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<title>渚ハルの燃える小説っ！！</title>
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<title>シークレットゲーム【二次創作】⑦</title>
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<![CDATA[ <p>―なんだ？</p><br><p>それは絶叫。</p><p>女の声による断末魔の叫び。</p><p>バンッ！</p><p>普通、日常ではまず聞くことのない鈍い音が辺りに轟き、その音に続くように爆発音が鳴り響く。</p><p>その音が近いことを感じ取った光は思わず足を止めた。</p><p>ふと前を見ると、渚もギョッとしたような表情を浮かべ立ち止まっていた。</p><br><br><p>「音が聞こえてきたのってあんたの部屋がある方じゃないか？」</p><p>「う、うん、そうかもしれない」</p><br><p>光が問いかけると、渚は困惑したように頷く。</p><br><p>「とりあえず・・・・・・行ってみるか」</p><p>「そうだね～」</p><br><p>光と渚は音のした方角に駆け出す。</p><p>そして角を曲がった辺りで二人は異変を感じ取った。</p><br><p>「何か変な匂いしない～？」</p><p>「血・・・・・・の匂いか？」</p><br><p>そこは光の寝ていた部屋とまったく同じ造りの扉だった。</p><p>その部屋から漂うのは吐き気を催す程の濃密な血の臭い。</p><p>その血の臭いに混じって、かすかに硝煙の匂いもした。</p><br><p>―硝煙の匂い？・・・・・・まさか、さっきのは銃声か？</p><br><p>光はまだ中に拳銃を撃った犯人がいる事を想定して部屋の扉に陰に隠れるようにしてドアを開く。</p><p>ドアを開いてそこから僅かに光は顔を一瞬だけ出す。</p><br><p>「・・・・・・誰もいないか」</p><br><p>部屋は無人だった。</p><p>否―生きている人はいなかった。</p><br><p>「どう～？」</p><p>「どうやら犯人はいないみたいだ」</p><br><p>光が渚にそう告げると渚も恐る恐るドアの陰から顔を出す。</p><p>そしてその表情を凍り付かせた。</p><br><p>「ひっ！」</p><br><p>呻くような悲鳴。</p><p>光はその様子を冷静に観察する。</p><br><p>―こいつは関係ないのか？</p><br><p>渚の浮かべている表情は純粋な恐怖と驚きだった。</p><p>とても演技でできるような表情ではない―と思う。</p><br><p>光は渚が絶句しながらも目が離せない様子のその凄惨な光景を眺める。</p><br><p>―こりゃまた・・・・・・派手にやったな。</p><br><p>腹部からには銃撃を受けたのか、真っ赤な鮮血な流れ出していた。</p><p>その傷を押さえる手も同じく鮮血に濡れており、全身に力が入っていることから激しい苦痛があったことを物語っている。</p><p>何より目を惹いたのが頭がないことだった。</p><p>頭は首に辺りに焼けこげた痕跡があるだけで、頭部だったものはただの肉塊になっていた。</p><p>断面は炭化しており、血は出ていないようだがそれが妙にリアルだった。</p><br><p>「こ、これは・・・・・・！？」</p><br><p>光と渚がその死体に目を奪われている時、背後から声が聞こえた。</p><p>光は振り返ると、そこには同じく首輪を着けた三人の人間が呆然とした様子で立ちすくんでいた。</p>
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<pubDate>Mon, 23 Feb 2009 22:37:25 +0900</pubDate>
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<title>シークレットゲーム【二次創作】⑥</title>
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<![CDATA[ <p>渚は焦っていた。</p><p>演技でない焦りを感じたのは久しぶりの事であり、渚の頭は混乱の境地に達していた。</p><br><p>―どうして！？ＰＤＡはどこにいったの？！</p><br><p>渚はこのゲームを管理するゲームマスターの一人であり、一番人気である長沢光のよりリアルな映像を撮るために、光に近づいていたのだ。</p><br><p>―こんな事は予定にはなかったはず・・・・・・誰かに取られたっ！？・・・・・・ま、まさか・・・・・・。</p><br><p>渚の頭の中で様々な疑問が生まれては消えていく。</p><p>なまじこのゲームについて良く知っているだけに、その衝撃も相当なものだった。</p><p>光の予想した通りこのゲームにおいてＰＤＡは非常に重要な意味を持っている。</p><p>首輪にしたって、渚のＰＤＡがなければ外すことができないのである。</p><br><p>それに―</p><br><p>渚はチラリと自分の後ろを右足を引きずりながら歩いてきている少年に視線を送る。</p><p>長めの髪に中性的な綺麗と表現できる整った顔、細いスッキリとした体躯にすこし大きめの学校指定のＹシャツとブレザーをラフに着崩している少し不良っぽい雰囲気を持っている長沢光。</p><p>渚にとって最大の誤算は光を侮っていた事だ。</p><p>組織から送られてきた書類に書かれていたのは勉強、運動共に並である事。</p><p>過去に何らかの事件に巻き込まれた事がること。</p><p>その事件で恋人を亡くした事。</p><p>それ以外に目立った所はないといったものだった。</p><p>だが渚の感じた印象はそれとはまったく違う物だった。</p><br><p>―勉強も運動も並？！ふざけないで！？</p><br><p>渚は心の中で吐き捨てるよう言った。</p><br><p>―私がＰＤＡという言葉を口にした途端に彼の視線が厳しくなったっ！</p><br><p>ゲームからＰＤＡという名称の僅かな変化。</p><p>そしてその後の軽い混乱。</p><p>まだルールもろくに理解していないはずの光がたったそれかけのヒントで渚に疑いの目を向けている。</p><p>それは渚にとって驚愕に値するものだった。</p><p>それに加えての光の隙のなさだ。</p><p>渚を女だということに対して微塵も油断していない。</p><p>明らかに今まで渚が殺してきた平和ボケした偽善者達とは違っている。</p><p>これまでに幾度もの修羅場を潜ってきた渚にはそれが良く分かった。</p><br><p>―真奈美っ！</p><br><p>渚が恐怖に身を震わすと、何故か渚に親友であった真奈美お姿が思い浮かんだ。</p><p>その表情は同じく恐怖で歪んでおり今の渚の鏡写しのように感じた。</p><br><p>―真奈美・・・・・・あなたも恐かっただけなの？</p><br><p>でもそれはすでに手を血に染めた渚に許容できるものではない。</p><br><p>―違う！違う！違う！違う！</p><br><p>渚は必死に恐怖を否定する。</p><br><p>「大丈夫か？」</p><p>「え？」</p><br><p>ふいに聞こえた声に渚は振り返る。</p><p>光は鋭い眼光で渚を油断なく観察している。</p><br><p>「ふぅ～、は～」</p><br><p>渚は光に見えないように隠れて深呼吸をした。</p><br><p>―落ち着きなさい、綺堂渚。貴方はこんな所で死ねないでしょ？</p><br><p>自分で自分に問いかけながら冷静さを取り戻す。</p><p>目を閉じ、開いた時、渚はもう平常心を取り戻していた。</p><br><p>「大丈夫だよ～、心配しないで～」</p><p>「・・・・・・そうか」</p><br><p>―そうよ、生き残るのよ、渚！</p><br><p>「ん？」</p><p>「どうしたの～？」</p><br><p>突然首を傾げた光の渚は問いかける。</p><p>どうやら光はＰＤＡを見ているようだった。</p><br><p>「開始から六時間が経過しました。お待たせいたしました、全てのエリアでの戦闘禁止が解除されました！」</p><br><p>ＰＤＡの画面に表示されているのと同じ文章を合成音声が読み上げていく。</p><br><p>「ほぉ～、戦闘禁止・・・・・・ねぇ」</p><br><p>ぎょっとした渚が恐る恐る光の表情を覗く。</p><p>しかし光は渚の予想に反して、つまらなそうな表情を浮かべていた。</p><br><p>―ルールを把握するまで私を殺す気はないの・・・・・・？</p><br><p>「きゃあああああああああああああああああっ！」</p><br><p>その時、施設内に悲鳴が響いた。</p><br><p>それは渚の決意を嘲笑うあのような悲鳴だった。</p>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10212419033.html</link>
<pubDate>Sat, 21 Feb 2009 22:16:22 +0900</pubDate>
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<title>シークレットゲーム【二次創作】⑤</title>
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<![CDATA[ <p>「あ、それ～」</p><p>　</p><p>渚は光に頭を寄せるようにしてＰＤＡを覗き込む。</p><br><p>「私の部屋にもあったけど何か役に立つのかな～？そのゲーム機～」</p><br><p>渚はＰＤＡをゲーム機だと思っているらしい。</p><br><p>「たぶんな。あんたのも見せてくれるか？」</p><br><p>光はそう渚に尋ねる。</p><br><p>「うん！部屋から取ってくるねぇ～！」</p><br><p>そう言うが早いか渚は部屋から飛び出してしまう。</p><br><p>―恐いもの知らずだな・・・・・・。</p><br><p>何の躊躇もなく走り去っていく渚に光はかすかな苦笑を浮かべた。</p><br><br><br><br><p>「ただいま～」</p><br><p>渚が戻ってきたのはそれから五分もしないうちだった。</p><p>光は戻ってきた渚を見て、怪訝そうな顔をする。</p><br><p>「どうした？」</p><br><p>渚は目に見えて落胆した様子で、顔は青ざめてさえいた。</p><br><p>―何があった？</p><br><p>光はとりあえず渚に話をするよう促す。</p><br><p>「どうした？」</p><p>「・・・・・・たの」</p><p>「えっ？」</p><p>「ＰＤＡ・・・・・・なかったのっ！？」</p><br><p>―ＰＤＡ？ゲーム機だと思ってたんじゃないのか？</p><br><p>光は大げさくらい動揺している渚に疑問を覚えたがとりあえず呑み込むことにする。</p><p>事態は深刻だと直感したのだ。</p><br><p>「さっきまでは確かにあったのか？」</p><p>「あった～、あったのに～」</p><br><p>渚はぶんぶんと勢いよく首を縦に振る。</p><br><p>「よく探したのか？」</p><p>「探したよ～！」</p><br><p>渚あもう涙目になっていた。</p><br><p>―どういう事だ？</p><br><p>「とりあえずあんたの部屋に連れて行ってくれ」</p><p>「・・・・・・うん」</p><br><p>光は渚に不信感を抱いたがそれを表に出すような事はせず、部屋に歩き出した渚の後についていく。</p><p>一歩踏み出した瞬間、鋭い痛みが走った。</p><br><p>「痛っ」</p><p>「どうしたの？」</p><p>「あ、ああ。ちょっと捻ったみたいだ」</p><p>「大丈夫～？」</p><p>「ああ。歩くくらいはなんとかな」</p><br><p>心配そうな渚に光は右足首をさすりながら笑顔で答える。</p><br><p>―まぁ、保険くらいはうっとくか・・・・・・。</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10211803505.html</link>
<pubDate>Fri, 20 Feb 2009 19:58:15 +0900</pubDate>
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<title>シークレットゲーム【二次創作】④</title>
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<![CDATA[ <p>「私～お金なんて持ってないよ～！」</p><br><p>渚は困ったように眉を寄せる。</p><p>「そうなのか？あんたけっこうお金持ってるように見えるがな」</p><p>「そんな事ないよ～！家ってす～ごく貧乏なんだよ～！」</p><p>「へぇ・・・・・・」</p><br><p>貧乏には見えなかったが、人にはいろんな事情があるものだ。</p><p>光はそれ以上詮索せずに話題を移す。</p><br><p>「あんたも目が覚めた時にはもう首輪が着けられてたのか？」</p><p>「首輪？」</p><br><p>渚はペタペタと子供のように首輪に触れる。</p><br><p>「ああ！」</p><br><p>渚は光の言っている事を理解したのか、パッと表情を明るくする。</p><br><p>「うん。私も起きたら着いてたよ。可愛いでしょ？」</p><p>　</p><p>渚はそう言って無邪気に笑う。</p><br><p>「いや、全然」</p><p>「ええ～？！」</p><br><p>光は適当にあしらうと、渚は不満そうな声を漏らす。</p><br><p>「首輪を着けられて喜ぶのは飼い犬とＭの素質がある奴だけだ」</p><p>「それは偏見だと思うな～」</p><br><p>渚はまだ納得いかないようだったが、光はそれを無視して続けた。</p><br><p>「あんたの首輪見せてもらってもいいか？」</p><br><p>光は自分の首輪に着いているものくらいは確認しておきたかった。</p><br><p>「うん、いいよ～！」</p><br><p>渚は不満そうな顔をぱっと笑顔にかえて頷く。</p><p>そして光に見やすいように顎を上げた。</p><br><p>銀色で繋ぎ目が見あたらず、正面に小さなコネクターとインターゲージと思しき小型のＬＥＤがあるだけのシンプルな首輪だ。</p><br><p>―ＰＤＡと同じくかなり精巧な造りみたいだな・・・・・・手触りは俺のと同じ・・・・・・あとで俺のも確認しておくか。</p><br><p>「ねぇねぇ光くん、私にも光くんの首輪も見せて貰っていいかな～？」</p><br><p>渚はいつのまにか光の真横まで近づいていた。</p><p>手はすぐにでも首輪に触れそうな勢いだ。</p><br><p>―・・・・・・しょうがないか。</p><br><p>自分は見せて貰っておいて、渚に見せない訳にもいかなかった。</p><p>光はしぶしぶ頷いた。</p><br><p>「ありがと～！」</p><br><p>光が少ししゃがんで首を上げると渚は嬉しそうに光の首輪に手を伸ばした。</p><br><p>数分後。</p><br><p>互いに首輪を見せ合ったものの結局何も情報は分からなかった。</p><br><p>「でも残念だよね。せっかく可愛い首輪なのに、前の鍵穴が邪魔だよ～」</p><p>「鍵穴？」</p><br><p>渚は正面に付いてあるコネクターを鍵穴と表現した。</p><p>光ももう一度よく見てみると、そんな風にも見える気がしてきた。</p><p>まるで家のドアの鍵穴のような・・・・・・。</p><br><p>―だとしたら、これを外すにはなにか鍵のようなものが必要になるはず・・・・・・。</p><br><p>表面はつるつるしていて、指を滑り込ませることはできない。</p><p>つまり手では外せないのだ。</p><p>誘拐という言葉が光の名かで大きくなってくる。</p><br><p>―誘拐・・・・・・誘拐か・・・・・・。</p><br><p>光は首輪が爆発するかも知れないという妄想が現実であるかもしれないと思い始めた。</p><p>誘拐するだけならなにもこんな首輪を着ける必要などないのだ。</p><p>なのに、着けている。</p><p>この首輪には必ず何らかの意図があるはずだ。</p><p>そこで誘拐犯が最も恐れることが浮かび上がる。</p><p>それは人質の脱走だ。</p><p>この首輪は光達を逃がさないために着けられているのかも知れない。</p><p>だとすれば首輪にはなんらかの仕掛けがあってもおかしくはない。</p><br><p>「あっ」</p><p>「どうしたの～？」</p><br><p>突然声を出した光に渚が呑気な声で問いかける。</p><p>光はその声に答えない。</p><p>光の脳裏にあるものが浮かんでいた。</p><br><p>―ＰＤＡ！？</p><br><p>この首輪に意味があるのだとすれば、光に見つかる場所に置かれていたＰＤＡにも意味があるはずだということに思い至る。</p><p>光はポケットにしまったままになっていたＰＤＡを取り出した。</p><p>それは渚がやってくる直前に見つけた、ハートの９が表示されているトランプを模したＰＤＡだった。</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10211793684.html</link>
<pubDate>Fri, 20 Feb 2009 18:55:32 +0900</pubDate>
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<title>シークレットゲーム【二次創作】③</title>
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<![CDATA[ <p>女は未だ鋭く睨む光を気にした風もなく、平然とドアを開けて入ってきた。</p><br><p>「どうしたの～？」</p><br><p>光の目の前にやってきた女は光の視線を真っ向から受け止め、明らかに状況が分かってない様子で尋ねた。</p><br><p>「別になんでもない」</p><br><p>光は目を逸らしながら返答する。</p><br><p>―妙な女だ。</p><br><p>それとなく観察してみると、女は光よりも少し年上のようだった。</p><p>同じ世代の女よりもシャープにな顔立ちに感じられる。</p><p>施されてある化粧も丁寧であり、派手すぎない。</p><p>身につけている上品なアクセサリー類を見るとそれなりに金を持っているように思えた。</p><br><p>―社会人・・・・・・には見えないな・・・・・・。</p><br><p>恐らくは、大学生くらいで資産家の令嬢。</p><p>女ののんびりとした雰囲気や身につけてる服装から光はそんな印象を抱いた。</p><br><p>「あんた誰だ？」</p><br><p>考えを纏めるのもそこそこに、光は率直に聞く。</p><p>光の勘は『もたもたしている暇はない』とさっきから警鐘を鳴らしていた。</p><br><p>「私は～、渚っていうの。綺堂渚～。今年でにじゅ・・・・・・」</p><br><p>そこで女―渚の動きが止まる。</p><br><p>「・・・・・・年齢、言わないと駄目～？」</p><p>「・・・・・・好きにしろ」</p><p>「うぅ～、なんか投げやり～！」</p><p>「興味ないからな」</p><p>「うぅ～」</p><br><p>渚が露骨に肩を落とし、落胆してみせる。</p><p>そんな渚の仕草に光はめんどくさそうに嘆息した。</p><br><p>―まぁ、見た限りでは二十一、二って所だろう。</p><br><p>「で～、君の名前はなんて言うの～？」</p><p>「俺は長沢光。高校二年の十七歳」</p><p>「へぇ～、光くんかぁ～」</p><br><p>光が名を名乗ると、渚は何度かその名を呟きながら納得するようにうんうん頷く。</p><p>そうすると渚の髪やリボン、何層にもなった服の飾りがパタパタと揺れる。</p><br><p>「ん？」</p><br><p>光は何故か一瞬、渚から複数の視線を感じた。</p><p>しかしそれはまた次の瞬間には影のように消える。</p><br><p>―気のせいか。</p><br><p>どうやら神経が過敏になりすぎているようだ、光はその視線をそう考えた。</p><br><p>「あんたはどうしてここにいるんだ？」</p><p>「ああ～！そうだよ～、なんかね～、目が覚めたらここにいて～、びっくりしちゃった～！」</p><p>　</p><p>渚は全然びっくりしていないような間延びした声で身振り手振りここにやってきた経緯を説明する。</p><p>その説明の限りでは、光と事情は概ね同じのようだ。</p><p>普通に生活をし、バイトの帰りからの記憶がない。</p><p>余計な情報を与えないために渚から話をさせたので、たぶん嘘はないだろう。</p><p>そこでようやく光は自らのここぬ至る経緯を説明した。</p><br><p>「ところで～光くんと私って誘拐されちゃったって訳～？」</p><br><p>渚は若干目を見開きながら驚きを露わにした。</p><br><p>「まぁ、そうなるな」</p><br><p>―それにしても二人目が現れたことで現実味が増してきやがったな・・・・・・。</p>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10211149170.html</link>
<pubDate>Thu, 19 Feb 2009 13:55:35 +0900</pubDate>
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<title>シークレットゲーム②【二次創作】</title>
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<![CDATA[ <p>ディスプレイはＰＤＡのほぼ全面を埋め尽くしており、その下に小さなボタンが据え付けられていた。</p><p>また裏側はトランプの背中側のデザインを踏襲しており、白枠の中に格子模様が描かれていた。</p><p>これを見る限り、このトランプのデザインへのこだわりは相当のものだった。</p><p>逆に奇妙だったのが、ＰＤＡの側面と底面に用意された二つのコネクターだった。</p><p>そのコネクターは明らかにＰＤＡそのものよりも厚みがあり、光には何かを差し込んでデータか何かを読み込ませる部分のように見えた。</p><br><p>　ガサッガサッ。</p><br><p>光がＰＤＡを調べている時のことだった。</p><p>ふいに光の背後にあるドアから妙な音が聞こえてくる。</p><br><p>「誰だ！？」</p><p>　</p><p>光はその音の方向に向かって、意識して低くした声で呼びかける。</p><p>気配からすると、どうもドアの向こうに誰かいるらしい。</p><p>光は足音を殺しながら、ドアに向かってゆっくりと近づく。</p><br><p>―犯人か？</p><br><p>光がまず思いついたのはその事だった。</p><p>この部屋に光を連れ込んだ人間は確実に存在している。</p><p>光はドアの向こう側に意識を集中させ、同時に大きく息を吐く。</p><br><p>―落ち着け、冷静になれ。</p><br><p>光はそう自分に問いかける。</p><p>こういう状況下においては、冷静さを失った人間から死んでいく事を光はよく知っていた。</p><p>だからまずは深呼吸なのだ。</p><p>この部屋には逃げ道なんてないし、隠れる場所も見あたらない。</p><br><p>カチ。</p><br><p>ドアノブが鳴る。</p><br><p>その瞬間、光は身を低くする。</p><br><p>―どんな面してるか見せてもらおうか！</p><br><p>相手が三人までならなんとかなる。</p><p>四人なら怪我を覚悟する必要がある。</p><p>五人なら・・・・・・結果は神のみぞ知る。</p><br><p>ガチャッ。</p><br><p>ノブが回る様子を息を殺して見守る。</p><p>緊張感と高揚が光を包む。</p><p>訳の分からない状況と、光を襲った誘拐犯らしき人間の気配。</p><p>そんな状況に関わらず、光は恐れない。</p><p>むしろ喜んでいるかもしれない、とさえ思った。</p><p>何にせよ、変化は訪れた。</p><p>光は指先まで神経を研ぎ澄まし―</p><br><p>「誰か～いますか～？」</p><p>　</p><p>しかし、開いたドアから一人の女性が顔を出して声高にそう宣言した時、光は自信の身体から力が抜けていくのを抑えられなかった。</p><p>光は相手は絶対に顔は隠していると予想していた。</p><p>そして、最低限の装備を施している。</p><p>それが光の考えだ。</p><p>しかし、この時に開いたドアの隙間から顔を覗かせた人物は、光の考えを完膚無きまでに覆した。</p><br><p>「あ～、やっぱりいた～」</p><br><p>柔らかい笑顔。</p><p>のんびりと間延びした声。</p><p>「あのぉ～、ここがどこだかご存じありませんかぁ～？」</p><br><p>よく目立つウェーブのかかった長い髪とそれを飾る大きな髪飾り、そして装飾の多い服。</p><p>光は状況の忘れて、『年を考えろ！』と叫び出しそうになった。</p><br><p>―こいつが・・・・・・誘拐犯か？</p><br><p>「それは・・・・・・」</p><br><p>光は気を入れ直し、全身に力を込めたが、女の首に巻き付いている首輪を見て、若干力を弱める。</p><br><p>―話くらいなら聞いても大丈夫か・・・・・・。</p><br><p>光は微笑む女に対して、そう判断したのだった。</p>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10210307921.html</link>
<pubDate>Tue, 17 Feb 2009 22:47:08 +0900</pubDate>
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<title>シークレットゲーム【二次創作】</title>
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<![CDATA[ <p>それは総一達が【ゲーム】に巻き込まれるよりも少し前の話。</p><p>あれから、およそ一年前、今はもう誰も知らない惨劇でのこと・・・・・・。</p><br><br><br><br><br><br><br><p>最初に目覚めた時、光は何かの夢を見ていたように感じていた。</p><p>見慣れない場所で目覚めた事もその要因ではあるだろうが、実際に光は何らかの夢を見ていたように思った。</p><p>そうでなければ目元に涙が滲んでいたりはしないだろう。</p><p>光は僅かに潤んだ目元を拭い、身を起こした。</p><br><p>「・・・・・・どこだ？」</p><br><p>身体を起こして始めに感じたのは疑問だった。</p><p>そこは光が生まれてから初めて見た光景だったのだ。</p><br><p>「・・・・・・」</p><br><p>そこは近代的なコンクリート造りの部屋だった。</p><p>高級そうなカーペットが敷かれ、品の良い洋風の家具類が置かれている。</p><p>だが、部屋は全体的に薄汚れており、軽く見回しただけでも、いたる所に埃がへばりついていた。</p><p>それは備え付けられた家具も同様で、光の寝かされていたベットに至っては汚れだけではなくスプリングが飛び出してしまっていた。</p><p>元が高級そうな木目の家具であるだけに、その異様さが引き立った。</p><p>廃墟になった病院のＶＩＰ用の病室。</p><p>それが光の抱いた第一印象だった。</p><br><p>「・・・・・・ふむ」</p><br><p>光はとりあえず、現状を把握するために、記憶に集中することにした。</p><p>頭部の残る小さな頭痛。</p><p>それが光の思考を邪魔しようとするが、頭を数回振ると、それもだんだんと収まってくる。</p><p>それにつれて記憶が鮮明になっていった。</p><br><p>「・・・・・・たしか昨日、授業をさぼって街中をぶらついていた時―」</p><br><p>普通に登校し、四時限目が終わってから学校を抜け出し、それから暇を潰しに適当に街中に出た。</p><br><p>「そこから・・・・・・」</p><br><p>しかし、光の記憶はそこで途切れていた。</p><br><p>「・・・・・・」</p><br><p>誰とも約束はしておらず、一人でぶらぶらしていた所までは覚えている。</p><p>だが、そこで記憶は途切れ、その次の記憶はここのベットから見上げた見知らぬ天井だった。</p><p>この部屋の空気は排他的であり、まるで、まだ夢の中のいるような非現実感があった。</p><br><p>「一体、何があった？」</p><br><p>部屋を見渡す限り、そこは病室に似通った雰囲気はあるが、これだけ不衛生な病院があるはずがない。</p><p>また、目立った外傷もなく、あるとすれば、軽い頭痛だけ。</p><p>服装も制服のままだった。</p><br><p>―よって、事故は除外できる。</p><br><p>―だとすれば・・・・・・誘拐・・・・・・か？</p><p>　</p><p>記憶にない場所。</p><p>何かで殴られたように痛む頭痛。</p><p>そして、光は明に自らの意志とは関係なく、ここに連れ込まれた事になるが、それは医療行為を除けば一般には誘拐と呼ばれる行為だった。</p><br><p>「誘拐・・・・・・ねぇ？」</p><br><p>光には誘拐されるほどの理由に覚えがなかった。</p><p>両親は共に教師として働いているし、特別金銭的に恵まれているとは言えない。</p><p>営利誘拐で光を連れ去っても、なんのメリットもないのだ。</p><p>そうじゃなくても、誘拐は世の中でも、一、二を争う程に成功が難しい犯罪だ。</p><p>どんな警官も、誘拐は最も許されない犯罪だと、警察学校時代に叩き込まれている。</p><p>警察に連絡が入れば、即刻、百人体制の捜査本部が置かれることだろう。</p><br><p>「どうなってる？」</p><br><p>未だに僅かに痛む頭を軽く振った時、光はそれに気づいた。</p><br><p>「これは・・・・・・？」</p><br><p>頭を振った時に、首を引っ張られるかのような軽い違和感があった。</p><br><p>カチ、カチ。</p><br><p>光が指先を伸ばすと、そこには硬く滑らかでひんやりとした金属の感触があった。</p><p>今度は光は両手を首のまわりに這わせた。</p><p>するとそこにはぴったりと首の一週する、金属の輪がはめられていた。</p><br><p>―首輪か？</p><br><p>それは、光の首のために誂えたように、隙間一つなく、嵌められていた。</p><p>また、取っ掛かりなどは一つもなく、触った感じでは繋ぎ目はみつからなかった。</p><p>誘拐と首輪。</p><br><p>その二つの言葉から、数年前に流行った、孤島で少年少女に殺し合いをさせる映画が脳裏をよぎる。</p><p>睡眠薬をかがされ、連れてこられた孤島でそれぞれ武器を渡された子供は、生き残るために殺し合う。</p><p>そして、その映画の中では禁止エリアに入ったり、無理にはずそうとすると、首輪は爆発するのだ。</p><br><p>知らず知らず、首輪に触れる指先に震えが走る。</p><p>光は思わずゴクリと喉を鳴らした。</p><p>可能性は０ではない。</p><p>現に、光は廃屋へ連れ込まれ、首輪をされている。</p><br><p>そんな時、部屋の中に電子音が鳴り響いた。</p><br><p>「ん？なんだ？」</p><br><p>光が探るようにして視線を彷徨わすと、ベットの近くに木製のテーブルが置かれており、そこで何かがチカチカと光っていた。</p><p>電子音はそこから鳴っていた。</p><br><p>「俺の荷物もそこか」</p><br><p>チカチカと光る謎の電子機器の向こう側に、光の紐が長く、肩にかけるタイプのバックがあった。</p><p>それを確認すると、光はベットを下りてテーブルに近づいていた。</p><br><p>「これは・・・・・・よくできてるな」</p><br><p>テーブルの上に乗っていたのは一台のＰＤＡだった。</p><p>そのＰＤＡは不思議なデザインをしていた。</p><p>本来のメーカーを示すような刻印は一切なく、ディスプレイに大写しになっているドランプのカードが存在感を示している。</p><br><p>「ハートの９か」</p><br><p>手にとってみると、ＰＤＡは想像以上に軽かった。</p><p>縦１０センチ、横６センチ程の大きさで、ドランプをモチーフにしているだけあって極めて薄かった。</p><br><p>―まったく、いくらかかってんだか・・・・・・。</p><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10209080964.html</link>
<pubDate>Sun, 15 Feb 2009 18:15:43 +0900</pubDate>
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<title>小説　【命狩り】　第三章　壱拾</title>
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<![CDATA[ <p>　「なっ！？」</p><p>　凛紅がペニスを噛みちぎったことで一時的に呆然と沈黙に陥っていた室内が、誰かの気の抜けたような声によってざわめき出す。</p><p>　憤怒、恐怖、憎悪、喜悦、嘲笑、様々な感情が凛紅に向けられる。</p><p>　しかし、凛紅は動じない。</p><p>　向けられる視線に臆することなく立ち向かっていく。</p><p>　拘束された状態で、それは勇気なのか、それとも蛮勇なのか・・・・・・。</p><p>　ただ、凛紅は喉を焼くような血の味を思い出していた。</p><p>　その味は、喉に絡みつくような醜い中年の精子とは比べものにならない。</p><p>　まるで、長年成熟された上物のワインのようにだと凛紅は感じた。</p><p>　ドクン。</p><p>　凛紅の心臓が跳ねる。</p><p>　決して吸血鬼に代表されるような吸血衝動ではないはずだ。</p><p>　ドクン！</p><p>　身体でも心でもない、魂が求めているっ！</p><p>　淵に刻まれた魂が、黒い血が求めているっ！</p><p>　もっと浴びたい、もっと征服したい、もっと奪いたい・・・・・・！！</p><p>　凛紅は・・・・・・餓えている・・・・・・。</p><p>　魂から肉体へ、肉体から心へ。</p><p>　真綿に水を染み込ませるように、はっきりと形のある『闇』が凛紅を蝕んでいく。</p><p>　しかし、すでに穢れてしまった凛紅にはそれさえ苦ではない。</p><p>　それどころか、自信の穢れをあっさりと呑み込んでいく『闇』に快楽さえ抱く。</p><p>　・・・・・・堕ちる。</p><p>　・・・・・・堕ちてしまう。</p><p>　なのに、それが嫌ではない。</p><p>　凛紅という存在すらも呑み込まれ、やがて新しい凛紅を生み出す。</p><p>　「すぐに行きます。マスター・・・・・・」</p><p>　凛紅は愛おしげにその名を呼ぶ。</p><p>　それと同時に、凛紅を拘束していたはずの手枷、足枷が、ボロボロに腐敗していく。</p><p>　その光景に放心している男達が声を出す暇もない。</p><p>　スラリと伸びた凛紅の腕が一番近くにいた男の胸ぐらを掴む。</p><p>　その男に妖艶に笑いかけながら凛紅は自分を陵辱した憎き敵を狩る。</p><p>　「さようなら」</p><p>　そう呟いた時には、男はすでにゴミと化していた。</p><p>　耐え難い悪臭を放ちながら、それが以前どんな形で何だったのかさえ分からない。</p><p>　「ひっ！？」</p><p>　それを見て、ようやく男達は自分たちの危機を理解する。</p><p>　あまりに鈍感だと罵るのは酷だろうか？</p><p>　今まで圧倒的有利な立場からの逆転というのは、心理的に多大なダメージを与える。</p><p>　まして、相手は前線の兵士ではない。</p><p>　組織に守られている研究者なのだ。</p><p>　やはり、素早い対応は難しい。</p><p>　ま、だからといって殺らない理由にはならないが。</p><p>　あれだけ良い思いもできたんだ、死んで本望だろう。</p><p>　慌てて部屋から出て行こうとする研究員達を冷めた目で見遣りながら、凛紅は床に手をつく。</p><p>　「領域腐敗」</p><p>　―瞬間っ！</p><p>　凛紅の周りを除いた室内のすべての床が下に崩れ落ちる。</p><p>　もちろん、隣接、接地されているものすべてを腐敗させて・・・・・・。</p><p>　わずか数秒でその名の意味する通りの屍になって男達は、下の部屋にいた何人かを巻き込んで狩られた。</p><p>　「今行きます」</p><p>　凛紅が求めるのは唯一、淵只一人。</p><p>　</p>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10123647476.html</link>
<pubDate>Mon, 04 Aug 2008 22:06:55 +0900</pubDate>
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<title>小説　【命狩り】　第三章　九</title>
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<![CDATA[ <p>　頭が狂いそうだ。</p><p>　・・・・・・いや、いっそ発狂できた方が幸せかもしれない。</p><p>　そう思うと、発狂できない自分自身が憎らしく感じてくる。</p><p>　吐き気がしそうな程に気持ち悪い。</p><p>　凛紅は自分の身体を這い回る手に嫌悪感以外の物を一切感じることはない。</p><p>　きっと、苦渋に満ちた顔をしているのだろう。</p><p>　目隠しをされていても、男達には見えているはずだ。</p><p>　だが、行為をやめる気配はいっこうになかった。</p><p>　・・・・・・なんて醜いっ。</p><p>　凛紅は心の中で吐き捨てる。</p><p>　男達の頭には、自分の欲を満たすことしかないのだろう。</p><p>　そして、今その捌け口になっているのは凛紅だ。</p><p>　凛紅がここに連れてこられてから、およそ三日間。</p><p>　ほとんど休むことなく、立ち替わり、入れ替わりで犯されている。</p><p>　部屋には、むっとした独特の異臭が漂い、凛紅の全身は白濁とした液体に染められている。</p><p>　穢されてしまった・・・・・・。</p><p>　汚されてしまった・・・・・・。</p><p>　これ以上の屈辱はない。</p><p>　いつ終わるともしれない一方的な性の饗宴。</p><p>　凛紅を繋ぎ止めているものは、久遠淵だった。</p><p>　恋人でもないのに、申し訳ない気持ちで一杯になる。</p><p>　それと同時に、淵のことを思うと、身体が熱くなる。</p><p>　「・・・・・・ぁ」</p><p>　しかし、それは一瞬のできごと。</p><p>　男達の手から感じる嫌悪感で吹き飛ばされてしまう。</p><p>　凛紅が求めているのはただ一つ、淵の手なのだ。</p><p>　憐れな男達は、凛紅がかすかに漏らす吐息を自らの愛撫によるものだと誤解し、見当違いな侮蔑の言葉を投げかける。</p><p>　「うっ」</p><p>　男の呻き共に、新たな穢れた欲望が凛紅に降りかかる。</p><p>　だが、男はそれだけでは飽きたらず、放出させた後のペニスを凛紅に綺麗に舐めさせようとする。</p><p>　「い、いやっ！」</p><p>　ペニスが無理矢理押し込まれるように口に突きつけられる。</p><p>　口を頑なに閉じる凛紅に業を煮やしたのか、男の一人が凛紅の鼻をつまむ。</p><p>　「・・・・・・っ！？」</p><p>　呼吸ができないっ！</p><p>　十秒・・・・・・二十秒・・・・・・三十秒。</p><p>　必死になって我慢するが、限界は近い。</p><p>　四十秒―そこで凛紅は耐えきれず、口を僅かに開いてしまう。</p><p>　すると、口唇にペニスを擦りつけていた男が、待ってましたと言わんばかりに、ペニスを滑り込ませてくる。</p><p>　「あぅっ！」</p><p>　口内に入り込んできたペニスを凛紅は吐き出そうとするが、男は巧みに腰を動かし、口内を蹂躙する。</p><p>　喉の奥へのピストンによる嘔吐感が凛紅を襲う。</p><p>　「い・・・・・・やぁ・・・・・・げ・・・・・・げふっ！？」</p><p>　凛紅の目から大粒の涙が零れる。</p><p>　その時―</p><p>　「ぎゃっ！」</p><p>　凛紅の口内を蹂躙していた男が悶絶し、ペニスを慌てて引き抜くと、床で転げ回りだした。</p><p>　男はペニスを抑えながら白目を剥いて奇声を上げる。</p><p>　そのペニスを抑える手からは溢れ出した赤い血液が漏れだしていた。</p><p>　「あが・・・・・・があああああっ！」</p><p>　凛紅は口内で噛みちぎった男のペニスの一部を吐き出す。</p><p>　「ぺっ・・・・・・うぇ・・・・・・」</p><p>　</p>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10122567895.html</link>
<pubDate>Sat, 02 Aug 2008 00:14:05 +0900</pubDate>
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<title>【月夜の涙】　読み切り小説</title>
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<![CDATA[ <p>光が俺を照らす。</p><p>煌めく太陽が手当たり次第に肌を焼く。</p><p>俺は恨めしげに空を見上げる。</p><p>「暑い・・・・・・」</p><p>八月の中旬。</p><p>訪れた夏の香りを楽しむ暇もないくらいに―</p><p>「暑い・・・・・・」</p><p>・・・・・・これしかない。</p><p>ところで、何で俺が真っ昼間から太陽に焼かれなければならないのか。</p><p>答えは簡単だ。</p><p>「ほらほら、次行くぞ！」</p><p>「・・・・・・」</p><p>今日、何軒目かも分からないブティックから出て来た、傍若無人日本代表のような先輩が辟易としている俺を無視して、元気にはしゃぐ。</p><p>この暑さの中で、このテンションを維持できるのは、ある意味尊敬に値するのだが・・・・・・。</p><p>いかんせん、俺のような年がら年中家に籠もっているような人種には辛いものがある。</p><p>「楽しいな♪悠も楽しいか？」</p><p>先輩が本気で楽しそうに俺の手を握ってくる。</p><p>綺麗な長い髪を風に靡かせ、ぱっちりとした目元は涼しげに澄んでいて、スタイルも抜群。</p><p>誰もが振り返るような美少女だ。</p><p>鈴原叶先輩。</p><p>俺が通っている学校の一学年先輩である。</p><p>前述したように、先輩は美少女である。</p><p>そんな先輩に手を握られたら疲れなんて気にならなくなるし、周りの男共への優越感も大きい。</p><p>「俺も楽しいですよ」</p><p>まぁ・・・・・・実際は連れ回されてるだけだけど・・・・・・。</p><p>それにしても、先輩はどうして俺にこんなにも近づいてくるのだろう。</p><p>俺が先輩とこうして出かけるようになったのは、ここ一月程のことだ。</p><p>「どうした？気分でも悪いのか？」</p><p>考え込んでいた俺を先輩が心配そうに覗き込んでくる。</p><p>「い、いえ！大丈夫ですっ！」</p><p>「そうか？」</p><p>普段、自分勝手な先輩が、こうして心配してくれると、胸のこう・・・・・・クるものがあるな。</p><p>「そうか！大丈夫なら、はりきって行こう！！」</p><p>・・・・・・前言撤回。</p><p>やっぱり自分勝手だ・・・・・・この人・・・・・・。</p><p>そうして、俺は夏を憎々しい程に感じながら、先輩に目一杯振り回されたのだった。</p><p>まぁ、・・・・・・嫌じゃないんだけどね。</p><br><br><p>「はふぅ・・・・・・、上せた」</p><p>タオルで頭を拭きながら、俺は自室のドアを開ける。</p><p>今日一日の疲れを取ろうと、風呂に入ったまではよかった。</p><p>風呂好きの俺は極楽気分で湯につかっていたのだが・・・・・・。</p><p>そのまま寝てしまうとは思わなかった。</p><p>・・・・・・妹の桜が助けてくれなかったら、本当に極楽に旅立ってしまう所だった。</p><p>俺は風呂で上せて火照りきった身体を、部屋の窓を開けて風を浴びる。</p><p>俺の部屋には、夏でも涼しい風が入ってくる。</p><p>立地やら方角やらがいいらしいのだが、詳しいことはよく分からない。</p><p>窓から見える景色に、遮るものはなく、どこまでも深い闇が広がっていた。</p><p>そこに、淡い光を放ちながら、闇を抱きかかえるように浮かぶ月。</p><p>俺は何気なくその月を眺めた。</p><p>まるで、吸い込まれてしまいそうだ。</p><br><p>ジャンジャラランランラ♪</p><br><p>そんな俺を呼び戻したのは、携帯の着信に設定してある流行の音楽だった。</p><p>『鈴原叶』</p><p>携帯の画面に表示されていたのは、先輩の名前。</p><p>俺は苦笑しながら電話に出た。</p><p>「もしもし？先輩？」</p><p>「あ・・・・・・、悠？」</p><p>「そうですけど？」</p><p>「今、大丈夫かな？」</p><p>「え、ええ・・・・・・」</p><p>俺は先輩の態度に少し違和感を感じながらも、次の言葉を待つ。</p><p>「えっと・・・・・・あの・・・・・・よしっ！」</p><p>最初のもごもごとしていたが、先輩は気合いを入れたようにかけ声を出し、俺に問いかける。</p><p>「悠はさ・・・・・・私と初めて会った時のことを覚えているか？」</p><p>「はい。もちろんですよ。あんなの忘れたくても忘れられませんよ」</p><p>俺は笑いながらそう言う。</p><p>すると、先輩もつられたように笑いながら「そうだな」と呟いた。</p><p>俺は先輩と初めて会った日のことを思い返す。</p><br><br><p>一言で言うと、俺は落ち込んでいた。</p><p>すっげー落ち込んでいた。</p><p>どれくらいかと言うと、今すぐに屋上から飛び降りれるくらいに・・・・・・。</p><p>場所は学校。</p><p>時期は七月。</p><p>理由は言うまでもない。</p><p>学生の敵、魔境の門、悪魔のような教師との駆け引きが繰り広げられる期末テストである。</p><p>俺は手の平の中でぐちゃぐちゃに丸め込まれた答案用紙を、もう一度恐る恐る開いてみる。</p><p>そして、後悔。</p><p>その連続だ。</p><p>目に映った点数は七十五点。</p><p>これで、中間テストの五教科、すべてが七十点台であることが確定した。</p><p>「はぁ・・・・・・」</p><p>俺は憂鬱な溜息を吐く。</p><p>もしかしたら、七十点台でもいいという奴がいるかもしれない。</p><p>だが―</p><p>俺はこの日のために新学期が始まってから約三ヶ月も準備してきたんだぞっ！！！！！！！！</p><p>ふっ・・・・・・所詮俺なんてどれだけ努力をしても無駄なんだ。</p><p>生きていても仕方のない人間なんだっ！</p><p>俺は、いつの間にか目前に迫っていた、屋上へのドアを開ける。</p><br><p>グスっ・・・・・・。</p><br><p>風に混じって聞こえたのは、泣き声のような、掠れた声だった。</p><p>「あっ・・・・・・」</p><p>屋上の向こう側、フェンスを越えた場所に誰かがいた。</p><p>長い髪を柔らかに揺らし、澄んだ瞳から涙を零す少女。</p><p>少女が何をしようとしているのかは、一目瞭然だ。</p><p>だが、俺はその姿に思わず見取れてしまっていた。</p><p>「・・・・・・っ！？誰っ！」</p><p>しかし、それも一瞬。</p><p>少女の慌てたような声に、俺は現実に引き戻される。</p><p>「あっ・・・・・・いや・・・・・・」</p><p>少女の視線に満足に答える事ができない。</p><p>まさか、お仲間さんですか？なんて口が裂けても言えない。</p><p>・・・・・・とりあえず、出直そう。</p><p>俺はそう考えて、踵を返す。</p><p>すると―</p><p>「ちょっとあんた」</p><p>何故か呼び止められた。</p><p>「は、はい・・・・・・なんでしょう？」</p><p>俺はできり限り刺激しないように気をつける。</p><p>「なんで私を止めないんだ？私が何をしようとしてるかくらい気づいてるんだろ？」</p><p>「は、はぁ・・・・・・じ、自殺ですか？」</p><p>「そうよ」</p><p>即答された。</p><p>しかも、可憐な見た目と男っぽい喋り方とのギャップがすごいな・・・・・・。</p><p>「なぁ、どうしてだ？」</p><p>俺は少し考えてから思ったことを率直に言う。</p><p>「別にいいんじゃないですか？」</p><p>「えっ？」</p><p>「命の使い方は誰かに決めてもらうものじゃないでしょ。確かに、俺達が死んで悲しむ人はいるかもしれない。でもこの世には、どうしようもないことってあると思うんです。それが自分自身で考えて選択したものなら、俺はいいと思いますよ」</p><p>「・・・・・・」</p><p>俺の言葉に、先輩は押し黙った。</p><p>そして、不意にニヤッと笑った。</p><p>たぶん、これを不敵な笑みって呼ぶんだろうな。</p><p>「お前、おもしろいな。そんな事を言う奴は初めてだぞ」</p><p>「まぁ、俺は綺麗事ってのが嫌いなだけですよ」</p><p>「ふっ、気が合うな」</p><p>そう言って、先輩がフェンスをよじ登って俺の方へ歩いてきた。</p><p>「私は三年一組の鈴原叶だ。お前は？」</p><p>「あっ、俺は二年の秋本悠です」</p><p>・・・・・・先輩だったんだ。</p><p>「これからよろしくな悠」</p><p>先輩は手を差し出してくる。</p><p>「は、はい」</p><p>俺は急展開に動揺しながらもその手を握る。</p><p>そうして、俺と先輩は出会った。</p><br><p>「ところで先輩。どうしてあんな所にいたんですか？自殺・・・・・・じゃないですよね」</p><p>「うむ、人間観察だ。世の中には悠のようなおもしろい人間もいるからな」</p><p>「私は演技も完璧だ」そう続けて、先輩は快活に笑った。</p><br><br><p>「ははは、先輩は出会った日から無茶苦茶でしたね」</p><p>「それが私だからな」</p><p>電話の向こうで、先輩が胸を張っているのが目に浮かぶようだ。</p><p>「なぁ、悠・・・・・・」</p><p>「・・・・・・」</p><p>空気が変わったのが分かった。</p><p>先輩から自信は消え失せ、年相応の少女のような気弱さが窺えた。</p><p>「どうしました？何かあったんですか？」</p><p>「ああ、あった」</p><p>「それは一体―」</p><p>「私はな・・・・・・恋をしたんだ」</p><p>「・・・・・・」</p><p>先輩の静かな告白に、俺は息を呑んだ。</p><p>「そいつはな、まだ、出会ってから一ヶ月くらいしかたってないのに、そいつの傍にいると妙に居心地がいいんだ。ドキドキするんだ。・・・・・・悠、お前は今恋をしているか？」</p><p>俺の頬に、背中に、冷たい汗が伝う。</p><p>ちょうどよかったはずの窓から吹く風が、突然冷たく感じた。</p><p>月が・・・・・・俺を見ていた。</p><p>「お、俺は・・・・・・おれ・・・・・・は」</p><p>何故かそれ以上、言葉が出てこない。</p><p>ふっ、と先輩が苦笑する。</p><p>「あの日、どうして私が人間観察をしていたか・・・・・・分かるか？」</p><p>「えっ？暇だったから？」</p><p>俺は急な話題の転換に戸惑う。</p><p>そんな俺を見越したように、先輩は言う。</p><p>「恋を・・・・・・恋を知りたかったんだ」</p><p>「恋を？」</p><p>「そう、クラスメイトの誰もが幸せそうに話しをしていた。それがどういったものなのかが私は知りたかった」</p><p>「・・・・・・それで、どうだったんですか？」</p><p>「素晴らしかったよっ！毎日が夢みたいだった。心に思い浮かべるだけで幸せなんだっ！」</p><p>先輩は心の底から嬉しそうに語る。</p><p>「でも―それももう終わりだ」</p><p>「・・・・・・え？」</p><p>今・・・・・・なんて・・・・・・？</p><p>「私は引っ越すことになったんだ。父の急な転勤でな。ニューヨークだそうだ」</p><p>「・・・・・・っ」</p><p>俺は言葉を発することができない。</p><p>ただただ、胸の奥で何かが引き裂かれていくのを感じた。</p><p>「本当に急でな、正直私も困惑している。だから、最後に思い出を作っておきたかったんだ」</p><p>「！？」</p><p>そうか・・・・・・だから今日はあんなにはしゃいで・・・・・・。</p><p>「それと、もう一つ思い出を作らせてくれ」</p><p>先輩は大きく深呼吸をした後、涙声で言った。</p><p>「悠、お前を愛している」</p><p>ああ、なんだ・・・・・・俺は・・・・・・馬鹿だ。</p><p>俺は先輩と出会った瞬間から―</p><p>「俺も先輩のこと、愛してます」</p><p>恋をしてたんだ・・・・・・。</p><p>「ひぅ・・・・・・悠の馬鹿っ・・・・・・こんなになってから・・・・・・そんなこと・・・・・・ひっく・・・・・・言うなよぉ・・・・・・」</p><p>「ごめんなさい、先輩」</p><p>今度の先輩の涙は演技ではない。</p><p>俺がもう少し賢かったら、先輩を抱きしめてあげられたかもしれないのに・・・・・・。</p><p>「悠、・・・・・・もう時間だ」</p><p>「ま、まだっ！今すぐ会いに行きますっ！」</p><p>「ダメっ！」</p><p>先輩の強い叫びに、俺の動きが止まる。</p><p>「悠に・・・・・・ひっ・・・・・・会ったりしたら、私もう離れられなくなる・・・・・・辛くなるだけだ・・・・・・」</p><p>「そんなことないっ！ここで会わなかったら絶対後悔しますっ！」</p><p>一瞬の静寂。</p><p>こんなに恐いと思った静寂はない。</p><p>もう電話の向こうに先輩はいないような錯覚に陥るから。</p><p>「・・・・・・キスしよう」</p><p>「キス？</p><p>「そうだ。せーので電話にキスするんだ。私のファーストキスを悠に貰って欲しい」</p><p>「分かりました」</p><p>俺は絞り出すように言う。</p><p>「せーの」</p><br><p>　チュ。</p><br><p>電話越しのファーストキス。</p><p>それは酷く滑稽な姿だったことだろう。</p><p>でも、俺と先輩いそんな事は関係なかった。</p><p>「う・・・・・・うぅ、キス・・・・・・しちゃったな」</p><p>「はい・・・・・・っ」</p><p>俺はどんな形でも先輩を感じられるのが幸せだったんだ。</p><p>「ごめん・・・・・・もうさよならだ」</p><p>「待っ―」</p><br><p>プープープープー。</p><br><p>先輩の声の変わりに聞こえてきたのは、電話の無機質な音だった・・・・・・。</p><p>今までに多くの人々を見守ってきた月は何も語らない。</p><br><br><p>夏休みが終わり、新しい季節がやってきた。</p><p>俺は久々の学校へ行く。</p><p>結局、あの日から先輩の電話には繋がらない。</p><p>家には、もう何も残っていなかった。</p><p>・・・・・・まったく、あの人は最後まで自分の言いたいことだけ言って・・・・・・。</p><p>先輩がいなくても、日々は移りゆく。</p><p>何事もなかったかのように。</p><p>最初の二、三日は喉を何も通らずに桜にも心配をかけたが、今ではちゃんと食べられるようになった。</p><p>こうして忘れていくのだろうか？</p><p>周りで久々の再会を喜び合っている人に嫉妬する。</p><p>先輩はいないのだと、改めて思い知らされるから・・・・・・。</p><p>俺はそんな空気に耐えられず、朝のホームルームをサボり、気づけば屋上にいた。</p><p>そして、フェンスを越え、先輩の見ていた景色を見る。</p><p>鳥が羽ばたく。</p><p>誰かの笑い声。</p><p>誰かの泣き声。</p><p>風の囁き。</p><p>太陽は昇り、やがて落ち、月が出る。</p><p>今日は満月だ。</p><p>何時間こうしていたんだろう。</p><p>でも、何故かここを動きたくなかった。</p><p>ふと、夜空を駆け抜ける光が俺の目に映る。</p><p>「・・・・・・流れ星か」</p><p>願いを三回唱えれば、叶えてくれる。</p><p>だが、実際にはそれは不可能に近い。</p><p>「あっ」</p><p>ピン、と俺の頭の中で何かが閃く。</p><p>「はは、ははははは・・・・・・、やっぱり俺は馬鹿だ」</p><p>そう、諦める必要なんかない。</p><p>先輩がニューヨークに行くなら、俺も行けばいいだけのこと。</p><p>すぐには無理でもきっと・・・・・・。</p><p>分かっているのは、このまま願い続けても、何も変わらないということだ。</p><p>俺はモヤモヤを吹き飛ばすように、勢いをつけて立ち上がる。</p><p>「おいおい、そんな所で・・・・・・、自殺でもするつもりか？」</p><p>聞き覚えのある―ずっと待ち続けた声をが聞こえて俺はばっと振り返る。</p><p>「せん・・・・・・ぱい？」</p><p>「なんだ幽霊でも見るような目をして・・・・・・そんなに私に会いたかったのか？」</p><p>「なん・・・・・・で？」</p><p>不敵に笑う先輩に、俺は呆然と呟く。</p><p>「恋人に会いに来るのに理由がいるのか？」</p><p>「恋人？・・・・・・だって『さよなら』って」</p><p>「ああ、だからお前は『だだいま』と言ってくれ。それとも、もう私に興味はないか？」</p><p>「そんな訳っ！」</p><p>あるはずがない。</p><p>先輩は満面の笑顔で俺に問う。</p><p>「悠、お前は今、恋をしているか？」</p><p>「はっ！あなたを愛していますっ！」</p><p>俺はフェンスを乗り越え、全力で先輩の元へ走る。</p><p>「おかえりっ！先輩っ！！」</p><p>「ただいま、悠」</p><p>俺と先輩は初めからそうすると決まっていたように口唇を重ねる。</p><p>涙が溢れた。</p><p>幸せで涙を流せることを初めて知った。</p><p>夜の闇と光が俺と先輩を優しく包む。</p><p>まるで、子供を抱く母のように。</p><p>月はいつも見守っている。</p><br><br><br><br><br><p>なんとなく気分で短編小説書いてみました。</p><p>まぁ、いないとは思いますが、叶先輩が戻ってきた辺りを読みたい方がいたりしたらコメください。</p><p>はは、いないですよね・・・・・・。</p><br><p>ちなみに、渚はこの小説のヒロインである叶先輩のような女性が好みです（笑）</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/nagisa-1/entry-10121791306.html</link>
<pubDate>Wed, 30 Jul 2008 23:39:40 +0900</pubDate>
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