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<title>ネットの海に流した瓶</title>
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<description>物語を書いてます。読んでもらえたら嬉しいです。</description>
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<title>クロスロード～深く潜れ、意識の底に～</title>
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<![CDATA[ 僕は、仮説として、悪魔は、とにかく、そう呼ばれるものは人間の意識の底にいると考えたんだ。<br><br>正しく言えば、個人レベルではない、人間全体の意識のレベルの底を抜けた先だよ。<br><br>催眠状態などよりも、もっともっと、深い状態。<br><br><br><br>悪魔主義者は嬉しげに話し続ける。<br><br>長い間、誰にも話せなかったからだろう。<br><br>噂ではそうだと言われていた。<br><br>私の怪しげな情報筋からは。<br><br>しかし、誰も彼の口から儀式の成功を聞いたものはいなかった。<br><br><br><br>彼は言う。<br><br><br><br>大抵のオカルティストは、有り得ないことを信じているんだ。<br><br>そうでなければ、詐欺師だよ。<br><br>バカバカしい。<br><br>だからね、彼らとはこういった話はしない。<br><br>だから、こういう話、誰とも出来なかったから嬉しいよ。<br><br>まぁ、情報を集めるために、交流することはあったけどね。<br><br>ヒントをさぐるためにね。<br><br>君はオカルティストじゃないし、本当には信じてはいないんだろ？<br><br>ただ、この分野にしか君の欲しい答がないんだろ？<br><br>君となら、話ができる。<br><br><br><br><br>私は同意はしない。<br><br>彼と私は違う。<br><br><br><br><br>私のそんな思いを見透かすように、彼は笑う。<br><br>素敵な笑顔だ。<br><br>悪魔主義だと分かった今も。<br><br>悪魔主義者とは、自分の欲望のために悪魔を利用するものだ。<br><br>悪魔崇拝者とは違う。<br><br>悪魔を崇拝し、その力を恩寵により頂く崇拝者達とは違い、<br><br>悪魔主義者とは、己のために悪魔を使役する者だ。<br><br>神を畏れる代わりに、悪魔を畏れることにした崇拝者達とは違う。<br><br>崇拝者達よりも、恐ろしい者だ。<br><br>悪魔主義者は実に柔らかい眼差しと笑みをしていた。<br><br><br><br>君は僕とは違うと思っているね。<br><br>君が探し続けているのなら、それを探すことがどうしても諦められないのなら、いつか君も僕と同じ選択をする日がくるよ。<br><br>望みって言うのはそう言うものさ<br><br>何かを対価にしないで、叶う望みなどないからさ。<br><br><br><br><br>彼は自信たっぷりに言い切った。<br><br><br><br><br>僕は、深く潜る為の方法をさがすことにした。<br><br>僕は、芸術家ではない。<br><br>彼らの中の一部がやっと出来ることを同じには出来ない。<br><br>だが、可能性の一部は見つけ出していた。<br><br>それは僕が馬鹿にしていたものの中にあった<br><br><br>くだらないと思っていた安っぽいオカルトの中にあった。<br><br><br>薬、と、<br><br>儀式、と、<br><br>地面に描く、シンボルの中に<br><br><br><br><br><br><br><br>今日はまだ、ここまで。<br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/pandora-21/entry-12008212864.html</link>
<pubDate>Sun, 05 Apr 2015 00:53:32 +0900</pubDate>
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<title>クロスロード～十字路の意味</title>
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<![CDATA[ 十字路の意味を知っているかい？<br><br>何故、彼が悪魔を十字路で呼び出したのかを知っているかい？<br><br><br><br>悪魔主義者は私に聞く。<br><br>私は答える。<br><br><br>「あなたの言う通り、彼が呼び出したのが、キリスト教の悪魔ではないのだとしたならば、十字路は異界との境目と言う意味があるでしょう」<br><br>私にも、最低限の知識はある。<br><br>こういったことを調べ始めた時から、出来きる限り知識は仕入れている。<br><br><br>彼は正解、と言って笑った。<br><br><br><br>道と道が交わる。<br><br>あちらからきたモノとこちらからきたモノが出会う。<br><br>つまり、十字路を世界が交わる象徴だと考えられていたんだ。<br><br>意外にも十字架は関係なかったりするのは、キリスト教の考えではなく、他の大陸から来た考え方だからなんだね。<br><br>そして、恐らく彼が呼び出したのは、彼は悪魔と呼んだかもしれないが、大陸では精霊と呼ばれたものだったんだろう。<br><br>十字路を司る精霊がいるんだよ。<br><br>彼はこの世と、あの世の狭間の門番でもある。<br><br>奇妙な話だと思わないか？<br><br>アメリカ大陸に、アフリカの精霊達は、連れてこられた人々と一緒にやって来ていたんだよ。<br><br>ここで僕が言いたいのは、キリスト教の悪魔ではなかったから、悪魔が現れたでもなく、<br><br>アフリカの精霊がアメリカに現れるのがおかしいっていう話でもないんだ。<br><br>キリスト教の悪魔は日常的には姿をあらわさないものだ。<br><br>具体的な形では。<br><br>しかし、アフリカの精霊は少なくとも、それを信じている人々の間では日常的にその存在は感じられる。<br><br>憑依などとして。<br><br>精霊などが現実として信じられている世界では憑依は特に不思議な現象ではない。<br><br>人々は自分の内から、精霊を呼び出す。自らをよりしろとする。<br><br>つまり、人間が自分の中からとりだしやすいものとして存在していると言うこと。<br><br>長い歴史の中で、その文化の中で、人々は自分達の中からひっぱりだせるものとして、ソレを見つけだした。<br><br>もしくは作りだした。<br><br>天才ギタリストは、<br><br>彼は、憑依や儀式が、生活の一部にある人々の一人だったと言うことだ。<br><br>憑依、これもまた、深い催眠状態にも似ていて、自分の中に降りていく術だ。<br><br>そして彼は芸術家でもあった。<br><br>恐らく、憑依と音楽への没頭の両方が、彼を深い深い意識の底まで降ろして行った。<br><br>そして、彼は通常では潜れなくなる場所まで潜り、<br><br>そしてそこで確かに何かに出会ったんだ。<br><br><br>そこから、何かを持ち帰った。<br><br>僕はそう考えた。<br><br>そして、それを再現出来ないかと考えたんだ。<br><br>ヒントは充分にあった。<br><br><br><br>悪魔主義者は、微笑んだ。<br><br><br><br>でも、今日は、ここまで。<br><br><br>＃ふしぎな話<br><br>
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<link>https://ameblo.jp/pandora-21/entry-12002887393.html</link>
<pubDate>Sat, 21 Mar 2015 20:43:38 +0900</pubDate>
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<title>クロスロード～儀式を成り立たせるもの</title>
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<![CDATA[ それほど昔ではない話、悪魔によって、その才を得た、天才ギタリストの話はそれなりに有名だ。<br><br><br>彼が非業の死を遂げたことも。<br><br>私が出会った悪魔主義者は、彼こそが、儀式を行うために必要なサンプルだと信じているようだった。<br><br>悪魔主義者は語り続ける。<br><br>柔らかい口調で、好きな音楽について語るみたいに。<br><br><br><br>彼の名前は知っているでしょ？<br><br>オカルティストじゃなくても彼の名を知っている人間は多い。<br><br>アフリカ系アメリカ人。<br><br>黒い肌のシンガー。<br><br>彼は自身は公言したことなかったけれど、その人間離れした超絶技巧のギターは、この世界にはない音を引き寄せているようだったため、密かに人々は言い合ったんだ。<br><br>悪魔からあの技を与えられたんだって。<br><br>君も一度、彼の演奏を彼の歌を聞いてみるといい。<br><br>録音技術が未熟な時代のため、ざらついてはいても、地の底から響くようにギターが泣き始める。<br><br>空っぽの世界を満たすように、声が溢れ始める。<br><br>現実が軋んで、しばらく消えてしまうような演奏だよ。<br><br>実際にその演奏を聞いた人々は、自分たちの魂まで悪魔に捧げられるのではないかと恐れたんだってさ。<br><br>そう、麻薬のように、人々は彼の演奏に夢中になった。<br><br>肌の色で分けられていた時代に、異なる肌の人々さえ彼の演奏を聴きにきた。<br><br>今の時代みたいに、何千人もの人間が入るような会場で演奏していたわけじゃないけれど、会場のどこにいても、彼の闇みたいに真っ黒な瞳が自分を見ているように人々は感じた。<br><br>会場から離れても、頭の片隅に彼の音楽がなるだけでも、彼が、自分の心の中を覗きけむように。<br><br>そこにはセクシャルな快楽があった、と当時の彼のファンが日記に書き残している。<br><br>彼はとびきりハンサムで、とびきり魅力的で、とびきり冷酷で破天荒。<br><br>悪魔と契約するに相応しいアーティストだったわけで、その噂はあっという間に広まった。<br><br>それは当時としては、いささか不道徳的ではあったけれど、彼のキャッチコピーにすらなった。<br><br>ただ、彼自身の口から悪魔の話が出たのは一度だけだったそうだよ。<br><br>彼の付き人をしていた青年が、日記に書き残している。<br><br>後に伝わる話を世間に伝えたのは、この青年だったのかもしれないね。<br><br>ある、演奏後の酒の席で、天才は自分と悪魔の繋がりを認め、<br><br>話したんだ。<br><br>黄昏の十字路で、悪魔を呼び出し契約したと。<br><br>これこそが、僕が探し続けていた情報だったんだ。<br><br><br>天才の行った儀式は、儀式と言えないほど簡単だった。<br><br>人気のない黄昏の十字路で、強く願いながら、一番大切なものを捧げ、歌っただけだった。<br><br>これでは、充分ではない。<br><br>僕がこの通り行ったところで、悪魔は絶対に現れないことは、断言できた。<br><br>僕は情報をもっと、掘り下げてみた。<br><br>天才は、その当時のその国、アメリカの多くの人々と同じく、どんなに不品行ではあっても、キリスト教徒だった。<br><br>だが、彼の言う悪魔は、キリスト教の悪魔なのか？<br><br>違う。<br><br>僕は断言出来る。<br><br>彼は、違う大陸からの信仰も受け継いだ人間だったんだよ。<br><br>彼はアフリカから連れてこられた人々の子孫だった。<br><br>アフリカでの信仰を取り上げられ、キリスト教を押し付けられはしても、彼らの中にアフリカの信仰は完全には奪われなかった。<br><br>ハイチでブードゥと呼ばれる信仰が、キリスト教と共存しているように、彼は違う大陸で信じられているものを信じていた、そしてそれを悪魔と呼んだだけだったと。<br><br>何枚か見つけた彼の写真がある。<br><br>彼の机の上に散らかされたものに、そういった御守りが見られるんだよ。<br><br>つまり、彼はそういった信仰の手順を踏んで、儀式をおこなっていた可能性がある。<br><br>その上で、もう一度、彼の話を解き明かしてみよう。<br><br><br><br><br>悪魔主義者の話はまだ続くが、<br><br><br>今日は、ここまで。<br><br><br><br>＃ふしぎな話<br><br><br><br><br><br><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/pandora-21/entry-12002137670.html</link>
<pubDate>Mon, 16 Mar 2015 13:38:31 +0900</pubDate>
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<title>クロスロード～何が力を呼び込むのか</title>
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<![CDATA[ 私が出会った悪魔主義者は有名人だっ　た。<br><br>だけど、彼は悪魔主義者で、オカルティストでありながら、そんなことは信じていなかったと言ってのけた。<br><br><br>彼は語り続ける。<br><br><br>人間が奇跡を起こすために生まれたのが呪術だとするよ。<br><br>だが、大体が偽物だ。<br><br>考えてみたらわかるでしょ。<br><br>地面に図形をひいて、呪文をとなえれば、ほら、角の生えた悪魔が現れる。<br><br>邪神の祭壇に、生け贄の子供を捧げれば、ほら、邪神が降臨する。<br><br>そんな簡単なことで異界異形のものが現れるなんて、有り得ないでしょう。<br><br>そうなら、生け贄だらけの戦場には、どれだけ邪神が降りていなければいけないか。<br><br>むしろ、そういう行為をしている人間こそが悪魔や邪神のようになっているとしか思えないよね。<br><br>ただし、そいつらには超常の力はないけどね。<br><br>シンボルに力がある。<br><br>呪文に力がある。<br><br>数字に力がある。<br><br>それは確かかもしれない。<br><br>だけど、誰もが行っても同じ結果が出るとまではいかなくても、何んにも起こらないなんておかしいでしょう？<br><br>真にそれらに力があるならば。<br><br>実際、僕は実験してみたんだ。<br><br>いや、人間を生け贄にはしてないよ。<br><br>実験ごときに、そこまでリスクは犯せないでしょ。<br><br><br><br>彼は、生け贄と言う実験をしなかった理　由を、リスクの有無で説明した。その考え方に私は恐ろしさを感じた。<br><br>それは、儀式の何が信じられるか、何を信じないかと言う説明よりも、彼が悪魔主義者だと言うことを強く感じさせた。<br><br>ヌメルような人間とはあきらかに違う質感の皮膚に触れたような感覚だった。<br><br><br>術を行う人間にこそ差があると言うならば……、僕は逆に考えた。<br><br>人間こそが、そういう術を行うために必要な道具で、むしろ他は飾りなんじゃないかと。<br><br>まぁ、本当に、そういった術が存在するならばだが。<br><br>じゃあ、人間が、その術を発動させるためには、どのような条件が必要なのか、僕はそこにこそ、秘密があると思ったんだ。<br><br>霊能力、超能力、なんて怪しげなものではない、確実な条件があるんじゃないかと。<br><br>全ては仮説の話だ。<br><br>だって、こういったものは最早科学ではないから、仮説しか立てようがない。<br><br>でも、僕なりに納得がしたかったんだよ。<br><br>僕は考えた。<br><br>じゃあ、成功した人間から、成功の条件のデータを集めれば良いんじゃないかってことを。<br><br>でも、誰が【本当に】成功したかなんかわかるわけがない。<br><br>だから考えて、一つの基準を作った。<br><br><br><br>オカルティストではないこと。<br><br>霊能力などを仕事にしていないこと。<br><br>それを公言していないこと。<br><br><br>にも関わらず、儀式を成功させることが出来た人間を探すべきだと<br><br><br>世の中には沢山、儀式が成功したと言われている人間はいるけれど、この条件にすると、面白い位該当者はいなくなったよ。<br><br>何人かは該当してはいるようだったけれど、公言していなかっただけあって、どのような方法が行われたかわからなかったり、彼らからではなく、向こう側からの接触だとされていたりするんでね、<br><br>参考にはならなかったね。<br><br>ただ、その人々達には、面白い共通点はあった。<br><br>彼らのほとんどが、芸術家だったことだ。<br><br>たまに、戦士も存在していたが、彼らも自分に殉じると言う意味では芸術家と言えないこともなかったと言う点だ。<br><br>今だって、過去にだって悪魔のような指導者や権力者はいる。でも、彼らは本当ににはそういった力とは接触せず、<br><br>己の為にのみ生きる芸術家が、向こう側と接触出来るのは、実に興味深いとは思わないかい？<br><br>まぁ、あくまでも、僕にとって信じられるケースを探しているわけであって、本当にはそういった力を振りかざした王もいたかもしれないけれどね。<br><br>僕は考えた。<br><br>あえて宗教家は外したが、芸術家は宗教家並みに、自分の中に深く潜れる人間のことだ。<br><br>そして、自分の中から人間の普遍的なものを見つけ出して拾ってくる連中だ。<br><br>多くの人間が共通の想いを抱ける何かを作り出す連中だ。<br><br>そこにこそ、ヒントがあるんじゃないかと。<br><br>全ての人間が、共通の意識を持っていると言う説もある。<br><br>彼らはそこまで潜れるダイバーなんじゃないかと、僕は思った。<br><br>そこから必要なものを抱えて上がってくるんだ。<br><br>でも、もっと深いところがあるんじゃないか？<br><br>人間全体の意識があるなら、もっと深い意識が、そう、地球、もっとこの世界全体とつながる場所があるんじゃないか、<br><br>そして、多分、悪魔と呼ばれるものはそこからやって来るのではないかと。<br><br>万が一、そこまで潜ることができたなら、そこにいるモノに呼びかけることが出来るのかもしれない。<br><br><br>そこまで凄い場所からきた割には、彼らが、見返りに与えたものはあまりにもささやかだとも思いもしたけれど。<br><br><br>だって、彼らが与えたのはただの【才能】だよ？<br><br><br>あるものには画力。<br><br>あるものには音楽の才。<br><br>あるものには剣の才。<br><br><br><br>国でも、権力でもなく。<br><br>もっとも、望んだのは呼びだした方<br>なんだけれどね。<br><br><br>全ては仮説だ。<br><br><br>でも、仮説としては魅力的だと思わないかい？<br><br>とにかく、僕はこの考えにとりつかれた。<br><br>で、僕なりの答えを探し続けた。<br><br>その片手間で、この社会的地位を築いていたわけだよ。<br><br>で、一人のギタリストのケースにたどり着いたわけだ。<br><br><br><br>　<br><br>　彼の話は続くが、今日はここまで。<br><br><br><br>＃ふしぎな話<br><br>
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<pubDate>Thu, 12 Mar 2015 00:41:28 +0900</pubDate>
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<title>クロスロード～力の来る場所</title>
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<![CDATA[ 僕は欲しいものなんて、昔から、そんなになくてね、<br><br>彼は語り始めた。<br><br><br>欲しいものがない、っていうよりもね、大概の欲しいものは自分の能力で手に入れられる自信があったんだよ。<br><br>ほら、僕、それなりに優秀だから。<br><br>だから、僕がこの地位を、何らかの力によって手に入れたなんて思って欲しくはないんだよ。<br><br>大体、僕の社会的地位は、僕の願いではなかったんだよ。<br><br>君が知りたい、契約とやらの話の中では。<br><br>僕がここにいるのは、何もなかったとしても確定していたことだった。<br><br>僕がね、そういったことに興味を持ったのはね、<br><br>君なら分かるかもしれないな、<br><br>それが人外のパワーだったからだよ。<br><br>ねぇ、思わないかい？<br><br>どんな権力を持ち、どんなにお金を持っていても、人間なんて脆弱なものだと。<br><br>どんなに鍛えた達人でも、丸裸でサハラ砂漠のど真ん中に置き去りにすれば、１日で死ぬ。<br><br>どんなお金持ちでも、権力者でも、寿命からは逃れられず、彼を暗殺するのはたまたま部屋に漂った、目に見えないウイルスかもしれない。<br><br>人間が出来ることなんて、たかがしれている。<br><br>この地球と言う水槽の中で、鑑賞魚が暴れているだけさ。<br><br>所詮、漂っているだけ。<br><br>僕はただ、思ったんだ。<br><br>人間にはどうしようも出来ない力に、何らかの方法でアクセス出来ないかと。<br><br>すべてはただの興味だったんだ。<br><br>で、呪術に興味を持った。<br><br>呪術とは、人間が、人外の力にアクセスする方法だったからね。<br><br>君も色々調べているなら分かるだろ？<br><br>これがまぁ、あらかた偽物だってことが。<br><br>世の中に知られている呪術や霊能力は、偽物だって言っても良い。<br><br>良く売られている幸運のペンダントと同じようなもんだ。<br><br>そして本物の呪術だって、呪術が信じられている世界にしか存在しないんだってことを。<br><br>昔ながらの伝統的な生活を送る人々の間では、今でも呪術は現実に介入するものとして存在している。<br><br>それは、現実だ。<br><br><br>でも、信じるものにしか現れない力って、どうだろうか<br><br>それが僕には不満だった。<br><br>僕はもっと圧倒的な力が知りたかった。<br><br>信じる信じないなど関係なく、発揮される力の存在に憧れた。<br><br>ただ、誤解しないで欲しい。<br><br>僕はその力をどうこうしようとは思わなかったんだ。<br><br>ただ、その力に触れたかった……。<br><br>水槽の魚が、水槽を外から眺めたいと思ったんだよ。<br><br>力の来る場所が知りたかったんだよ。<br><br><br>僕が科学者なら、この望みは正しい欲求だと思われただろう。<br><br>僕が数学者なら、ある世界を探求することは敬意を得られただろう。<br><br>僕が天文学者なら、ロマンさえ人は感じてくれただろう。<br><br>でも、僕はオカルティストだったから、秘密裏に色々調べていくしかなかった。<br><br>僕は探しているだけで、信じているわけではなかった、正直、盲目的に信じている人間に危険性と脆さしか感じなかった。<br><br>でも、僕はオカルティストだった。<br><br>だって、僕が触れたい力はそういう力だったから。<br><br>それは、君もそうなんじゃないかい？<br><br>彼はそう言った。<br><br><br><br><br><br><br><br>でも今日は、ここまで。<br><br><br><br><br><br>＃ふしぎな話<br><br>
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<pubDate>Wed, 11 Mar 2015 19:29:52 +0900</pubDate>
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<title>クロスロード～そして、彼は話し始めた</title>
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<![CDATA[ 正直、何故それを行ったのか覚えていない。<br><br>そう彼は言った。<br><br><br>その話を聞いたのは彼のオフィスだった。<br><br>「……別に仕事ってわけじゃないんでしょ？」<br><br>柔らかに彼は微笑んだ。<br><br>物腰も、言葉使いも、眼差しも柔らかい。<br><br>高価で地味で、上品な服を着た彼は、到底、この話題とは無縁の人間に見える。<br><br>彼を訪ねたのは、確かに仕事ではない。<br><br>私はどこにでもいる会社員であり、記者でも、ライターでもない。<br><br>「はい、単なる興味です。……でも、まさか本当に会ってもらえるとは思いませんでした」<br><br>私は正直に、そう彼に答えた。<br><br>彼は有名人だ。<br><br>だから、ここでは彼について具体的なことは書かない。<br><br>私だって驚いたのだ。<br><br>まさか、彼に出した手紙が彼に届くとは思わなかったし、<br><br>まさか、彼の方から会いたいと言って来るとは思わなかったし、<br><br>彼が指定した、彼のオフィスの一つで彼と二人きりで向き合うことにはなるとは思わなかった。<br><br>「どこで、僕の話を聞いたの？」<br><br>彼は面白そうに聞いた。<br><br>私は少し、警戒した。<br><br>この、実に都会的で、クールな調度品が置かれた応接室で、高価なソファに座り、向かいあっているのは、<br><br>噂が本当ならば、悪魔主義者なのだ。<br><br>そうは見えなくても。<br><br><br>部屋の外には、彼のスタッフ達が働くオフィスがあると分かっていても、部屋に二人きりでいるという現実を認識する。<br><br>「やだな、緊張しないで。言いたくなければ言わなきゃいい。こんな話、真に受けるのは君ぐらい」<br><br>彼はそう言う。<br><br>確かに、こんな話、誰も信じたりしない。<br><br>でも、一つ確かなことを私は知っている。<br><br>「でも、あなたは私に会った」<br><br>【そんな】話をたずねる手紙を読んで。<br><br>見ず知らずの人間と。<br><br>それこそが、何かの証明であることくらい、私でもわかる。<br><br>「そう、僕は君に会った」<br><br>彼は頷く。<br><br>「正面切って尋ねてきたのは君が初めてだったからね。何故、こういったことに興味を持つんだい？」<br><br>「君のことは悪いが調べさせてもらった。アチコチ動いているみたいだけど、君が調べたことをどこにも出していないことも知っている。ただの会社員がどうして？調べているのは僕だけじゃないのも知ってる。それに興味があったんだよ」<br><br>彼の目が好奇心でキラキラ光る。<br><br>こんな悪魔主義者がいるんだろうかと思う。<br><br>私が今まで会ってきた、霊能者やら、占い師達とは全然ちがう……。<br><br>彼らは自分を神秘的にみせようと振る舞っていた。<br><br>人外の力に傾倒するあまり、自身もその力の一部のようにみせようとしていた、と言うか、思いこんでいた。<br><br>中には、本物かと思える人もいたが――これはまた別の話。<br><br>「探していることがあるんです」<br><br>私は正直に答えた。<br><br>「何？」<br><br>彼は聞く。<br><br>私は答えない。<br><br>これは、交換だからだ。<br><br>彼の欲しいものが私の話なら、彼もまた、私の欲しいものをくれなければならない。<br><br><br>「……分かったよ。じゃあ、僕の話から始めよう」<br><br>彼は、仕方ないなといった調子で話始めた。<br><br><br>「本当のことを言うと、正直、何故それを行ったのか、覚えてないんだ」<br><br><br><br><br><br><br>でも、今日はここまで。<br><br><br><br><br><br><br><br>＃ふしぎな話<br>
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<link>https://ameblo.jp/pandora-21/entry-11998481408.html</link>
<pubDate>Sat, 07 Mar 2015 13:07:36 +0900</pubDate>
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<title>クロスロード～呪術は何かを代償に</title>
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<![CDATA[ あなたには欲しいものがあるだろうか。<br><br>ただ、欲しいだけならこの世界には欲望の対象はたくさんある。<br><br>何も欲しくない。と言う人間はいない。<br><br>欲しがる心に振り回されることを、欲しい物と天秤にかけられる、聡明な人間や、<br><br>欲しいものを得られなかった結果、絶望し、欲しがる気力さえなくなった人間がいたとしても。<br><br>欲しいと思う気持ちが出てくることは止められない。<br><br>後は、欲望との向き合い方があるだけだ。<br><br>大抵の人間は、欲しくても手に入らないものがあったならば、様々な方法で諦める。<br><br>人によっては、手に入れる以上に芸術的な諦め方を作りだす人もいる、また、手に入らなくてもあがき続けることに意味を見出す人もいる。<br><br>だが、もし。<br><br>もし、<br><br>もしも、本当に願ったものが手に入るのならば？<br><br>人はその方法を選ぶだろうか？<br><br>代償を伴ったとしても？<br><br>それがどんな代償だったとしても？<br><br>手に入らないはずのものを手に入れるための方法が本当にあるならば？<br><br>実は、古代からそのための方法が一つあった。<br><br>それは【呪術】と今では呼ばれている。<br><br>それは世界中に様々なやり方で存在する。<br><br>代償と引き換えに、願いを叶えると言うことが、様々に存在する呪術の共通の方程式だ。<br><br>あなたの【願い】は、あなたの【何】となら釣り合うだろうか。<br><br>そしてあなたは、【何】と引き換えにしてでも、願いを叶えたいと思うのだろうか。<br><br><br>そして、そこまでのことを必要とする【欲望】とは何なのだろうか。<br><br><br>深ければ深いほど、困難であればあるほど、それだけ多くの物を要求されるのだ。<br><br><br>昔からある、多くの物語が語るように、【欲望】により呪術を行う人間の先にあるのは絶望だ。<br><br><br>呪術はたやすく目的にたどり着く近道ではなく、高い乗車券を要求する特殊な乗り物のようなものなのだ。<br><br>目的地に連れて行くだけの。<br><br>帰り道はない。<br><br>でも、今も昔も、呪術を行う人々は絶えることはない。<br><br>ある少年が十字路に立ち、悪魔と出会い天才ギタリストになったように。<br><br>あなたが、それを行わないとしても、<br><br>今日もまた誰かが十字路に立とうとしているだろう。<br><br><br>でも、今日はここまで。<br><br><br><br><br><br><br><br><br>＃ふしぎな話<br><br>
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<pubDate>Fri, 06 Mar 2015 22:30:51 +0900</pubDate>
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<title>クロスロード～黄昏の十字路には悪魔がいる</title>
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<![CDATA[ 昔、あるギターの天才がいた。<br><br>酒の席で、彼に誰かが聞いた。<br><br>「君の腕は人間技じゃない」<br><br>超絶技巧の天才は笑った。<br><br>「悪魔にこの腕をもらったからな」<br><br>驚く人々に、天才は思い出すような目をして続けた。<br><br>「人が通らない黄昏時の十字路に立つんだ。自分が持つ、一番大切なものを持って。一番大事なことは強く思うことだ。自分の望みをはっきりと、そしてそれを叶えてくれと、心から叫ぶことだ」<br><br>彼は、いつも傍らにある古びたギターをとり、爪弾いた。<br><br>古い、安物であるはずのギターは、彼が弾くといつものように命を持って歌い出す。<br><br>刻むリズムとメロディー。<br><br>歌のように彼は言葉を続ける。<br><br>「まだガキだった俺には一番大切なものは、このギターだった。そして、俺は十字路で自分の願いを歌ったんだ。儀式のやり方なんて、たいした問題じゃない。大事なのは、どれだけ本気なのかってことだ｣<br><br>彼の指は恐ろしいメロディーを刻む。<br><br>ざわめきは消え、メロディーだけが残る。<br><br>店の人々は誰も、彼の連れではなかった人々も、もう彼のメロディーと言葉しか聞こえない。<br><br>「真っ黒な、巨大な男が現れるんだ。道のどこからきたのかもわからない」<br><br>男の真っ黒な目、真っ黒な衣装、真っ黒な髪、人々は彼の爪弾くメロディーから、男を見る。<br><br>「そして、黙って俺の手からギターを取り上げ、ギターをチューニングしていくんだ」<br><br>そのチューニングは、まるで芸術作品を作りだすよう。<br><br>男の長い指が美しく動くことも人々は知る。<br><br>その光景はメロディーの中。<br><br>「男は俺にギターを返してくれた。そして笑った」<br><br>暗闇の微笑。<br><br>いつまでも落ちていく穴のような目。<br><br>笑った口から見える、白い歯の白さが恐ろしい。<br><br>人々は震える。<br><br>自分たちは何を見させられているのだろう。<br><br>「男は出てきた時と同じように突然消えた。そして、黄昏時は終わり、夜が来ていていたことを知り、俺は自分が最高のギタリストになったことを知ったのさ」<br><br>不意に音楽が終わる。<br><br><br>人々は安堵する。<br><br>酒場は急に賑やかさを取り戻す。<br><br>もう、誰も彼に話についての質問はしない。<br><br>女の話や、悪口の方が、悪魔の話に比べたらどれだけ良いか。<br><br>特に、本当の悪魔の話などよりも。<br><br>天才は、冷ややかな笑いを浮かべたまま、一人、何かに向かって乾杯した。<br><br><br>悪魔に魂と引き換えに腕をもらった男。<br><br>彼はひそかにそう呼ばれ、<br><br><br>最後は、絶頂期に、十字路で倒れて死んでいるところを発見され、その短い生涯を終えた。<br><br>人々は悪魔が魂を取り立てにきたんだ、と噂した。<br><br><br>これは、十字路に立つ悪魔についての有名な話の一つだ。<br><br>ここから話を始めたいと思う。<br><br><br>でも、今日はここまで。<br><br><br><br><br><br>＃ふしぎな話　<br><br>
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<link>https://ameblo.jp/pandora-21/entry-11997695912.html</link>
<pubDate>Thu, 05 Mar 2015 14:55:41 +0900</pubDate>
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<title>まずはここから</title>
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<![CDATA[ インターネットの海から私の話を拾ってくれた人、こんにちは。<br><br>これも何かの縁です。<br><br>私が送る物語に目を通していただければ、大変嬉しいです。<br><br>それでは、しばしお付き合い下さい。
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<link>https://ameblo.jp/pandora-21/entry-11995395381.html</link>
<pubDate>Sat, 28 Feb 2015 00:11:31 +0900</pubDate>
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