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<title>静月野架-ｾﾂﾞｷ  ﾉｶ‐の気ままなブログ</title>
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<title>Boyishぷりんせす　第一部　領主の娘　―ミシェラーゼ姫―</title>
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<![CDATA[ 　朝、トニヤーリエに起こされる。朝食をとって、ワローゼイテとお勉強。昼食、昼の休みを挟んでフーハンセとトルーゼ、クォスファーの練習。少し自由時間があって家族で夕食。部屋に戻って寝る支度をして明日の予定を聞いたり本を読んだりして寝る。<br>それが、わたくしの日常です。が、何故でしょう？　トニヤーリエをはじめ側近たちはもちろん、ワローゼイテもフーハンセも不思議そうな顔をします。何か変なことを無意識のうちにしているのでしょうか。<br><br>寝台に入る前、思い切ってトニヤーリエに聞いてみることにしました。<br><br>「トニヤーリエ、わたくし何か今日おかしかったですか？」<br>「え、っと。なぜでしょう」<br>「何だかみんなの様子がおかしいように思えたので」<br>「いえ。何もございませんよ。いつも通りの姫様でした」<br>「そう。なら、いいわ。おやすみ」<br>「おやすみなさいませ、姫様」<br><br>―――トニヤーリエは嘘を吐<br>つ<br>いていますね。<br><br>　前で手を組むのはトニヤーリエが嘘を吐いている証拠です。６年の月日を共にしてきたのです。舐めないでいただきたい。<br><br>　布団に包まってからも、今日の事を考えましたが、みんなの反応の意味は分りませんでした。誕生祭を迎えたばかりの子供が考えて分かることなどたかが知れています。こういうことはお父様に聞きましょう。<br><br><br><br>　その次の日、お父様に面会予約書を出し、５日後に許可が下りました。今日はその面会の日です。<br><br>「お時間をいただき、ありがたく存じます。あの、人払いしていただいてもよろしいでしょうか」<br>「ああ、構わぬ」<br>「ありがたく存じます。……トニヤーリエ、貴女も出てちょうだい」<br>「かしこまりました、ミシェラーゼ姫様」<br><br>　全員が出て扉が閉まるのを確認してから、わたくしは口を開きます。<br><br>「お父様、最近、側近たちの様子がおかしいのです。わたくしはいつも通りのはずなのですが、頻繁に驚かれるというか、何というか……。とにかく、落ち着かないのです。なのに、みんな理由を聞いても教えてくれませんし。お父様、何か心当たりはありますか？」<br>「ある」<br>「では……」<br>「だが、理由を教えることはできぬ」<br>「えぇ。そんな、なぜですか」<br>「まあ、それも今日までの辛抱だ」<br>「どういうことですか」<br><br>　わたくしの質問には答える気は無いようでパタパタ手を振りながら「明日もこの時間に来なさい」と言いました。<br><br>―――モヤモヤが逆に増えてしまいました。<br><br>　お父様はベルをならしてそれぞれの側近を入室させます。<br>　明日の楽しみも消えてしまったことで憂鬱になりながら、わたくしはお父様の執務室を出ました。<br><br><br><br>「さあ、お父様。どうしてか、理由を教えてくださいませ！」<br><br>　次の日。再び人払いをしたお父様の執務室で、わたくしは開口一番そう叫びました。叫ばれたお父様はチラリとわたくしを見、「アンホルバー」と唱えました。と、同時に何も聞こえなくなります。<br>　一度席を離れ瓶を手に戻ってきたお父様は、わたくしの視覚まで魔術で奪いました。<br><br>―――どうしてわたくしがこのような事になっているのでしょう？<br><br>　聴覚ばかりか視覚まで奪うようなことの対象になるのは、だいたい罪人です。そうでなければ、何か大事に巻き込まれる者、渦中である者。わたくしは罪を犯した記憶はございませんから、後者でしょう。というより、後者がいいです。いや、後者も嫌ですけど、マシといいますか……。<br>　そのようなことを考えていると、魔術が解かれ、視覚と聴覚が戻ってきました。おかえりなさい。<br>……と、何かが頭の中になだれ込んできました。<br>処理できなかったのか、わたくしの意識は次第に落ちていきました。<br><br>―――次は何ですか……。<br><br><br><br>「ミシェラーゼ。ミシェラーゼ〜。ミ〜シェラーゼ〜〜」<br><br>　お父様の歌声(?)が聴こえる。だからわたしは応えた。「はぁ〜い〜」<br><br>「ふざけないでキチンと応えなさい。のばすな。はい、と言え」<br><br>―――先に言葉をのばしたのはどなたでしょうね！？<br><br>「あれ？　わたくし、今まで何をしてましたっけ？」<br>「やはり記憶は無いか」<br>「はい。今までというか、ここ数日の記憶がありませんね。どうしてでしょう？」<br>「では、其方の最近の記憶は何だ？」<br>「ええっと、お父様に何かされたことですね」<br>「その後の記憶は？」<br>「……無いですね」<br><br>　そう言うと、何度か頷いて「詳しい事は明日話す。また来なさい」と言われた。<br><br><br><br><br>「さあ、わたくしのここ数日の記憶が無い理由を教えてくださいませ！」<br><br>　次の日、再び人払いされたお父様の執務室で、わたしは両手を広げて催促した。<br><br>「ミシェラーゼが以前言っていた、前世の記憶があるというものが本当かどうかを確かめるため、ぞれらしき部分の記憶を抜き取って見てみたのだ。前世の記憶がすっぽりと抜けたため、ここ数日は記憶が蘇る前の良い子のミシェラーゼになっていたようだな」<br>「ちょっと待ってください。わたくしは今も良い子ですよ！」<br>「そんなわけあるか」<br>「ひどいっ！　泣きますよ！」<br>「ご自由に」<br><br>―――なんて父親だ。<br><br>「ん？　でも、お父様。前にこのお話をしたとき、お父様は信じてくださいましたよね？」<br>「ああ、表向きはな」<br>「え、ということは信じてなかったのですか！？」<br>「当然ではないか。娘とはいえ、其方の言ったことが正しいと確信できことは無かっただろう？　だから今回記憶を見たのだ」<br>「見たのですか！？」<br>「当たり前だ」<br>「うわあああぁぁぁ！！　ひどい！　最低！　変態！」<br>「うるさい。黙りなさい！」<br><br>―――恥ずかしすぎるよ！　あんな生活を見られるなんて！　え、じゃあ、8点の算数のテストとか、13点の国語のテストとか見られた！？　うわああああ！！<br><br>　１人でパニックになっていると「頭が悪いということは知っていたから安心しなさい」と言う言葉が聞こえた。なんとも反応しがたい。<br><br>「しかし、まあ、凄い所に住んでいたのだな」<br>「そうですか？」<br>「ああ。とても発達している地だということは、すごく良く分かった」<br><br>　確かに発達はしていた。<br>　ここは電子機器はもちろん、電気もない。公共交通機関など何それ状態だ。移動は基本馬車で、魔力を所持する級貴族は、魔術によって乗り物を作り出す。<br>　そんなこの世界しか知らない人から見たら、日本はすごいを通り越して恐ろしいだろう。便利すぎるくらい便利だった。１日もかからずに遠い国へ行くことができ、国内なら数時間で行くことができる。対してここは、領地を出るのに何日もかかる。<br><br>「一度行ってみたいな」<br>「無理に決まっています。この世界じゃないのですから」<br>「分かっておる」<br><br>　しばらく沈黙がその場を支配した。聞きたいが、聞きにくかった。どの位黙っていただろうか。わたしはようやく口を開いた。<br><br>「お父様。……お父様は、今度こそわたくしの事を、わたくしの話を、信じてくださいましたか……？」<br><br>　じっとお互いに見つめ合う。<br>　ふっとお父様が笑った。<br><br>「ああ」<br><br>　肩の力が抜けたのが分かった。<br><br>「改めて、これからもよろしくな、ミシェラーゼ」<br>「はい」<br><br>　お父様がずいっと近づいてきて一言。「しっかり勉強しろよ。予想以上におバカだったようだ」<br><br>　「はいぃ……！」<br><br>　これからを想像して震えあがったのは、少し日差しが柔らかくなった秋の始まりだった。<br><br>✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻<br><br>実は信じていなかったお父様。異世界を見て結構ビックリ。テストの点にはもっとビックリ。<br><br>次は、初めてのお招きです。
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<link>https://ameblo.jp/mikasan0125/entry-12307671473.html</link>
<pubDate>Mon, 04 Sep 2017 18:26:57 +0900</pubDate>
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<title>Boyishぷりんせす　第一部　領主の娘　ー閑話　変わった主ー</title>
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<![CDATA[ 　わたくしはトニヤーリエ。ヨニイアーナ領主の娘でいらっしゃるミシェラーゼ様の筆頭側仕えでございます。確か、お仕えし始めたのが４１歳でしたから、わたくしももう４６歳になりました。早いものですね。<br><br>　わたくしは、ミシェラーゼ姫様にお仕えする前にも色々な方にお仕えしてまいりました。親戚の方々はもちろん、カットロンザ様、コンスツェルナ様にお仕えしたこともございます。<br><br>　側仕えとなるには、中央校で側仕えになるための試験に受かり、その後親戚の同性の人と異性の人にそれぞれ２人以上に仕え、さらにその方々から合格を得て、やっと側仕えになれるのです。<br>　わたくしが今までに仕えてきた方々は片手では数え切れません。<br><br>　お恥ずかしいことに、沢山の方に仕えてきた経験のあるわたくしは、どんな方にも完璧にお仕えできる、と思っておりました。<br><br>―――ですが、この方に完璧にお仕えすることができるようになるのはまだまだ先のようですね。<br><br>　わたくしはミシェラーゼ姫様に姫様が１歳になられたばかりの時からお仕えしています。<br>当時からミシェラーゼ姫様は、少し変わった、といいますか、成長のお早い方でした。<br><br>　１歳という幼い主。仕えるわたくし達の仕事は、側仕えというより乳母です。ですが、何ということでしょう。ミシェラーゼ姫様は1歳になられたばかりで、普通に自己紹介ができたのです。あの時のわたくし達の衝撃が分かりますか？　カットロンザ様から「かなり優秀」と聞いていましたが、これは「優秀」とは言わないでしょう。「生まれながらの天才」と言うのです。<br><br>　「このままでは５歳くらいで中央校１年生の勉強ができるようになられるかも知れないわね」<br><br>　そんな同僚との話が本当になるとは、当時思ってもみませんでした。<br>　天才だと分かったから、周りより学習の難易度を上げたりはしていません。しかし、ミシェラーゼ姫様はどんどん進んでいき、誕生祭を目前に控えたころには、８歳の子供が対象の勉強をしていたのです。いえ、本当は、もう少し進むこともできたかもしれません。領主夫妻に止められなければ、もしかしたら中央校の中学年程度の学習ができていたことでしょう。<br><br>　そんな優秀な主が、わたくしは誇らしく、同時に少し恐ろしくもありました。<br>　とても優秀ですのに、やはりまだ子供で、わたくし達が思いもよらない行動をなさることもしょっちゅうでした。周りより少しばかり自尊心が強く、自分が間違っていると分かっていても認めたがらない。<br>　それは、幼い子供の行動と考えると普通なのでしょうが、優秀な分、姫様のそのような行動は幼さを際立てておりました。<br><br><br><br><br>　「え？　ちょ、待って。ここ……どこ？」<br><br>　そんな声が聞こえたのは、不寝番をしていたある日の夜中でした。<br>　その日、姫様は珍しく体調を崩されてほぼ1日中、寝台でお休みになられていました。<br>　初めは寝言かと思いましたが、姫様は滅多に寝言を発しませんし、仮に寝言だとしてもこのような言葉遣いはなさいません。不審に思った不寝番のわたくしは（不寝番が不審ですよ）、天幕を少し開け「どうなさいましたか、ミシェラーゼ姫様？」といつものように声をかけました。<br>　すると、「え？　誰？」と言いたそうな表情。４年も一緒に過ごしているというのに、一体どうされたのでしょう。<br><br>―――もしかしたら、夢の中とごちゃごちゃになっているのかもしれませんね。<br><br>　わたくしはそういうことにして、取り敢えず姫様に「おやすみなさいませ」と言って、天幕を元に戻しました。<br><br><br><br>　７時を示すベルが鳴りました。姫様を起こす時間です。と、言っても姫様は既に起きていらっしゃいます。いつも「もう少し早く声をかけてくださいな」と言われるのですが、決まりですからどうしようもございません。<br><br>　バサリと天幕を開けると、珍しいことにミシェラーゼ姫様はまだお休みでした。昨晩、一度お目覚めになておられましたから、もしかしたらまだ疲れがとれていらっしゃらないのかもしれません。<br>　そんなことを考えながら「おはようございます、ミシェラーゼ姫様」と声をかけます。いつもなら「おはようございます、トニヤーリエ」という返事がくるのですが、その日は「んんー…。あと、もう少し、寝るー…ふぁああぁ」。は？　という声を出さなかったわたくしをだれか褒めてくださいませ。<br><br>　乱れた言葉遣い。いつもの姫様では考えられません。<br><br>　その日の怪奇現象はそれだけではありませんでした。<br>　靴を履かずに部屋に出ようとし、食前の挨拶を忘れ、食事の決まりも忘れ、いきなり勉強ができなくなり……、と普通ではありません。加えて、外に出ることが殊の外お嫌いで、マーズヴェトお坊ちゃまとよく図書室にいらっしゃっていたのに、その日から異常に外に出たいとおっしゃるようになりました。<br>　それが元に戻らないのです。当然と言えば当然なのですが、わたくしは落ち着かず、カットロンザ様に報告することにいたしました。<br><br>　「お時間をいただき、ありがたく存じます」<br>　「ああ。……それで、ミシェラーゼの様子がおかしいというが、どういうことだ。何があった？」<br><br>　ご家族が大好きなカットロンザ様が不安そうな表情になります。<br>　わたくしはここ数日の姫様の様子をお伝えしました。<br><br>　「え、と……。バカになったのか？」<br><br>　それはあなたでしょう？　と言いそうになったのをぐっと堪えて、代わりに軽く睨みます。<br><br>　「な、に、を、聞いていらっしゃったのですか……？」<br>　「んんっ、コホン。……何かあったな」<br>　「そのようなことは誰でも分かりますよ……」<br><br>　絶対に上の空だったのでしょうね。一体今度の悩みは何でしょう、と思いながら、優しいわたくしはもう一度お話ししました。<br><br>　「できれば、あの魔術を使っていただきたいのですが……」<br>　「ううむ……」<br><br>　あの魔術というのは、領主一族のみが扱える、記憶を操る魔術です。<br>　ですが、それを使うのは、使う方も使われる方も負担が大きいのです。また、他人の記憶を覗き、こちらの良いように変えるわけですから、普通の人なら喜々としてやりはしないでしょう。<br><br>　「カットロンザ様。気分が良いものではないことは、重々承知しております。ですが、先の事を考えてください。このままでは、姫様が自身の立場を失いかねません。それほどの、一大事です」<br>　「……明日までに結論を出す。少し時間をくれ」<br><br><br><br>　「決まりましたか？　どうなさいますか？」<br><br>　次の日、わたくしは呼び出され、領主の執務室にいました。<br>　わたくしが問いかけて、ややあって「魔術を使う」という短い言葉が返ってきました。<br><br>　「これを、ミシェラーゼに渡してくれ」<br><br>　それは、４日後をしていした面会依頼書でした。<br><br>　「かしこまりました」<br><br>　４日。短いですが、その短期間でも姫様の学力はぐんぐん落ちていきました。元々が異常に優秀で良かったです。思い切り成績が落ちても、領主の子としての最低限はクリアできていました。ちょっとした隙に逃げ出そうとするのは、領主の子と言うよりも、貴族としていかがなものかと思いますが。<br><br><br><br><br>　カットロンザ様とミシェラーゼ姫様の面会はわたくし達側近を排して行われました。わたくしが提案したのですが、心配でなりません。<br><br>　１時間ほどでお２人は部屋から出てました。カットロンザ様は少し難しそうな顔をしています。<br><br>　「ミシェラーゼ、しっかり勉強するのだぞ」<br>　「心得ております、お父様」<br><br>　ハア、と溜息を吐いている姫様は、お部屋に入る前と変わっていらっしゃらない気がいたします。<br><br>―――勉強がお好きな頃に戻られたのでしたら、このように溜息を吐かれることはないでしょう。一体どこを変えたのでしょう。<br><br>　部屋に戻ると、すぐに音楽の時間です。音楽は勉強よりもお好きなようで、いつも楽しそうに受けていらっしゃいます。<br>　いつものようにその様子を眺めていると「トニヤーリエ」とガデオーノが声をかけてきました。<br><br>　「カットロンザ様がお呼びだそうです。執務室に来てほしいと」<br>　「分かりました。行ってきます」<br><br>　その呼び出しの内容は自由時間の１時間を勉強にあて、その間の教師をしてほしいというものでした。<br><br>―――なるほど。記憶の魔術は使わなかったのですね。<br><br>　記憶の魔術についてはよく分かりませんが、以前の姫様に戻ったのであれば、わざわざこのような事は言わなかったでしょう。自ら勉強する方ですから。<br><br><br><br>　それから、姫様は少しだけ、変わったように思います。<br>　体を動かすことがお好きなのは変わりませんが、勉強中にぼうっとすることが無くなりました。それに比例して、成績も少しずつ上がってきています。<br>　どんどん変わる、少し変わったこの主に、この先も仕え続けたいと思います。<br><br>✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻<br><br>トニヤーリエ視点の閑話でした。<br><br>次は、ミシェラーゼ姫です。
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<link>https://ameblo.jp/mikasan0125/entry-12289395097.html</link>
<pubDate>Mon, 03 Jul 2017 22:46:13 +0900</pubDate>
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<title>Boyishぷりんせす　第一部　領主の娘　―神殿のお宿と過去の記憶―</title>
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<![CDATA[ 　何とかお宿見学を勝ち取ったわたしは、今神殿にある宿の中でも最上級の部屋に向かっている。<br>　神殿の最も奥にある神殿長室から宿までは意外と遠い。同じ建物の中とは思えないな、と思いながら歩いていたが、役所と考えればそうでもない。<br><br>　「ここだ」<br><br>　そう言って止まった叔父様の前には、明らかに周囲と豪華さが違う扉があった。一目で他とは違うことがわかる。<br>　とは言っても、やはりわたしの自室のよりは簡素なものだが。<br><br>　叔父様が目配せすると、彼の側近によって扉が開かれる。<br><br>　「まぁ……」<br><br>　思っていたよりも豪華な造りだった。いや、造りはそうでもない。中に入っている家具が豪華だった。<br><br>　「叔父様、これが平民向けですか？　わたくしの部屋にある家具と大差無いように見受けられますが」<br>　「ああ、この部屋にあるのはフューエラーネ姉上様のものだからな」<br>　「フューエラーネとはどなたでしょう？　わたくし、存じませんが？　お父様にはまだご兄弟がいらっしゃるのですか？」<br>　「フューエラーネ姉上様はカットロンザ兄上様の姉だ。つまり、第一子」<br><br>　なんとお父様には姉がいたらしい。<br>　フューエラーネ叔母様は領主には興味が無い、と言って、南にあるスデンクーパンという領地に嫁入りしたらしい。今はステンクーパン領主夫人だという。<br><br>―――なんというか、美味しそうな名前だね。パンの名前っぽいよ。<br><br>　「と、いうことは、ここの部屋は他のお部屋の何倍も豪華なのですね」<br><br>　中には部屋がいくつかあった。不寝番の側仕え用の部屋だろう。わたしの部屋にも2つある。<br>　自分と同じ立場の人が使っていた家具なだけあって、それほど違和感がない。掛け布団には、ごちゃーっと細かい刺繍がされていて、それをした人の腕がいいことがひと目でわかった。<br><br>　「懐かしいな」<br><br>　ボソッと叔父様が呟いた。<br>　わたしは顔は知らないし、名前も今知った人なので何とも思わないが、叔父様は誕生祭から叔母様が嫁入りするまで共に過ごしてきたのだから、懐かしく思うのだろう。他領に行ってしまえば連絡も容易くないと聞いたことがあるので尚更だろう。<br><br>　「フューエラーネ叔母様はどのような方だったのですか？」<br>　「何事にも全力で取り組む方だった。手加減は決してしない。なので、中央校ではずっと学年1位の成績だったぞ」<br><br>　自慢の姉だ、と誇らしそうに叔父様は言う。<br><br>　「そして、少し不思議な人でもあるな」<br><br>　頭の構造が違うせいなのか何なのか分からないが、行動が突飛すぎてついていけないこともしばしばあったらしい。<br>　何を考えているのかわからなくて怖い、と避けている人も多かったようだ。<br><br>　「まあ、そんな話はどうでも良い」<br>　「えぇ？　良くないですよ。もっと色々話してくださいませ」<br>　「断る」<br><br>　何故だかいきなり不機嫌になった。嫌なことでも思い出したのだろうか。<br>嫌な事を無理やり語らせる趣味は無いので「そうですか」と言いながら、わたしは中に入った。<br><br>―――にしても広いなあ。……ん？　あれ何だろう？<br><br>　入ってすぐのところに置いてあった木箱の上に、ダイヤモンドのようにキラキラと輝くピンクと紫の間の色の宝石が置いてあった。<br><br>　「叔父様、これは何ですか？」<br>　「触るな！！」<br><br>　持ち上げようとすると、叔父様が大声で怒鳴った。それと同時にぐおっと強風が吹く。<br><br>　「ひゃあああぁぁぁ！」<br><br>―――え、窓開いてないよね！？　何々、どう言うこと？<br><br>　強風はものの数秒で止んだ。けれど、その何倍にの感じたのはわたしだけではないと思う。<br>　風が止まるのを確認してそっと目を開けると、なぜだろう。叔父様がすごく遠くにいて、わたしは部屋の奥に立っていた。わたしと、今わたしの周りにいるわたしの側近たちは髪も衣装もボロボロなのに、叔父様達はケロッとしている。<br><br>　「……やはりな」<br><br>―――何が！？　ねえ、何が！？　１人で納得しないでこっちにも説明プリーズ！<br><br>　「叔父様！　今のは何ですか？」<br>　「少し、確認したいことがあって、な……」<br><br>　と、言いながら目をそらしている様子から察するに、やり過ぎたのだろう。<br><br>　「何をですか？　それよりも、どうして触ってはならなかったのですか？」<br>　「ハア。始めてくる場所、しかもよく知らない相手が使うようなところにある物を、考えなしに触るな。死んでも知らぬぞ」<br>　「死！？」<br><br>　何だか物騒な言葉が出てきた。ここは日本の何倍と治安が悪いようだ。<br>　ひょええ、と心の中で悲鳴を上げていると、叔父様が「姉上様はな」と、フューエラーネ叔母様の話を唐突に再開した。<br><br>　「本当に怖い方だった。あの方の敵に回ったら次の日には死んでもおかしくない、と言われていた」<br>　「え……？」<br>　「理解できぬであろう？　私も訳が分からなかった。姉上様はそんな人ではないと何度も色々な人に言った。誤解を解こうと思って。だが……」<br><br>　叔父様は見たのだという。叔母様が、自分の姉が、人を殺してしまうところを。<br><br>　「あの人は、自分を神とでも思っていたのだろうか。貴族を簡単に殺すなど……」<br><br>　ここでは貴族は平民を対等に見ていない。だから、平民を消してしまうことに、貴族たちは何とも思わない。身分制がなかった日本で１２年生きてきたわたしは、どうにも理解できないことだ。<br>　しかし、貴族を殺してしまうことには、多少心が痛むようだ。まあ、有能な人に限るけれど。<br><br>　「だが、女性はそれほど力もない。故に、人を殺すことは容易くはない。だから……」<br><br>　姉上様は毒を作った。人を消すための毒を作るために、学年１位であり続けた。<br><br>　確かに叔父様はそう言った。けれど、理解するのに時間がかかった。いや、理解したくなかったから、時間がかかったというのが正しい。<br><br>　「それを愉しげにしていたのだ。その後しばらくの記憶は、無い」<br><br>　そんな人が親戚にいると思いたくなかった。わたしが固まっていると「だから先程断ると言っただろう。残念なことに、あの時いくつか記憶を失っているのだ。主に姉上様の」と言った。<br>　知らぬがなんちゃら、という言葉を聞いたことがあるような気がするが、まさにこのことを言うのだろう。<br><br>　「あの、なんで記憶が無いのですか？」<br>　「理由は何となくわかっているが、君には言わない」<br>　「ひどいです！」<br>　「どうせ近いうちにわかる。我慢しなさい」<br><br>　むぅ、と睨んでいて思い出した。さっきの風は何だったのか。<br><br>　「叔父様。では、別の質問です」<br>　「む？」<br>　「先程の暴風は何ですか？　息はし辛いし、気付いたら奥に流されているし。結構大変だったのですけど？」<br>　「それも、がま……」<br>　「どちらかには答えてくださいませ」<br><br>　わたしが言葉を重ねて言うと、叔父様は心底嫌そうな顔になった。どちらも言わないと思っていることが、思いっきり顔に出ている。けれど、それは書いてないことにする。<br><br>　「さあ、さあ」<br>　「ハア。いつからこんなに面倒くさい子になったのだ？」<br>　「今、何とおっしゃいました？」<br>　「コホン。さっきの風は、私が出した。久々に使ったせいか、予想外の強風だったが……」<br>　「叔父様が、出した？　あの風をですか？」<br>　「他に誰かいるのか？」<br><br>　さあ、と曖昧に答えながらわたしは考える。<br><br>―――人から、風……？　え、ここって、結構ファンタジーな感じ？<br><br>　「おーい。話は終わりでいいか？」<br>　「ああ！　ダメです、ダメダメ！　です」<br><br>　「姫様、言葉が乱れております」<br>　「気を付けます……」<br><br>　この世界には魔力を持つ者もいる、と少し前に聞いた。そして、それを使った様々な技を魔術というらしい。この魔術というのは非常に便利で、さっきのように風を出したり、火を出したり……ということができる。<br><br>　「仕事の契約や信用に足らない相手との契約、金の貸し借り等に使う、魔術契約もある。これに違反すると……」<br>　「え、まさか、また死ぬんですか」<br>　「ああ」<br><br>―――この世界、存外こわいざんす。<br><br>　「まあ、君も将来使えるようになる。というか、ならなければならない」<br><br>　次期領主候補であるわたしは、中央校でトップに立ち、魔力を得なければならない。もし得られなければ、廃嫡らしい。多分、今のままでは廃嫡コースをまっしぐらだ。<br>　頑張れよ～、と思ってるのか思っていないのかよく分からない、感情が全く籠っていない応援をされた。<br><br>　わたしは他の部屋も見てみたかったが、神殿の宿見学会はこれで終わってしまった。<br><br><br><br>　「おかえりなさいませ、ミシェラーゼ姫様」<br>　「ただ今戻りました」<br>　「ミシェラーゼ姫様、カットロンザ様がお呼びです。戻ったら、すぐに部屋に来るように、とのことでした」<br><br>　久し振りの呼び出しだ。何かしたかな、と思いながら、領主の執務室に向かう。<br><br>　「ああ、来たか。こちらに来い。私の側近も、ミシェラーゼの側近もここで待機だ」<br>　「かしこまりました」<br><br>　そう言うと、側近たちが一歩後ろに下がる。<br><br>―――これは、お説教、かな？　何かしたかマジで分かんないんだけど……。<br><br><br>　「ミシェラーゼ、そこに座りなさい」<br>　「はい」<br><br>　部屋に入ると、以前のように椅子に座らされた。お父様も奥から瓶を持ってきて座る。<br><br>　「何があっても決して悲鳴はあげるな。良いな？」<br>　「は、はい。分かりました」<br><br>　お父様が真剣な顔でそんなことを言うから、思わず身構えてしまう。一体、今から何をするつもりなのだろう。<br><br>　「あの、お父様。何をなさるおつもりですか？」<br><br>　わたしが問いかけると、お父様は安心させるように微笑みながら「其方の記憶の一部をもらう」と言った。<br><br>　「え？　記憶を……？」<br>　「もらう、というのはおかしいな。借りる、が正しいか」<br>　「え？　え？　ど、どうし……」<br><br>　わたしが再び問う前に、お父様が手を前にかざしながら「アンホルバー」と唱える。すると、音が全く聞こえなくなった。声を出しているのに、分からない。けれど、お父様が人差し指を唇の前にかざしてシー、としているので、そこそこ大きな声を出しているのだろう。悲鳴はあげるな、と言われたことを思い出して、わたしは支持された通りに口を噤む。<br><br>　お父様の唇が小さく動いていて、また何か唱えていることが分かる。<br>　耳が役割を果たしていないので、聞こえていた時よりも怖くなりながら、お父様を見つめる。<br><br>　すると、わたしから何かが抜けたのがわかった。何かはわからない。けれど、スポンという感じで。<br>　それが、ふみ時代の記憶だと気づくのは、これを返してもらってからになる。<br>　<br>✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻<br><br>思ったよりも進んでしまいました。<br><br>フューエラーネはカットロンザ達にとって自慢だった、姉です。今は面倒な存在ですね。<br>そして、再び前世のことに戻りました。<br><br>次はカットロンザ視点の閑話です。
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<link>https://ameblo.jp/mikasan0125/entry-12279334271.html</link>
<pubDate>Tue, 30 May 2017 21:00:44 +0900</pubDate>
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<title>改名ー</title>
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<![CDATA[ また名前を変えました笑<br><br>でも<br>もう変えないと思います。<br><br>多分ですけど！<br><br>今泉！　新しい名前だよ！<br><br>→静月　野架<br><br>読みは！？<br><br>→せづき　のか<br><br>意味は…<br><br>いつか言う機会があれば…<br><br><br><br><br>追記<br><br>も、もしかしたら、更新できないかも…？
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<link>https://ameblo.jp/mikasan0125/entry-12279268380.html</link>
<pubDate>Tue, 30 May 2017 16:44:33 +0900</pubDate>
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<title>今日は…明日は…　　(　)の中はテキトーに読み飛ばしてください。アホ丸出しです</title>
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<![CDATA[ お久でっす！<br><br>静月野架でーーーーす！<br><br>夜中にテンション上げてきまっしょーーう！！⤴⤴<br><br><br>今日は…<br><br>高校総体で早帰りだったので！<br>母と兄と<br><br><span style="font-size: 40px; "><font color="#ff2a1a">や・き・に・く💕</font></span><br><br>に行ってきました＼(^o^)／ｳﾋｮｰ ｱｷｬｷｬｷｬｷｬ<br><br>あ、そこキモいとか言わなーい。<br><br>バイキングで、しばらく動けないほど食べました。<br>バカですね。ええ。<br><br>それで、今日初めて言われたこと。<br><br><span style="font-size: 24px; ">「野架って、食が細いよね」</span><br>by母<br><br>うそーん！<br><br>私自身は、結構食べる方だと思ってたのでびっくりんごでした。<br>(どっちかっつーと梨が好き)<br>(どっちかっていうか元々選択肢なんて無いぞ)<br><br>ま、美味しかったです(oﾟ▽ﾟ)<br><br><br>ちなみに、今日はお気にの服を着てったの。<br><br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170529/23/mikasan0125/e1/09/j/o0600080013948839941.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170529/23/mikasan0125/e1/09/j/o0600080013948839941.jpg" width="600" height="800"></a><br><br>細い縦縞の紺のパンツと……写真の通りです！笑<br><br>このトップスが特にスキー！！！<br>袖のとことか胸元とか！<br>(そこが売りな)<br>(まあ、そうなんだけどおー)<br><br>そして！<br><br>何より素晴らしいのがお値段だん！<br><br>チョーカー⇢別の服とセットで900円(しまむら)<br>トップス⇢1500円(しまむら)<br>パンツ⇢めいびー500円(イズミヤ)<br><br>パンツは2つで1000円だったかな？<br>忘れた！笑　<br><br>でも、これ伸びるから良いのですよ！ﾗｸｰ<br><br><br>……今日の話は終わりー！笑<br><br><br>そして！<br><br>明日ですが…<br><br>久々に更新しよっかなー<br><br>と思ってます。<br><br>できたら、「Boyishぷりんせす」と「あなたは持ってる」の2話を。<br><br>余裕があれば「また、会いましょう」も更新したいのですが…。<br><br>無理でしょうね。<br><br>勉強もありますし…。<br><br><br>ま、そーゆーカンジでっす！！<br><br>ではでは、明日をお楽しみにしてくだされば光栄です(*^^*)<br><br><br>おまけ<br><br><br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170529/23/mikasan0125/9c/22/j/o0719096013948839949.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170529/23/mikasan0125/9c/22/j/o0719096013948839949.jpg" width="100%"></a><br><br>元に戻して…<br><br><br>こっそりと何かのタイトルを変えてまーす。<br>何でしょう？？！<br><br><br>
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<pubDate>Mon, 29 May 2017 22:42:43 +0900</pubDate>
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<title>✻✻✻</title>
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<![CDATA[ 夢を叶えたいんなら<br>行動しないとね<br><br>なりたいなあ<br>って<br>思っているだけじゃあ<br>ダメだよね<br><br>その経験が<br>後々すごく大事になるかもしれないし<br><br>過去は変えられなくても<br>未来はいくらでも変えられるんだから<br><br>だったら<br>空見てばっかじゃなくて<br>小さくても<br>一歩進み始めなきゃね<br><br>いつか<br>この努力が実る時が来るんだから<br><br>いつかはわからないけど<br>絶対来るんだから<br><br>そう信じて<br>頑張ろうって思う
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<pubDate>Sat, 20 May 2017 22:08:41 +0900</pubDate>
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<title>Boyishぷりんせす　第一部　領主の娘　―大運動会に向けて―</title>
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<![CDATA[ 　「おかえりなさいませ、ミシェラーゼ様。それから、ようこそおいでくださいました、フエクレーザ様」<br>　「兄上様はいらっしゃるか？」<br>　「はい。恐らく、執務室に」<br>　「分かった。行くぞ、ミシェラーゼ」<br><br>　城に着くと、自室に向かうことも許されず、領主の執務室に直行させられた。<br>　執務室までの道のりで言い訳を考えたが、思いつかなかった。<br><br>―――ああ、胃が痛い……。<br><br><br><br>　「兄上様、お久しぶりです」<br>　「久しぶりと言うが、ついこの間会ったではないか」<br><br>　事前に、話があるということを側仕えに伝えてもらっていたので、部屋に着いた時には、既に客をもてなす準備が整えられていた。<br><br>　「それで、緊急の話とは？」<br>　「ミシェラーゼ」<br><br>　自分で話せ、と視線で言われた。何といえば良いか。<br><br>　「えぇっと、何から話せば良いでしょう？」<br>　「今日あったことを全て、だ」<br>　「今日あったことを全てですか。分かりました。まず、わたくしはフエクレーザ叔父様より招待され、神殿に行きました。そうそう。神殿では、宿を経営しているのですって。わたくし、宿泊してみたいです」<br><br>貴族の生活が体験できる宿ならば、貴族が行っても構わないだろう。そう思って言ったのに、二人の口とわたしの側近からは「ハア……」という疲れたような溜息がでてきた。周りにいる側近達は、目を丸くしている。<br><br>　「ミシェラーゼ、いくら貴族の館を模した宿とはいえ、貴族が赴くところではない。むしろ生活の質は落ちるのだぞ？」<br>　「え？　貴族生活ができるのでしょう？」<br>　「……其方の頭は本当に大丈夫か？　脳が半分ほど抜け落ちているのでは？」<br>　「……はい？」<br><br>　ウザッと思いながらじとっと見ると、お父様はパタパタと手を振った。<br><br>　「平民からすれば生活の質はグッと上がる。いつもより良い生活ができるのだ。だが、其方は領主の一族で、そこらの貴族よりも良い生活だ。そのような所に行くものではない」<br>　「わたくしは別に構いませんけれど？」<br>　「そうか。君の感覚はよく分からぬ」<br>　「ミシェラーゼ、兄上様にする話はそれではない」<br>　「あぁ。そうでした、そうでした」<br><br>　わたしはお父様に平民圏で大運動会をしようと思っていることを伝える。大運動会の説明も加えて。<br><br>　「うむ。平民と交流を持てる、という点は非常に良いと思うので許可しよう。物事をイチからやってみる大変さ知ると良い。やってみなさい」<br>　「ありがたく存じます、お父様！」<br><br>―――まあ、大運動会の準備で、わたしがやらなければならない事なんてあんまり無いと思うんだけどね。<br><br><br>　その後、しばらく3人でお話をして、わたしと叔父様はお父様の執務室を出た。<br><br>　「兄上様から許可が出て良かったな、ミシェラーゼ」<br>　「はい！　でも、決める事がまだまだ沢山あるのです」<br>　「まあ、そうだろう。だが、面会の約束をしていたではいか」<br>「でも、このペースじゃあ、夏の間に開催できるか分からないですよ」<br><br>　わたしの中では、運動会といえば夏だ。ふみ時代では秋にあったが、ここは涼しい気候なので今でも問題ないはずだ。気温的には今はもう秋のはじめ辺りでもいいカンジだ。<br>ここヨニイアーナは北の方に位置している。そして平地のため、夏が暑いこともなく、気付いたらすぎてるカンジだ。<br>　誕生祭はその季節の始めに行われるため、暦上、今は初夏なのだ。<br><br>―――なのにこんなに涼しいなんてね。夏は暑くなくっちゃ。<br><br>　そんなことを思っていると、頭上から「夏の間……？」という声が降ってきた。<br><br>　「其方、夏の間に開催するつもりなのか？」<br>　「え？　当たり前ですよ。今が丁度いい時期じゃないですか」<br>　「いくら何でもそれは無茶だろう。さっきのテンダの話を聞いていたか？　最低でも1月は準備期間がいると言っていただろう？」<br>　「でも、１月なら何とかなりますよね？」<br>　「いや、初めてのことだからな。１月では終わらぬと思うぞ」<br><br>―――なんてこった！　え、ちょっと待って。これ逃したら次は……。<br><br>　「じゃあ、開催できるのは来年になりませんか！？」<br><br>　ここは日本のように便利な所ではない。雪が降ると、容易に外には出られなくなる。当然スーパーなんてものは存在しないので、本格的に雪が降る前に、冬の間の食料の準備がいる。わたしは側仕え達がしてくれるのでよく分からないが、結構大変らしい。<br><br>　「まあ、そうなる可能性は、極めて高いな」<br>　「極めてを強調しなくて結構ですっ！」<br><br>　そんなあ、と項垂れていると、「まあ詳しいことはよく知らぬから、明後日テンダに聞いてみなさい」と言われた。<br><br><br><br>　「という感じで、許可は出たのですが夏の間に開催することは難しいのではないか、と指摘を受けたのですが……。実際のところどうなのかしら？」<br><br>　目の前にはテンダとその従者カダがいる。店が忙しいそうで、フーヤは今日は来ていない。<br><br>　「え？　っと……。夏の間に使用と考えていらっしゃったのですか？　それは、かなり厳しいかと」<br>　「やはりそうなのですね」<br><br>　わかしはカクンと項垂れる。ここのところ項垂れてばかりだ。<br><br>　「大変申し上げにくいのですが、前回の説明では分からないところだらけです。それに、競技の決めるのですよね？」<br>　「そうです！　早速決めましょう！」<br><br>　競技決めで一気にテンションが上がった。鼻歌を歌いながら決めていく。実は、競技は何があって、どのようなものか分からないので、わたしが決めて良いと言われたのだ。<br><br>　結果、「玉入れ」「大玉ころがし」「５０m走」「１００ｍ走」「障害物走」「長距離走」「リレー」「台風の目」「槍投げ」になった。一通り、競技内容を説明する。<br>　一見少なく感じるが、人数を考えると丁度いい。<br><br>　「これは、何チームか作って行います。今、平民は何人程かしら？」<br>　「恐らく、２０００人程かと。詳しくは存じません」<br>　「意外といるのですね。わたくし、平民は少ないと聞いていたものですから」<br>　「大領地にしては少ないですよ。例えば、西にございます、ホンドルティグスですと平民は４５００から５０００人程います」<br>　「そんなにですか！？」<br><br>　ホンドルティグスはここと同じ大領地だ。それが普通だとすれば、確かにヨニイアーナの平民は少ない。<br><br>　「ですが、少ないとはいえ、この人数でやるのは少し難しいと存じます」<br>　「確かにそうですね……」<br>　「また、どの競技も兵士が有利なように感じます」<br><br>　意外と問題が多い。学校行事なら対象は生徒と、たまにその親だ。この人数の運動会は、前例がなさそうだ。<br>　２人でうなっているとカダがそっと手を挙げて「従僕の身で大変不躾ですが、発言をお許し願えませんか？」と言ってきた。<br><br>　「どうぞ」<br>　「２日に分けてするのはいかがでしょう？　恐らく、兵士たちは大運動会に喜々として参加するでしょう。ですが、全員は参加できません。街を守る者がいなくなることはできませんから。……町民数を考えると、４日でもいいかもしれませんが」<br>　「なるほど。それはいい考えですわね。では、２日に分けて開催しましょう」<br><br>　それから、細かいことを決めていった。<br>　チームは、１チーム２００人程度で５チーム作る。強さなど均一になるようにするように言っておく。また、兵士の数もなるだけ同じにするようにも言う。<br>　参加可能な者は、誕生祭を迎えた者とした。<br><br>　「では、まだ誕生祭を迎えていない者はどうするのですか？」<br>　「……。どうしましょう？」<br><br>　そんな事、わたしが考えていると思ったら大間違いだ。<br><br>―――あ、でもそうか。別に幼稚園とか保育園でも普通にやってるよね、運動会。<br><br>　「では、３から5歳の子たちのみでやりましょうか。競技は、玉入れと２０m走と障害物走とリレーで」<br>　「少ないですね」<br>　「他にその年頃の子たちができる競技が思い浮かばないのです」<br><br>　まあ、後で追加することもできるから、と言って、一旦その話を打ち切る。そんな事より話し合わなければならないことがある。<br><br>　「次に、準備すべきものですね。これが多いのです」<br><br>　玉入れの籠とお手玉、リレーのバトン、台風の目のコーンと長い棒、槍投げの槍、障害物走のマット、平均台、ハードル。すべて一つではない。それに、機械なんてないから、すべて職人の仕事になる。<br><br>―――職人に作ってもらうって、なんか異常に高くなりそう。<br><br>　わたしは大きさなど色々と紙に書いていく。このまま職人に渡すそうだ。<br><br>　取り敢えず、お手玉とコーン以外を5つ、コーンを10個、お手玉を250個頼んだ。どうせすぐ開催はできないのだ。足りなかったら、また注文すれば良い。<br><br>　「うーむ。予想外に高いですね……。大変厚かましいですが、こちら、手当は出るのでしょうか？」<br>　「お父様に伺ったところ、出せるのは1000キャルまでだそうです」<br>　「1000キャルですか？　それは、かなり、キツいですね」<br><br>　今回の運動会は、正直アンマンス商会に利益が出ない。これでは赤字になってしまう、とテンダ達がこぼす。<br><br>　「言われてみれば、確かに貴方たちの言う通りですね」<br><br>　大店の旦那様が赤字確実な事をするとは思えない。わたしは危機を感じて、必死に頭を回転させる。<br><br>　「あ、会場で、何か販売すればいいのでは？　そうすれば、利益が出るでしょう」<br>　「何か、とおっしゃいますが、何を？」<br>　「え？　えぇっと……」<br><br>　運動会で欲しくなるものと言えば、涼むことができるものだろう。小学校では、かき氷屋が毎年来ていた。だが、ここで売ったとして売れるだろうか。氷を削ってシロップをかけるだけで、シロップが無くても果汁をかければ良いので、既にある可能性は高い。そもそも、ここは日本ほど暑くないので、需要がある気がしない。<br><br>　「そ、それはまた今度！　また今度考えましょう。ね？」<br><br>　そういうと、２人とも呆れた顔になった。いや、顔には出ていないけれど、雰囲気が。<br><br>　そうこうしているうちに、会合終了の時間になった。挨拶をして、２人は帰っていく。わたしも帰宅する時間だ。が、帰宅する前に寄りたいところがある。<br><br>　「叔父様、お宿を見せてくださいませ」<br>　「却下」<br>　「なぜですか！？」<br><br>　速攻で却下などあんまりだこ思う。嘘でも考える素振りをしてほしい。<br><br>　「絶対に泊まるというでは言うではないか。目に見えている」<br>　「そんな。今日は泊まりませんよ」<br>　「今日だけでなく、ずっと泊まらないでくれ」<br><br>　ひどい。何だか、叔父様のわたしの扱いが日に日に酷くなっている気がする。<br><br>―――叔父様だけじゃなくて、わたしと関わった人は皆、というのが正しいな。むぅ。<br><br>　だが、わたしは諦めない。いつか、いつか絶対に泊まってやるのだ。<br><br>　「見るだけです。見るだけでいいので！　お願いしますぅ……」<br>　「……言ったからな。見るだけだぞ？　男に二言はないからな？」<br>　「はい！　……ん？　わ、わたくしは男ではございまっせん！」<br><br>　後ろにいる側近が噴き出した。<br><br>✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻<br><br>運動会の詳細を決めました。<br>ちなみに、人口2000人の町は滋賀県 愛荘町、5000人の町は福岡県 那珂川町 だそうです。<br>分かりませんね(笑)<br><br>次は神殿のお宿です。
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<link>https://ameblo.jp/mikasan0125/entry-12275558748.html</link>
<pubDate>Wed, 17 May 2017 20:26:40 +0900</pubDate>
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<title>Boyishぷりんせす　第一部　領主の娘　―神殿と平民との話―</title>
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<![CDATA[ 　誕生祭が終わったら、ヒッキーではなくなると言われて喜んでいたが、実際全然違った。いつも通り、いや、むしろそれよりも酷かった。<br><br>　誕生祭の直前になると、サメフェの事や準備などで、ろくに勉強や楽器の稽古ができていなかった。勉強はトニヤーリエが隙間時間で少しずつ教えてくれていたが、楽器は全く練習していない。面倒臭くて逃げていたっていうのもあるんだけど…。<br><br>　そんなわけで、誕生祭後の五日程はずっと勉強と楽器の稽古だった。ただでさえ短い昼の自由時間をさらに削られてしまったのだ。<br><br>―――元々演奏は下手くそだったのに、数日やらないだけで弾けないに等しくなっていたのは、ちょっと予想外だったけどね。<br><br>　そして、やっと地獄の日々を終えたわたしは、また神殿にきている。叔父様が「きちんと神殿を案内しておきたい」と言っていたのだ。<br><br>　「叔父様、お招きいただき嬉しく存じます」<br>　「ああ。前回はマーズヴェトの読書で終わったからな。あいつは満足していたが、其方は不満足だったであろう？」<br><br>　大正解。わたしは外に出たかったのだ。そう思うと後ろから「出たところで、遊べませんよ？」と言われた。<br><br>　「べ、別に遊びたいだなんて…思ってません！！」<br>　「お顔に出ていますが？」<br><br>　トニヤーリエは怖い。前から知っていたが、怖い。ハハハとわたし達の会話を聞いて豪快に笑っている叔父様を軽く睨んで黙らせる。<br><br>　「あ、ヨハイネ達は縄跳びを持っていますか？」<br>　「え？　…はい。いつも持ち歩くようにとミシェラーゼ様おっしゃられましたので、一応持っていますが…」<br><br>　「一体何の関係が？」と皆の目が語っている。<br><br>　「わたくしが遊べなくても、皆はできるでしょう？　広い庭があるのですから、やり方を教えます」<br><br>　わたしったら頭良い。護衛達を鍛えるふりして、ちょっとだけ運動してやる！　と思っていたけどすぐバレた。<br><br>―――ぬぬぅ。こんな難問が解けるとは、其方ら中々やるな…。<br><br>　そんな話をしながら、神殿を案内してもらった。<br>　この神殿は国内で二番目の大きさを誇っているらしい。一番は王族の住まう、カランゼルタという領地だそうだ。ここ、ヨニイアーナは領地は大きいが、領民が少ない。正確には平民が少ないのだという。<br><br>　昔は、神官には領主一族と平民がいたらしい。平民と入っても、身分の高い、お金持ちの人達なのだけど。だから、当然ここに住む人も二、三倍はいた。そのため、でかいのだ。しかし、今は平民の神官はいないため、空き部屋が多いのだという。<br><br>　「多いって、どの位ですか？」<br>　「うーむ。十部屋くらいか…。今の神官の数は、九で、昔…と言っても五、六年前の事だが、その時は三十二くらいいた」<br>　「え？　なんで急にそんなに減ったのですか？」<br>　「今ここにいる領主一族は、私とハンゼンフェ、ラルマルントだけだ。ラルマルトは妹で、ハンゼンフェは養子だ」<br><br>　フエクレーザ叔父様の他にお父様の兄弟がいることは知っていたけれど、ハンゼンフェ叔父様が養子ということは知らなかった。<br><br>　「そして、平民の神官がカスト、マルナ、ヘルトズ、アッシーカ、エラ、ワイゴだ。一族神官の数は当然、減っていない。つまり、平民神官が一気にいなくなったのだ。何故か分かるか？」<br>　「うーんと…。遊びたかったからでしょう」<br>　「なるほど。君に聞いた私が愚かだったようだ」<br>　「失敬な！」<br>　「事実だ。平民神官がいなくなった理由は一つ。街で働いた方が多く稼げるからだ」<br><br>　神官になれる富裕層は、ほとんど実家が大きなお店らしい。以前は景気が悪く、中々物が売れなかった。実家で働くよりも、神官として神殿で働く方が稼げるから、多くの人が神官になった。<br><br>　しかし、数年前に回復し、今度は実家の店の方が稼げるようになってしまった。当然、皆はこちらを辞めて去っていく。今ここにいる平民神官は景気が回復したとはいえ、戻って働こうとなるほどではなかったり、好んでこちらにいる人だけらしい。<br><br>　「神殿の収入の一部は、神官からの寄付金だ。神官が減れば収入も減る。それを補うために、今は十七部屋を宿としている」<br>　「え！？　宿？」<br>　「ああ。そこらの宿より少々高いが、貴族の生活を体験できるということで、中々人気だぞ」<br>　「貴族の生活を体験…ですか？」　<br>　「そうだ。部屋の家具を上流貴族程のものにし、側仕えを一人に一人つけるのだ。もちろん、側仕えは多い方がより快適に過ごせるだろう？　だから、それ以上を望む場合は、一人増やすごとに二百キャル払ってもらっている」<br><br>　二百キャルとは、富豪の平民が着る服程度らしい。<br><br>―――そんなんで分かるかー！！<br><br><br><br>　「ああ、そうだ。其方に手紙を預かっていたのを忘れていた」<br><br>　帰り際に、叔父様がそう言った。わたしは受け取って、差出人を確認する。差出人はテンダという人だった。<br><br>　「フエクレーザ叔父様。わたくし、このテンダという方は存じませんが？」<br>　「テンダはアンマンス商会の店主だ。その息子が、元神官だ。其方、祝賀会の後平民圏でやりたいことがある、と言っていたであろう？　それも、彼等が必ず喜ぶ、と…」<br>　「えぇ！」<br><br>　どうやら、叔父様はわたしと関わりを持てるというのを餌に、たくさんの商人に手紙を送ったらしい。わたしの考えている事を実行したい者は？　と。当然、全て商人からイエスの返事が来たらしい。その中で、叔父様が一番信用できるアンマンス商会を、今回選んだという。<br><br>　「兄上様にも聞いておくのだぞ？　平民と会合しても良いか」<br>　「分かりました」<br><br>　わたしは、平民圏に降りられるかも知れない、と思いながら帰宅した。<br><br><br>　<br>　城に着くと直ぐにお父様の部屋へ向かう。<br><br>　「会合は許可する。だが、神殿長室で行うように」<br>　「なぜですか！？」<br>　「ミシェラーゼは自分の気になる事や、好きな事にすぐ飛びつくではないか。其方だけでは心配だ」<br>　「わたくしだけではありませんよ？　トニヤーリエや護衛だっていますよ」<br>　「そんな少人数で長時間、其方の言動に注意し続けろ、など可哀想ではないか。それに、聞き漏れすることもあるからな。人は多いほうが良い」<br>　「そ、そんなに警戒するほどですか？」<br>　「当然だ。…それが嫌なのなら許可せぬ」<br><br>　それは嫌だったので「分りました…」と渋々承諾してあげた。<br><br>―――うぅ…。何となく気付いていたけど、わたし本当に信用されてない…。<br><br><br><br>　「お初にお目にかかります、ミシェラーゼ様。アンマンス商会のテンダと申します。以後、お見知り置きを」<br>　「テンダの息子で、アンマンス商会の跡継ぎのフーヤです。以後、よろしくお願いいたします」<br>　「領主の娘のミシェラーゼです。よろしくお願いいたします」<br><br>　軽く挨拶を交わし、席に座る。お茶を一口飲んで、会合を始める。<br><br>　「ミシェラーゼ様。やりたい事がある、と伺いましたが、具体的に何をなさるおつもりですか？」<br>　「大運動会inヨニイアーナを開催いたいます！！」<br><br>　わたしはおぉ！　という返事を期待していたのに、みんなから返ってきたのは沈黙だった。<br><br>　「あ、あの？　聞こえてます？」<br><br>　正面でぼーっとしているテンダに声をかける。すると、ハッと目を見開いて、コホンと咳払いをした。<br><br>　「えぇっと…。だいうんどうかいとは何でしょう？　詳しく説明をしていただけますか？」<br>　「え？　大運動会は大運動会ですよ。一日ずーっと運動するのです」<br>　「え…。一日ずっと、ですか？　何をするのでしょう？」<br>　「はい、一日ずっとです。当然でしょう？　小さい子なら玉入れが一番楽しいでしょうか？　誕生祭を迎えた子ならば50メートル走や、障害物走もいいですね。それから、それから…」<br>　「ミシェラーゼ」<br><br>　競技は何を入れよう？　と思いを馳せていると、叔父様の低い声が飛んできた。<br><br>　「彼が聞きたかったのは、そういうよく分からぬことではない。何をするのか、という事だ。運動という事は、訓練か？」<br><br>　何をするかをずっと言ってたのにな、と思いながらわたしは説明を加える。<br><br>　「訓練ではないです。走る速さを競ったり、協力して、勝利を掴んだり……そういうことをするのです」<br><br>　ちゃんと説明したはずなのに、叔父様とテンダは顔を見合わせて、ゆるく首を振った。<br><br>―――何さ、その「駄目だこりゃ」的な反応は。<br><br>　「…テンダ、あとは任せる」<br><br>　軽く首を振りながらそういうと、叔父様は執務机に行ってしまった。テンダが「え！？」と言うように目を見開いている。<br><br>　「では、大運動会について、もう少し、詳しく伺ってもよろしいでしょうか？」<br>　「ええ。もちろんです」<br>　「これは訓練ではない、とミシェラーゼ様はおっしゃいましたが、訓練ではない運動とは何でしょう？」<br><br>　どうやら、ここでは運動と言えば訓練しかないらしい。どんな頭をしているのか。<br><br>　「え、さっき説明しましたよね？」<br><br>　聞いてなかったのか、と軽く睨むと、テンダが真っ青になった。<br><br>　「ミシェラーゼ様！　相手を睨んではなりませんよ！」<br>　「そうですよ。それに、その言葉は姫様には言われたくないと思います」<br>　「どういう意味ですか！」<br>　「いつもトニヤーリエが言っている言葉ですものね」<br><br>　クスクスと笑いながらランネーメが言った。ぬぅ…。<br><br>　「あ、あの……」<br><br>　わたし達が言い合っていると、控えめにフーヤが声をかけてきた。恐らく、わたしの不興をかってしまったと、思っているのだろう。はて、どう言うべきか……と思っていると、ガデオーノが「大丈夫だ」と言った。<br><br>　「先ほどの説明では理解できなくて当然だろう。私も理解できなかったからな。……姉上様は分かりましたか？」<br>　「いえ、残念ながら……。トニヤーリエは？」<br>　「いいえ」<br>　「嘘だぁ！！」<br><br>　誰も理解できていないなんて大丈夫なのだろうか。<br><br>　「うるさい。叫ぶな、ミシェラーゼ。誰も理解できるわけなかろう。私も分からなかったのだからな」<br>　「なーんで分からないのですか？　わたくし、キチンと説明いたしましたよね？」<br>　「あれでか…」<br><br><br><br>　それからは大変だった。皆にわかるように丁寧に、それはそれは丁寧に、わたしは説明してさし上げた。<br>　結果としては、開催はしてくれるけれど、初めての事で何がいるのか、いくらかかるのか、などのまだまだ考えなければならない事が沢山あるため、最低でも一月は準備期間が必要だと言う。<br>　明後日、また話し合いをすることを約束し、テンダとフーヤは帰っていった。<br><br>　二人を見送ると、思い出したように叔父様が問いかけてきた。<br><br>　「そういえば、其方、兄上様に何をするのか言っているのであろうな？」<br>　「え、言わなければならないのですか…？」<br>　「当然だろう！　なぜ言わぬ！？　其方は分からないのかもしれぬが、この大運動会には莫大な金がかかると思われる。今からでも良い。城に帰ったらすぐに兄上様に言うように。……返事は？」<br>　「はい…」<br><br>　こりゃ怒られるな。どうにか誤魔化せないかな、と考えていると「ああ」と叔父様が思い出したような声をあげた。黒い笑顔を浮かべながら。<br><br>　「そうだった。私も兄上様に、お話しなければならぬことがあった。共に行こう」<br><br>　そう簡単に逃さぬぞ、という声が聞こえたのは気のせいに出来たけど、兄上様は怒ると怖いのだ、という声は気のせいには出来なかった。<br><br>✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻<br><br>あまり神殿に触れられなかったので、前半は神殿探検にしました。<br>気づいていると思いますが、ミシェラーゼはバカです。相手の意図していることに気づけません。<br><br>次は大運動会に向けてです。
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<pubDate>Fri, 28 Apr 2017 21:52:04 +0900</pubDate>
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<title>幸せ</title>
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<![CDATA[ 私は<br>やりたい事がやれる<br><br>私は<br>何不自由なく暮らしている<br><br>私は<br>高校に進学できている<br><br>私は<br>元気な母をもっている<br><br>私は<br>面白い父をもっている<br><br>私は<br>いつも優しい兄をもっている<br><br>毎朝<br>母が弁当を作ってくれる<br><br>毎朝<br>「行ってらっしゃい」といってもらえる<br><br>そして<br>それが毎日繰り返される<br><br>明日<br>皆が元気で入れるかは<br>誰にもわからない<br><br>明後日<br>家族が誰かいないかもしれない<br><br>誰か<br>ではなく<br>私以外誰もいないかもしれない<br><br>今日と同じような明日が来ることは<br>約束されていない<br><br>人は<br>いつか必ず死ぬ<br><br>いつかは分からないけど<br>その瞬間(とき)が来ることは<br>約束されている<br><br>いつ死ぬか<br><br>それが分かれば<br>今は劇的に変わるだろう<br><br>けれど<br>それは絶対に分からない<br><br>だから<br>私達は今を必死に生きるのだ<br><br>目標を掲げ<br>それに向かって駆け抜ける<br><br>「今」があることが<br>幸せ<br><br>昨日と何も変わっていない事が<br>幸せ<br><br>母から叱られることが<br>幸せ<br><br>父に反抗出来るのが<br>幸せ<br><br>兄と笑い合えるのが<br>幸せ<br><br>失ってから<br>気づいては遅いのだ<br><br>今に感謝し<br>今に後悔が無いようにし<br><br>今を生き<br>明日が同じである事を祈る<br><br>それができることが<br>何より幸せなのだろう
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<pubDate>Sun, 16 Apr 2017 22:27:15 +0900</pubDate>
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<title>100均でノートを可愛く！！</title>
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<![CDATA[ お久しぶりですね。<br>今泉です。<br><br>今日は、<br><span style="font-size: 24px; ">地味なノート</span>を<span style="font-size: 24px; ">100均の物のみ</span>で<span style="font-size: 24px; "><font color="#ff2a1a">DIY</font></span>しようと思いまっす！<br><br>準備するもの↓ｼﾞｬﾝ<br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/c1/66/j/o0800060013915441753.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/c1/66/j/o0800060013915441753.jpg" width="100%"></a><br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/ae/80/j/o0600080013915441768.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/ae/80/j/o0600080013915441768.jpg" width="600" height="800"></a><br><br>♘100均<br>✻シール　複数あると○<br>✻マスキングテープ　(背の部分に付けるものと仮止めのものを)<br>✻梱包用の紙<br><br>♘家にあるもの<br>✻ハサミ<br>✻カッター　(無くても○)<br>✻のり　(テープのりの方が綺麗にできます)<br>✻ペン<br>✻ノート　(今回はA4)<br><br>今回はワッツという100円ショップで購入しました。<br><br><br>それでは、<br><span style="font-size: 24px; "><font color="#00f896">スタート！！</font></span><br><br>✓✓✓✓✓✓✓✓✓✓✓<br><br><span style="font-size: 24px; "><font color="#ff8dd7">Step1</font></span><br><br>写真にあるようなノートだと、シール等を貼ったとき、ゴチャゴチャしてしまいますよね？<br>なので、梱包用の紙で覆います。<br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/ce/99/j/o0600080013915441791.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/ce/99/j/o0600080013915441791.jpg" width="600" height="800"></a><br><br>この様に紙の上にノートを置き、ペンでノートの大きさを書いてください。<br><br>☆この時、下の部分をピッタリに☆<br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/87/0f/j/o0800060013915441800.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/87/0f/j/o0800060013915441800.jpg" width="100%"></a><br><br>線を引いたら、この様に2つ折りにして下さい。<br>そうすれば、表裏分の2枚が一気にできます。<br><br>☆この時にマステで仮止めをすることをオススメします☆<br><br>輪の部分が綺麗に切れなくても大丈夫！<br>背の部分にすれば、マステで隠れるので見えなくなります。<br><br><br><span style="font-size: 24px; "><font color="#ff8dd7">Step2</font></span><br><br>作ったニ枚の紙を、表と裏の両方に貼ります。<br>柄のある方、裏の無地の方、どちらを上にしても構いません。<br><br>☆背の方はある程度で大丈夫ですが、その他の3辺はしっかりノリをつけてください。また、中心部分にもつけてください<font color="#000000">☆</font><br><br><br><span style="font-size: 24px; "><font color="#ff8dd7">Step3</font></span><br><br>背の部分にマスキングテープをつけます。<br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/56/ca/j/o0600080013915441806.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/56/ca/j/o0600080013915441806.jpg" width="600" height="800"></a><br><br>☆この時、真っ直ぐに貼ってください☆<br>今回は、無地を使いました。<br><br><br><span style="font-size: 24px; "><font color="#ff8dd7">Step4</font></span><br><br>好きなシールを貼ってください！<br>私は、シンプルにしました✨✨<br><br><a href="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/31/e7/j/o0600080013915441820.jpg"><img src="https://stat.ameba.jp/user_images/20170416/20/mikasan0125/31/e7/j/o0600080013915441820.jpg" width="600" height="800"></a><br><br><br>✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻<br><br>いかがでしたか？<br>手軽に簡単に出来ます。<br>是非チャレンジしてみて下さい！<br><br>小さいお子様でも貼ることが基本ですので、楽しくてきるのではないでしょうか？
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<link>https://ameblo.jp/mikasan0125/entry-12266233197.html</link>
<pubDate>Sun, 16 Apr 2017 19:49:20 +0900</pubDate>
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