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<title>ougonhime-beniのブログ</title>
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<description>短編小説を、思い付くままに、書いています。</description>
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<title>「 嵐の予感　⑩」</title>
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<![CDATA[ <p>「 嵐の予感 」⑩</p><p><br></p><p>たまたまそこにあった 真四角の木材の角で、全体重を支えたらしい。</p><p>いつもは無いのに。…</p><p>ちゃんと しまっておけば良かった。…</p><p>おびただしい血は ごめんだ。６年前の妻を 思い出す。即死だった。</p><p>病院へ運ぼうかと思ったが、救急車を呼んだ。</p><p>彼女を抱いたまま、胸の鼓動だけが 大きく高鳴った。「 このまま、死なないでくれ！」</p><p>自分の無力さに 憤りを感じた。</p><p>「 俺が愛する女性は、何故 消える？」</p><p><br></p><p>「 痛い。… 」微かに 声が聞こえた。</p><p>「 由美、俺のことが 解るか？」</p><p>彼女の目は ぼんやりしていたが、コクンと頷いた。</p><p>力が抜けそうな程、安心した。</p><p><br></p><p>以前にも お風呂場で 倒れていた事があるらしい。</p><p>しかも、後ろ向きに。</p><p>その時は 何事も無く、自分で気付いたとか。…</p><p>今日は、俺が居て良かった。</p><p>この背中の傷は、どうするんだ？</p><p>幸い、縫う程ではなく、外科に通院する事になったが、背中に 大きな傷跡が出来てしまった。</p><p>生きてさえいてくれれば、傷跡なんて どうでも良い。</p><p>彼女の顔色は、心無しか 青白かったが、唇は ピンクだった。トロンとした瞳。</p><p>俺の目と焦点が合うと、微笑んだ。</p><p>「 びっくりしたわ。」</p><p>「 俺もだよ。痛む？」</p><p>「 まぁね。」彼女が 手を差し出した。</p><p>力強く握った。 「 痛いわ。」 彼女は 笑った。</p><p>「 消えないでくれ。」</p><p>「 私は ここに いるわ。」</p><p>「 一生、側に 居て欲しい。」</p><p>彼女は 優しく微笑んで、俺の頬を 撫でた。</p><p>彼女の手の温もりが 嬉しかった。</p><p><br></p><p>窓から外を見ると、桜が 満開だった。</p><p>暖かい日差しだが、風は 冷たい。</p><p>チラホラと 花びらが舞っていた。</p><p>桜の花は、パッと咲いて パッと散る。</p><p>その内 川面が 花筏でいっぱいになるだろう。</p><p><br></p><p>「 桜の花が 満開で 綺麗だよ。」</p><p>「 みたいね。」</p><p>「 葉桜になっても良いから、今度、一緒に 公園にでも行って ゆっくり観ようよ。」</p><p>「 良いわね。毎年、一緒に 観ましょうよ。」</p><p>「 そうだね。」</p><p>満開の桜と 暖かい太陽が、２人を祝福するかのように、輝いていた。</p><p><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12890051619.html</link>
<pubDate>Sat, 15 Mar 2025 18:49:49 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　⑨」</title>
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<![CDATA[ <p>「 嵐の予感 」⑨</p><p><br></p><p>「 ねぇ、佐藤さん。ちょっと 寄り道していかない？」</p><p>いつの間にか 粉雪が止んでいて、煌びやかなイルミネーションが 見えて来た。</p><p>「 わぁ、素敵！」</p><p>カップルで いっぱいだった。</p><p>「 記念に、写真を撮ってあげるよ。」</p><p>「 ありがとう。」</p><p>何やら 可愛らしい置物が いっぱい！</p><p>ちょっと ポーズを取っては、パチリ。</p><p>若い娘のように はしゃいでしまった。</p><p>女王様が座るような 赤い椅子に座って、脚を組み 横に脚を流して、肘かけに 右肘を置いてみたり。</p><p>笑顔で、カシャ。</p><p>見上さんは、満面に笑みをたたえていた。</p><p><br></p><p>夜空には 満月。手が 届きそうな程 近くに。</p><p>２人の 明るい未来を 照らしているようだった。</p><p><br></p><p>あっという間に 月日が流れたように、感じた。</p><p>私達は、お互いの家を 行き来するようになっていた。</p><p>見上さんのお宅は、マホガニーの素材の家具が多く、全体的に 落ち着いていた。</p><p>奇抜な物は 特に これと言って無いが、高価そうな物だと 直ぐに解る。</p><p>きちんと 整理整頓されていたが、書斎だけは 触らない方が良いと思った。</p><p>何やら 訳の解らない書類や書籍で いっぱいだった。　「 失くしたら、大変！」</p><p><br></p><p>私の家はと言うと、二通りの部屋に 分かれていた。</p><p>アメリカン・カントリー系の家具に囲まれた部屋と、マホガニー素材の猫足の家具に囲まれた部屋。</p><p>まず 初めに一目惚れして購入した家具が「 コロラド 」シリーズのクローゼットだった。</p><p>私は、シリーズ物で購入する癖がある。</p><p>パンフレットを取り寄せて、びっくり！</p><p>ほぼ 同じ金額で、「 ハリウッド 」シリーズがあったのだ。</p><p>特徴的なのは、ゴージャスな鏡台。</p><p>何故、あの家具屋さんには 無かったのか。…</p><p>仕方が無いので、こちら側の部屋を「 コロラド 」シリーズ。もう一部屋を「 ハリウッド 」シリーズで揃えた。</p><p>家具は、私のお気に入り。</p><p>長年 一緒に暮らしていると、愛着も湧く。</p><p>私の一部なのだ。</p><p><br></p><p>やはり 女性であるが故か、トイレ掃除とキッチンのお掃除は、念入りにしているつもり。</p><p>何か お料理をしようと思い立った際、台所が 散らかっていると、げんなりする。…</p><p>玄関も大事。その人の顔と言っても良い。</p><p>扉を開けた時の印象というのは、忘れられないものである。</p><p><br></p><p>今日は 見上さんのお宅で 一緒に夕食。</p><p>いつの間にか、「 高行さん 」「 由美 」と呼び合うようになっていた。</p><p>呼び名を決めた訳ではない。</p><p>もう 随分前から そう呼んでいたように。…</p><p>食事の前には、亡くなった奥様に 手を合わせた。</p><p><br></p><p>今宵は、なんと 高行さんの手作り。</p><p>勿論 私もお手伝いしたが、お料理は お好きらしい。</p><p>赤いミニトマトに 色鮮やかなパセリ、それに フレッシュなモッツァレラチーズ。</p><p>そう、カプレーゼ。グリーンに光輝くオリーブオイルを たっぷり。味付けは シンプルに 塩とブラックペッパー。</p><p>メインは「 チリコンカン 」とは 名ばかり。</p><p>挽き肉に お野菜のみじん切りをトマト味に。</p><p>スパイスは ほんのちょっぴり。</p><p>これに ローストしたアーモンドを 散らす。</p><p>私が焼いた、パルメザンチーズたっぷりのコーンブレッドに 乗せて頂く。</p><p>「 美味しい！」思わず 笑みが溢れた。</p><p>赤ワインも開けて、ほんの少し 頂いた。</p><p>音楽は 敢えて、無し。</p><p>２人共 幸せで、笑い声だけが 溢れていた。</p><p>お互いを見つめる目には、優しさと温もりが 輝いていた。</p><p><br></p><p>私は バスルームに 向かった。</p><p>２人分のバスローブが かけてあった。</p><p>彼のは ホワイト。私のは ピンク。</p><p>お洋服を脱いだ途端、目眩がした。</p><p>一瞬、目の前が 真っ白になった。</p><p>大きな物音だけが、響いた。　</p><p><br></p><p>お皿を片付けていた 彼の手が 止まった。</p><p>「 由美？」</p><p>シャンパンゴールドのキャミソールが裂けて、血が流れていた。</p><p>彼女は 後ろ向きに 倒れたらしい。</p><p>慌てて白いバスローブでくるんだが、たちまち 真っ赤な血で染まった。</p><p>背中から 出血していた。</p><p>「 由美！」</p><p>彼女は 身動きひとつしなかった。</p><p>時間が 止まった。</p><p><br></p><p><br></p><p><br></p><p><br></p><p><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12886954385.html</link>
<pubDate>Tue, 18 Feb 2025 21:01:07 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　⑧」</title>
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<![CDATA[ <p>「 嵐の予感 」⑧</p><p><br></p><p>どういうイタリアンのお店か 解らなかったが、結局 これにした。</p><p>オレンジがかったベージュのワンピース。</p><p>上は首元まであるニット素材だが、胸から 切り替えがあり、膝下丈で 細いベルトが 付いていた。</p><p>これに、ダークブラウンで ラビットファーのジャケット。</p><p>同じく ダークブラウンのスエードのロングブーツ。</p><p>バッグも 手袋も ロエベ。</p><p>バッグは スエードで、手袋は 革だ。</p><p>時計は お気に入りの 文字盤がピンクのものにした。</p><p><br></p><p>お店で 待ち合わせしていたのだが、見上さんは 早めに来ていたらしい。</p><p>私を見つけて、軽く手を上げ、微笑んだ。</p><p>「 佐藤さん、こんばんは。」</p><p>「 こんばんは。なんか お待たせしたようで。… 」</p><p>「 いや、大丈夫だよ。」</p><p>「 化粧室に行く？ それとも もう中に入って 良いのかな？」</p><p>「 あの、申し訳ありませんが、化粧室に行って来ても 良いですか？」</p><p>「 どうぞ。ごゆっくり。」</p><p><br></p><p>それにしても、佐藤さんは、気が利く男性だ。</p><p>奥様が そういう女性だったのだろうか？</p><p>髪の毛くらい、梳きたい。</p><p>そして、髪の毛を束ねて 括った。</p><p>髪の毛が食事に付くのは 不潔だし、イタリアンと言えば パスタだ。</p><p>髪の毛を手で押さえて、パスタを頂くというのも、みっともないではないか？</p><p>手袋を バッグにしまった。</p><p><br></p><p>「 お待たせしました。」</p><p>「 行こうか。」</p><p>見上さんは、カジュアルな格好をしていた。</p><p>濃いベージュのズボンに 薄いベージュのタートルネックのセーター。</p><p>足元は ダークブラウンの靴が 光っていた。</p><p>特徴的なのは、ジャケット。</p><p>襟に 少しだけファーの付いている 白いジャケット。</p><p>どこのブランドのものか 知らないが、誰にでもは 似合いそうにない。</p><p><br></p><p>上着を預けて、着席した。</p><p>まぁ なんと 雰囲気の良さそうなお店。</p><p>「 コース料理と アラカルト、どちらが 良いかな？」</p><p>「 そうですね。このコース料理は いかがですか？」</p><p>私は １番安いコース料理の メニューを指した。</p><p>彼の左腕には ゴールドの時計が 嵌められており、左手の薬指に 指輪は なかった。</p><p><br></p><p>私は オイル系のペペロンチーノを 頼んでいた。</p><p>赤いトマトソース系は、お洋服に 飛ばしそうだからだ。</p><p>私には、おっちょこちょいな一面もある。</p><p><br></p><p>「 ずっと気になっていたんだけど、佐藤さんって、いくつ？」</p><p>「 え？　○○ 歳です。」</p><p>「 え？&nbsp; 俺より ２歳、年上 だったの？</p><p>てっきり、年下だと 思ってた！」</p><p>「 私も 見上さんの方が、年上だと。…</p><p>落ち着いていらっしゃるから、かな？ 」</p><p>２人して にっこり 笑った。</p><p><br></p><p>「 スポーツは、何をなさっていたんですか？」</p><p>「 学生の頃は、サッカー だよ。</p><p>今は、ジム通い。」</p><p>なるほど。…&nbsp; 彼は 筋肉質だった。</p><p>肩幅が広く、セーターを着ていても、二の腕の筋肉が 判るようだった。</p><p>「 佐藤さんは？」</p><p>「 スポーツは 得意でなくて。…</p><p>学生の頃は チアリーダー です。</p><p>大学の頃は 社交ダンス。</p><p>社会人になってからは、フラメンコをしていました。」</p><p>「 へぇ 〜、凄いね。社交ダンスって、良いね。」</p><p>「 一緒に 始めませんか？」</p><p>瞳と瞳が あった。</p><p>「 良いね。でも 俺に そんなリズム感あるかな？</p><p>佐藤さんより 下手だと、恥ずかしいな。… 」</p><p>「 何かを始める事に、『 遅い 』ってないと思うから、やってみようかな？」</p><p>２人で にっこり 微笑んだ。</p><p><br></p><p>バッハから ブラームスに変わる頃、デザートが 運ばれて来た。</p><p>カッサータにジェラートが 添えられていた。</p><p>冷たいジェラートに 熱々のコーヒー。</p><p>このイタリアンのお店もまた、どれも 美味しかった。流石、見上さん。</p><p><br></p><p>「 あの、見上さん、これ、あの、その、バレンタインデーの チョコレートです。」</p><p>「 ありがとう。」</p><p>私は 相当 真っ赤な顔をしているはずだ。</p><p>愛だの恋だのに、年齢は 関係ない。</p><p>「 凄く 嬉しいよ。」</p><p>２人共、にっこり 微笑んだ。</p><p><br></p><p>外に出ると、粉雪が 舞っていた。</p><p>２人を 祝福しているかのように。</p><p>心が温かくて 幸せだと、寒さなんか 感じないものなのだ。</p><p>素敵な バレンタインデーだった。</p><p><br></p><p><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12885753235.html</link>
<pubDate>Sun, 09 Feb 2025 13:48:09 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　⑦」</title>
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<![CDATA[ <p>「 嵐の予感 」⑦</p><p><br></p><p>温かいお風呂に浸かって「 これ程 気持ち良いものはない 」と思っていた。</p><p>外は 雪が積もっていて、風が 強かった。</p><p>「 君を花に 例えたら、笑うだろうか？</p><p>白い百合のようだと言えば、胸の炎に 気付いてないと、戸惑うだろうか？</p><p>君の言葉に 唄を聞き、君の仕種に 舞を観る 〜 」</p><p>佐藤さんを 花に例えたら、何だろう？</p><p>ピンクのミニ薔薇が 似合いそうだ。</p><p>佐藤さんを「 源氏物語 」の登場人物に例えると、誰だろうか？</p><p>あのお店で 抹茶を飲んでいる 佐藤さんを見ながら、思っていた。</p><p>「 お茶の心得が あるのではないか？」と。…</p><p>母親が お茶の先生だったので、そんな気がした。</p><p>それにしても、母は、男の俺に「 源氏物語 」なんて「 女性の読み物 」を 教えてくれたものだ。</p><p>強いて挙げると、正妻 葵の上と 夕顔を 足して、２で 割ったような女性、と言ったところか。…</p><p>葵の上のように 凛としたプライドの高さ、それに 夕顔のような 可愛らしい女性らしい側面も 感じられた。どちらかと言うと、夕顔が 前面に出てる感じだ。…</p><p>光源氏も 言っていたではないか。</p><p>「 女は ただ なよやかなるが良い 」と。</p><p>小麦ちゃんは、いや、佐藤さんは、素直に黙って 付いて来てくれて、言いなりになるようで ならない、いかにも 女性らしい 優しさと温かさに満ち溢れているようだった。</p><p>彼女のことを 想像し、目を閉じた。</p><p>仕事以外では、佐藤さんのことばかり、考えている。…</p><p>今まで、妻以外の女性に 思いを馳せる事なんて なかった。</p><p>妻が亡くなって、６年が経つ。早いものだ。</p><p><br></p><p>う 〜 ん、どんな チョコレートが 良いんだろう。</p><p>もうすぐ、バレンタインデー。</p><p>チョコレート売り場は、人で いっぱいだった。</p><p>お店では、ゴディバを出しているが、基本的には 手作り派。私自身で考え出した チョコレートケーキが 自信作。</p><p>アーモンドの粉をたっぷり入れ、焼き立てを 頂く。切り分けると、とろ 〜 り、中から チョコレートが出て来る。</p><p>が しかし、いきなり 手作りケーキって。…</p><p>更に あっさり「 ごめんなさい 」と言われた時の ショックを考えると。…</p><p>奥様を亡くしても、結婚指輪を嵌めていた 男性である。お断りされる事は 充分に あり得る。</p><p>赤いハートのチョコレートが入った これにしよう。これに 数袋のコーヒーでも 添えよう。</p><p>チョコレートより、クッキーの方が 良いかな？</p><p>いや、やはり チョコレートだ。</p><p>はっきり 想いを伝えて 振られるのは、傷付いても 諦めは付くが、曖昧な関係は 良くない。</p><p>「 曖昧さ 」というのは、傷付けたくないという思いから 来るのだろうが、より 傷付くものなのだ。</p><p>この年になって、傷付きたくない。</p><p><br></p><p>「 あの、見上さん、こんばんは。</p><p>今、お時間 よろしいでしょうか？」</p><p>「 佐藤さんなら、いつだって 大歓迎だよ。」</p><p>「 あの、14 日のバレンタインデーの前後 お会いしたいのですが。… 」</p><p>「 バレンタインデーの前後？ …</p><p>当日の 14 日じゃ、駄目かな？ 」</p><p>「 見上さんが よろしければ、当日でも。」</p><p>「 また 一緒に、食事でも どうかな？」</p><p>「 あ、はい。」</p><p>「 イタリアンのお店なんか、どう？」</p><p>「 はい。」</p><p>「 時間は 何時頃が 良いかな？」</p><p>「 私、14 日、丁度 休みの日なんです。</p><p>見上さんの都合の良い お時間で。」</p><p>「 了解。時間は 決まったら、また 連絡するよ。」</p><p>「 はい。では また。」</p><p>「 うん。また。」</p><p><br></p><p>ドキドキ ドキドキ、胸が 高鳴った。</p><p>14 日 当日に、お食事？</p><p>何を 着て行こう？</p><p>張り切って お洒落して行って、「 ごめんなさい 」と言われても ショックだし。…</p><p>くだけた感じというのも、失礼な感じもするし、私の気持ちも 伝わらないような気がする。…</p><p><br></p><p>佐藤さんの方から、お誘い？</p><p>こんなに 心躍るような事が、近年 あっただろうか？</p><p>佐藤さんとは、ホテルのディナーヴュッフェなんか 行きたい。</p><p>１人で ディナーヴュッフェなんて、寂しく感じる。</p><p>だが しかし、「 ホテル 」っていうのも、なんか意味ありげで。…</p><p>どこか 雰囲気が良くて 美味しいお店。…</p><p>あった！　早速 予約しておこう！</p><p><br></p><p><br></p><p><br></p><p><br></p><p><br></p>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12885739605.html</link>
<pubDate>Sun, 09 Feb 2025 11:50:19 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　⑥」</title>
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<![CDATA[ <p>「 嵐の予感 」⑥</p><p><br></p><p>「 今日のお勧めは、何かな？</p><p>女将さん、温かいものが 良いな。</p><p>外は 凄く 寒いよ。」</p><p>「 先生が 女性を連れてお見えなんて、ほんと びっくり！ だから、雪なんて 降るのかしら？</p><p>今日のお勧めはね、そうねぇ、おでん なんていかがかしら？</p><p>お嬢さんは、何が お好き？」</p><p>「 私、お嬢さんと言う年齢では。… 」</p><p>「 小麦ちゃん、ごめん、佐藤さん。</p><p>ここはね、仕入れによって 毎日 メニューが違うんだ。 結構 通ったけど、どれも 美味しいんだよ。」</p><p>「 俺は、大根と 卵と 牛すじと、う 〜 ん、蒟蒻と タコ。串に里芋が刺さっているやつ。」</p><p>「 私は、大根と 卵と 蒟蒻と 厚揚げと、その串に刺してあるタコを お願いします。」</p><p><br></p><p>「 佐藤さんは、お酒 飲めるの？」</p><p>「 えぇ、まぁ。… 」</p><p>「 じゃあ、再会を祝して、ちょっぴり 乾杯しない？　明日、法廷なんだ。</p><p>俺、基本的に、完璧に『 明日 休み！』ていう時と『 勝った時 』しか 飲まないんだ。</p><p>それと『 今日みたいに 嬉しい日 』かな？」</p><p>「 弁護士さん ですものね。」</p><p>「 佐藤さんは、何か 好きなお酒 あるかな？」</p><p>「 上善水如 」</p><p>「 へぇ 〜、そうなんだ。」</p><p>「 と言うより、あまり 日本酒には 詳しくなくて。…&nbsp; 初めて飲んだ日本酒が それだったんです。」</p><p>「 普段は 何を 飲んでいるの？」</p><p>「 ビール、缶チューハイ、赤ワインです。</p><p>あ、テーブルワインですよ。葡萄ジュースのような。スーパーに 売っています。</p><p>でも １番好きなのは、ブランディ ヘネシーのXO です。生のまま。ほんの少しですけどね。</p><p>ショートカクテルや 梅酒なんかも好きです。</p><p>そんなに沢山は 飲めないです。 眠くなるから。…</p><p>身体に悪いから、ハーブティーだったり、ホットミルクだったり、生姜湯だったりもします。」</p><p>「 そっか。…　お、来た 来た。」</p><p><br></p><p>「 上善水如、ですよ。</p><p>それから、おでんをどうぞ。」</p><p>綺麗に盛り付けられたおでんが 差し出された。</p><p>これが、串に刺してあるタコね。</p><p>里芋、人参、筍、タコ、の順番に 刺してある。</p><p>そういえば、おでんって、お野菜系 少ないかも。</p><p>「 佐藤さん、乾杯しよう。」</p><p>「 はい。」　私達は 小さなお猪口を 重ね合わせた。</p><p>おでんは、とても 美味しかった！</p><p>ちゃんと 出汁から取られた、スープの最後まで 飲み干したくなるような 繊細な味付けだった。</p><p>日本酒も美味しいが、濃い味付けで 誤魔化されたくない。</p><p>とろとろに煮えた 熱々の大根。</p><p>どれも ほんとに 美味しかった。</p><p><br></p><p>「 今日が 節分って、貴方がた ご存知？」</p><p>「 そう。今年は、２月 ２日。今日だ。」</p><p>「 ７種類の具材を入れた恵方巻。７種類というのは、七福神のことらしいですよ。</p><p>でもね、申し訳ない事に、新鮮なお刺身が入ったものだから、今年は 海鮮巻き。</p><p>先生には こちらの中位のサイズが お勧めかしら。</p><p>お嬢さんには、こちらのもう少し小さめが 良いかしら？」</p><p>「 佐藤さん、折角だから、頂こうよ。」</p><p>「 そうですね。」</p><p>「 西南西は、こちらの方角ですよ。」</p><p><br></p><p>私達は、向きを変えて、食べ始めた。</p><p>「 ねぇ、ねぇ、佐藤さん。</p><p>何をそんなに お願いしていたの？」</p><p>「 ごめんなさい。私、食べるの、遅いの。」</p><p>「 よく噛んで食べるのは、良い事だよ。</p><p>俺も 出来るだけ、よく咀嚼するようには してる。」</p><p><br></p><p>ほんとは、ずっと ずっと お祈りしてた。</p><p>今の幸せが 続きますように。</p><p>見上さんと、もっと 仲良くなれますように。…</p><p><br></p><p>佐藤さんと、もっと もっと 仲良くなれますように。…</p><p>それだけにした。お願い事なんてし出したら、キリがない。</p><p><br></p><p>最後に お抹茶が 出て来た。お干菓子も。</p><p>「 サービスですよ。また お越し下さいね。」</p><p><br></p><p>「 ねぇ、佐藤さん。七福神って 知ってる？」</p><p>「 えっと、弁財天女、戎様、大黒天、毘沙門天、布袋和尚。… それから。… ごめんなさい。</p><p>出て来ない。… 」</p><p>「 福禄寿、寿老人、だよ。」</p><p>「 福禄寿と寿老人は、道教から 来てるんですよね。で、布袋和尚だけが 実在の人物。」</p><p>「 そうなんだ。佐藤さんって、博学なんだね。」</p><p>「 いえ、いえ。… 」</p><p><br></p><p>女将は、２人を じっと 見ていた。</p><p>「 長いお付き合いなのかしら？</p><p>先生に お似合いだわ。</p><p>でも 先生が 酔うと、凄く難しいお話をし出す事は これから知る事に なりそうね。…&nbsp;</p><p>それから 先生が あんなに朗らかに笑う男性なんて、知らなかったわ。」</p><p>微笑ましい気持ちで いっぱいになった。</p><p>明日から、立春。</p><p>「 良い事が ありそう。」</p><p>みんな、そう 思っていた。</p>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12884902927.html</link>
<pubDate>Sun, 02 Feb 2025 21:58:21 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　⑤」</title>
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<![CDATA[ <p>「 嵐の予感 」⑤</p><p><br></p><p>もうすぐ、９時。…　ソワソワしていた。</p><p>なんと 雨が 本降りになって来た。</p><p>先程までは、小雨だったのに。…</p><p>彼が やって来た。時間は 丁度 ９時。</p><p>彼は コートを脱いで 入って来た。</p><p>びしょ濡れのコートを お店に入る前に、振り落としていた。</p><p>「 小麦ちゃん 」</p><p>「 コートを お預かりします。」</p><p>流石、BURBERRY。水滴は そんなに付いていなかった。</p><p>「 こちらへどうぞ。お茶でも いかがですか？」</p><p>店内奥の 座り心地が良さそうなソファに 案内した。</p><p>私は 奥に消えた。</p><p><br></p><p>改めて 店内を見回してみた。</p><p>高価そうな服が 多かった。</p><p>綺麗に陳列されており、何となくだが「 お手頃価格 」のような物も 多い気がした。</p><p><br></p><p>「 紅茶を お持ちしました。」</p><p>薄い黄色みがかったブルーに 金縁。</p><p>ティーポットに シュガーポットに クリーマー、それに ティーカップが 運ばれて来た。</p><p>「 ダージリンは、お好きですか？」</p><p>「 あぁ、ごめんね。あまり 紅茶には 詳しくないんだ。」</p><p>「 では とりあえず、ストレートを楽しまれては？」</p><p>彼女が 紅茶を注いでくれると、良い香りがした。</p><p>「 ほんとはですね、ダージリンとアールグレイとラプサンスーチョンを ３:２:１ の割合で 淹れているんですよ。</p><p>複雑な香りが しませんか？」</p><p>「 もう少し濃くいれて、ミルクをたっぷり入れるのも お勧めです。」</p><p>「 随分、詳しいんだね。」</p><p>彼女は 微笑んだ。</p><p>薔薇の銀のスプーンが 添えられていた。</p><p>胸元には 薔薇の形をしたダイヤ。</p><p>「 薔薇が 好きなんだね。」</p><p>ゴディバのチョコレートも 添えられていた。</p><p>「 この紅茶には、チョコレートが 合うんですよ。」</p><p>「 ありがとう。」</p><p>２人で 紅茶を飲みながら、チョコレートを食べた。</p><p>会話は ない。聞こえるのは 微かな 雨音。</p><p>２人共、たまに 目が合うと、逸らさず 見つめあった。</p><p>世界には、２人しかいないかのように。…</p><p><br></p><p>「 見上さん、お仕事のお話とは？」</p><p>そう言って「 小麦ちゃん 」が 名刺を差し出した。</p><p>このお店のオーナーで、「 佐藤 由美 」と書かれてあった。</p><p>「 小麦ちゃんは、このお店のオーナー だったんだね。</p><p>いや、ごめん。佐藤さん。」</p><p>「 見えないでしょ？」そう言って、小麦ちゃんが 朗らかに 笑った。</p><p>「 で、ご要件は？」</p><p>「 ごめん。ほんとは 仕事の話じゃないんだ。</p><p>口実が 見つからなくて。… 」</p><p>「 単刀直入に言うけど、俺、独身なんだ。」</p><p>「 え？ でも 以前 山で会った時には、ゴールドの指輪を 左手の薬指に。… 」</p><p>と見つめたが、今日は 嵌めておらず、トゥールビヨンの青い時計が、キラリと 輝いただけだった。</p><p>「 妻は、６年前 だったかな？ 他界したんだ。」</p><p>「 え？ そう。そうだったのね。</p><p>でも 愛していらしたんでしょう？</p><p>未だに 結婚指輪を嵌めてるなんて、素敵。」</p><p>「 今も 愛しているよ。</p><p>結婚なんて、２度としないと思ってた。</p><p>君に 会うまでは。」</p><p>彼の真剣な眼差しから、目を背ける事が 出来なかった。</p><p>「 吸い込まれそう。… 」</p><p>どれくらいの間、見つめ合っていたんだろう。</p><p>時間は 存在しなかった。</p><p>それを 引き裂いたのは、彼のお腹の音だった。</p><p>２人共、ちょっと吹き出して笑い出したら、笑いが 止まらなくなった。</p><p>「 佐藤さん、お腹空いてない？</p><p>一緒に 食事でも どう？」</p><p>「 そうね。お食事 しましょう。</p><p>ちょっとだけ 待っててね。」</p><p><br></p><p>外は 小雨に 変わっていた。</p><p>近い内に、雪が降るらしい。</p><p>外は 寒かった。</p><p>外に出る前に、彼に BURBERRYの黒いコートを着せた。</p><p>私はと言うと、ベージュ色のロングコートに ピンク色のマフラー、それに ヴィトンのバッグ。</p><p><br></p><p>「 何が 食べたい？」</p><p>「 見上さんは？」</p><p>「 寒いから、温かいものが 良いかな。…</p><p>洋食 , 和食 , 中華、何処が良い？」</p><p>「 出来たら、和食。」</p><p>「 お、良いね。よく行くお店があるんだけど、色々な種類が あるんだよ。</p><p>どうかな？」</p><p>「 はい。」　本当は 彼と一緒なら、何処でも良かった。</p><p>ラーメンでも、うどんでも、パスタでも。…</p><p><br></p><p>その小料理屋のようなお店の扉を 開けた。</p><p>こじんまりとしているが、どこか 品のあるお店だった。</p><p>おいくつくらいだろう？</p><p>品の良さそうな女将が、声をかけた。</p><p>「 あら、いらっしゃい。先生。</p><p>まぁ 女性をお連れなんて、初めてね。」</p><p>「 和食が食べたくなったら、いつも ここに来るんだ。」</p><p>見上さんは、そう言って 微笑んだ。</p>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12884700506.html</link>
<pubDate>Sat, 01 Feb 2025 13:42:08 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　④」</title>
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<![CDATA[ <p>「 嵐の予感 」④</p><p><br></p><p>ほんとは、彼と話がしたかった。</p><p>だけど、「 既婚者 」だという事が 頭を過った。</p><p>私は 慌てて 鍵を取り出し、店の中に 入った。</p><p><br></p><p>「 もう この CHANEL のバッグも、古くなって来たな 」と思った。</p><p>CHANELのバッグは、２つ。</p><p>この黒いバッグと ベージュ色のバッグ。</p><p>特に この黒いバッグは、お店を始めた頃から 持ち歩いている。</p><p>CHANEL のバッグは、働く女性の為に 作られたらしい。</p><p>革にステッチが入っているのは、革が 伸びない為。</p><p>紐にチェーンが付いているのは、簡単に 切れない為。</p><p>高価でも 所詮は 消耗品。</p><p>メンテナンスは、寿命を 長くしているに過ぎない。</p><p><br></p><p>「 小麦ちゃん。… 」</p><p>俺のことは、忘れてしまったのかな？ …</p><p>「 どうでも良い 」と思う程度の男 だったのか。</p><p>山で会って以来、ずっと 忘れられなかった。</p><p>もう一度、話がしたかった。</p><p>このお店で 働いているのか。…</p><p>暫く 見つめていたが、立ち去るしかなかった。</p><p>俺にも 仕事がある。</p><p><br></p><p>数日が 経っていた。</p><p>思い切って、お店の中に入った。</p><p>「 いらっしゃいませ。」</p><p>小麦ちゃんが 振り向いた。</p><p>驚いた目をしていた。</p><p>「 何か お探しですか？」 と微かに 微笑んだ。</p><p><br></p><p>彼女は 少々 丈が短め、少々 ワイドな黒いパンツスーツを来ていた。</p><p>黒いパンプス。</p><p>胸元には ベージュ色で囲まれた薔薇のダイヤ。</p><p>時計の文字盤は、ピンクだった。</p><p>ゆっくりと歩きながら、こちらに やって来た。</p><p>「 お久しぶりですね。奥様に プレゼントですか？」</p><p>「 いや。その事で 君と話がしたいんだ。」</p><p>名刺を取り出し、渡した。</p><p>「 見上 高行 様。」</p><p>彼女は そう読んだ。「 みかみ たかゆき さん 」</p><p>「 それは ちょっと 困ります。</p><p>大変 申し訳ありませんが、お断りします。」</p><p>と言って 丁寧に お辞儀をした。</p><p>「 仕事の話なんだ。ほんの数分、君の時間を 僕にくれないか？」</p><p>彼女は 暫く 考えるように、２時の方向を見ていた。</p><p>「 お仕事のお話。… お店が 終わってからで良いでしょうか？」</p><p>「 大体 21:00 頃に なりますけど。… 」</p><p>ちょっと 困ったような表情を していた。</p><p>「 構わないよ。 その頃、また来るよ。」</p><p>「 そうですか。では お待ちしております。」</p><p>そう言って、彼女が 微笑んだ。</p><p>あの山で 出会った時の「 小麦ちゃん 」の笑顔だった。</p>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12884688325.html</link>
<pubDate>Sat, 01 Feb 2025 12:22:29 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　③」</title>
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<![CDATA[ <div>「 嵐の予感 」③</div><div><br></div><div>「 ただいま。」</div><div>自宅のドアを開け、部屋に入って そう 呟いた。</div><div>妻は 数年前に 事故で他界していた。</div><div>返事があるはずもない。</div><div>左手に嵌めてある ゴールドの指輪を 外した。</div><div>「 カチッ 」と音がなった。</div><div>妻の位牌に 話しかけた。</div><div>「 山で ある女性に出会ったよ。</div><div>小麦ちゃんって、言うんだ。</div><div>連絡先も 本名も 知らない。</div><div>だけど、君と出会った時と同じくらい 胸を閉め付けられた。</div><div>笑うだろ？」</div><div>そう言って、彼は そのまま 立ち上がった。</div><div><br></div><div>「 ただいま。」</div><div>私は、誰もいない空間に 呟いた。</div><div>「 はぁ 〜、疲れた。… 」</div><div>彼のことが 忘れられない。</div><div>連絡先くらい、交換すれば良かったのだろうか？</div><div>でも、既婚者だ。</div><div>既婚者と連絡を取り合うのも、おかしな話ではないか？</div><div>素敵な夢を見た、とでも思っておこう。</div><div>私は、バスルームに向かった。</div><div>明日は、お休みだ。</div><div>いや、出勤しよう。</div><div>私のお店なのだ。</div><div>休んでいられない。</div><div>スタッフは、数名。</div><div>そんなに 大きいお店ではない。</div><div>ブティックを経営するようになって、数年経つ。</div><div>お蔭さまで、まぁまぁ 繁盛している。</div><div>場所が 良いのだろうか？</div><div>大通りに面している。</div><div>人通りは そんなに 多くはない。</div><div><br></div><div>今日は、どんな服にしようか？</div><div>何となく、赤いワンピースが 目に入った。</div><div>細くて黒いベルトをしよう。</div><div>ゆるりとした七分丈のワンピースに、黒のベルト。</div><div>首飾りは、ダイヤ。</div><div>時計は、ゴールドの入ったこれにしよう。</div><div>私のお気に入り。</div><div>足元は？</div><div>黒いパンプス。裏側が 赤い。</div><div>ヒールの高さは、９cm。</div><div>バッグは、黒い CHANEL。</div><div>私は、やや長めの緩やかにウェーブした髪の毛を撫でた。</div><div>彼が、撫でてくれた髪の毛。</div><div>うっすらと 記憶の中にある。</div><div>もう 会う事のない人。</div><div>また あの山に行ったら、会えるだろうか？</div><div>そんな事を考えながら、家を出た。</div><div><br></div><div>スタイルの良い女性が歩いて来る。</div><div>赤いワンピースに、黒い靴。</div><div>え？&nbsp; 小麦ちゃん？</div><div>多少 化粧をしているが、目が 小麦ちゃんだ。</div><div>目は 誤魔化せない。</div><div>「 小麦ちゃん！」</div><div>小麦ちゃんが、立ち止まった。</div><div>大きく見開かれた目は、間違いなく 小麦ちゃんだった。</div><div><br></div><div>「 え？」「 嘘でしょ？」</div><div>時間が、止まってしまった。</div><div>彼が 歩いて来た。</div><div>まさか、こんな所で 出会うとは。…</div><div>吸い込まれそうな瞳は、間違いなく彼だった。</div><div><br></div>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12824538273.html</link>
<pubDate>Sat, 14 Oct 2023 21:59:53 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感　②」</title>
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<![CDATA[ <div>「 嵐の予感 」②</div><div><br></div><div>山小屋に 明かりが指し始めていた。</div><div>どうやら 俺達は、一晩 乗り越えたらしい。</div><div>「 うさぎちゃん 」は、まだ スヤスヤと眠っていた。</div><div>起こさないように、そっと 起き上がった。</div><div>眠っている彼女を マジマジと見つめた。</div><div>&nbsp;本当に この女性は いくつなのだろうか？</div><div>化粧もあまりしていない。</div><div>特徴と言えば、眉毛と唇だ。</div><div>スッとした 美しい眉毛をしている。</div><div>そして 唇が ふっくらとしていた。</div><div>いけないとは思いつつも、そっと 髪の毛を撫でてしまった。</div><div>「 う 〜 ん … 」</div><div>うさぎちゃんを 起こしてしまったようだ。</div><div>止めておけば良かった。…</div><div>彼女は、目を擦りながら パチパチとさせた。</div><div>「 子供のようだ。」と思った。</div><div><br></div><div>「 小麦ちゃん、おはよう。」</div><div>「 うんっと、えっと、おはようございます。」</div><div>彼女は そろそろとゆっくり 起き上がった。</div><div>頭が まだ 回転していないのだろう。</div><div>寝ぼけまなこで、彼女が にっこりと笑った。</div><div>「 可愛らしい。」と思った。</div><div>前歯が２本、ビーバーの用に大きくて、歯並びが良かった。</div><div>こちらも つられて笑ってしまった。</div><div><br></div><div>私は、温もりの中で 眠っていたらしい。</div><div>寒くてたまらなかったが、とても 温かかった。</div><div>熱い体温を感じていた。</div><div>私に 安心感を与えてくれる人、彼は そんな男性だった。</div><div>美しいのは、キラリと光る瞳だけではなかった。</div><div>彼の歯並びもまた、美しかった。</div><div>非の打ちどころがない男性。</div><div>数多の女性を引き寄せて来たに違いない。</div><div>それに、既婚者。</div><div>奥様が 羨ましかった。</div><div>きっと、奥様は 美人で、家庭的な女性なのだろう、そんな気がした。</div><div><br></div><div>「 お天気が回復して、良かったですね。」</div><div>「 ほら、朝日が 顔を出しているよ。」</div><div>２人で 外に出てみた。</div><div>昨日の嵐が 嘘のように、辺り一面 キラキラと輝いていた。</div><div>寒さは 変わらなかったが、２人共 心の中は 温かかった。</div><div>何も 言葉を交わさずとも、２人共 瞳を見ているだけで、会話が出来るようだった。</div><div>遠い昔 どこかで出逢ったような、随分 昔から知っているような、そんな気持ちにさせられた。</div><div>「 忘れられない。」</div><div>２人共、そう思っていた。</div><div><br></div><div>「 下山するの？</div><div>それとも 山頂を目指すの？」</div><div>「 下山します。</div><div>また 出直します。</div><div>そもそも ここが何処か解らない！」</div><div>彼女が 笑った。</div><div>「 俺も １度、下りるよ。</div><div>また 来る事にする。」</div><div>「 一緒に 下りない？」</div><div>「 はい。」</div><div>私は、彼に 苺の飴をあげた。</div><div>彼は、私に チョコレートをくれた。</div><div>私達は、山を下り始めた。</div><div>彼は、地図と羅針盤を見ながら 道案内してくれた。</div><div>本当に この男性がいてくれて良かった。</div><div>私 １人で 下山出来たかどうか。…</div><div>逞しく 頼もしい 男性だった。</div><div>本当に 奥様が 羨ましい。</div><div>ただ 付いて行けば 良いのだから。</div><div>彼には、絶対的な安心感がある。</div><div>そんな男性だった。</div><div><br></div><div>途中 １度だけ 手を繋いだ。</div><div>私が すっ転びそうだったからだ。</div><div>彼の手は 大きくて 力強かった。</div><div>ずっと 握り締めていたかった。</div><div>彼は、無言のまま 私の手を握り締めて、私を 安全な場所へと 誘ってくれた。</div><div><br></div><div>彼女の手は、小さかった。</div><div>本当に 子供のようだった。</div><div>背丈は 普通だが、スラリとしていた。</div><div>相当 着込んでいるとは思うのだが、実際は どうなのだろう？</div><div>やはり ほっそりしていそうだ。</div><div>どこか、危な気なところがあった。</div><div>昨日の抱き締めていた感触を、思い出していた。</div><div>本当は、ずっと 抱き締めていたかった。</div><div>そして、この手も ずっと握っていたかった。</div>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12824537858.html</link>
<pubDate>Sat, 14 Oct 2023 21:57:00 +0900</pubDate>
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<title>「 嵐の予感 」</title>
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<![CDATA[ <div>「 嵐の予感 」</div><div><br></div><div>私は、山小屋の中で、１人 震えていた。</div><div>寒い。隙間風が ビュー ビュー 音を鳴らしながら、吹き抜けて行く。</div><div>ガタン、ガタンと外で音がする。</div><div>雨も降り出した。</div><div>屋根も完全ではないのか、雨粒が落ちて来た。</div><div>こんなはずではなかったのに。…</div><div>今頃は、山頂に着いているはずだった。</div><div>道に迷い、更に 天気まで悪くなるとは。</div><div>食料も 充分に用意していなかった。</div><div>想定外。誰にでも 起こりうる事だ。</div><div>私は、諦めて ヤカンに水を入れた。</div><div>どう考えても、煮沸しないといけないのではないだろうか？</div><div>コンロのスイッチを回してみた。</div><div>カチッ、カチッ。</div><div>全て から回り。ここは、ガスも通っていないのか。</div><div>付かない。</div><div>火も 使えないなんて。</div><div>ツイテいない私。</div><div>私は、諦めて パンのかけらを食べ始めた。</div><div>お水が 氷のよう。</div><div>上手く 飲み込めなかった。</div><div><br></div><div>その時、ある男性が 扉を一気に開けた。</div><div>私は、喉が詰まりそうだった。</div><div>鍵はかけていたはず。</div><div>どうやって、こじ開けたの？</div><div>彼の方も びっくりしていた。</div><div>人がいるとは、思っていなかったのだろう。</div><div>ここは、電気も通っていないのだから。</div><div>彼と目があった。</div><div>キラリと光る 美しい瞳をしていた。</div><div>薄暗い中でも、それは解った。</div><div>背は高く、体格も良い。</div><div>だが、不思議なことに、怖いとは思わなかった。</div><div>「 君も 道に迷ったの？」</div><div>彼は ズブ濡れだった。</div><div>「 えぇ。… 」</div><div>上着を脱ぎながら、彼は 呟いた。</div><div>「 ツイテないな。」</div><div>同感。</div><div>彼は、山登りには 長けているらしい。</div><div>どうって事ないさ、と言わんばかりのようだった。</div><div>美しい 彫り立ちの深い顔。</div><div>いつかどこかの美術館で観た、ギリシャ神話にでも出て来そうな顔だった。</div><div>スッとした鼻筋。</div><div>横顔も 美しかった。</div><div><br></div><div>「 寒いだろうに。」</div><div>彼は、濡れていない室内にある小枝を集め始めた。</div><div>そして、器用にも 火を付けた。</div><div>パチパチと 火が灯った。</div><div>再び 瞳があった。</div><div>「 吸い込まれそう。 」</div><div>私は、そう思った。</div><div>彼も ジッと私を見つめていた。</div><div>２人共、瞬きひとつしなかった。</div><div>キラリと光るのは、瞳だけではなかった。</div><div>彼の左側の薬指には、ゴールドの指輪が光っていた。</div><div>既婚者。</div><div>私は、安心した。</div><div>既婚者と お遊びするつもりは、ない。</div><div>この男性もまた、女には不自由していない とでも言わんばかりに、襲って来そうな感じは 微塵も感じられなかった。</div><div><br></div><div>「 嵐が 来そうだ。</div><div>俺達、協力し合わないか？」</div><div>彼は、そう言った。</div><div>願ったり叶ったり。</div><div>「 えぇ、お願いします。」</div><div>「 君のこと、なんて 呼んだら良いのかな？」</div><div>「 小麦。…」</div><div>「 小麦ちゃん？」</div><div>彼は、朗らかに 笑った。</div><div>「 何で、小麦なの？」</div><div>自分でも、解らない。</div><div>単に パンを食べていたからだ。</div><div>「 まぁ、良いけど。</div><div>じゃあ、俺は、ガーリックにしようかな？</div><div>ガーリックトースト、好きなんだ。」</div><div>そう言って、彼は、微笑んだ。</div><div><br></div><div>「 で、小麦ちゃん。食料は、どれだけあるの？」</div><div>「 えっと、パンとクラッカーとお肉の缶詰と苺の飴です。」</div><div>「 それだけ？」</div><div>「 俺は、クッキーとアルファ米。それも数種類。</div><div>後は お水にチョコレートだよ。」</div><div>「 お互いに 分け合って、乗り越えないか？」</div><div>「 はい。」</div><div>「 あと、これ。カイロだよ。寒いだろ？」</div><div>彼は、いくつか カイロをくれた。</div><div>有り難い。</div><div>「 なんか 段々 酷くならないか？」</div><div>時計は、６時を指していた。</div><div>もう 外は 暗闇だった。</div><div><br></div><div>２人で 食べ物を分け合って食べた。</div><div>彼は、男らしい手をしていた。</div><div>そして、育ちが良いのだろう、食べ方が 彼の顔立ちと同じく 綺麗だった。</div><div>私達は １時間以上待って、冷たいお米を食べた。</div><div>何か 温かい飲み物が欲しかった。</div><div>彼は、察したように、</div><div>「 カイロを胃とお腹に貼ると良いよ。」と言った。</div><div>私は 言われた通りにした。</div><div>温かかった。</div><div>だが、この氷付きそうな寒さだけは、どうしようもなかった。</div><div>彼は ゆっくりと立ち上がると、私の横に座った。</div><div>「 側に居る方が、暖かいだろ？</div><div>それに、この火 その内消えるよ。</div><div>朝になる迄、どうにか 乗り越えないと。」</div><div>確かに。</div><div>氷付きそうになりながらも、眠たかった。</div><div>これでも、朝早かったのだ。</div><div>彼も 眠そうだった。</div><div>「 少し、横にならないか？」</div><div>彼は、そっと 私を抱き締めた。</div><div>彼の口から、苺の香りがした。</div><div>きっと 私の口からは、チョコレートの香りがしているはずだ。</div><div>だけど、そんな事は どうでも良かった。</div><div>彼の温もりの中で、眠りに落ちた。</div><div><br></div><div>この女性は、一体 いくつなのだろうか？</div><div>年齢不詳である。</div><div>若くは、ない。</div><div>「 小麦ちゃん。」</div><div>小麦ちゃんと言うより、うさぎちゃんって感じだ。</div><div>思わず、笑みが溢れた。</div><div>「 男は みんな、狼だ！」と教えられたりしなかったのか。</div><div>よくも、知らない男の腕の中で、スヤスヤと眠れたもんだ。</div><div>だが 手を出す気には、なれなかった。</div><div>むしろ、守ってあげたいと思った。</div><div>「 うさぎちゃん 」が 寒くないように、眠りから覚めないように、そっと強く抱き締めた。</div>
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<link>https://ameblo.jp/ougonhime-beni/entry-12824537358.html</link>
<pubDate>Sat, 14 Oct 2023 21:53:21 +0900</pubDate>
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