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<title>ダイス</title>
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<description>過去と日記</description>
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<title>ダイス</title>
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<![CDATA[ 僕は小さい時から手品をするのが好きだった。人に見せて、驚いた表情でこちらを見てくるのが快感だった。お父さんに買ってもらった手品用のサイコロは、角がすり減って、元は白かった表面も、少し黒がかかった。サイコロを手の平、コップの中、ハンカチの中から消す為にいっぱい練習して、いっぱい褒めてもらった。お父さんは僕のファンだと言ってくれた。<div><br></div><div>両親が離婚してから丁度2週間が経った頃、家に1本の電話が入った。そしてそれからお母さんは、自分の部屋から出てくることはなかった。</div><div><br></div><div>置き去りにされた僕と、妹弟は、震えたおばあちゃんの口から真実を聞かされた。その内容を本当に理解出来たのは、僕だけかも知れない。むしろそうであってほしかった。</div><div><br></div><div>「自殺」</div><div>その単語を聞いた途端、世界が凍りついたかのように感じた。それは僕の身も体も同じだった。</div><div>あの時質問に答えていれば、お母さんとお父さんは仲直りできたのかな。あの時質問に答えていれば、お父さんは自殺なんかすることなかったのかな。僕が殺した。僕が。</div><div><br></div><div>家族が囲んだリビングのテーブルには、もう僕しかいない。そこでサイコロを振った。そのサイコロに自分の感情を押し詰めるように、何度も、何度も、何度も。出た目は6。当時僕は14歳。</div><div><br></div><div>あの時から6年が経過していた。<br><div><div><br></div><div><br></div></div></div>
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<link>https://ameblo.jp/smn-dice/entry-12274020295.html</link>
<pubDate>Fri, 12 May 2017 17:19:16 +0900</pubDate>
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<title>６年前</title>
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<![CDATA[ 僕の家は貧しくもなく、豊かでもない家庭に産まれた。家にはお母さんがいて、お父さんがいて、妹と弟がいて、おじいちゃん、おばあちゃんもいた。<div><br></div><div>僕は特別何も起きない、こんな日常が好きだった。でも、ここ最近お母さんとお父さんが夜な夜な怒鳴りあっているのが聞こえてきた。布団を頭に被っても聞こえる大きさだ。僕は両親の怒号に怯え、その時は会話の内容なんて聞こえていなかった。</div><div><br></div><div>両親の喧嘩は続き、またそれの原因が分からないままだったけれど、ある日僕はお母さんに聞いた。</div><div>「お母さんとお父さん、喧嘩してるの？」</div><div>その質問にお母さんは答えることはなく、俯いたまま言った。</div><div>「お母さんとお父さん、別々に暮らしていい？」</div><div><br></div><div>どうして僕の質問に答えてくれないのか、どうして何も知らない僕に、そんなことを聞くのか。悲しさより、怒りが立ち込めた。</div><div>「いいんじゃない」</div><div>僕はそう言って、自室に戻った。</div><div>その日の夜は、怒鳴り声は聞こえてこなかった。</div><div><br></div><div>次の日、学校から帰ってきたら、仕事のはずのお父さんがいて、僕に聞いた。</div><div>「お母さんとお父さん、どっちが好きだ？」</div><div>意味が分からない。どうして今そんな質問をしているのか。なんでそんな焦った表情をしているのか。なにも話してくれない両親は、僕のことを見ているようで見てはいない気がした。</div><div><br></div><div>なにも答えることができない僕を見て、お母さんは怒鳴り声をあげた。</div><div>「お願い！！もう私たち家族を苦しめないで！！」</div><div>お父さんを見ても、お父さんは僕ともう目を合わせようとはしなかった。そして、一言も発さずに家を出て行った。この時の僕は、14歳。</div><div><br></div>
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<link>https://ameblo.jp/smn-dice/entry-12274015765.html</link>
<pubDate>Fri, 12 May 2017 16:38:53 +0900</pubDate>
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