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<title>&lt;S&gt; Fun Club</title>
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<description>ある女性の虜になった男達の物語</description>
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<title>風間　康隆　　３９</title>
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加納が黙ってファイルを繰っている。とりあえず自分でまず資料を読み解いてから、ということなのだろう。仕事は上司が手取り足取り教えるものだと思っている輩も多いのに、彼女は違う。まったくどう教育したらこんな社員が育つものだか・・な。長津田が社員教育ができるとは思えないから、彼女の育ちなのかもしれない。一度、食事にでも誘って聞き出してみるか。そういえば、加納と二人で食事というのはしたことがないな。誘うのは結構むずかしいんだよな。ファイルから書類を外して、コピーに行くのか。書類を手に立ち上がる。ふるっ・・
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<dc:date>2006-01-11T08:01:08+09:00</dc:date>
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<title>風間　康隆　　３８</title>
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「加納に大まかな話はしておいた、よろしくお願いします。」「わかりました。部長、第一回目の議題はどうしますか？」「そうだな、上期の分析からスタートしようか。」「はい。わかりました。」「レジュメをまず加納が作れ。」「あの・・・上期の分析とはどのような内容でまとめればいいのでしょうか？申し訳ございません、わたくしは経験がないものですから。」僕にとも古賀さんにともなく質問をする。うまい。どちらかだけに質問をしても角が立つ。これを自然にこなすのだから、まいる。「そうか、加納ははじめてか。」デスクの引き出し
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<title>風間　康隆　　３７</title>
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加納を前にすると淫らな妄想が止まらなくなる。どうしてなんだ。こんな思考が紛れ込むはずもないオフィスでの仕事の指示の場面なのに。ペンを握る加納の指。彼女はマニキュアも塗らない。いつもきちんと摘まれた短い爪をしている。それもナチュラルなままで白い手の甲に続くふっくらとした指の先に健やかに並んでいる。以前加納にどうしてマニキュアを塗らないのかと聞いた時に「お料理するのに、無理ですわ。部長」と微笑んで返答された。僕は彼女のすべらかな指を見る度に、お料理するのは食材じゃあるまい、と思ってしまう。見栄えはい
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<title>風間　康隆　　３６</title>
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外商部門は部長会といわれる政策決定会議は月に１度開催される。他には分科会のような会議がそれぞれ月に１・２度ある。今期から僕の部門が主催する会議を月に一度開くことにした。出席者は部長会メンバーだ。事務局は僕の直属の課で古賀さんに任せているが、その主体の仕事は加納にさせることにした。「加納くん　ちょっといいか」もう彼女を大きな声で呼ぶ必要はない。高梨さんの斜め前、古賀さんの隣がいまの彼女の席だ。「はい、部長。」「企画推進会議をやることは聞いているだろう。」「はい。」「月に１度。そうだな、第二火曜日ぐ
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<title>風間　康隆　　３５</title>
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それに良い意味で彼女には＜人妻の余裕＞といったものが備わっていたのだ。ファッションにも物腰にも、語る言葉の調子にさえ、余裕が感じられる。男は結婚すると落ち着きが増すという。女も同じだ。プライベートで満たされている女性は艶やかさがちがう。そして何より物欲しげではない。夫に満足させてもらえない女ほど、他の男からの＜女＞としての賞賛を欲しがるものなのだ。落ち着き過ぎて女じゃなくなるのもいるが、それも得てして夫の扱いが悪いせいだ。加納が僕や会社に求めていたのは純粋にビジネスマンとしての評価だけだ。そこに
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<dc:date>2006-01-07T21:44:14+09:00</dc:date>
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<title>風間　康隆　　３４</title>
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彼女の仕事は確かに忙しい。帰宅が深夜に及ぶこともしばしばだ。仕事の後で飲みに行っているということも良く聞く。それも誰かとではなく一人で行く事も少なくないようだ。でも、加納に男の匂いがしたことはない。あれだけの女だ。たとえ誘われてもうまく躱しているのだろう。仕事にはアグレッシブであり、仕事の現場では男性が心地よく仕事が出来る程度の尊敬は払うがそれ以上の私情を挟まない態度は見事なものだ。大抵の女子社員は仕事上のシンパシーを個人的なものと錯覚しがちだ。良く仕事をするからと少し多く声を掛ければ個人的なお
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<title>風間　康隆　　３３</title>
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中間決算の時期に加納を僕の直属の部隊においた。外商部門に来た時には、たんなる事務処理部門だった直属の課を政策部門として位置づけなおしたのだ。加納の転属には長津田をはじめ営業部門からも困惑の声が上がった。それも、大阪からもだ。聞けば同業他社との差別化戦略の要はどうも加納が握っているらしい。僕の望む経営企画をあれだけあっさりと書ける女なんだ。商材企画書などお手のものだろう。半年は商材部門と兼任で、という長津田の申し入れはきっぱりと断った。経営企画はそんなに簡単なものじゃない。・・・というのは表向きの
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<title>風間　康隆　　３２</title>
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加納に任せた取引先の集中化に対する企画は外商部門長会で決裁を得た。既存のメンバーからは黒木が言う様にいろいろ意見があったようだが、僕と一緒に赴任して来た外様の外商部門長が肩入れしてくれたおかげでスムーズに決まったようなものだ。さて・・・次はなにを仕掛けるか。赴任して半年はあっという間に過ぎて行こうとしていた。中間決算の時期だが、これを契機に大胆な人事異動をしようと思っていた。加納の処遇もそうだ。もう直接命令出来ない部署に置いておくのは限界だ。加納にとっては僕はただの上司だろう。彼女のキャリアに理
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<title>風間　康隆　　３１</title>
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＜視姦する＞という言葉が頭に浮かぶ。ふん、百貨店という女ばかりの会社に入社したんだ。頭の中で考えるくらいは役得だろう。フェミニストたちの轟々たる非難の声が聞こえてきそうだがな。「部長、お客様です。」　高梨さんの声がする。時計を見ればもう昼だ。そう言えばメーカーが一社来るといっていたな。「応接にお通ししてください。いま、行きます。」外商部門は決まった商品を販売するわけではない。クライアントの要望に応じて様々な商品をほぼOEM上体で開発し、販売する。取引先との付き合いも重要な仕事のうちだ。ビジネスの
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<title>風間　康隆　　３０</title>
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そう言えば、彼女がパンツルックだったのを見たことはないな。いつもスカートだ。それも膝丈のタイトが中心で、時に長めのフレアになることもある。必ずストッキングを身に付けている。化粧と香水は濃いがランジェリーと脚元がずさんな女性社員もかずかずいたが、加納はまったく逆のタイプだ。そう言えば、香水を付けているわけでもないはずなのに加納からはいつも微かに花の香りがする。機会があったら僕好みの香水をプレゼントして、付けさせてみたいものだ。女は付き合う男が変わると香水を変えるというからな。ふふ・・・これじゃ犬の
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<dc:date>2005-12-29T21:20:07+09:00</dc:date>
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