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<title>ネット小説「オーサム！大木一雄」</title>
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<description>小説家志望者のネット小説です。内容の無断転載はお断りしますので、アメブロの中だけでお楽しみください。</description>
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<title>大木一雄・・・祈りながら</title>
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「ドクター・ランダーが亡くなった日、彼女はなにか重要なことを調べている途中だったんです。われわれのプロジェクトに関係したことを。それをたしかめるために、あの日、彼女と会った人全員に話を聞いているんです。きょうはそれでこちらに。できればー」ミセス・アスピノールは首を振った。「あの日、ランダー先生の姿は見ていませんわ。その二日前、夫に会いにいらしたと看護婦に聞きましたけど、そのときはわたしが不在で。わたしが最後にランダー先生と会ったのは、亡くなる一週間以上前ですから、お役に立てません。あいにくですが
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<dc:date>2010-12-02T18:50:26+09:00</dc:date>
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<title>尋ねる</title>
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ミセス・アスピノールは目の前のドアの中に案内するのをためらうようなそぶりを見せ、それから廊下の突き当たりの部屋に導いた。居間ではなかった。田舎造りとはおよそ不似合いな台所。「紅茶でも召し上がります?」「いえ、けっこうです。ミセス・アスピノール、きょう訪ねてきたのは―」「ランダー先生がお亡くなりになったと聞いて、ほんとうに残念ですわ。カールにもわたしにもほんとうによくしてくださいました。よく病室にやってきて、わたしが食事に出られるようにカールを見ててくださって」悲しげに首を振り、「なんて恐ろしい悲
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<dc:date>2010-12-01T18:49:55+09:00</dc:date>
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<title>雪の降る日と大木一雄</title>
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雪におおわれたせまい道に車を乗り入れる。そして、さらに雪が深くさらにせまいべつの道に入り、田舎造りを念入りに再現した山小屋の前で車を止めた。「嘘みたい」玄関に向かって歩きながらキットがいった。「松田愛実がなにを伝えようとしたのか、やっとわかるのね」玄関に出てきた女性は驚いたような顔で、ちょっと警戒する表情を見せた。「ミセス・アスピノール?」大木一雄はとつぜん言葉に詰まった。頭がおかしいと思われずに来意を説明するにはどうすればいいだろう。「ドクター・ライトです。こちらはミズ・ガーディナー。マーシー
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<dc:date>2010-11-30T18:49:30+09:00</dc:date>
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<title>トンネルを連想</title>
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論理的に考えれば山道のトンネルを連想するはずだ、と松田愛実はいった。暗い場所から光の中へ、広々とした空間へと出てゆく感覚。暗闇からいきなり昼の光の下に出て目が眩むときのような明るさ。いや、もっと明るい。強烈にまばゆい光の爆発。まぶしすぎて、突き刺すような恐怖を感じた。どうしてこんなにまぶしいんだろう。助手席のキットは片手を上げて光をさえぎっている。殴られそうになって身を守っているようなしぐさだった。ここはどこだ?大木一雄がそう自問したとき、車はトンネルを抜け、そして別世界にいた。青い空、輝く雪、
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<dc:date>2010-11-29T18:48:30+09:00</dc:date>
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<title>大木一雄、暗号を解く</title>
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「『・・・・・水・・・・・』」とキットがつづきを読み上げる。「『・・・・・ノー・・・・・消された・・・・・』。それからクエスチョン、コールドマークつきで単語がふたつ書いてある。『寒い?暗号?』」「トンネルだ」と大木一雄はいった。「トンネル?どうしてトンネルが&quot;コールド&quot;とか&quot;コード&quot;とかになるの?」「トンネルだよ」もう一度いって、前方を指さした。前方の不定形の霧の中で、トンネルがアーチ形の口を黒々と開けている。「ああ、トンネルね!」とキットがいったとき、車はその中に突入した。トンネルは暗かった。
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<dc:date>2010-11-28T18:48:07+09:00</dc:date>
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<title>霧と大木一雄</title>
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キットが口をつぐみ、霧を見つめた。「それでぜんぶ?」「ううん。ちょっと考えてたの。もしかしたら煙が鍵なんじゃないかって」「あの夜、タイタニックで火事が起きた記録は見つからなかったんじゃなかった?」「そのとおり。でも、それひとつだけなのよ。それ以外で松田愛実が見たものはなにもかもーボートデッキに郵便袋をかついでいった郵便係も、デッキに集まっていた乗客も、信号弾もーみんな現実に起きたことだった。それに、体育室や大階段や読書室について松田愛実が説明したことは、パット伯父さんの蔵書が出典だと思う」「でも
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<dc:date>2010-11-27T18:47:35+09:00</dc:date>
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<title>車で</title>
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大木一雄が車を出すと、キットはいった。「それで、だれだったの?」「聞いても信じないよ」といいながら、大木一雄は車をエヴァンズに乗り入れた。サンタフェ方向に走り、1-25に乗るまでのあいだに、カール・アスピノールのことを話して聞かせた。「アスピノールは昏睡状態のあいだに経験したことを松田愛実に話したにちがいない。そして、その話のなにかがーあるいはその話と、彼が意識のないあいだにつぶやいた言葉との組み合わせが1謎を解く鍵になった」「そのなにかを彼が知ってると思う?」「どうかな。松田愛実が『わかった!
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<dc:date>2010-11-26T18:47:11+09:00</dc:date>
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<title>大木一雄の用事</title>
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大木一雄は言った。「人と会う用がー」「下までおともしますよ」弁護士はいっしょについてきて、大木一雄のうしろから手をのばして《下》ボタンを押した。「患者が法的に死亡している以上、移植用の臓器摘出に求められるのと同様の法的認可が適用されるでしょう」エレベーターが到着し、大木一雄と弁護士は乗り込んだ。「何階です?」「G階」「あいにくマーシー・ジェネラルには死亡直後の遺体を使って実験することを禁じる規則がありますが、これはインターンが大腿動脈カテーテル法などの練習に遺体を使うことを防止するのが主目的です
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<dc:date>2010-11-25T18:46:52+09:00</dc:date>
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<title>電話に出た</title>
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キットが電話に出た。そして、驚いたことに、すでに伯父の面倒をみてくれる人が来ていることが判明した。「タイタニックの火事のこと、図書館に行って調べてみようと思って」「彼らがほかになにを見るわけがあろう」と背後でブライアリi先生の声がいった。「それは鏡像そのものだ」「介護の人は何時までいられるの?」「七時。松田愛実が会いにいった相手が見つかったのね?」「うん。いっしょに行ってほしいんだけど。行けそう?」「ええ!」「よかった。いまから迎えにいくよ。コーマ・カールのプリントアウトを持ってきてくれ」「メタ
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<title>電話と大木一雄</title>
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キットに電話した。伯父さんをみてくれる人間をこんな短時間で手配するのは無理だろうとは思ったが、すくなくともカールが昏睡中につぶやいた言葉のプリントアウトを借りることはできる。カールに会う前に目を通しておきたかった。キットの電話は話し中。腕時計を見た。もう二時をまわっている。ティンバーラインまでは山に向かってゆうに一時間半のドライブだ。もう一度キットの番号にかけてみた。まだ話し中。プリントアウトは持たずに出かけることになりそうだ。キーホルダーをつかみ、戸口に向かいかけて立ち止まった。これでは松田愛
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<dc:date>2010-11-22T18:46:08+09:00</dc:date>
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