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<title>Reaching Alpha</title>
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<description>Reaching Alphaは、アメリカ、ロスアンゼルスにあるビデオゲーム開発チームについての４コマ漫画です。男性が圧倒的に多いゲーム業界で働く日本人マイは、嫌なことがあってもへこたれず前向きに仕事に立ち向かいます。</description>
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<title>脱出</title>
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追いつめられた際の対処方法は人によって違ってくる。実際自分の責任で見えているものが形にならず、大勢の人が犠牲になり予算が泡のように消えて行くのを見ると逃げ出したくなって当然なのかもしれない。ある日、私の制作部長が出席する会議に同席する機会があった。その時記憶にあるのは、部長が何気に上の空で、疑いも無いアルコール臭を漂わせていたことだ。パーティー好きの部長のことだからまたパーティーで飲み過ぎたのだろうと当初は推測したのだが、後で振り返ってみると追いつめられた状況の中で解放を求めての手段であったこと
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<dc:date>2013-09-18T16:04:04+09:00</dc:date>
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<title>ハイキング</title>
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制作の進行に拍車がかかり始め、チーム全体が忙しくなっていったが、週末の時間があるときには友人とハイキングに出かけた。近くのサンタモニカマウンテンに登山道がいくつかあるため早朝から出かけると半日以上かけてハイキングができ、山の上から美しい南カリフォルニアの海岸を眺望できるのだった。ハイキングは、私とあと二人の女性社員とで出かけることが多く、私たち３人は親友になっていった。圧倒的に男性社員の多いゲーム業界で、女性社員の親友を作ることがどれほど貴重であるかは後ほどまで分からなかった。友人の一人は特にハ
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<dc:date>2013-08-28T15:07:54+09:00</dc:date>
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<title>通訳兼業</title>
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ゲームの方向性を立て直してから間もなくであろうか。日本の本社から出航で来る日本人社員の数が徐々に増していった。翻訳、通訳専門の人材は数人いたが、日本人ゲーム開発者が急増したため現場での通訳者は到底足りなかった。その中、私は英語と日本語のバイリンガルであるため、通訳又は翻訳の手助けに借り出された。ちょっとした廊下での会話の通訳を引き受けたことをきっかけに現場での通訳は私に頼まれることが増えた。実際現場での仕事をしているため、専門用語を含む語彙の理解が深く通訳が簡単だった。しかし、実際にアーティスト
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<dc:date>2013-08-07T17:03:31+09:00</dc:date>
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<title>停滞</title>
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私のアートグループは順調に仕事を進めているように感じていた。が、全体の制作進行状態は停滞していた。ゲームの方向性に著しい躊躇が見えてきていた。日本にある本社からの指示とロスの現地法人での進行状態に矛盾が生じていた。これは日米文化の壁と遠距離でのコミュニケーションの障害から生まれた難儀であった。日本側からの指示により、ゲームの基本的な部分の変更が何度か繰り返される。しかし制作に進歩が見られない。それどころか、後進しているようにさも感じることがある。全体のおぼろげなゲームの方向性は見えても、具体的に
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<dc:date>2013-07-24T17:13:59+09:00</dc:date>
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<title>セクハラ</title>
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私の直接の上司、トムにはセクハラの傾向があった。私に直接迫ってきたわけではないが、親密度の高い質問をしてきたり、体が触れる位置にわざと座ったりと、居心地を悪くさせる行動が続いた。同僚の話からすると、トムのセクハラ行動は他の女性社員数人にも及んでいるということだった。我慢しきれず、とうとう部長格のトムの上司に報告した。その後、部長はトムと話してくれたようで、トムのセクハラ行動はぴったりと止まった。実際おかしな話なのかもしれないが、セクハラを除いてみるとトムは実に良い上司だった。指導が上手で、いろい
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<dc:date>2013-07-19T16:57:14+09:00</dc:date>
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<title>同僚</title>
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ゲームの制作チームは全員で１００人ほどの大きさだった。大きく分けるとチームは、エンジニア、ゲームデザイン、アートの３つの分野に分かれた。私はアートの分野で、更にアート内でも５つほどの小さなグループに分かれたその一グループに属していた。仕事部屋は二人が一部屋を共用する形で、たくさんの小部屋が並んでいた。私の仕事部屋はジェニーという女性と共用することになった。部屋は別々でも社員は自由に各部屋を訪問することができた。自由な雰囲気で、同僚と交流を深めることは簡単だった。お昼や夕食を一緒に食べたり、週末に
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<dc:date>2013-07-14T18:20:01+09:00</dc:date>
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<title>自由の女神</title>
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最初に回ってきた仕事は自由の女神のテクスチャーを描く作業だった。まずは、自由の女神のたいまつの部分だけにテクスチャーを貼り付けた。それが良くできたと判断されると、自由の女神の顔の部分に集中して全体のテクスチャーを任された。テクスチャーとは３Dアニメーションで使われる立体モデルに、平面状で描いた絵を貼り付ける際に使うそれぞれの絵のことを示す。すべてはデジタル処理で、当時はSGIという高性能のコンピューターでフォトショップや３Dペイントソフトを使ってテクスチャーを描いていた。かなり細かく描き込むこと
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<dc:date>2013-07-10T14:38:34+09:00</dc:date>
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<title>面接当日</title>
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いよいよ面接の日だ。デッサン画やデザインのサンプル、そして３Dアニメーションの映像など、過去の自分の作品をいくつかまとめて持って行く。アートディレクターは会ってみるとかなり気さくな人だった。一通り作品を見た後、いくつかの質問を聞かれた。まずは当社のゲームをやったことがあるか、という質問だ。しまった。面接にたどり着くのに精一杯で会社について学習するのを忘れてた。まずい。ありません、と正直に答えた。当社の代表作であるこのゲームについては知っているかという質問にも、知りませんと答えるしかなかった。ゲー
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<dc:date>2013-07-02T15:59:48+09:00</dc:date>
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<title>面接まで</title>
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SIGGRAPHが終わると同時に早速アートディレクターに連絡した。すると答えは、まだ候補者を検討中なのでまだ待って欲しいとのこと。その後、繰り返して電話する度に同じ返答であることから、はっきりと断ることを回避しての対応であることが分かっていたが、望みを捨て切れなかった。もう何度電話したことであろう。もう電話することも諦めたほうが良かろうと思い始めたころに、いつものように同じ答えが返ってくることを覚悟してもう一度電話してみた。アートディレクターのお決まりの返答にいつもよりも長く時間がかかっている。
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<dc:date>2013-06-30T17:31:19+09:00</dc:date>
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<title>口説き</title>
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実際の面接に呼んでもらうまでは随分苦労した。まずは知り合いからもらったゲーム会社の電話番号に電話してみた。知り合いの話によると、３Dアニメーションをやりたかったらこのゲーム会社が人材を募集しているので是非連絡してみてはということだった。電話は受付に繋がった。受付の女性からは事務的な対応しか得られなかった。現在は経験のない人材は雇用していないのでまた次の機会にと言うのだ。ではインターンシップを受け入れているかと聞くと、基本的には受け入れない方針だと言う。なんとか人材担当者と話せないかと問い合わせる
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<dc:date>2013-06-27T16:04:11+09:00</dc:date>
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