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<title>llnagallのブログ</title>
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<title>「Natural Eyes」 １話</title>
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<![CDATA[ 「敵機発見！」<br><br>電離層の下に厚く重なった雲の切れ間から、豆粒のような敵の機影をシゲルは見逃さなかった。<br>田舎育ちなので、野山を駆け巡り虫取りや魚取りばかりしていたおかげでこういう洞察的視力は抜群に優秀だった。<br><br>一般的には、電子探索レーダーと最新型の臭覚探索装置で敵を探るのであるが、昨今の技術革新に加えて戦争によりステルス性能の技術向上だけでなく、電子機器の性能が落ちる磁気電離層をわざわざ航行し探索しにくくする事が現代航空戦の主流となっているため、大昔の時のように逆戻りしてしまい、結局、目視による探索に頼る戦法が最も効果的なのである。<br><br>シゲルは航空訓練生時代から暗視敵索検査と粒状物動態視力検査を最優秀でパスしただけでなく、常に括網膜訓練を行っているので飛行曹になってからも目がどんどん発達してきていると自信がある。<br><br>先ほどまで磁気電離層の雷雲を飛んでいたので、まだ機体がバチバチと鳴っている。<br>溜まった静電気を放電しているのだ。旧世代の戦闘機はカーボンテクノロジーが主流だったが、この静電気が弱点だった。<br><br>シゲルの乗っている最新鋭機は、蜘蛛糸のDNAをナノテクノロジーによって埋め込んだ超軽量合金繊維で成型され、さらに蛾の燐粉のDNAを塗料に入れた最新塗装「バタフライ・エフェクト」でコートされた次世代ステルス戦闘機だ。<br><br>カーボンの最弱点だった静電気も、新しく開発された蜘蛛糸DNA最新超軽量合金繊維「スパイダーライン合金K-28」素材のおかげでナノ粒子放電性能が向上し、まったく影響は無くなっている。<br><br>余談だが、柿のDNAを使った「カテキン渋味パウダーコート」をかけるとさらに水の反射も消せるのだが、重量が重くなるのと航空機ではあまり必要が無いので飛行艇以外では使用されていない。<br><br>カーボンの数百倍の強度を持つ地球上で最軽量の超合金「スパイダーライン合金」。<br>昼も夜もまったくレーダーに映らず臭覚探索も蛾のフェロモン分子でかく乱してしまう最強のステルスパウダーコート「バタフライエフェクトコート」の完璧な防探索ステルス加工。この特殊技術は、世界でも帝室空軍のみしか採用されておらず最高機密である。<br><br>特に超最新型の臭覚探索装置は、動物科学テクノロジーの発展に伴い、犬の嗅覚よりも優れている昆虫の嗅覚神経DNAをアンドロイドに組み込んで、人間の数億倍の臭覚となるセンサー探索が可能な技術である。<br><br>ただし、風向きに影響を受けるので万能ではない。この技術は極秘に帝室軍で開発されたもので、まだ北軍には知られていないようである。<br><br>このようなバイオテクノロジー軍事技術は、あらゆる国でもトップシークレットとされ、一般には実態がまったく明らかにされていないので露京軍、北軍ともに産業スパイを放って探っているようだが、敵国にはまだ解明されていない。<br><br>同盟連合軍の諸国は薄々これらの技術に気が付いていて、その技術を陽子融合ミサイルの本体へ組み込めば最強に成ると考え虎視眈々と帝室国から取り上げようと企業買収など試み、あらゆる手段を駆使して様子を伺っているような状態だ。<br><br><br>さて、シゲルは敵機発見を脳波通信で打電した後、敵に気が付かれないように上空から降下を開始した。<br><br>ツインジェットタービンの出力を絞り機首を真下に下げる。<br>タービンの出力を下げると敵の熱反応探索に反応しにくくなるので、ギリギリまで気が付かれずに接近できる。<br><br>翼面荷重を最大値にして重力加速度を追加した。<br>括網膜が、ヘルメットバイザーと連動しているか最終チェックするために瞬きを2，3回パチパチとする。視線認証はONになっている。OKである。<br><br>ギリギリまで降下してから制動フラップを上げると機体全体がササクレのように逆立った。<br>細かい羽毛のような特殊加工された「バタフライエフェクト」は、ステルス性能だけでなくダウンフォース効果、整流効果もある最新テクノロジーだが、試作品のためシゲルと他数機の攻撃機にしか架装されていない。<br><br>超極秘テクノロジーのため墜落はNG。操作の失敗どころか機体を置いてパラシュート脱出などもっての他である。もしそのような事になった場合は、機体が完全に残らない粉粒的自爆破と搭乗者本人の自爆指示を受けいる。<br><br>シゲルはいつでも覚悟は出来ているので、死んでも粉にすら残らない事態に恐怖は感じていない。むしろ国家随一の最新鋭戦闘機に乗れる事に喜びと誇りを感じている。<br><br>それが戦う帝室国軍人と言うものだ。<br><br>「武運長久、我欲滅私、奉公国神、萬有愛護」<br>帝室国民を守る鑑としての帝室軍人の心を詠んだ詩である。<br>シゲルの下着にはこの文字が刺繍されている。<br><br>シゲルの網膜から脳にダイレクトに指示が来ている。<br>目標敵までの距離、到達時間、レーザーミサイル発射時間などなど。<br>機体に埋め込まれたアンドロイドと母艦の「幕僚総合統括戦略人工電脳AI」とは自動で勝手にやり取りしてくれているが、現場の攻撃においては、パイロットの主観による操作を一任されている。<br><br>ファジー（あいまいさ）や狡猾な作戦、斬新な隠密行動ではまだAIが人間に追いついていないのだ。AIと人間のミス誘発ぎりぎりのラインの攻防戦で勝敗が付く。というのが現代航空戦の実情である。<br><br>敵機は北軍の「赤影（せきえい）5000-A型」である。一世代前の攻撃機であるがA型は弱点であった瞬間最大速度が改善され超音速速度はかなり速い。気付かれたら逃げ足は一人前だろう。<br><br>通常は、複数機で隊列組んで飛ぶはずなのだが、今回はなぜか単機で識別防空圏戦時ラインを侵入してきている。戦時なので無警告で撃ち落としても良いのであるが、シゲルは一応、「国際世界共通戦時下マニュアル」の義務に則り儀礼的に照準警告だけは行う事にした。<br><br><br>脳波指令でレーザー照準を作動させロックオンマークを「ON」で「警告」をした所で敵もこちらに気が付いた。旋回降下をし始めたのでシゲルも後を追いかける。<br><br>菱崎重工の開発したF-11-52型夜間艦上攻撃機、通称「紫夜桜 改」は小型大出力の双発ジェットタービン性能が良くて旋回性能は現状、世界一である。<br><br>赤影の特徴的なセミデルタウイングと赤軍マークを目視するレベルまで接近した。<br>敵機は横に滑らせて妨害電波をギャンギャン出している。<br>ただ旧式ジャミングなのでこちらの機体にはまるで効果が無い。<br>フェロモンと臭覚センサー、レーザーの3つで三次元的に1回捉えてしまうとあとは自動追随プログラムで永遠にロックオンしてしまうのだ。帝室軍と露京軍はこの技術を持っているが赤軍はまだこの技術を持っていない。<br><br>赤子の手をひねるようなものである。<br>シゲルはレーザーミサイルを発射した。<br>光の速さで真っ直ぐなラインが発射されると同時に赤影は「ズシュ！」と言う轟音と共に破裂して煙になり消えてしまった。<br>蒸発爆破である。<br>粉も残らないで完全に煙になってしまうレベルだ。<br>風に漂う黒煙だけが悲しい名残を物語る。<br><br>帝室軍と連合軍の科学技術力はすさまじく進化していて跡にすら残らない完全爆破のレーザーミサイルを開発していた。もちろん環境に優しいという建前もあるが、残骸を残さずに完全に消しさると言う事は「戦闘行為すらなかった」事にできる。<br><br>今のような夜間作戦の時には非常に都合の良い話である。<br>国際情勢も鑑みて、このような完全に蒸発爆破が出来るレーザーミサイルの技術は、まさに最新のトレンドなのであった。<br><br>「任務完了」<br>シゲルは脳波で母艦に送った。<br>「幕僚総合統括戦略人工電脳AI」略して「BSTS－AI」からは「帰還」ビーコンが発信され誘導してくれている。<br><br>「さて戻るか。」<br><br>あとは、洋上に浮かぶ夜間出撃中の母艦「彗鳳（すいほう）」に着艦するだけだ。<br>その後は後輩に偵察任務を引き継ぎシゲルは休憩。<br>そして・・・「マル六マルマル」時には、いよいよついに始まる「極秘奇襲攻撃任務」が待っている。<br>国家の命運をかけた「開戦」の火蓋がいよいよ幕開けだ。<br><br>連合国の連合艦隊とは別の機動部隊による隠密活動。<br>先ほどの撃墜は敵国の巡回偵察機を「消した」のである。<br>シゲルはその極秘特殊任務を遂行する、最強の部隊、「帝室空軍第三四三航空部隊」の上飛行曹である。<br><br>第三四三航空部隊は、国の精鋭が四国州松山市に集められ「銀隼部隊」と「金剣部隊」の2分隊構成。帝室国の皇王親衛隊としては最強の空軍師団である。<br><br>帝室海軍にも「航空部隊」は存在するが主にヘリコプター部隊であり、戦闘機は例え空母積載の機体でも空軍が取り扱う決まりにになっている。<br><br>それにしても、今回はずいぶん楽な任務だな。と思った瞬間に轟音が上空から聞こえてきた。<br><br><br>つづく<br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br>&nbsp;
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-12247473018.html</link>
<pubDate>Mon, 13 Feb 2017 21:10:58 +0900</pubDate>
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<title>新小説「Natural Eyes」</title>
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<![CDATA[ こんどはSF軍記物を書いてみます。<br>不定期に月曜日更新とします。<br>お楽しみに。<br>naga<br>&nbsp;
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-12247472664.html</link>
<pubDate>Mon, 13 Feb 2017 21:09:59 +0900</pubDate>
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<title>作者あとがき</title>
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<![CDATA[ 作者あとがき（2002.02.11）<br><br>この話はすべてフィクションです。<br>でも実際こんな事起こったらと想定して書きました。<br>１年かかりましたが、その間にいろいろなことがおこりました。<br>僕の身に起こった轢き逃げ事故が自分の家族に起こったらいったいどうしてしまうか？っという心の動きを描きたくて、昔の時代劇、復讐モノを参考に書き始めたのですがじっさい、書いてる間にアメリカなどでのテロ、戦争などリアルでもっとすごい事が起こり正直驚きました。<br>いったいこの世はどーなんてるんだと疑う事ばかり。<br><br>お話なので本当にこんな事は絶対しませんが、こういう願望が僕の心にはやはりどこかにあってそういう小さいようなでも一つ一つの事柄や思いが、ジツは現実社会の謎や闇を解く鍵にならないか？とも思いました。あまり堅い事はいいたくありません。それぞれの考えや思いが大事だから。でもこれを最後まで読んでくれた方はきっと「考える」事をしてくれる人達だと信じております。誰しもが持つ心の闇、奥底の思い。そして考え。それに光を当てて見つめれば正しい、悪いといった簡単な事とは違うもっともっと奥深い答えを導き出す事ができるでしょう。それでは最後に、読んで下さった皆様に感謝の気持ちを述べて。<br><br>2002.02.11　永より。<br><br><br>２度目の後書き（2003.08.21）<br><br>勢いで書いたまま載せてるので非常に誤字脱字だらけですがかんべんして下さい。修正しないであの時の勢いをそのままにしてます。会社から帰って夜中モクモクとＰＣに向かって初めて書いた小説。いろんなものをパクってはいますが、大方、俺自身に起こった出来事とその時にこうしたかったという暗い怨念のような心を描いてます。でも書いたことによって少し呪縛から開放されました。そう、１９９７年の５月１７日に俺の身に起こった轢き逃げ事件の呪縛から…<br><br>後書きを書いた２００２年の２月。はやいですね。時間がたつのは！あれからさらにいろんな事が僕の身の回りに起きました。実際にモデルになった友人も本当に会社を辞めて個人で事業を始め、俺自身も、会社を辞めて彼と仕事を始めました。そしてコロのモデルとなったポロも死んでしまいました。人生はほんと、先は分からない。そう思います。でも、徒然と綴ったこの文章を久々眺めているうちに、やはり夢というか希望は持ちづづけて努力していればかならず報われる。そう確信しました。人生は良い事ばかりではありません。みんな同じく、山あり、谷ありの連続。でもあきらめないで上を向いて歩いていればかならずや良い方向に向かいます。<br>なんとなく生きるのではなく、先に夢を持って。この駄文を最後まで読んで下さった方と共に歩けたらよいなぁと思ってます。それではまた、最後に、読んで下さった皆様に感謝の気持ちを述べて。<br><br>2003.08.21　永より。<br><br>３度目の後書き（2015.03.01）<br><br>この物語を書いてからすでに13年経過しました。<br>モデルになっている仲間たちもそれぞれ、リアルな世界で物語が沢山起こってます。<br>2011年の3月は忘れもしない大変な出来事が日本には起こりました。<br>でも、それを懸命に乗り越えていこうと頑張っている、その姿を見て多くの人々が心ひとつになったと思います。私はすごく迷いましたが10年後の話としてエピローグを追記しました。<br>この怨念めいた物語が少し花が芽吹いたような物語に変わったのではないでしょうか？<br>現実の世界は時としてあまりに残酷な出来事が起こります。<br>当時はあまりこういう考えに至らなかったのですが、今は年をとったせいか、フィクションの世界はリアルを徹底的に追求しつつも、やはり夢を、楽しさを味わうべきなんじゃないかな？物語は出来るだけ心に残るときに良い印象を残したいな。そんな気持ちになってます。<br>それではまたどこかで新しい作品でお会い出来る日を。<br><br>2015.03.01　永より。<br>
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-11995837794.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 02:38:21 +0900</pubDate>
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<title>小説「blindeyes」エピローグ</title>
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<![CDATA[ あれから10年。<br>中田は会社を辞めて実家の家業を継いだ。地元では有名なチェーン店になって大成功らしい。<br>すごく嬉しい話だ。<br>俺はしばらく数年ほど会社にそのまま残って勤めていたが、退職した。<br>工業意匠設計の仕事は面白かったがどうしてもやりたいことがあった。<br><br>それは相棒の様な、友達のような、ロボットのような。。。<br>車を作ることだった。<br><br>事故も起きない、よっぱらっても迎えに来てくれて勝手に車庫に入ってくれて、目が見えなくても運転できて、話も出来て、かっとばせて、運転も楽で。<br><br>まるで夢のような車である。そう。今はまったくの夢物語。<br>でも仲間たちと一緒にそんな夢のような車を作る企画を立ち上げた。<br>ひげのおっさんの知り合いに、俺はよくわからないが不動産信託というもので一代で財を築いた立派な社長さんがいて紹介してくれた所、なんと投資してくれることになったのだ。<br>ひげのおっさんも先日定年退職を迎え、一緒に仕事することになった。<br><br>弟のジローはコンビニの子と付き合い、その子は看護婦さんになりジローをケアしている。そして二人は結婚した。うっすらぼんやりは目も見えるようになったようだ。先日ジローには子供も出来た。犬のコロ入れ替わるように、春先に桜と共に散ってしまった。<br><br>アキトはカトーにハーレーを譲り、印刷会社を立ち上げて社長になった。<br>トモヤンはバイトしていた雑誌社で大出世し、今はなんと副編集長だ。<br>一番出世したんじゃないかな？<br><br>意匠設計部の写真担当をしていた元会社の同僚が、中国出張でお土産買ってきたよーといってわざわざ持って来てくれた。<br><br>渡してくれた包みをあけるとジャスミン茶が入っていた。隠居した親父が陶芸に凝っているので冷やかしにいって、あのくねくねに曲がって下手なのかうまいのか良くわからない湯のみで飲んでやろうか。<br><br>ハジメはお気に入りのグレー色のキーケースを握り締めた。
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-11995835919.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 02:13:01 +0900</pubDate>
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<title>小説「blindeyes」第14章「終末の行方」 ++後編++</title>
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<![CDATA[ 一番最後を走る僕は二人の背中に向かって話した。<br><br>「でも俺は…俺は、きっちりけじめをつけたいんだ。」<br><br>アキトもともやんも聞こえたのか、聞こえないのか無言で走り続けた。<br><br>「俺はケリをつける…」<br><br>そう心に言い聞かせた。そうしないと、足下が揺らいでまっすぐ走れない気がした。<br><br>車の側に行くと３人はほぼ確信めいたような気がした。３人は誰一人として疑う事は無かった。<br>それはあまりにもあのアスキーアートの「似顔絵」にそっくりだったからである。<br><br>例のクラブオーナーは息をきらせながら近寄る３人に怪訝そうな顔で見つめる。<br><br>「あのー、その黒いスカイマーク、譲ってもらえませんかねえ？」<br><br>いきなしアキトは取り繕うように話しかけた。俺はそのスキをついて全周をぐるりとチェックする。左後ろフェンダーの上に凹みキズがある。が外観はほぼ問題ないくらいきれいでアフターパーツもふんだんに付けている。かなり手が入っていた。<br><br>男はようやく口を開いた。<br><br>「なんだ、いきなり。車は売る気はないが。何の用だ。」<br><br>そのねちっこい眼光は３人を捕らえて舐めまわすような視線を送る。なんとなくタダモンではないなこいつは。っと俺は直感した。普通ならいきなり話かけられれば大概、動揺のそぶりが絶対でるのであるがこいつはそれが無い。あきらかに色々な「場慣れ」をしている雰囲気を感じたのである。<br><br>アキトもひるまず畳み掛けるように話を続ける。<br><br>「いやー、なんとなく綺麗なＲだったんで。この形のＲを今欲しくて探しているんですよ。いやーほんとコノ車、綺麗ですねー。どうしても声かけずにはいられなかったんですよ。すぐは無理でも売りたくなったら僕に声かけてくれませんかねえ？ここら辺に住んでるんですか？」<br><br>「いや。この先をちょっと行った所だ。まあ近いといえば近いが。」<br><br>少し気をよくした男はそう答えた。<br><br>「この先をちょっと？っじゃあの事件で有名なヘビ坂とか通りますぅ？最近Ｒ好きでは話題なんですよねー。」<br><br>「いや、その事件の話は知らんし、ヘビ坂は通らないが、ヘビ坂の名前は知っているよ。」<br><br>「あっそーなんですか？Ｒで最近悪魔のようなのがいて、ヘビ坂でちょくちょく出るっつー噂、この辺りでは有名ですよ。怪事件が起こる魔の３２Ｒって。こないだも轢かれた話あったしなー？」<br><br>トモヤンと俺は話の展開がイマイチ掴めないが黙って頷いた。<br><br>「だから、そんな話あってここいらの不良はみんなＲ憧れなんですよ。不良っぽいかっこいいイメージあって。俺も欲しいんですよねー。ヘビ坂ではＲを待つギャラリーまで現れるくらいなんですよ。知らないんですか？」<br><br>「ほぅ。そんな話が若い奴の間では流行っているのか？ではそのヘビ坂に俺も今度行って見るかな？」<br><br>男の眼光はさらに鋭く光り、不気味な目の据わった笑みを投げかける。正直すごく気味が悪かった。<br><br>「今日なんか三日月出てるし、不気味な感じしていいかもしれないですよ。わはは。」<br><br>アキトも面白くもないのに作り笑い。話に必死なのがなんとなく分かる。俺も話を盛り上げようと思い切り出した。<br><br>「綺麗な車なのに後ろに凹みキズあったりしますね。まさかその魔のＲだったらカッコイイですね。わはは…」<br><br>すると男は今までの笑みがさっと消え俺を睨みつける。<br><br>「いったい何の用で話に来てるんだ？車売って欲しい話なんだろ。お断りだ、売る気は無い。じゃあな。」<br><br>俺はしまった！余計な事を口走ってしまった！<br>こいつはもうかなり厳しい展開だなと感じた。<br>これ以上話ができる状況では無い。アキトも俺を睨んでいる。<br><br>「余計な事しゃべりやがって！」<br><br>という顔だ。<br><br><br>もうこれ以上追求すればおかしくなる。いったん引こう。そう思った時、突然<br><br>「あれ、犬の毛が挟まってるなぁ？」<br><br>っとアキトがバンパーに手を触れた瞬間、<br><br>「気安く触るんじゃねえ！！」<br><br>男はアキトの手を蹴り上げて突き飛ばした。<br>あまりの素早い動きで、いくら大男のアキトも転がってしまった。ヤバイ！とっさに俺は横から男を突き飛ばした。すると今度は男はたじろいで態勢が崩れたが、すぐ立て直して俺の首を掴もうと腕を伸ばした。それと同時にアキトが男の膝に思いっきり蹴りを寝転がった状態から繰り出した。男はガクンっと膝が抜けて崩れる。が、車のドアを素早く空けると中に入ってしまった。<br><br>ともやんは電話をしている。何やってんだ！？あいつは？？アキトは猛然とバイクのある方角にダッシュしている。そうだ！俺も取ってこよう。後を続いてダッシュする。<br><br><br><br><br>男は膝が痛いせいでクラッチが切れない。車の中でしばらく膝を擦って考えた。<br><br>「あいつらはいったい何だ？警察と同じような事いいやがって。しかも犬の毛だ？こないだ全部チェックした時見逃したか？ちくしょう、痛えや。この後の仕事はキャンセルだぜ。でかい山の仕事だっつーのによぉ。くそー、まじでいてえ。クラッチ切れるのかよ。こういう時困るぜ。ミション車はよ。だからベンツとかにしろって社長に言ってるのによ。とりたて行くのにふつーは<br>そういう車だってのによー。逃げやすい車はこれだとか言いやがって。てめえでは運転できねえから俺雇ってるんだろ。まったく、ああ、いてえ。しかしとんだ災難だぜ。とりたての帰りの逃げ道でガキ轢いたのはよ。しくじったな。あんな隅に人いるかなんてしらねーぜ。俺も焼きまわってきてんなあ。ついてねえ。今まで上手くいってたのによぉ。あんな無理な取りたてすっから他のシマを当てにしてる業者から追われるんだよ。くそ！社長のせいだぜ。まったく。のんびりクラブオーナーの仕事できるっつーから入ったのに実体はこういう裏家業で凌いでるなんて知らなかったぜ…はやく俺も足洗わねえとなあ。今日はとりあえずキャンセルだ。。。」<br><br>男は携帯を取り出してボタンを押した…<br><br><br>アキトはノーヘルで猛ダッシュして発進する。バーンナウト気味で濛々と煙をあげて向かう。俺もあとを追い掛ける。ヨコハマのスリップ跡と焦げ臭い焼けた匂いを残しているはずなのだが、今の俺にはそんな事にかまってられない。<br>いつのまにかともやんは消えていた。あいつは何やってんだ？まったくよ。全然役にたたねえじゃんかよ。くそー。<br><br>あと一つ角を曲がればＲの所だ。その角を曲がった瞬間黒いＲは猛然とダッシュして発進した。男は膝が痛いのが治ったのか？<br><br>アキトはもうすぐで轢かれそうになるのを横に飛びのけてまたハーレーに戻ると急発進した。<br>俺はアキトのサイドについて手で合図。<br><br>「ミギサイドマワリコメ。オレハヒダリマエデテキュウブレーキスル。マキコマレルナ。ゴー！」<br><br>暴れまわっていた小僧時代の合図。<br>道行く人はみんなこの３台の異常な走行に驚いて、好奇心の目を向ける。が、誰も何も言わないでただ見ているだけだった。小さな橋を抜けて細々した道をＲはどんどん抜けて行く。このまま抜けると２４６に入りこみ逃げられてしまうか？やばい。<br><br>Ｒは信号が黄色で猛ダッシュして左折した。神奈川方面だ。<br>俺も赤でぎりぎり左に抜ける。アキトはピタリとＲの死角に入ってくっついている。<br><br>運が悪いせいか、今日は道ががら空きだった。Ｒは猛然と逃げ切りダッシュを開始し始めた。くそー。オレは汗ってきた。早くこいつを推さないと。Aピラーに貼りつけた赤い大きなボタンを叩きつけた。そしてアクセルを踏みこむ。ドカーン！鋭いダッシュ。<br><br>NOSのパワーでこのおんぼろでは信じられない加速。びったりとＲに食い付いて行く。しかし追いぬくのは厳しい。畜生。やっぱ無理か？？ほんのちょっとした直線でＲはすでに１６０を軽く超えている。アキトは風で顔面を叩きつけられてゆがみながらも歯を食いしばってクライついている。タンクにびったりと体を添わせて腕はハンドルの振動を抑えこむのに必死だ。<br><br>大男で根性ないと絶対耐えられない風圧と振動である。<br>でもこれが限界である。ハーレーではいくら根性と気合が座っていても物理的にこれ以上の速度域でのバトルは無理なのである。それでもアキトは諦めなかった。<br><br>くそー。だからトモやんに頼んだのに。俺はかなり汗っていた。<br>Ｒとの距離もこのままだと開けられてしまう。もういっかいNOSのボタンを押したが駄目だ。効かない。やっぱ自分で付けて、回転数に合わせたデータ知らないで勝手にやっただけなので、全然無駄だった。最初の加速だけだ！くそー！終わった…<br><br>っと怒りはじめたその時、俺の両サイドに光の塊が数台通りすぎて…<br>運転席側のサイドに黒い塊が。<br>真っ黒のトモやんの登場であった。窓ガラスをコンコンっと叩くとアットいう間に加速してＲの前に飛び出した。そして数台の大型バイクがずらりと２車線すべてを横に並ぶべるとハザードを焚いてスピードを落とし始める。<br>９Ｒ、Ｘ４、ニンジャ、ＧＳＸ、その他国産、外車問わず大型バイクが集結して横一列でハザードを焚いてスロースピードになる。まだまだ、続々とバイクは集結しはじめ、俺らの周りには数十台の大型バイクが取り囲む状況となった。一瞬族か？と見間違えるほどである。<br><br>Ｒは無理やり道の端に追い込まれ停車した。その後を続いて俺とアキトは停車する。<br>数十台のバイクも取り囲むように停車して他の車の交通整理をするため道を１本空けて車を流すようにしていた。<br><br>トモやんは<br><br>「遅くなってごめんなぁ。」<br><br>っと関西弁で謝るとにっこり笑った。俺もそれに挨拶をして急いでアキトとＲに向かった。<br>男は車から出てこなかったが、スモークの窓を下ろすとふてぶてしい顔をして<br><br>「なんじゃ、こらぁ。」<br><br>っと怒鳴る。<br>この後に及んでも、まだ足掻いている。<br><br>「おっさん。こんだけいてもまだ暴れるの？いい加減にしときなよ。」<br><br>「うるせー。事務所くっかぁ？おらぁ。落とし前つけるぞ！」<br><br>「はいはい、それはまた後で。それよか、あんたこのにーちゃんの弟さん、こないだ撥ねたっしょ？轢き逃げ。やっちゃったでしょ。素直に答えときなさい。」<br><br>アキトは笑いながらも脅しかける。<br><br>「うっせーな。だからなんだ。あんなガキちょいとカスったくらいで。どーもねーだろ。んでなんだ、そんだけか？」<br><br>オレの心の何かが弾け飛ぶ。後部座席に置いていた日本刀を俺は素早く取り出して<br>男の所に走り寄る。みんなが「やめろー！」という言葉がスローモーションのようになり景色が流れている。<br><br>「やろぉー！そんだけとはなんだー！言う事が他にあんだろー！てめー。覚悟しろ！！」<br><br>そのまま突きたててやりたかったが、とっさにミネで顔面を叩きつけた。窓ガラスをメチャクチャに叩き割って息をアゲタ俺をみんなは黙ってじっと見つめていた。<br><br>誰も止めるものも居なければ、声をかける者もいない。呆然と俺は立ち尽くして、みんなはそれをじっと悲しげに見つめている。そんな状況だった。<br><br>男は恐怖と叩きつけられて腫れた顔でこちらを見ると突然車を急発進させた。<br>右前に置いていたバイクが１台倒されたが立っていた乗り手は偶然Ｒに轢かれずの避けられ避難した。<br><br>ばぁあああああああ、ばぁあああああああああん！！！！<br><br>ものすごいクラクションが鳴り響いて、大型トラックが急ブレーキをかけたが間に合わず、ドオーーー、ガシャーン！！っという金属音と共にＲはぐしゃぐしゃにひき潰されてしまった。<br><br>すべて一瞬の出来事であった。<br><br>左側に止めていて突然発進したせいで右に滑ってしまい、リアがながれ横向き状態でスライドしたため、トラックには運転席側が直撃、運転座席側はぐしゃぐしゃになり無残な事になっていた。トラックはフロントが潰れていたが、ドライバーは無事である。<br>トラックの運転手は飛び出してきて俺らも駆け寄った。<br><br>--------------------------------------------<br><br>その夜の出来事は新聞に載った。ただの交通事故で。<br>とっさの仲間の判断で、日本刀をバイクで運びさり、隠してくれて逃がしてくれたおがげで助かった。数台のビックバイクの乗り手が目撃者となり後に残ってみんなで嘘の証言をした。<br><br><br>Ｒは勝手に急に路肩に止まって、俺等はハザード出して停まり、その後急発進してトラックとぶつかったと。<br><br><br>Ｒの乗り手は運が悪くシートベルトをしないでいた為ハンドルなどにあちこち叩きつけられた後開いた窓とトラックに頭を挟まれ、即死。<br><br>しかも住所不定、無職、いわゆる裏家業の人物だった故、即座に警察の処理で闇に葬り去られる事件となった。すこしばかり証言おかしくても面倒だと思ったらしく、あっさりと闇に葬られた。<br><br>突き飛ばされたバイクもただ転がったくらいでカウルは割れたけどその他は無事だった。<br><br>俺は車を売り払い、わずかばかりの金をバイクのライダーに見舞い金として支払おうとしたが<br>弟さんに使ってあげてという男気に負けてしまった。<br>泣いて詫びを入れた。<br><br>その夜の事件はあっという間に終わってしまったのだった。<br><br>--------------------------------------------<br><br>俺は仕事を早く切り上げて病院へ向かった。<br>弟が意識戻したよと連絡が入って夕べのせいで仕事もしたくなかったので速攻で向かった。<br>部屋に入ると家族みんないた。<br><br>「おう！げんきかー！！」<br><br>「ん？にーちゃんきたんか？」<br><br>「おう。お土産はさー急いでたからなんもねえ。ほら。」<br><br>ヨーグルトを会社で買ったのを持っていたのでそれをあげた。<br><br>「ん？何？何くれたの？」<br><br>手探りでヨーグルトを触っている。<br><br>「なんだ？おまえどうした…」<br><br>「おれさー。じつは目みえなくなっちゃんだよ。わはは。なんだ、これ、食い物なん？笑」<br><br>俺はワッっとなりそうなものを必死でこらえて勤めて平静を装ってほら、ヨーグルトだよ。食うか？と開けてあげた。が手がぶるぶる震えて容器をうまく開けられない。<br><br>そんな様子を見かねてかあちゃんが手をだしてくれて弟に食べさせてあげた。<br><br>「トイレちょっと行くわ。すぐ戻る。」<br><br>耐えられなくなった俺はすぐ部屋を出てあてども無くトイレを探したがぼやけてよくわからなかった。<br><br>しばらくして心が落ちついて、部屋に戻ってまた話始めた。<br><br>「まーよかったよ。意識もどってよー。まじ心配したぜー。」<br><br>窓を開けながら俺は弟を見ないで話した。<br><br>窓の外からはちょうど蕾になった桜を見下ろす事ができて爽快だった。<br>まだ咲いてはいないが、あったかい陽気とその風景は心を平静に保つだけの何かはあった。<br><br>「釣りいきてぇな…」<br>弟はそう呟いた。<br><br>「おう。いこな。コロと俺が連れていってやるからよ。」<br><br>窓の外の空に向かって心の中で突然こう誓った。<br><br>「俺のやりたい事は決まったよ。おじさん、おばさん。すぐは無理だけど。いつか。」<br><br>空には偶然にも飛行機雲は見えないかな？なんて思ったがまったく青空一枚だけで晴れ晴れとしていた。風はまだ薄ら寒くおれはゆっくりと窓を閉めた。<br><br>そしてベットの周りにいる家族の方へ、ようやく歩み寄った…<br>
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-11995832316.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 01:54:11 +0900</pubDate>
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<title>小説「blindeyes」第14章「終末の行方」 ++前編++</title>
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<![CDATA[ 今までになく。至って普通に寝ていた。そして普通に夢を見た。<br>これまで、あまりにもいろいろな事が突然起こりすぎておまけにおかしな夢まで見ていて熟睡したカンジが無かった。きっと自分の限界の域にまで達したのだろう。<br>体はそんな時素直に反応する。ぐっすり寝て起きると妙にすがすがしい気分である。<br>夢はというと、普通に昔の夢を見たのだった。みんなで釣りをしている夢だった。<br><br>そして週末はあっけなく訪れた。明日からは仕事に戻らなければナラナイ。<br>今晩がラストチャンスか。駐車場に行き、車をチェックする。<br><br>ボンネットを開けたり、クラッチを踏んでシフトチェックしたりオイルゲージを見る。空気圧は？ブレーキパットは？ベルトは？ついこないだ替えたばっかりだし、まだそんなに乗ってないから特に見ることも無く大丈夫なのだが、緊張してゆく心を落ち着かせるのにどうしてもついついそういう行動をとってしまう。<br><br>そして後で取り付けた、赤い大きなボタンを眺める。最後はこいつが頼みだ。すると…<br>きゅぅぅん…高回転のエンジンとキャブ音、そしてボボボ…<br><br>という太いエグゾーストの音が遠くからやってきた。駐車場に真っ黒のブレードバードと同じく真っ黒のバトルスーツ姿が現れる。<br><br>「おっす。」<br><br>メットのバイザーを上げると挨拶を交わしてきた。いつになく鋭い眼光。トモやんの到着。<br><br>遅れてバリバリ直管全開のドドドドド…という地鳴りのような音と共にアキトのハーレーも到着した。アキトも黒のライダースに黒のチャップス。センターライン入りのフランス製メットに<br>レイバンのティアドロップグラス。というイデタチでいつになく気合が入っていた。<br><br>日暮れにさしかかり、春先の陽気も薄れつつ、風も徐々に冷たくなってきた。<br>これから夜風がどんどん冷たくなる。まだそんな季節だ。<br><br>「んじゃ、とりあえず、行くか。」<br><br>車に乗りこむとイグニッションを回す。<br>キュキュキュ…グワァーン。3S-Gに火が入り、柿木のマフラーから声が上がる。プォーン。<br>3台の爆音が至って普通の郊外にある新興住宅地全体に響き渡る。<br>おりゃああ…<br><br>トモやんのブレードバードはいきなりウイリーを決めて走り出した。<br>アキトのハーレーもそれに続き爆音を吹かす。リアはモクモクと煙が上がる。<br>いつもなら近所迷惑だからやめろー！って怒る俺も今日は空ぶかしでレッド寸前まで回してクラッチつなぐとドギャギャギャー！！っとスキール音を立てホイールスピンさせて発進した。<br>向かうべき場所は川沿いの駅のそばにある例のクラブだ。<br><br>R246を60ｋｍ/ｈ、2000～3000ｒｐｍくらいでゆっくりと流すと風景がしっかりと見えこないだまでのかりかりしたキモチが幾分納まった。<br><br>若干緊張はしているが、それよりも前に二台のビックバイクと吊るんで走るのが楽しかった。トモやんは余裕のスピード域なので何度もウイリーをして楽しんでいる。アキトも手放しでタバコに火をつけて一服するという技をなんとも余裕な表情で決めこむ。２４６から川沿いの堤の路に入ると夕焼けに川原の光景がなんとも綺麗でこれからもしや大乱闘になるやもしれぬ事をすっかり忘れて思わず感嘆してしまった。川面に夕焼けが写りこんでいる。<br><br>雲はゆっくりと流れ、紺藍と橘黄色に染まる空はどこまでも続く。それにしても人間の心は本当に不思議なものである。怒りや憎悪に駆られながらも、仲間らとこうして走ったりして楽しんだり、川原の夕焼けを見て綺麗だなと思ったりしている。そしてこれからどうなるやら知れぬ不安も抱きつつ、車を冷静に運転する…<br><br>まるで相反する気持ちが同時に混在している。<br>昔、戦争に行っていた叔父サンはいったいどんなカンジだったのか？恐らくきっと俺らとまったく同じような感じだったんではないだろうか？今生きていたら、絶対戦争なんてしないで、女の子の話したり、こうやって車やバイクに跨り仲間とのんびり遊び、過していたんではないんだろうか？ふとそんな事も考えながら川沿いを走り続けた。<br><br>すべては時の流れで、すごす時間空間の違いなだけで、人の中身は違うものなのだろうか？<br><br>こないだ切符を切られた右折禁止の所は避け、上手く迂回して抜け、駅の方へ出てから、それぞれの車を駐車した。まだ時間は少し早い。また軽く店で待ち構える事にした。<br>戦の前の腹ごしらえ。腹が減ってはなんとやら…である。<br><br>３人はあまり腹いっぱいにしても何なので、とりあえずパスタを注文した。<br>酒も控え熱いコーヒーを啜る。<br><br>「こうしてよー。待ってて何もなかったら困っちゃうよなー」<br><br>アキトが口を開く。みんななんとなく重い空気が流れていて話しにくい状況であった。<br><br>「まあ、あれやろ。出てきたらそれとなく近づいてジンワリ責めるっちゅうふーにするしかないやん。なぁ。」<br><br>俺の顔を見ながらブツブツとトモやんは呟く。<br><br>「そんでよー。まじ黒だったらどーすんの？にーさん。」<br><br>アキトもこっちを向いてそう尋ねた。<br><br>「え？」<br><br>またもや詰まってしまう。どうしようか？<br><br>「ブッチャケ、ぶっ殺したいよ。でもよ…」<br><br>おれは少し考えて間を空けてから続けた。<br><br>「わかんねえ。どーするんだろう？俺実際わかんねえんだよ。まじで。駄目だと思いつつ<br>マジでやっちまうかもしれねえし。やらんかもしれん。でもこれだけ言えるのは…」<br><br>とその瞬間、<br><br>「おい。きたぞ！！」<br><br>アキトが小さく叫ぶ。<br>窓から向こうの道を黒いスカイマークが走り抜けて例のクラブ前に停車すると男が一人降りた。<br><br>「よし。今だ、行くぞ。」<br>話はどっかに消え、俺ら３人は大急ぎでお金を払い店を後にした。３人の靴音は繁華街の喧騒に紛れてかき消されていった。
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-11995828971.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 01:47:46 +0900</pubDate>
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<title>小説「blindeyes」第13章「謎解き」</title>
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<![CDATA[ カワッペリのこないだ入った店で落ち合わせる事になったので先に店に入る。<br>まだ人は少なく落ち着いていて、店内をのんびり見まわした。ろうそくのようなホンワカとした灯りときれいな内装。今日は酒でなくコーヒーをもらい、ツマミも取らずにしばらく待っていた。すると遠くから地鳴りのような音と共に、アキトは現れた。<br><br>「おっす。」<br>「友達は無事だったか？」<br>「おう元気だったよ。それよりかさ…」<br><br>といって数字だらけの図面をアキトに見せて説明した。<br><br>「ここ、ほら図面番号が６４４６。んで、出力したら文字化けで全然駄目。こんなわけわからん、気味の悪い数字しか出てこないんだよ。何度やっても。」<br><br>アキトはしげしげとその数字を見つめる。<br><br>「気持ちわりーな。これ。」<br><br>と不快そうな顔で呟いた。たしかに薄気味悪い。<br><br>「こっちはよー、例の噂流しといた。でも広まるのにしばらくは時間かかるな。」<br><br>アキトもコーヒーをもらってすすり始めた。<br><br>「いやー、暖ったかい！やっぱまださみーな。」<br><br>まだ春先になったばかりでついこないだなんか雪が振ってたくらいである。<br>バイクではまだ夜風は身にしみるであろう。しかし奴はこんな俺の弟のためにわざわざ犯人探しに協力してくれている。正直ありがたかった。<br><br>「んでよー。実は中古屋からもさっぱり情報こなくなっちまってよ。なんかこんど新型のスカイマークが出るつー噂で、まあ、それは噂でなくてほんとらしいんだが、そのおかげでまたR３２スカイマークの価値があがるだとかなんとかで、売りだしにあんまし回らなくなってるらしいぞ。んでこないだの小太りの奴なんか、生意気にやっぱし今回売るの見送りたいので。なんてほざき<br>おってからに、まったく。」<br><br>と一気に話すとコーヒーをすすった。<br><br>「なんで価値があがるんだ？」<br><br>「俺車はよくしらんがよ。ああいうマニアの中で広まるもんてのは、ハーレーも同じだが、古い人気アル形のものが価値がドンドンあがる仕組みになっててよ。新しい車が性能良くてもデザインがよくないとなおさら付加価値があがるのさ。」<br>「そうか、そういうもんなのか。」<br><br>「そうらしい。んでこんどのスカイマークってのがどうもカッコ悪いらしくてしかもRっていうのが無くなる、つまりスポーツバージョンが消えるという噂でどうもマニアの中でRが希少価値になると踏んでいるわけさ。こらあ、まいったぜ。個人売買で売りだしに出て来る奴は当分いないぞ。なんせ新車でた後の不可価値ががーん！ってあがった時に売りに出したほうが儲かるだろ。<br>しばらくは、とくに３２タイプは動かないぞ。参ったな。」<br><br>「うーん。参ったな。また振り出しか。」<br><br>おれも呟いた。<br><br>「んでもよ。とにかく、何もしないのもﾅﾝだし。こないだの例のクラブのオーナーの黒いスカイマーク、ちょっとみてくっか。近くだし。そんでこれから考えよう。」<br><br>そう言って二人は店を出た。ほんとに夜になるとまだ寒い。<br>上着のファスナーを襟元まで閉めてポケットに手をつっこんで二人はそのクラブのある場所へ歩いて向かった。デパートの間を抜けるとそのクラブの前に出る。しかしスカイマークはとまってなかった。あまりにも寒いのでまたクラブの地下に行って見た。まだオープン時間でないので開いてはないが、前に何人かたむろっていた。そこで質問をする。<br><br>「あのーオーナーさんって、いっつもここに来るの？」<br><br>集団の中にいたいかにもクラブミュージック好きです風の格好をした青年は<br><br>「いや、ほとんど週末しかこないんですが。なにか？」<br><br>と聞いてきた。<br><br>「いやー。ちょっとイベントについて聞こうかと。あ、それとロイっていうギタリストいますか？」<br><br>とっさに俺は取り繕うでまかせをほざく。<br><br>「あ、ロイなら来てますよ。ちょっと待って下さいね」<br><br>と言って店の奥へ入っていった。ロイはしばらくして店から出てきた。<br><br>「ハーイ！マタアタネー！！」<br><br>「おう、ロイ今日は聞きに来たよ。」<br><br>とくに聞きに来たわけではないが、とっさにそう言った。<br><br>「アリガトデース。」<br><br>あ、そうだ、と思い出したように俺は図面を引っ張り出した。ロイはたしか数学に詳しいって前言ってたっけ？<br><br>「ロイさー。あのさー、クイズみたいなもん。だけどこれわかるかな？」<br><br>っと言って数字だらけの図面を見せた。ロイはいきなしの出来事にちょっと戸惑っていたが、図面を覗きこんだ瞬間興味深そうな顔をして話し始めた。<br><br>「コレハー、バイナリーシステム！デスネー、マスマティックス。ユーノーゥ？」<br>「ん？バイオナリー？マスカキ？」<br><br>アキトはにやついている。<br><br>「違うよ。んなこといってねーだろ。数学だろ！んでバイナリーなんとかって何？」<br><br>「ニホンゴデ、ナントイウカ、シラナイ。バイナリーは１、２ノ、ホウソク？キマリ？デスネ。コンピュータノシステム…」<br><br>「あー！二進法か！？わっかんねー。俺習ってないし。」<br><br>と俺は叫んだ。アキトも<br><br>「俺も勉強は、とくに数学はさっぱりだ…」<br>と呟く。<br><br>「デモ、コレフツウーノバイナリーデハナイ。ネー。チョトチガイヨー。６バンメート、４バンメー二、ルールアル。ルール＝キマリネ。オゥ、ワカラナイ、ワカラナイ。コレメチャクチャ。バイナリーデナイ。」<br><br>ロイは困った顔をして、でも真剣に数字を見つめている。６と４？あの数字がココにもなんか作用するのか？<br><br>「あのさー、６４４６って数字関係あるかな？ロイ？」<br><br>俺はそれとなくロイに呟いて見る。<br><br>「ウーン、カンケイ。ワカラナイ。チョトカンガエル。」<br><br>そう言って黙ってしまった。クラブの入り口では邪魔になってしまうので店の控え室のような場所に移動してまた再開した。<br>「＋、シックス、フォー、ワン、ゼロ。ブツブツ…」<br><br>ロイはあれこれ考えている。俺も良くわからないが眺めながら考えて見た。しかし、最初は意味不明だと思ってたこの数字の羅列になんか規則性があるようにも思えてくる。俺はふと６と４の数字に関連して考え始めた。<br><br>「オーインタレスティング！？」<br><br>ロイは叫んだ。<br>自分のカバンからペンと紙を取り出した。<br>そして１と０の数字をまたその図面を見ながら書き出していった。<br><br><br>000000001010101010101111111111111111…と並ぶ数字から<br>10となっている部分だけを取り除いている。<br>消えてまたくっついた部分で10になるものはあえて「無視」する<br>膨大な数字。A１びっしりで書かれた数字を書き出す。<br>すると…<br><br>0000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000<br>0000111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111100000000000<br>0011111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111000000000<br>0011111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111100000000<br>0111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111110000000<br>0011111111111100111111111111111111111111110011111111111111111111110000000000<br>0011111111110011111111111111111111111110011111111111111111111111110000000000<br>0011111111001111111111111111111111111100110011111111111111111111111110000000<br>0011111100111111111111111111111111110011111001111111111111111111111000000000<br>0011111001111111111111111111111111001111001000111111111111100111111110000000<br>0011110111111111111100011111111001111100111001111111111111111111110000000000<br>00111001111111110000111111111001111110111111001001100001101100111110000000000<br>0011111000000000011111111100111111111111100010010001100000001011111000000000<br>00011110000000000000000010000111111111000001000000111000001100111100000000000<br>0011111111111111000000000111111 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YOU!」<br>「あ、バイバイ！」<br><br>ロイはそう言ってブースの方へ引っ込んで行ってしまった。<br><br>俺はもうさっそくこの人相のスカイマークの黒３２Rに乗ってる人物を探したくてたまらなかった。それはアキトも同じようであったが、ロイの音楽を聴いていってやらんと。せっかくここまでのヒントを与えてくれて、しかも一緒に考えてくれた友達の音楽を聞かずして去ってしまっては失礼極まりない。焦燥感を抑えて、しばし待つこととした。<br><br>「あの顔は誰なんだ？」<br><br>とアキトも質問を俺にぶつけてくる。<br><br>「いや、ぜんぜん、さっぱりわからん。こないだちらっと見たここのオーナーと似てる気もするがなんせはっきり見れなかったし。ぼんやりとしてて思い出せないんだよ。もういっかい紙を広げて顔を良く見る。目は細め。歳はちょっと老けてみえる。冷酷そうだが精悍な顔立ち。いったいこいつが犯人なんだろうか？もし、おばさんが言ってたのがこの事ならおそらく犯人には違いないとは思うのだが…。<br><br>二人が同時にその時思ったのは、<br><br>「ここのオーナーの顔をもう一度見届ける。」<br><br>であった。そうすれば、一番答えが分かる。<br><br>しばらくすると、ロイ達が出てきた。ロイはギターを抱えて緊張した顔をしていた。<br>何時の間にか、店は人で沢山になっていて、まだあとからあとからどんどんと店内に押し寄せてくる。ロイ達のバンドはレゲエを演奏しはじめた。「ノーウーマンノークライ…」<br>有名な曲。<br><br>ギターは好きだが音楽にそれほど詳しくない俺でも瞬時に分かった。<br>その他数曲聞いたあと、ロイのバンドの演奏が終わったのでロイに挨拶をして店を出た。オーナーの車はやはりナイ。<br><br>「どうするか？話では週末までここに来ないって事らしいが…。」<br><br>「うん。参った。週末では俺の休みも終わりになってしまうし。でもしかたないか。ここはとりあえず、週末来るしかない。それまでどうするかだよな。」<br><br>「そうだな。犯人はそのオーナーと決まったわけでは無いし。週末まで日は無いけどでも一日や二日はあるだろ。どうするか？」<br><br>またしも振出に戻りか？いや、そんなことはナイ。ここに握り締めているこの似顔絵のような<br>アスキーアート。これが俺らの唯一の頼みの綱だ。この顔の男を割り出せばなんらかの手がかりが掴める。俺はそう確信していた。<br><br>「今日はここは退散だな。」<br><br>アキトは寒そうにポケットに手をつっこみぼやく。<br>「そーだな。あ、思い出した、お前に会わせたい奴おるんだ。あのさ、実際見つかったと仮定してもハーレーと俺の車では、逃げられたらけっこう追跡厳しいだろ。ハーレーも俺の車も高速で逃げられたら絶対追っかけられないよ。そんでさ、助っ人になる奴が一人おるのさ。すごいバイク乗ってるのが。」<br><br>「ハーレーでもかなり立ちあがりなら、スカイマークだろうが負けねえぞ。」<br><br>アキトは全然気にしてない風であるが、彼は実際車の事については良く分かってなかった。<br><br>「でもさ、超高速で長距離になったら俺のもアキトのも、絶対追っかけられないんだよ。それくらいスカイマークってのは速い車なんだ。でもその俺の友達の乗ってるバイクは恐ろしく速い。たぶんスカイマークと互角でいけるはずだ。」<br><br>俺はとにかくアキトとトモやんを引き合わせて、それからこの男の割りだしにかかろうと決めていた。なんとかアキトを説得してトモやんの家に向かった。途中で電話を入れる。<br><br>「あ、トモやん？今時間少しあるか？実はこないだの件で相談したい事があるんだ。」<br><br>トモやんの家に着くとにゃー！っとまたもや猫のお出迎え。<br>二人は薦められるまま、家に上がって座るとさっそく話しを切り出した。<br><br>今までの経過、そして唯一の証拠であるその図面のアスキーアート。<br>すべてを話すともう時刻は深夜を廻っていた。<br>全部聞いた後、トモやんはこう呟いた。<br><br>「とりあえず、その週末、オーナーとやらの顔見るしかないんちゃうん？他に当るもんないんしょ？」<br><br>「そーなんだが、でも俺の休みはそれで終わってしまうから、もし、その賭けが外れて見事に人相違ってたらもう終わりなんだよ。しかも人相合ってるからといって、証拠も何もないから<br>犯人だなんて分からないし。いったいどうすればいいんだか…」<br><br>「ああ、もうそれ、ぶっちゃけ、ふっかけてみればええんちゃうん？おめー分かってんだゾ。ってんでさ、自首せぇって。おまわりもわかってんねんけど、うちらが先こうして教えてやっとるから、はよ、自首したほうがええでぇー。って。」<br><br>「それ無茶じゃないか？だってシラネーって言われたらおしまいだし、アリバイとか裏取ったわけでは無いし。抑える証拠が何もないのに、脅しかけられねーよ。」<br><br>「そらあ、ハッタリかますしかないんちゃうんかなぁ。」<br><br>「え、どんな？」<br><br>「目撃証言からほぼもうわれとるんでー。ウチらでもこうしてこれたんさかい、ケーサツなんかすぐくるでー、ほんま、シランデー。って。」<br><br>アキトと俺は思わず笑ってしまった。なんか関西弁だと深刻な話も面白くなってしまう。<br><br>「でもよー。たしかにそれは面白いかもしれんが、それでいいのか、にーさんよ。」<br><br>アキトは俺に向かって言っている。<br>そう自首させたくらいでいいのか？と聞いているのである。<br>実際、俺はそこまで深く考えていなかった。そう、犯人を捕まえてどうするのか。というよりか、想像がつかない。俺はその犯人を目の前に普通でいられるのだろうか？<br><br>まったくもって予想することもしなかった質問なだけに正直俺は黙ってしまった。<br>「ま、とにかくそれしかないか。どうするにせよ、週末そいつの顔を拝まない事には話もつかないってことか？」<br><br>やれやれ、っと３人はうな垂れてしまった。<br><br>週末まで待つしかないな。俺はなんとなく拍子抜けしたようになってしまった。<br>もうなんとなく期待感は無くなってきていた。半ば諦めかけている、そんな感じであった。
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-11995827712.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 01:34:50 +0900</pubDate>
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<title>小説「blindeyes」第12章「系譜」</title>
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<![CDATA[ 二人はまた明日落ち合う事として家路に向かった。夜の路を古い国産車とハーレーの木霊が響き合う。パァァン！すごいでかいクラクションとともにアキトは手を振りながら左折して行った。俺は右折して、ふと思い出したように実家へ向かう。じつは家のかあちゃんが気になった。普段は強気だが実際女である。やっぱり親父と違ってダメージは心に出てしまう。見に行かないと。少し心配であった。家に着くと、あいかわらずコロは尻尾をふって寝そべっている。頭を軽くなでて、すぐさま家に入った。<br><br>「かあちゃん大丈夫か？」<br><br>ソファーで横になっている。<br><br>「ああ、お帰り。」<br>起きようとしてる母親に<br><br>「そのまま寝てていいよ。」<br>と言って台所へ行き、水をコップに注ぎゆっくり飲んだ。酒と緊張がわずかに残っていて喉が乾いてしかたない。横になってる母親を見て思わず言ってしまった。<br><br>「最近よー、寝てて俺変な夢見たり、金縛りみたいなもんにあうんだよ。こないだから。しかも寝てる時だけではないんだよ。こないだなんか寝起きにシャワー浴びてて体に文字でてくるしさー。車運転してておばさんの霊見ちゃったよ。かあちゃんそっくりの。」<br><br>そう言って母を見ると、母親は少しネムたげな顔をしながら驚く事を言い始めた。<br><br>「あんたに言った事なかったっけ。」<br>「え？」<br>「あんなー、ワタシと下の叔母ちゃんの間に実は生まれてまもなく死んだ妹がおるんよ。」<br>「！？」<br><br>母親は淡々と説明をしだした。<br>「その子は生まれてすぐ病気で亡くなってしまったけれど、おかあちゃんの２つほど下で、生きとったらわたしとそう変わらん年だったんね。あんた、しらんかったん？言ってなかったっけ？」<br><br>俺は固まってしまった。というかそれだけ聞いてほぼ、確信してしまった。おそらくというか、間違い無く、俺はそのおばさんを見ているのだ。しかも、そのおばさんが様々な事を予言し教えてくれている。そう思うと恐怖や驚きよりも熱い思いが込み上がってしまった。<br><br>「あのさあ、俺見たのって多分そのおばちゃんだよ。きっと。」<br><br>かあちゃんは驚きもしないでそれを聞いて頷いた。<br><br>「でしょうねえ。わたしもさっきうたた寝してる時見たのよ。夢を。あんたがそういうことを<br>話しに来るから説明してあげなさいって言ってる夢を…」<br><br>俺はしばらく母と話して、実家を後にしてまっすぐ自分の家に向かった。<br>こんな不思議な事がいったいどうして俺に起こるのか？納得がいかないがそれよりもジロウの犯人を教えて欲しい。単純にそう思った。はやく教えて欲しいよ。おばちゃん！俺はふと気付いた。そう、覚醒した原因がジャスミン茶とビタミン剤であった事を。<br><br>またそれで試して見よう。どちらもまったくもって健康によさそうな問題無いものなのに、俺にはものすごく不思議な作用をする。それを試せばまた覚醒しておばさんに会えるだけでなく、詳しく聞けるかもしれない。こないだまでは恐怖心が邪魔して良く分からないままでいた。<br>でも今度は大丈夫だ。怖くない。<br><br>家に着いてから部屋に入るなり、早速冷蔵庫にある残りのジャスミン茶でビタミン剤を流しこむ。しかし、眠気が全然無い。興奮するあまり、ちっとも寝つく事が出来ない。こんな時に参った。睡眠作用の強い花粉症の薬でも飲みたい所だったが、この作用がまた違う副作用をもたらしてせっかくのチャンスを台無しにするとも限らない。<br><br>じっと眠くなるのを待った。そしてそれは夜中をすぎて起こった。いつのまにかウトウトしていて、今度は夢の中でおばさんは現れた。しかしおばさんは夢の中で一言、こう言っただけであった。<br><br>「数字。数字。」<br><br>こう言っておばさんの夢は途切れた。ジャスミン茶とビタミン剤をほおり込んで、何度も試して寝て見たが、それ移行、ぱったりともうおばさんを見ることはできなくなってしまった。<br>「数字…なんなんだ、いったい。」<br><br>わけがわからなくなってしまった。そのまま、またうたた寝をして昼を過ぎてしまった。もう三日目に突入してしまった。時間はあっという間に過ぎて行く。おばさんの姿を見てもう驚かなくなってしまったと同時になんとなく中田を想いだし、見舞いに行く事に決めた。ほんとになんとなく。でも何かがありそうな。昼下がりに病院へ向かう。お見舞いに何を買っていこうか迷って、食い物が好きな中田にケーキを買っていくことにした。<br><br>病院はあいかわらず事務的な態度で閉口したが、前のようにイライラせずに病室へ向かう。アキトから途中電話が入ったのであんましゆっくりはできないがそれでも友達の見舞いだからまあ、気にしないでゆっくりしてきてくれと言ってくれたのでその言葉に甘えてすこし時間を取って中田を見舞うことにした。<br><br>「よお。元気になったか？」<br>「おう。げんきだぜ。動けねえからモジモジしちゃうよ。」<br>「どこがだよー！？おめえ、そんで看護婦さんとかにわけわからん事ほざいてんでねーの？」<br>「わはは。ばれたか！」<br>「あったりめーよ。」<br>「まあ、座れや。」<br>「おう。」<br><br>何気ない会話から始まり、俺の最近の事情を説明した。弟のこと、その他いろいろ。<br><br>「なんか、おめーもとんでもねー大変な事になってるな。」<br>「そうなんだよ。それでよー。今実は気になることがあるんだが。」<br>と言ってその数字について説明した。<br>「そんで６４４６って数字が鍵なんだが…全然わからなくて…。」<br>っと俺が言ったとたん、<br><br>「なに！？その数字、もっかい言って見ろ！」<br>「６４４６だが！？」<br>「お前、もっと早く俺見舞いコイよ！ほんとに。」<br><br>中田は突然そう叫んだ。<br><br>「CADでよー、引いてた図面、図面番号、覚えてねーのか？ほら、あの部品の。あれ、図番の最後、●△×０００６４４６ｘｘｘだったろ！？」<br><br>「あーーーー！そだそだ、おめえが工場行かされる原因になったあれか！？」<br><br>俺もにわかに思い出した。<br><br>「しかし、なんで、その数字が関係あるんだ？」<br>「いやわからん。だけど、すごく気になってきたぞ。いったいどういう事なんだ？」<br>「うん、さっぱりわからん。しかし、そう言われるともの凄い気になるな。」<br>「でもよー、あの図面、よしさんもからんでたんだよ。最後に構成表書くのに全部俺がまとめとくって。」<br>「正式な図面管理番号でひょっとしたら変わった可能性もあるとか？」<br><br>「いや、そんな事はないよ。図面は番号落とした段階でさー、面倒だからもう先に正式な図面番号を割り振ってもらうのが基本だから、そうそう変わらないよ。だから残ってるはずだぞ。うーっむ。ちょっと図面チェックしてみるか？」<br><br>「いやー、参った。実は俺会社いま休みにしちまってるしな。行けないよ。ハワイ行ってる<br>事になってるしさ。まさか犯人探しで実は日本います、なんて言った日には首になるとも<br>かぎらんで」<br><br>「ははは。それもおもしれーな。首になったら。なんて冗談はさておき、ほら、俺が、んじゃ変わりに会社電話してやるよ。んでさ、輸出も同時にかんでる鬚のおっさんなら話がわかる人だし<br>お前の部署の人だからいいんでないか？」<br><br>「お、それはいいかも。おっさんなら俺に電話代わっても大丈夫だよ。あの人にはバレても<br>絶対口わるような人ではないし。お前、たまには良い事思いつくな。」<br><br>「まあな、まかせろ！」<br><br>と言ってさっそく電話をかけさせる。幸い病室には昼の検診かなにかで誰もいない。<br>おまけに奴は窓際のベッドだったので携帯電話をかけることが出来た。悪いとは思ったがコッチも一大事。心臓のペースメーカー入れてる人はいないようだしすまんすまんと思いつつ、中田に電話を書けさせた。途中、電話を変わってもらう。<br><br>「あ、おっさん？すいません、そんでその図面出力してもらえますか？」<br>「いいけどよー、ちょっとまってろ。」<br><br>数分後に電話がかかって来た。<br><br>「あのよー、図面出力したんだがよ。なんか変だゾ。これ。何度出しても数字しかでてこねーよ。文字化けしちゃってよ。あーあ、0と1しかでてこねーや。おかしいな。これ」<br><br>「駄目ですか？おかしいな。」<br><br>中田は不思議そうに<br><br>「そんな、部品図面だけど、かなりでかいからA１サイズでしかも化けるなんて事いままで<br>なかったんですけど。」<br><br>と呟いた。鬚のおっさんは<br><br>「とにかく何度やっても駄目だ。とりあえず、これ出しとくけどよ、どーする？いるか？いるならどっかに持って行ってやるぞ。」<br><br>と言ってくれた。とりあえず、途中おっさんとは落ち合う事にして<br><br>「もう仕事の邪魔になるからそれでいいです。ありがとうございました。」<br><br>と告げて電話を切った。<br><br>「おかしいなあ。出力できないっていうのはたまにあったが文字化けってのはそんなに起こらないよな。」<br>「うん。まあ、よく分からないけれど、気味は悪いな。なんか。」<br><br>「とりあえず、いったん、俺は図面もらって見て見るよ。また分からなくなったらなんか聞きにここくるかもしれんが。」<br><br>と言った。中田も頷き了承してくれた。しかし病人にこれ以上迷惑はかけられない。なんとか自分でしてみようと心の中ではそう誓った。俺は病院を後にして図面を取りに向かった。<br><br>おっさんは会社を定時であがって、わざわざ帰り路から遠回りして会社と離れた所まで来てくれた。俺が見つからないように気を使ってくれている。<br><br>「すいません。会社早上がりさせてしまって。」<br><br>「おう、気にスンな。今日は定時で帰ろうと思ってたしよ、そいでさ、図面だめだわ、こんなんしかでねーや。」<br><br>丸めた図面を広げて見せてくれた。それには0と1がＡ１サイズにびっしりと描かれている<br>ちょっとみると気味の悪い用紙であった。<br><br>「どうも、わざわざすいません。」<br>「いや、しかし、こんなんどーするんだ？」<br><br>「え、まあ、ちょっとよくはわからないんですが、中田に頼まれまして。」<br><br>俺は汗って取り繕う。おっさんも深くは聞いてこない。<br><br>「まあ、わしはもう帰るで、ええか？」<br>「はい、すんません。ほんとわざわざ。」<br>「いや、いーんだけど、おまえ、いろいろわけわからん事して、きーつけや。わしはまあ、ハワイに行っとる事にしといて、黙っててやるがほんま。」<br><br>「もう、なんと言っていいか。申し訳ナイッす…」<br><br>「ま、きー付けて。んじゃ。」<br><br>おっさんはテクテクと駅に向かって歩いて行った。<br>俺はまたアキトと会うため、また川沿いの方へ向かう。おっさんを駅まで送ってあげたかったが<br>あまり会社近くの駅でうろついて見られてはまずいので許してもらう。<br>いったいこの意味不明な図面はなんなんだろう。さっぱりわけわからん。<br>それにしても、犯人はいっこうにわからないし。<br><br>俺はにわかに焦り始めてもいた。<br>なかなか、結びついてもこないし、見えてもこない。<br>ちっともわからない、犯人像。すべてが疑わしと思ってしまう焦燥感。<br>シフトアップする手もどこと無く荒っぽい運転になってしまう。<br>そして３日が過ぎようとしている。<br><br>日暮れに差し掛かる、薄ら寒い春先の日差しは川沿いにまだ冬の名残の冷たい風をもたらしているらしく、カワッペリで釣りをする人もなくマラソンなどをする人の息も白く凍り付いて見えた。ヘッドライトを灯火して薄暗くなりつつある川沿いの橋をコロネと俺はゆっくりと渡って行った。
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-11995825126.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 01:24:06 +0900</pubDate>
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<title>小説「blindeyes」第11章「戦慄」</title>
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<![CDATA[ 川沿いに無事着いたのだが、車を停めるような場所が一向に見つからない。<br>「うーん、困ったなぁ…」<br>コクンッ。ＴＤＲ製クイックシフトは大分馴染んで吸いこまれるように滑らかにシフトする。<br>最初ほどカキンコキンと硬くはないのだが、それよりおそらく自分がようやくマニュアルに<br>慣れたせいもある。きちんと回転に合わせてシフトをすると、レバーは吸いこまれるように自ずとハマッてくれる。<br><br>チッコン、チッコン。気分良く右折をした。<br>すると、<br><br>「ピピピピ！とまりなさーい。」<br><br>との声が…<br>路の端に寄せると交通整理の警官が近寄ってきた。<br>「？」<br>なんでだ？窓を開ける。<br>「はい、そこは右折しちゃ、だめなの。しらなかった？」<br><br>「知りませんよ。だって右折マークあったでしょ…」<br><br>「ここは時間指定区域なの。いまはだめなんだよ。標識、見なかったね。はい免許証。」<br><br>おまわりさんはにべもなく手を差し出す。むかっ腹が立ったがとりあえずここで揉めては急ぎの用事があるのに差し支える。とりあえず従った。車から出て交差点を見ると標識はかしげてちっとも見えない方向を向いている。これはあきらかに点数稼ぎに出かけてきた奴にまんまと引っかかってしまったのだ。まったく。<br>『くそー』<br>本気でムカツイタがこらえる。オレも大人になったもんだ…<br>路の先には見覚えのあるハーレーも止まっていた。大柄な男も警官らしき人と話している。<br>「あいつもやっちまったか。」<br><br>おもわず微笑んでしまった。するとさっきのおまわりが<br><br>「はいここにサインして」<br><br>と紙切れをよこした。きったない字で殴り書いて渡す。そんで去り際に、<br>「こーんだけ、一般市民が捕まってるんだから、俺の弟轢いた犯人も絶対つかまりますよねえ？」<br><br>っと皮肉を言ってクラッチをいきなし繋ぎ、急発進。<br><br>どきゃきゃきゃきゃぁ…<br><br>猛烈な排ガスとスリップ跡を残してすぐ先にあった24時間パーキングにぶちこんだ。実際、犯人は捕まるわきゃーないのだ。こんな事にかまけてるばっかの奴等の事だ。自分の点数のほうがかわいくて、人の不幸に構ってる場合などない。人の世を垣間見る瞬間。<br><br>そしてすぐあとから直管から出る爆音がいつもよりどでかいカンジでハーレーも到着した。<br>「おっす。」<br>不機嫌そうにブッチョウ面で挨拶を交わす。さっきのくだらん「事」にはあえて触れずに質問する。<br>「そのスカイマークの奴とはドコで会うの？」<br><br>「ああ、あいつか、ここらに呼ぶか。さっき電話はもらったんだよ。」<br><br>といって携帯を取りだし電話しはじめた。数分の後、ぶわわわぁぁんっと地鳴りのような音と共に黒いスカイマークが到着した。出てきたのはメガネをかけた七三分けの小太りな男だった。<br>「あ、あのう、これを買ってくれるという方ですか？」<br><br>甲高い声で話始めた。直感的になんかこいつじゃないな。っと思ったがまあ無視してこっちも質問を始めた。<br><br>「まあ、そんなかんじですよ。ところで、ずいぶんいじってますがどれくらいの個所いじってます！？」<br><br>といってしげしげと周囲をチェックする。あれから日はそんなにたってない。人がぶつかればけっこう傷がボディーには入る。（人は以外と丈夫なのだ。）板金にまわしてたらすぐには上がらないからここに車は無いはず。つまりビビッてボディー修理してればどこかの修理工場にまわり、その情報は中古屋から手に入る。そんで売りに出せば出したで中古屋を通じて連絡が入るような事になる。個人売買で売る場合ならおそらく事故の状態のそのまんまに近い状態で出てくる。これで見つからない場合はどっかにひっそりと隠しているだろう。<br>っていう推理がアキトの理論であった。たしかにそのとおりだろう。まあ、ぶつかって傷があれば、の話ではあるのだが…外周はぴっかぴか。傷も一つないくらい綺麗だ。後ろに回りこんでふとナンバーを見る。<br><br>「ん？？」<br><br>「6446」<br>衝撃と共に冷や汗が流れる。おい、こんな事ってあるのか…<br>おれは動揺しまくっているのをなんとかひた隠しにする。<br>「ところで、ドコにお住まいなんですか？」<br><br>「あ、横浜です。この当りはほんと分からなくて。今日は３京道路からすぐ川沿いの路へってアキトさんが教えてくれて助かりました。」<br><br>アキトは店から個人売買の情報を聞き、その中から今回のスカイマーク売りたしのこの人と接触して呼んだということが分かった。これはしかし…違うっぽいんだが、ナンバーが引っかかる。<br>とりあえずでも今回は無視して流そう。しばらく話して、また詳しく話しましょうっという事にしておたがい連絡先を交換してバイバイした。<br><br>「アキト、あれ、多分違うなあ。ちょっと引っかかる事もあるのだが。しかし路を良く知らない時点でほぼこいつは違うなと思ったんだが…」<br>「うん、そうだな。あいつ人轢いて逃げるよーなタイプじゃないな。また出直しだな。でも<br>こういう一つ一つしらみつぶしであたって、ネットワークを掴んでいかないといかんしな。」<br><br>「でもな、じつは…ひっかかる事があるんだよ。」<br><br>そう切り出す。<br><br>「なんだ？」<br><br>「いや、実はナンバーなんだが。」<br><br>と言って、俺は今までのいきさつや体に現れた不思議な数字、その他を説明し、<br>最後に<br><br>「あの車がその同じ数字の『６４４６』ナンバーなんだよ」<br>と告げた。<br><br>「うーん。」<br><br>しばらく沈黙が続く。やがてアキトは口を開いた。<br><br>「とにかくあいつもマークしといて置かないといかんが、なんか直感的には違うと俺も感じている。その数字にこだわらない方がいいんではねえか？別にお前を信じないとかそういんでなくて、もっと確実な証拠を握らない限りはナンの足しにもならんしな。」<br><br>「確かにその通りだ。」<br><br>「もしかして『ムシシロ』って読むとか…」<br><br>「うーん。『無視しろ』か。俺も実はそう思ったんだよ。」<br>二人は苦笑いした。<br><br>「じゃそういうことにして、もっと確実ななんか探そう。」<br><br>なんとなく変な感じはしたが、そういう事にして少し休憩を取りながら作戦を。と言って休める場所を探し始めた。しかし、我々は後々、この数字が後々意外な結果をもたらす事を、今は知る由も無い。<br><br>++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++<br><br>川沿いのその駅は、駅周辺によくある大きなデパートがあり、その裏手にはごちゃごちゃと<br>した飲み屋や繁華街となっている。俺はなんも食ってないな。空腹がつのる。<br><br>アキトと俺はちょっとした飲んだり食べたりできそうなゆっくりできる店を見つけそこに入った。店はこじゃれていて、パスタとかを出すようなお店だった。ビールを注文するとさっそく今後について話しはじめた。<br><br>「あのさ、一つ聞いていいか？」<br>俺は質問した。<br>「ジロウとの事なんだが、いったいどういう繋がりがあるんだ、君と。」<br>「ああ、その事か。」<br>アキトはうまそうにビールを流しこんでからツマミの生ハムをかじった。<br>「話しながくなるけどな。」<br>と言って切り出した。<br>「例のカトウってのがよ。知ってるだろうが、俺の下についてて、俺はもうまっとうに仕事ついて引退したからチームの後を任せたのさ。チームつってもよ。俺らは硬派だからよ。応援団の派閥でできてるのさ。ワルサっつってもよ、せいぜいつるんで走るか酒タバコくらいなもんでよ。<br>みんなでわいわいやるかわいいもんだよ。ケンカは強かったかもしんねーが、素手でナ。<br>とにかく筋の通らねえ事はぜってーしなかったからよ。センセーさんたちも、ま、黙認しててくれたよ。なんせ、学校の運動部関係を俺らは応援してるわけだしな。笑。んで、あいつに後を任せたんだが、人付き合い良くても、あいつ調子良い奴で、見抜けなかった俺も悪いんだが、なんだかその学校内の派閥をきちんと纏められんでよ。んで、俺が相談受けたりしてたのさ。まあ、そうは言ってもカトウもそこそこは人望アル奴だからそれでうまく行ってたんだが、俺が後ろでついてるのを良くないと思ってる奴らも実際おるわけさ。俺も友達もいるが敵も多いからな。<br>んでさ、俺がカトウと会って、会合するってんでハーレーでその集合場所いってよ。話して戻ってきたら、ハーレーがぶッ壊されてたんだよ。<br><br>俺、頭きちゃってよ、まあ、そん時ジロウ君がさ、そのいじってる連中を目撃しててさ。カトウ伝いで教えてくれたんだよ。しかもさ、いろいろ治すの手伝ってくれてさ、わざわざ工具持ってきてくれたりしてさ。」<br>俺はすこし思い出した。一時ジロウが俺に工具よこせって言ってた時あったな。たしか。<br><br>「んで、治しながら話してたらさ、『釣り好きだ』なんて話しててよー。<br>えー、俺も好きだゾー。こんど連れてってやるからよー。なんて話してた事があったのさ。こないだバルサでルアー作ってあげてよ。喜んでたよ。」<br><br>「ふーん。そうか。」<br><br>俺もビールとツマミを一気に流しこんだ。こないだ部屋にバルサとヤスリが転がってたが<br>そういう影響もあって自分で作り始めてたのか。俺はその実、弟の事、なんも知らなかったんだな。<br><br>「んで、マイって子とは？」<br>「ああ、マイちゃんかあの子は俺の友達の妹だ。ハーレー仲間の。ジロウ君のこと気に入ってたみたいでな。しかし、まさかあんな事になるとは思っても無かったみたいだな。すげー動揺して、俺にも相談してきてよ。んで、なんかどっちも知ってるからさ。もうほっとけなくなっちゃったよ。しかも兄貴のあんたじゃ見るからにヨワッチそうでたよりねーしな。はは、ちと言いすぎたか。しかし、弟サン、大丈夫か。」<br><br>「たしかに」<br>と思いおれも苦笑いした。<br><br>「いや、ジロウはまだ実は意識回復してない。俺も会社休みもらってて、あと数日はある。その間にケリつけないといかん。」<br>「そうか。しかし、どうするか。俺のやり方だと時間はかかるし。警察もおそらく当てにはできねーぞ。こういうのは。」<br>「…そうなんだ。どうするかな。」<br><br>二人は実際これからどう手をつけていっていいのか実は困ってしまった。<br>当てのない犯人。数少ない目撃証言。立ち塞がる切迫した空気。<br>しかし、俺は絶対なんとかしたかった。しばしの沈黙の後、話しを始めた。<br><br>「さっきの人とか利用してスカイマークのグループに噂を流すか。人食い鮫にちなんで人殺しスカイマークの噂を。」<br>と俺は言った。<br><br>「そんな事してどうするんだ。煽っていいのか？」<br><br>「うん。逆に煽って浮き立たせるんだよ。そいつを。悪のヒーロー化したりすればまたひょっこり出てくるだろうし、逆に俺らは違うって言う正義感強い奴らも出てくる。そうやって、分裂させて割り出すんだよ。だいたい隠れて逃げるような奴だし、うまく逃げ切ったら、逆に人に教えたくなるもんさ。人間なんて。俺は人轢いたが掴まんなかったって。どうだ。心理作戦に切り返るってのは。」<br><br>「おお。いいかもしれんな。ネットも使おう。族や走り屋の連中にも煽ってそういう話を流そう。一気に広まるぞ。」<br><br>「ただ、その時、探りを入れてる俺らを察知されないように、あくまでも怖い話しや噂のようにしないと、台無しになっちゃう。俺らはそういう怖い話や噂をただネタにして雑誌かなんかの記事にしたいってゆう記者の真似みたいにして探りをいれて行こう。」<br><br>「そだな。ばれては、一気に話は台無しだ。」<br><br>「あと、さっきまでの地道な作戦も展開は続けよう。」<br><br>「オッケィ。」<br><br>しばらく話をしてパスタを食った後、店を出て二人で車とバイクを止めている所まで歩いていった。ぶらぶら歩いているとまたスカイマークが止まっている。<br>この車は案外に多いな。と思って眺める。乗り手は車から出るとその後ろにあるビルの地下<br>に降りて行った。俺はなんとなく気になって後を追ってしまった。アキトも後ろからついてくる。<br><br>その男の降りて行った場所はいわゆる、「クラブ」であった。おねーさんたちの出てくる所ではなく、音楽の方だ。音がかすかに漏れて出てくる。<br><br>「どうする？」<br><br>おれはアキトに聞く。<br><br>「ちょっと行って見るか。」<br><br>頷いて、店内に入ることにした。<br>店は暗い。ズーンズーン。とビートが響く。あまりにも久しぶりに来たので戸惑う。学生のコロを懐かしんでしまう。まだ時間が早いので人はすごく少ない。さっきの男らしき人物も見当たらない。遠くで見る限り、こういった場所に来るような格好でもないし、歳がかなり行ってるような感じにも見えたが…<br><br>店を見まわすとギターを持った人とぶつかってしまった。<br><br>「すいません」<br>「イエー、コチラコソー。」<br>「あああ！ロイー！！！」<br>「OH!ハジメ、コンイチワー！ドーモ、ドーモ！」<br><br>なんと、ロイに出くわしてしまった。<br><br>「なんだ、ロイはなにやってんの！もしかしてギターここでひくの！？」<br><br>「ソゥ。ジツワー。ワタシー、サイキンココデーェヒクヨゥー。」<br><br>「なんだよー。そうかそうかー。そんでさー、ちょっと人探してるんだが。背高めで、歳けっこう行ってるジーンズと革のジャケットの人って知らない？」<br><br>「ンー、スンマセーン。ワカーリマセン。」<br><br>「そかそか。んじゃいいよ。あのさー今日急いでるから実はもうそろそろ帰っちゃうんだ。でも今度ちゃんと聞きに来るから。」<br><br>「ソーナンデスカー。ボク、サイキン、マイニーチココ、デイル。ダカラーマタキテクダサーィ。」<br>「おう！わかった。絶対来るよー。ほんとに。んじゃ。」<br><br>がっしり握手を交わしてアキトに説明した。<br>アキトも軽くロイと握手して、又、店を見まわす。さっきとDJが交代したらしくちょっと古いジャズのナンバーがかかっていた。<br><br>バイザーを被った青年は俯き加減で曲の頭だしをチェックしている。なんだかしばらくじっと聞いていたい雰囲気であったがふと我に返る。そうだ、ちょっとさっきの男の顔だけでも見ておきたいな。<br>アキトとまた店の入り口に戻り、中には居ないと諦め階段を上って行き始めた時、ブワワーーン！！っとエンジンの音が聞こえた。どうも戻って、エンジンをかけ始めたようだ。まだ薄ら寒い日である。もし車好きなら暖気をするだろうからすぐには走らないだろう。しかし、良く見ておかないと！<br><br>「急げ！」<br><br>俺とアキトは階段を駆け登った。<br>黒いスカイマークＲ３２。男はサングラスをかけている。スモークがフロントガラスの<br>上にもかかっていて良く顔は見えない。がちょっと老けた感じには見える。もっと近くでないと良くはわからない。そう思った時、車はあっと言う間に発進してしまった。ブオーーーーン！！！パシュン！！！エクゾースト、ノイズがデパートの壁に反響して響いていた。<br><br>「ナンバーみたか！？」<br><br>「いや最後の文字しか分からんかった。１だ。くそう。」<br><br>車は角を曲がり去って行ってしまった。<br>「くそう。今の車。良く見たか？左後ろに傷があったの。」<br>「いや、俺は見なかった。」<br>「なんとなく変な直感だが怪しいな。」<br>「うーん。とにかく店から出たようだし。入り口で聞いて見るか。」<br><br>二人はまたクラブの入り口に戻り、そこの受付のおねえちゃんに聞いて見た。<br>「あのぅ、さっきここを出て行ったサングラスかけた男の人って知ってます？」<br>「ああ、店のオーナーですよ。」<br>「名前は？」<br>「斎藤さんですが、どうかしたんですか？」<br>「いやちょっと、知り合いに似てたんで。どうも間違えたようですわ。すんません。」<br><br>二人はまた慌てて店から出た。<br>「ここのオーナーだってよ。」<br>「うん。まだはっきりはしないけど、マークはしておこう。ひょっとすると犯人かもしれないし。俺はバンバーのキズや、雰囲気やこういう店のオーナーってのが怪しいって思っちまうよ。こういう店のオーナーってなんか怪しいジャン。堅気っぽくないかんじで。」<br><br>「だけど、確定はできないよ。またあたりつけてから来よう。さっきの作戦も絡めて車も買いたいとかいう雰囲気出して足固めしてから近づかないとナ。」<br>「確かに、そうだ。」アキトは頷いてからこういった。<br><br>「しっかし、さっきの受付のねーちゃん、かわいかったな。」
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<link>https://ameblo.jp/llnagall/entry-11995822685.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 01:07:42 +0900</pubDate>
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<title>小説「blindeyes」第10章「警鐘」</title>
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<![CDATA[ 目が覚める。得に何も無く、つつがなく朝というか、もうずいぶんお日様が過ぎた頃に目を覚ました。<br><br>「今回は金縛りとか何もなかったなあ。」<br><br>俺はぼんやりとそう思った。なーんだ気のせいだったみたいだなあ。眠い体を無理やり起こし、シャワーを浴びる。Tシャツを脱いでバスルームでお湯を出し、ふと鏡を見た。<br><br>6446。<br><br>腹にミミズ腫のような傷でそう書かれていた。なんだ、これは、いったい。それを見るとすーっと腫れはひいてしまい、すっかり消えてなくなってしまった。あわててバスルームから飛び出し、メモに書きとめる。なんだ、この数字は？ぼんやりと腹を見つめてそう思った。<br>別にお茶とサプリメントの副作用ではないよな？しかし、まだ分からない。<br><br>とるぅぅぅぅ…<br><br>電話が突然鳴った。時間はすでに午後3時！もう二日目だ。時間立つのが早い。とおもいつつ電話に出た。<br><br>「はい。」<br><br>「おう。アキトだ。番号はマイがもらった名刺に書いてあった。突然すまんな。」<br><br>「いや。別に。」<br><br>そっか、あの子はマイって名前なのか。それにしてもなんでそっちの方に電話番号教えちゃったんだろう？とか思いつつ、話しを聞く。<br><br>「スカイマークの情報、あるぞ。まだ全然詳細検討してないがな。片っ端からみてこうと思ってる。」<br><br>「ああ、ありがとう。でもさあ、どうやって犯人っておさえるのかわかんねーし、確証ってゆーか、証拠なんもこっちはないのに、きめつけらんないっしょ。」<br><br>半分期待しつつ、まあほとんど厳しいだろーなあという諦めの混ざった返事をした。<br><br>「んーなこといってっっと、ぜってーつかまんねーゾ。買うつもりで、てきとーに話をどんどんききだせばいーだろ。んで、スカイマークっつーのはさ、けっこうマニアックな奴とか多そうだろ。ってゆーとどっかで繋がってるかもしんねーだろ。話聞いて、こっちもマニアになってくくらい、情報をどんどんいれて勉強してくんだよ。いかにもスカイマーク買いたいですってかんじでさ。」<br><br>「へえ。」<br><br>おもしろいなあ。っと思った。確かに情報は未だになんもなく、どーしようか考えてたとこだったので何もしないよりましかな？っと思った。実は、ネットを使って、そこら辺の情報を仕入れて、なんかひっかかるものを探そうと思っていたのだ。まあ、それは帰って来てからでもいいや。<br><br>「わかった、んでどんな情報？」<br><br>「ああ、都内とかでなくてここらの近辺からまず探ろうって思ってたら、さっそく網にかかったぞ。Ｒ３２、黒。乗り手は20後半。会社員だ。川沿いで落ち合うことになってる。とりあえずは、違うってわかってても、そっから芋ズルのように繋げたりしてくからなんも言わずに話を引出すようにしよーぜ。んじゃ、詳しくはあとで。そうだ、待ち合わせは4時に川沿いの駅前だ。いいな。」<br><br>「おう、分かった。んじゃ…っとまった、連絡とかできるように番号教えてくれ。」<br><br>そう言って携帯の番号を教えてもらう。川沿いの駅で待ち合わせた場所に向かうため、国道を上る。ならしも兼ねてすこし引っ張りぎみでエンジンを回す、コロネはまるで生まれ変わったかのように、俊足を醸すようになっている。足は猫のように路面をピタリと吸いついて、けして弾かれるようなことなく走る。<br><br>快適だな。っと思った時ぶわぁぁぁ。っと横を黒い影が走り抜けた。<br><br>Ｒ３２。黒。<br><br>斜めに跳ね上げたφ径の大きなマフラー。何時の間にか、俺は跡を追っかけていた。逃がすか。<br>思わず手に力が入る。向こうもこちらに気付いたのか、加速し始めた。ナンバーを見る。静岡ナンバー。なんとなく違うっと思ったが、実力を測る実験だと思って、迎撃を開始する。<br><br>ぶわぁぁ。お互いが加速し始めた、その時、ほとんど車間を空けてなかった間に真っ白の車が割って入った。急ブレーキを踏む。っと思った矢先またその車はもとの車線に戻って横に付けた。アブねえなあ。ん？この車はどっかで…。ああああ。<br><br>なんと白いラリーのオーロラに鬚のおっさんが乗ってるではないか！？<br><br>黒のＲ３２はそのまま加速して行き、その後ろを赤灯がまわった白黒の車がサイレンを鳴らしておっかけていった。すぐさま真白のオーロラと同じく白がやや焼けてクリームぽい色に変色したコロネは左の側道に逃げ込むように入り、停車した。<br><br>「おっさん！」<br><br>俺は叫んだ。<br><br>「おめえー、何やってんだ。会社休んで、アホなことして。俺が気付かんかったら、おめーつかまっとったぞ。」<br><br>「おっさんこそ！なんでヨシさんの車のってんの？」<br><br>「アホ。わしはこれディーラーに届けるんだよ。トレーラーこないし。近いし。乗ってった方が早いと思ってまあ、ばれんだろーって走っとったら、前、パトカー走ってて。危なかったよ。奥さんに頼まれてた最後の奴の頼みだと思って、わしが運ぶ予定だったんだよ。車を。まったくおめーも。聞いたぞ。車屋から。あの修理屋のおっさんから。わしとヨシはな、あの店、馴染みの店なんだよ。あそこ。んであの店のドラ息子がおめーの車みたんだって？んな改造車で走ってつかまったらどないすんじゃ。会社休んでたら、こんなことして。てっきりハワイでも行ったかとおもってたのによ。」<br><br>そうどなりつつ、おっさんは笑っていた。<br><br>「おっさんこそ、ほんとは走っちゃだめな車転がして。しかもモノホンのラリー車、近いからって走らすのも相当だと思いますよ。だめっしょ。まじで。俺の事言えないっしょ？ってか、なんでおっさんなの？」<br><br>「え？おめー、だからいったろ、ヨシとわしは同期だって。車仲間だったんだよ。会社では廃部になった自動車部のキャプテンと副キャプテンだよ。わしらわ。だいじょーぶだよ。この車はもうそのディーラーが引き取ってプロに売ってしまうらしいよ。んでも、さっさともってかねーから、わしがトレーラーでもってきますわって嘘ついて走らせちったよ。ちょっと乗ってみたくてよ。奥さんも良くわかってないからありがとございますって感謝してたよ。わはは」<br><br>ええー？まったく。とんでもねー、すげーな。でも、同期だったって、そういうことだったんだ。実は車友達だったなんて。それに一緒に車遊びしてたなんて。<br><br>おっと時間が無い。急がないと。<br><br>「って、かどうしましょう。俺すぐ川沿いまでいかないと。」<br><br>「そっか、わしはすぐこれもってかねーと。無事に壊さずな。お互い大忙しだな。とにかくつかまんなよー」<br><br>それじゃッ！っと言っておっさんは少しまっすぐ走ると軽く180°ターンを決めてこっちに来て手を振って去って行った。あのおっさん、とんでもねえ人だったのか。と思い知らされた。<br>これだから、会社っつーのは面白い。横にいるなにげないおじさんが、じつはその昔、すごい事していたり。<br><br>そーだ、早く約束の場所いかないと、遅刻だ。俺も吹かして国道に戻り、川沿いへ向かった。<br>
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<pubDate>Sun, 01 Mar 2015 00:54:43 +0900</pubDate>
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