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<title>noaokinwa3124のブログ</title>
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<title>第11師　再び光の中に</title>
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<![CDATA[ 「……由紀、俺だよ」<div><br></div><div>直樹――別居中の夫だった。</div><div><br></div><div>声を聞いた瞬間、全身が強張った。</div><div>でも次の瞬間には、足が勝手に動いていた。</div><div><br></div><div>ドアを開けると、彼がいた。</div><div>寒さに頬を赤くして、手には小さな紙袋。</div><div>中には、私が昔好きだった、甘いココアと、あの頃よく作ってくれた手作りのスコーンが入っていた。</div><div><br></div><div>「痩せたな」</div><div><br></div><div>そう言って、彼は私を見つめた。</div><div>私は何も言えなかった。ただ、立ち尽くしていた。</div><div><br></div><div>「全部……聞いたよ。由紀が、どうしてたか。誰と関係してたかも」</div><div><br></div><div>ゆっくりと、彼は話し始めた。</div><div><br></div><div>「最初は……怒った。すごく。でも、なんか……違うって思ったんだ。</div><div>君が、そんなことするはずないって。</div><div>いや、もう“しちゃってる”んだけど……でも、きっと理由があるって、信じたくてさ」</div><div><br></div><div>彼の目は、濁っていなかった。</div><div>責めることも、蔑むことも、してこなかった。</div><div><br></div><div>ただ、そっと両手で私の頬を包み、言った。</div><div><br></div><div>「俺……まだ、君が好きなんだよ」</div><div><br></div><div>その瞬間だった。</div><div><br></div><div>張りつめていた何かが、ぷつんと音を立てて切れた。</div><div>声にならない嗚咽が、喉から溢れ出した。</div><div>膝から崩れ落ちて、彼の胸に縋った。</div><div><br></div><div>「ごめん、ごめん……私……私、どうしようもない女で……！</div><div>全部、壊しちゃった……！」</div><div><br></div><div>涙が、止まらなかった。</div><div>何年分もの後悔と痛みと、愛しさが混ざって、</div><div>呼吸ができなくなるほど、泣いた。</div><div><br></div><div>彼は黙って、ずっと抱きしめてくれていた。</div><div><br></div><div>「……もういいよ。帰ってこい。全部、俺が背負うから」</div><div><br></div><div>その言葉に、私はまた泣いた。</div><div>何度も、何度も、泣いた。</div><div><br></div><div>自分を許せない。</div><div>でも、それでもいいと言ってくれる人がいた。</div><div><br></div><div>それが、どれほど尊いことかを</div><div>私はようやく思い知った。</div><div><br></div><div>壊れた心が、少しずつ、温度を取り戻していく。</div><div>涙と一緒に、黒く濁った過去が、洗い流されていくようだった。</div><div><br></div><div>愛なんて、信じられなかった。</div><div>でもいま、私はようやく知った。</div><div>本当の愛は、</div><div>終わりじゃなくて、「戻る場所」なんだって。</div>
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12911013329.html</link>
<pubDate>Tue, 17 Jun 2025 00:11:51 +0900</pubDate>
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<title>第十話　その男、俊也</title>
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<![CDATA[ あの日、私は“女”になった。誰にも見せたことのない顔で、部長を翻弄し、浩一に身体を預け、気づけば二人の男を天秤にかけるように、私は心と身体を使い分けていた。でも——それでも、何かが欠けていた。浩一との関係でも満たされなかった“恋をしてる感覚”。胸の奥がぎゅっと苦しくなるような、思い出すだけで息が詰まるような、あの“本気”の感情を、私はまだどこかで求めていた。そんな時だった。俊也に出会ったのは。「すみません、道をお聞きしても……」平日の午後。仕事帰りに寄ったカフェの前。細身のジャケットを羽織った若い男が、地図アプリを片手に困ったような顔をしていた。「あ、はい。えっと……この道をまっすぐ行って、右に曲がると……」何気ないやりとり。それだけだった。なのに彼は、ふと微笑んで、こう言った。「助かりました。なんか、優しい人に会えてよかったです」その言葉に、心がざわついた。あの夜、LINEが届いた。&gt; さっきはありがとうございました。もしよかったら、今度お茶でも。俊也——彼の名前を知ったのは、翌日の午後。若くて、清潔感があって、なぜか“安心”させる雰囲気を持っていた。「……旦那さんとか、います？」カフェのテーブルで、彼は少し照れたように聞いてきた。「……結婚は、してます。けど……」「でも、寂しいことって、ありますよね」一瞬で、心を読まれたような気がした。会話が上手だった。褒め方も、触れ方も。彼は、何もかも“ちょうどいい”距離で迫ってきた。部長のような強引さも、浩一のような淫靡さもない。ただ、温度のある声で「会いたい」と言ってくる。そのやさしさが、何より怖かった。「由紀さんって、色っぽいですよね。男は放っておかないと思う」そんなことを、まっすぐな目で言われたら——女は、簡単に信じてしまう。彼は会うたびに褒めてくれた。触れる手が、少しずつ大胆になっていった。唇を許すまで、３回。身体を許すまで、５回。「……部長にも、浩一にも、こんなふうに抱かれたこと、ない……」自分の口から、そんな言葉が漏れるとは思っていなかった。けれど俊也は、言葉じゃなく、行動で“恋人”のように振る舞った。手をつなぎ、指を絡め、髪を撫でる。私は、完全に“彼女”になったつもりでいた。だから——まさか財布からカードがなくなっていたなんて、信じられなかった。「……え？」残高がゼロになった通知。名義変更されていたクレジット。まるで夢の中みたいだった。俊也に連絡しても、LINEは既読がつかない。電話はすぐ切れる。部長の家で、浩一のベッドで、私は何度も快楽に溺れたけれど——俊也とのキスだけが、なぜか違っていた。「……好きだった」呟いてみる。でも——涙は出てこなかった。出そうで、出ない。絞っても、乾いてる。きっと私は、もう泣く力すら残っていないのだと思った。壊されたのは、身体じゃなかった。心だった。私はバスルームの鏡の前で、裸の自分を見つめた。鎖骨の下にまだうっすら残る俊也の噛み跡。それを指先でなぞってみる。消えてほしいのに、消したくない。傷跡が、私を繋ぎとめる唯一の証拠だった。誰にも言えない。もう戻れない。このまま、きっと私は誰のものにもなれないまま、誰かのものとして“使われる”だけの存在になっていくんだろう。いつか俊也が忘れたころ、私はきっと、名前のない女として、どこかの安いベッドに寝かされている。「……もう、どうでもいい……」光のない目でつぶやいた声だけが、静かな部屋に響いた。
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12911012419.html</link>
<pubDate>Tue, 17 Jun 2025 00:01:18 +0900</pubDate>
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<title>第9話「由紀という名の檻」　</title>
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<![CDATA[ ──「あの女は、もう俺を見ていない」<div><br></div><div>きっかけは、ほんの出来心だった。</div><div>出張帰りに街頭インタビューに乗せられ、演技のつもりでキスをした。</div><div>その時、確かに彼女の体が震えたのを感じた。</div><div>俺のことを嫌っていた、あの由紀が。</div><div><br></div><div>だが、それ以上に──震えていたのは俺のほうだった。</div><div><br></div><div>あの赤いランプの下で見た彼女の表情。</div><div>恍惚と戸惑いが入り混じった、あの顔が、頭から離れない。</div><div><br></div><div>それからの日々。</div><div>彼女はしばらく会社に来なかった。</div><div>「ああ、やりすぎたか」そう思った。</div><div><br></div><div>──でも、出社してきた彼女は、明らかに“変わって”いた。</div><div><br></div><div>目の奥に、何か別の光を灯していた。</div><div>俺を避けるでもなく、見つめ返すでもなく、</div><div>ただ──“知っている女の目”になっていた。</div><div><br></div><div>＊＊＊</div><div><br></div><div>給湯室での再会。</div><div>俺は何気なく、あの日のことに触れてみた。</div><div>声は低く、抑えた調子で。</div><div><br></div><div>「忘れられないんだろ？　あれが初めてじゃない感覚──してたよな」</div><div><br></div><div>言った瞬間、彼女の体がわずかに震えた。</div><div>それだけで、また勃ってしまった。情けない話だが、仕方がない。</div><div>俺の脳も股間も、もうあの女に支配され始めていた。</div><div><br></div><div>そして、彼女が涙混じりに言った言葉。</div><div><br></div><div>「もう…嫌い、なんです、部長のこと」</div><div><br></div><div>──でも、唇を振り払えなかった。</div><div><br></div><div>そうだ、あれで完全にスイッチが入った。</div><div>この女は、俺を受け入れている。表面では嫌がりながら、奥で渇いている。</div><div>そして、俺も──この女に、抗えなくなっていた。</div><div><br></div><div>＊＊＊</div><div><br></div><div>数日後、俺は完全に“彼女を待つ男”になっていた。</div><div>いつもは彼女が先に給湯室にいる。</div><div>それだけで興奮する。</div><div><br></div><div>自分の立場？ 家庭？ 部下との関係？</div><div>そんなもん、どうでもよくなっていた。</div><div><br></div><div>「じゃあ、なんで来た？」</div><div><br></div><div>その質問に、彼女は言った。</div><div><br></div><div>「…身体が、覚えてるだけ」</div><div><br></div><div>──ゾクリとした。</div><div>俺の理性が、音を立てて崩れた。</div><div><br></div><div>彼女の指が、唇をなぞったとき。</div><div>その仕草が、たまらなく淫らで、そして……“美しかった”。</div><div><br></div><div>あの瞬間からだ。</div><div>主導権を握られたのは。</div><div><br></div><div>＊＊＊</div><div><br></div><div>今では、彼女の一言で動く。</div><div>会議室の鍵を閉め、言われたとおりに座り、口を閉じる。</div><div><br></div><div>「ほら、動かないで……私が、してあげる」</div><div><br></div><div>その声が欲しい。</div><div>その指が欲しい。</div><div>彼女の笑い声にすら、射精しそうになる。</div><div><br></div><div>たまに彼女は言う。</div><div><br></div><div>「ほんと、従順になっちゃいましたね。部長のくせに」</div><div><br></div><div>その“見下す”言い方がたまらない。</div><div>自分のすべてを彼女に捧げたくなる。</div><div><br></div><div>彼女が求める高価なランジェリーを、何の迷いもなく買った。</div><div>こっそり財布から札を抜き、クレジットも限度額ギリギリ。</div><div>──それでも、彼女が悦ぶなら安いと思ってしまう。</div><div><br></div><div>まるで、金を払って「俺を貢がせてくれ」と頼んでるようなものだ。</div><div><br></div><div>＊＊＊</div><div><br></div><div>夜、妻が眠ったあと、スマホを見ては震える。</div><div><br></div><div>【また会ってくれますか？】</div><div>そんな短いLINEに、鼓動が跳ね上がる。</div><div><br></div><div>そのたびに、俺は“奴隷”になっていく。</div><div>金を差し出し、時間を差し出し、</div><div>そして──心まで、すでに奪われていた。</div><div><br></div><div>この先どうなるかなんて、もう分かっている。</div><div>全部失う。</div><div>家族も、仕事も、財産も。</div><div><br></div><div>でも構わない。</div><div>あの唇に、あの指に、もう一度触れられるなら。</div><div><br></div><div>──俺は、自分で壊れにいってる。</div><div><br></div><div>彼女に壊されるのが、気持ちよすぎるから。</div><div><br></div><div><br></div>
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12911009786.html</link>
<pubDate>Mon, 16 Jun 2025 23:33:23 +0900</pubDate>
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<title>第八話「崩れ始めたのは、あの夕暮れだった」</title>
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<![CDATA[ たかが出張の帰り道。だが俺にとって、あれは“始まり”だった。<br><br>部下の由紀と二人で客先を回り、東京へ戻ったのは夕暮れ時。 スーツ姿の女が繁華街の片隅で声をかけてきたとき、俺は少し面白がっていた。<br><br>「アンケート？　恋愛観？　ハハ、くだらねぇな。けどまあ、時間もあるし、面白いかもな」<br><br>隣にいた由紀は嫌そうな顔をしたが、構わず背中を押してスタジオに入った。 気まぐれだった。ただの冷やかしのつもりだったんだ。<br><br>……最初は。<br><br>室内は妙に落ち着いた照明。マイク、カメラ、ソファ。 簡単な質問に答えているうち、空気が妙に甘くなっていくのを感じた。<br><br>「手を繋ぐだけで追加報酬」「恋人のようなハグ」……ふざけた“ロールプレイ”。<br><br>俺は、どこかで気づいていた。これは、普通のアンケートじゃない。 だが、やめる理由もなかった。 そして──由紀の顔が、変わっていた。<br><br>あいつの頬が赤く染まり、目が潤み、唇がかすかに震えたとき、 俺の理性は、一瞬で消えた。<br><br>「……キス？」<br><br>演技だ。そう思い込んだ。 だが、由紀の唇が触れた瞬間、体の奥が疼いた。 女として意識したことなんてなかった部下の表情が、淫靡なものに変わっていく。<br><br>──カメラのランプが、ずっと点いていた。 ──次は「本番」だとスタッフが言った。<br><br>引き返す選択肢はあった。けれど、俺は止めなかった。<br><br>由紀が拒まなかったから。 いや──拒ませなかったのは、俺だ。<br><br>終わったあと、手にした報酬の封筒。 重さよりも、由紀が何も言わず黙っていたことの方が記憶に残っている。<br><br>「他の奴には言うなよ。お互いにさ」<br><br>軽く言ったその一言が、やけに空虚に響いた。<br><br>帰り道、自販機のコーヒーを飲みながら、ふと見た由紀の横顔。 ……あんな顔、見たことがなかった。<br><br>戸惑いと快楽が混ざった、壊れかけたガラスのような表情。 俺のなかで、何かが確かに目覚めていた。<br><br>「……もう戻れねぇかもな」<br><br>心のなかで、ふとそう呟いた。 それでも当時はまだ、自分を“正常”だと思っていた。<br><br>だが──この後、俺はもっと深く、もっと濃密に、堕ちていくことになる。<br><br>“部下”ではなく、“女”として由紀を求めるようになったのは、ほんの数日後のことだった
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12911006291.html</link>
<pubDate>Mon, 16 Jun 2025 22:58:44 +0900</pubDate>
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<title>第七話「交錯する視線</title>
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<![CDATA[ 夜の帳が下りると、由紀はスマートフォンを手に取り、LINEを開いた。そこには「浩一」と名乗る男からのメッセージが並んでいる。<div><br></div><div>&gt; 「あの夜、忘れられないよ」</div><div>「次は、いつ逢える？」</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div>田島部長の指が這ったあの会議室の出来事からまだ数日しか経っていないというのに、由紀の心にはすでに別の炎が灯っていた。</div><div><br></div><div>浩一――かつて派遣先で短期間だけ同じチームになった男。年下で、妻子持ちの田島とは違う、無防備で直情的な男だった。由紀は仕事上の相談と称しながら、少しずつ境界線を曖昧にしていった。</div><div><br></div><div>「この歳で“恋ごっこ”なんて、滑稽かしらね……」</div><div>独り言のように呟きながらも、スマホの画面には確かに熱を帯びた言葉たちが並んでいた。</div><div><br></div><div>その夜、田島からもメッセージが届く。</div><div><br></div><div>&gt; 「週末、また会えないか？」</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div><div>由紀はしばらく画面を見つめたまま、既読にすらせずスマホを伏せた。</div><div><br></div><div>「焦らされるのも、悪くないでしょう？」</div><div><br></div><div>そう呟いた由紀の表情は、もはや“妻”でも“部下”でもなかった。まるで、自分に惹かれた男たちを品定めする女王のように、冷静で残酷な笑みがその唇をゆがめていた。</div><div><br></div><div>次の朝、オフィスに現れた由紀は、いつもより薄いメイクで、控えめな色のスカートをはいていた。しかしその首元には、ほんのりとしたキスマークのような赤みが、意図的に残されていた。</div><div><br></div><div>田島は気づいた。だが、何も言えなかった。</div><div>そして気づいていながら、それでも彼女に触れたくなる自分自身に、愕然とするのだった。</div><div><br></div><div><br></div>
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12911003996.html</link>
<pubDate>Mon, 16 Jun 2025 22:37:45 +0900</pubDate>
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<title>第六話　柔らかな罠</title>
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<![CDATA[ 「田島部長、私、やっぱり……ここ、落ち着くんです」<div><br></div><div>薄暗いホテルの一室、シーツの上で背中を丸めながら、由紀はそう囁いた。汗ばむ肩をタオルで拭きながら、田島は思わずため息を漏らす。</div><div><br></div><div>「……そう言われても、俺には家族がいるんだ。お前だって……旦那さんが」</div><div><br></div><div>「そうですね。でも、どうしてでしょうね。あなたといると、悪い女になってもいいって、思っちゃうんです」</div><div><br></div><div>くすりと笑って由紀は田島の胸に指を這わせた。目は笑っているのに、どこか冷たい。その指の動きに、田島の喉がごくりと動く。</div><div><br></div><div>「それに……あなたの会社での評判、最近気になるんです。ほら、例の経費の件……私、ちょっと耳に挟んじゃって」</div><div><br></div><div>「……誰から聞いた？」</div><div><br></div><div>「内緒。けど、噂って怖いですね。誰かが上に話したら、あなた……」</div><div><br></div><div>田島は起き上がり、由紀をじっと見つめた。彼女は微笑を崩さず、指先で田島のネクタイを弄ぶ。</div><div><br></div><div>「なぁ、ゆき……お前、まさか……それで俺を脅してるのか？」</div><div><br></div><div>「脅しなんて、そんな。私はただ、あなたを好きなだけ。……でも、部長が冷たくなったら、私、なにを口走るかわからないなって。怖いなぁ、私、自分のこと」</div><div><br></div><div>そう囁く由紀の目は、完全に冷たく澄んでいた。女としての快楽の奥底に潜む、本性。甘えるだけの女ではない、計算と欲望を兼ね備えた、悪女。</div><div><br></div><div>「私ね、もう退屈なだけの生活には戻れない。あなたがくれた、こんなにスリルのある毎日を捨てるなんて、無理なの。だから……もっと深く堕ちてほしいの、私と一緒に」</div><div><br></div><div>田島は言葉を失った。目の前の女が、日常で見せていた笑顔とはまるで別人に思える。けれど――背徳の甘さに絡め取られた身体は、もはや逃げ出す術を持たない。</div><div><br></div><div>シーツの上で、再び絡み合う二人。けれどその背後には、粘りつくような罠の気配が、静かに忍び寄っていた。</div>
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12911003006.html</link>
<pubDate>Mon, 16 Jun 2025 22:28:58 +0900</pubDate>
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<title>第五話「静かに、崩れていく」</title>
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<![CDATA[ 数日後。<div>部長の家に行くのは、初めてだった。</div><div><br></div><div>「……妻は今週、実家に帰っててな。誰もいない」</div><div><br></div><div>そう言われた瞬間、胸がざわついた。</div><div>一線を越えているのに、さらに深く踏み込む感覚。</div><div>それは罪悪感じゃなく、悦びだった。</div><div><br></div><div>ドアはすでに開けられていて、灯りが柔らかくリビングを照らしていた。</div><div>奥にはワイングラスと、ふたつ分のプレート。</div><div>彼なりの“準備”らしい。</div><div><br></div><div>「……お邪魔します」</div><div><br></div><div>「好きにしていい。今日はもう、君の時間だ」</div><div><br></div><div>その一言で、私のスイッチが入った。</div><div><br></div><div>ワインをひと口だけ飲んだあとは、グラスにも手をつけない。</div><div>私はゆっくりと立ち上がり、彼の膝に腰を下ろした。</div><div><br></div><div>「ほんとに……私に壊されたいんですね？」</div><div><br></div><div>耳元でそう囁いたとき、彼の手が私の腰を強く抱いた。</div><div>キスはゆっくり、でも確実に熱を帯びていく。</div><div>指が服の隙間を探り、呼吸が重なり合って――</div><div>もう戻れないと、互いに知っていた。</div><div><br></div><div>「……ねえ、もっと深く、ほしいんでしょう？」</div><div><br></div><div>私の指が彼の首元をなぞると、彼は短く喘いだ。</div><div>理性も、役職も、家庭も、すべてを剥がして――</div><div>今ここにいるのは、ただの男。</div><div><br></div><div>求めて、震えて、私の言葉ひとつで縋る存在。</div><div><br></div><div>シャツを脱がせ、ソファに倒し、私はゆっくりと彼の上に跨った。</div><div><br></div><div>「部長……私のこと、どうしてこんなに……」</div><div><br></div><div>聞きかけたそのとき――</div><div><br></div><div>「……カチャッ」</div><div><br></div><div>玄関のドアが、ゆっくり開く音がした。</div><div><br></div><div>同時に、背筋が凍るような感覚が走る。</div><div>私も彼も、固まった。</div><div><br></div><div>「……誰か帰ってきた？」</div><div><br></div><div>私は小さく囁いた。</div><div>彼の顔からは、一気に血の気が引いている。</div><div><br></div><div>「……ありえない……妻は実家に……いや、鍵……でも、そんなはず……！」</div><div><br></div><div>声が震えていた。</div><div>すぐそこまで、足音が聞こえてきそうな――そんな錯覚。</div><div><br></div><div>私は彼の体から降り、手早く服を直しながら、周囲を見渡す。</div><div><br></div><div>逃げ道なんて、どこにもない。</div><div>このまま見つかったら、全てが終わる。</div><div><br></div><div>「……由紀、こっち……クローゼット……！」</div><div><br></div><div>彼が必死に手招きする。</div><div>私はソファの脇をすり抜け、その狭いドアを開けた――その瞬間だった。</div><div><br></div><div>「ワン！！」</div><div><br></div><div>派手な鳴き声と共に、勢いよく飛び出してきた影。</div><div>彼の飼っている――小型犬だった。</div><div><br></div><div>「……ハッピー……？」</div><div><br></div><div>呆けた声が、彼の口からこぼれる。</div><div><br></div><div>その直後、玄関の方から「バタン！」という音。</div><div>閉まりかけていたドアが、ハッピーが鼻で押して開けてしまったのだった。</div><div><br></div><div>……誰も、いない。</div><div><br></div><div>「な、なんだ……ペットかよ……！」</div><div><br></div><div>私たちは同時に息をついた。</div><div>あまりに真剣だったぶん、緊張が一気に抜けて、私は思わず笑ってしまった。</div><div><br></div><div>「ちょっと、部長……心臓止まるかと思いましたよ」</div><div><br></div><div>「俺だって……死ぬかと……」</div><div><br></div><div>ハッピーは知らん顔で、テーブルに残っていたチーズに鼻を伸ばしている。</div><div>こんな展開、誰が予想できただろう。</div><div><br></div><div>「……じゃあ、続き……します？」</div><div><br></div><div>私が彼に微笑みながら近づくと、彼は顔を赤くしたまま、無言で私を引き寄せた。</div><div><br></div><div><br></div><div>ベッドの上、シーツの中。</div><div>さっきまでの緊張とは裏腹に、二人の間には妙な親密さが生まれていた。</div><div><br></div><div>キスも、囁きも、さっきよりずっと深くて、</div><div>それが、逆に可笑しくて、切なくて――愛おしかった。</div><div><br></div><div>ペットに邪魔されながらの逢瀬なんて、少し間抜けだけど、</div><div>それでも私は、また彼に身を委ねた。</div><div><br></div><div>もう、“普通”の女には戻れない。</div><div><br></div><div>だって、こうして笑い合える関係ですら、</div><div>私にとっては――刺激の一部になってしまってるから。</div><div><br></div>
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12910998253.html</link>
<pubDate>Mon, 16 Jun 2025 21:51:13 +0900</pubDate>
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<title>第四話『支配されたいのは、あなたでしょ』</title>
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<![CDATA[ あの日から、もう何度目だろう。<br><br>誰にも言えない密会。<br>始まりは“流されただけ”だったのに、<br>今は私のほうが、予定を組んでいる。<br><br>今日も仕事帰り、人気のない会議室で待っていると、<br>部長が、少しだけ息を切らしてやってきた。<br><br>「……今日も？」<br><br>呆れたように笑いながら、でも彼は断らない。<br>私が声をかければ、必ず来る。それが、妙に気持ちいい。<br><br>「……部長こそ、断らないですよね。ほんとは……待ってたんじゃないですか？」<br><br>私は彼のネクタイを指先でつまむと、ゆっくりと引き寄せた。<br><br>「仕事できるのに、こういう時は従順なんですね」<br><br>そう囁くと、彼の目が一瞬だけ揺れた。<br>その顔が、たまらなく興奮する。<br><br>もう知っている。<br>彼のスイッチ、欲望、どこを責めれば声が漏れるか。<br><br>ソファに押し倒すのは、私のほうになった。<br>唇を塞ぐのも、爪を立てるのも。<br>「嫌ならやめますか？」と、首元に囁くのも。<br><br>でも、彼はいつも最後に目を閉じて受け入れる。<br><br>「ほら、動かないで……私が、してあげる」<br><br>下着の上から、指でなぞるだけで、彼の身体は反応する。<br>嬉しいくせに、平気なふりをするところも、全部バレてるのに。<br><br>「……そんなに欲しかったんですか？ あの日みたいなキス」<br><br>私は、そっと彼の耳を噛んだ。<br>その瞬間、彼の体がピクリと跳ねたのを、逃さなかった。<br><br>唇だけでなく、視線でも、声でも。<br>私は彼の全身を味わっていた。<br><br>もう、女としての悦びに抗う気なんてない。<br>むしろ、どれだけ男を壊せるかに、快感を覚えている。<br><br>「私、あの日までは“普通”だったんですよ」<br><br>肩越しに囁いた言葉に、彼が目を細めた。<br><br>「嘘だな。最初から、こういう顔してた」<br><br>「……じゃあ、それを引き出したのは誰？」<br><br>私は笑う。<br>ほんの数週間前、彼を“嫌い”と思っていた頃の私に言ってあげたい。<br><br>あなた、今じゃ 上司の快楽を操って笑う女になってるよ、って。<br><br>やがて、部長が指を絡めてきた。<br>まるで何かにすがるように。<br>その瞬間、私は確信した。<br><br>支配されてるのは、もう完全に彼のほうだ。<br><br>「キスしてほしいなら……お願いの仕方、わかってますよね？」<br><br>首を傾けて小さく笑うと、彼は目を伏せて、言った。<br><br>「……由紀、お願いだ」<br><br>ゾクリとした。<br>快楽の底にある、人を堕とす感触。<br>それが、たまらなく愛おしい。<br><br>もう私、悪い女でいいやって思ってる。<br><br>だって、こんなに気持ちいいのに――戻る必要なんて、ないじゃない。
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12910762380.html</link>
<pubDate>Sun, 15 Jun 2025 20:20:23 +0900</pubDate>
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<title>第三話　抗えない本能</title>
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<![CDATA[ <div>給湯室の蛍光灯が、静かに明滅していた。</div><div><br></div><div>昼休みの終わり。</div><div>誰も来ないこの時間に、私はまたここにいた。</div><div>来てしまった。自分でも呆れるくらい、無意識に。</div><div><br></div><div>何度も自分に言い聞かせた。</div><div>「あれは間違いだった。私は流されたの。もう関わらない」って。</div><div>でも、体は逆らってくれなかった。</div><div><br></div><div>後ろのドアが開く音がして、心臓が一度止まり、跳ねた。</div><div><br></div><div>振り返らなくても、感じる。あの空気。</div><div><br></div><div>「またここにいるとはな。…待ってたのか？」</div><div><br></div><div>冗談めかした声。</div><div>だけど、それに対する私の反応はもう“否定”じゃなかった。</div><div><br></div><div>「…偶然です」</div><div>少しだけ視線を外して言った。自分でもわかってた。“誘ってる”って。</div><div><br></div><div>「嘘だな。目が呼んでる」</div><div><br></div><div>そう囁いて、彼が私の背中に手を置いた。</div><div>指先が滑るたびに、制服の布越しに肌がざわついた。</div><div><br></div><div>「……また、こうなるって思ってた」</div><div><br></div><div>私はぼそりと呟いた。</div><div>なのに、足は動かず、むしろ身体の奥から熱がせり上がってくる。</div><div><br></div><div>「じゃあ、なんで来た？」</div><div><br></div><div>彼の手が、髪をそっとかき上げる。</div><div>その仕草が、優しくて憎らしかった。</div><div><br></div><div>「部長が、好きなわけじゃないんです」</div><div><br></div><div>「じゃあ、なんだ？」</div><div><br></div><div>「…身体が、覚えてるだけ」</div><div><br></div><div>そう言って、私は自分の唇を舐めた。</div><div>ほんの一瞬。だけど確かに、彼の目が鋭く光ったのを感じた。</div><div><br></div><div>“小悪魔”――そう思った。</div><div>私が、いちばん嫌っていた女の仕草を、今、自分がしている。</div><div>でも、止めたくなかった。</div><div>むしろ、それを彼に見せて、揺さぶりたくなった。</div><div><br></div><div>「私、最低ですよね。あんなことがあったのに…こうしてまた」</div><div><br></div><div>「最低じゃない。…ただ、正直なだけだ」</div><div><br></div><div>その瞬間、唇がふれた。</div><div>前よりも激しく、深く。</div><div>彼の舌が入りかけたとき、私はわざと避けて、薄く笑った。</div><div><br></div><div>「…焦らさないでくださいよ、部長」</div><div><br></div><div>その言葉が出たとき、自分でもゾクッとした。</div><div><br></div><div>私が、彼を翻弄してる。</div><div>そう思ったら、背筋が熱くなった。</div><div><br></div><div>キスのあと、彼は私を見つめたまま、苦笑いのように息をついた。</div><div><br></div><div>「……その顔、ずるいな」</div><div><br></div><div>「…どの顔ですか？」</div><div><br></div><div>ふっと笑いながら、私は自分の唇を指で拭った。</div><div>“嫌い”だったはずの相手に、自分からこんな顔を見せてるなんて。</div><div>でも、いまの私は――たぶん、もう“あの日の私”じゃない。</div><div><br></div><div>胸の奥がざわついて、濡れたような呼吸が漏れる。</div><div><br></div><div>「あと10分で昼休み終わりですよ」</div><div><br></div><div>そう言いながら、私は彼の胸元を指先で軽く引っ張った。</div><div>小さな反抗、小さな支配。</div><div>まるでゲームみたいに。</div><div><br></div><div>心はまだ怖がってる。</div><div>だけど体は、どんどん深く沈んでいく。</div><div><br></div><div>この温度に慣れてしまったら、もう戻れないかもしれない――。</div>
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12910759896.html</link>
<pubDate>Sun, 15 Jun 2025 19:59:19 +0900</pubDate>
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<title>第2話：再会と再燃</title>
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<![CDATA[ 「…どうして、来てしまったんだろう」<br><br>パートの出勤日。<br>欠勤が続いたことで、もう逃げられなかった。<br>あの出来事から、10日。<br>体は元気なのに、心がずっとふわふわしていた。<br><br>ビルのガラスに映った自分が、少し老けたように見えた。<br>罪悪感と興奮が、日を追うごとに絡み合い、私を蝕んでいた。<br><br>「由紀さん、久しぶり。大丈夫だった？」<br><br>同僚が気遣ってくれる。<br>優しさに胸が痛む。<br>…だって、誰にも言えない。<br><br>──AVのようなことをしてしまったなんて。<br>──しかも、嫌っていた上司と。<br><br>そして今、彼は何事もなかったように、オフィスでコーヒーを飲んでいる。<br>田島部長。<br>変わらないその態度が、かえって怖かった。<br><br>昼休み、誰もいない給湯室。<br>湯沸かしの音だけが静かに響く。<br><br>ドアが開く音がした。<br><br>「体調、戻ったか」<br><br>振り返らなくても、声でわかった。<br>鼓動が急に早くなる。やっぱり、帰ればよかった…。<br><br>「はい、もう大丈夫です」<br><br>そう答えた瞬間、彼は私の隣に立っていた。<br><br>「この前のこと、ちゃんと秘密にしてくれてありがとう」<br><br>「…そんなつもりじゃ…」<br><br>「俺、驚いたんだよ。あのとき、君があんな顔するなんて思わなくて」<br><br>低く、抑えた声で言われた瞬間、あの日の光と熱がフラッシュバックする。<br>あの赤いランプ、乾いたソファの質感、触れた唇。<br><br>「…やめてください」<br><br>やっと言えた言葉だった。<br>でも、逃げる足が動かない。<br><br>「忘れられないんだろ？　あれが初めてじゃない感覚、してたよな」<br><br>私の手から紙コップが滑り落ちる。<br>床に転がる音が、静けさを裂いた。<br><br>次の瞬間だった。<br><br>彼の手が、私の顎にふれてきた。<br>あの時と同じ、確かな温もり。<br><br>「…だめ…」と呟いたその直後、唇が塞がれた。<br><br>短く、深く、求めるようなキスだった。<br>舌は触れず、ただ触れ合っただけのキス。<br>でも、唇の奥にまで火がついたような錯覚に襲われた。<br><br>「キスだけ。…それだけだ。今日はな」<br><br>そう囁いた彼の目には、演技ではない熱があった。<br><br>「もう…嫌い、なんです、部長のこと」<br><br>そう言いながらも、私は涙が滲んだまま、唇に触れる指を振り払えなかった。<br><br>──あの日のキスは演技だった。<br>でも今のこれは、きっと…違った。<br>
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<link>https://ameblo.jp/noaokinwa3124/entry-12910308223.html</link>
<pubDate>Fri, 13 Jun 2025 18:33:28 +0900</pubDate>
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