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<title>AFTER THE GOLD RUSH</title>
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<description>とおくまでゆくんだ ぼくらの好きな音楽よ――</description>
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第11話）</title>
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(第11話）Never Understand　それは唐突にやって来た。明大前のモダーンミュージックで新譜レコードを物色していた時、その音はまるで啓示のように俺の耳に飛び込んできた。レザーフェイスの殺人チェーンソーを想起させる凶暴で破壊的なフィードバック音をバックに60年代ポップス風の甘美なメロディーが呪文のように歌われるその曲は、未知のドラッグの如く俺の脳天を直撃し、全身から尋常ではない量のアドレナリンを噴出させた。「これ、誰の曲？」　カウンターに座っている青白く痩せた長髪の男に尋ねると、「ジー
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第10話）</title>
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(第10話）Road to Nowhere　眼を覚ますと白い天井が見えた。天井の広さと丸いシーリングライトの位置がいつものリビングと違う。上半身をゆっくりと起こす。頭が鈍く痛み、救命ボートで時化た海を漂っているかのような軽い眩暈と吐き気に襲われる。正面の壁に、一つ星付きのベレー帽を被った精悍な顔立ちの男が強い眼差しで一点を凝視しているポスターが貼られている。赤い背景色に白文字でCHE GUEVARAと書かれている。チェ・ゲバラ、どこかで聞いたことのある名前だとは思うが、朦朧とした頭では、それが歴
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第9話）</title>
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(第9話）Temperature Drop「明日からお盆か。」　リビングの壁に掛けられた大型のカレンダーを眺めながら、俺は一人呟いた。カレンダーの日付の下には、こじんまりとした丸文字でバンドの予定が書かれている。几帳面なハカセが、マネージャーよろしく、こまめに俺たちのスケジュールを書き込んでいるのだ。今日の日付の下には「13時新宿御苑、撮影」と書かれ、その端正な文字に被せるように赤いマジックペンで書き殴られた「キメてこーぜ！」という悪筆は、まごうことなくキックの所業であった。明日以降は日付の下が
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第8話）</title>
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(第8話）At Seventeen「この間のアゴラは、いつもよりしゃれていたよ。あの選曲、君がやったんだろ？」　どこか皮肉な笑みを浮かべたレイが、珈琲をゆっくりとすすりながらそう言った。　飯田橋のジャズ喫茶&amp;バー「ペガサス」は、初めて訪れる店だった。「ヤング・ブラッズ」編集部のあるリトル・マガジン社に隣接する雑居ビル地下の20人も入れば満員状態の10坪程の小さなライブスポット。ドアを開けると右手に８人席のカウンターバーがあり、左側に薄暗い船底のような縦長のテーブル席、その奥がこぢんまりとしたステ
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第7話）</title>
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（第7話）Do You Remember Rock &#39;n&#39; Roll Radio?　夏の夕暮れ時は特別な時間だ。日中のとこしえに燃える炉に投げ込まれたかのような猛烈な暑さが和らぎ、穏やかで涼しい風がどこか懐かしい夕餉の匂いとともに流れてくる。俺がカザマに連れられて小田急線参宮橋の駅を初めて降りたのは、8月になったばかりのそんな夕方のことであった。俺のショルダーバッグにはカセットテープが5本、そして3枚のＬＰレコードが入ったモダーン・ミュージックのショッパー袋を左手に抱え、気さくな下町のような開け
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第6話）</title>
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（第6話）Venus　「ワイルド・ハーツ」に加入してから俺の生活は一変した。バンドメンバーが共同で生活しているカザマのマンションで彼らと寝食を共にすることになったからだ。飯田橋の外堀通り沿いにそびえ立つ13階建てマンションの最上階４ＬＤＫという、当時の流行語である「マル金」を象徴するかのようなロックバンドらしからぬ華美な住まいであり、何より冷暖房完備であったため、俺はようやく代田橋での筆舌に尽くしがたい真夏の灼熱地獄から抜け出すことができた。しかし、アマチュア・ロックバンドの一ヴォーカリストに過
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第5話）</title>
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（第５話）Born To Run　1985年７月の第３土曜日、俺は、新宿三丁目の路上で、大きな暗雲が垂れ込める不穏な表情の夏空を見遣りながら、自分がどう動くべきかを決めかねていた。腕時計を見る。午後2時30分。既に約束の時間を30分も過ぎている。ひとまずは、この雑居ビルのドアを開けてスタジオに入るべきか。それとも、黙ってここから立ち去るべきか。俺は吸っていた煙草を歩道に投げ捨て、右足で潰しながら呟いた。「マキのやつめ」。レイと会ったあの日以来、マキと連絡がとれなくなったことが、事態を面倒にした要
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第4話）</title>
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（第４話）Young Bloods　俺がそのバンドの存在を知ったのは、ケンジの入院騒動の翌週、東京の空が南太平洋の海のように蒼く澄み渡り、10万ルクスを超える強烈な陽光が殺人光線の如く照り付ける真夏日の午後のことであった。その日、俺は、ケンジの病室でいつものように他愛も無いロック談義をし、帰ろうと薄暗い廊下を歩きだしたところでマキに呼び止められた。「サトシ、ちょっとだけ時間ある？」「何だよ、藪から棒に。今、ケンジと話し終わったところじゃないか。」「お兄ちゃんのいないところで話したいことがあるの。
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第3話）</title>
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（第３話）Long Hot Summer　ここで、俺の“城”について少し話しておこう。場所は、京王線代田橋駅の北口から歩いて８分程。甲州街道の歩道橋を渡り明大前方面に歩き、さらに北上すると戦後まもなくから営業している古びた中華料理屋の看板が見えてくる。その先の木造２階建てのアパートが俺の住まいだ。１階は大家の婆さんの住居になっていて、2階に6畳一間の部屋が4戸並んでいる。入居者は、浪人生、大学生、若い勤め人など独身の男ばかり。大家の婆さんがひどく神経質で口うるさいこと、隣の中華料理屋から醤油ラー
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<title>Rock 'n' Roll Is Here To Stay（第２話）</title>
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（第２話）Family Affair　病院ってやつは、いつ行っても気が滅入る場所だ。暗い廊下、鼻の奥にツンとくる消毒液の匂い、白衣姿の気難しい顔をしたイケ好かない医者。ましてやそこに知り合いが不慮の事故で入院しているとなると、メガトン級の容赦ない重力に押し潰されそうな気分になる。だから、東京逓信病院を出た俺とヨウイチは、浮かない顔をして、とっぷりと日が暮れた飯田橋の堀端を歩いていた。「まいったな。」　ヨウイチが、煙草の煙を吐き出しながら力無く呟く。「あぁ、最悪だ。」　まったく、このシチュエーショ
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