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<title>薄荷煙草</title>
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<description>喫煙者が肩身の狭い世の中、最近また煙草の本数が増えました。減らすには書くしかないないでせう。と言ってるそばから、また煙草に手が伸びておりまする。。。</description>
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<title>遮断機　16 の9</title>
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<![CDATA[ ジージージージージージージージー。<br>耳の中に蝉でも棲みついたみたいだ。<br>一度も曲がり角などなかった筈なのに、曲がりくねった道を来たような妙な錯覚。<br>ようやく、前方に階段が見えて、ホッとした時、急にシャーッと滑るような音が、後方から聞こえてきた。<br>ものすごいスピードで。<br>振り返る間もなく、あたしは咄嗟に壁際によけた。<br>間一髪、何かが走り抜け、波のような風圧を感じた。<br>アキラさん！<br>あたしが叫んだのと、アキラさんの姿が見えなくなったのは、ほぼ同時だった。<br>アキラさん？<br>あたしは、震えながら、竦みそうな足を、必死に動かした。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031470253.html</link>
<pubDate>Sun, 22 Apr 2007 10:25:48 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　16 の8</title>
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<![CDATA[ 「ここが蛸壷なんですか？」<br>あたしは悪寒の走る背中を、後ろ手で庇いながら冗談を言おうとしたが、どうもうまくいかなかった。皮肉に聞こえたのかもしれない。アキラさんは、何も言わず、ただ足早に歩いていく。薄手のストールが、飛び立とうとうごめく羽のようだ。おいてきぼりにされそうで、あたしは必死になって歩いた。でも、疲れきった足では、これ以上のスピードは望めそうにない。<br>自分の身体なのに、うまくバランスが取れない。いきなり着衣のまま水中に放りこまれでもしたかのように、あたしはもがいた。<br>目の前のアキラさんは優雅に進む。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031470224.html</link>
<pubDate>Sun, 22 Apr 2007 10:25:16 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　16 の7</title>
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<![CDATA[ 「この道、昔、事件があったらしくて。使うひと減ったんだって」<br>アキラさんは声をひそめた。<br>急激な温度差で寒気がしてきたところにこんな話をされ、思わず鳥肌が立った。<br>「事件て、やっぱり？」<br>あたしが言うと、アキラさんは頷き、<br>「ここ、心霊スポットらしいのね。昼間しか通らないし、あたしは何も感じないんだけど」<br>と、さも申し訳なさそうに肩をすくめた。<br>アキラさんらしい仕草に、少し体温を取り戻せたと思ったら、<br>「ビワコちゃん、すごい鳥肌。大丈夫？」<br>と言われた。<br>ただそうなりたい一心で、<br>「大丈夫」<br>あたしは応えた。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031470187.html</link>
<pubDate>Sun, 22 Apr 2007 10:24:38 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　16 の6</title>
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<![CDATA[ アキラさんは、ラフだけれども、きちんとしていた。日焼け対策は万全なのに、決して暑苦しく見えない。いつどこであっても、このひとは乱れたりしないような気がする。もちろん、アキラさんは、そんな訳ないでしょ、と笑って否定するんだろうけれど。<br>「こっちこっち」<br>アキラさんが手招きをする。階段があった。地下へと延びている。降りていくにつれ、ひんやり、しんとしていき、耳の奥がジージーと、聞こえていなかった音をたてはじめた。<br>「こんなところに地下道があるなんて知らなかった」<br>と言うと、そう、とアキラさんはサングラスを外して笑った。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031470146.html</link>
<pubDate>Sun, 22 Apr 2007 10:24:04 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　16 の5</title>
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<![CDATA[ 結局、スーパーマーケットには入らず、アキラさんいわく『最近見つけて入り浸ってる蛸壷みたいなとこ』に連れていってもらうことにした。<br>昼間の蛸壷。真夏の蛸壷。<br>意味なんてない。<br>あたしははしゃぎすぎないよう注意しながら、目一杯はしゃいだ。<br>歩き始めると、アキラさんは、さっとサングラスをかけた。<br>「陽射しが強すぎて目がやられちゃう」そうだ。<br>「ビワコちゃん、斑になってる」<br>言われて初めて、帽子もかぶらず、日焼け止めもしていなかったことに気がついた。そういえば、頭のてっぺんだけでなく、二の腕だとか、鼻の辺りがぴりぴり熱い。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031414907.html</link>
<pubDate>Sat, 21 Apr 2007 19:17:13 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　16 の4</title>
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<![CDATA[ 「やっぱり。久しぶりね」<br>人懐っこい笑顔だった。本当は、凄みがあるくらいの美人なのに、アキラさんは、惜し気もなく目尻に皺を作り、豪快に相好を崩して笑う。<br>「どうしたの、こんなとこまで。ソウ君と買い物？」<br>一瞬、チクンと針でも刺さったみたいな気がしたが、目の前のとびきりの笑顔につられた。<br>「まさかー。ソウがそういうタイプに見えます？」<br>「ううん、全然」<br>あっけらかんと言うアキラさんと二人、顔を見合わせて大笑いした。ひとしきり笑った後、<br>「せっかくだから、お茶でも飲もうか。時間あるんでしょ？」<br>アキラさんが言った。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031414884.html</link>
<pubDate>Sat, 21 Apr 2007 19:16:51 +0900</pubDate>
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<title>遮断機  16 の2</title>
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<![CDATA[ ソウは、あたしが赤を着るのを殊の外嫌っているのに、自分がたまに気まぐれを起こした時には、決まって赤いものを買って来る癖がある。口紅、バッグ、靴、インナー、アウター、アクセサリーの類い、花束など。赤と一言でいっても様々で、いいと思うものもあれば、正直、そうでもないものも含まれ、仕舞いっぱなしのものも多い。<br>ケイは、赤が好きで、実際よく似合う。<br>キッチンのタイルも、キリッとした赤を効かせた、ケイにふさわしい色あいに変化を遂げていた。<br>タイルはケイの好みで揃えたのかもしれないが、真っ赤なケトルはソウの気まぐれだ。うちにも同じものがあるもの。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031286574.html</link>
<pubDate>Fri, 20 Apr 2007 07:44:06 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　16 の1</title>
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<![CDATA[ お前、本当に歩くの好きな。<br>ソウの呆れ声が聞こえた気がする程、歩いた。<br>ここはどこだろう。なんとなくあの辺かな、とは思うものの、最近、急激に辺りは変わりつつあるから、定かではない。<br>ソウの声を思い出しても、もう涙は流れなかった。いつまでも同じではないのだ、建物も、気持ちも。<br>あの部屋も、外壁はくすみ、壁紙は黄ばんでいたが、よく見れば、キッチンはフローリングクッションが張り替えてあり、流しの側の壁は、キレイなタイルが品のよい間隔で並んでいた。<br>ケイだって、変わったんだろう。ソウと交わってより赤く咲き誇っているかもしれない。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031286553.html</link>
<pubDate>Fri, 20 Apr 2007 07:43:31 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　16 の3</title>
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<![CDATA[ もっとも、あたしは使わず仕舞いこんである。キッチンにある赤いものといえば、マグネットとか、箸置きとか、よそからの頂き物(景品というべきかしら)しか思い浮かばない。<br>ソウが買って来た、不思議なプラスチック製の物入れも、同じ物があった。そういえば、あれもうちでは使っていない……。<br>まさかと、首を振る。<br>だから何だというのだろう。<br>ソウが買って来たものを、ソウがどうしようが構わないじゃない－－<br>顔を上げると、初めて見るスーパーマーケットがあり、花輪が飾られていた。入ろうとしたところ、<br>「ビワコちゃん？」<br>振り向くと、アキラさんだった。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031286094.html</link>
<pubDate>Fri, 20 Apr 2007 07:29:42 +0900</pubDate>
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<title>遮断機　15 の5</title>
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<![CDATA[ 切っても尚、カタカタ音がする。<br>何だって、今更、ビワコの顔なんか。<br>ソウはハンドルを叩いた。<br>あのタイミングじゃ、どっちみち間に合わなかった。轢いたか、跳ね飛ばしたか、それとも、巻き込んだか。<br>いずれにせよ、間に合わなかった。<br>てのひらが、まだ汗ばんだままだ。<br>これが、俺の本心なのだろうか。<br>もしかして俺は、ジンの奴より、ビワコを憎んでるのか？<br>まさか。<br>ビワコを殺したいなんて、一度も考えたことはない。<br>アイツを殺すとしたら、俺じゃない。<br>母さんか、サエコだ。<br>ソウはキーを抜き取り、表に出た。<br>冷たい汗をかき、体が重かった。
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<link>https://ameblo.jp/summer-snow/entry-10031286035.html</link>
<pubDate>Fri, 20 Apr 2007 07:27:57 +0900</pubDate>
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