<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom">
<channel>
<title>結人の小説</title>
<link>https://ameblo.jp/novel21/</link>
<atom:link href="https://rssblog.ameba.jp/novel21/rss20.xml" rel="self" type="application/rss+xml" />
<atom:link rel="hub" href="http://pubsubhubbub.appspot.com" />
<description>　</description>
<language>ja</language>
<item>
<title>『恋文』 - 17歳 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>夏海の十八歳誕生日の数日前の事だった。僕は夏海にメールした。<br>“今日、花火見に行こう？”<br>僕が初めて夏海を誘った。メールはすぐに返ってきた。<br>“うん、いいよ。何処で見るの？”<br>“良い所があるんだ。”<br>僕にはとっておきの場所があった。<br>“良い所？何処？”<br>“それは夜になってからのお楽しみだよ。”<br>“わかった。楽しみにしとくね。”<br>“うん。じゃあ、七時に迎えに行くね。”<br>“うん、わかった。”</p><br><p>時計の針は六時四十五分をさしていた。僕は自転車で夏海の家に向かった。今日も空は晴れていた。空には星が瞬いていた。夏海の家の前に着くと僕は玄関の呼び鈴を押した。<br>‘ピンポーン’<br>すぐに玄関から夏海が出てきた。<br>「自転車は？」<br>僕は夏海に訊いた。<br>「えっ、」<br>夏海は下を向いて、恥ずかしそうにこう言った。<br>「私、自転車乗れないんだ。」<br>僕は驚いてしまった。想い返せば、今までに夏海が自転車に乗った所を見たことがなかった。<br>「そうかぁ。じゃあ、後ろに乗って。」<br>「えっ、」<br>夏海は驚いていた。<br>「二人乗り？」<br>夏海がそう訊いた。<br>「うん、二人乗り。」<br>夏海は僕の自転車の後ろに乗った。<br>「ちゃんと捕まっていてね。」<br>「うん。」<br>「初めてだね。」<br>「えっ、」<br>「夏海と二人乗りするの。」<br>「うん。私ね、一度も自転車に乗った事なかったんだ。実は、二人乗りも今が初めてなんだよね。」<br>「そうなの？」<br>正直僕は驚いた。<br>「うん。」<br>夏海は僕の背中にしがみついていた。<br>「まだ？」<br>「もう少しだよ。」</p><br><p>僕は自転車に静かにブレーキをかけ、とまった。<br>「着いたよ。」<br>「此処？」<br>「うん。」<br>夏海は自転車から降りた。僕も自転車を降り、そして停めた。そこはある川の土手の上だった。まだ花火は上がっていなかった。僕らは草の上に座ることにし、僕はポケットの中からハンカチを取り出し、夏海の座る場所に敷いた。僕は草の上に座った。<br>「ありがとう。」<br>「どういたしまして。」<br>「良い場所だね。」<br>「うん。」<br>夏海は耳を澄ました。<br>「虫が鳴いてる。」<br>「うん。」<br>しばらくすると、花火が一つ上がった。<br>「キレイ。」<br>花火はキレイだった。それからいくつもの花火が空に咲いた。夏海の横顔を僕は見た。二時間くらいして、夜空に咲く花は全部咲き終わってしまった。<br>「終わっちゃったね。」<br>「うん。」<br>「キレイだったね。」<br>「そうだね。」<br>僕は夏海の方を見ると、夏海はすでに僕の方を見ていた。空は星が瞬き、草むらでは虫たちが演奏会をしていた。少しの沈黙が僕らを包んだ。僕と夏海の間には言葉がなかった。しばらく僕と夏海は見つめ合っていた。草むらの虫たちの演奏会が終わった。次は静けさが僕らを包んだ。長い間僕らは見つめ合っていた。僕と夏海は時間を忘れていた。僕の左手を夏海の右手の手のひらが包んだ。夏海が静かに目を閉じた。僕はしばらくして、夏海とキスを交わした。僕のファーストキスだった。そして、僕と夏海の初めてのキスだった。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>鳥の囀りが、僕を起こした。唇にそっと指で触れた、僕の唇は少し湿っていた。自然と僕の目から涙が溢れていた。</p><p>「夏海･･･」<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3Dcd111c04acbb26cc5687fa9a087447540244086da72cac48700a3e95d5fe08b7c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754475190.html</link>
<pubDate>Sat, 26 Mar 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - 自転車 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>僕は夢の中で夢を見ていた。過去に起こった出来事が幾つも連なり、寝ている僕の頭の中を次々と想い出が交差していた。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>「ねぇ、今夜星見ない？」<br>「星？」<br>ある秋の帰り道だった。夏海からの突然の誘いだった。<br>「今夜かぁ･･･」<br>「ダメ？」<br>夏海は『お願い』の顔で僕を見た。<br>「うーん。」<br>僕は少し考えた。<br>「ダメ？」<br>「いいよ。何処で見るの？」<br>「うーん、学校の校庭に行かない？」<br>「学校かぁ、いいね。」<br>「じゃあ、決まりね。」<br>夏海の声が弾んでいた。<br>「うん。」<br>「夕御飯が食べ終わったら、メールして。」<br>「うん。わかったよ。」<br>歩きながら話しているうちに、夏海の家の近くについてしまった。夏海は立ち止まった。<br>「じゃあ、またね。」<br>夏海は手を振った。<br>「またね。」<br>僕は自転車に跨り、手を振った。僕は家へと向かった。</p><br><p>「ただいま。」<br>僕は元気良く言った。<br>「おかえり。」<br>母親がそう返した。僕は階段を上り部屋に行った。そして、制服から着替えた。着替えが終わると僕は、階段を下りリビングに行った。<br>「夕飯何？」<br>母親に訊いた。<br>「ハンバーグだよ。」<br>「ハンバーグかぁ。」<br>ハンバーグは僕の大好物だった。<br>「今日、何か良い事あったの？」<br>「えっ、どうして？」<br>僕は驚いた。<br>「何か元気が良かったから。」<br>「そう。」<br>僕は笑顔だった。<br>「今日、夕飯食べ終わったら、星を見に行ってくるね。」<br>「ふーん、何処に？」<br>「学校に行ってくるよ。」<br>「誰と？」<br>「夏海だけど。」<br>「夏海ちゃんね。」<br>「うん。」<br>僕は夕飯の準備を手伝った。しばらくすると、父親が帰ってきた。<br>「ただいま。」<br>「おかえり。」<br>父親は寝室に向かった。母親も寝室に行った。父親はスーツを着替え、リビングにやって来た。僕は椅子に座っていた。<br>「今日は、ハンバーグかぁ。おいしそうだな。」<br>父親が言った。父親もハンバーグが好きだった。父親と母親も椅子に座った。<br>「さぁ、食べましょうか。」<br>母親が言った。<br>「いただきます。」<br>食卓には言葉が飛び交い、そこには笑い声も響いていた。夕飯が食べ終わると、僕は夏海にメールをした。<br>“夕飯食べ終わったよ。”<br>すると、すぐに夏海からメールが返ってきた。<br>“そっかぁ、じゃあ七時半くらいに家に来て。”<br>“うん、わかった。”<br>僕から夏海の家までは自転車で十分くらいの所だった。僕は七時十五分に家を出た。自転車に乗り、ふと空を見上げるとそこにはいくつもの星が瞬いていた。僕は坂を下った。しばらくして、夏海の家が見えた。夏海の家の前に着くと、僕は呼び鈴を押した。<br>‘ピンポーン’<br>すぐに夏海が玄関から出てきた。夏海の両手には大きな荷物があった。<br>「お待たせ。」<br>「来たばかりだよ。」<br>「そうだね。」<br>夏海は笑った。<br>「荷物持つよ。」<br>「重いよ？」<br>「貸して。」<br>荷物は重かった。僕は夏海に自転車を預けた。<br>「自転車乗る？」<br>「ううん。」<br>「そっかぁ。じゃあ、置いて行っていいかな？」<br>「うん、いいよ。」<br>夏海は僕の自転車を庭の方に入れてくれた。その後すぐに、夏海は戻ってきた。荷物は重かった。<br>「行こうか？」<br>夏海が言った。<br>「うん。」<br>「荷物重たいでしょ？」<br>「思ったより、重いね。」<br>僕は正直に言ってしまった。<br>「エヘへ。」<br>「笑い事じゃないよ。」<br>「一緒に持とう。」<br>「うん。」<br>星空の下を僕と夏海は歩き、夜の学校へと向かった。<br>「この中身って何なの？」<br>「ん？秘密。」<br>「えっ、」<br>「着いてからのお楽しみね。」<br>「うん、わかったよ。」<br>「エヘへ」<br>僕は少しドキドキしていた。しばらくして、学校に着いた。校門の一角に小さなドアがあった。僕と夏海はそこから学校の中に入った。校庭に着くと、夏海が大きな荷物の中身を取り出した。中には天体望遠鏡が入っていた。僕と夏海は天体望遠鏡で夜空を見た。今日は雲もなく星がとてもキレイだった。夏海は僕にたくさんの星を教えてくれた。僕の知らない星の名前がいくつも出てきた。僕も実は星が好きだった。だけど、僕は夏の星には詳しかったが、他の季節の星はあまり詳しくなかった。楽しい時間もあっという間に過ぎていってしまった。夏海の携帯が鳴った。その相手は夏海のお母さんだった。<br>’もうそろそろ帰ってきなさい。’<br>きっとそんな内容の電話だろうと僕は思った。<br>「そろそろ帰ろうか？」<br>夏海がそう言った。<br>「うん。」<br>僕の予想は的中した。僕と夏海は天体望遠鏡を片付けた。そして、また二人で大きな荷物を持ち、家路についた。夏海は嬉しそうだった。すぐに夏海の家についてしまった。<br>「また、見に行こうね。」<br>夏海はそう言った。<br>「うん。」<br>僕は頷いた。玄関に大きな荷物を置き、夏海と一緒に庭に行った。そして、僕は自分の自転車を庭から出した。<br>「じゃあ、おやすみ。」<br>「おやすみ、また明日ね。」<br>「うん。」<br>僕は自転車を漕ぎ始め、夜に消えた。<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3D9c451d01aaea26c703d7adcb0773160401460f35a720a24b765c6ec886a45ee2c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754468304.html</link>
<pubDate>Sat, 19 Mar 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - 予備校 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>仕事で疲れた僕は、早めに寝ることにした。寝ている間に、夢を見る事も知らずに、僕は静かに布団に潜った。そう想えば、夏海が僕の名を初めて呼んでくれたのは、あの日の一度だけだった。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>高校三年生の夏だった。夏も終わりに近づいていた。予備校に通っていたせいか、夏海と毎日逢い、言葉を交わしていた。僕と夏海は同じ大学に行こうとしていた。たまたま進もうとした道が一緒だったのだ。この街から数駅離れた所に、僕らの目指していた学校があった。そして、後に僕らはその大学に合格することとなる。<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3D9a151f0ffbeb27c65ad2a8c90872415501475c60f171f61c720b3fc0d1af5de5c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754460851.html</link>
<pubDate>Sat, 12 Mar 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - さようなら -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>一時間電車に揺られ、僕の家の近くの駅に着いた。夜はまだ冬の寒さを残し、肌寒かった。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>今年もまたこの日が来た、二月十四日だった。何回も言っている様に、僕が一年のうちで一番嫌いな日だった。でも僕ら高校三年生は今日学校に行く必要はなかった。あと数回学校に行けば高校生活も終わりを告げる。長かったのか短かったのかはよく解らないが、僕には充実した高校生活を送れた様な気がしていた。僕は昼過ぎまで部屋で寝ていた。休みなので誰にも邪魔をされることはなかった。僕はブランチを食べながら、テレビを見ていた。ブランチも食べ終わり部屋に戻ってみると、夏海からメールが来ていた。<br>“今日、逢わない？”<br>というメールだった。僕は正直驚いた。<br>“どうして？”<br>僕は少し悪戯に返信した。<br>“えっ、ちょっと話がしたいなって想ったからだよ。”<br>“そっかぁ、わかったよ。”<br>“いいの？”<br>“うん。”<br>“じゃあ、今から出るね。”<br>“うん、わかった。”<br>僕は急いで家を出た。自転車に乗って行こうとしたら、自転車はパンクしていた。仕方がないので歩いて行くことにした。メールには載ってないが、僕の家と夏海の家までの最短距離の道を僕らは歩いていた。ちょうど中間あたりにある交差点で夏海の姿が見えた。夏海は小さな紙袋を抱え、駆け寄ってきた。<br>「真。」<br>夏海が僕の名を呼んだ。何処か聞き慣れていないその声は不思議なものがあった。夏海が信号のない交差点を走って渡ろうとしたその時だった、夏海は横から来るバイクに気づかず道に飛び出した。バイクは急ブレーキをかけたが間に合わず、夏海と衝突をした。僕は思わず目を瞑ってしまった。一瞬僕は、今自分が夢の中にいるのではないかと想った。僕は静かに目を開けた。目の前には血を流した夏海が倒れていた。僕は現実の世界にいると言う事にすぐ気がついた。僕は夏海の傍に駆け寄り、夏海の名を泣きながら何度も叫び、抱きかかえた。<br>「夏海、夏海･･･」<br>夏海は目を開いてくれなかった。僕は携帯を取り出し、救急車を呼んだ。僕は夏海の止血をし、何度も夏海の名を呼んだが、やはり夏海は気が付く気配さえなかった。救急車はすぐに来た。<br>「夏海、夏海･･･」<br>僕はまた何度も夏海の名を呼んだ。しかし、夏海は一度も返事をしてくれなかった。病院に着くと夏海は手術室へと運ばれた。僕はその前で泣き崩れることしか出来なかった。看護士さんが僕に夏海の家の電話番号を知っているか訊ねて来た。僕は携帯に入っている夏海の家の電話番号を看護士さんに告げ、携帯の電源を落とした。</p><br><p>遠くから人の走る足音が聞こえた。夏海の両親だった。夏海の両親は僕の姿を見て驚いていた。僕の手と服は夏海の血で染まっていたのだ。<br>「夏海は･･･」<br>夏海のお父さんが僕の肩を持ち訊いてきた。<br>「･･･」<br>僕は何も答えることが出来なかった。</p><br><p>しばらくして、夏海のお母さんがこう言った。<br>「もう遅いから、帰りなさい。」<br>「いいえ、帰りません。傍に、傍にいさせて下さい。」<br>涙ながらに僕は言った。<br>「じゃあ、一度家の方に電話を入れてきなさい。あなたの両親が心配するわよ。」<br>夏海のお母さんが優しい声で言った。<br>「はい。」<br>僕は夏海のお母さんの言葉に従った。</p><br><p>僕は病院を出て、携帯の電源を入れた。<br>「もしもし、お母さん？」<br>「どうしたの？」<br>「今日･･･家に帰れない。」<br>「えっ、どうして？」<br>「夏海が、夏海が･･･」<br>「何処にいるの？」<br>「大学病院。」<br>「今から、行くから待ってなさい。」<br>「うん。」<br>「あっ、何か持っていって欲しいものはある？」<br>「服が血まみれなんだ。」<br>「わかったわ。」<br>‘ツーツーツー’<br>電話が切れた。そして僕はまた電源を落とした。</p><br><p>僕はまた手術室前に行った。夏海の両親は心配そうにランプを見ていた。刻々と時間が過ぎていった。しばらくして、遠くから人が走ってくる足音が聞こえた。その足音の主は僕の母親だった。母親は夏海の両親にお辞儀をし、僕に服の入った紙袋を渡した。僕は、紙袋を持ちトイレに向かった。服を着替え、また手術室前の椅子に座って夏海を待った。手術は長かった。時間がとても長く感じた。</p><br><p>誰もがランプを見ていた。音もなくランプが消えた。しばらくして、中から医師が出てきた。夏海のお父さんが駆け寄り訊ねた。<br>「夏海は･･･」<br>医師は下を向きこう言った。<br>「残念ですが･･･」<br>「･･･」<br>一瞬時が止まった。</p><br><p>夏海は死んだ。夏海は霊安室に移された。ベッドの上で夏海は静かに眠っていた。顔に白い布をかけられていた。夏海のお父さんが白い布を外した。夏海の顔がそこにあった。僕の目から涙が零れた。夏海の両親も泣いていた。そして、僕の母親も泣いていた。</p><br><p>翌日、夏海の通夜があった。僕は部屋に閉じこもったきりだった。僕は夏海を目の前でなくした。僕にとって、今までの哀しみの中で一番深いものだった。</p><br><p>その次の日、夏海の葬式が営まれた。その日も僕は部屋に閉じこもっていた。真っ赤に腫れた僕の目はもう何も映そうとしなかった。階段を上る誰かの足音が聞こえた。そして、僕の部屋のドアが叩かれた。<br>‘ドンドン’<br>「真。」<br>母親の声がした。そして、部屋のドアが開いた。<br>「真･･･」<br>「夏海ちゃんのお葬式に行ってあげなさい。」<br>「･･･」<br>「もう逢えないんだよ、今日で最後なんだよ。」<br>「･･･」<br>「真。」<br>･････。</p><br><p>しばらくして僕は、制服に着替え部屋を出た。夏海の葬式が行われる葬儀場へと向かった。最後のお別れを言うために、僕は走った。やっと葬儀場に着いた。僕の息は切れていた。一番奥に夏海の写真があった。そして、その下の方に棺が見えた。しばらくして、夏海の体のまわりに黒い服の人々は花を敷き詰めはじめた。僕も夏海の入った棺に花を詰めた。<br>「さようなら。」<br>僕は夏海に別れを告げた。<br>　夏海は火葬場へ連れて行かれた。僕も火葬場へ向かった。夏海のお母さんが僕に話しかけてきた。<br>「真くん。」<br>「はい。」<br>僕は驚いた。夏海のお母さんの手には、この前夏海が持っていた紙袋があった。夏海のお母さんはそれを僕に渡した。<br>「これ、夏海から君に。」<br>「えっ、」<br>僕はまた驚いた。中を見てみると、チョコレートと手紙が三つ入っていた。チョコレートは、バレンタインで渡すもののように見えた。僕は外に出て、三つの手紙を読んだ。手紙の日付はすべて二月十四日だった。一つは今年ので、残りの二つは昨年と、一昨年のものだった。その内容は･･･</p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3D911e4b07feeb759755d0f8c202774d5a03400930a322a349275f699283a40db7c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754455752.html</link>
<pubDate>Sat, 05 Mar 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - 流れ星 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>会社に着いた僕は、そこで仕事をした。新人の僕に会社の先輩が仕事の仕方を、優しく指導してくれた。憶えることはたくさんあった。辛さもあったが、幼い僕には新鮮に感じられた。時間はあっという間に過ぎていった。日は暮れ始め、僕は会社を後にし、家路についた。帰り道の途中、僕は駅で旅行会社のパンフレットを手にした。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>修学旅行に行く前のある日の事だった。たまたま立ち寄った本屋さんで中学時代の友人と逢った。中学の時に仲の良かった田中君だった。僕は、田中君と店内で立ち話をした。久しぶりだったためか、中学を卒業してから身の回りで変化した事や、友達の事などを長いこと話していた。田中君との会話中に、もう時期ある修学旅行の話になった。田中君は私立の高校に通っているため修学旅行の行き先は海外だった。田中君はオーストラリアに行くと言っていた。オーストラリアは南半球に位置し、経度が日本と近いため季節は逆になっている。今、日本では熱い夏だが、オーストラリアは寒い冬だ。そのため田中君の通う学校の修学旅行は日本が冬になった頃に行くらしい。</p><br><p>僕らの修学旅行の行き先は北海道だった。僕らは電車を乗り継ぎ空港まで向かう事になっていた。僕の家の近くの駅で夏海と待ち合わせをした。僕が駅についてすぐ夏海の姿が見えた。<br>「お待たせ。」<br>「俺も、今来たところだよ。じゃあ行こうか？」<br>「うん。」<br>僕らが手に持っている荷物は少なかった。大きな荷物はすでにホテル先に送り届けてあった。僕らは切符を買い、電車に乗った。<br>「楽しみだね。」<br>「うん。」<br>電車は僕らを空港へと連れて行った。僕は生まれてから一度も飛行機に乗ったことがなかった。今回の修学旅行で初めて飛行機に乗ることになった。僕はドキドキしていた。電車の窓から飛行機が見え、その空を飛ぶ乗り物は少しずつ姿を大きくした。空港は迷子になってしまいそうなくらい広かった。僕は夏海と一緒に集合場所へと向かった。同じ学校の生徒がすでにもう何人かいた。担任の先生の所へ行き、出席の確認をした。少しずつ、生徒が集まってきた。しばらくすると、全員が集まったみたいで、校長先生が話し始めた。それが終わると、僕らは飛行機に乗る準備をした。僕はまたドキドキし始めた。</p><br><p>空の旅が始まった。飛行機は滑走路を走り空へ飛んだ。しばらくして、僕の耳は気圧の変化をとらえた。僕の隣の席には夏海がいた。夏海は飛行機に少し慣れている様子だった。「初めて？」<br>「ううん、何回か乗った事あるよ。」<br>「そうなの？」<br>「うん。もしかして、初めて？」<br>「うん。」<br>「そっかぁ、だから少し緊張してたのかぁ。」<br>「えっ、」<br>「だって、電車に乗っている時も、あまり話してくれなかったし。」<br>「ごめん。」<br>「いいよ。」<br>夏海は少し笑っていた。僕は肘掛けに腕を置いていた。夏海の肘が僕に触れた。<br>「ごめん。」<br>夏海は恥ずかしそうに下を向いた。<br>「いいよ。」<br>さっき言った事の逆をやっていた。<br>「エヘへ。」</p><br><p>向こうの空港に着くと、僕らをバスが迎えていた。そのバスでホテルへ向かった。ホテルに着くとすぐに非常口を確認した。万が一の時の危険を避けるためである。少しして時間に余裕があったので、夏海とメールのやりとりをした。しおりに書いてあるとおり夏海は二階にいた。僕はその上の階の三階にいた。<br>“何しているの？”<br>そう僕から切り出した。<br>“友達と話しているよ。そっちは？ ”<br>すぐに夏海からメールが返ってきた。<br>“時間に余裕が出来たから夏海とメールしようと想って。”<br>“そっかそっか。”<br>“あのさぁ、今日先生の見回りが終わったら、非常階段で会わない？”<br>“うん、いいよ。”<br>あっという間に時間は過ぎていった。気がつけばもう夕飯の時間が迫っていた。<br>“そろそろ夕飯の時間だね。”<br>“そうだね。”<br>“あっ、またその頃になったらまたメールするね。”<br>“うん、わかった。”</p><br><p>僕は友達と一緒に夕飯を食べる場所に向かった。そこで僕は、夏海と同じテーブルで食事をすることが出来た。夕食はバイキングだった。さすがに北海道といえるほど新鮮な海産物が並んでいた。みんなお腹いっぱいに食べていた。中には食い意地をはり、お皿に料理をとりすぎて残している人もいた。夕食後にはクラス毎に順番でお風呂に入る時間となっていた。少し時間があったので、ロビーで夏海と会う約束をした。着替えを持ち、急いで部屋から出た。ロビーにはまだ夏海の姿はなかった。夏海より先にロビーについてしまった。一人淋しく椅子に座っていた。しばらくして後ろから夏海の声がした。振り返ると夏海がいた。少し遅れていきたせいか、『ごめんね』という顔で僕の隣に座った。時間はやっぱり早く過ぎてしまった。お風呂に入る順番が来てしまった。お風呂から上がったらまたここで話そうと夏海と約束をした。お風呂は大きかった。お風呂の中で泳いでいる人もいた。そして、それを端から嫌そうに見ている人もいた。<br>お風呂から上がり夏海をロビーで待っていた。友達は売店にいったり、ゲームで遊んだり、部屋に帰ったりさまざまだった。少し離れたところで隣のクラスの男女がイチャイチャしていた。僕に少し苛立ちがたまった。しばらくして夏海の姿が遠くに見えた。<br>「ごめんね。髪を乾かしていたら遅くなっちゃった。」<br>夏海はそう言ってまた僕の隣に座った。夏海からお風呂上りのいい匂いがした。僕の心が少し和らいだ。夏海の髪は長かった。出逢った頃より少しだけ長い感じがした。時間はあっという間に過ぎてしまった。</p><br><p>先生が見回りをする時間になった。生徒が自分の部屋にちゃんといるかの確認をしに先生は僕らの部屋来た。僕らの名前を確認してすぐに先生は部屋を出ていった。僕は夏海にメールした。<br>“先生の見回りが終わったよ。”<br>すぐに夏海からメールは返ってこなかった。しばらくして、僕の携帯が鳴った。<br>“こっちもやっと終わったよ。一番後だったんだ。遅くなってごめん。”<br>“いいよ。じゃあ非常階段で”<br>“うん。”<br>僕は非常階段へと向かうため、部屋を出るタイミングを見計らっていた。部屋の鍵を持って、誰もいない廊下を通り、非常階段へと向かった。ドアを開けた瞬間、真ん丸の月が僕を迎えてくれた。今日は満月だった。少し階段を下りたが、まだ夏海の姿は無かった。二階と三階の間くらいの所に僕は座り、少し明るい空の下で夏海を待った。その後すぐに夏海が来た。<br>「お待たせ。」<br>夏海は少し小さな声で僕に言った。そして、僕の隣に座った。<br>「満月だね。」<br>夏海は何処か嬉しそうにそう言った。<br>「キレイだね。」<br>「うん。」<br>夏海が少し僕に近寄った。僕の胸の鼓動が早くなった。そして、少しの沈黙が僕らを包んだ。僕は夏海の横顔を見た。<br>「夏海。」<br>僕はそう言い、夏海は僕の方を見た。僕は夏海の目をじっと見ていた。夏海も僕の目をじっと見ていた。僕は恥ずかしくなって、目をそらしてしまった。夏海は夜空を見上げた。僕はまた夏海の横顔を見た。夏海はやはり何処か嬉しそうだった。<br>「あっ、流れ星。」<br>夏海がそう言った。<br>「見た？」<br>夏海は僕にそう訊いてきた。僕は夏海の横顔を見ていたため、見逃してしまった。<br>「見逃しちゃった。」<br>「そっかぁ、残念。」<br>「残念。」<br>僕は夏海の真似をした。<br>「お願い事した？」<br>僕は夏海に訊いた。<br>「あっ、忘れちゃった。」<br>夏海は少し落ち込んだかのように見えた。<br>「残念？」<br>僕は夏海にそう訊いた。<br>「エヘへ、残念。」<br>夏海は笑いながらそう言った。<br>「何をお願いしようとしたの？」<br>僕は夏海に訊いてみた。僕は夏海の顔を見た。<br>「エヘへ」<br>夏海は嬉しそうに笑った。その後、<br>「秘密。」<br>と、夏海は言った。<br>「そっか。」<br>僕は下を向き、少し落ち込んだ。しばらくして、夏海が僕の手の甲に手のひらを乗せた。僕の胸の鼓動が少し早くなった。僕は夏海の手を握った。夏海はまた空を見上げた。<br>「キレイだね。」<br>僕も空を見上げた。<br>「キレイだね。」<br>僕は夏海の横顔を見た。何処か夏海の目がキラキラ輝いているように見えた。<br>「あっ、流れ星。」<br>夏海がそう言った。また僕は見逃してしまった。ふと僕は疑問に思った。<br>‘一日に二度の流れ星が降るものなのか？’<br>「ホントに流れ星だったの？」<br>僕は夏海にそう訊いた。<br>「うん。今日ね･･･流星群が見えるんだよ。」<br>夏海はそう言った。僕は夏海が、星が好きなことに気づいた。<br>「たくさんの流れ星が降ればたくさんの願いが叶うのかなぁ？」<br>夏海がそう言った。<br>「あまり欲張りすぎないほうがいいよ。」<br>僕は夏海に言った。<br>「エヘへ」<br>夏海は笑った。<br>「そうだね、一番大切な願い事が叶わないと哀しいもんね。」<br>「うん、そうだね。」<br>‘『･･･一番大切な願い事か･･･』･･･なんだろう’<br>僕は心の中でそう想った。夏海が口を開いた。<br>「何か願い事とかないの？」<br>「うーん･･･。」<br>僕は少し悩んだ。<br>「ないのかぁ、なんだぁ。」<br>夏海は少し不満気だった。<br>『夏海と付き合えますように。』<br>夏海はこの言葉を期待していたのか？僕にはわからなかった。女心は難しい･･･僕はそう感じた。僕には夏海の心が何処にあるのかわからなかった。でも僕は、夏海の傍にいる事が、一番居心地良いという事をわかっていた。<br>「夏海･･･」<br>「なに？」<br>夏海は僕の目を真っすぐ見ていた。僕も夏海の目を真っすぐ見た。キスをするような展開が訪れた。僕は夏海の唇を見た。<br>「なに？」<br>もう一度夏海は訊いてきた。僕は恥ずかしくなって下を向いてしまった。<br>「なに？」<br>「･･･なんでもない。」<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3D9d1f4a07aaee20cd5b80ffcf5726445008155f60f576f419700e3bc983ad0ab3c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754442238.html</link>
<pubDate>Sat, 26 Feb 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - 隣の席 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>駅から会社に向かう途中、僕は公園を横切った。公園には桜の木があった。その桜はまだ咲き始めていなかった。寒さのせいか、まだ咲いていない桜の蕾がいくつもあった。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>僕はスヤスヤと寝ていた。窓の外では小鳥達が話し合っている声が聞こえた。少しばかり僕は目が覚め始めたが、もう少しだけ寝ようと思いまた寝てしまった。しばらくして、何処からか僕を呼ぶ声が聞こえた。<br>「早く起きなさい、遅刻よ！」<br>僕には、誰が何を言っているのかまだわからなかった。そして、僕はまた眠り続けた。まだ目覚ましが鳴っていないから平気だと思っていた。またしばらくして、誰かが階段を上る音がした。その音は僕の部屋に近づいてきた。<br>「早く起きなさい、遅刻よ！」<br>母はそう言って僕を叩き起こした。<br>‘まだ目覚ましは鳴っていないはずなのに’<br>と思い、目覚ましを手に取ってみると。時計はすでに八時二十六分をさしていた。僕は急いで制服に着替え鞄を持って、階段を下りた。<br>「朝ご飯は？」<br>母が言った。<br>「ごめん、もう食べる時間がないからいいや。」<br>僕はそう言って、靴を履き自転車に乗って学校へと急いだ。何とか遅刻せずにすみそうだった。駐輪場に自転車を置き、走って昇降口に向かった。<br>「おはよう。」<br>後ろから夏海の声が聞こえた。夏海はニコニコしていた。<br>「おはよう。」<br>と僕は返した。<br>廊下を一緒に歩き教室へ向かった。夏海は同じクラスで、隣の席だった。何かの運なのか、三年間とも同じクラスで、毎年始めには僕の隣の席に夏海がいた。席について夏海が僕にこう言った。<br>「宿題やった？」<br>「うん。」<br>と僕は言った。鞄の中から教科書やノートを机にしまおうとした時だった、何か違うことに僕は気付いた。僕の鞄には、四日前の時間割の道具が入っていた。ふと思った、今日朝急いでいたため、鞄の中身を入れ替えるのを忘れていた。そのためゴールデンウィーク前の五月ニ日の時間割の道具が入っていた。その上、宿題も机の上に置きっぱなしと言う事にも気付いた。<br>「どうしたの？」<br>夏海は訊いてきた。<br>「宿題を家に置いてきちゃったみたいなんだ。今朝、急いでいたから。」<br>「あらら、どうするの？」<br>僕は困った。<br>「う～ん、どうしよう。」<br>「見せてあげようか？提出は五時間目だからまだ間に合うよ。」<br>夏海はそう言いい、ノートを渡してくれた。僕は凄く嬉しかった。夏海のノートを写している時にいくつか気が付いた事があった。昨日の夜に同じ問題を解いているはずなのに、自分が解いた答えと少し違っていることに。夏海が間違っている部分もしばしあったため、その部分を書き直しておいた。夏海の丸文字を真似するのは僕にとってちょっと難しい事だった。なんとか昼休みまでにノートを写し終わることが出来た。休み時間中に夏海にノートを手渡した。<br>「ありがとう。」<br>僕はそう言った。<br>「どういたしまして。」<br>と夏海が返した。<br>「少し間違っていたよ。」<br>「えっ。」<br>「直しておいたけど。」<br>「ありがとう。」<br>「夏海の丸文字を真似るのは難しかったよ。」<br>「そう？ごめん。」<br>「謝る必要はないけどさ。」<br>「そうだね。」<br>「うん。」<br>「エヘへ。」<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3Dc8451b07fcb920cc5a85a6cd5277450355460c61a423a548720d64c780a80eb4c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754433249.html</link>
<pubDate>Sat, 19 Feb 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - 嫌いな日 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>電車は橋を渡ろうとしていた、僕は窓から外を眺めた。川の土手を走っている人がいた、僕はそれを見ていた。電車に揺られ一時間が経とうとしていた。電車を降りると、冷たい風が僕を向かえた。駅を出るとそれは、ビル風という事がわかった。春と言ってもまだ初春、此処には少しの寒さが残っていた。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>また今年もこの日がやって来た。僕が一年の中で一番嫌いな日、そうバレンタインデーだ。去年も全く音もしなかった。やっぱり下駄箱には何も入っていなかった。教室に入ると、辺りは少しソワソワしていた。それは、この日独特の雰囲気であった。いつもと同じ時間に学校には着いたのだが、夏海の方が学校に着くのが早かった。いつもは、僕の方が少し早く学校に着いていた。でも、僕はたまに寝坊をしていたため、遅刻も何回かあった。その度に夏海からメールが来た。<br>“今日、休み？”<br>こんな感じのメールだった。僕は急いでいるためいつも返信をしなく、学校に着いてから。「ごめん、メール返せなかった。」<br>と謝っていた。</p><br><p>「おはよう。」<br>夏海が席に座ったまま僕に言った。<br>「おはよう。」<br>そう僕は返した。夏海は何処か落ち込んでいるように見えた。<br>‘誰かにふられたのかな？’<br>と僕は心の中で想った。でも、そんな事、夏海に聞けるはずがなかった。やはり今年も何もなかった。また一層、二月十四日が嫌いになった。僕はもてなかった。毎年その事を痛感させられていた。<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3D98444b50f8ee22900082f8990576165050105d6dfd23f74b710b6c94daa508b3c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754424547.html</link>
<pubDate>Sat, 12 Feb 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - 道 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>ゆったりしすぎてしまったため、少し急いで家を出た。僕は鞄を片手に、会社へ向かった。僕はまだ免許さえ持っていなかった。そのため、通勤はいつも電車だった。僕が乗っている電車は、通うはずだった大学の前を通り、僕が働いている会社の最寄り駅へと向かった。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>ある日の学校の帰り道のことだった。<br>「勉強してる？」<br>突然夏海が訊いてきた。夏海の横を僕は自転車を押しながら歩いた。<br>「期末テスト勉強？」<br>「ううん、受験勉強。」<br>「受験勉強かぁ、まだやっていないなぁ。」<br>「そっかぁ。」<br>夏海は何か言いたそうだった。<br>「最近、成績が伸びてないんだよね。」<br>「そうなの？」<br>「うん。」<br>「そっかぁ。」<br>「受験かぁ･･･考えてなかったなぁ。」<br>「考えてなかったの？」<br>「うん。」<br>「もしかして余裕？」<br>「そういう訳じゃないけど。」<br>「そっかぁ。」<br>「何か言いたそうだね。」<br>「えっ、･･･わかる？」<br>「うん。わかるよ。言いたい内容まではわからないけど。」<br>「そっかぁ。」<br>「どうしたの？」<br>少しの沈黙があった。しばらくして、夏海はこう言った。<br>「一緒に予備校に行かない？」<br>「予備校？」<br>「うん。」<br>「予備校かぁ･･･。」<br>夏海が僕の顔を窺った。<br>「親に相談してみるよ。」<br>「本当？」<br>「うん。」<br>「一緒の大学に行けたらいいね。」<br>「うん、そうだね。」<br>夏海の顔が笑顔に変わった。<br>「なんか嬉しそうだね。」<br>「エヘへ。」<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3D9a404f52fab7219055d6ac9f52211754571c5b35f52da04f745b6f95d7ff08e7c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754418768.html</link>
<pubDate>Sat, 05 Feb 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - 君との出会い -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>僕は朝食を食べ終えると、会社に向かうため、スーツに着替えた。洗面所に立ち、まだ着慣れていないスーツ姿の僕を見た。慣れない手つきでネクタイを締めた。鏡に映る少し曲がったネクタイを両手で直し、ピンで留めた。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>僕は早起きをした。今までの僕にとってそれは、もの凄く珍しい事だった。階段を下りてリビングへ行くと、母親が驚いた表情をした。中学時代、僕は毎日のように寝坊をしていた。母親はいつも部屋まで僕を起こしに来てくれていた、それが習慣となっていた。<br>「おはよう。」<br>「おはよう。あら、もう起きたの？」<br>母親が訊いてきた。<br>「うん。」<br>「珍しいことがあるものね、高校生にでもなったからかしら。」<br>僕は少し笑った。<br>「そうかもね。」<br>「新聞とって来てくれる？」<br>「うん、いいよ。」<br>僕は郵便受けに新聞をとりに行った。僕は新聞をテーブルの上に置き、冷蔵庫から牛乳を出した。コップに牛乳を注ぎ、パンが焼きあがるのを待っていた。僕はテーブルの上にジャムが出ていないことに気がつき、冷蔵庫まで取りに行った。母親はインスタントコーヒーをいれていた。僕が冷蔵庫の傍まで寄ると、母親がこう訊いた。<br>「どうしたの？」<br>「ジャムが出てなかったから。」<br>「そう、ごめんね。」<br>僕は母親のいれるインスタントコーヒーを眺めた。<br>「飲んでみる？」<br>母親がそう訊いてきた。<br>「苦いからいいや。」<br>まだ珈琲は僕の口に合っていなかった。まだ僕の口は幼すぎたのだ。大人の味と言うものは今の僕には理解しがたかった。しばらくすると、父親が起きてきた。<br>「おはよう。」<br>「おはよう。」<br>父親も驚いた顔で僕の顔を見た。<br>「なんだ、起きていたのか。」<br>「うん。」<br>「高校生になると変わるものだな。」<br>僕はその言葉が鼻に付いた。<br>‘うるさいな’<br>と僕は心の中で想った。<br>‘チンッ！’<br>パンが焼きあがった。僕はお皿にパンを取り、ストロベリージャムをつけて食べた。父親は珈琲を飲んでいた。僕は一足早く朝食を食べ終え、洗面所に向かい出かける準備をした。今日は高校の入学式だった。ブレザー姿の僕が鏡の中にいた。制服は少し大きく、着慣れていないのが良くわかった。僕の中学時代の制服は学ランだった。鏡を見ながら僕はネクタイを締めた。ネクタイは、いつでも簡単に縛れるように形作ったままにしておいた。学校に行く支度が終わったので、僕は自転車に乗って学校へと向かった。</p><br><p>校門の所に咲いている桜の木が僕を迎えてくれた。僕は桜の木を通りすぎ、自転車置き場に自転車を停めた。そして、もう一度校門の桜の木を見に行った。桜は満開で、見事なものだった。春の風が僕の背中の方から吹き、桜の木の枝が揺れた。桜の木の下に一人女の子がいた。もう一度風が、僕の背中の方から吹いた。彼女の長い髪を春の風が揺らし、桜の花びらが舞った。彼女は僕の気配に気づいたのか、振り向き僕の方を見た。その時、僕は彼女と目があった。少しの間僕らは目と目が合い、時が止まった。それが、僕と夏海の初めて出逢いだった。</p><br><p>入学式は体育館で行われた。体育館の入り口に、クラスわけの紙が貼ってあった。四クラスある中で、僕は三組だった。紙を良く見ると、何人か知っている名前があった。僕はホッとした。早めに来たつもりではいたが、体育館に入ってみるとすでに知っている顔が何人かいた。僕はパイプ椅子に腰を下ろすと、隣には同じ中学校で、同じクラスになったことのある松本君がいた。松本君は中学ニ年の時に同じクラスになったことがあったので、すぐに話すことが出来た。彼は優しかった。僕の緊張の糸が少しほどけていた。</p><br><p>入学式が始まると、僕はまた緊張をし始めた。校長先生の話が、僕にはもの凄く長く感じられた。<br>’早く終われ。’<br>と僕は心の中でずっと想っていた。意外にも入学式は早く終わった。僕等は新しい先生を先頭に新しい教室へ向かった。廊下の窓から桜の木が見えた。教室につくと、僕らは名前の順の席に着いた。僕の隣の席には、校門の桜の木の下で出逢ったあの女の子がいた。彼女と目が合うと、彼女は微笑んでくれた。<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net" target="_blank"><img src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3D9d174d0efbbc20cd52d3ae99067c4304071d596df770f0487c5a6897daaa59b0c90d63f0559f5d84c3" alt="無料カウンター" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754404509.html</link>
<pubDate>Sat, 29 Jan 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
<item>
<title>『恋文』 - チョコの日 -</title>
<description>
<![CDATA[ <br><center>※</center><br><br><p>残ったままのドーナツの箱を開けて見ると、そこにはチョコレートのかかったドーナツが一つあった。</p><br><br><center>※</center><br><br><p>朝起きて想った、今日は気が重い。そう今日はバレンタインデーだった。僕にとって無関係な日の一日だった。僕はこの日が嫌いだった。一度もチョコレートと言うものを貰ったことはなかった。いつもと同じように、僕は家を出た。学校に着き、自転車を駐輪所に停め、昇降口へ向かった。ほんの少しの期待が僕の胸をドキドキさせた。僕は右手で下駄箱を開けた。そこには上履きしかなかった。<br>’やっぱりないか’<br>僕は心の中でそう言った。教室に行き席についたが、僕の心はソワソワしていた。少しして、夏海が教室に入ってきた。<br>「おはよう。」<br>「おはよう。」<br>僕はニコッとした。夏海は席に座り、鞄の中に手を入れた。夏海は机の中に教科書やノートをしまっていた。僕は夏海の顔を見ていた。夏海は鞄の中を見て、一瞬驚いた表情をした。僕はそれを見逃さなかった。そのあと、夏海は困った顔をしていた。<br>「どうしたの？」<br>僕は夏海に訊いてみた。<br>「えっ、」<br>夏海は下を向いた。<br>「なんでもないよ。」<br>「そっか。」<br>僕は少し落ち込んだ。<br></p><br><br><br><a href="http://www.access-counter.net/" target="_blank"><img alt="無料カウンター" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.access-counter.net%2Fservices%2Fimagedigits%2Fcounter.php%3Faut%3Dcf424652aaeb20cc0380abc90372440354110b6cfc77f34a240e6fc5d6ae05b5c90d63f0559f5d84c3" border="0"></a>
]]>
</description>
<link>https://ameblo.jp/novel21/entry-10754395120.html</link>
<pubDate>Sat, 22 Jan 2011 00:00:00 +0900</pubDate>
</item>
</channel>
</rss>
