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<title>彼方、カナダより。</title>
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<description>しがないカナダ移民による、カナダ生活エッセイブログ。</description>
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<title>騒音問題</title>
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<![CDATA[ <p>海外で生きていくには、強く、そして賢くなっていかねばならないと、度々思う。</p><p>&nbsp;</p><p>わたしはコンドミニアムの一角に暮らしている。こちらでは、ドライウォールと呼ばれる石膏ボードの壁で住居が仕切られていることが多く、近所の生活音が驚くほどよく聞こえてくる。壁の向こうで誰かが歩けば、その気配が伝わってくるし、音楽をかければ、まるでこちらの部屋で流しているかのように聞こえる。</p><p>&nbsp;</p><p>ただでさえそんな造りなのに、テナントとして暮らす人たちは、時折思い思いにパーティーを開き、夜遅くまで音楽を鳴らす。</p><p>&nbsp;</p><p>以前、Redditでこのことを相談したところ、音楽をやっているという人から、ドライウォールは内部が空洞になっているため、その前にスピーカーなどを置くと天然の音響装置のようになり、音がよく響くのだと教えてもらった。</p><p>&nbsp;</p><p>それを読んだときは愕然としたが、同時に、長年の謎が解けたような気もした。どうしてこんなにも音が響くのかと思っていたのだが、そういうことだったのか、と妙に納得したのである。</p><p>&nbsp;</p><p>そんな事情とは関係なく、今週末もまたパーティーが行われる。</p><p>&nbsp;</p><p>もう一年近く、音楽やパーティーを繰り返している部屋がある。管理会社に注意してもらうと、しばらくは静かになるのだが、頃合いを見計らったように、また始まる。こちらとしては、できることなら苦情など申し立てず、静かに暮らしていたい。騒音に悩まされることも、それを訴えることも、決して楽しいことではない。</p><p>&nbsp;</p><p>それでも生活が脅かされるほどになれば、管理会社に連絡するしかない。ところが、度重なる苦情のせいか、こちらをクレーマーと思われているのか、最近ではメールを送っても返事さえ来ないことがある。</p><p>&nbsp;</p><p>警察の緊急ではない窓口に相談したこともあるが、「騒音については管理会社に」と言われた。かと思えば、管理会社からは「警察に連絡してください」と言われたこともある。結局、警察からそう言われてしまった以上、管理会社に対応を求めるしかない。</p><p>&nbsp;</p><p>そこで今回は、またメールを無視されて終わるのでは困ると思い、「今回はどのような対応をされたのか教えてほしい」と、いつもより少し強めに尋ねた。</p><p>&nbsp;</p><p>ところが、返ってきたのは、こちらへの注意だった。</p><p>&nbsp;</p><p>「録音行為は相手のプライバシーを侵害する可能性があるので、やめてください」</p><p>&nbsp;</p><p>以前、その部屋からの騒音について苦情を申し立てた際、「うちではない」と言われたことがある。そのため、それ以降は証拠を残すようにしていた。</p><p>&nbsp;</p><p>もちろん盗み聞きをしたいわけではない。そもそも自分の部屋の中では、音がうまく録れない。そして以前、管理会社から「室内で録音しただけでは、どこから音が来ているのかわからない」と言われたこともあった。</p><p>&nbsp;</p><p>そこで苦肉の策として、廊下のファンの音に紛れてしまうほど微かなものではあったが、該当する部屋の扉の前で、短い時間だけ録音し、それを証拠として提出した。</p><p>&nbsp;</p><p>すると今度は、「その時間、その部屋には誰もいなかった」という証拠を出されたと管理会社から書かれていた。確認が取れなかったので、それ以上の対応はしない。推測だけで個別の対応はできない、ということだった。</p><p>&nbsp;</p><p>たしかに、録音だけでは十分な証拠とはいえない。わたしが聞いた音が、その部屋から出ていたと客観的に証明できたわけでもない。その時間には、部屋の中に数人がいて、聞き覚えのある声も聞こえ、音楽も確かに聞こえていたのだが、それが録音には十分に残らなかった。</p><p>&nbsp;</p><p>二人で住んでいる部屋なのだから、片方だけ外出していた可能性もある。管理会社が確認したのが数時間後なら、その時にはすでに誰もいなかった可能性だってある。</p><p>&nbsp;</p><p>だから、相手が嘘をついたと断言することもできない。</p><p>&nbsp;</p><p>ただ、人は嘘をつく。</p><p>この部屋の住人にはすでに前科もある。</p><p>&nbsp;</p><p>そのことを知っているからこそ、こちらは何とか証拠を残そうとする。そして証拠を残そうとすれば、今度は「プライバシー侵害」と言われる。</p><p>&nbsp;</p><p>結局、騒音に悩まされている側が、いつの間にか注意される側になってしまった。</p><p>それが、なんともやりきれなかった。</p><p>&nbsp;</p><p>怒りというのは、不思議なものである。その場では言い返したくなっても、時間が経つほど、言葉にならないものが胸の奥に残る。あのとき、もっとこう言えばよかったのではないか。どうしてこちらばかりがこんな思いをしなければならないのか。そんなことを、何度も考えてしまう。</p><p>&nbsp;</p><p>けれど、海外で暮らしていると、こういうことも含めて、自分で自分の身を守っていかなければならないのだと思う。</p><p>&nbsp;</p><p>日本にいた頃なら、もう少し誰かが間に入ってくれるような気がしていた。けれど、こちらでは、何か問題が起きたとき、自分で状況を整理し、証拠を残し、相手に伝わるように説明し、それでも動かなければ、また別の方法を考えなければならない。</p><p>&nbsp;</p><p data-end="127" data-start="105">ただ怒っているだけでは、何も変わらない。</p><p data-end="127" data-start="105">&nbsp;</p><p data-end="171" data-start="135">だから、強くならなければならない。そして、賢くならなければならない。</p><p data-end="171" data-start="135">&nbsp;</p><p data-end="203" data-start="179">そんなことを思いながら、今日も窓の外を見る。</p><p data-end="203" data-start="179">&nbsp;</p><p data-end="262" data-start="211">海外で生きていくうちに、いつの間にか、わたしも少しずつ強くなっているのかもしれない。</p><p data-end="262" data-start="211">&nbsp;</p><p data-end="303" data-is-last-node="" data-start="270">それが良いことなのか、少し寂しいことなのかは、まだよくわからない。</p><p data-end="303" data-is-last-node="" data-start="270">&nbsp;</p><p data-end="303" data-is-last-node="" data-start="270">&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20260822/07/lilacab/de/0a/j/o1080144015814571912.jpg"><img alt="" border="0" height="533" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20260822/07/lilacab/de/0a/j/o1080144015814571912.jpg" width="400"></a></div><p>&nbsp;</p>
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<link>https://ameblo.jp/lilacab/entry-12976432016.html</link>
<pubDate>Sat, 22 Aug 2026 07:08:03 +0900</pubDate>
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<title>カナダ生活、まだまだ模索中</title>
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<![CDATA[ <p>突然思い立ったようではあるけれど、今日から不定期で、気分転換も兼ねてブログを書いていこうかと思う。</p><p>&nbsp;</p><p>内容は、わたしというフィルターを通して覗く、しがないカナダ移民によるカナダ生活エッセイ。</p><p>&nbsp;</p><p>海外生活も長くなってくると、カナダに来たばかりの頃のような、新鮮な驚きや発見は少なくなってくる。</p><p>かといって、ローカルにもなりきれない。</p><p>そんな、なんとも中途半端な場所で、日々を暮らしている。</p><p>&nbsp;</p><p>英語だって、こちらで学校も出たし、長く生活しているので、よほど専門的なことでなければ、だいたいわかるし、話せるようにもなった。</p><p>それでも、ローカルのような話し方には程遠い。</p><p>ときには、今でも相手にゆっくり話されて、「ああ、まだまだだなぁ」と反省する日もある。</p><p>&nbsp;</p><p>新移民向けのサービスを受けるには、もう十分に年季が入っている。</p><p>かといって、ローカルのように、困ったときにこれはここへ行けばいいと、適材適所にすぐたどり着けるほどの知恵もない。</p><p>&nbsp;</p><p>何かあるたびに、傷ついて、悩んで、怒って、解決方法を探す。</p><p>そして、ときにはAIに愚痴りながら、どうにか道を探していく。</p><p>&nbsp;</p><p>先日も、いろいろなことが同時に起こったうえに、生理前というタイミングまで重なって、爆発しそうなくらいストレスを抱えた。</p><p>&nbsp;</p><p>「ああ、移民生活も10年以上になるのに、なんで自分はこんなにできないんだろう」</p><p>そう思って、かなり自分を責めた。</p><p>&nbsp;</p><p>夫が優しく慰めてくれるのはありがたい。</p><p>でも、慰めてもらったからといって、物事が動くわけではない。</p><p>&nbsp;</p><p>一日落ち込んだら、翌日には気持ちを切り替えて、今後どうしていくか、一人で作戦会議をする。</p><p>そしてまた、少し進む。</p><p>そんなことを繰り返しながら、1ミクロンでも、1ナノでも前に進んでいけたらいいなぁと思っている。</p><p>&nbsp;</p><p>もう夢を見るような年でもない。</p><p>かといって、今さら日本に戻って、正社員にトライする自分の姿も、あまり想像がつかない。</p><p>こんな感じが、わたしのカナダ生活だ。</p><p>&nbsp;</p><p>カナダ人と結婚していたら、もっと違った形でこの国に馴染んでいたのかもしれない。</p><p>しかし、そうではない。</p><p>&nbsp;</p><p>だったら、自分で強くなって、賢くなっていくしかない。</p><p>&nbsp;</p><p>まだまだ模索の日々である。</p><p>&nbsp;</p><p>そんな、しがないカナダ移民の、なんてことのない日々を、これから少しずつ綴っていこうと思う。</p><p>&nbsp;</p><p>どうぞ、お手柔らかに。</p><p>&nbsp;</p><p><br></p><div><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20260822/05/lilacab/f7/25/j/o1080081015814558937.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20260822/05/lilacab/f7/25/j/o1080081015814558937.jpg" border="0" width="400" height="300" alt=""></a></div><p><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/lilacab/entry-12976427231.html</link>
<pubDate>Sat, 22 Aug 2026 05:14:25 +0900</pubDate>
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