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<title>気まぐれ雑記帖</title>
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<description>不定期日記</description>
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<title>あいみょんのいる時代。</title>
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<![CDATA[ <p>昨年横浜にオープンした音楽専用アリーナ、Kアリーナ。横に広く多階層のスタンド席がステージを包むように扇形にデザインされどの席からもステージが見えやすく、抜群の音響設備を誇るのこの会場で念願だったあいみょんのライブに初めて参加した。あいみょんは現在 「AIMYON TOUR 2024-25 “ドルフィン・アパート” 」という名の全国ツアーを来年にかけ敢行中で、もちろんどの都市も大きな会場なんだけれど、それでも最大キャパ約20,000人のKアリーナ2daysがソールドアウトというのはやっぱり凄い。ちなみに僕が観たのは11/９のKアリーナ初日。<br><br>あいみょんは9月に5枚目となる新作『猫にジェラシー』という素晴らしいアルバムをリリースしていて、今回のライブでは新作からの曲はもちろんお馴染みの名曲群をバランスよく織り交ぜたセトリを披露してくれたけれど、なんと言うか、最高！とか素晴らしい！とか言うありきたりな言葉では言い表せない、今までの人生で観た数々のライブの中でもベストと言っても良い圧巻の内容で、これほど終わってほしくないと思ったことがないような至福の2時間半だった。いままでDVDなんかではライブ映像を観ていたけれど、やっぱり生は別格だ（前述のとおりKアリーナは音楽に特化しているだけあって音響は素晴らしく、あいみょんの歌の上手さやバンドのサウンドがまったく損なわれないのには驚いた）。<br><br>ステージではライティングやドローン、そしていろんなエフェクトが見れるスクリーンを使った演出が施されていてどれもが見事で楽しく完璧だったけれど、それらはあくまでもおまけ的なギミックであって、やっぱりあいみょんの生み出した傑作群と歌声、そして彼女の人間力がなければ特別な空間は生まれない。約19,000人という大観衆にも関わらずアットホームな温かい空気感を醸し出すのは、会場の作りが横長のためステージと客席の距離が比較的近くなることはあるんだろうけど、もちろん一番は彼女の飾らないキャラクターが我々に心地よい親近感を与えてくれることに尽きると思う。途中何度かあるMCの時間でも楽しそうに関西弁で観客とコミュニケーションを取り、そして歌になるとアコギを持ってカッコよく歌ったり曲によってはステージを縦横に走り回ったりする。天才といっても過言ではない才能を持つシンガーソングライターなのにどこまでも自然体で等身大。動きのひとつひとつが可愛いくもありカッコいい。しかもそれが決してあざとくない。そりゃみんな好きになるよなぁ、とつくづく思った（ある曲の途中で”歌詞間違えた！”と言ってそのまま最後まで歌い続けることが成立するなんて、彼女にしか出来ないんじゃないかな）。そして会場の一体感。名曲”君はロックを聴かない”での19,000人の大合唱には震え、”裸の心”のアコギの弾き語りは全員が感動した。<br><br>ひとつひつひとつ感想を言っているとキリがない。確実に言えるのは彼女と同じ時代を生き、そしてリアルタイムで彼女の音楽に触れられる幸せ。たぶん僕らは運が良い。</p><p>&nbsp;</p><p>#あいみょん</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20241114/11/kysngc/d9/79/j/o3538265415509831670.jpg"><img alt="" height="315" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20241114/11/kysngc/d9/79/j/o3538265415509831670.jpg" width="420"></a></p>
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<pubDate>Thu, 14 Nov 2024 11:33:29 +0900</pubDate>
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<title>Do you remember Tom Hanks' &quot;BIG&quot;?</title>
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<![CDATA[ <p>一昨年のこと、カナダ人の友人2人と共に車でバンクーバーから国境を越えアメリカへ日帰り旅行をした。その際に立ち寄ったワシントン州ラコナーという町にそれはあった。</p><p>&nbsp;</p><p>”Zoltar"</p><p>&nbsp;</p><p>見た瞬間に思い出した。間違いない、トム・ハンクスの出世作ともなった1988年の映画『ビッグ』、その中で主人公の少年ジョッシュが願いをかけたあのマシーンだ（願いをかけた結果翌る朝大人になっていてそれを演じるのがトム・ハンクス）。映画はもちろん素晴らしくいまでも大好きな作品だけれど、この占いマシーンも強烈に印象に残っていて、映画に出てくる物と型は違うだろうけれどこうやってアメリカで出会ったのは何だか感慨深かった。</p><p>&nbsp;</p><p>願い？願いはかけなかった。もし翌る朝ジョッシュと同じように予想外の事態が自分に身に起こると思ったら怖くて。。。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170609/20/kysngc/86/4d/j/o2048136513956930045.jpg"><img alt="" height="280" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170609/20/kysngc/86/4d/j/o2048136513956930045.jpg" width="420"></a></p>
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<pubDate>Fri, 09 Jun 2017 20:20:39 +0900</pubDate>
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<title>映画『メッセージ』鑑賞雑記。</title>
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<![CDATA[ <p>ファーストコンタクトものの映画は当たり外れがけっこう<wbr>ある。というか予告編でこちらの期待を煽っておいていざ<wbr>本編を観ると”あれ？”とその落差が大きいことが非常に<wbr>多い。個人的にはいまでもファーストコンタクトものの金<wbr>字塔、スピルバーグの『未知との遭遇』を超える作品はな<wbr>い。<br><br>現在公開中の『メッセージ』（原題:Arrival）も<wbr>ファーストコンタクトものだ。第89回アカデミー賞で8<wbr>部門にノミネート（1部門で受賞）されただけあり落ち着<wbr>いた哲学的な物語で、映像も美しく全体がすごく丁寧に作<wbr>られている。元々テッド・チャンの小説を映画化したもの<wbr>だけれど、原作が未読なのでどれだけ映像化に成功してい<wbr>るのかは正直わからない。<br><br>ある日、世界の12箇所に突然宇宙船が現れる。そしてア<wbr>メリカでは言語学者のルイーズと数学者のイアンが招集さ<wbr>れ、異星人が何の目的で飛来して来たのかを探るべく彼ら<wbr>とのコミュニケーションに挑む、簡単に言えばそんな内容なのだけれど、この映画、実はある仕掛<wbr>けがしてありそれが物語の重要な要素になっているので、<wbr>これ以上詳しくは語れない。ただ一つ言えるのは初見が当<wbr>然大事であると同時に、もう一度観ないともしかしたらテ<wbr>ーマを見失って人によっては“あれ”？”感を抱く可能性<wbr>がある（SFにステレオタイプな固定的イメージを持って<wbr>いる人は特に）。その意味ではちょっと難しい映画かもし<wbr>れない。ただし作品自体は非常に良質で音楽も素晴らしく<wbr>、なかでもコミュニケーションのキーとなる異星人の文字<wbr>のデザインは秀逸、SFファンとしてまさにセンス・オブ<wbr>・ワンダーを感じる至福の瞬間だった。<br><br>主人公のルイーズを演じるのは実力派のエイミー・アダム<wbr>ス、イアンを演じるのは『アベンジャーズ』のホークアイ<wbr>でお馴染みのジェレミー・レナー、そして彼らを指揮する<wbr>軍人役に名優フォレスト・ウィテカーと魅力的な役者が揃<wbr>っている。そして監督はドゥニ・ヴィルヌーヴで、彼の次<wbr>回作『ブレードランナ ー2049』は個人的に今年の大本命映画なので自ずと期<wbr>待が高まる。<br><br>映像技術の進歩で昔では映像化が不可能だった小説がどん<wbr>どんと良質な映像美となって僕らの目を楽しませてくれる<wbr>。できればアーサー・C・クラークの『宇宙のランデヴー<wbr>』とジェイムズ・P・ホーガンの『星を継ぐもの』、この<wbr>ふたつの傑作SF小説を映像で観たいとずっと心待ちにし<wbr>ている。誰か作ってくれないかなぁ。。。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170608/21/kysngc/7d/8f/j/o0320045213956272992.jpg"><img alt="" height="452" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170608/21/kysngc/7d/8f/j/o0320045213956272992.jpg" width="320"></a></p>
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<pubDate>Thu, 08 Jun 2017 21:21:02 +0900</pubDate>
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<title>『自省録』を読む。</title>
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<![CDATA[ <p>&nbsp;</p><p>生活の中の一つのルーティーンとし<wbr>てアウレーリウスの有名な『自省録』を読んでいる。一気<wbr>にではなく一日に数節ずつ、噛みしめながらゆっくりと。<br><br>マルクス・アウレーリウス・アントニヌスは121年に生<wbr>まれ180年に亡くなった第16代のローマ皇帝で、非常<wbr>に良く国を治め哲学を愛した人物として知られている。そ<wbr>してこの『自省録』はその彼が世に出すために書いたもの<wbr>ではなく、折に触れ自分自身に向けて書いた個人的な想い<wbr>や哲学的思想をまとめたものだ。<br><br>アウレーリウスやこの本の歴史的学術的背景には詳しくな<wbr>いけれど、書かれている内容はどれも“え、昨日書いたの<wbr>？”と思うくらい現代人の僕の中にスッと入ってくる。も<wbr>ちろん原語であるギリシャ語は分からないし、当然読みや<wbr>すく翻訳されてはいるけれど、本質的な部分はどれも考え<wbr>させられ納得させられるものばかりで、これが約1900<wbr>年も昔の人が書いたことにただただ驚く。どれだけ文明が<wbr>発達しても、人間という生き物自体は昔から何一つとして<wbr>変わっていないのがよく分かる。<br><br>世の中には紙切れ同然の自己啓発本が星の数ほど出回って<wbr>いるけれど、その全てを合わせたとしてもこの遙か昔に世<wbr>を去った人物が遺してくれた宝物には到底敵わないだろう<wbr>。そしてこの一冊を読んでおけば人としてどう生きるべき<wbr>かという永遠の問に対し得るものは大きい。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170607/13/kysngc/83/4c/j/o1280096013955262006.jpg"><img alt="" height="315" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170607/13/kysngc/83/4c/j/o1280096013955262006.jpg" width="420"></a></p>
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<pubDate>Wed, 07 Jun 2017 13:18:27 +0900</pubDate>
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<title>白石麻衣写真集『パスポート』を見て思ったこと。</title>
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<![CDATA[ <p>僕は別に乃木坂46のファンでもなんでもない。白石麻衣という女性の顔と名前は一致する程度には知っているけれど、どんな歌を歌ってどんな活動をしているかは知らない。でもこの『パスポート』という彼女の写真集が記録的に売れているのは知っていたからいったいどんな内容なのかちょっと気になっていたのと、売れているからにはもしかしたら人物を撮るうえで勉強になる何かがあるんじゃないかという取って付けたような理由で衝動的に買ってしまった。</p><p>&nbsp;</p><p>数年前カナダでプロのカメラマンによるモデル撮影のワークショップに参加したことがある。モデルはカナダ人の魅力的なプロのモデルで、ファインダーから僕のカメラのレンズを見つめる彼女の視線に気圧されたのをいまでも覚えている。とにかくどの瞬間の表情にも動作にも隙がなく、無限に表情を作れるんじゃないだろうかと感心した。こちらが要求すればどんな表情でもポーズでも画になるように即座に作ってくれただろう。乃木坂46というトップアイドルのさらにその中心的な人気メンバーである白石麻衣がここで見せる表情も仕草もやっぱり同じように隙がない。</p><p>&nbsp;</p><p>売れている人とそうでない人との違いってなんだうかとたまに考える。美人だから？でも美の基準なんて人それぞれだし好みもある。ただ売れている人に共通しているのは目の表情の豊かさで、ここでの白石麻衣にも同じ事が言える。ちなみにドラマ『逃げ恥』が成功したのは新垣結衣が可愛いという分かりやすい条件があったにせよ、彼女の繊細で絶妙な目の演技がなければストーリーに説得力が欠け、いくら脚本や演出が優れていたからといってあれほどには成功も評価もされなかったんじゃないかと思っている。やっぱり人に見られる、それも大きなメディアで場数を踏んで鍛えられた人たちは当たり前だけれど自分をどうすれば魅力的に見せることができるかを感覚的にコントロールできる。</p><p>&nbsp;</p><p>果たしてこの写真集で何か勉強になったかというと、将来僕にこのレベルの人を撮るチャンスがやって来る可能性がかなり低いことを思うと単に楽しんだだけなのかもしれないけれど、もし機会があったらこんな感じで撮ってみたいなくらいの参考とモチベーションにはなったかもしれない。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170505/20/kysngc/01/96/j/o1280096013930053943.jpg"><img alt="" height="315" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170505/20/kysngc/01/96/j/o1280096013930053943.jpg" width="420"></a></p>
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<pubDate>Fri, 05 May 2017 20:24:53 +0900</pubDate>
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<title>あるギタリストの死。</title>
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<![CDATA[ <p>昨日の早朝、家を出る前にTwitterをチェックしていたらこんなツイートが流れてきてちょっとビックリした。</p><p>&nbsp;</p><p>“アラン・ホールズワース死去”</p><p>&nbsp;</p><p>もっとも大半の人にとっては“誰？”なのかもしれないけれど。</p><p>&nbsp;</p><p>アラン・ホールズワースは真に孤高のギタリストだった。彼みたいなプレイをするギタリストは他にいなかったし、複雑で難易度の高いフレーズをまったく淀みなく片手でレガートに弾く技術は神憑っていた。誰も真似のできないまさにプロ中のプロというべき技で、エディ・ヴァン・ヘイレンがホールズワースのフレーズを左手だけではコピーできなかったから右手でタッピングするライトハンド奏法を始めたという有名なエピソードは、その真偽はともかくそれくらいホールズワースが凄いギタリストだったという証拠でもある。</p><p>&nbsp;</p><p>彼がやっていた音楽は少し難解で必ずしも全ての人に対してフレンドリーと言えるものではなかったけれど、彼の存在はこれからも語り継がれるに違いない。</p><p>&nbsp;</p><p>R.I.P</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170418/08/kysngc/df/8a/j/o0448029813916604188.jpg"><img alt="" height="279" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170418/08/kysngc/df/8a/j/o0448029813916604188.jpg" width="420"></a></p><p>&nbsp;</p>
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<pubDate>Tue, 18 Apr 2017 08:59:38 +0900</pubDate>
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<title>「普通」とは何か？：村田沙耶香『コンビニ人間』を読んで。</title>
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<![CDATA[ <p>音楽でも文学でも賞を獲った作品がすごい作品とは限らな<wbr>いし、そもそも作品の良し悪しなんて個人の好き嫌いでし<wbr>かない。でも賞を獲ることが世の注目を集める効果がある<wbr>のは確かで、逆にそれだけがコンテストなんかの存在意義<wbr>だと個人的には思っている。だから村田沙耶香が『コンビ<wbr>ニ人間』で2016年の芥川賞を受賞しなかったら、もし<wbr>かしたらこの作品の存在は気がつかなかったかもしれない<wbr>。<br><br>主人公の女性は生まれてから36年間、恋愛をしたことが<wbr>なければ就職もせず、大学を卒業してからも18年間同じ<wbr>コンビニエンス・ストアでアルバイトを続けている人間だ<wbr>。彼女は子供の頃から人とは少し違った性質を持った人間<wbr>で、周りとは何かが違うと漠然と感じてはいるけれど、そ<wbr>れがいったい何で、どうやって正せば良いのか自分では分<wbr>からない。コンビニだけが彼女を人間らしくしてくれる場<wbr>所として存在し、休みの日であってもコンビニを軸として彼女の世界は動いている。そんな彼女を家族や友<wbr>人や周りの人間はどこか異常物のように見る。やがて社会<wbr>からの疎外感に強烈に支配されている男性と知り合うこと<wbr>から彼女の生活に波が起き始める。<br><br>作者はこの作品で「普通とは何か？」ということを正面から問いかけ<wbr>ている。生き方の多様化が進む現代社会に対するイシュー<wbr>のようになっている。昨今では多様な生き方についてよく<wbr>論じられるけれど、大学や高校を卒業して正社員として就<wbr>職し結婚して家庭を持つことが一つのスタンダードとなっ<wbr>ている社会においては、そこから少しでも外れることは自<wbr>動的にどこか「普通」ではないと思われてしまう。何かあ<wbr>るんではないだろうか、と。いわゆる昔ながらのムラ社会<wbr>を集団で伝統的無意識に、そして強固に作り上げているの<wbr>だ。だからもしかしたらスタンダードな社会の枠の中で正<wbr>常に役割を演じられるいわゆる「普通」の人にはこの作品<wbr>は共感も理解もできないかもしれない。お酒を飲まない人<wbr>はお酒の愉しみがわからないし、タバコを吸わない人間は<wbr>タバコを吸う意味を理解出来ないように。<br><br>この作品は簡潔な読みやすい文章で淡々と登場人物と状況<wbr>を描いている。文学的な詩的で内省的な表現を期待すると<wbr>そういったものはほとんどないし、そもそも簡単に共感で<wbr>きるような人物設定にもしていない。一つの状況の中で主<wbr>人公は冷静に自分の置かれている環境を語っている。その<wbr>設定自体はもしかしたらデフォルメされたものかもしれな<wbr>いけれど、社会の持つ側面とその本質を冷徹にえぐってい<wbr>る。そしてけっして無名ではない作者がいまでも実際に働<wbr>いているというコンビニの描写は経験している人間にしか<wbr>書けない生々しさがあり、それがこの作品にリアリティを<wbr>与えている。これは表現の面白さや起伏に富んだ物語など<wbr>の文学的カタルシスを味わうものではなく、むしろドキュ<wbr>メンタリー的に現代社会という存在を洞察する一つのトリ<wbr>ガーの役目を果たしているように感じた。そういう意味で<wbr>この作品が評価されたのは正当なのだと思う。<br><br>そういえば社会現象まで起こした大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立<wbr>つ』の登場人物も「普通」とされる社会規範の呪縛に<wbr>囚われ悩んでいる人たちで、最終回で皆がその呪縛<wbr>から解放されるといったエンディングはその先にある答を<wbr>けっして強制的には定義しなかった。答は各自で探すしか<wbr>なく、それは人の数だけある。「普通」とは何かを描いて<wbr>いるという意味でこの『コンビニ人間』も『逃げ恥』も同<wbr>じ方向を向いている。現代に生きる我々が客観的に<wbr>考え相互理解を必要とする多様性という問題を娯楽という<wbr>親しみやすいフォーマットを使って描くことに成功してい<wbr>る。<br><br>ちなみに僕は主人公に理解も共感もできたつもりなので、<wbr>もしかしたら「普通」の社会人間ではないのかもしれない<wbr>。いまの自分の生き方を考えれば当然なんだろうけれど、<wbr>人がどう思おうとそんな生き方しかできないし、そもそも<wbr>他にはしようとも思わないのだから仕方がない。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170404/18/kysngc/40/7a/j/o0822120013906033508.jpg"><img alt="" height="613" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170404/18/kysngc/40/7a/j/o0822120013906033508.jpg" width="420"></a></p>
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<pubDate>Tue, 04 Apr 2017 18:45:06 +0900</pubDate>
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<title>Over The Hills And Far Away</title>
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<![CDATA[ <p>それは長い苦難の旅だった。<br><br>海原を渡って来た彼らは、<br><br>丘を越え川を渡り森を切り開き、<br><br>終の住処としてそこに集落を作った。<br><br>そして来る日も来る日も希望の種子を蒔き続けた。<br><br>やがてさらに多くの同胞が集い、<br><br>彼らは子を作り野を耕し家畜を飼い、<br><br>商いが始まって集落は町となった。<br><br>他の町との交易は彼らに富をもたらし、<br><br>法の支配による秩序のもと、<br><br>時を経て町は都市となった。<br><br>祖先の情熱はあくまでも彼らのものだ。<br><br>それでも人は遺伝子に刻まれた渇望に逆らえず、<br><br>泡沫の夢をどこまでも追い続ける。<br><br>ふたたび丘を越え、遙か彼方へと。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170329/13/kysngc/42/71/j/o1080072013900979160.jpg"><img alt="" height="280" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170329/13/kysngc/42/71/j/o1080072013900979160.jpg" width="420"></a></p>
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<pubDate>Wed, 29 Mar 2017 13:22:43 +0900</pubDate>
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<title>贖罪と再生の物語：映画『しゃぼん玉』鑑賞雑記。</title>
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<![CDATA[ <p>現在公開中の日本映画『しゃぼん玉』は素晴らしい作品だ。人気作家・乃南アサの同名小説の映画化で、原作は読んでいないので小説に忠実なのか少しアレンジされているのかはわからないけれど、劇場映画初監督ながら東伸児（テレビドラマ『相棒』）は見事なまでの心に残る良心的作品に仕上げてくれた。</p><p>&nbsp;</p><p>通り魔的なひったくりを繰り返す主人公が傷害事件を起こし、その逃亡の途中山中で事故で倒れていたお婆さんを助けたことから、宮崎県の山間部にある小さな集落のお婆さんの家で寝起きをすることになり、そこでお婆さんや村人達の優しさに触れ徐々に自分自身を見つめ直していく。映画は主人公のそんな心の変化を宮崎県山間部の美しい景色と映像と共に描いている。</p><p>&nbsp;</p><p>主人公を演じるのは若手俳優の林遣都。主人公の心の変遷を繊細な演技で見事に演じている。そしてお婆さんを演じるのは大ベテラン市原悦子。当然だけれど上手い。本当に上手い。優しく主人公をどこまでも信じるお婆さんをこれ以上ないくらい魅力的に造形し、彼女でなければこの映画は成立しないのではないかと思える名演技を披露している。同じく主人公の面倒を見る村のおじいさんには綿引勝彦。厳しい中にも優しさを秘めるキャラクターをベテランの余裕で演じている。他にも出番は少ないけれど相島一之が実力派らしい良い味を出している。藤井美菜も注目だ。この映画では主人公の心の変化のターニングポイントとなるキャラクターを演じている。韓国でも活動し人気の高い彼女は、同じく韓国で知名度があり社会現象にもなった大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で注目を浴びた大谷亮平を連想させるけれど、『逃げ恥』が日本での初ドラマだった大谷に対し、彼女は日本でも映画やテレビ、CMなので活動しているから逆輸入というわけではない。でもどういうわけか日本での知名度はそれほど高くないように思う。どうでも良いことかもしれないけれど、文句のつけようがない清純派の美人なのに。。。いずれにしてもこれからの活躍が期待できる女優だろう。</p><p>&nbsp;</p><p>映画は主人公の贖罪と再生を描いている。地味な物語で台詞も多くはないし起伏もあまりない。でもこの映画には人の優しさと温もりを感じさせてくれる日本人の原風景がある。ラストはもう涙が止まらなかった（いま思い出しても泣けてくる）。そして最後に流れる秦基博のアコースティック・ギターの伴奏による主題歌の美しいこと。もし優しい気持ちになりたい、人の温もりを感じたい、人生はやり直しができると信じたい、とにかく最後に泣きたいという方には自信を持ってお薦めできる日本映画の名作だ。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170310/23/kysngc/9f/56/j/o0566080013886931364.jpg"><img alt="" contenteditable="inherit" height="594" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170310/23/kysngc/9f/56/j/o0566080013886931364.jpg" width="420"></a></p><p>&nbsp;</p>
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<pubDate>Fri, 10 Mar 2017 23:11:42 +0900</pubDate>
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<title>『ラ・ラ・ランド』鑑賞雑記。</title>
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<![CDATA[ <p>もし誰かから一番好きなミュージカル映画は何かと聞かれれば、躊躇なく『サウンド・オブ・ミュージック』と答える。昔からそうだ。僕が生まれる前、1965年公開のこの映画が中学生の時にリバイバル公開されたときには何度も映画館に足を運び、満席のときは通路に座って鑑賞したのをよく覚えている。もちろんVHSでもDVDでも観ているから、いままでに何回くらい観ているのかよく覚えていない。他にも『マイ・フェア・レディ』も『ウェスト・サイド物語』も好きだし、『チキ・チキ・バン・バン』だって夢中になった。どれも60年代の古いミュージカル映画だけれど、子供の頃からそんな映画たちに慣れ親しんでいたのでミュージカルというものに対しては何の抵抗もない。でも世の中にはミュージカルが苦手という人は常に一定数存在しているのも確かだ。話の途中で突然歌い出すなんて、あまりに非現実的過ぎるのかな。まぁそうだろう。</p><p>&nbsp;</p><p>現在公開中の超話題作『ラ・ラ・ランド』は歴としたミュージカル映画だ。でも仮にミュージカルが苦手だとしても見逃すのはちょっともったいない、近年希にみる美しくロマンティックな愛すべき作品に仕上がっている（今年のアカデミー作品賞を逃してしまったけれど、間違いなく賞に値する内容だと思う）。実際には後半になるに従ってミュージカルの部分が減りドラマ中心の展開になるから、苦手な人でも大丈夫なような気はする、たぶん。</p><p>&nbsp;</p><p>物語は映画スタジオにあるカフェで働きながらオーディションに明け暮れる女優志望のミアと、自分が拘るジャズを演奏する店を持つことが夢のジャズ・ピアニストのセバスチャンの恋物語で、演じるエマ・ストーンとライアン・ゴズリングの演技、脚本、演出、音楽など全てが一級品。そして決して夢だけを陳腐に語るのではなく、現実の厳しさと恋のほろ苦さ、切なさもしっかりと描き、それが古き良き時代のハリウッド映画のテイストでコーティングされている（もちろん単純な懐古主義に陥っているわけではない）。</p><p>&nbsp;</p><p>見所の一つがオープニング。渋滞のハイウェイでドライバーたちによって繰り広げられるカメラの長回しによるミュージカル・シーンは圧巻で、あんなのはアメリカ人にしか作れないだろう。観客を映画の世界に一瞬で引き込むそのシーンは必見。ネタバレになるから詳しくは言えないけれど、他にも美しいシーンが随所に散りばめられていて、これぞザ・エンターテイメント！と呼ぶに相応しい映画だ。</p><p>&nbsp;</p><p>ちなみにライアン・ゴズリングは今年公開予定の『ブレードランナー 2049』に主演で抜擢されていて、これもいまから楽しみだ。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170302/18/kysngc/c5/73/j/o0287042513880695713.jpg"><img alt="" height="425" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170302/18/kysngc/c5/73/j/o0287042513880695713.jpg" width="287"></a></p>
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<pubDate>Thu, 02 Mar 2017 18:52:51 +0900</pubDate>
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