときにはすでに一人の里民がひざまずいていた<br><br>「おい、あれさっきの里民だろ？」<br><br>マクネルが眉をひそめて皇子をにらむ<br><br>「まぁまぁ彼に罪はないさ何も知らないんだから<br>それにわざわざ宮廷を抜けだして来たんだ<br>そうとうの優しい心をもっている証拠じゃないか」<br><br>彼は悪くはない………それは嘘だ<br>彼はたとえ知らなかった…知らされなかったとはいえ里の皇子でありながら里に一度も降りてこなかったのだ今の今まで…<br>彼にはもっと早く気付く義務があった今さら意味ないが……<br><br>「…………そうか…」<br><br>うなだれる皇子…その場で泣き崩れ、ただただ里民に謝り続けた<br><br>地下空間に反響して響く泣き声と謝罪の言葉<br>頭を何度も地面にうちつけ<br>ひたすら謝った<br><br>「私は…どうしたらいい？」<br><br>涙も乾き冷静さ取り戻した皇子はフェンリルと呼ばれる里民と地面に座って話し合っていた<br>ところがフェンリルは黙ったままである<br>マクネルが歩み寄っていく姿が目に入った<br><br>「できれば…ですが……」<br><br>皇子がフェンリルからマクネルの紹介を受けると握手をして座るようにうながす<br><br>「で……できれば…なんですか？」<br><br>あたりに緊張が走る<br><br>「明朝革命を起こします」<br><br>相手の反応を伺いまた話を続ける<br><br>「できれば協力願いたい」<br>これには全員が驚いた…話し手のマクネルを除いて<br>だれもが「黙って目をつぶっててほしい」とか黙認を想像させる発言を言うと思っていたからだ<br>一斉に視線全てが皇子に注がれる<br>多少予想していたとはいえ当然動揺を隠せずにそわそわしていた<br>それから皇子は革命に協力する代わりに王一族の命を助けることを要求してきた…しかしこれを革命軍が了承するはずもなく洞窟は一時騒然とした<br><br>「お願いします！あんなやつでも父なんです」<br><br>必死に了承をお願いする皇子…が革命軍も折れない<br><br>結局この騒動はフェンリルの和解案で終わりを迎えた<br>それは王一族の命は保障する代わりに火の里からの永久追放を命ずるものだった<br>つまり命はとらないから代わりに二度と顔を見せるな、という事だ<br><br>「甘すぎる！」「おれらは何万人も死んだんだぞ！」「奴らに死を！」<br>荒れ狂う革命軍をリンはたった一文で黙らした<br><br>「彼の協力なくしては革命は成功しません」<br><br>まぁ可能性が０では無いにしろかなり難しい状況にあるのは間違いない<br>それが敵の将軍がこっちについたとなれば…勝利は間違いないだろう<br><br>結局話はグラン一族の永久追放が条件で協力するという形でまとまった<br><br>この時はだれもが勝てると思っていた<br>妖族の背後にある大いなる脅威にだれも気付いていなかった…まだ…この時は</p><br><br><p>著 koor </p>
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<pubDate>Sat, 21 Oct 2006 19:44:20 +0900</pubDate>
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<title>多神世界　第五話　動き出した世界</title>
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<![CDATA[ <p>「明日ここを出て火の里に向かう用意をしておけ」<br><br>夜遅く帰ってきたと思ったら怒りを表にだしていきなり叫んだ<br><br>「どうしたカナロそんなに急く必要はないだろう」<br><br>おそらく何か理由があるのだろう……<br><br>「マスターリーフの命令だよ」<br><br>それだけ言うと貸してもらっている部屋に戻っていった<br><br>「フロート…支度をしておけよ」<br><br>郷に入れば郷に従え<br>そんな言葉があるようにその里の頭首が出てけといっているならそれは仕方のないこと<br>この里を離れなくてはいけないという悲しみと<br>この里もそうなのかという虚しさが同時にこみあげてきた……<br><br><br><br>「マスターリーフ！何故彼らを追いだすのですか？彼らはこの里を救った言わば<br>英雄みたいなものです<br>それを何故！」<br><br>マスターリーフの部屋で先ほど聞いた信じられない事実に感情を表にだして直談判する自警団隊長<br>「落ち着きなさいエルム隊長あなたらしくもない…彼らは英雄それは認めます<br>しかし彼らは土の里の人間です…ここは何処ですかエルム隊長？」<br><br>妙齢の女性が嫌味な顔でにっこり悪魔の笑みを浮かべる<br><br>「………………」<br><br>答えたくない…それが全てではないだろう<br><br>「答えなさい」<br><br>何故そこだけにこだわるのだ…<br><br>「…木の里です」 <br><br>同じ人間じゃないか……<br><br><br><br>「リーフ・フレイさんでしたよね？」<br><br>せっせっと片付け作業をする僕の脇でマクネルさんがフレイさんに話しかけた<br><br>「えっええ…はいそうですが…」<br><br>そうか…マクネルさん<br><br>「フロートから話は聞いていますライト君と話せますか？」<br><br>奥の部屋へ通され僕らは中央に何の色気もなくおいてあるベットに向かって歩いていった…<br><br>「君がライト君だね僕はアース・マクネルだ覚えてるかな？」<br><br>答えは意外なものだった<br>「ああ他の里からきたお兄ちゃんかぁ！」<br><br>声とは裏腹に顔は死んでいた<br><br>「その通り！今日は君の悩みを聞きにきたんだよ」<br><br>「…悩み？んーとね…………」<br><br>僕…正夢をみるんだ絶対<br><br>「正夢？」<br><br>「うん僕ねいろんな人の未来を夢でみてそれが全て現実になるんだ……<br>そのせいで恐がられて……」<br><br>ついに泣きだした<br><br>「顔を上げるんだライト君」<br><br>肩に手を置いて真っ正面に立つ<br><br>「未来は誰かに決定されるような柔いものではないよ自分で行動し自分で決定するものなんだ」<br><br>何故かマクネルさんも泣きだしそうだ<br><br>「でも…現に……！」<br><br>こっちは相変わらず泣いている<br><br>「それはきっと君が何もしなかったから誰かが動きださなきゃ変わるものも変わらないさ<br>君は誰かの夢を見たときその子に何か言ったかい？何かしてあげたかい？」<br><br>少年はただただ黙っているだけだった<br><br>「…いいかいライト君これだけは覚えておいて未来に決められた台本なんて無いんだ<br>だれかがふと何かを思いふと行動すればその瞬間未来は無限に広がるんだ」<br><br>それだけ言うと立ち上がりカナロさんを大声で呼ぶと玄関まで歩み寄った<br><br>「でも…君は未来の台本を作れる唯一の人間かもしれない…」<br><br>…外に出ていった<br><br>「ありがとうございました」<br><br>「何時か世界が平和になる日がきたら……またきます」<br><br>外は寒い…しかし…白い息は出なかった……<br><br><br><br>日は昇りはじめ正門の門番に会釈をした<br><br>「いよいよお別れだな…この里も………」<br><br>きれいな里だった……思い出も…あった<br>全て断ち切らなくてはいけない<br>未練を残してはいけないもし残してしまったら…<br>帰りたくなってきてしまうから弱気の末に逃げ場となってしまうから<br><br>「全軍敬礼！」<br><br>遠くから聞こえる声…それは開いた門の向こうから聞こえてきた<br><br>寸分の狂いもない…正義に生きた者達だからこそわかる里より世界より何より大切なもの………<br><br>「アース・カナロ！<br>アース・マクネル！<br>オーガ・フロート！<br>貴殿達の活躍は大いに評価できるものである！<br>我々はここに貴殿達の活躍に感謝し敬意を表するものである」<br><br>こういうの言い慣れてないのだろうか？<br>どこかしら違和感を感じた…<br><br>「かたっくるしい台詞は良いよ！俺たちは平和のために戦った！<br>それだけ……それだけだ！」<br><br>沸き上がる歓声<br>今まで通ってきた道は笑顔の木の里市民で埋めつくされていた<br><br>「ありがとう！」<br>「またきてくださ～い」「里なんか関係ねぇ！感謝してるぞ～！」<br><br>何故だか解らないが…一粒の雫が頬を伝わった<br><br>「…みんな！その気持ちを忘れないでください！あなた達のその気持ちが…必ず世界を変える！」<br>こんなに理解ある里はもうないだろう…だからこそ旅立つ…少しでもこういう里を増やすため…世界を…変えるため<br><br>歓声が止んだとき既に木の里は見えなくなっていた<br><br>「……良い里でしたね」<br>特別な思い出があるのだろう…フロートが遠い目で聞いてきた<br><br>「そうだな…」<br><br>目の前にはただっ広い野原終わりの見えない野原…<br>その光景はまるで俺たちの旅のようだった…<br>どんな広い野原だって…終りはあるんだ…と自分に言い聞かせ火の里目指し歩き続けるのであった<br>「じゃあ行ってきます」<br>綺麗な青い瞳のその向こうには希望に満ちた世界が広がっていた<br><br>「世界を頼んだぞ…」<br><br>旅立つ青年を見送る老人はかなりの年齢だが…心の中には若者に引けをとらない<br>熱き志があった<br><br>「まかしてくださいマスターレイン様……」<br><br>旅立ち…それは別れを意味する言葉<br>旅行くものと見送るもの<br>どちらも別れを惜しむのに何故人は旅立つのだろうか？<br>栄誉をつかむため？<br>巨万の富をつかむため？<br>…いいや<br>自分の誇りにかけて <br><br><br><br>胸が痛むのは何故だ？<br>自分が悪いことをしているとでも？<br>マスターヒートを父に持ち少数民族は皆まとまって皇子である僕を慕ってくれるのに<br>この胸が…心が痛むのは何故だ？<br><br><br><br>「なあカナロ。そういえばお前蠍雲はどうした？」<br><br>蠍雲…あれがなければ今頃俺たちがこの世にいたかどうか…<br><br>「あれは…返した」<br><br>あれを持ったときから分かっていた<br>あれは彼女の一族を守りたい一心で先祖が残したもの…俺が持つ権利はない<br><br>「え…ああ…そうだな」<br>さすがマクネル、一瞬にして全てを理解したようだ<br><br>「まあ代わりにエルムからこいつを貰ってきた」<br>腰から双剣を取り出す<br><br>「双剣・樹李（じゅり）何でも木の里に伝わる有り難い双剣らしいぜ」<br><br>「あーそう。まあ何でもいいけどさ」<br><br>確かにどーでもいいか<br><br>「あの…火の里てどんなとこなんですか？」<br><br>火の里<br>壁から聖なる火が常にで続け里を守り<br>五里の中で唯一多数民族が住む<br><br>「あそこはグラン一族が治めているんだろ？」<br><br>グラン一族<br>元帥グラングングルを中心に一代にして大財閥をたてワイロ政治を行い火の里を支配した一族<br>グラングングルはその財力を使い現在はマスターヒートの座にいる<br><br>「あれ？なんでグラングングルは神名がつかないんですか？」<br><br>神名とはヒートやアースなど名前の頭に付くものである<br><br>「無信者なんだろ。つーかおれらもそうだから俺の本当の名前はルナロカナロて訳」<br><br>静まり返る…これから先予想されるであろう未来に絶望を感じているのだ<br>「…最悪だな」<br><br>避けては通れない道<br><br>「行くしかないだろ」<br><br><br><br>その昔大国ピールにて<br><br>「×××様！大変でございます！ついに五大××が立ち上がりました！」<br>（これはなんだ？）<br><br>「くそ…なんとしても生きのびるのだ×××一族の血を絶やしてはならなんぞ！」<br><br>（そうか…先祖の話か）<br>…………カナロ！おいカナロ！<br><br>暗やみに一筋の光がさす<br>「いつまで寝てんだ行くぜ！」<br><br>ほのぼのとした朝<br>しかし心は夢のなか<br><br>「行くぞ！火の里は目の前だ！」<br><br><br><br>「本気ですか？エルム隊長！」<br><br>エルムの家で極秘に行われた副隊長との密会<br><br>「私は…本気だ！」<br><br>…密会は荒れていた<br><br>「……………私は…私達はあなたについていきますよ…どこまでも」<br><br>二人をつなぐのは信頼か上司と部下か<br>本心は定かではないが<br>とにかく進むべき道は見つかった！<br><br>「では私は隊に戻りこの事を話してきます」<br><br>立ち上がり荷物をまとめる副隊長<br><br>「ああ、頼んだぞ。私は一人協力してもらいたい人がいるのでな、その人のもとへ行ってくる」<br><br>「お兄ちゃん達今頃火の里についたかな？」<br><br>寒さも消え失せたある夜<br>「そうねえ…もう一ヵ月そろそろついてもおかしくないわね…」<br><br>扉を叩く音と共に、私ですエルムですという声が響いた<br><br>突然の来訪者に頭が理解できず混乱しながらも扉を開ける<br><br>「夜分遅く失礼しますリーフ・フレイさんですね？お話があって参りました」<br><br>噂でしか聞いたことなかったリーフ・エルム自警団総隊長が自分の目前にいることすら信じられないのに、その上お話があるだって？<br>とまあ思考が混乱しその場に座り込んでしまった<br>「大丈夫ですか？そんなに驚かれないでいただきたい例のオーク戦争以来あなたの事は有名ですので他里の人を受け入れた広い心の持ち主としてね」<br><br>知らなかった…自分がそんなに有名であったとは<br>「そ…それで話しと言うのは…？」<br><br>心臓が爆発してしまいそうだった…<br><br>「ええ…実は…………」<br><br><br><br>最近気付いた<br>里民が私を見る目…<br>里民が私と話すときの声…<br>全てから恐怖が感じ取れる…<br>いったい…火の里で何が起こっているというのだ！<br><br><br><br>「お話はよく解りました…しかし私にはライトがいます…ここを離れるわけには<br>…」<br><br>先ほど聞いた衝撃的な事実をよく噛み締め頭のなかで理解しようと努力した<br><br>「どうしても…ですか……………解りました…残念ですがしかたありません」<br><br>本当に残念そうに立ち上がり玄関に向かっていった<br>寂しそうな背中とは裏腹に何かこう…熱いものが感じ取られた…<br><br>「世界を変えますよ必ず。…失礼します」<br><br><br><br>「マスターアース！大変です！」<br><br>めずらしく警備隊長が許可なくドアを開けて入ってきた<br>その顔からも声からも驚きが感じ取られた<br><br>何事だ？声をかけるまもなく語りだした<br><br>「実は…例のカナロとマクネルが…木の里をオークの手から救ったと…」<br><br>全身から冷や汗が吹き出した気がした<br><br>「オークの手から救った？そんなばかな！オークの強さは妖族十匹分に匹敵するんだぞ？」<br><br>信じられない、信じたくない。そんな気持ちが声に熱をこめる<br><br>「旅の行商人から聞いた話なので…真意は解りませんが…調査隊がじき戻るので…しばしお待ちいただければ…」<br><br>……やはり血は争えないのか<br><br>「もうよい！下がれ…」<br><br>永きにわたって続いた大国時代が終わったのが約0500年前<br>世界がまた動こうとしているのか…<br><br>「500年間ついに終わりが見えたようだな………×××」<br><br><br><br><br><br>凍り付いていた世界に春はまだ訪れない<br>しかしゆっくり…ゆっくりと確実に溶けだしてきていた………… </p><br><br><p>著 koor</p>
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<pubDate>Sat, 21 Oct 2006 19:44:12 +0900</pubDate>
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<title>多神世界　第四話　オーク戦争とエルフ</title>
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<![CDATA[ <p>自警団本部は大騒ぎだった<br><br>この長い歴史の中でオークが集団で襲ってくるなんて前歴がなかったからだ<br><br>「エルム隊長！どうすれば…」<br>「エルム隊長！里民の退避…」<br>「エルム隊長！」<br>「エルム隊長」<br>「どうすれば？」<br><br>やかましい…<br><br>「落ち着け！」<br><br>静まり返る<br><br>「慌てては向こうの思うつぼだ！まずは落ち着きなさい」<br><br>ピンと張りつめた良い緊張が走っている<br><br>「よろしい…では我々はオークと徹底交戦することに決めた<br>負けは許されぬ<br>分かったら全軍配置につけ！」<br><br>本部に響くエルムの声<br>オークは既に木の里の目と鼻の先に来ていた<br><br><br>「…カナロさん大変です…チョットいいですか」<br><br>そういうとフロートは俺を廊下に呼んだ<br><br>「どした？」<br><br>「先ほど窓の向こうにオークの火をみました」<br><br>オークの火<br>オークは戦をするとき相手を威嚇するためか火を炊く<br><br>「まさか…オークが攻めてくるというのか？ここに？」<br><br>緊張がはしる<br><br>「おそらく…」<br><br>絶望的だ<br>信じられん<br><br>「あ…そういえば名前聞いてねえやお名前は？」<br><br>救ってくれた女性に声をかけた<br><br>「す…すいません私の名前はリーフ・フレイ彼は弟のリーフ・ライトです」<br><br>本当は名前なんて今はどうでもよかった<br>しかし大事な話をするのに名前が分からないのではやりにくい<br><br>「そうかではフレイ聞いてくれ<br>先ほどフロートがオークの火を目撃した…<br>意味はわかるね？<br>つまりオークが攻めてくる訳だ<br>今からその事実を伝えに自警団ヘ行かねばならない…我々も戦わねばならない<br>だが下っ端に言ったって何も変わらん<br>隊長の居場所と名前を教えてくれないか？」<br><br>声に力が入る<br>フレイは信じられない様子だ<br><br>「あ…え…と本部は家を出て真っすぐです<br>隊長の名前はリーフ・エルムと言います」<br><br>それを言っただけで限界のようだ<br><br>「ありがとう…いくぞ！」<br><br>一同外へ飛びたし走り出した<br><br>「マクネルさん…」<br><br>俺に聞こえないようにしているのか妙に小さい声<br><br>「ん？どした？」<br><br>「戦争は避けれませんよね…つまり…私達は…」<br><br>遮るようにマクネルが喋りだした<br><br>「オークと戦う<br>すなわちオークを殺す」<br><br>冷たく言い放った<br>仕方ない事なんだ<br><br>「それってオーク達がやった事と<br>何が違うんでしょうか？」<br><br>沈黙…<br><br>「難しいことだけど…いつか分かる日が来る…」<br><br>言い終わったときちょうど本部へついた…<br><br>「何者だ？止まれ！ここをどこだと思っている」<br><br>邪魔だ…<br><br>「下っ端では話にならん！どけぇ！」<br><br>飛んでくる弓を駆け抜け門番を突き飛ばし<br>正門をフロートに壊させ階段を駆け上がり<br>目の前についに隊長と思われるものを発見した<br><br>「リーフ・エルム隊長！先刻オークの火を目撃した！お分かりか？この里が危機なのだ！」<br><br>思いっきり叫んだ<br><br>「それは我らとて分かっている<br>そちらは何者か？<br>何をしに参ったのだ？」<br><br>叫ぶエルムの瞳からは絶対正義が感じられた<br><br>「そなたの絶対正義を信じた上で申し上げる<br>我々は土の里よりまいった五里を結ぶもの<br>アース・カナロ<br>そこの者は同じく土の里から来た<br>アース・マクネル<br>そこの大柄な男はオーク族出身の<br>オーガ・フロート<br>しかし人間の言葉を理解し<br>また生命の大切さをも知った優しきオークだ！<br>我らは全ての里の架け橋になるため<br>旅をしています<br>全ての里の平和を強く願っているため<br>私たちは今回木の里に訪れた危機を救うために<br>立ち上がります<br>どうか我らにも協力させてください<br>どうか御理解お願いいたします」<br><br>ざわつく本部<br>「他里のやつだってよ」<br>「オークもいるってよ」<br>「うわ」<br><br>何故分かってくれない<br>この世が変わらないではないか<br><br>「……いいだろう」<br><br>エルム隊長？まさか…<br><br>「ただし条件がある」<br><br>条件？<br><br>「なんでしょうか？」<br><br>「最前線に立て、そして木の里のために戦え」<br><br>そうだよ…<br>世の中分かってくれる人はいるんだよ<br><br>「御理解感謝します…」<br><br>なぜか不思議と涙が頬を伝わった<br><br>家に戻るとフレイが迎えてくれた<br><br>「話は通じましたか？」<br>心配そうに問う<br><br>「ああ信じられないがなんとかね…」<br><br>…フロートに落ち着きがない<br><br>「フロート」<br><br>フロートが振り返る<br><br>「信念を貫き通すことは勇気だが<br>信念を曲げることもまた勇気だ<br>今は分からなくてもいつか分かる日が来る<br>それが分かるまで君はここに残りなさい」<br><br>それがよいだろう…<br><br>「…わかりました」<br><br>「君はここに残りフレイとライトを守るんだ」<br><br>戦いは苦しくなるだろう、だが彼のためだ<br><br>「マクネル行くぞ」<br><br>家を出ようとしたとき…<br><br>「待ってください！これを……」<br><br>差し出した彼女の手には美しき刀があった<br><br>「これは見事な…名刀に入る一品だぞ！」<br><br>「父の遺品です蠍雲と言います<br>長い刀身で有名です、どうぞ」<br><br>刀を持ったとき不思議な力を感じた<br><br>「ありがとう…<br>お互い神の御加護のあらんことを…」<br><br>美しき剣を腰にさした<br><br>「行こう」<br><br>最前線はすでに戦いが始まっていた<br><br>「全力を尽くすぞマクネル」<br><br>守護霊降臨！<br><br>「こんなところで終わるわけには<br>いかないからな」<br><br>土敦魔法！<br><br><br><br>ついに火蓋が切って落とされた…<br><br><br>「ねえフロートさん私には無理なのかなぁ…」<br><br>静まり返る家に響く彼女の声<br><br>「なにが…ですか？」<br><br>「私はねずっと弟を支えてきたの<br>一人でね…父は病に倒れ母は私達を捨てたの<br>でもね最近私思うんだ…<br>なんで自分だけが苦しまなくては<br>いけないの？<br>なんで自分だけで弟を支えなければ<br>いけないの？<br>って思うの<br>私にだって安息の日々を送ることができる<br>権利があるはず<br>それなのに…」<br><br>そこまで言って彼女は泣き出した<br><br>頼れる人間などいない<br>自分がしっかりしなくては弟を守れない<br>そんなプレッシャーからか<br>彼女もまたノイローゼ状態に<br>なってしまったようだ<br><br>「自分だけ…なんて<br>勝手な事言わないでください<br>ライト君も苦しいんです<br>それに何も心配することなどありません<br>必ず努力は報われます」<br><br>「努力は…報われる…か……」<br><br>「この世に生きる全ての生き物は<br>必ず良いことと悪いことが<br>ピッタリ同じ数になるそうです<br>悪いこと続きの後には必ず<br>良いことがあります<br>その悪いことが長ければ長いほど<br>後には大きな幸せが訪れます<br>それを何より信じさせてくれたのが<br>あの二人ですから…だから…その…」<br><br>もう言葉は必要なかった<br>そこに安息の空間がうまれた…<br><br><br><br>蠍雲を見事に扱い<br>己の身体能力の高さを兼ねそろえた彼は<br>見事に前線で善戦を続けた<br>木の里を囲むように森があるため<br>どう考えても不利な戦<br>しかし戦うものに迷いなどなかった<br>しかし気持ちだけで戦に勝てるわけではない<br>ついに確かなる力の差が出始めた<br><br>各地で撤退命令が下されるなか<br>正門の最前線だけは敵の進行を防いでいた<br><br>特に最前線で戦っている二人の戦士は<br>めざましい活躍をしていた<br>一人は距離をとり魔法攻撃を繰り出し<br>もう一人は長い剣を扱う勇気ある青年<br><br>それは絶望的な光景だった<br>燃える草原<br>進行してくるオーク<br>もはや里陥落は目の前に見えた<br><br><br><br>「撤退しろー！撤退だー！」<br><br>くそ…ここにきて退くのか<br><br>「カナロ急げ！」<br><br>響くマクネルの声<br><br>「わかってる！先に行け！」<br><br>負けるわけにはいかない<br>しかし…苦しい<br><br>「……リンシア…」<br><br>無念の退却を…はじめた<br><br><br><br>「ここまでか…」<br><br>絶望的な状況<br>隊長という役職だからこそ分かる隊員の疲労度と絶望感<br>あきらめる…<br>頭に死という言葉がよぎったときはすでに負けというらしい<br>もはやこれまで…<br><br>「エルム隊長！なにをあきらめているのですか！」<br><br>他里の者ではないか…たしかカナロだったか<br><br>「しかし！現状どう考えても…」<br><br>「やかましい！」<br><br>突然怒涛のように怒り出した<br><br>「あきらめたって何になる？人間あきらめたら<br>そこで終わりなんだよ！大切なのは今できる限りの<br>最大限の努力をすることだ！」<br><br>「ならどうしろと言うのだ！？」<br><br>気持ちがこもってしまう<br>「…あなたはエルフを信じますか？」<br><br>エルフ<br>五里がまだ一つだった頃当時国を仕切っていた<br>王族と深い関わりを持っていたとされる伝説の種族<br>弓と華麗な動き及び魔法を使いこなす<br><br>「確かに知ってはいるが…伝説の生き物だろう」<br><br>「それは…どうでしょうか万に一つの可能性が<br>無いとは言えないのでは」<br><br>「…だがいたとしてもどうしろと？」<br><br><br>「オークの火の意味をご存じですか？」<br><br>なにを突然<br><br>「いや…知らないな」<br><br>「あれは敵に対する威嚇とともにエルフに対しての対抗意識の現れなんです<br>その昔オークとエルフは互いに対抗していた<br>何故かと言われたら森に対しての生き方の見解の相違といったとこでしょう<br>それがゆえに敵に対して自分はこんなに活躍してるんだと言うことを相手に見せ<br>つけているんです<br>つまりエルフにも戦う前に必ずエルフの火というのを炊きます<br>それは青い光をはなつ不思議な火です<br>私を信じてくれるなら青の火を炊くすべを教えます<br>隊長！火を炊けばきっとエルフが来てくれます！」<br><br>とても信じれない…だが信じたい<br><br>「…良いだろう！その話信じる事にする」<br><br><br><br>本部から駆け出すエルムとカナロ<br>二人は高い山まで行くと線香のようなものを取り出した<br>カナロがそれに火を点けるとたちまち火は青くなり天へと上がった…<br>するとどうだろう青の火が次々と現れ<br>森からオークの数の倍だけエルフが現れた<br>もはやオークは逃げ出すしかなかった<br><br>「リンシア…来てくれたか」<br><br>そう言うとエルフの少女が向こうから歩み寄ってきた<br><br>「ええ…カナロ様あなたのためなら」<br><br>それまでの地獄から一気に解放された<br>誰もが奇跡だと思った<br>誰もが生きている喜びを噛みしめた…一人を除いて<br><br>「リンシア感謝するぞ」<br><br>目の前の奇跡を起こした二人は互いに手を握りあった<br><br>「いえ……の恩に………たま…です、よ…ぞ御…事でカナロ……。」<br><br>よく聞き取れない<br><br>だが敬語を使っていることは確かだ<br><br>「いや…きみらの……を考え…に勝…な…ねして…当に…し…ない<br>いつか必ず……る…平和という…で」<br><br>やっぱり聞き取れない<br>…しかしコイツはいったい何者？<br>目の前の奇跡を起こした一人の少年が…少年に見えなかった<br><br><br><br>「エルフいたんだなあ…」<br><br>もう次々と通りすぎていく事態をただただ<br>傍観するしかなかった俺はふと<br>フロートの存在を思い出した<br><br>「やば…忘れてた！」<br><br>後ろに流れていく景色の中には希望しか感じられなかった<br><br>「フロート！」<br><br>思いっきりドアを開けた<br><br>はて？誰もいない…<br><br>次の瞬間大きな斧が俺めがけて振り下ろされた<br><br>身をひるがえしこれを避けると<br>敵の顔を見てビックリ…というか呆れた<br><br>「フロート！止めろ！俺だ！マクネルだ！」<br><br>ピタっと斧が止まる<br><br>「すっすいません！」<br><br>必死に謝るフロート<br><br>「まあいいよ当たってないしね<br>それより無事か？」<br><br>フロートは無事なのは分かった<br><br>「ええ…大丈夫です二人は奥の寝室に」<br><br>良かった…<br><br>「で…どうなりました？」<br><br>笑顔がこぼれる<br>拳を突き上げ思わず叫んでしまった<br><br>「我々の勝利だ！」<br><br><br>白い息は…もうでなかった<br>それは決して寒くないわけではない<br>ただ今は寒さを感じないのだ<br>ただ今は希望という喜びしか感じないのだ<br>地獄から解放された<br>死の恐怖から解放された<br><br>長らく忘れていた…<br>そうだ…これが…<br><br>平和だ </p><br><br><p>著 koor</p>
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<link>https://ameblo.jp/koor1192/entry-10018676942.html</link>
<pubDate>Sat, 21 Oct 2006 19:43:17 +0900</pubDate>
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<title>多神世界　第三話　木の里侵入大作戦</title>
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<![CDATA[ <p>季節は春<br>生き物たちが長い眠りからさめ活動を始める頃<br><br>私はいつものように弟ライトの看病をしている<br><br>病名不明<br>対抗策…なし<br><br>絶望的な状況<br>終わりの見えぬ看病を私は続けている…<br><br>弟ライトには生まれつき変な能力があった<br>正夢を必ず見ることのできる<br>神が与えてくれた素敵な能力のはずだった…<br>少なくとも最初はそう思っていた…<br>彼は最初学校の中で人気者だった<br>先生の抜き打ちテストを前日に見抜いてしまったり<br>天気の予報は毎日的中していた<br>不思議なクラスメートを周りが慕うのは<br>ごくごく自然なことだった<br><br>そんな彼にある日転機が訪れる<br><br>ある夜<br>ライトは友達が事故にあって死んでしまう夢をみた<br>しかしこればかりは彼も信じなく普通に<br>学校へいきこの事は黙っていた<br>しかし…その友達はその日の夕方亡くなった…<br>それからというものある日突然死の夢をみて<br>これが現実になる…という現象が数回続いた<br>弟はついにこの事を信じクラスメートに話した<br>すると周りは急に青ざめ<br>突如<br><br>「…おまえのせいだ…」<br>「この悪魔！私たちの前から消えてよ！」<br>「よるな！」<br><br><br><br>とまあこんな感じでいわゆるイジメという<br>やつにあった<br>弟は家に引きこもるようになってしまった<br>そんなことお構いなしに彼の正夢は止まらなかった<br><br>ある日は父の死を予測し<br>またある日は母が私たちを捨てる事を予測し<br>これら全て当ててきた<br><br>遂に彼は倒れた<br><br>精神が崩壊してしまったのだ<br>当時彼は植物人間に近い状態でしたあれから<br>３年彼はすでに１２歳になり私は花の１８を<br>迎えたというのに相変わらず弟の看病を<br>続けているそのかいあってか植物人間状態から奇跡的に寝たきりの状態まで回復した<br>しかし正夢は止まらなかった<br><br>弟ライトは今現在睡眠中<br>それもそのはず時は既に新しい日を迎えていた<br><br>「ねえ…お姉ちゃん」<br><br>突如の事でかなりビックリした<br><br>「ライト～ビックリさせないでよー<br>起きてたの？で…何？」<br><br>「僕…また夢を見たんだ」<br><br>緊張が走る<br><br>「…ど、どんな？」<br><br>声が震えてしまう<br>それもそのはず<br>もしかしたら死の宣告をされるかもしれないのだから<br><br>「うん…お姉ちゃんが遠くにいっちゃう夢…<br>どんなに喋りかけても応えてくれないんだ…ひどいよ…」<br><br>遠くにいっちゃう…か<br>死の宣告ともとれるその夢に対して私は何と<br>応えれば良いのか分からなくなった<br><br>「…お姉ちゃん？」<br><br>「…結局遠くに行く行かないは私の意思でしょ？<br>大丈夫単なる夢よ」<br><br>そう信じよう…<br><br>「そうだね…お休みフレイ姉ちゃん」<br><br>「お休みライト」<br><br>胸騒ぎがする<br>気が滅入ってるのかも<br>少し外の空気を吸いに行こう……<br><br>外は少しまだ冬の寒さが残っている<br>白い息がフーと現れ消えた…<br><br>「気が滅入らないわけないよね…<br>今まで全ての夢が現実になり<br>全ての夢が正夢になってきたんだもん…<br>遠くに行く…かぁ………………なんか向こうが<br>騒がしい行ってみよう」<br><br>里を囲む壁<br>その壁を三人の見慣れない生き物達が走ってきた<br>その後ろには警察<br><br>「こっちです！早く！」<br><br>そう叫ぶと彼らは私の後をついてきた<br>私は町をかいくぐり自分の家へとたどり着いた<br>彼らと共に<br><br>何故彼らを救ったのかは分からない<br>だけど不思議と<br>恐怖心だけは消えていた<br><br>また白い息が…消えた<br><br><br>木の里<br>里を石の壁が囲み里内は植物で覆い尽くされている<br><br>「だ～ここまでくると空気がうまいね～なあ？」<br><br>「そうだな…」<br>「そうですね」<br><br>二つの応答<br>一つは幼い声<br>もう一つは大人びた声<br><br>幼い声は言った<br><br>「でも僕は森にいましたからあんまり感じませんね」<br><br>「そうだったな」<br><br>聞こえる高笑い<br><br>「やかましいぞカナロ黙れ木の里は目の前だぞ」<br><br>カナロと呼ばれた少年は大人びた声に戒められた<br><br>「堅いこと言うなよーせっかく仲間増えたんだからさ<br>明るく行こうぜなあフロート？」<br><br>フロートと呼ばれた少年は全身にローブを着て<br>その身を隠していた<br><br>「え…まあそうですね！堅いこと言わないで<br>くださいよマクネルさん」<br><br>マクネルと呼ばれた大人びた声は呆れた顔をした<br><br><br><br><br>「止まれ！」<br><br>番兵に叫ばれた<br><br>「交渉してくるよ」<br><br>カナロが歩み寄っていく<br><br>「無理だと思うけどね」<br><br>つぶやいてみた<br><br>「何故同じ生き物なのに信じ助け合えれないのでしょうか？」<br><br>本当に体はでかいのに気が小さく<br>おまけにお人好しのフロートが<br>いざってときに戦えるのだろうか？<br><br>「そうだな…でもそれが信じれない<br>世の中なんだよ今は…」<br><br>「だから僕らがいるんでしょ？」<br><br>優しい…<br><br>「そうだな…」<br><br>だが…優しすぎる…<br><br><br><br>「で！結局駄目だったわけだ」<br><br>マクネルがため息をついている<br><br>「…ゴメン」<br><br>何故こんな世の中になってしまったんだろうか<br>何故こんな世の中になる前に誰も止めなかったのだ…<br><br>「どうしましょう…あきらめますか？」<br><br>あきらめる？<br>冗談じゃない<br>しかしどうやって？<br>強行突破するか？<br>いや無理だ<br>木の里は比較的治安の良い里だ<br>警察もしっかりしてるにちがいない<br>前は駄目か…<br>それなら背後から忍び込むか？いやまて…危険か<br>しかし…<br><br>「なんか色々考えているみたいだな」<br><br>マクネルが語りかけてきた<br><br>「あ…ああ」<br><br>「俺等の心配なら無用だもともと死をも覚悟して里を出てきた<br>志し半ばで死ぬか成し遂げて死ぬか生き抜くか<br>それしか道はないんだろう？」<br><br>さすがマクネル<br>俺より年が上であるためか<br>言うことが違うね<br><br>「それに犠牲があるから救いがあるんだ」<br><br>スーと頭の中を何かが通り抜けていった<br><br>「よし！決めた！」<br><br><br>時は夜<br>生き物の大半が眠りにつき<br>残りが活動を始める頃<br>三人の生き物は<br>木の里裏側にて<br>活動を始めた<br><br>「フロート頼む静かにな」<br><br>頼んでおかないとこの前みたいに叫びそうで怖い<br><br>「分かってますって！行きますよーせ～の！」<br><br>高々と振り上げた手の先から繰り出されたマクネルは<br>城壁を軽がると乗り越えた<br><br>「さて…」<br><br>一つ深呼吸をした<br>白い息がフーと現れ…消えた<br><br>右手を高く突き上げ祈る<br>土敦魔法:土融解<br>特定の鉱物を含む壁を一時的に泥に変えることが出来る<br>ただし範囲を指定できないため天井までも解かし自分を<br>巻き込んでしまう可能性があるので閉塞的空間では使用不可能<br><br>「ったく不便だよな…」<br>右手を城壁につけ<br><br>「我が大地の神アースよ我に力を…融解！」<br><br>微妙に溶けきってない薄い壁一枚が残った<br>微妙にここだけ材質が違うのだろう<br><br>「うし…これで良しと」<br><br>そう言いながら火をつけたマッチを上に放り投げた<br><br><br><br>マクネルの合図を受けた俺はフロートに合図をだし<br>フロートが静かに壁を突いた<br>ボカっと鈍い音と共に壁に穴が開いた<br><br>「いきましょう」<br><br>俺とフロートが壁をくぐり抜けると後ろから<br>突然サイレンの音が響いてきた<br><br>「見つかったか…逃げるぞ」<br><br>壁沿いに走った<br><br>「とまりなさい！そこの君達！とまりなさい！」<br><br>着々とその差を縮められている<br><br>「カナロ！前！」<br><br>行き止まり！右は…くそ警察が…<br>ここまでか…<br><br>「万事休す…だな？」<br><br>俺は壁の横にハシゴが架かっているのを見つけた<br><br>「あれだ…あれをのぼるんだ!壁に上がれ！」<br><br>壁の上に上がるとまた走り出した<br>ここで捕まるわけにはいかない<br>ここであきらめるわけにはいかない<br><br>「すぐにまた追いつかれるだろう」<br><br>マクネルが言った<br>全てを悟り半あきらめ状態だ…<br><br>「くそが…」<br><br>その時だ<br>神の御導きか<br>それとも<br>偶然か<br>助けが来た<br><br>「こっちです！早く！」<br><br>誰だか分からない性別さえ分からない<br>しかしその人に賭けるしかなかった…<br><br>「行くぞ！」<br><br>まだ寒さの残る春<br>ずっと走っているためか<br>白い息が………<br><br><br><br><br>「大丈夫ですか？」<br><br>暖かい室内<br>まだ追われているような興奮冷めぬ状態の俺達を<br>諭すかのように話しかけてきた<br><br>今改まってだが<br>見てみると<br>女性で顔は美しく<br>年もそれなりにいっている<br>マクネルと同じぐらいの感じだ<br>なによりこの人から遠い日の母の匂いがした<br><br>「大丈夫だ…助けてくれてありがとう私の名は…」<br><br>詰まった<br>アースを言うべきか言わぬべきか<br>本名を言わぬべきか言うべきか<br>マクネル詰まるな自信を持って言うんだ！<br><br>「…私の名前はアース・マクネル土の里の人間です<br>彼は同じく土の里の人間アース・カナロでこちらの大柄な男はオーク族のオーガ・フロートです」<br>とんでもなく次々から飛び出してくる<br>驚愕の事実に驚きを隠せないようだ<br><br>「オーク族？」<br><br>恐れている<br>やはりそんなものか<br><br>「彼は確かにオーク族です<br>しかし人間の言葉を理解し喋ることができる<br>そしてなにより<br>命の大切さを知っている<br>だから人間を襲ったりしません<br>少し難しいことかも知れません<br>ですが御理解いただきたい」<br><br>彼女はフッと笑うとこう言った<br><br>「理解するも何もあなた達人間と同じ生活をしている以上<br>私も安全ですから」<br><br>美しきその笑顔<br>その裏に隠された悲しき人生を<br>この時見抜くことがまだ…できなかった<br><br><br><br>木の里自警団中央本部監査指令室にて<br><br>「あーこちら本部違法侵入者の捜索を打ち切り<br>一旦帰還すること…ふう」<br><br>そういうとパツンとマイクの電源を切った<br><br>「司令官！緊急事態でございます！」<br><br>ドアを突き破り監査長が飛び込んできた<br><br>「落ち着きなさいどうしました？」<br><br>落ち着きなさいといわれても無理<br>そんな顔をしている<br><br>「オ…オークが！」<br><br><br>木の里自警団隊長室にて<br><br>「エルム隊長緊急事態です！」<br><br>話を聞いた隊長は驚きを隠せない様子でこう言った<br><br>「な…オークが攻めてくるだと…！」 </p><br><br><p>著 koor</p>
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<link>https://ameblo.jp/koor1192/entry-10018676905.html</link>
<pubDate>Sat, 21 Oct 2006 19:42:15 +0900</pubDate>
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<title>多神世界　第二話　慈愛の森と孤独なオーク</title>
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<![CDATA[ <p>僕はだれだ？<br>もう長らく忘れている気がする<br>自分と同じ格好をしているのに話す言葉が違うのはどういうことだ？<br>分からない<br>同じ緑の体を持ち<br>同じ強靭な体を持ち<br>同じ武器を持つ<br>同じ種族のはずなのに…<br>違うのはなぜだ？<br>…僕は一体…だれなんだ？<br><br><br>森を前に俺らは腰が引けていた<br>殺風景な風景が広がっていた<br>またそれは<br>静かすぎて何処か怖さを感じさせた<br><br><br>「マクネル」<br><br>俺は呼びかけた<br><br>「………ん？」<br><br>「行こう…」<br><br>静寂の中地面を踏む音だけが響く<br>いつでも能力を発動できるように構え<br>最悪の場合いつでも逃げ出せるように準備をしていた<br><br>ピンと張りつめた雰囲気のなか<br><br>ついに恐れていた事態が起きた<br><br>土の中から突如妖族が現れ<br>飛びかかってきた<br><br>それも一匹や二匹ではない<br>十はいるだろう<br>なぜこんなにいるのか？<br>そんなの分からない<br>ただ一つ言えることは<br>勝ち目はない<br>逃げよう<br>走り出す<br>無我夢中で走る<br>ところが妖族は追ってこない<br>それはその先が危険であることを示していた<br>そんなことには気づかないカナロ達は気にすることなく<br>危険区域へとはいっていった…<br><br>森の色がより深くなってきた…<br><br>先に異変に気づいたのはマクネルの方だった<br><br>「お…おい妖族追ってこないぞ」<br><br>そんなばかなと思いながらも振りかえる<br><br>「ほんとだ…」<br><br>なぜ？<br>妖族は人間を殺したがるはず<br>なのに追ってこないというのは…<br><br>「まさか…！マクネル引き返せ！」<br><br>俺の心を悟ったのか全てを理解しその場から逃げようとする<br>しかし…<br>すでに俺達の周りには十人のオーク族が取り囲むように弓を構えていた<br><br><br>僕はだれだ？<br>もう長らく忘れている気がする<br>なぜ同じようで違う奴等に殴られなければならない？<br>なぜ同じようで違う奴等に迫害を受けなければならない？<br>オークなのにオークではない<br>なぜ………<br><br><br>ドスン！<br><br>響くニブイ落下音<br>ここはオークの牢獄か…<br>「カナロ生きてるか？」<br>どうやらアイツも無事なようだ<br><br>「ああ」<br><br>まったく俺らも運がない<br>牢獄の高さは二十メートルほど<br>体を鍛えてなければ今頃あの世行きだな……まてよ<br>と言うことは奴等は俺らが<br>死んだと思っているわけか…これは…ついてるかも<br><br>「マクネル！…マクネル……マクネル？」<br><br>牢獄から反応がない<br>目を走らせる……！<br>そこにいたのはマクネルだけではなかった…<br><br><br>僕はだれだ？<br>いやそれよりも君たちはだれだ？<br>突如上から落ちてきた体は違うが言葉はおなじ…<br>そんな君たちは一体…<br><br><br>「だれだ？」<br><br>この言葉に度肝を抜かれた<br><br>「お…オークが…喋った…？」<br><br>「君は……一体？いや言葉が通じるんだ…我々から名乗ろう<br>私の名前はアース・カナロ彼はアース・マクネル二人とも<br>土の里の住人です」<br><br>「僕は…フロート…オーガ・フロートだ…多分」<br><br>多分？口にしたつもりはなかった<br>が…伝わってしまったようだ<br><br>「不思議だろう？自己紹介で多分だなんて」<br><br>一つの思いが頭をよぎる、しかし…言うべきか迷った<br>…がやはり聞くとしよう<br><br>「…嫌な思い出でもあるのか？自己紹介に」<br><br>顔を曇らす<br><br>「…分からない……分からないよ…」<br><br>震えている…お互いに…<br><br>「分からない？何が？話してご覧よ気が楽になる」<br><br>「僕は一体何者なの？」<br><br>漠然と投げかけられた質問に頭の中を貫かれた気がした<br><br>「僕は親という者を知らない記憶があるときには<br>既に親という者はいなかった」<br><br>若くして捨てられたのだろうか？<br><br>「場所はどこだった？慈愛の森？」<br><br>「ううん、外の世界だったよ」<br><br>そんな馬鹿な…<br>名前から彼がオーク族であることは明確だ<br>なのに外の世界を知っている<br>ありえない矛盾している<br><br>「でも一つだけ幼いときの記憶があるんだ。<br>誰かは分からないけど僕に言ったとっても大切な言葉」<br><br>「大切な言葉？」<br><br>「うん○☆□※♀♂♯◆＃※♪○☆▲△＠◎て言葉。<br>カナロさん意味分かる？」<br><br>「分からない」<br><br>即答、それだけ聞いたことがない馴染みの薄い言葉だった<br><br>「まあ何にせよ君は今ここにいるわけだ、何故森に来たんだい？」<br><br>「なんでだろ？本能に任せて歩いただけだよ」<br><br>「何故牢獄に？」<br><br>「それは…最初森に来たときは自分と同じ体を持つ者に<br>会えて嬉しかったんだ…でも言ってる言葉は分からないし<br>何故か殴られた毎日のように殴られた…そしてここが僕の家ってわけさ」<br><br>言葉が違う故の迫害<br>許されることではない<br>だが怒れる立場でもない<br>種族は違えど<br>悪しき心は変わらず…か…<br><br>「森を出ようと思ったことは？」<br><br>突拍子な質問にマクネルが驚いていた<br><br>「出たいとは思う…だけど…頼る人がいないんだよ。<br>親もいない！兄弟も！友達も！<br>そんな僕にどうしろっていうんだ！いっそ僕なんて…」<br><br>その瞬間…俺…マクネルは驚くものを目にした………<br><br>目の前には<br>泣きじゃくるフロートを抱きよせるカナロの姿があった<br><br>「何があっても…自分が生まれてこなければ良かったなんて<br>言うんじゃない…この世に生まれてきた生き物に<br>そんなものいないからだ…」<br><br>泣きじゃくるフロートをなだめるカナロの姿は親そのものだった…<br><br>「ありがとう、カナロさん…」<br><br>まっ暗闇の中、昼か夜かすらわからない閉塞空間の中で偶然出会えた<br>自分を理解してくれる唯一の者…<br>今日がまた終わろうとしていたころだった…<br><br><br>「マクネル」<br><br>マクネルが目をさます<br><br>「んあ？」<br><br>ふぬけた声だ<br>自分が置かれている立場が分かっているのだろうか？<br><br>「ここを出る良い方法を思いついた」<br><br>「へーどんな？」<br><br>「フロート、君は本当に僕たちについてくる気はないんだね？」<br><br>「うん、カナロさん達に会えたことで自分の存在に少しだけ<br>意味がある気がしてきました、でもついて行っても僕は足手まといになるだけですから…」<br><br>「……そうか分かった、じゃあ一つだけ協力してくれ」<br><br>（まったくカナロも酷いよな足手まといになるなんて、<br>これっぽっちも思ってないのに…結局本人の<br>意思を最優先ってことか…）<br><br>「マクネル聞いているか？」<br><br>「あ…ああわりぃ寝てた」<br><br>あきれた顔をするなよ…<br><br>「…ようするに、この牢獄は壁が土だフロートの力が<br>あれば砕くのは容易なはず。一気にフロートが壁を砕いたら<br>木の里の方向に向かってダッシュだ」<br><br>「…成功するかね？」<br><br>かなり心配だった<br><br>「成功するかではない成功させるんだ！」<br><br>もうここまで来たら折れないからな…<br><br>「分かった行こう…」<br><br>スクッとフロートが立ち上がる<br><br>「フロート！頼むぜ！」<br><br>さ…さすがオーク族…体は小さくとも闘争心を見せると迫力が違う…<br><br>「ダアァァァリャァァァ！」<br><br>響くフロートの声…耳が痛くなりそうだ<br><br>緑の体から繰り出された右ストレートは牢獄の壁を粉々に粉砕した<br><br>「走れ！」<br><br>後ろにながれていく景色<br>飛び交うオークの弓矢を交わしながら走るのはかなりの集中を要した<br>そんな危機的状況も終わりが見えてきた<br>そう、森の終わりが見えたのだ<br><br>先頭を走っていたカナロが突如倒れた<br>こんな時に…いやこんな時だからこそかもしれない<br><br>「先に行け！」<br><br>言われたとおりにした<br>見捨てて森を抜けた<br>いち早く安息の瞬間を迎えることができた<br><br>振り返る<br><br>カナロも走り出していた<br><br>あとちょっと……！<br>いやなものを見た<br>絶望的な者を・・・<br><br>「カナロ！伏せろー！」<br><br>その時俺が見たもの…それは森の出口に横から突然オークが現れ<br>その強靭な斧で左から右になぎ切ろうとしていた<br>もう間に合う距離ではない<br>俺は目を閉じた<br><br>（許せ…カナロ…おまえを守ることができなかった…）<br><br>目を開けたとき俺は自分の目を疑った<br>オークがオークを…殴り飛ばしている…<br>そのとき一つの言葉が口から漏れた<br><br>「フロート…」<br><br><br><br>生まれてこなければよかった…<br>本当に心からそう思って生きてきた<br>生まれながらにして一人…<br>生まれながらにして孤独…<br>そんな苦しい世界から僕を助け出してくれた…<br>感謝してます<br>そうだ！せめて森の外までは行けなくとも境界線までは<br>見送りに行こう…？なんで皆騒いでいるんだ……！<br>いけない…カナロさん達が危ない！<br><br>オークが…カナロさんを殺そうとしてる…？<br><br>助けなきゃ！<br>オナジシュゾクヲコロスキカ？<br><br>でも…大切な人なんだ…<br>ショセンベッシュゾクダロウ？キミニハカンケイナイ<br><br>……そんなことないよ<br><br>ナンダト？<br><br>そうさ！あの人は別種族でも関係ない人でもない！<br><br>ナンダトイウノダ？<br><br>分からないのかい？…生き物さ！<br><br>もう一人の自分を倒した時僕は同じ種族を殴り飛ばした…<br><br><br><br>「助かったよ、ありがとうフロート」<br><br>もう森を出て結構来ていた<br>木の里もかすかに見える<br><br>「何においても貴方を助けたかった」<br><br>その顔は今までのビクビクしていた顔とは打って変わって<br>自信に満ちあふれていた…笑顔だった<br><br>「なんでそんなに変われたんだ？何が君を奮い立たせたんだい？」<br><br>ちょっと聞いてみた<br><br>「だってカナロさん言ってくれたじゃないですか<br>この世に生まれてこなければ良い生き物なんていないって<br>それはつまり<br>この世に消えて良い命なんて無いってことですよね？<br>だからこそ貴方を死なせたくは無かった」<br><br>しばらくしてカナロは突如笑い出した<br><br>「はは、さて木の里も目の前だ、フロート！<br>もう一度聞くぞ…ついてきてくれないか？」<br><br>沈黙の末<br>一つの答えを出した<br><br>「あなた達がよいと言うならば」<br><br>慈愛の森で偶然出会った孤独なオーク<br><br>オーガ・フロート<br><br>だれよりも命の重さを知り<br>だれよりも孤独の辛さを知った<br>彼を仲間に加え旅は続く…木の里へと…<br><br></p><p>著 koor<br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br>○☆□※♀♂♯◆＃※♪○☆▲△＠◎<br>君は………もない君……さ </p>
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<pubDate>Sat, 21 Oct 2006 19:41:12 +0900</pubDate>
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<title>多神世界　第一話　旅立ち</title>
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<![CDATA[ <p>これは遠く遠く昔の話…<br>この世界は五神とよばれる神の手によって作られた。<br>大地を作りしアース<br>大海を作りしレイン<br>生命を作りしリーフ<br>天空を作りしボルト<br>太陽を作りしヒート<br>五神が世界を作り生命のループを完成させると<br>五神は天に昇った<br><br>それからある程度するとこの世に人間というそれまでには例を見ない驚異的な知能・身体能力をもった生物が生まれた<br>人間には心があった、だからこそ五神に対する信心というのが生まれまたどの神が一番か、いつしかそうやって争うようになり争いは争いを呼びいつしか一つの大きな国でまとまっていた人間達は五つの軍となって戦争をはじめた<br>悲惨な大戦争の終わりに人間達は完全に五つに別れてしまった<br>五つの軍は互いに離れたとこで生活を始めた<br>五百年過ぎた今<br>五つの軍は五つの里となり相変わらず関わりは絶たれたままである…<br><br><br>土の里アースプレイス<br>土がかたどる神アースの像を中心に半径四十キロほど<br>里の中では大きい方である<br>この土の里に偉大な夢を志す一人の少年がいた<br>年は十代半ば<br>顔は童顔で髪と目の色は茶色<br>身長はわりと小さい方である<br><br>名を（アース・カナロ）と言う<br>アースの名がつくのは土の里の人間である証拠だ<br><br>礼拝堂にて神アースを前に祈るカナロ<br><br>「おーい行くぞー！」<br><br>決戦を前に俺は集中力を高めていた<br><br>「聞こえてんのかーカナロ！」<br><br>人が集中してるっつーのにやかましい奴だ…<br><br>「聞こえてるよ馬鹿みたいに声を出すな」<br><br>やかましいアイツの名は（アース・マクネル）名前から分かるように土の里の人間だ<br><br>「行こう」<br><br>立ち上がって振り返り向かう…<br><br>決戦の地へと…<br><br>土の里<br>土神アースを神として崇め大地と共に暮らしてきた<br>里の最北部にこの土の里を仕切る元帥(里長)の屋敷がある<br>俺らは今その館へと向かっているわけだが<br>何故かと言われると簡単に言えば里の外にでたいからだ<br>勝手にでればいいじゃないかと言う人がいるかも知れないが<br>この里は外出を認めていない<br>理由の一つに外は妖獣と呼ばれる化け物がうようよいて危険なため<br>二つ目に<br>他里との混血を防ぐため<br>誤って他里との血が混じった子供ができてしまった場合両親は死刑<br>子供は魔族とよばれ外に放り捨てられる<br>なぜ混血を嫌うのかは実際のところよくわかっていない<br>その二つの危険性がある外にそれでも出たい場合<br>脱里とよばれる里の籍を外す試験に臨む<br>その試験というのは里長の前で妖族を倒す、それだけ<br><br>籍を外したものは無信者と呼ばれ里外退去命令がくだり二度と元の里には帰るこ<br>とができない<br>そこまでリスクを負ってまでもなぜ外に出ようとするのか<br>それには人それぞれの志が強く関係していると思われる<br>少なくとも俺らはそうだ<br><br>「カナロ…おまえが三年前に一緒に外に出ようって初めて言われた時はビックリしたよ」<br><br>屋敷を目前に<br>マクネルが突然語り出した<br><br>「一緒に外に出て五里の友好のかけはしになろうじゃないか！神像を前にして、てめぇが言った台詞だぜ」<br><br>よくまぁそんな事を覚えているものだ<br><br>「いやなら帰ってもいいんだぜ？」<br><br>もちろんあいつが帰るわけないと分かっていたがね<br><br>「冗談じゃない三年ごしの約束を破るやつがいるかよ」<br><br>そうか。それだけ言うとチャイムを鳴らした<br><br>響くチャイム音<br><br>広間はわりと殺風景だった<br>元帥（マスターアース）は怪訝な顔をして椅子に座っていた<br><br>マスターアース様本日最後の脱里希望者でございます<br><br>どこからか響いてきたその声が止むと急に元帥は立ち上がり俺らに背を向け手を天にかざした<br><br>今気がついたのだが元帥の背中は……………すさまじい傷の跡で覆われていた<br>土の里は男子は上半身をあらわにしその筋肉を見せ合うという習慣がある<br>一瞬の間が一瞬に感じられなかった確かに長い間ではなかったはずだ…それなのに…<br>その微妙な沈黙をマスターアースが破った<br><br>「一つ問う…」<br><br>緊張がはしる<br><br>「きさまらは何故外に出たいのだ？」<br><br>マクネルが答えようとしたので<br>それを手で静止し代わりに答えた<br><br>「五里の架け橋になるためです」<br><br>包み隠さず答えた<br><br>「架け橋になる…だと？笑わせてくれる」<br><br>高笑いが広間に響いた<br><br>「例え何百年かかっても仮に私が死んだとしても私の意思を継ぐものが必ずやなしとげてくれます！」<br><br>声に力が入る<br><br>「なめたことを言うな青二才が！」<br><br>うなる大地<br>突如現れた地割れ<br>後ろに飛んでいなければ今頃二人ともあの世行きだ…<br><br>「いくぞ！」<br><br>掛け声と共に俺とマクネルは戦闘体制に入る<br>そして地割れの中から現れた妖族<br>姿は…なんといえば良いかとにかく気持ち悪い物体とでも言っておこう<br><br>妖族というのは外に生きる魔物で姿は多彩でまた力量もピンからキリまでいる<br>なぜ生まれたのかその起源は詳しくは分かっていない<br><br>マクネル！発動するぞ！<br><br>土の里の人間は（いや他里もかもしれない）年が十を過ぎると神の加護により力を得る<br>その能力は人それぞれで守りがメインの者もいれば<br>攻めがメインの者もいる<br>俺、アース・カナロの能力は…<br><br>守護神降臨！<br><br>六つのとがった岩がカナロを囲み<br>その岩全てに美しき光が灯った<br>次の瞬間<br>光がカナロを包みカナロは土の化身となった<br>土の鎧を纏い<br>土の兜を被り<br>土の小手を両手につけ<br>下半身も全て土でガードされていた<br>かろうじて人間っぽいのは顔と指と足の先だけだった…<br><br>声とともに飛び上がり右ストレートを妖族に喰らわす<br>退く妖族<br>やった…一瞬だけ安堵の空気がながれる<br><br>次の瞬間妖族は身をひるがえしその異形の右手から岩石を繰り出す<br>完全にカナロをとらえていた…はず…<br>しかし岩石はその目的を果たせずに突如砕けた<br>戸惑う妖族<br><br>「隙を見せるな戦闘に集中しろ」<br><br>俺の名はマクネル実は名家の生まれで家は裕福な方だ<br>カナロに会うまでは普通の人だったところがカナロに出会った直後の夜俺は１０歳を超える前に能力に目覚めた<br><br>土敦魔法（どとんまほう）<br><br>土に関する魔法を放てるようになった<br>これは神の御導きと思い俺はこの男についてきた<br>周りはそんな俺を許さなかった…<br><br>父が言う<br><br>「外にでるだと！マクネル！貴様どういうつもりだ！育ててやった恩を仇で返すつもりか！」<br><br>また母が言う<br><br>「そんなこと下等で野蛮な庶民がやることですわ！マクネルちゃん！お願いだから考え直して！」<br><br>……俺はキレた<br><br>「この世に生まれてきた人間に上も下もねぇんだ！庶民とか！貴族とか！そういった階級を表す言葉は最初からあることじたいおかしいんだ！なにが野蛮だ！なにが庶民だ！てめぇらのその偏見に満ちた腐った心のほうがよっぽど野蛮で卑劣だ！大体庶民てなんだ？金のない奴等か？お金があれば貴族？お金があれば幸せか？お金があればなんでもできるっていうのか？どうなんだ！父さん！」<br>うろたえる父がやっと発した言葉は<br>夢も希望もない現実感にあふれた言葉だった…<br><br>「あ…あぁそうさ金さえあればなんでもできる！何でも食べれる…そう何でも手に入る！世の中金が全てだ！」<br><br>「でも幸せだけは手に入らない…俺が幸せでなかったのだから…」<br><br>もはやこいつに何を言っても意味がない<br>俺は吐き捨てるように最後の言葉を言うと荷物を持ち家を出た<br>そして志を共にした友と一緒に第二の人生を歩みはじめた<br>その友が本気で妖族と戦って…そして…<br><br>勝った…<br><br>今なら自信を持って言える<br><br>俺は間違っていなかった………と<br><br>「マスターアース！」<br><br>広間に響くカナロの声<br><br>「我々は約束を果たした！外に出ることの了承をいただきたい！」<br><br>沈黙…長かった<br>めちゃめちゃ長かった…<br>そして長き沈黙はマスターアースの一言で破られた<br><br>「勝手にしろ…しょせん蟻の一匹や二匹動いた所で何も変わらん…」<br><br>その体は怒りに震えていた<br><br>「ありがとうございますマスターアース様…失礼します」<br><br>そういうと振り返り出ていくカナロに俺はついていった<br><br>マスターアースは…いや誰もが意味無き旅になるものと思っていた…<br>このときは…まだ…<br><br><br><br>もうどれくらい里から離れただろうか？<br>見送りはいなかった<br>もちろん期待をしていた訳ではないだけど…<br><br>「どうしたカナロ？足が止まってるぞ」<br><br>「あ…ああ…わりぃ」<br><br>心配そうに声をかけてくるマクネル<br><br>「これからまだ先は長いんだ気合い入れてけよ！」<br><br>ぽんと肩に手がおかれる<br>その手は少し…本当に少し震えていた<br><br>いくら強い精神を持った者でも<br>今まで危険とされてきた地にたった二人で足を踏み入れてる<br>腰が引けないわけがない<br>あのマクネルとて例外ではない<br><br>「ところでこれからどうするんだ？」<br><br>思考の世界から現実に連れ戻された<br><br>「…ああ、そうだな～とりあえず他里を回ってみたいな。他里の文化、他里の法律、他里の人間思想…あと…他里の食事とかな！」<br><br>極力笑顔でいったつもりだった<br><br>「そうだな！じゃあ行く里は襲われた時のために雷の里にするか」<br><br>「なんで雷の里と襲われた時が関係あるんだ？」<br><br>「仮の話だけど俺らと同じように、その里に関係のある能力を持つものがいるか<br>も知れないだろ」<br><br>「なるほど…」<br><br>ちょっとまてよ…<br><br>「…それならば木の里にしよう」<br><br>一瞬マクネルが呆気にとられた<br><br>「なぜ？」<br><br>本気にそう思った…率直な感想だった<br><br>「考えてみろよ、例え他里といえど五里の一つに変わりはないんだ。そんな里の一つでそう簡単に入れてくれるだろうか？まずないだろう。でもあえて下手にでることで油断を誘い里に入れてもらおうという作戦さ」<br><br>納得<br><br>「なるほど…頭いいな……そうなると慈愛の森を通るわけか」<br><br>慈愛の森<br>名前とはうって変わって、とても恐ろしい所で森の住民とよばれるオーク一族が住み着く<br>面積はかなり広く木の里に入るためには絶対通らなくてはならない<br><br>オーク族<br>人間とはことなる種類で詳しい起源は不明<br>特徴としては緑の体を持ち強靭な肉体と斧や爪などの武器を使いこなす<br>またオーク語と言う人間とは異なる言葉を話す<br>基本的に他種を嫌い人間はまったくと言っていいほど受け付けないとされている<br><br>「オーク族は人間を嫌うからな…戦っても苦しいし…」<br><br>ため息がこぼれる<br><br>「まあこれから始まる大冒険に比べたらましなもんさ！」<br><br>「…そうだな」<br><br>まだ寒さの残るころ<br>土の里から始まった大いなる旅<br>慈愛の森を目指し旅は続く… </p><br><p>著 koor</p>
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<pubDate>Sat, 21 Oct 2006 19:35:12 +0900</pubDate>
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