<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom">
<channel>
<title>王様の耳はロバの耳</title>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/</link>
<atom:link href="https://rssblog.ameba.jp/kuriaji/rss20.xml" rel="self" type="application/rss+xml" />
<atom:link rel="hub" href="http://pubsubhubbub.appspot.com" />
<description>王様の耳はロバの耳ー！！と叫ぶ壺のようなもの。</description>
<language>ja</language>
<item>
<title>移転のお知らせ</title>
<description>
<![CDATA[ <p>そもそも移転する必要があったのかという話。タイミングも悪いし。</p><p>そんなことはどうでもいいんだ。</p><br>↓URLクリックでジャンプします。<br><p><a href="http://873k.blog11.fc2.com/" target="_blank">http://873k.blog11.fc2.com/</a> </p><p>ブログ名：花咲か人間　になります。</p><br><p>デザイン等手を付つけてない箇所があるのでそれはご了承を。</p><p>右も左もわからないのでアドバイスいただけるとありがたいです。</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10421069555.html</link>
<pubDate>Mon, 28 Dec 2009 01:44:27 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>なにこれ難しい</title>
<description>
<![CDATA[ <p>思い立ったが吉日と寝る前に調べてみたんですよ。</p><p>そしてそこで始めてちゃんとブログ製作の手引きサイトを見たんです。</p><br><br><p>なんなのコレ……。</p><p>そこに書いてあった機能とほぼ同等の物がアメブロにも付いているのでしょう。</p><p>今まで手探りでやってましたがそりゃあ使いこなせるはずがありませんね。</p><br><p>そして移転を挫折しそうになりましたが、真夜中のテンションでブログ設立をしました。</p><p>今開設のために悪戦苦闘してます。</p><p>最低限体裁が整ったらこちらにurlを貼って完全に移転、という形にしたいと思います。</p><br><p>ちなみにろくに調べずに作ったのはFから始まって2で終わる三文字のとこです。</p><p>なんでそこにしたかって？</p><br><br><p><font size="4">最初に見た解説サイトがオススメしていたからです。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">マイナー好きを自負する私ですがブログに関しては知識が全くのゼロ。</font></p><p><font size="2">ならば先達の知恵をお借りするのが上策と考えた次第です。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">周りに聞けないんです、ハイ……。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">SEOｯﾃﾅﾝﾀﾞﾖｼﾗﾈｰﾖﾊﾞｶｼﾞｬﾈｰﾉﾓｳｸﾙｶｳﾜｰﾝ!!</font></p><p><font size="2">とかやってたら気づいたらこんな時間になってました。</font></p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10420398296.html</link>
<pubDate>Sun, 27 Dec 2009 06:17:15 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>そうだ、移転しよう</title>
<description>
<![CDATA[ <p>これはこれで気に入ってますがブログ名をいい加減正式に決めようと考えています。</p><p>そしてその結果、なぜかブログを移転しようという斜め上の結論が出ました。</p><p>理由はいくつかあります。</p><br><p>前提として、こんなアレなブログにも関わらず覗いていってくれる方が少数ながらいるらしいということ。</p><p>これは素直に嬉しいです。</p><p>しかしこれによって変更の際いくらか問題が出てくるのでは？　と、小心者らしい心配が生まれてしまいました。</p><br><br><p>・まずこれが一番大きいのですが、名前を変更したらややこしいことになるのではないかという危惧です。</p><p>毎日覗きに来るような物好きはいないと(悲しいことに)断言できるので、改称告知をしたところでそれが伝わらない可能性があります。</p><p>ならばいっそ移転をしてしまい、こちらの最新記事にそれを告知しておけば混乱は生まないだろうと考えます。</p><p>いちいちジャンプしてまで見たくないという方も多いでしょうが。</p><br><p>・SSうｐしちゃった。</p><p>つい勢いでうｐしちゃった。知らない方がほとんどでしょうが始めの方で「SSうｐる気はない。うｐるんならもう少し真面目にやる」と言いました。</p><p>掲示板に垂れ流す分には個人的には問題ありません。続きもの以外私が何を書いた人間かまでは誰もチェックしないでしょうし。</p><p>とは言っても移転したとしてもスタンスを変える気はありません。愚か者がわめき散らすつもりです。</p><p>言うならば気合いを入れ直したい。このSSを書いた奴はこんなダメ人間ですよとさらけ出す覚悟がほしい。</p><p>自分ヘタレですから……。</p><br><p>・弱小ブログにはアメーバ補正が強すぎる。</p><p>いつのまにやらありがたいことにアクセス数が千を越えてようです。そんなにおもしろいことを書いた覚えがありません。</p><p>ですのでこのブログに全く興味がない方が「アメーバ内で東方ネタで書いている」というだけで覗いてるものもカウントしているであろうことは想像に難くありません。</p><p>そういう形でお気に入りのブログを見つけることまで否定する気はありません。ですが、</p><br><p><font size="5"><font size="4">私の場合、どこで独り言を言っても変わらない気がするんですよね……。</font></font></p><br><br><br><p>他にも年末年始で時間的余裕があるとかいろいろ真面目な理由とかありますが、主にこの三つです。</p><p>ゆる～くやると言ってから、舌の根も乾かぬうちの移転発言ってどうなんでしょう？</p><p>逆に深く考えてないから出たんでしょうね。</p><p>ですのでやっぱや～めたとか言い出しかねません。</p><br><br><p>さて、ちょっと考えてみようかな。</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10420111428.html</link>
<pubDate>Sat, 26 Dec 2009 20:52:44 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>勇気が湧いてきた出来事</title>
<description>
<![CDATA[ <p>昨日、投稿して二十～三十分で何Hitかしていたようです。時間はもちろん真夜中。</p><p>ハハッ、一人身ワロス。</p><br><br><br><p><font size="4">私に勇気をわけに来てくれたんですね。恩にきます。</font></p><br><p>たとえタイトルにホイホイされただけでも、あの時間にＰＣの前に座っていた人の存在がわかっただけで私は戦えます。</p><br><p>高まったテンションに任せて表裏どちらかに投下してやろうと企んでスレチェック。</p><p>表：静まりかえっている。</p><p>裏：大量のSS書き様達が暴れまわっている。</p><p>そっと「閉じる」をクリックしました……。</p><p>私如きが入り込む隙なんてありませんでしたよっと。</p><br><br><p>そうだ、メモ帳から移すと変になると言いましたが、これは自分でＨＴＭLタグを付ければいい話みたいですね。</p><p>あれ……？　それって結構面倒臭くね。</p><br><br><br><p>ここ何日か真面目なことを書きすぎてしまいました。お馬鹿さんが真面目に考えている姿は見てて微笑ましいかもしれませんが、本人はかなり必死です。</p><p>ちょっと緩めにやりますか。</p><br><br><p>いつ真面目なことを書いたんだとか疑問を持つのは禁止です。</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10419577280.html</link>
<pubDate>Sat, 26 Dec 2009 00:19:58 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>クリスマス中止に伴い</title>
<description>
<![CDATA[ <p>例年なら恋人や友達と過ごしたり、カップルもしくはアベックに毒電波を送るのに忙しい方もお暇でしょう。</p><p>その暇つぶしにどうかとSSを書いてみました。</p><br><p>ちなみに前の日記でボツにしたものなので読む場合はそのつもりでお願いします。</p><p>しかし試行錯誤の結果思ったよりはまともな出来になったと思います。</p><br><p>一瞬この出来ならどちらかのスレに投下してもなんとかギリギリ大丈夫じゃないかという気の迷いが生じましたが、普段は推敲しまくりの上、投稿してからもたまに推敲をするような人間なので……</p><br><p>大まかなアイディアからプロット製作～うｐまでに二十四時間も経ってない物を投下する勇気が出ません。</p><p>大まかなアイディア出し含めても三十六時間経ってませんし。</p><p>というか実作業時間がどれくらいなのか計ろうと思ってたのに忘れてました。</p><br><br><br><p>ただ自分でも正直うまく書けてないと思います。もっと面白く、うまく調理できたネタです。</p><br><p>どんな中身なのかは前回の記事参照。</p><p>それでもよろしければどうぞ～。</p><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><p>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『三太苦労す』</p><br><br><br><p>　蛍雪の功という言葉がある。この言葉の通り、雪というものは意外なほど光を発する。<br>その光は今のように雪を降らせる分厚い雲によって太陽が隠されていてもなお、十分な明かりを提供してくれている。<br>この言葉ができることになった元の人物は雪の夜も勉学に励み難しい試験に挑み、見事合格した人物だという。ならば雪の日に明かりも点けず、読書に励む僕もまた大成する人間なのではないだろうか。</p><br><p>「いや、そんなことはないな。寂れた道具屋の店主が関の山だぜ」</p><br><p>　ストーブの前に縮こまっていた不吉な配色の娘が言う。わざわざこんな日にうちにまでストーブにあたりに来るあたり根性がある。<br>何も言ってはいないのに的確に否定しないでほしい。</p><br><p>「霖之助さんは考えてることがわかりやすすぎるのよ。そんなことでこの店やっていけるの？」</p><br><p>　湯呑みを傾けながら目出度い配色の娘が言う。<br>割と寒そうないでたちをしている。そのことを注意してみたことはあるけれど、今のところ改善の兆しは見られない。</p><br><p>「そんな心配をするならツケを返してくれないか」<br>「そのうちね」</p><br><p>　馬耳東風である。むしろどことなく他人事と思わせる口ぶりだ。<br>もしこの店が立ちいかなくなるとしたら、きっとその原因はツケではないだろうか。</p><br><p><br>「そんなことより香霖、聞いてくれ。昨日話した三太のことだが、私のところにも来たんだ！　もしかしたらいいやつっていうのは本当なのかもしれないな」</p><br><p>　かなり興奮した様子でしゃべり出す。どうやら相当嬉しいことだったらしい。</p><br><p>「魔理沙のところじゃなくてうちの神社ね。サンタは日本のものじゃないらしいけど、神社に来てもいいものなのかしら」<br>「いいんじゃないかい？　そもそもサンタについてふれ回ってたのは山の上の神社の巫女だ。どうやら昨日は妖怪も巻き込んで盛大に馬鹿騒ぎをしていたらしいよ」<br>「そんなものよね。でも能動的に騒ぐなんて外はどうなっているのかしら」</p><br><p>　おおよそ巫女らしいことは自分のためにしかしない霊夢がそんなことを言っても説得力がない。だが一応の自覚はあるようだ。</p><br><p><br>　大声で顛末を語り始める魔理沙と、自分のことを棚に上げて新入りの意識の低さを嘆く霊夢を見つつ、僕はやれやれと足首を軽くなぜた。</p><p><br></p><br><p><br></p><p>――時間は丸一日ほど遡る。</p><br><p><br>「なあなあなあなあ。三太って知ってるか？」</p><br><p>　とびっきりのごちそうでも見つけたかのように顔を輝かせながら魔理沙が言う。<br>しばらく続いた雪だが、今日は運よく晴れ間。外に積もった雪が眩しいことこの上ない。</p><br><p>「……初耳だな。何なんだい、その三太とやらは」</p><br><p>　また勝手にお茶を飲んでいた霊夢が酸っぱい顔でこちらを見てくる。おそらくなんども聞かされたのだろう。<br>もし僕が知っていると言ったところで魔理沙は「まあそう言うなって。三太っていうのは～～」と勝手に話し出すだろう。もしくはひどくつまらなそうな顔をしてむくれるのだ。</p><br><p>「三太っていうのはな、年の暮れの二十四日の夜に世界中のいい子の家に賄賂を贈るやつらしいんだ」<br>「なかなか良い言い回しだね」<br>「だろ？　きっと将来のための根回しに違いないぜ。なんて言ったって、そのいい子の基準が三太の独断なんだからな。お前は閻魔かって話だ」</p><br><p>　要は自分が三太にプレゼントがもらえるか不安だということなんだろう。<br>僕は少し意地悪な質問をしてみることにした。</p><br><p>「でも去年まではそんな話はしてなかったし、もらったこともないと言っていたじゃないか。三太からしてみればとっくに選外なんじゃないかい？」<br>「ところがどっこい。三太ってのは悪いやつでな、プレゼントをもらうにはこちらからもそれなりの接待をしなきゃいけないらしいんだ。ええと、なんだっけ霊夢？」<br>「クッキーや暖めた牛乳、ミルク粥なんかもいいって話ね。自分で何度も言ってたじゃない」<br>「そうだったそうだった。去年まではそれをやってなかったからな。今年はバッチリだ」</p><br><p>　右手に提げた手提げを見る。重そうなそれの中身は、ついさっきツケで売った様々な道具だ。その中には小麦粉やバターも含まれている。<br>和食派を自称する魔理沙の家にはそのようなものがなかったらしい。<br>　……三太の接待に使う食べ物として、うちに置いてある材料を使うことの是非に関してはあえて指摘しなかった。</p><br><p>「しかしそんな与太話、どこで仕入れてきたんだい？」</p><br><p>　そうだ。いままで知らなかった話を知るには幻想郷の情報網は狭すぎる。天狗たちの新聞もそういう面ではほとんど価値がないと言ってもいいだろう。<br>紅い館の住人か、もしくは――</p><br><p>「緑の巫女だ」</p><br><p>　緑の巫女らしい、僕も彼女がその話をしていることは知っていた。</p><br><p>「というわけで今日神社で酒盛りをするんだがどうだ？　迎え酒だ」<br>「それもいいけど実は野暮用があってね。里の方に顔を出さないといけないんだ」</p><br><p>　わざとらしい誤用については無視をした。</p><br><p>「里？」</p><br><p>　魔理沙と霊夢が同時に声をあげた。</p><br><p>「怪しいわね」<br>「ああ、怪しいぜ」<br>「何かよからぬことでもたくらんでそう。でなきゃ霖之助さんが自分から里なんて行くかしら」<br>「ほら、早く吐いて楽になれよ」</p><br><p>　ずいぶんな言いようだ。僕だってボランティアくらいする。<br>ただ体が言うことを聞いてくれず、詰め寄ってくるふたりから無意識に視線がずれてしまう。</p><br><p>「失礼なことを言ってくれる。ただボランティアに行くだけさ」<br>「ああ、よほど謝礼がいいのね」<br>「それなら納得だ」</p><br><p>　発言と同時に納得された。もしかして僕自身が思っているほど信用はないのだろうか。<br>しかしボランティアというのは実は嘘ではない。サンタの話は里にも届いているようで、サンタの扮装をして子供の相手をしてやってほしいと頼まれたのだ。<br>髪が白っぽくて普段見慣れない男が僕以外知り合いにいなかったらしい。<br>そんな消去法での選ばれ方や煩わしそうな仕事だが、みんなのためになるなら僕は協力をするつもりだ。</p><br><p><br>　謝礼はあくまでもそのついでに過ぎない。<br>謝礼を受け取ることで相手に気を使わせないようにするのだ。<br>ボランティアを報酬目的の仕事という形にすることでみんな幸せになれるのだ。<br>だから僕は謝礼を受け取らねばならない。例え僕自身がそれを望んでいなかったとしても。</p><br><br><br><br><br><p>「お疲れ様でした」</p><br><p>　ボランティアの依頼主である慧音が珈琲を淹れてきた。<br>目の前に置かれたコーラに似た色の液体からは湯気と芳しい香りが立ち昇っている。</p><br><p>「本当に疲れた……。いつもあんな感じなのかい？」<br>「まさか。普段見慣れない貴方が普段見慣れない服を着ていたのが珍しかったのでしょう」</p><br><p>　霖之助の向かいに座る。<br>未だ扮装のままの霖之助だが、慧音は今日は変わらずずっと私服、というかいつもの服だった。何着も同じ服を持っているのだろうか。</p><br><p>「しかしまさか貴方がこの話を引き受けてくれるとは思いませんでした」</p><br><p>　珈琲の香りを十分に楽しんでからカップを傾け、慌ててミルクを注ぐ。<br>霖之助はその様を小さく笑う。</p><br><p>「じつは子供が大好きなんだよ」<br>「嘘ですね」<br>「即答とはずいぶん失礼な話だ」</p><br><p>　彼は子供は嫌いではないが、やかましい声をあげる子供はあまり好きではないだけである。</p><br><p>「でもこういうのも何ですが、報酬も貴方のご期待に沿えるようなものではないと思うのですが」</p><br><p>「ああ、そこは気にしないでくれ。何しろこちらが提示した条件なのだから」</p><br><p>「ではいいのですか？　その……サンタクロースの衣装のみで」</p><br><p>　霖之助の脳裏に、半月ほど前から何度も何度も「三太の名字って何なんだろうな」と、「三太に来てもらうにはどうすればいいと思う？」と、言い続けてきた少女の姿がよぎる。<br>彼女は何もなければさぞかしがっかりするだろう。<br>本物が現れるならそれが一番いい。本物の前に偽物がひとり顔を出すだけだ。<br>本物が現れないなら、偽物が本物になるまで。</p><br><p>「布が必要のないときに山ほど手に入って必要なときにほとんど手に入らないとは、なかなかうまくいかないものだね」</p><br><p>　霖之助はそうとだけ答えて、それまで手をつけていなかったカップを一気に空にした。</p><br><p><br>「……妬けちゃうな」<br>「ん？　何か言ったかい？　少し考え事をしていた」<br>「私が小さい頃にこの習慣が伝わっていたら、私にも素敵なサンタさんが来てくれたかもしれないのにと言ったんですよ」</p><br><p>　慧音は時計をちらりと見る。いつの間にやら結構な時間になっていた。</p><br><p>「そろそろ行ったらどうです？　小さなお姫様が待ちくたびれてしまいますよ」<br>「待ちくたびれることはないだろうけど、酔い潰れてるかもしれない。じゃあここらで失礼しようかな」<br>「わかっていると思いますが、巫女の分のプレゼントを忘れてはいけませんよ。もし忘れたら死ぬまで笑いの種にします」</p><br><p>　そこまで馬鹿にしないでくれと言い残して、霖之助は揚々と出て行った。</p><p>　慧音はため息をひとつ、カップをふたつ片づける。</p><br><br><br><br><br><p>　想像以上に重いサンタ姿のまま、僕は雪をかき分けて歩いていた。<br>ふたりは共に神社にいるのは昼の話しで分かっている。分かっているいるのだが博麗神社には参拝客がほとんどいない。<br>よって道の雪かきなどされているわけがなく、動きづらい服装で歩きにくい道を進むはめになっていた。<br>　神社の近くまで来てから着替えればよかったと後悔し始めたちょうどその時、まるで見計らったかのようなタイミングで神社の背中が見えてきた。<br>それで僕はやっと着いたという安堵と平時よりどれほど時間がかかってしまったかという思考で、気を抜いてしまった。</p><br><p>　一瞬何が起きたか分からなかった。それでも端的に言うと、不意に崖から突き落とされた人というのはもしかしたら、こんな気分になるのではないかという体験をした。</p><br><p>　数秒ほどの時間を置いて、どうやら僕は罠にかかったらしいという結論が出た。<br>右足首のみが何かによって縛られて逆さに浮いている、という状況になりそうなのはそれだけしかない。<br>幸い鳴子のような装置とは連動されていないらしい。罠を仕掛けた者がすぐには現れないようだし、時間をかければ脱出自体はできそうだ。<br>　しかしこのひとつだけで罠が終わりだとは思えない。明らかに人間用のトラップを仕掛けてきている。<br>相手は……あの子らは三太を捕獲しようとしているようだ。引き下がるしかないだろう。<br>　罠から抜け出した後、しょうがないのでその場にプレゼント、彼女風に言うなら賄賂、状況的に言うなら献上品を置いて帰ることにした。</p><br><br><br><br><br><p>「それで朝になって見てみたら罠が作動した後があったんだ」<br>「へえ、じゃあ三太を捕まえたのかい」<br>「それが逃げられてたんだ。しかもそこで帰っていったみたいで第二、第三は起動してなかった」<br>「だからやるなら最初から魔法仕掛けの強力なのをやるべきよって言ったじゃない」<br>「でも見抜かれてへそ曲げられたら何も貰えないじゃないか」<br>「……そもそも罠を仕掛けなければいいじゃないか」</p><br><p>　魔理沙と霊夢は昨日の罠について反省と改善について話し合っている。<br>どうやら来年こそは全力で捕まえに行き、その賄賂たちを全部せしめる気でいるようだ。</p><br><p>「やれやれ、三太も苦労するね。ああそうだ、ということは今年は何ももらえなかったのかい？」</p><br><p>　できる限り無表情を作りながら質問をする。ふたり曰く、僕は表情に出やすい質らしいので少し心配だった。<br>ふたりともニヤリと笑いながらこちらを振り向く。<br>バレていたのかとドキリとしたが、違うらしい。</p><br><p>「それがね、気前がいいことにプレゼントが置いてあったの」<br>「三太って案外本当にいいやつなのかもしれないな」<br>「へえ、中身は見てみたのかい」</p><br><p>　揃って首を振る。</p><br><p>「せっかくだしここで開けてみようと思って持って来たぜ」<br>「ふたつ並べて置いてあったからどちらがどちらのか最初はわからなかったけど、これを見れば一目瞭然よね」</p><br><p>　取り出した箱には驚くべき装丁がなされていた。というか僕がそういう装丁をした。</p><br><p>片方の箱は黒、そこに白いレースのリボンが巻かれていた。<br>もう片方は紅、同じく白いレースのリボンで飾られている。</p><br><p>「なるほど、それは分かりやすい。じゃあ開けてみてくれ」</p><br><br><br><p>　霖之助はちらりと自分の箪笥を流し見る。<br>そこには、結局里の子供達と慧音にしか見せることのなかったサンタ服が仕舞われている。</p><br><br><br><p>了</p><br><br><br><br><br><p>投下しちゃマズイ……かなぁ。</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10418716214.html</link>
<pubDate>Thu, 24 Dec 2009 23:38:58 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>来た！　メインネタ来た！</title>
<description>
<![CDATA[ <p>キャラ崩壊ってレベルじゃなかったので断念。</p><br><p>もろにクリスマスネタだったので私の筆の速さだと10k(五千文字)程度で仕上げるのがやっとだろうけど。</p><p>元々掌編をちょろっと書いてみたのが私の出発点なので短くまとめるのは大した苦ではありません。むしろ筆が遅いので長すぎるくらいです。</p><br><br><p>気づいてる方が多いでしょうが、私は文章ではアラビア数字を極力使わないようにしています。しかし十kと書くのはさすがに抵抗があります。</p><p>あ、十キロバイトと書けばいいのか。</p><br><br><p>どうも私は霖之助を巻き込まれるタイプで考えてしまいがちです。彼は容赦なくノーを突きつけるタイプなんですけど。</p><p>やり始めてからわかったのですが二次創作は話が創りやすい半面、自分の暴走を制御する力が求められますね。</p><p>誰てめえでぐっちゃぐちゃになります。</p><br><p>今回もネタが湧いたところまではよかったんですけどね……。</p><p>こんな感じで会議が開かれました。</p><br><p>脳内俺「こんなシチュ良くね？」</p><p>脳内私「それよりこんなのどう？」</p><p>脳内僕「両方いいんじゃないかな。でも二つも仕上げてる時間なんてないよ……」</p><p>脳内裁判長「二つ組み合わせればよい。そうすることでより味わい深いものになるであろう」</p><p>脳内一同「その手があったか」</p><p>脳内私「となるとこのアイディア、少し形を変えなきゃ」</p><p>脳内俺「こっちもだ」</p><p>脳内僕「でも二つを完全に同時進行なんてできないよね」</p><p>脳内裁判長「それでは脳内俺の意見をメイン、脳内私の話をエピソードとして挿入する」</p><p>脳内俺「イエス！」</p><p>脳内僕「それが一番平和かな？」</p><p>脳内俺「脳内私のキャラがかませになんのもシャクだから微調整はやっとけよ」</p><p>脳内裁判長「ではこれにて閉――」</p><br><p>脳内拙者「お主らの思い描いている霖之助は本当に霖之助か？」</p><br><p>脳内一同「!?」</p><p>脳内俺「た、確かに」</p><p>脳内私「こんなのみんなが好きな霖之助じゃ」</p><p>脳内僕「ないよ……」</p><p>脳内裁判長「うむ、では今回の案件は無期限延期とする」</p><p>脳内一同「異議なし」</p><br><br><br><p>痛い？　これくらい厨二病患者ならデフォだと信じてます。</p><p>そんなわけでお蔵入りになってしまったわけです。</p><br><p>ここまで書いて今ふと思いついたのですが、ここにうｐする分には誰にも迷惑かけないし何の問題もないのではないでしょうか？</p><p>表も裏も霖之助が大好きな人たちが集まるサロンのようなものです。サロンで素っ裸になるのは問題でしょう。</p><p>他にお世話になったことがある某所に至っては言うなれば東方町のSS通り。即逮捕の後、磔の刑に処されます。</p><p>しかしここは言わば自分の部屋、もし覗きにくる人がいても私が素っ裸になるのが好きな人間であることを知っている可能性も十分高いです。</p><br><br><p>これはいける！</p><p>いや待て素数を数えて落ち着くんだ。ただでさえ皆無に近い需要が全くの皆無になってしまう。</p><p>ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10417636425.html</link>
<pubDate>Wed, 23 Dec 2009 16:12:07 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>【速報】クリスマス中止のお知らせ</title>
<description>
<![CDATA[ <p>新型インフルエンザの流行、世界的大不況といった事態が重なり、誠に遺憾ながら今年のクリスマスは見送る運びとなりました。</p><p>開催の可能性を期限一杯まで見極めていたため発表が遅れてしまったことを深くお詫び申し上げます。</p><br><br><br><p>サンタさんを思いやる心のある人間ならこの決定は当然であることがお分かりいただけると存じます。</p><p>考えてもみてください。</p><br><p>サンタさんはこの日のためにいくらプレゼント代を使っていることでしょうか？</p><p>手編みのニットやマフラーであるならば低価格に抑えることもできましょう。されどサンタさんは世界中のキリスト教を信ずる友人たちのために、その地域で流行中のおもちゃをリサーチしているわけです。</p><br><p>それはそれは大変な作業でしょう。十二月末を除いた大半の期間をリサーチに費やしていると言われても私は驚きません。</p><p>他の地域を調査している内に最初に調べた地域の流行が変わることだって少なくないに違いありません。もしかしたら手配したおもちゃが無駄になってしまうこともあるかもしれません。</p><p>この不況の中それだけのおもちゃ代を捻出するのは大変でしょう。</p><br><p>さらに新型インフルエンザです。</p><p>サンタさんは北国の生まれなので寒さは我慢できるでしょう。ただし、時間は真夜中なのです。(それもみんなが暖房の効いた部屋がすやすや眠っている時間です！)</p><p>サンタさんもプロですし寝る時間をずらしたりはするでしょうが、眠い目をこすりながら毎年東奔西走をしているのです。それは彼がわざわざ赤いナイトキャップをかぶったままプレゼントを配り歩く姿から自明です。</p><br><p>そんなサンタさんがインフルエンザというやもすれば死に至る病に犯されても構わないという人間がいたら、それは冷血漢と呼ばれる人間でしょう。</p><p>私はサンタさんにプレゼントをもらえるような人間に、そんな冷たい方はひとりもいないと確信を持っています。</p><br><br><p>これだけ言ってもまだクリスマスを開催したいという奴は後で寺子屋に来い。</p><br><br><br><p>ってけーねが言ってた。</p><p>慧音が言うんじゃ中止もやむを得ないですね。</p><br><br><br><br><p>そもそもサンタクロースなんていねーよｗ　という悪い厨二病患者は「サンタクロースは実在するのか」や「フランシス・チャーチ」でググって、もう一段ランクアップしましょう。</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10417307974.html</link>
<pubDate>Wed, 23 Dec 2009 01:10:50 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>ひとり反省会</title>
<description>
<![CDATA[ <p>自分の筆力のなさに絶望するとなかったことにしたい衝動に駆られます。</p><p>もっとうまく書ける、もっと面白くできると推敲を重ね、結果ほとんど変わらなかったときなど特に。</p><p>自己評価での欠点も細かくひとつひとつ挙げていけばかなりの量があります。</p><br><p>ですがひとりでも面白かったと思ってくれる方がいてくれたら、作品の欠点を挙げ連ねることはその方へ大変失礼なことをすることになります。</p><p>ではどうすればよいのか？　答えはこうだと思います。</p><p>その反省を次作にいかし、少しでも前作よりいいものになるように努力する。</p><p>これならば誰の気も害することなく、思う存分自虐もできます。</p><br><p>しかし反省と言っても所詮は自己評価。完全な客観視などできようもありません。</p><p>私が力を入れて、気にして、面白くできたと思っているところが人からはどうでもよくて、適当に書いたところが印象が強い、ということもあるかと思います。</p><p>私が表に投下していたときのことを知っている方がいれば、私が割としつこく感想を聞きたがっていたこともご存じかもしれません。</p><p>誰かに求められて書いているわけではないからこそ自分が満足できるものを書きたい。そんな傍迷惑な意識が私にはあるようです。いや本当に申し訳ない。</p><br><p>そんな意識の下で書かれた作品ですから、</p><p>褒めてもらえれば当然嬉しい。</p><p>けなされればそれを今後の修正点として意識できる。(ただし鵜呑みにはしないよう心がけています)</p><p>見てもらえたのがわかれば変なものは読ませたくないと気が引き締まる。以後の閲覧数が伸びれば注目してもらえてるのかもしれないので期待されている、と思い込むようにしてる。</p><br><p>ただ、スルーは本当にキツイ。投下して、あまり読まれずに終わる。</p><p>なんらかのジャンルのSS書きの方ならこの気持ちがわかっていただけると思います。少なくともSSを書いてる人である私はキツイです。</p><p>スルーされるくらいなら欠点をズバズバ言われた方が数段マシです。というか欠点指摘は私の傍迷惑な意識上、ご褒美に近い存在なので次元からして違います。</p><p>それも放置プレイと脳内変換すれば隙はなくなるんですがね。</p><br><br><br><br><br><p>お気づきの方も多いでしょうが、今回の記事は「誰かひとりぐらいは面白いと思ってくれているだろう」という前提の下で書かれています。</p><p>実際はそんな人いないかもしれないのに。自意識過剰なナルシストですね。</p><br><br><p>Ｍで精神的露出狂で愚か者でＭでナルシストでＭ。我ながら救いようがない人間だと思います。</p><br><br><br><br><p>あまり長く書かずに掌編にして、ネタのみで勝負すればボロも出にくいんですけどねぇ……。</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10416371379.html</link>
<pubDate>Mon, 21 Dec 2009 20:12:37 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>“』”</title>
<description>
<![CDATA[ <p>読めた人はラッキーorご愁傷様でした。</p><br><br><p>あんなに散々予防線を張っておいてなんですが、正直なところあまり消す気はありません。</p><p>い、一応ね！　もし何かあったら大変だもんね！</p><p>石橋を叩いて壊すって昔からよく言います。</p><br><p>そもそも消すかもしれないなら投下しなければよいという話。</p><p>他にもポッと投下して、消したくなったらそっと消すとかいろいろあるのに。</p><br><p>とか考えてると消したくなってくるのでやめておきましょう。</p><p><br></p><p><br></p><p>書いた人はこのような愚か者ですが、作品に罪はないので別々に考えていただければ幸いです。</p><p>敬語みたいなのをいっぱい使ったけどどこかで使い方間違えてるんだろうなぁ。</p><br><br><br><br><br><br><p>そして手直しよりもこちらの文面に悩んでる時間の方が長かったというオチ。</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10415177313.html</link>
<pubDate>Sun, 20 Dec 2009 02:52:30 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>青年はそして笑う</title>
<description>
<![CDATA[ <p>もしこのタイトル見覚えがあるという方がいらっしゃられたのなら、ぜひとも以下の前書きを読んでいただきたい。</p><p>見覚えがない方ももし以下に続く東方二次SSを読むつもりなら是非に。</p><br><br><p>前書き</p><p>☆霖之助のカップリングSSの上にキャラ崩壊。嫌ならすぐに退避してください。</p><br><p>・これは私が某表に投下し、依頼に近い形で某所に転載許可を出したものです。もし問題になりそうでしたらうｐろだに投下した方を消します。削除キーを知っている＝本人、と証明できるものと考えています。キー付けたはず……。</p><p>・推敲を加えています。細部が変わっているかもしれませんが、これが最新版です。</p><p>・万が一、コメントを付けてやろうという奇特な方がいらっしゃる場合はここにお願いします。</p><p>・ブログ名とハンネは適当に付けました、変える可能性があります。もし変えたらややこしいことになるかもしれませんね。</p><br><br><br><br><p>以下しばらく。</p><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　『青年はそして笑う』<br><p><br><br><br><br></p><p>　人里からいくらか離れた月光も届かぬ暗い森の中で、誰かが何かに追われていた。</p><br><p>　逃げるは人間。フリルのあしらわれた黒い服はあちこち裂け、箒を飛ばしてはいるが息は上がり、手元も怪しい、疲労困憊であることは瞭然である。<br>体の起伏こそ乏しいが服装と体格から見るに、どうやら女性のようだ。<br></p><br><p>　追うは妖怪。背骨を丸め、そのエネルギーを爆発させるように木から木へはじけ飛ぶ。その口からは食糧を目の前にした興奮からか、涎がボタボタと垂れる。<br>しなやかな動きと眼光は、まさしく狩りをする肉食獣のそれである。</p><br><p>　彼女の速さは――特に逃げ足の速さは――幻想郷の人間の中ではトップクラスであることは間違いない。人間以外を含めても彼女に追いつける者がどれほどいるか……。<br>　しかし今回は場所と相手が悪かった。妖怪は木の幹から幹へ、枝から枝へと全身のバネをフル活用して逃亡者を上回る速度で夜の森を駆け抜けていく。<br></p><p>　幸いにもまだ多少の距離がある、高度を上げられれば振り切るのは容易い。しかし頭上には茂る枝葉、もしほんの少しでも引っかかってしまえば高度を上げきる前に血抜きが済まされてしまうだろう。<br>もちろん彼女の体から、だ。<br>　その可能性を考えると、それは幾分分の悪い賭けに思われた。</p><br><p>　それにそれではいけない理由もあった。</p><br><p>「ええい、このままじゃじり貧だ」</p><br><p>　焦れたように独り言をもらしながら彼女は無意識に符と固形燃料を取り出し、小さな悪態をつくと共に、取り出したばかりの符をしまう。<br>　そして眼前に迫りくる妖怪にしっかと愛用するミニ八卦炉を構え、吠える。</p><br><p>「一撃だ……行くぜ！　マスタァーッ！　スパァァァーク！！」</p><br><p>　溢れる光の奔流と多大な熱量が、彼女の信条と弛まず自身を研鑽し続けた成果が、愛しい人の作った道具が、まさに喉笛に食いつかんとしていた妖怪を焼き払う。<br>　その光と轟音で、森近霖之助は目を覚ました。</p><br><br><br><br><br><p>「な、なんだ？」</p><br><p>　霖之助が轟音の発生源があると思われる方角の窓を覗き込むと、そこには魔理沙の姿と元木々達があった。<br>元木々達と言うのは字の通りである、昨晩までは立派な雑木が立ち並んでいたはずなのだが、今は立派な焼け野原に様変わりしていた。<br>　その焼け野原の端にいた少女がさも何事もなかったかのように声を上げる。</p><br><p>「おはよう香霖、早い朝だな」<br>「おはよう魔理沙。こんな時間に起きているなんて珍しいじゃないか」<br>「今日はちょっと用――」<br>「ところでこれはなんだい？　山火事か、それともクマでも暴れたのか」</p><br><p>　魔理沙の言葉を遮って聞くのはもちろん眼前に広がる惨事のことである。霖之助にも何が起きたのか察しはついているが、言い分を聞いてみる気になった。<br>当然ながら、彼女がありのままを言うわけがないが。</p><br><p>「ああ、クマだぜ」<br>「それは、小柄で金黒白の体毛のとびっきり凶暴なやつじゃなかったかい？」<br>「いいや、小柄で金黒白の体毛のとびっきりかわいらしいやつだったぜ？」<br>「はあ……、やあ森のクマさん」<br>「お嬢さんだぜ。お歌は結構だがお茶なら付き合おう」</p><br><p>　霖之助はやれやれとばかりに肩をすくめた。</p><br><br><br><p>　柔らかい朝の陽光が射す香霖堂、表の札が商い中に変わっただけでなんの変わりもない。物が雑然と並び、当然客の姿もない。<br>魔理沙が一息ついたのを確認すると霖之助がおもむろに切り出した。</p><br><p>「で、本当は何があったんだい？　僕はあんなに派手なモーニングコールを頼んだ覚えはないし、人様の安眠を無為に妨げるほどお子様じゃないと信じたいんだけど」<br>「何ってさっき言った通りだぜ？」</p><br><p>　魔理沙は真面目な質問であることを解しつつ、はぐらかすようにわざと飄々と返す。暗に「深くは聞くな」と。<br>こんな返しをされては霖之助も無理強いはできない。</p><br><p>「何もないのに服はボロボロになったりしない。そうだ、服を脱いでくれ」<br>「おお？　今日の香霖はやけに大胆だな」<br>「僕は君が物心つく前から知ってる、おしめを替えたこともある。男物だから大きいだろうが襦袢は箪笥から適当に。繕うだけさ」</p><br><p>　奥にある自らの居住区を指しながらまた溜息をつく。</p><br><p>「おいおい、ドロワーズを穿いたまま襦袢が着られるか。それともあれか？　脱いでほしいのか？」<br>「好きにしてくれ。それにしても今日はやけに絡むじゃないか、そんな歳じゃないだろう？」<br>「そういうお年頃なんだぜー」</p><br><p>　魔理沙はくすくす笑いながら店の奥へと消えていった。</p><p><br>　霖之助は衣ずれが漏れ聞こえる戸の前に脱ぎ捨てられた衣類を拾い集めるついでに、裸体かそれに近い姿の魔理沙を覗き込む……わけもなく店番に戻った。<br>　タイミングを計ったようにふわりと頭に乗せられた白くて生暖かいなにかについては、熟考の末気付かないことにした。</p><br><br><p><br>「破れが大きい箇所は当て布をしておいた。初めのうちはそこだけ浮いて不格好だが、洗濯を重ねればだいたい他と同じくらいの色に落ち着くはずさ」<br>「さすがは香霖だな、いい嫁さんになれるぜ」<br>「僕は男だ」<br>「私が嫁にもらってやってもいいぜ」</p><br><p>　魔理沙もやはり女の子なのだろうか。むくれていたが、綺麗に直った服を見て機嫌を直したようだ。<br>霖之助は魔理沙がなぜむくれていたのかわからなかったことにして新たに茶を淹れなおす。<br>　普通こんなことをされれば気づいても良さそうなのだが、兄貴分をからかっているぐらいにしか考えていないあたり霖之助らしいわけだが。<br></p><br><p>　この二人の間にそうそう都合良く世間話があるわけもなく、やがて各々自分の指定席で本を読みだしてしまった。<br>当然ながら客はいない。紙の擦れる音の合間には心音まで聞こえてきそうなほど静かである。</p><br><p>　その静けさの中、香霖堂が音を思い出したかのように、声が響く。</p><br><p>「そうだ。魔理沙、最近何か変わったことはないかい？」<br>「別に普通だぜ？　うちもここも閑古鳥が鳴きっぱなし、変わりない」</p><br><p>　笑えないねと微笑みを浮かべ、少しの思案の後にずばりと核心を突く。</p><br><p>「そうだな……例えば妖怪について」</p><br><p>　本題を切り出した。<br>　魔理沙の肩がぴくりと動いたのを霖之助は見逃さなかった。</p><br><p>「何か知っているんだね？」<br>「ちぇっ、話すつもりはなかったんだがな。話してもいいが私の口は回りが遅いぜ、お足があれば話は別だけどな」<br>「冗談はいいから。早く話すんだ」</p><br><p>　普段であればそれなりの反応があるはずなのだが今回はない。</p><p>それに戸惑いを覚えながら、魔理沙が口を開く。</p><br><p>「いつのことだか覚えてないが、変な妖怪がいるのは確かだぜ。いや、変な妖怪は別に珍しくないな、様子がおかしい妖怪だ。普段は別段凶暴でもないやつが暴れまわっていたり、賢いやつが暴れまわっていたり」<br>「そんな些細なことじゃなくてだね――」<br>「スペルカードルールを無視して人間を食おうとする妖怪がいたり」</p><br><p>　驚きの余りに霖之助の座っていた椅子が倒れる。中腰の体勢のまま彼は魔理沙の服を見つめ、小さく口の中だけでなるほど、と呟いた。<br>　また魔理沙も、私のこともそれくらい鋭ければ楽なのにな、と。</p><br><p>「ふむ、それは妙な話だね。異変と言っていいだろう、霊夢とどちらが先に解決するのか見物だよ」</p><br><p>　霖之助は努めて軽く言いながら椅子を正して座りなおす。魔理沙としてはこの話はできればしたくなかった。<br>　当然、したくなかった。</p><br><br><br><p>　西日が眩しい店内に変わらずふたりだけ。<br>本を読むふりをする魔理沙と、同じページを開いたまま虚空を見つめる霖之助。魔理沙はこれまでにない居心地の悪い沈黙の中にいた。<br>　その中で目線は本に向けたまま軽く、本当に軽く、いつもの他愛ない話をするように口を開いた。</p><br><p>「ああそうだ香霖。今朝用事があって来たって言ったよな」</p><br><p>　無言のままぼんやりとしていた霖之助の焦点が魔理沙に合わせられる。</p><br><p>「それなんだが、香霖。えぇっと……、け、結婚って、どう思う？」</p><br><p>　西日で染まる魔理沙の頬を眺めていたかと思うと、少しずつ霖之助の顔に表情が戻り始めた。</p><br><p>「昔からの知り合いが何人か祝言をあげているけど、いいものだと思うよ。彼らは皆仲良く幸せにしているしね。外の世界では最近そうじゃないのも増えているらしいけど」<br>「それなら話は早いぜ」</p><br><p>　霖之助の言葉を聞いてさっきまでの暗い表情はどこへやら、目を輝かせて彼を見返す。<br>　魔理沙の反応を見て完全に普段の表情に戻り、気圧されるように彼女から視線を外す。</p><br><p>「ちょっと結婚してみないか？」<br>「突然何を言い出すのかと思えば……、いい見合の話でもあるのかい？」<br>「ああ、見合だぜ」<br>「どこの誰だい」<br>「今見合ってるぜ」</p><br><p>　逸らしていた眼をきょとんと魔理沙と合わせ、急ににがにがしい口調になる。</p><br><p>「冗談は自分の歳を考えて選ぶものだよ」</p><br><p>　とんでもなく外れたジョークと受け取った霖之助は、どこか安堵したかのように大きく息を吐く。あるいは自分を気遣ってくれたのかと。</p><br><p>「こんな冗談言う歳じゃないぜ」</p><p>　腕を振り回して抗議する様を見て、霖之助は本日何回目になるか数えるのも億劫になるほど行った動作をさらにもう一カウント増やす。溜息である。</p><br><p>「じゃあ聞こうじゃないか。もし仮に本気だったとして、それにどんなメリットがあるんだい？」</p><br><p>　無粋にもほどがあるが残念ながら霖之助は大真面目のようだ、魔理沙も苦労するはずである。<br>当の本人に悪気が一切ないのがより事態を深刻にしていた。</p><br><p>「ええと、いつも一緒にいられる」<br>「今だってその気になれば容易いことだろう」</p><br><p>　予想だにしていなかった展開に戸惑う少女。<br>　即座に切り捨てる青年。</p><br><p>「もっと深い間柄に……」<br>「そんなに浅い間柄でもないだろう」</p><br><p>　うろたえる乙女。<br>　切り捨てる外道。</p><br><p>「きっと赤ん坊はかわいいぜ」<br>「僕より先に老人になる赤子はできれば遠慮したいね」</p><br><p>　魔理沙。<br>　霖之助。</p><br><br><br><p>　黙ってしまった魔理沙を尻目に霖之助は棚にはたきをかけ始めた。客はない。はたはたという軽く小さい音がやけに大きく店中に響き渡る。<br>　目を刺す強い赤が柔らかいオレンジに変わるころ、魔理沙に背を向けたまま呟くように語りかける。</p><br><p>「それはただの約束だ。突き詰めて言えば、ただの約束なんだ」</p><br><p>　霖之助とごく親しい関係でなければ平素のものととってしまいそうな声色だった。<br>　彼のこれまでの人生は外見よりもほんのちょっとだけ長く、わずかに変化に富んでいて、若干スリリングだった。<br>ゆえに腹芸も、その逆もある程度は心得ている。</p><br><p>「だけどそれは男女なら誰にでもできる。僕らには少しばかり退屈で窮屈なものだと思わないかい？　だから魔理沙、僕らは僕らにしかできない約束をしようじゃないか」</p><br><p>　彼女はなんの反応もしない、反応はしないが少女の視線は青年に注がれている。もし霖之助が振り返ったなら、不機嫌であることを隠そうともしない見事な仏頂面を拝めただろう。<br>それは背を向けているとはいえ霖之助も感じ取っているはずである。</p><br><p>「さっきの様子のおかしい妖怪がいるという話だが、一部の妖怪がなんらかの影響を受けて昔の姿に戻っているという結論に行き着いた。原因についてはまだなんとも言えないけどね。それで、だ」</p><br><p>　気づけば、はたきを持つ手が力なく垂れ下がっている。</p><br><p>「僕の体に妖怪の血が流れているというのは今さら言うまでもないね。もしも僕の様子がおかしくなったら、そのときは君の手で始末してほしい」</p><p>「文句なくここ最近で一番つまらない冗談だぜ」</p><br><p>　霖之助の大して広くない背中を睨みつけ、即答する。<br>　彼は殺気にも似たものを一身に浴びながらも口調を繕ったまま変えない。<br>苦笑いさえ浮かべていた。</p><br><p>「こんな冗談を言う歳じゃないんだけどね」</p><br><p>　霖之助は椅子に戻り、しっかりと魔理沙を見据える。</p><p>魔理沙の抗議を受けとめる。</p><br><p>「とは言っても納得はできないか、じゃあ簡単に説明しよう。なに、楽しい話じゃないからすぐ終わらせるよ」</p><p>　彼は微笑を崩さない。</p><p><br>「知っての通り僕は半分妖怪だ。最近の変化について真っ先に妖怪のことを聞いたのは、その半分の調子が良かったからなんだ。こんなのは幾十年ぶりなんだ。よもやと思えば案の定だった、これはよろしくない」</p><br><p>　霖之助は笑う。魔理沙を見つめ笑う。</p><br><p>「それとこれまでの人生のうちに妖怪の欲求が一度もなかったか、と問われれば肯定はしづらい、昔は物騒だったからね。幸い、その欲求はもう半分の血のおかげで満たされたことはないけど。本当に嫌な記憶だ」</p><br><p>　霖之助は笑う。過去を思い出し笑う。</p><br><p>「荒れてた時代ですら抑えるのに苦労したっていうのに、今に慣れてしまってからその衝動が来たら抑えられるかわからない、というより抑えられないだろうね。おそらくだけど、二度と今の僕に戻ることもないと思う」</p><br><p>　霖之助は笑う。不幸せな未来を笑う。</p><br><p><br>「まあそれが来るのは君がいなくなった後かもしれないし、来ないかもしれない」</p><br><p>　ふと霖之助の顔から笑顔が消えた。<br>机に肘を付き指を組んだ手で口元を隠すように、少しでも表情を隠そうとする。</p><br><p>「正直なところを言うとね……怖いんだ。もしそんなことになったらと考えると震えが止まらないよ。死ぬことが怖いわけじゃない。もしかしたら僕が知人や親しい人を殺してしまうかもしれない、人喰いの化け物として見も知らぬ他人に退治にされるかもしれない、そのとき幽かに僕の意識が残っているかもしれないと考えると……。だから魔理沙、もしそんなことになってしまったら力を持っていてかつ、特別な君に片を付けてもらいたい」</p><br><p>　言葉通りよく見れば彼は小さく震えている。カタカタと机が鳴っている。<br>　長く生きているはずの青年がまるで幼子のように恐怖に震えている。</p><br><p>　その怯えが無理やり止められた。いつの間にか霖之助の後ろに回り込んでいた魔理沙がその背中を抱きかかえている。</p><br><p>「お前は馬鹿だな、ひとりで勝手に悪い方に悪い方に考えて。私がたまたまおかしい妖怪に出くわしただけかもしれないだろ？」</p><br><p><br>　まったく、そんな馬鹿を好きになるやつがかわいそうだぜ。</p><br><p><br>「いいぜ、約束しよう。万が一香霖がおかしくなったら私がなんとかしてやる」</p><br><p>　香霖がおかしいのは今に始まったことじゃないしな、と努めて明るい笑顔を浮かべる。<br>　青年は、小さな身体を精一杯広げて自分を抱きすくめる少女の手の甲を握り、何かを呟く。その声は魔理沙以外が聞くには小さすぎた。</p><br><p>「なあ、やっぱり結婚しないか？　その方が何かあったとき対処しやすいぜ」<br>「僕は魔理沙のことが好きだけれど、それは愛じゃないんだ。それにさっきも言ったけど好きな人だけならまだしも、自分の子供が天寿を全うする様まで見届けるのはごめんだ」</p><br><p>　精神的に参っていても霖之助は霖之助だった。<br>魔理沙もそんな霖之助を好きになったので、答えはなんとなしにはわかっていたが。</p><br><p>「それにしても本当に客が来ないな。よくこんな店にずっと籠もっていられるぜ」<br>「飽きないとはうまいことを言ったものだ」<br>「お前は牛だったのか」<br>「少し時間を持て余しているだけさ」</p><br><p><br>　日暮れの香霖堂に笑い声が響く。店内にはふたりもいる、賑やかなことこの上ない。</p><br><br><br><br><br><p>　折れた木々の隙間から月光が差し込む森の中、誰かのすすり泣きが響く。<br></p><p>　泣いているのはモノトーンカラーの衣装を身に纏った普通の魔法使い、名前は霧雨魔理沙。<br>魔理沙は誰かの身体を背中からきつく抱きしめていた。</p><br><p>　仰向けの姿勢で腰から上を魔理沙に抱きかかえられているのは、さきほどまで彼女と物騒な追いかけっこを繰り広げていた妖怪――<br>もとい、森近霖之助。それがうめきを上げる。</p><br><p>「まだ息があったのか」</p><br><p>　苦虫を噛み潰したような顔でミニ八卦炉を取り出し――。</p><br><p>「いやぁ……魔理沙のモーニングコールは相変わらず派手だな」</p><br><p>　二度と聞くことはないはずだった想い人の声が耳朶に触れる。</p><br><p>「しかし完全に妖怪化した僕を一撃でこんな状態にするとは、努力は欠かさなかったようだね。感心だ」<br>「しゃ、喋るな！　息さえあればどうにか命を繋げることはできる！」</p><br><p>　後ろから抱えるように青年の顔を見下ろす魔理沙、彼女の悲痛な叫びと比べて当の本人は至って暢気だ。</p><br><p>「そのことなんだけど、僕はひとつ確信してるんだ……。どんなに急いでも森を抜ける前に僕は終わる。逆にそれほどの傷だからこそ戻れた、とも言い換えられる」</p><br><p>　実際霖之助のダメージは魔理沙から見ても深刻だった。傷は全身にあるが特にひどいのは直撃した腹で、大きく肉が削げ落ち、中身も少しとは言えない量が飛散している。<br>皮肉なことに、今言葉を話せているのはひとえに妖怪の血のおかげであるのは間違いないだろう。現に魔理沙は既に絶命しているものだと思っていた。</p><br><p><br>　霖之助の肉体から急に生気が感じられなくなっていく。声にこそ力はあるものの、やはりかなりの無理をしているのだろう。</p><br><p>「魔理、沙、ありがとう。そして、ごめん」</p><br><p>　いつか約束を交わした日に呟いた言葉を、つっかえつっかえもう一度伝える。<br>　青年はもう長くない。彼はその朦朧とする頭で必死に考えていた。<br>　あと何言残せるだろうか、何を遺すべきだろうか。</p><br><p>「香霖、香霖……！」</p><br><p>　手を握り、泣き続ける魔理沙、彼女の顔は涙やら鼻水やらでもう目も当てられない。</p><br><p>「君に、そんな顔をさせてしま、うなんて、僕はダメな男だな。泣くのは、やめておくれ、魔理沙。かわいい顔がしわくちゃじゃないか」</p><br><p>　手を強く握り返し、誰かに対してシニカルな微笑みを浮かべ、霖之助は、森近霖之助として息絶えた。<br>　絶命を確認すると魔理沙は一瞬目を大きく見開き、乾いた笑いをあげる。</p><br><p>「はは……。まさか今際の際まで笑って皮肉とは恐れいったぜ。は、ははは……ははははは……」</p><br><br><br><p>　深い夜。深い森の中。老いた魔法使いの激しい慟哭が響き渡る。<br>　固く握られた青年と老婆の左手には輝く揃いの指輪。誓約の指輪は昔交わされた、とある約束を誇っていた。</p><p><br></p><br><p><br></p><p>完</p>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/kuriaji/entry-10415159720.html</link>
<pubDate>Sun, 20 Dec 2009 02:27:01 +0900</pubDate>
</item>
</channel>
</rss>
