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<title>沖縄１９６８。</title>
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<description>あの頃は何もかもが新鮮で、眩く輝いていた。熱く、そして哀しい、青春アンソロジー♪１９歳の僕を待っていたものは．．．</description>
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<title>東京　１９６８　最終回</title>
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水原さんからマイクを渡された勝さんは内山さんの耳元で何やらボソボソと．．． 「はい、わかりました。石橋さん、サンフランシスコね、イントロお願いしま～す」 すかさず石橋さんがメロディを崩した感じでイントロを弾き始める。これなら歌い出しやすいってなわけで、さすが石橋さん、心得ておられる．．． ガンさんが席から立ち上がり、勝さんにブランデー・グラスを手渡す。それを左手に持ちながらゆっくりとグラスをまわす。グラスの中で軽く波立つ琥珀色の液体を静かに見つめながら、やがておもむろにドスの利いた低音で，そっと
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<dc:date>2018-04-08T08:24:38+09:00</dc:date>
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<title>東京　１９６８　その４６</title>
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ガンさんは、控え室に真っ赤な顔をして入ってくると 「内山さん、オミズが次のステージで歌うって言ってますんでよろしくお願いしますわ」「えっ、大窪ちゃんのバンドじゃなくって？」 内山さんが目をまん丸にして訊ねると 「いえね、連中のとこで歌うと何か仕事の続きみたいになるからどうしても内山さんの方でって言うんですわ」 「成る程ね、それも一理ってもんだ。わかりました。じゃ、もうちょっと休んだら行きますよ。それとガンさん、勝さんは？」 「いやぁ、そりゃあどうでしょうかねぇ．．．大将、既にずい分と酔ってますか
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<dc:date>2018-04-07T08:56:24+09:00</dc:date>
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<title>東京　１９６８　その４５</title>
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相も変わらず連夜大盛り上がりの「最後の２０セント」だった。 でも、僕はうすうす感じていた事があるのさ。 ある夜、僕は休憩時間にケニーを誘い表に出た。 「あのさ、ケニーはどう思う？今のままで大丈夫だって思ってる？」 「えっ、何の事さ？」 「バンドの事に決まってんじゃん」 「大丈夫って、どういう意味で？」 「毎晩あんなに盛り上がってるけどさ、俺達のバンドでやりくりできてるって思う？」 「ん～、まあな。確かに皆踊りたいわけでさ、うちのバンドじゃ全然盛り上がってねえもんな」 「でしょう？やっぱりヴァイブ
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<dc:date>2018-04-06T15:35:24+09:00</dc:date>
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<title>東京　１９６８　その４４</title>
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この頃「最後の２０セント」に連日のように来ていた二人．．． その一人は安岡力也。 おそらく当時シャープ・ホークスは既に解散していたのかもしれないけれど、それにしても彼の人気はなかなかのもので、女性客なんかはおずおずと握手をしたりサインをせがんだりで、彼も満更でもないってな顔つきでそれに快く応じていたもんだ。 確かに、背も高く日本人離れした彫りの深い風貌と精悍な身体つきは男が見ても惚れ惚れする程のものだった。 どうやら彼の今後の進路を相談するべく、事務所がガンさんに頼み込んでいたらしく、そのせいも
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<dc:date>2018-04-05T14:39:13+09:00</dc:date>
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<title>東京　１９６８　その４３</title>
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「最後の２０セント」の仕事はそんな調子で、何が起きるかわからないハプニングの連続の刺激的な毎日だった。 昼は昼で、僕とケニーはバンマスの内山さんのお供をしてのスタジオ巡りさ。 この時代はまさにスタジオ・ミュージシャン花盛りってなもんで、テレビＣＭや劇伴の音録り、レコーディング等々、都内の録音スタジオは早朝から深夜まで２４時間フル稼動さ。 売れっ子ミュージシャンともなるとギリギリのスケジュール調整をしながらまるで渡り鳥のようにスタジオからスタジオへと楽器片手に飛び回っていたんだ。 もっとも、ピアノ
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<dc:date>2018-04-04T10:18:54+09:00</dc:date>
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<title>東京　１９６８　その４２</title>
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山崎唯さんの次は桜井センリさんの登場だ。 「どうも、よろしくね」 桜井さんは、とっても腰の低い物静かな方で、とてもこの人がいつもテレビの中で大暴れしているあの人とはどうにも思えなかったもんさ。 「じゃ、Ｂ♭でブルースいきましょうかね」 そう言いながらおもむろにミディアムテンポでイントロを弾き始めた。そのサウンドが想像以上にダンモな事に僕とケニーは思わず顔を見合わせたもんだった。 さっそく皆がフロアに出てきてジルバを踊りだす。 いつにまに来ていたのか入幕したての人気力士貴ノ花の姿が見える。 そして
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<title>東京　１９６８　その４１</title>
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石橋さんは山崎唯さんに呼ばれ、何やら水割りを手に話が弾んでいる。後で伺った話では、石橋さんは若い時分にウッドベースを弾いており、何と植木等さん（Ｇｔ）と山崎さん（Ｐｆ）と三人で米軍キャンプ回りの仕事をしていたらしい。世が世なら、石橋さんがクレイジーキャッツのメンバーだったなんてぇこともあったわけで．．．いやぁ、何とも楽しいや。 内山さんはガンさんの隣で内田裕也さんと談笑。 昔の武勇伝に花が咲いている模様なり。僕とケニーはとりあえず控え室に戻りソファにどっかと腰を沈めた。「ああ、疲れた～」 しばし
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<title>東京　１９６８　その４０</title>
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調理人をのぞいて総勢２０人ほどのスタッフを前にジョーさんの訓示が始まった。 全員が僕達バンド同様「ＶＡＮ」のスリーピース姿。 さすがガンさんが集めたというだけあって、見てくれも申し分ない若者が揃っていた。全員がヤル気まんまんってな感じでジョーさんの話に耳を傾けている。 「さ、いよいよ始まるぞ。今更もう細かい事は言わない。後は実践あるのみだ。自分の役割をしっかり認識して全力で奮闘してほしい、それだけだ。常に笑顔で、背筋を伸ばして。何よりも大事な事は、この店のスタッフであるという事を誇りに思って動い
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<dc:date>2018-03-31T09:13:25+09:00</dc:date>
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<title>東京　１９６８　その３９</title>
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ガンさんは「事務室」と書かれた扉を開け僕達を招き入れた。１０畳ほどの室内には大きなデスクと、これまた大きな応接セットがデンと置かれており、壁際にはロッカーがズラリと並んでいる。 「このロッカー、自由に使ってくださって結構ですから。端から４つ、バンドさん専用って事でね。それと隅に出入り口、いちおう裏口って事なんですがね、普段はそこから出入りしてください。下駄箱も用意しておきますから。そのまま外に通じてますんでね。ま、ここが控え室ってことでよろしくお願いしますわ」 この部屋は客席からみればステージと
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<title>東京　１９６８　その３８</title>
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１２月１日。夕方５時をまわった頃．．． 六本木の交差点を飯倉方面に向かい一本目の路地を曲がると、右手すぐに「瀬里奈」があり、その先はもう真っ暗さ。 その暗い道をさらに真っ直ぐ歩いていくと、突き当たりの右側に大きなマンションがあり、その一階全部が「最後の２０セント」だった。 既に内山さんの買ったばかりの真っ白いコロナ・マークⅡが入り口付近に停まっており、内山さんは何やらトランクの中から荷物を出し入れしていた。 「お早うございます。遅くなりました、すみません」 「ああ、お早う。ちょっとこれ運ぶの手伝
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<dc:date>2018-03-29T14:53:10+09:00</dc:date>
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