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<title>quite-riversideのブログ</title>
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<title>女流作家詩人　石牟礼道子</title>
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<![CDATA[ <p>　雷鳴が轟き、雨が矢のように打ち続ける。</p><p>　ここ数日都心の空は心が休まることをしらないようだ。帰宅時間には、ビルの隙間から雷光があちらこちらで生まれ、それは高校の化学の授業の中で実験しているようだ。</p><p>　僕は生憎傘を持っていなかった。鞄の中は出来るだけ軽くしようということで、一番利用目的が少ないと考えた折りたたみ傘は、玄関の収納入れに常駐させていた。</p><p>　夕方赤坂見附の地下鉄の出口から足を踏み出した途端、バリバリと雷鳴が轟き、ピカッとが雷光が夕暮れの真っ黒な空から降りてきた。高層ビルの灯りと雷光が同期するように僕の脳裏に激しい困惑をおこさせた。</p><p>　数分前まで地下鉄の中で、心地よい時間を過ごしていたのだ。</p><p>　石牟礼道子の自然小説を読んでいた。ここ数週間彼女の本を就寝前と起床後にベッドで読むのがルーティンになっていた。</p><p>　地下鉄の中の喧騒とした雰囲気を少しでも和らげてくれる。</p><p>　僕は、彼女の名前は知っていたが、著書を読もうという気がおきなかった。なんだろう？　彼女が生涯にわたり、水俣病の被害者と行動を共に生きてきて、それを文字に置き換えて多くの人に共鳴させた。その事実は知っていたが、そこに足を踏み入れる勇気はなかった。</p><p>　ある時神田の本やで彼女の自然小説を手に取った。</p><p>　書き出しが、想像していた革命家いや戦う女性のイメージと真逆な自然に優しい綴りそして文体。また熊本弁を散りばめた会話が僕の読書心を引き付けさせた。</p><p>魅了したのだ。彼女の幼少の時の体験が僕の体験に似姿のように締め付けられた。</p><p>　まだ読み終えていない。</p><p>　だが、今地下鉄を降りて、激しい雨音と雷鳴に触れると一瞬に現実に戻された。</p><p>　今週は冬の気配を感じさせるかもしれない。</p><p>だが、まだ彼女の体験した自然豊かな水俣の山々そして海を総てを見ていない。</p><p>　今日も彼女の気持ちのページを捲りたい。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12826436779.html</link>
<pubDate>Sun, 29 Oct 2023 08:43:02 +0900</pubDate>
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<title>女流作家小川洋子を考える</title>
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<![CDATA[ <p>　目覚めがいい。朝起きると、遮光カーテンの隙間から陽光、いや一筋の光のような</p><p>映画館で言えば、映像器から出されている光が僕のベッドの枕元に漂う。その光に部屋の埃だろうか、たくさん浮遊している。</p><p>　ベッドから起き、窓越しに外を眺めると、真っ青な空だ。少し肌寒く、半そでの薄手のシャツはヒンヤリする。窓を開けると、外気が待ってましたとばかりに入ってくる。でも気持ちがいいのだ。太陽が昇る方向には神宮の森、そして摩天楼、高層ビルがひしめき合っている。それは静止画、絵のようだ。ただ空は動いている。小さな鳥、スズメやモズの夫婦いや親子が自由曲線を描きながら飛び回る。後から声がおっかけてくる。</p><p>　僕は出勤前まで本を読むことにしている。先週から女流作家の本を読み続けている。小川洋子だ。誰かが言っていた。彼女の文体は綺麗で洗練されている。</p><p>　彼女の本を数冊読んでの感想だが、同じような流れだ。どこかの、大学病院。どこかの劇場。そして彼女はそこでタイプライターや小道具を使う女性。</p><p>　そして"夢”の世界に入るのだ。それは"憧れ"いや"没頭",違う。現実と"夢”のボーダレスを題材にしている。僕たちをその世界に引き込むのだ。</p><p>　しかし読み終えた時何も残らないのだ。現実の世界ではなく主人公の"夢”これは病気かもしれないが、その世界を理解してもらおうとしている。</p><p>　僕は理解できなく、本を閉じた。</p><p>　僕は、今神宮の森の梢に陽光が降り注ぐように、僕の心に降り注ぐ、なにか心を揺さぶる本に出合いたいと激しく思う。それは彼女の本ではないことに気づいた。</p><p>　さあ、明日から何が僕に降り注ぐのか、今日は書店を歩いてみようと思う。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12824447375.html</link>
<pubDate>Sat, 14 Oct 2023 08:50:19 +0900</pubDate>
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<title>辻村深月を再び考える</title>
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<![CDATA[ <p>　夏がジェット機に乗せられて南にいってしまった。暑さも搭乗していってしまった。</p><p>　今年の夏は大変だった。朝出勤から帰宅するまで暑さで体がクタクタになる。</p><p>　最寄の地下鉄の駅まで歩くが、たったニ十分の道のりが苦痛だった。マンションのドアから舗道に出た時から朝陽が全身に照り付け、ほんの数分歩いただけで、汗が噴き出す。季節や気候がいいときならば、沿道の花壇の花々や近くの公園の緑深き木々を眺め自然を満喫するのに、暑さをさけるために速足で駅に向かう。</p><p>　駅に入り、地下鉄に乗り込むと快適だ。早い時間帯なので、座れるときがある。</p><p>　鞄から本を取り出す。辻村深月。怖いもの見たさ、これは話が怖いというものではなく、ストーリーが平坦で、脈絡もなく、小学生、中学生そして就職した女性の日記みたいなものを読むのだ。どんな凡庸な話しか覗きたくなる。</p><p>　所々に作者の紹介がテレビのコマーシャルのように書かれている。本文を読みたく、文体や感情表現を観たいと思うが、全く場違いなのだ。でも彼女は直木賞を取ったみたいだ。僕は彼女の読者に、サラリーマンや年配の人がいるかと問えば、NOと返ってくるだろう。</p><p>　日記なのだ。女子高生が友達と交換日記を書いたようなやつだ。</p><p>　「……何故、読むんだ？」と聞かれれば、怖いもの見たさだ。</p><p>　いつも推し面々が彼女の周りにいるのだ。</p><p>　僕は毎日電車の往復の空白の時間四十分かな、小説を読んでいる。</p><p>　最近電車の中で本を読んでいいる人見かけない。僕は電車の中で、女性がひざ元にちょこっと本を置き、静かに読んでいる姿に出会うと、宝くじに当たったような気持ちになる。とても心地良い気分だ。</p><p>　今本はスマートフォンで読んでいるようだ。しかし多くの人はつまらないニュースや好きなゲームに夢中なはずだ。</p><p>　「今は電子書籍で読めるよ……」と僕の周りから聞こえる。しかし僕は本が好きなのだ。あの手の感触、ページをめくる時の快感というかワクワク感。それは電子書籍には無いと思う。</p><p>　だいたい週に二冊は読める。一冊は海外。一冊は国内。</p><p>　そんな感じで僕の読書スタイルは電車の空白の時間を生かしている。</p><p>ただ、僕を満足させてくれる小説に出会えない。</p><p>　辻村深月。うーん、だめだ、読後感がなんともいえない。</p><p>　大江健三郎、三島由紀夫、ヘルマンヘッセ、フロイト、フローベルなどの小説。</p><p>　何回も読み返す。こんな小説は出会えない。</p><p>　読者は学生ではなく、大人を対象にしてほしい。</p><p>　そうそう、寝起きの三十分は、読書がはかどるし、これぞという本を読むべきだ。</p><p>　決して彼女の本は寝起きの煙草ならぬ、本ではないのだ。ぼくの場合だがね。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12823193154.html</link>
<pubDate>Wed, 04 Oct 2023 21:32:08 +0900</pubDate>
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<title>女流作家　三浦しをんを考える</title>
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<![CDATA[ <p>　十月に入り、僕の読書数、いやベランダで飲むハイボールの量が増えた。</p><p>　夕方職場から帰宅するとまっすぐマンションのベランダに出るのだ。六時になれば</p><p>すっかり神宮の森は暗くなる。摩天楼の灯りが煌々とついている。あの中ではまだ企業戦士いやビジネスマンが帰れず、仕事をしている。うーん。</p><p>　僕はすっかり暗くなったベランダに椅子を持ち込み、腰を下ろして食事前にハイボールを飲む。あの盛夏ではできなかった。暑くて、汗びっしょりになるからだ。</p><p>　小さなテーブルの上にチーズとウインナーを置き、摘まみながらグラスに口をつける。</p><p>　夕陽が森に降り注ぎ、摩天楼の光が神宮の森の梢に照射し、神秘的な陰影を転写する。この時僕は読書を始める。テーブルに置いてある間接照明が僕の本を照らす。</p><p>　「月魚」作者は三浦しをん。</p><p>　主人公は古書店の若主人だが、作者の男性の言葉や表現はうまい。</p><p>　主役の2人は一瞬ゲイかなと思わせるやり方は実にテクニカルでうまい。</p><p>　ネタバレがあるので細かいことは言わないが、読んでいて安心感があるストーリー</p><p>だ。親子関係、友人など深く追求していて僕の心の探求心をくすぐった。</p><p>　女流作家って難しい。何が？　女流作家が誰を読者として想定して書いているか、それによって読者層が大きく変わるからだ。</p><p>　女流作家の誰とは言わないが、女子高生や中学生を対象にすれば、大人の読者は読まないだろう。僕もそうだ。それが読者離れにつながるかもしれない。</p><p>　ただ僕は、三浦しおんは読んでもいいなと思った。</p><p>　もうすっかり神宮の森は暗闇に包まれた。僕のハイボールの氷は溶け、テーブルにある照明の光がグラスに七色のスペクトルを生じさせている。</p><p>　「明日は何を読もうかな？」</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12822913381.html</link>
<pubDate>Mon, 02 Oct 2023 21:13:46 +0900</pubDate>
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<title>女流作家 辻村深月を考える。</title>
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<![CDATA[ <p>　暑さ寒さも彼岸までと先人たちはよく言ったものだ。</p><p>　今年の夏、いや梅雨入りしてから日本は暑かった。僕の生まれ故郷の日本海の田舎町は雨が降らず、田んぼの水が枯れ、稲の成長が例年より悪いみたいだ。</p><p>　都心の夏毎朝の出勤はいつもプールでひと泳ぎしたような汗をかいて、電車に飛び乗る。僕は電車の中では異臭を放っていただろう。出かける時いつも制汗剤を塗り、オーデコロンかけているため、刺激臭が汗の匂いを増幅させ"隣人"をしかめっ面にさせていたかもしれない。僕にはわからない。</p><p>　でも変わった。空は模様替えして秋空になり、中秋の名月を心地よく眺めることができる季節になったのだ。そんな凡庸とした気分の中夕方、マンションのベランダにキャンプ用の椅子を持ち出し、読書をする。アイスではなくホットコーヒーを啜り"お気に入りの本"を読む。</p><p>　僕は今、辻村深月の小説を読んでいる。何故読むかと言うと、書店に勤めている人が選んだ賞に選ばれるからだ。（何とか賞、名前は忘れた）　きっと僕の心に響かせるに違いないと思ったからだ。</p><p>　期待は裏切られた。厳しいようだが、中学生、高校生が学校の文化祭で募集した小説の延長しか思えない。だって友達同士の絵空事を本にしているだけだ。</p><p>装丁はカラフル、可愛いけどそれだけなのだ。重厚さも心に響くこともそして僕の感情を高ぶらせることもない。学生時代の友人関係やその後の社会人になった時の彼女たちの心という紙の裏側に無理やり書いたような気持ちをストーリーにしている。</p><p>　想像はつくのだ。思いあがった主人公が打ちのめされる展開。</p><p>でもこんなやつはいない。紙の裏に書いたようなやつは、学生生活、社会生活では嫌われるのだ。</p><p>　そして文体は平坦で砂漠を歩いているようだ。どこまでも砂地で、緑もない。池も無い。そんな小説は僕には合わない。でもきっと好きな人がいるのだろう。</p><p>それは読みやすいからだ。文体が難しくなく先の中学生や高校生向きだからだ。</p><p>　ベランダでコーヒーを啜り、天空の空を見上げていると満月や無数のきらびやかに輝く星を見つける（読む）ことがある。三島由紀夫や大江健三郎だ。</p><p>　しかし彼女の本は僕の星にはならない。</p><p>　あの輝く星のような小説に巡り合いたい。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12822354716.html</link>
<pubDate>Thu, 28 Sep 2023 20:50:39 +0900</pubDate>
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<title>森瑤子の小説を読むと、陰鬱になる。</title>
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<![CDATA[ <p>　９月に入り、もうお彼岸なのに一向に暑さは終焉しない。</p><p>　こんな夏は初めてではないか？　都心でも熱帯夜はずっと続き、マンションのベランダから夕方でも熱風が入り込んでくる。</p><p>　猫の額のベランダにキャンプ用の椅子を置き、ハイボールを片手に神宮の森を見ながら読書するのが僕の楽しみだ。</p><p>　それが今年は九月に入ってもできない。いつもなら、エアコンの室外機の温風は東から吹きこむ涼しい風が中和してくれ心地よく河の流れのように本のページをめくることができた。</p><p>　ここ数日どんよりとした雨雲が神宮の森に立ち込め、東から涼しい風が僕の体に吹き付けた時読書を開始する。一時間くらいだ。</p><p>今読んでいるのは、森瑤子の小説だ。＜誘惑＞や＜熱い風＞のシリーズものだが、シナという日本人の女性の生き方には反吐がでる。</p><p>　彼女が芥川賞などを貰わなかったのは自然だと思う。</p><p>　非倫理的な生き方が模範になることは絶対にないのだ。不倫が常識のように描かれそれを肯定する展開。彼女にタガをはめている夫（イギリス人）は常識人だと思う。それは普通だ。</p><p>　唐突に言うが、読みながら十戒を思い出した。昔なら彼女は西洋でも日本でも姦通罪で罰せられた。こんな生き方をベースにした本は売れるかもしれないが、一時ブームになった官能小説のようなものだ。</p><p>　シナのような非倫理的な生きざまを娘にどう伝えるのだ。反面教師？　</p><p>　僕は神を信じていないが、天はきっと見ているはずだ。そんな生き方の小説は二流だと。彼女のファンは女性が多いときく。きっと夢をみているかもしれないが、見てはいけない夢だ。</p><p>　でも森瑤子はいない。僕の声は届かないが、読んではいけない小説の一つだと思う。永遠に。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12821530264.html</link>
<pubDate>Fri, 22 Sep 2023 18:43:28 +0900</pubDate>
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<title>今世の中を騒がしている事件。</title>
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<![CDATA[ <p>　連日テレビやメデイアが取り上げる話題、これでもか、これでもかと出てくる。　</p><p>　一体どんな悪の巣窟なんだ。淀んだ、臭い匂いがたくさん入ったバルーン（ジャニーズ）が一本の釘により穴を開けられたのが、数十年前。裁判でも有罪になっても</p><p>”汚い”たバルーンは萎むことはなかっった。バルーンはたった一つの小さな穴くらいでは、割れない。そして汚い空気は外に漏れない。</p><p>　数十年後、外国のメデイアにより釘がバルーンにささる。</p><p>　今バルーンは汚い空気、汚れた空気を外気に出している。皆その匂いに顔を背け、鼻を手でふさぐ。手遅れなのだ。バルーンの中には、若い男性がもがいていたのだ。皆体を傷つけられていた。悪の巣窟、バルーンに汚い、臭い空気を拭き入れた人は一人ではない。巣窟には番人がいたのだ。決して釘を刺さないように警告していた。</p><p>　メデイアもその一味なのかもしれない。バルーンは萎んでしまうと思う。</p><p>　ただ悪い奴は平然と清廉潔白の顔をして萎んでしまったバルーンを叩いている。</p><p>　汚い世の中だ。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12820811839.html</link>
<pubDate>Sun, 17 Sep 2023 13:34:05 +0900</pubDate>
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<title>自然の前になすすべはない。</title>
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<![CDATA[ <p>　いつまで続くのだ、この暑さと雷鳴。</p><p>　昨日は都心は真っ黒な雲が、近づいたと思ったら雷鳴が轟き、突然槍が横から降り注いだ。</p><p>　俺はまだ雨が降らない少し危ない時間帯に新橋近くの食堂で焼肉定食を頬張り、爪楊枝を口に翳し意気揚々と通りに出た。雷鳴が、雨が、俺を打ち付ける。</p><p>　勿論傘はない。道路は水が溢れ、沿道は水たまり、いや小さな池のようなものが浮き出ていた。俺の靴は水が入り、シャツは洗濯したように濡れ、パンツは鉛をくっつけたように重かった。</p><p>　職場まで歩けば５分で着くが、一時間位歩いたような陰鬱な気分にさせていた。</p><p>　「○○さん、凄い雨ですね。濡れなかったですか？」と同僚の中年女性が俺に小走りに近づいてきた。化粧が厚く、嫌らしい香水の匂いを勢いのある雨の中でもわかるどぎつさだった。</p><p>　「○○さん、この通り、濡れネズミですよ」と応えると、化粧が取れかかった中年の同僚が「一緒に傘に入りますか？」と雨音よりも大きな声で訊いた。</p><p>　「いや、遠慮するよ。この有様だ。君のワンピが濡れてしまうよ」と言った。　</p><p>彼女の鼻をつきさす、香水には近づきたくなかった。</p><p>　「僕は、少し本屋で雨宿りしていくから、先にどうぞ……」と言うと彼女は傘を、雨の降る方向に向けながら小走りに職場に戻っていった。</p><p>　僕は彼女の肉が背中についた後ろ姿を見ながら思った。去ったあとでもあの嫌な臭いが漂う。雷鳴や雨より強い人だ。</p><p>　本屋で少し眺めながら職場に戻った。一度も彼女に会わなかったのが嬉しい。</p><p>　異常気象は自然がなすことだ。また出会いも自然なのだ。総てを受入るそれが</p><p>人生かなと思う。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12820664932.html</link>
<pubDate>Sat, 16 Sep 2023 10:58:49 +0900</pubDate>
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<title>台風が俺に残したもの</title>
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<![CDATA[ <p>台風が去っていった。大きな足音を残した。</p><p>台風一過ではない。曇天だ。</p><p>早朝近くの公園まで歩く。沿道には葉っぱが踏みつけられていた。</p><p>鬱蒼とした木々にカラスや鳥が止まっている。セミはいない。</p><p>&nbsp;</p><p>台風は東北に行った。暑さを残した。</p><p>台風は空を模様替えしない。暑い。</p><p>公園のベンチに腰かけた。濡れていた。</p><p>顔を梢に向けた。雨でシャワーを浴びていた。</p><p>&nbsp;</p><p>台風はまたくるのか。九月だ。</p><p>台風は俺を陰鬱にする。顔に疲れがある。</p><p>公園では子供達が駆け回る。セミの声が聞えた。</p><p>僕は歩く。あの高い楡の木に息を吹きかけたい。</p><p>&nbsp;</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12819836770.html</link>
<pubDate>Sun, 10 Sep 2023 09:08:23 +0900</pubDate>
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<title>濡れネズミの俺。臭い</title>
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<![CDATA[ <p>　ずぶ濡れになった。濡れネズミのようだ。</p><p>　昨日は散々だった。仕事を終え、駅に辿り着くまで傘は役に立たず、真横からドラム缶の水を掛けられたようにずぶ濡れになった。過去に経験したことがない、云わば濡れネズミだ。地下に棲む彼らの気持ちがよくわかった。</p><p>　満員の電車で、誰も俺の周りには寄ってこない。髪、シャツ、ズボンはずぶ濡れ、シャツは世界地図を肌に描いていた。多分匂いもきつい。</p><p>　今朝は荒れ狂った空は静まり返り鳥のさえずりが聞こえる。公園の鬱蒼とした木々は気持ちよさそうに煌々と空を見上げているようだ。きっとうれしのだ。いつになったら鱗雲の漂う秋空になるのだろう？　</p><p>　あの気持ちの良い初秋が待ち遠しい。</p><p>　匂いは取れた。</p>
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<link>https://ameblo.jp/quite-riverside/entry-12819703901.html</link>
<pubDate>Sat, 09 Sep 2023 09:23:29 +0900</pubDate>
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