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<title>赤いケツの緑のサルの気ままなブログ</title>
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<description>日々を気ままにつづる</description>
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<title>胃カメラへ行く</title>
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<![CDATA[ <br>胃カメラ<br><br><br>自分には一生無縁だと思われていたモノの一つである。<br><br><br>去年の９月、突然の胃痛に襲われ近所にある行きつけの薬局へ助けを求め飛び込んだ。<br>何か事あるごとにその薬局へ行く為、いつも自分専属の相談役(勝手に思っている)となっている薬剤師から『またコイツ来たよ』といわんばかりの形相で「今日はどうされましたか？」とすぐさま声をかけられた。<br><br>いつも薬を求めてこの薬局へ行くと最終的には「う～ん。あんまり酷い様だったら病院へ行って下さいね」というお達しを受ける。しかし自分は病院が嫌いなのだ。なるべくなら行きたくない。いつも限界まで痛みを我慢し、もうダメだと思った所で薬局へ行き、薬で治るものなら治したいとささやかに願う。その為、自宅にて痛みに耐える姿を披露する度「どこか悪いんじゃないのか。病院で精密検査をしてもらった方がいい。まぁ、頭は元から悪いがな。」といった憎まれ口を父親からたたかれるがオマエの子である。<br><br>胃を押さえつつ「今日は胃が痛い」とだけ薬剤師に伝えると棚に並べられた数種類の胃薬を数点手に取り効能等の説明をしてくれていたが『ヤクぅ～、ヤクをくれぇ～！は‥はや‥‥く‥』という自分の心と闘いながらも必死に「あ、そ‥それにします。それを下さい‥。」と声を振り絞り、何でもいいから早くくれと効能うんぬんの話を全く聞かないまま胃薬購入に至った。<br><br>『これでやっと救われる‥』<br><br>そんな思いを抱きつつ自宅へと飛んで帰り、さっそく薬をほおばった。<br>しばらくすると効いてきたような効いてきてないような、痛いような痛くないようなという良く分からない感覚になった為、とりあえず悪化阻止成功に安堵しそのまま一日を終えた。<br><br><br>次の日、胃痛とダルさで目が覚めた。胃痛が完全復活した上に40度近い熱がある。<br>『何だか自分の体はヤバい事になっているんじゃ‥』<br>胃の激痛と寒いんだか暑いんだか訳の分からないコンディションで視界もおぼろげに車を運転し、胃痛と発熱を引き連れ最終手段の病院へと向かった。<br>緊急外来は意外と空いていた為すぐにお呼びがかかりフラフラと個室へ入って行くと、中には女医と研修生がおり「胃が痛くて頭もガンガンする。熱もあって食欲が全くないんです」と訴える自分を見ながらニコニコとしていた。その笑顔につられている場合ではないと思いつつも、ひきつった不気味な笑みをヘラヘラと浮かべる自分がいた。<br>「胃を診てみましょう」という女医さんの提案で、超音波検査と念のために血液・尿検査をしたがドコにも異常は無かった。「とにかく胃がヤバいかも。胃痛がハンパじゃないんです」と、頭の中が胃痛ではちきれそうな自分の申告の後「風邪ですね。胃痛はストレスからくるモノかもしれません。胃カメラ飲んでみましょうかね？」<br>‥という経緯により、人生初となる胃カメラの予約を入れたのである。<br><br>胃カメラは希望者殺到という事で、実地日は２週間後となった。<br>『人気あるなぁ、胃カメラ。そんなにいいモノなのかなぁー。』と、期待で胸をワクワクと膨らませながら２週間後に控えた胃カメラ日まで待つ事にした。<br>その間職場では「胃カメラの予約をした」と同僚に触れて回った。<br>『胃カメラの予約』と言う事で何だか大人チックな気分になり『胃カメラを飲む事はカッコいい』という、ドコからきたものなのか分からない錯覚に陥った。<br>昼休みの話題は胃カメラに集中し胃カメラ談義で持ち切りとなった。それによって「胃カメラは毎月１回飲んでいる」「先生によってスムーズにいくかいかないかってのが決まる」「一番最初にとても太い注射をする」という胃カメラ経験者の声を聞く事も出来たが「あれは本当に嫌だった。画面をまともに見る事も出来ず涙がこぼれてきたし吐きそうになって涎もでた。本当に辛かった」やら「何回もやっているからもう慣れた。でも初めての時もそんなに嫌な感じはしなかったと思う」といった話も出た為、結局はやってみないと分からないという結論に達した。<br><br><br>２週間が過ぎ、とうとう念願の胃カメラ日がやってきた。<br>前日の夜はヤボ用が入った為、飲み屋へ行きビールを２リットル程飲んだ。「明日は胃カメラがあるから飲み食いは８時５９分まで」と得意げに店のスタッフと相手に伝え、時計を確認しながらの飲みとなったが、９時以降は何も食べてはいけないという掟だけは守った。<br>だが２日酔いか、気持ちが悪い。胃カメラを飲む前から吐きそうである。このままではたぶん吐く。何も滞在していないカラッポの胃から何かが出るかもしれない。飲まなきゃよかったと後悔しながら病院へと向かい、到着してからすぐに問診を終え胃カメラの部屋へと案内された。<br>外の待合室に腰を掛け、シーンと静まるその場所で逆流する胃液と闘っていると、すぐ真横の出入り口から目に涙を溜めながらハンカチで口を押さえる若い女性が出てきた。<br>『あぁ。涙と涎が出たという話を聞いたっけなぁ。本当に出るんだなぁ。』などと同僚の体験談と実際に自分の目で見る状況が一致した事に感動していると、引き続き年配の男性が凛とした姿で颯爽と出てきた。その姿を見て『平気な人も居るんだなぁ。自分も案外平気だったりして。フフフッ。』などと強い自分を想像しながらニヤリとし平静を装ったりもしていた。その後、胃カメラを終えた人々が続々と出て来る中『平気ではなさそう』な人の割合が多いという統計が出た。『とりあえず涎はさておき人前で涙は流さないというモットーだけは貫こう』というくだらない誓いを立てているところへ名前を呼ばれ中へと入った。<br><br>「まずはソコにあるモノを飲んで下さい」<br>白い紙コップを笑顔で指さされたが、これは一体何なのか。<br>しばらく見つめていると「胃を綺麗にする飲み物です」と伝えられた為、「これは一気ですか？」「はい。一気です」と、英語の教科書に出てくるような会話をした後、隣の部屋へと案内された。<br>その部屋には３人掛け程の真っ白な長イスが縦に７つ設置されており、胃カメラ待ちの人々がチラホラと疎らに座っていた。腕組みをしながらジッとする人、背もたれに寄り掛かりながら寝る人、本を読む人等で会話の一切ない静寂な空気が漂っていた。<br>こういう雰囲気いいなぁなどと思いつつ腰を掛けると、前方のガラスケースが視界に入った。<br>そのガラスケースは床から天井までのとてつもなくでかいケースであり、さまざまな胃カメラらしきものが展示されていた。コタツコード程のモノから電線やガス管程のいろいろな太さの黒いコードが上から下までだらんと垂れ下がり、横１列に綺麗に並べられ、その各々の先端には透明のレンズらしきものがついていた。<br><br><br>『思っていたより太い』<br><br><br>ガラスケースによって不安が生まれた。もう不安の何者でもない。不安で逃げだしたい。<br>あんなモノがこれから体内に潜入するというのに、ここに居る人々は何故こんなにも冷静なのか。本を読んでいる場合ではない。おまけに寝ている場合でもない。いや、もしかしたら恐怖で失神しているのかも‥などと余計なお世話な上にいらぬ心配をし、数分前に「いいなぁ」と感じた室内の静けさで不安はＭＡＸに達した。<br>どうにか不安だけは拭い消したい。胃カメラだと思うから不安なのだ。<br>『あの黒くて長いのはうどん。ここはいま巷で有名なうどん屋で、あれを１本飲みこむという事は選ばれし者に与えられた特権。ここに居る人々は、そのうどん屋で生産されている幻の１本を幸運にも食べる事の出来る強運の持ち主』<br><br>いま自分の居る場所はうどん屋だと思う事にした。<br>自分をごまかす為に作られたバカバカしい妄想と分かりつつ、そう思う内に段々と自分に洗脳され「早く食べたい」と思うようになった。『黒いうどんはどんな味がするのか。長過ぎて飲みこめなかったら途中でちぎれちゃうかも』<br>妄想も危ない域に達した瞬間、自分の名前を呼ぶ声に気がついた。<br><br>『とうとうきた。幻のうどんを食べるこの時が！』<br><br><br>今思うと、自分は本当に追い詰められていた。<br>自分で自分を洗脳するという危険な思考。<br>自分で自分を騙し自分自身が騙されているのだから罪にはならないが何だか危ない。<br><br>名前を呼ぶ声のする個室へ入ると「それを飲んで横になって下さい」と指示が下された。<br>『これは、うどんの味がより分かるよう味覚を覚醒させる飲み物。こだわりを持った頑固オヤジの店か。フフッ』などと、未だうどん屋にこだわる自分に「それは喉を麻痺させる薬です。飲んだ後、喉が麻痺するので感覚が無くなります。しばらく気持ち悪いですが我慢して下さいね」と医者が言った。<br><br>『うどんの味が分からなくなっちゃうなぁ。』<br><br><br>もう潔く降参したい。自分を騙すのはもう限界にきた。でもうどんで貫き通したい。<br>しかし喉の異様な感覚により、一気に現実世界へと戻った。感覚が無いというよりも自分の喉がドコへいったか分からない。喉のあった場所には何か別のモノが組みかえられたという奇妙な感覚に陥り『これから胃カメラ』という不安と恐怖が再び襲ってきた。横になった枕元には注射器があり、この注射の事かと同僚の話を思い出した。<br><br>「それではいきますよー。口開けてー」<br><br>恐る恐る口を開けると黒い物体がズブブッ！と口内へ侵入した。<br>「喉通りますよー。ちょっと気持ち悪くなると思うけど一瞬だけだから我慢して下さいねぇー」<br>麻痺はしているものの喉にググッという鈍い感触がある。ドアに指を挟んでジ～ンとした直後に触ると触っている感覚はないのに若干感触がある。といった感じに似ている。<br>「はいっ。鼻で息をして下さいねー」<br>息がうまく出来ない。喉を封じられた事により、鼻呼吸の仕方やら息を吸ったりはいたりのタイミングがよく分からない。<br>「はいっ。ここ過ぎると楽になるからねぇ～」<br>医者のその掛け声と共に、喉から自然と嗚咽が出た。<br><br><br>「ウエッ！オぇぇぇぇぇぇぇっ！！！！！！！！！！」<br><br><br><br>自分は果たして何の生き物だったか。<br><br>こんな奇声、普段出せと言われても出せない。今まで聞いた事もない自分の奇声に驚きつつ、腹と目頭に力が入ったせいか涙が滝のように流れ、そして涎も流れた。<br>その後「はい。もう後は楽ですよ～」という医者の言葉に騙され、終始「ウェッ！オェェッッ！」やら、声にならない無言の嗚咽を繰り返しつつモニターに映る自分の胃と、胃カメラ先端にオプションとして付属されている洗浄機での胃やら他の臓器の洗浄模様を見つめながら、それに対し話しかける医者の言葉に頷いていた。<br>「ここにポリープが３つあります。でもこれは良性だから何ら問題無いので心配しなくて大丈夫ですよ～。」<br>そのポリープとやらを涙溢れた目でジッと見つめ、止まらぬオェッ！をどうしたら抑える事が出来るかという事で頭はいっぱいだった。<br>「はい。では、抜きますよー」<br>麻痺した喉をズルズルと管が横切る何とも言えない感触がしばらく続き、数分後、あんなに待ち遠しかった胃カメラからようやく解放されたのである。<br><br>ベッドに座り、半ば放心状態のまま耳と下半身以外の穴という穴から排出された体液にまみれた小汚い面をさらけ出しつつ医者の話に頷いていたが、鼻汁と涎が気になり何を伝えられたのか全く覚えていない。ただ、窮地にさらされている中での「ポリープが３つある」という言葉だけは覚えており、自らの体内にはポリープという未知な物体が潜んでいるという収穫を得た事に満足した。<br><br><br><br>胃カメラ<br><br><br>デビューはしたものの、もう２度とやりたくはないと思うモノの一つである。
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<link>https://ameblo.jp/panda-glory/entry-12941182857.html</link>
<pubDate>Wed, 15 Feb 2012 02:09:07 +0900</pubDate>
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<title>虫に悩まされる</title>
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<![CDATA[ 引越しの多い我が家は今の自宅で３軒目の住み家となる。<br><br>この世に生を受けてから高校３年の17年間を過ごした第１軒目の住居では、毎年夏から肌寒くなる時期の期間限定で虫達と共に過ごしてきた。体に暑さを感じる季節になると廊下では「待ってました！！！」と言わんばかりにアリがウヨウヨと大名行列を始め、時には台所や自室・茶の間にまで侵入していた。そして風呂場には毎晩のようにナメクジも出た。そのナメクジを素足で踏んだ時の「プチッ！」というフロ場に響いた音と足の裏の感触は未だ忘れられない。<br><br><br>高校３年の冬、そんな昆虫屋敷とおさらばする事となった。<br>新築を建てるという話が出たのだ。新しい自宅が出来るという嬉しさよりも先に「もう虫に悩まされる事がないんだっ！素晴らしい人生が待っているんだっ！！！」などと、虫とおさらば生活に胸を弾ませながら引越し作業をし、家が完成するまでの間しばらく祖父宅へと身を寄せ、その数ヵ月後、新たな人生(家)の扉を開いた。<br><br>それからは室内でドッキングしていた虫達と鉢合わせる事のない、恐怖とは無縁の生活を過ごしていた。まだあどけない小学生の頃、一人黙々と廊下のアリをほうきで掃いては捨てていた時の事を思い出すと、虫と関係が切れた解放感が何よりも嬉しく「今年の夏もいい夏だったなぁー」などと、夏が来る度に体全体では表現しきれない程の快適さに喜びを噛みしめていた。<br>高校卒業と同時に専門学校へ通うため、数年間ほど自宅から500キロ離れた地で一人暮らしをしていた事もあったが快適な実家を好み、しょっちゅう帰省していた為「また帰ってきたの？」などと煙たがられていた。そしてまた数年後には一人暮らしを強制的に終えて地元へ戻り、ヒマさえあれば部屋の模様替えをし、それが一つの趣味と化していた。真夜中になると突然部屋掃除をしたくなるという衝動に駆られる時もあり、夜行性である自分はシラジラと夜が明けるまで部屋の模様替えをしていたという事も度々あった。<br><br><br>だが、そんな極楽生活も７年で幕を下ろす事となった。父の経営している会社が倒産したのだ。<br>『父さんの会社が倒産した』とはこの事である。<br>建てた新築が担保に入っていたため差し押さえになり次の住み家を探さなくてはならなくなったが、数日後、一軒家を借りられるという話が舞い込みすぐに引越しとなった。<br>そしてまたしても風呂場や廊下にアリが出た。<br>ここでもまた夏には虫と格闘の日々を過ごし、１年半後には居住人数と間取りの関係から許容範囲を超えるという関係で再び引越しが決まった。<br><br><br>今度は築80年の２階建て住宅。<br>数十年空家になっていた事もあり『何だか嫌な予感がする』と思いながらも部屋数７DKという広さと爆発的に格安で借りられるという話にそそられ、早く落ち着きたいという全員の気持ちも一致し「いいじゃん。いいじゃん」という安返事から即決で話が進んだ。<br><br>１年目は何事も無く平穏な日々が過ぎた。<br>「なんだ。大丈夫じゃん！良かった良かった！」等と、のんべんだらりと日々が過ぎた２年目の夏、それは突然やってきた。<br>２階の自室カーペットでゲジゲジを発見したのだ。<br><br>その日はちょうど年に数回行う布団干しをした事もあり「あらま。布団についたまま取り込んじゃったかな？」などと大して気にもせずベランダからゲジゲジを放り投げた。<br><br>次の日、姉が部屋から突如フラッと出てきた。<br>何かあったのかと問うと「部屋に変なのが居た・・」とボソッとつぶやきながら外へ出ていった為「気味の悪い人だねぇ」などと言いながら姉の後ろ姿を見送ると、数秒後、姉が再び戻り「足がいっぱいついた変な長い虫が居たから外へ捨てに行ってきた‥」と、捨て台詞を吐きながら部屋へと戻って行った。<br><br><br>出たのだ。<br><br><br>姉の部屋にもゲジ男だかゲジ美だかが出たのだ。<br>『今度はゲジ男(美)か・・』と、今まで悩まされた事のない新たな同居人の出現に対し一抹の不安はあったものの『そんなにしょっちゅう出るものでもないかも』と勝手な憶測をし、大して気にも留めなかった。<br><br><br>それから数日経ったある日、居間でグダグダと横になりながらテレビを見ていた時に事件はおきた。<br>『何だか足首がモゾモゾする』という、気持ちいいんだか気持ち悪いんだかよく分からない感覚に襲われフト足首を触ってみた。それと同時に手のひらで何かが『クチャッ』と音をたてた。<br>視線を足首へ向け急いで飛び起き凝視してみると、ほんのりとヒデブしたゲジゲジがクネクネと身を悶えながら踊っていた。<br>その様はまるで忘年会時に腹踊りをしている酔っ払いか、扇子をフリフリするボディコン女のようであった。もしかしたらそれ以上の舞いだったかもしれない。<br>『これはヤバイ』とさすがに危機を感じ、何気なくカーペットをめくると新たな仲間が優雅にクネクネと踊りを披露していた。<br>急いで2階へ駆け上がり姉に伝えると「もういっぱい出てるよ」と平然とした態度であった為、一人熱くなっている事が何だかバカバカしく思い「そっか」とだけ返した。<br>だがやっぱりヤバイ。<br>このままではダラダラする事さえ出来なくなってしまう。<br><br>なぜ室内に居るのにも関わらずこんなにも虫達と対面しなくてはならないのか。<br>おまけに室内には虫達が出現するものの、庭やベランダではあまり見ないという皮肉さ。<br>一生、虫生活とは縁が切れないのであろうか。<br>こうなったら姉のように開き直るしかないのかもしれない。<br><br><br>その後、夜中に便所へ行った際にもゲジ男(美)が壁を歩いているのを発見したため一瞬にして目が覚めた事により、半分覚醒しながらも急いで用を足したり、足元にも注意するようになった。少し離れたカーペットの上で黒い物体を発見したなんて時には恐る恐る近づいて行き、ただのゴミだと知ってホッとするという、人生において全く意味のない行動もとるようになった。<br>このゲジ男(美)以外にも洗面所では夜中の２時になると必ず出没するという、時間に律儀なカマドウマも出るようになった。<br><br><br>去年の夏も虫と共に過ごし、また今年の夏もたぶん同居人と化すであろう虫達。<br>『家賃さえ払ってくれればなぁ』などとくだらない思いを抱く今日この頃である。<br><br><br><br><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/panda-glory/entry-12941182853.html</link>
<pubDate>Fri, 07 Jan 2011 23:29:14 +0900</pubDate>
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<title>あと</title>
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<![CDATA[ 「あと○○だったら‥」という事がある。<br>「あと１円あったらちょっきり払えた」「あと１分あれば時間に余裕があった」など、中には自業自得な行いによってそのものの『不足』を悔やむ事があったりする。<br><br><br>その日もギリギリの時間猶予で出勤の為自宅を出発し、いつもの通勤経路を「ヤバイヤバイ」と思いながら車を走らせていた。遅刻したくないのに遅刻しそうな時間帯に家を出るのが生活リズムとなっていたのだ。それでも遅刻した事が無かったため『ヤバイ』と思いながらも少し余裕をかまし鼻歌などを歌いながらハンドルを握っていた。<br>普段右折するＴ字路に差し掛かると、昨日までは穏やかだった道が工事のため通行不能となっていた事で前方の人々は右折出来ないと判ると続々と左折していき自分も後ろに続いて左折方向へと進んだ。とたん渋滞していたものの申し訳なさそうに動いていた車の動きがピタッと止まった。『ただでさえ遅刻しそうだったから工事が理由でゆっくり遅刻が出来る。たぶん大通りの信号で引っかかっていてしばらく動かないだろうから職場に遅刻する旨を電話で伝えよう。こんな事ならもう少しゆっくり出てくればよかったなぁ』などと思いながら動かない車の列をみつめた。<br><br>家から職場まで早くて30分、観光地なので職場の前の道は夏も冬も連休時は大渋滞で遅くて１時間以上かかる時もある。その日は連休時で無かった為、この渋滞を回避すれば後はスンナリ走る事が出来るのもあり、一時の渋滞にハマっていた。<br>とりあえず職場へ電話をかけようと携帯電話を手に取ると電源の入っていない真っ黒な画面に自分のアホ面が映った。<br><br><br>よく考えれば遅刻ギリギリに家を出た自分が悪い。<br>後５分早く出ていればこの渋滞を回避出来て今頃は大通りに出ているはずなのだ。それを工事のせいにしようとしていた自分の愚かなツラに直面し、ちょっと落胆した。<br><br>『電源切ってたっけ？』と思いながら電源ボタンを押したが電源が入らない。しばらく電源ボタンを押したがやっぱり電源は入らない。数度とチャレンジしてみたがそれでも電源は入らない。充電が切れていたのだ。<br>危機に晒されている時に限って電池がなくなり悲観するというくだらない事がたまにある。『まぁ！なんというコトでしょうっ』という、もはやリフォームどころか全改築なんじゃないかと思われる某テレビ番組のナレーションが頭の中をコダマした。<br>連絡がとれなければ自分はタダの遅刻した人となる。綺麗事を言えば店に迷惑もかかる。連絡を入れれば許されるという甘い考えをしているからこうなるのだ。真っ黒な画面に映る不気味な顔の自分を恨んだ。<br><br>とにかく携帯さえあれば連絡が出来る。モールス信号でも習っておけば良かったと途方に暮れていると、自分の前に同じく渋滞にハマっていたＮＴＴ東日本というロゴの入ったトラックが目に入った。『電話屋さんならもしかしたら電話を貸してくれるかも！』とまたしても間違った憶測をし、小さな希望を胸にその車に駆け寄った。<br><br>運転席には一人の男性が渋滞方向をジッと見つめながらハンドルを握る姿が見えた。<br>スイマセンと窓をコツコツ叩くと不審げな形相で窓を開けてくれたので、遅刻しそうなので職場に電話をかけたいのですが携帯の充電が終わってしまったので携帯電話を貸して下さい、と初対面のオッサンにアホ全開な自分をさらけ出し遅刻しそうな旨を伝えた所すぐさま「あぁ、いいよいいよ」と何の抵抗もなく携帯電話を手渡してくれた。瞬間、オッサンに後光がさした。気軽にオッサンと呼ぶのは無礼に値すると思いながら『オッサンさん』を讃えた。<br>本当にありがとうございます。必ず返しますからと当たり前な事を伝え車へ戻り、急いで手帳に書かれたアドレスを見ながら「工事のため遅刻するかもしれない」と職場に電話をかけ、すぐさま百円玉を握りしめオッサンさんに携帯電話を返却に行った。そして「電話代なんかいらないよ。いいからいいから」と言うオッサンさんに感謝し礼を言った。<br>また会ったら礼を言おうと思い、オッサンさんの車のナンバーを控えてから早５年が経つ。<br><br><br>小学生の時、友人数名とクラスメートの自宅へ遊びに行こうという話が出た。<br>帰宅後すぐに自転車を走らせ数名の友人が先を行き、友人の自宅など知らない上に方向音痴な自分はその後ろを人任せについていった。<br>途中、道幅が狭い上に急な坂道があり、おまけに半端無いカーブとなっている危険地帯があった為、全身全霊をかけ一気にペダルをこいだ。瞬間、突然タイヤをジャリにとられ道路側にそのまま転倒し、その直後、頭の数センチ上をダンプが通り過ぎていった。<br><br>無様に転倒したまま身動き一つ取れず頭の真上を通り過ぎるダンプのタイヤをただ見つめ、自分の身に何が起こっているのか把握するのに数秒かかった。自分も驚いたが、ダンプの運転手もさぞかし驚いたであろう。あと２センチ道路側向こうへ転倒していたら頭はつぶれていた。空っぽな頭でも自分にとっては大事な頭である。それよりも周りに迷惑をかけなくて良かった。惨劇を披露すれば友人はおろか、ダンプの運ちゃんの一生にトラウマを備えつけてしまうかもしれない所であった。最後方を走っていた事で友人を巻き添えにせず済んだというのも救いだった。<br>ダンプの運ちゃんの運転技量にただ感謝である。<br><br><br>校庭をブラッと歩いていた時には頭上に小さな衝撃を受け、何だろうと被っていた紅白帽を取ると鳥のフンがついていた事もある。あんなに広い、しかも数百人と集結する校庭で大空高く飛ぶ鳥が自分の頭上めがけてフンを落としたのだ。<br>もし、鳥による悪質な嫌がらせだとしたらかなりの命中力だ。そうじゃなければあと一歩踏み出していたらこんなマヌケな事にはならなかった。今なら「ウン(運)がついた」と喜ぶ」かもしれないが、まだ純真無垢な小学生だった自分は水道に行き無言のまま紅白帽を洗った。<br><br><br><br>『あと○○あれば‥』などと悲観したり歓喜する事は日々いろいろな場面で出会う。それは些細な事から時には人命に関わる事までさまざまで『運命がそうさせた』と言えばそれまでだが、その中でも『時間』というものに限っては自分の計画性によりそのモノ自体が決定される。必ずしも『早く実行してみる』という事が良いとも限らなかったり、逆に『遅くやってみた』という時の方が時間の流れに乗っているとさえ感じる事もある。<br><br><br>「１分１秒」が人生を決める、というギャンブルの世界で『遅い方』に該当しルーズに生きる自分としては「たまには『早め』を心掛けてみようかなぁ」などと思いつつ「たまにめずらしい事をやると空回りが多い」という理由を自らにこじつけながら無計画にダラダラと生活する毎日なのである。
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<link>https://ameblo.jp/panda-glory/entry-12941182848.html</link>
<pubDate>Wed, 30 Jun 2010 02:22:51 +0900</pubDate>
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<title>映画</title>
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<![CDATA[ 30うん年間、さまざまな映画を観てきた。と言ってもたいして詳しくもないただの映画好きである。<br><br>ビデオレンタルまで待ちきれず今すぐ観たいという映画は上映されている映画館を調べ、仕事が終わると同時に自分も車もエンジンをかけて2時間程の場所にあるその映画館まで足を運んだりしていた。その時は上映時間ギリギリな上に場所がよく分からなかったのもあり焦っていたが、たまに気まぐれで働く勘が働いたお陰で何とか映画館と少し離れた駐車場を見つけだし、車を停めてそこから猛ダッシュで映画館へと駆け込んだ。そして無事到着した嬉しさともうすぐ愛しの博士に会えるという嬉しさとダッシュで息が出来ない苦しさの交わった微妙な笑顔を振り撒きながら受付に向かい「ハンニバル1まいぃっ！」と威勢よくチケットを注文した。やっと・・この時が来た・・と逸る気持ちを抑えながら、今まさにチケットを渡してくれるであろう受付の女性を見つめていたが、その女性は訳が分からないという表情を浮かべながら「へっ？」と一言発し、同じく不思議そうに自分を見ていた。<br>この日は「レッドドラゴン」を観に来たのである。受付の女性も訳が分からなかったであろうが「ハンニバル」とホザいた当の本人も訳がわからない。間違いに気付き慌てて「ふわっ、レ、レッドドラゴンを」と今度は挙動不審気味さを振り撒き、ようやく念願のチケットを手にしたのである。最前列で観たレッドドラゴンのチケット入手までの些細な道のりは未だ忘れられない。<br><br><br>映画が好きと言っても専らホラーばかりなのだ。<br>たまに思考を変えて「解夏」を観に行った事もあったが開演30分もしないうちに爆睡し、気が付いたら終わりのテロップが流れていたりで、これに懲りてこういった類の映画は映画館で観るのはやめようと心に誓った。<br>ホラー以外では『吉原炎上(旧作)』『ラストエンペラー』『A・I』『マディソン群の橋』『バックトゥザフューチャー』『es』『永遠に美しく』等も大好きなのだが、スカッとするのはやっぱりホラーである。<br>『13日の金曜日』『悪魔のいけにえ』『ハロウィン』『SAW』『チャイルドプレイ』『羊たちの沈黙』『ペットセメタリー』等のシリーズものから一発モノまで、とにかく『ホラー』というホラー映画は好きなだけ観た。観るだけでは物足りず、日常でも時々ホラーの世界を私生活に取り入れたりもした。13日の金曜日の日にはジェイソンのお面を被りながら無言で出勤したが皆苦笑いしていたり、またある時はレクター博士を拝み奉ろうと自室に赤い祭壇を作り、レクター博士グッズを祀っていた自分を見た姉が冷たい目をして気味悪がっていたりと、ホラー好きとしては何とも言えない物悲しさを感じたりしていた。<br><br>ホラーの中でも『シャイニング』は自分の中で5本指に入る作品だ。狂った親父が斧をブンブン振り回しながら家族を追い掛け回すという話しである。前半は穏やかに過ぎて行くも、後半30分辺りになると親父がヤバい。逃げ惑う母子を見ながら「早く、早く逃げてぇぇぇ！」と立ち上がってエールを送ってしまったぐらいハラハラ感がこみ上げて胸が張り裂けそうになった。『ゴースト　血のシャワー』というホラー映画も印象深い。30年近く前の作品でタイトル通りシャワーから血が出てくるというモノである。当時保育園児だった自分は自宅のビデオケースでこれを発見し、父に頼んで観せてもらったのだ。ものすごい量の鮮血がシャワーから溢れ、それを浴びた女性の悲鳴に迫力を感じた。ホラーとは全くかけ離れるが『大いなる遺産』も良かった。題名からして探索アドベンチャー系かと思われたが全くの勘違いで、しっとりラブ系のハラハラワクワクドキドキでキュンという、様々な感情を与えてくれた作品だった。そして脇役の”ジョー”がカッコいいのだ。『バッファロー’66』これは、短気ですぐに怒鳴りスイッチの入るヴィンセント・ギャロと不思議な少女クリスティーナ・リッチの二人によるチョイ恐ジョークありな掛け合いにハマった。映像の古い感じもまた魅力的である。<br><br><br><br>ホラー映画お決まりの法則なのか、大抵の黒人キャラは優しいが、最後は必ずと言っていい程ヤラれる。しかも仲間を助けようと自分が犠牲になったりもする。見るからにケバイ女は上映30分以内にチャラ男とヤッた後ヤラレる。逃走を図ろうという時に限って車のエンジンがかかりにくいという設定も度々目にする。キーが鍵穴にささらず、それがいつまでもしつこかった場合、緊張感が増してくるせいかチンタラ加減がもどかしい。実際自分が全く見知らぬ土地で真夜中にチェーンソーや斧を持った殺人鬼からターゲットとされた場合、確実に吐く。ゲーゲーとヤッている声を聞きつけられて後ろからヤラれるであろう。ホラー映画の世界でいうと弱小な人間のヤラれ方である。<br><br>今思いだしたが題名を忘れたホラー映画がある。大学生の集団が奇妙な村へ迷い込み次々と惨殺されるという話しなんだが、これはヤラレ方が異常だった。地面のド真ん中に大の字で寝かされているターゲットの手足に紐が縛られ、その先には東西南北４方に向かって立つ馬４頭の姿がある。その馬達のそれぞれの片足にはターゲットに繋がれた紐が一本ずつ縛り付けられ、合図と共に馬が４方向へスタートをきる、というヤラレ方であり、今もドコだかの国で実行されているのかも分からない八つ裂きの刑というモノを初めて目にした衝撃の瞬間であった。他には男性がヤッている最中に塩酸を飲まされベッドごと溶けていたり、「おかしな村からやっと脱出できたぜっ！ひゃっほう！」などと喜びを噛み締めながらバイクを走らせていたものの、最後の最後にピアノ線で首をちょん切られてしまい、首から下だけがバイクにまたがって走っていってしまうという不運なキャラもいた。<br><br><br><br>日曜洋画劇場で本編が始まる前に作品解説をしていた映画評論家のドンである淀川長治さんの話には毎週真剣に耳を傾けていた。話の内容うんぬんより、早口で話についていけなかったのである。小学生だった自分の中ではいつの間にか「淀川さんの話を全て理解できたらカッコイイ」とか「理解できるようになって『へぇー。そうなんだ、成る程ね』なんて相槌出来るようになった時の自分はスゴイ人間と化す」と勝手に思っていた。<br>そんな密かな思いを胸に抱きつつも「今週もまたよく分からなかった」と毎週落胆し、始まった映画に目を向けながら番組最後のキメゼリフを待つ自分が居たりと、淀川さん目当てで日曜洋画劇場を見ていたように思う。<br><br>あの優しい『さよなら、さよなら、さよなら』をまた聞きたい。<br><br><br><br><br><br>
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<pubDate>Sat, 17 Apr 2010 04:20:46 +0900</pubDate>
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<title>ドラマ</title>
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<![CDATA[ 以前『スタアの恋』が再放送していた。<br>本放送を見た事がなかったので「１話だけ見てみようかな」という軽い気持ちで見始めたところ意中にかなりヒットし、毎日欠かさず見るようになった。<br><br>『スタア』のメイン出演者は、「永遠にともに」を精魂込めて大熱唱したお笑いタレントＪと数年間の結婚生活を経た女優Ｆ、酒の恐力によって公園にて裸体を曝け出したアイドルＫだ。<br>両者・出演者、全てのキャラがマッチし絶大な演技力を醸し出していた為ワンシーンごとに感情移入せずにはいられず、毎日『スタア』の１時間で数度と笑ったり目に涙が溜まったりした。演出のＳ氏はやはりナイスキャスティンガーである。<br>最終話、回想シーンが一挙に流れた時なんかは、ドラマ内でのＦのキュートな笑顔や頬に伝わる涙が頭の中を走馬灯のように駆け巡り、何だか知らないワクワク感が込み上げ過ぎて発狂しそうだった。そしてアパガードＡの謙虚さにも数度泣かされた。<br><br>『スタアの恋』により、女優Ｆの魅力というものを改めて垣間見た。<br><br><br><br>小学生の頃はかなりのドラマっ子で『ポニーテールは振り向かない』『花嫁衣裳は誰が着る』『この子誰の子』『乳姉妹』『プロゴルファー祈子』『青い瞳の聖ライフ』等のドラマ達を毎週欠かさず見ていた。<br>『乳姉妹』は一見アダルトビデオなんじゃないかと思わせるタイトルで今思うとちょっと危ない。<br>『ちきょうだい』と読むこのドラマは自分が小学校低学年の頃に放送されていた。<br><br>コタツに身を潜めミカンを食べながら視聴していた時の事。<br>大丸家のお嬢様「ちずこ」が教会裏の茂みに身を隠し、教会内に居る大丸家の主「剛造」と漁師の娘「しのぶ」その他諸々の会話を盗み聞きする場面で話は佳境に入る。<br>『実はちずこではなく、しのぶ、お前が私の実の娘なのだ』という、ちずことしのぶにとっては何とも言えずショッキングな事実が剛造の口からしのぶに伝えられる。その衝撃のシーンで号泣しながらミカンを口に運んだ際、誤ってグラグラと取れかかっていた乳歯にミカンがヒットし、唾液と共に乳歯が口からダラリと出てきた衝撃で更に号泣したという苦い思い出がある。<br>そのお陰で『乳姉妹』の大切なシーンを見逃した。<br><br><br><br>『スタアの恋』で魅せたＦの笑顔を思い出すたび「Ｊもこのキュートな笑顔にやられたのだろうか・・。このキュートさは罪だよなぁ」などと思いながら、去年放送されていた『ギネ』の演技力にもやられ、Ｆ出演のＣＭが流れるたび釘付けになる自分は変態かと思う時がたまにある。<br><br>今後Ｆ出演のドラマが待ち遠しい。<br><br><br><br><br>
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<pubDate>Fri, 19 Feb 2010 03:13:01 +0900</pubDate>
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<title>干支</title>
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<![CDATA[ 来年は虎年である。<br><br>今まで『干支』というモノに対して深く考えた事がなかった。<br>「ネズミは牛の背中に乗って一位を獲得した」という話しは聞いた事すらあったものの、他の干支出演者達はどのような経緯で各々の順位に至ったのか。たとえ干支の由来が架空でただの作り話しだと言っても疑問が湧く。<br><br><br>神様が「元旦当日、新年の挨拶に到着した早い者順に干支昇進の権利を与える」という、何とも弱肉強食全開な通知を動物達に送った。<br>この通知を読んだ動物達は皆その戦いに意欲を燃やし、まんまと神様のヒマ潰しに乗るというのが干支決めの始まりだ。ここから動物達の物語が幕を開ける。<br><br>牛は「君は足が遅いからすごく早めに出たほうがいい」と、おせっかいなネズミから余計な忠告を受ける。素直な牛は「それもそうだ」と何の疑いもなく受け入れ元旦数日前から出発した。その際ネズミは牛に内緒で背中に飛び乗り、ゴール寸前にピョーンと降り立ち牛より先にゴールの門をくぐり、小賢しい神経で一位を獲得した。<br><br>由来としてはここまではただ何となく知ってはいたが、問題は後者である。<br>これは調べてみたが解らなかった為、以降自分の空想を綴ってみる。<br><br><br>足の速い虎は前日あたりに出発し素早い足取りで三位を獲得したと思われる。だがウサギが四位に踊り出たのには納得がいかない。ピョンピョンと飛び跳ねるジャンプ力を兼ね備えてはいるものの、五位の辰より速いものだろうか。きっと数日前から家を出て、道中では転倒を繰り返し泥まみれになったり落とし穴にハマったりという、涙無くしては語れないぐらいの隠れた秘話があるのではないだろうか。『うさぎとかめ』という童話があるが、あれは対戦相手がカメだったからウサギの速さが目立っただけであり、虎や馬なんかと比べると歩幅も違いすぎる上にスピードもそう対して速そう感がない。今回は居眠りで寝過ごすなんて事の無いよう不眠不休でゴールを目指していたのであろうか。<br><br>次に躍り出た辰は速そうだ。『マンガ日本昔話』のオープニングでも見てとれるように、大空を華麗に舞い、新幹線よりも早い時速で突き進みそうだ。きっと虎より遅い時間にマイペースな出発をしたのであろう。<br>巳は周りを威嚇しながら歩み続け「オイラより先に進んだら噛むよ」といったように猛毒牙をチラつかせ、ゴルゴ１３のように自分の背後はおろか、真横にも立たせまいという出で立ちだったかもしれない。よって、馬と羊に関してはその巳に圧倒され、数メートル後ろをおとなしく付いていったのだろう。馬は実は競走馬で「足をやられたらたまったモンじゃない。それにしても巳のヤツめ」などという心境であり、羊は「明日、毛を刈られてウール１００％の毛布にされるのに、毒の回った毛など世に出す事なんて出来ない」という健気な気持ちで戦いに挑んでいたかもしれない。<br><br>サル・鳥・犬に関してはネズミと牛のように詳細が記されていた。<br><br>サルと犬は出発当初、手を繋ぎ二人仲良くゴールを目指していたらしいが途中二人は何が原因だったのか喧嘩を始めた。バトルを繰り広げる中、他の者に続々と抜かされたため九位と十一位になり、その際、喧嘩を止めに入った鳥までもが巻き添えをくらい、鳥は結局十位になったという。犬は走り去るサルの背中を見つめながら「チクショウ。覚えてろよ、サル」と、無念の気持ちで唇を噛んだに違いない。もしかしたらハンカチを噛んだかもしれない。信頼していた友に裏切られたそんな複雑な心境の中、十一位となったのは大健闘である。この話から『犬猿の仲』という言葉が生まれたのであろうか。<br>喧嘩の仲裁へ入った鳥は第三者なのにも関わらず当事者のサルよりゴールが遅いのは犬の看病をしていたからか。もしくは気絶した犬をそのまま放る事も出来ず、引っ張りながら門をくぐったのかもしれない。それならかなりのお人よしだ。<br>イノシシはビリっケツだが『猪突猛進』というからにはゴール目指して周りをも顧みず突っ走ったに違いない。ギリギリ十二支へと昇格し、彼(彼女)もさぞかし喜んだであろう。安堵の表情で門をくぐる彼(彼女)の顔を想像せずにはいられない。<br><br><br>猫はネズミに騙され、元旦ではなく二日に到着した。<br>既に戦いは終わっていた為、無念にも十二支へ昇進出来なかったのである。ここでもネズミは悪者にされている訳だが、ここまで腹黒いと卑怯な手を使ってでもゴールを目指し必死になるネズミが逆に愛おしく思える。そもそもゴールの日にちを忘れたネコも悪い。悪意あって嘘を教えたネズミも悪いが、何だかドッコイドッコイである。<br>ちなみに、２日に到着したネコに対し神様は「今頃来たのか。戦いは昨日終わった。顔を洗って出直して来い」と悪態をついた。あんまりである。それでも神様か。踏んだり蹴ったりとはこの事だ。申し訳なさ過ぎて『ネコふんじゃった』はもう気軽に歌えない。<br>ネコの元にだけ通知が来なかったという説もあるが、この場合ならネコが騙されたのは神様が原因なんじゃないかという感も否めない。そうなるとこの干支物語は、動物達の熱烈な感動戦記から一気に醜い話と化す。神様から「顔を洗って出直して来い」と言われたネコは、それから毎日顔を洗うようになったという話も泣けてくる。<br><br><br><br><br>このように昔から言い伝えられている架空の由来と合わせて自分の勝手な空想も加えてみると、干支バトルの舞台裏はかなりの勢いで壮絶なものだったのかもしれない。<br><br><br>
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<pubDate>Thu, 31 Dec 2009 04:19:51 +0900</pubDate>
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<title>記憶力</title>
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<![CDATA[ 『記憶力にはムラがある。』<br><br><br>メディアを通じてアハ体験を世に広めた、有名理学博士・兼脳内学者М氏が某クイズ番組でチラリと発した言葉だ。<br>一見何ともないような、特に深い意味はないようなこの一言を、改めて心の奥底から痛感せざるを得ない出来事がおきた。<br><br><br>事の発端は２ヶ月前。<br>とある事件が発生し当日は何をやっていたか、行動を且つ明確に詳しく聴かせてくれと問われた。思考能力の低い上に面倒くさがりな自分としては「そんなもん憶えちゃおらんよ」の一言で済ませたかったが問屋が卸さず、無い頭を振り絞り当日の自分の行動を頭の中で探った。<br>下手な事は言えない。下手な事を言うと突っ込まれるのは目に見えている。現に自分の前に同じように問われていた人物が「そんな細々した事まで突っ込むんかい」と思わせるほどの突っ込みを入れられていたのを見た。<br>とにかく面倒な展開にならぬよう「あまり憶えていない」と話の前に一言付け加え、思い出した事を伝えた。<br><br><br>数日後、まだ伝えていなかった、しかも大事な事かもしれないという出来事が脳裏に甦りハッとした。些細な事でもいいから思い出したら話してくれと言われている。今回の事件が発端で更に別のトラブルが重なっている現状でこれを後付けで話したら面倒な事になり兼ねない為『しばらく保留にしておこう』と自己解決したがやっぱり話そうと決心し、その話を伝えた結果「特に大した事ではない」と言われコノヤローめとなったりした。それからは思い出さない方がむしろよかったと勝手な憶測をした自分を後悔し、無理矢理にでも思い出そうという気持ちがなくなった。<br><br><br>記憶はいろいろな意味で深い。<br>自分がいかに毎日無意識に行動しているのかが今回の出来事で嫌と言う程あからさまになった。今もし「昨日は何をしていたか」と問われても「何やってたっけ？」と考える。その上「起きてからまず何をしたか」「出掛ける前に電気を消した憶えはあるか」「夕食から寝るまで何時間何のテレビ番組を見たか」と聞かれたとしたら面倒くさくて記憶も辿りたくなくなる上にたぶん思い出せない。「事件当日の事を細かく思い出せ」と問われた時はコチラが聞きたいぐらいだった。<br><br><br><br>普段やらなくちゃいけないと思っているその事を「もしかしたらやってなかったかも。あれ？やったっけ？やってなかったっけ？」という事が度々ある。<br>例えば「電気を消してきたか」「コンロの火は消したか」「カギはかけてきたか」などは『常日頃習慣として体に染みつき無意識に行っている事』なので「やったかやってないか」と時々思惑する。無意識にやる＝体が憶えている・体によって動かされるという事は、体の反応対応と脳の働き具合が比例し、「トイレに行きたい」と思った時は『そう思ったから行く』といったように特に深く考えず自然と体がトイレへ向かう。しかしそのような行動は後々記憶を探っても『何時頃トイレに入ったか』など、自分自身記憶が甦る事はあまりない。<br><br><br>ウチの母が昔、急須が失くなったと言って探していた際、食器棚や流しを隈なく探したが見つからず、フト冷蔵庫を開けたら急須が入っていたという事があった。日常『冷蔵庫を開ける』『冷蔵庫にしまう』という行為を毎日数十回と行う母が一日数回開閉する戸棚と冷蔵庫を間違え無意識に入れたのだ。<br>これは『冷蔵庫を開ける』という行為に慣れ過ぎており、それに加えて『急須をしまう』という日常茶飯事な行為も加わって結局は両方『普段日常で無意識に行っている事』がたまたま２つ重なった結果である。<br>これに対して『しまう』の逆で『出す』という行為に関しては、普段料理をしている際「大根」と思った時、冷蔵庫や土間から大根を出す。体が自然と無意識に記憶している大根の元へと向かうが、たまに「大根を出したい」と思っても、いざ冷蔵庫を開けたら「あれ？何を出そうとしていたんだっけ？」なんて事も多々ある。「○○から大根を出したい」という思考がさりげなく脳に信号を送り、体が反射神経とコラボして勝手に動いた事による反射作用だ。<br>どちらも『大根』『出したい』という２つの自分の思考が重なった事による行為だが、後者に関してはニワトリのようにほんの数歩歩けば記憶なんかぶっ飛ぶ事など私生活当たり前のようにほぼ毎日のようにある。一歩進んで忘れる事も稀にある為ニワトリよりタチが悪い。いかに自分が日々無意識に行動しているのかが窺える。<br><br><br><br>以前友人と待ち合わせをした際『あっぷるぐりむで会おう』と話していたが、自分は『スカイラーク』へ行き、来るはずのない友人を数十分待っていた事がある。別の日には『デニーズに行こうかロイヤルホストに行こうか』という会話を車中でした後ロイヤルホストへ行き、コーヒーをすすりながら「デニーズのコーヒーは本当に美味しいなぁ」と、ロイヤルホストのコーヒーを絶賛した事がある。<br>数分前に「どちらかに行こう」という会話を繰り広げた際に『デニーズのコーヒーは美味しい』という以前からの記憶もドッキングされた為、脳内で錯乱現象がおき、脳ミソが別の意味も含めて大変な事になっていたのだ。<br>ロイヤルホストに居ながら『デニーズのコーヒーは本当に美味しい』と言う自分を見ながら、外にある店の看板を無言で指さした友人の顔が未だ忘れられない。<br><br>ここまできたら記憶力や思考能力の問題では済まないぐらいの危険さがある。脳の頑張り用は自分でもどうにもならない上、結局コーヒーの味すらも判っていないイイ加減な舌も持ち合わせており更にどうしようもない。<br><br><br><br>『記憶力にはムラがある』<br><br>この名言をモットーに、開き直りの精神で取り調べに挑む今日この頃である。<br><br>
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<pubDate>Sat, 28 Nov 2009 05:06:36 +0900</pubDate>
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<title>金沢へ行った⑤</title>
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<![CDATA[ 金沢駅に着くとすぐ昼飯の話題になった。<br><br><br>「二日目の昼食はフランス料理なんてモノを食べてリッチな気分を味わっちゃおうか」と旅行前に話しをしていたので、一日目の入浴後『御自由にお使い下さい』という旅館のパソコンで近辺のフランス料理屋を調べた際、どこかの団体で来訪していたオッサンに「何見てんだい？」「パソコンやってんのかっ」と絡まれ、後方ロビーではそのまた団体の一員らしきオッサンが「敬礼っっっ！！！」と、旅館の支配人らしき男性に敬礼のポーズをとりながら「隊長！私は○○で○○なのでありますっ！！！」(○○の部分は呂律が回っていなかったせいか聞き取れなかった)などと何だか解らない宣言をし、日本国がうんたらかんたらと熱弁していた。<br>パソコンに興味津々な約２名のホロ酔い気分のオッサンと数分に亘り二言三言会話のキャッチボールをしていると、ロビーのエレベーターからオッサン３名の仲間が早く行くぞと呼び招いており一気に退散していった為、気を取り直し再びパソコンに向かうとフリーズした。<br>少し気が引けたが、すぐ真後ろで佇む支配人らしき男性に助けを求めたが、敬礼攻めのターゲットから解放されたと思ったら、今度はパソコンをフリーズさせたとホザくマヌケ面を引っ提げた姉妹の相手を余議なくされたと思うと申し訳ない気持ちになり、心の中で敬礼した。<br><br>その後、隊長は電源入れ直しなど時間のかかる作業を幾度と試みてくれたが、パソコンはそのままバグり、フランス料理屋の調査は終了した為、その日の昼飯は決まらないまま２日目に至った。<br><br><br>駅ビルをブラブラしていると回転寿司屋が目に留まり「寿司にしよっか」という姉の言葉に賛同し、中のカウンター席に腰を下ろした。<br>メニューを見ると『超特選寿司盛り』だかという文字が目についた為、迷わず注文し、ウニ・エビ・イクラ・カニ・イカなどの豪華食材の並ぶ木の板を見ながら『こんな贅沢をしていいのだろうか』と少し戸惑いつつも数分で完食し、目の前で気品良く皿に盛られた回るお寿司も数皿胃袋に納めた。<br>その足で、前日に「あったら買う」と宣言した店に再び出向き、狙っていた獲物の生存を確認するとすぐさま手中に納め、店員さんと20分程立ち話をしてから購入したのち、駅ビルの土産物屋で再び土産を物色しようという事になり土産好きの血がまた騒いだ。<br>今回は家族への土産のみを購入しようと決め、とりあえず携帯ストラップが欲しいと言っていた父の土産を探した結果、金沢とは関係のない『富山のます寿司ストラップ』に決めた。これはパッケージの横から中身のます寿司がピロッと出てかわいかったのだ。<br>忍者の携帯ストラップ数個も手に入れ土産タイムは終了し、店内中央に滝のあるドトールでコーヒーをすすった。<br><br><br><br><br>金沢発の電車時刻が刻一刻と迫ってきた。<br>車中で食す夕飯として駅構内の弁当売場で駅弁を買い、ホームへ向かった。<br>辺りは薄暗くなり、夕暮れ時の何だか分からない切なさと金沢から去りゆく切なさが気持ちの中で入り交じり胸がギュッとした。そんな思いが犇めいていた為に、17時17分発の電車が目の前に到着すると、後ろ髪を引かれる思いで電車へと乗り込んだ。<br><br><br><br>旅立つ当日は毎回「冒険が待ってるよっ！」といった、輝かしい未来が待ち受けているようなワクワク感で胸がはち切れそうになるが、帰りとなると「また現実が待っている」といった、現実感に苛まれるという気持ちの変化があり、これも旅の醍醐味かななんて思う。どちらも現実で同じ地球なのに、場所が変わるだけで気持ちの入り方が違うのは何だか不思議な気がする。<br><br><br><br><br>電車がゆっくりと動き出し、ホームが途切れるまで窓の外を眺めながら金沢に別れを告げた。<br>弁当とビールを堪能しながら「金沢いいとこだったね」と姉と語り、レールのガタゴトという心地のよいＢＧＭを聞きながら寝たり起きたりを繰り返し、２回程電車を乗り換え、22時45分、地元の駅へ到着した。<br>「ただいまっ、地元よっ！」とホザきながら外へ出ると雪が舞っていた。<br>自宅へ戻り、『美味しい水』やその他諸々の自分への土産の入ったダンボールが明日届くというウキウキ気分で床についた。<br><br><br>次の日、予定通り荷物が届いた。<br>『美味しい水』は冷蔵庫に保管し、それから数回嗜んだがいつの間にかカラになっていた。<br>勝手に「現地でしか手に入らない代物だ」と気を引き締めながら購入した『炭の洗顔フォーム』は数日後、製造元が地元の「地元産」という事に気付き、フロの中で気が緩んだ。<br>
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<link>https://ameblo.jp/panda-glory/entry-12941182829.html</link>
<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 04:11:41 +0900</pubDate>
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<title>金沢へ行った④</title>
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<![CDATA[ ２日目。<br><br>朝は７時から貸し切りヒノキ風呂を予約していたので少し早目に起きた。<br><br>いつもの朝なら寝起きが悪く眠い目をこすりながらダラダラと起きるが、この日は起きて一番初めにいつもと違う天井が視界へ導入されたとたん昨日からのハイテンションが再び甦った為に、朝から自分なりにウザいと思いつつも高いテンションが溢れんばかりに体内から放出した。<br><br>貸し切りヒノキ風呂は制限時間が４０分と決められていたので前の日に用意しておいた朝ブロセットを抱え「あっちかな、コッチだよ」などとさ迷いながらフロへ到着し、極楽への扉を開くとヒノキの優しい香りが鼻腔を取り巻き、奥へ入ると完全な個室になっていた。朝日がフロの窓から零れ、それを見てまたテンションが上がり素早く全裸になってパラダイスへ突入した。『朝から優雅なひとときが過ごせて最高だ』と旅の醍醐味を存分に味わい、ほどよく熱い湯と日の光を浴びながら入浴タイムを満喫した。<br>更衣室には例の『美味しい水』が用意されていたのでまた飲んだ。<br><br>部屋へ戻ると既に布団が片付けられていて机と座布団が配置されていた。朝から爽やかな笑顔の仲居さんの手際の良さに驚きつつ「朝風呂の後に浴衣のまま布団の上でゴロゴロしたい」という密かな願いは砕け散った。<br>朝食も部屋食で、運ばれて来るまで朝の静けさでゆったりと流れるひとときに身を任せ、入室当初は怪しいと疑っていた部屋のポットに補充された『美味しい水』をまた飲みながら一服した。<br><br>朝食が運ばれてきた時は夕食と間違えているんじゃないかというくらい豪華で、またしても小鉢が次々と机いっぱいになり、朝から贅沢だねぇと話しながら全て平らげた。お腹いっぱいで重くなった体を横にしていると仲居さんが「近くのカフェでコーヒーのサービスをしているのでよかったら是非行ってみて下さい」という朗報を持ってきてくれた。<br><br><br>着替えを済ませ旅館の売店へ行き、それぞれお土産を選ぼうという事になった。<br>人に渡す分のお土産は２～３分で適当に決め、自分の物を選ぶのにかなりの時間を費やした。<br>まず初めに、夢中になって飲んだ例の『美味しい水』がペットボトルで販売されていたので有無を言わず手に取った。大風呂で使用したかなり調子のよい『炭の洗顔フォーム』と隣に置いてあった『金箔入り入浴剤』数個も手に入れ、夕食に出てきた美味しい漬け物やピンクの半纏、金沢というロゴの入った緑茶も手中に収めた。<br><br>途中『姉は何を選んでいるのか』と気になり様子を見てみると、真剣な眼差しの姉が土産を渡す人数などを指折り数えながら「○個入りが何箱‥これが○○の分‥これは△△に渡す‥」などと、何か怪しげなモノに取り憑かれておかしくなっているのではないかという容姿でブツブツと呟きながら計画的にジックリと選んでいた。<br>その姿を見て感心し、我欲溢れる自分の手元を見ながら自己中心的な自分を少し痛感したのち、再び自分への土産選びに没頭した。<br><br>１時間近く物色し、手で持ち切れない程の自分への土産を抱えていると「ちょっと買い過ぎじゃないの？」と姉に指摘されたが、全て自分にとって必要なモノだからいいのだと返事をし、売店の店員さんにこれらと着替えなどを詰め込んだたった１日足らずで用無しになったボストンバッグを箱に詰めて自宅へ送付してもらえるよう依頼した。なるべく小さい箱にして低料金で済ませたいねと店員さんと話をし、店員さん３人が隙間なく箱に詰め込めるよう悪戦苦闘してくれたが最終的に『美味しい水』が嵩張り、箱２つになった上に水の重さで少し料金が上がった。<br><br>無事荷造りを済ませ、仲居さんに教えられた通り旅館を出てすぐ斜めへ進むと和風造りの喫茶店が見えた。中へ入ると店内の半分は小物ショップになっており、もう半分はカフェという店内を見て再びグリコを思わせた。<br>ショップをグルッと回ってみると偶然にも探し求めていた箸を発見し驚喜した。<br><br><br>箸にはこだわりがある。頭から先っちょまで塗装してある箸は使用しているうちに塗装がハゲてくるのが気に入らなかったり、加工してない箸だと思ったら箸の先っちょに滑り止めの凹凸があったり、上半身が塗装だったりで、とにかく全く加工されていない『全身自然ボディー』の箸をちょうどそのころ探していたのだが、地元のショップを探しても見つからなかった。それがヒョンな事から入店したカフェショップで販売されていたのだ。益々『金沢っていいトコだなぁ』と感動し、偶然出会い一目惚れした箸を購入してからカフェの席へ腰かけ、オレンジジュースを注文したのち、店内の写真を数枚撮った。<br><br><br>旅館へ戻り、ロビーに設置されているフカフカソファーで11時頃に発車するセバスの見送りバスの発車時刻まで待つ事にした。<br>入館から退館までお世話になった仲居さんが「もうそろそろバスの御用意が出来ますー」と足早にコチラへ向ってきたので席を立つと、仲居さんと姉が楽しげに会話をし、抱き合って別れを惜しんでいた。<br><br>思えば仲居さんと姉はよく話をしていた。入館した時や夕食の説明時、その間にも仲居さんと姉が楽しそうに会話をしている姿をしばしば見掛けた。別れを惜しむその姿を見て胸が熱くなり、また来ようと心に決めた。<br><br><br>バスに乗り込み、窓の外を眺めながら楽しかった思い出を噛みしめていると、いつの間にか加賀温泉駅へ到着していた。セバスにお礼を言い、バスが過ぎ去るのを眺めながら「あ～ぁ。行っちゃったね。あっと言う間だったね。」としんみりした。<br><br>ホームへ行くと電車到着までしばらく時間があった為、待合室へ身を寄せて待つ事にした。<br>その後すぐ、向かいのベンチに推定70歳ぐらいの婦人が座った。「外は寒いわねぇ」と言うその婦人の言葉を皮切りに、自分達は昨日金沢へ旅行に来てこれから帰るんですという話しをしたり、婦人はこれからオカリナ教室へ行く、まだ１回目だったか２回目の参加なので遅刻したらいけないと思い、余裕を持って自宅を出てきた、と話していた。<br><br>それからしばらくして、電車が到着時刻になってもまだ着いていない上に来る気配も無いという話しになり、婦人は困っていた。<br>この日は大型台風接近の影響で、電車が一時ストップしていたのだ。<br>待合室の外では何だかわからない放送が流れていたような気はしたが、特に気にしていなかった。たぶん運行停止のお知らせだったのだろう。話しに夢中になっていたため電車到着予定時刻を過ぎても何が起こっているのか全く把握できなかった。<br><br>電車が運行を始めたのはそれから１時間近くも経った頃で、婦人は「まぁ。せっかく早く出てきたのに遅刻しちゃうわっ。」と、ペロっと舌を出す勢いで優しく微笑んだ。<br><br>数駅過ぎた所で下車した婦人とドア越しに手を振って見送った後、中学生の時に友人から貰ったオカリナはドコにやったっけなぁーとフト思った。<br><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/panda-glory/entry-12941182825.html</link>
<pubDate>Wed, 30 Sep 2009 04:23:36 +0900</pubDate>
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<title>金沢へ行った③</title>
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<![CDATA[ 通された部屋はこれまた清潔感溢れ、清楚な空気を醸し出していた。<br>ただの話好きなのか仕事としてなのか分からないぐらい話を続けていた仲居さんが部屋の使用規約や宿泊の流れを一通り説明し『どうぞ、ごゆっくり』と退室すると「ひゃっほぅ！部屋広いし綺麗だね。すげーすげー」などと言いながら窓辺のイスに腰掛けてみたり「見てみ！便所も綺麗だよ！こんな所に洗面台がっ！お茶セットまで！」としばしハシャいだ。<br>心ゆくまで充分部屋を堪能し、金沢の情緒溢れる家並みを窓から眺めて一服した後、数時間後に控えた夕食タイムまでフロへ行く事にした。<br><br>胸も体も踊らせながらフロ場へ入室。そこにはダダっ広い更衣室が広がり、ガラス張りの向こうには石造りの大きいフロが見え、そのまた向こうには露天風呂が見える。<br><br>『一粒で二度美味しいグリコ』<br><br>そんな感じのフロだなぁと思いながら洗面台やマッサージ機などを一通り見て回り、フロ場の状況を把握するとすぐさま腹の出た裸体をさらけ出しながら、誰もいない貸切り状態のフロへと小走りに駆け出した。<br>洗髪剤と洗顔フォームは数種類並べられ、その中から自由に選べるようになっていた。使い放題のそれらを一つ一つ手に持ちどんな効能があるのか等を確認し最終的に炭シリーズを使う事に決め、ボディーソープで体を洗い、チャンリンシャンし、洗顔フォームで顔の隅々まで丹念に洗うと、まず大ブロへ体を浸した。泳いでいいかと姉に尋ね、了承を得てからフロの端から端まで水しぶきをあげながらクロールや平泳ぎをし、熱くなった所で裏の露天風呂へ。ドアを開け外へ出ると、ひんやりとした外気と露天風呂のシットリとした湯気が合わさって体に纏わりつき、そのジメジメ感が心地よい。<br>熱い露天風呂へ入りながら「ふわぁ～！」という無意識に口から出た自分の声の大きさにビックリしながら目をつむり、湯の流れる音に耳を澄ませた。<br>再び大ブロへ浸かり、二度美味しい極楽を充分に味わった所で脱衣所へ戻り、気持ち良かったと語りながら部屋へと戻った。<br><br>クローゼットを開けると数色の浴衣が用意されていてそこから一つを選び、装着姿の写真を撮り合ってから、まだ体に残るフロの温かさをソファーに座り噛みしめていると、これからお楽しみのビールが来るというのにも関わらず、机の上に置いてあるポットを手に取った姉が何だかわからない飲みモノをコップに注ぎ飲んでいた。<br>その姿を捉えた自分の目を疑った。上に二度見した。せっかく気持ちよくたっぷり汗を流して『サァ！これから冷たいビールが胃を直撃するよっ！！！』という時に、いったい何をしているというのか。<br><br>何をやっているのかと姉に問うと「美味しいから飲んでみた方がいい。これは水だけど、ただのみずじゃあない。」とつぶらな目を輝かせていた。<br>『これからビールが行きます』で待機している胃を持つ身として断ったが、あまりにも美味しい美味しいというので、ちょっとだけ飲む事にした。<br><br><br><br>おいしい。<br><br><br><br>キーンと冷たいから美味しいというのもあるかもしれないが、姉の言う通りそれだけの美味しさじゃあない。透き通る美味しさ。無味なのに、違う意味で味がある。<br>『こんな水は今まで口にした事がない』と驚きながら結局３杯も飲んだ。<br><br><br>そんな事をしているうちに、先程の仲居さんが夕食のお時間ですよと言いながら、たくさんの小皿の乗ったデカイお盆を運んでくると、慣れた手つきで机の上に並べ始めた。カニや肉の蒸し物、創作料理など十数皿のご馳走が続々と目の前に並ぶ。<br>世間話を交えつつ料理の説明をしてくれた仲居さんが任務を終えて部屋を出ると、さっそくビールで乾杯をしベチャクチャと話しをしながら豪華料理を堪能した。<br><br><br>夕食後、ビールを飲んでまったりしたいと言う姉を半ば無理やり連れて再び大浴場へ足を運び、二度目の極楽を味わってから床に就いた。<br>
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<link>https://ameblo.jp/panda-glory/entry-12941182820.html</link>
<pubDate>Wed, 12 Aug 2009 04:09:00 +0900</pubDate>
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