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<title>恐怖短編</title>
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<description>怖い小説を目指して連載していきます。</description>
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<title>夏の気配10</title>
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<![CDATA[ <h3 class="title"></h3><div class="contents"><p><a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10029733193.html"><font color="#99ccff">夏の気配10を更新しました。</font></a> </p><!--<rdf:RDF xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#"         xmlns:trackback="http://madskills.com/public/xml/rss/module/trackback/"         xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"><rdf:Description    rdf:about="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10029655464.html"    trackback:ping="http://ameblo.jp/servlet/TBInterface/10029655464/73daa52a"    dc:title="夏の気配9"    dc:description="夏の気配9を更新しました。"    dc:identifier="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10029655464.html" /></rdf:RDF>--></div>
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<pubDate>Tue, 03 Apr 2007 10:51:55 +0900</pubDate>
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<title>夏の気配9</title>
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<![CDATA[ <p><a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10029653725.html">夏の気配9を更新しました。</a></p>
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<pubDate>Mon, 02 Apr 2007 14:12:45 +0900</pubDate>
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<title>脳を巣食う物</title>
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<![CDATA[ <p>「バッハ先生が開発した頭の良くなる薬です。」</p><p>　白衣を着た眼鏡が言った。ぼくのおんぼろアパートに３日前から住み着いている。彼は突然押しかけてきて</p><p>古ぼけた大きなカバンから様々な開発品を取り出しては説明を始めた。彼のカバンは昔の医者が往診に来るカバンを大きくしたようなものである。</p><p>「もううんざりです。あなたはぼくが大人しいからって言いたい放題ではないですか。でももうぼくは怒りました」</p><p>　眼鏡は目を丸くして驚いた。何十時間も黙ってうつむいていたぼくが声を荒げるそぶりを見せたからだと思う。精神的な疲れと窶れが眠っていたぼくの魂の叫びを呼びを起こした。トイレには行ったが眠ることを許されないマシンガントークに発狂寸前だったが、眼鏡はそんなそぶりはない。むしろきたときより肌がつややかで戯れた後の乙女のように上気している。傍らには栄養ドリンクの個性派タイプといえる空瓶が４本無造作に置かれている。その中の一本が倒れているのがぼくの神経の集中する先で、いやらしく神経を逆なでし続けた。</p><p>【そういえば眼鏡はつばをちらかすだけ散らした後あのドリンクを飲んでたっけ】</p><p>　ぼくは途切れそうな意識のカイロを手放さないように思考した。</p><p>【バッハ先生というのはそんなに偉いのだろうか。】</p><p>　頭は昔の中国軍のもっとスマートな洗脳法を勝手に思い浮かべ始めていた。ちくしょう、ぼくの思考を無視して勝手に動くんじゃねえぞ、ｺﾉﾔﾛｳ。</p><p>「その・・・空き瓶はなんです？それには少し興味が沸いて来ました」</p><p>　眼鏡は急に白けた。目はうつろになり、色気を見せつけようとする熟女のように体が気だるい感じになった。　</p><p>「大体、バッハ先生というのはなんです？ぼくはそんな怪しいものをインターネットで沢山調べたことがあるんですよ！絶対にだまされませんよ！」</p><p>　栄養ドリンクへの興味を突然否定したくなった。</p><p>「あなたねえ、そうやって畳み掛けるように私にはなしかけないでくださいよ！こっちは３日もあなたなんかのために貴重な時間を費やしているんですよ！」</p><p>　ぼくはカチンときた。この眼鏡、生意気だぞ。更に眼鏡は追い討ちをかけた。</p><p>「その眼鏡も素敵ですね！」</p><p>　ああ、何てことだ、あいつ、ぼくのことを眼鏡と心のなかで呼んでいるに違いない！ぼくが眼鏡であいつが眼鏡。いいザマだな。</p><p>「いい加減疲れてきましたよ、そのドリンクを一本下されば、ぼくはバッハ先生の商品一つ買いましょう、何ですっけ？その頭の良くなるとか言う薬」</p><p>　眼鏡の眼鏡の奥の白けた目がぼくの眼鏡の奥の目を縛り付ける。</p><p>【なんて恐ろしく白けた目だろう】</p><br><p>　手元に残った薬。バッハ先生の開発した頭の良くなる薬。ぼくは東大生なのに、愚かな頭の妄想が強度になっていらい家を出る気力がなくなってしまっていた。気休めになればいいだろう。何か馬鹿げたことに身をゆだねたいのだ。研ぎ澄まされた理性がいつの間にか狂人になることだってあるんだ。だからぼくは神経を集中して間抜けな儀式に身をゆだねるべきだと思う。いや、それこそが人間の自然な姿で真理である。素晴らしい生きるための才能。生まれ持った本能。</p><br><p>ゴクリ。</p><br><p>　一本貰った栄養ドリンクで流し込む。喉が熱い。大きいカプセルと錠剤が３粒ほど。流し込めなくて喉にカプセルの膜がくっついて焼けるようにモヤモヤしている。安全性の保証などこれっぽっちもないものを体内に流し込んでしまったことに気付いた。更に水を流し込み、そのまま後ずさりし、万年床にばたりと転がった。うとうとと眠りに落ちながら火星人と話をしていた。</p><p>【火星年代記の火星に火星人はいたっけ？幽霊だっけ？】</p><br><p>　夢の中でぼくは宇宙の果てへ向った。大体宇宙を描いた作品というやつは果ての果てに行ったって幻覚の果てにたどり着けばいいほうで、ぼくの見たのもそんな感じ。支配する人間臭さ。（確かに人間臭さから乖離してしまえば作品として成立しないだろうが。）迫り来る映像にぼくは冷静だった。あの眼鏡のシラケがぼくに乗り移ったように。宇宙の果てを真剣に考えるなんて暇人か強迫観念でやること。白けた態度でこの宇宙船、もしく神懸った能力から降りてやる。地球に帰るんだ。</p><br><p>　脳が熱い。正確に言えば脳にそんな感覚はないはずだが、頭痛ではなく・・・それよりも驚くのは脳の自我ともいえる感覚が世界中と繋がった感じだ。ぼくは誰でもない、眼鏡とぼくは一つで、宇宙の果ても一つで、この部屋の感覚もぼくの中にある。『自分とそれ以外』を分けるために言葉が生まれたとすれば、今のぼくに必要なのは隅々に行き渡らせることのできる感性だ。言葉など要らない。研ぎ澄ました神経。神経など・・・・。神経の塊・・・・・縛り付ける神経・・・・。主観。全て。</p><br><br><p>　鏡と呼ばれるもの。映る自分・・・？解剖図でみた脳の感覚・・・・。鏡は･･･なかった。意識で感じる自分。いや、見ようとして見えるもの。全て。</p><br><br><br><br><br><br><p>「こんにちは。忘れ物を取りに来ました」</p><p>「なんだ？この感じの悪い脳みそのおもちゃは！気持ちが悪い！」</p><p>「なんといういやらしさ！脳に大動脈がビッシリ生えたようななんていやらしい趣味だ！」</p><p>「まさかあのやたらオレの酒を欲しがった気味の悪い阿保眼鏡が、オレの調合したインチキ薬でも飲んで体が解けちまったのか？ぶはははは」</p><br><br><p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/4b/b6/10016618854.png" target="_blank"><img height="220" src="https://stat.ameba.jp/user_images/4b/b6/10016618854_s.png" width="220" border="0"></a> <br></p><br><p>-------------------------</p><p>ランキングに参加中です！よろしければクリックしてください。</p><p><br><a href="http://novel.blogmura.com/"><img height="15" alt="にほんブログ村 小説ブログへ" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fnovel.blogmura.com%2Fimg%2Fnovel80_15_orange.gif" width="80" border="0"></a> 　　　　　<a href="http://blog.with2.net/link.php?418013"><font color="#99ccff">人気blogランキングへ</font></a> <br></p><br>
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<link>https://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10026594752.html</link>
<pubDate>Mon, 26 Feb 2007 00:04:21 +0900</pubDate>
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<title>2.13更新</title>
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<![CDATA[ <a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10025595582.html">夏の気配8</a>
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<pubDate>Tue, 13 Feb 2007 09:12:47 +0900</pubDate>
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<title>更新記録（2.8</title>
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<![CDATA[ <a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10024947482.html">夏の気配7</a>
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<pubDate>Thu, 08 Feb 2007 21:58:37 +0900</pubDate>
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<title>アオムシコマユバチのような寄生虫</title>
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<![CDATA[ <p>　授業中突然ドアが開いた。こんなことは今までになく由美子はとても不思議に思った。</p><p>「失礼します。具合が悪くなった人はいませんか？」</p><p>　いかにも学級委員長風の生徒が教室に入るなり単調な棒読みセリフのように言った。と言っても緊張している様子ではない。</p><p>「何かあったのですか？」</p><p>いつもはキビキビしている先生も無表情で聞き返す。</p><p>「はい、寄生虫が流行っているそうです」</p><br><p>　由美子はギクリとした、今朝から腕の辺りに謎の黒い斑点が無数に浮き上がってきたのだ・・・。　大きさはほんの数ミリ。病気の兆候が見られた時、人は最大の不安と、自己欺瞞に襲われる。由美子は自分に限ってそんなことはないと思った。本当は不安で十中八九自分に悪い異変が起きていることが明らかだとしても。</p><br><p>「ああ、そのことでしたね。」</p><p>　先生が忘れるくらいだ。きっとそこまで大問題じゃないんだろう・・・。クスリを飲んで治るのなら早く申告しなければ・・・。もし不潔なことから沸くものだったらこっそり病院に行けばいいし・・・・由美子はドキドキして次の情報を待つ。</p><p>「ええっと、そうですね、小学生の頃理科で聞いたことがあるかもしれません。アオムシコマユバチというのを」</p><p>　由美子はその名前を聞くだけで鳥肌がたった。小学生の頃、観察用のアオムシから湧き出たあの虫だ。最初は気持ち悪かったアオムシに少し愛着がわき始めた頃、アオムシの挙動がおかしくなり・・・・そして・・・</p><p>「アオムシがやたら動き回るようでしたら、アオムシコマユバチに寄生されているかもしれないのです。最後にはアオムシを</p><p>食い破り沢山の幼虫が出てきます」</p><p>　トラウマ。そう、あれは由美子にとってトラウマだった。</p><p>「生物学上の分類では全くの新種だそうですが、そのアオムシコマユバチとほぼ同じことがおきます。違いはアオムシでは　　　なく人間に起きるということだけです」</p><p>　由美子は黒い斑点のある腕を中心として全身に鳥肌がたった。他の生徒は無反応と心の底からの嫌悪を示すもので半々に分かれているらしい。流行っていると言うくらいだから同じ症状の生徒がいてもおかしくない。そんなことより重要なのは腹を食い破って出てくるかどうかと言うことだ。先生の次の言葉が怖くて仕方がない。</p><br><br><p>ガターン。</p><br><p>突然大きな音が鳴り響いた。音の方向には椅子の上で奇妙に反り返る鈴木君がいた。次の瞬間またガターンと大きな音がして椅子とともに転げ落ちる。今度は地面で反ったり縮こまったりと、みずたまりに落ちたミミズみたいに苦しそうだ。</p><br><p>「ここまでとは・・・・」</p><p>「私も聞いてません」　</p><p>　先生と委員長風の女の子が相変わらずの棒読みでつぶやいた。確かに鈴木君の苦痛は想像を絶するものがある。由美子は自分がそうなるのではないかと気が気ではない。ある生徒が立ち上がって質問した。</p><p>「その何とか虫に寄生されると死ぬんですか？」</p><br><br><br><p>「今のところ死亡率は１００パーセントだそうです。」</p><br><p>　由美子は絶句した。自分が死ぬかもしれない。ということは引きつけを起こし、今もピクピクと動いている鈴木君は確実に死ぬのだ。</p><br><p>「グゲェッ！！！」</p><p>　由美子は先生が後ろに半分に折り曲がったんじゃないかと思った。寄生を発したあと、反り返り教壇に頭をぶつけた。</p><p>つまり先生も寄生虫に・・・？あたりを見回すと様子がおかしい。ざわざわしている生徒もいるが、全く無関心の生徒が３０人中１０人ぐらいはいる。</p><p>「ギュウ！！」</p><p>　感染したかのように委員長風の女の子が縮こまって反り返る。続いて他の生徒・・・また次の生徒・・・。由美子は共通点を発見した。倒れる生徒は全て倒れる直前まで無反応なのだ。</p><p>　</p><p>　アオムシコマユバチに刺された青虫がソワソワすることを思い出した。寄生されることで体に異変が起きると言うこと・・・つまりそうなる前に人格が変わり無表情、無関心になっても不思議ではない。事態は由美子に有利に思われた。自分はこんなにも冷静に判断している。無表情グループではなく慌てふためいている生徒に話しかけてみる。</p><p>「ねえ！！あたしたち、一体、どうなるのかしらね！！！！」</p><p>　できるだけ大声で感情豊かに。</p><br><br><p>　どうやらピークは過ぎたらしい。あれからどのくらい経ったか、淘汰は終った。教室には生き残った生徒と恐らく死体・・・つまり寄生された人間の区別が一目でで分かるくらい静まり返っていた。あれだけの悲鳴が聞こえて助けが来ないと言うことは、他の教室で、そして近くの住民たちの間でも生と死のゲームが残酷な死神によってなされたに違いない。由美子は家族のことを心配していた。生き残った人間として人のことを考える余裕ができたのだ。</p><br><p>「ひとまず教室をでない？虫が移ったら困るよ」</p><p>　あまり話したことのない宮本さんが話しかけてくれた。由美子はハッキリ言って目立たない暗いグループに所属していたので、可愛い宮本さんと行動できるかもしれないことが嬉しく思えた。もしかしたらこの残りのメンバーでは宮本さんのグループに入れるかもしれないと思った。イジメをしてきた事のある滝本もどうやら死んだようだ。宮本さんを後ろに従え由美子はニヤリとした。</p><br><p>カタッ・・・。</p><p>「す、すみません・・・」</p><p>　委員長らしい女の子が立ち上がる。</p><p>「今朝連絡が行き届いた生徒はご存知だとは思いますが、寄生虫対策のクスリの副作用で眠ってしまったようです・・・。ええ・・・と、実は連絡が遅れたのもこのせいで、記憶力や他への関心が殆ど薄れ、無意識の行動が主になります。情報が錯乱している状態のなかでも人命最優先ということで・・・・」</p><p>　頭痛のせいか頭を抑えながら最後にこう付け加えた。</p><br><p>「寄生虫の目印は黒い小さな斑点です。多分この地域はまだ大丈夫だとは思いますが、廊下にクスリを持ってきたので皆さん飲んでください！とても苦しいけど死は免れます！」</p><br><p>次々に生徒が頭を抱え起き上がった。そして宮本さんは由美子の手を払いのけた。</p><br><br><br><br><br><p>-------------------------</p><p>ランキングに参加中です！よろしければクリックしてください。</p><p><br><a href="http://novel.blogmura.com/"><img height="15" alt="にほんブログ村 小説ブログへ" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fnovel.blogmura.com%2Fimg%2Fnovel80_15_orange.gif" width="80" border="0"></a> 　　　　　<a href="http://blog.with2.net/link.php?418013">人気blogランキングへ</a> <br></p><br>
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<link>https://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10025104797.html</link>
<pubDate>Tue, 06 Feb 2007 21:48:49 +0900</pubDate>
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<title>更新</title>
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<![CDATA[ <p>『<a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10024913829.html">運命の恋人</a>』（ショートショート）</p><br><p><a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10024947480.html">『夏の気配6』</a></p>
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<pubDate>Mon, 05 Feb 2007 06:53:53 +0900</pubDate>
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<title>運命の恋人</title>
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<![CDATA[ <p>　智子は鏡の前で何度も髪型のチェックをしていた。今日は仲間と約束があるというのに、分け目がふわりと隠れていないと出かける気にならない。</p><p>「しまった、もう一度やり直しだ」</p><p>　ヘアワックスの付けすぎで髪がぺちゃんこになってしまい、洗い流すことにした。タオルの用意をしていると誰かがドアをノックした。音の感じで分かる。博だ。ドアを開けると思ったとおり、彼の美しい瞳が覗いた。</p><p>「今日は二人で抜け出して食事でもしない？」</p><p>　智子は嬉しそうにうなずいた。他の仲間には悪いけど、博と２人きりのほうがいい。完ぺき主義の智子にとって髪型が決まらないまま外出するのは拷問に近かったが、彼の誘いは絶対に断れない。これが他の男なら気分次第でドタキャンする。どうせ彼らは智子の体が目当てなのだ。次の日にはすっかり忘れて誘ってくる。</p><p>　そう、博は違う。年上の男性としか本気で付き合ったことのない智子にとって、博は1つ年下でヤンチャなところもあるけれど、一人の人間として敬意を示してくれるし、大雑把に見えてさり気ないところに気の利くいい男だ。</p><br><p>　昼までには時間がある。朝ごはんをたっぷり食べた二人は体を動かすことにした。一緒に出かけるはずだった仲間にバッタリ出くわさないよう、注意を払って少し離れた公園へ出向いた。博と公園のボートに乗ればまるでロマンチックな映画の世界に入ったように感じられる。博は少し女性的なところがあり、まつげは長く、肌は透き通るような白さで智子にとって王子様なのだ。それでいてボートをこぐ腕は力強く、智子は自分がその腕に抱かれたことを思い出しては少女のように頬が高揚する。</p><p>「智ちゃんみて！」</p><p>　池の真ん中までボートをこいだところで博が立ち上がりおどけたポーズをした。</p><p>「もう、止めてよ、危ないでしょ！」</p><p>　愛情をこめて咎めたあと、いきなり博のひざがガクリと崩れ、ボートが揺れた。</p><p>「博くん！」</p><p>　博の体はゆっくりと傾き、水の中へ吸い込まれてしまった。同時に智子も倒れるように飛び込んだ。</p><br><p>　死の予感がしていた。</p><br><p>　それでも良かった。運命で結ばれた二人なのだから。</p><br><br><br><p>　二人はしっかりと抱き合った。</p><br><br><br><br><br><br><p>　翌日新聞の地方欄に小さい記事が載った。</p><p>『公園のボート転覆</p><p>木村智子さん（79）、田中博さん（78）水死。事故当日二人は老人ホームから失踪していた模様。』</p><br><br><p>-------------------------</p><p>ランキングに参加中です！よろしければクリックしてください。</p><p><br><a href="http://novel.blogmura.com/"><img height="15" alt="にほんブログ村 小説ブログへ" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fnovel.blogmura.com%2Fimg%2Fnovel80_15_orange.gif" width="80" border="0"></a> 　　　　　<a href="http://blog.with2.net/link.php?418013">人気blogランキングへ</a> <br></p>
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<link>https://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10024913829.html</link>
<pubDate>Sun, 04 Feb 2007 11:45:35 +0900</pubDate>
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<title>２月４日更新</title>
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<![CDATA[ <p><a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10024863617.html">『生きたくても生きられない人間（ショートショート）』</a> </p><p>※主人公の設定を間違えていたところを変更しました。大学受験→就職活動</p><br><p><a href="http://ameblo.jp/sweetbluesky/entry-10024894084.html">『夏の気配５』</a> </p><br><p>を追加しました。</p>
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<pubDate>Sun, 04 Feb 2007 03:18:12 +0900</pubDate>
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<title>生きたくても生きられない人間（ショートショート）</title>
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<![CDATA[ <p>「お前が今日無駄にした一日は、生きたくても生きられない人が生きたかった日なんだぞ！」</p><p>　</p><p>　どっかで聞いた台詞だ。オヤジの説教は強い人間が弱い人間に言う、ありきたりで全く胸に響かない言葉ばかりだ。俺みたいな弱い人間は自分の感情に繊細に対応する言葉を五万と集めている。弱肉強食といわれればそれまでだが、人間として生まれた俺は死にたくても死ねずに生き延びている。人間の頭が生み出す形而上の苦痛が体中を縛り付けるのだ。</p><br><p>「俺は死にたい人間なんでね。それにアンタがそいつ・・・・生きたくても生きられない人間を助けられなかったように、そんな言葉で俺を変えられるはずもないんだよ。俺だってそいつ本人に言われたら感動するかもしんねーけどさ」</p><br><p>　俺は何もする気が起きなくなって以来、学校をサボって一日中布団の中で過ごすことが増えた。テレビを見るのもパソコンをするのも面倒くさい。ウンコがしたくなってトイレに行ったら仕事から帰って来たオヤジとバッタリ出くわした訳だ。オヤジは俺の顔を見ると説教せずにはいられないらしい。俺はどんなに面倒くさくても屁理屈だけはいくらでも出てくるのでオヤジの少ない語彙が尽きるのを待つ。</p><br><p>「バカヤロウッ」</p><p>　痛ぇ。殴って終わりですか。ハイハイ。そそくさと部屋に帰る。キレて物を投げつけたこともあったが、オヤジはサイボーグみたいに物が当っても動じず向ってきた。胸倉をつかみ俺の頭は天井に着くんじゃないかってくらい高く上がった。そして地面に落とされたんだ。父親殺しさせねーからいつまでも俺が弱いままなんだよ。バーカ。だからって俺は動じないけどね。俺はいつだって死ぬ権利がある。本気で危なくなればドアノブで首をつればいいのさ。</p><br><br><br><br><p>　</p><p>　知らない間に眠っていたようだ。まだ朝にはなってないらしく部屋は真っ暗だ。懐かしい夢を見た。どうしても欲しくてオヤジの仕事場にまで言ってダダをこねてラジコンを買ってもらった日。まだ爺さんが生きてたころで、見かねて買うように言ってくれたんだ。オヤジも自分のオヤジには弱いんだな。ラジコンを買った帰りにオヤジが公園につれてってれたっけ。赤い車が大きなタイヤで障害物を乗り越えるのが爽快だった。野良犬に向けて発進しさせたり・・・面白かったな。近所のガキ共に自慢したら羨ましそうにひょこひょこ後ろを付いてきてさ、すげーいい気分だった。なんで俺こんなになっちゃったんだろ。</p><br><p>「おい、いい加減に起きろ！」</p><p>「オヤジ・・・・」</p><p>　鍵をこじ開けられたのか？俺は怒りに震える快感を感じた。</p><p>「何勝手に人の部屋はいってんだよ！！」</p><p>　パッとライトがつく。見慣れない真っ白な空間。ここは・・・どこだ？まさか病院？俺は壊れてしまったのか？</p><p>「ここは地下シェルターだ。人一倍死を恐れていた爺さんが作ったんだ」</p><p>「あはは、バカみてえ。もっとマシな冗談言えって」</p><p>「爺さんはなあ、生きたくても生きられない人間だった。癌に侵されても生きることに貪欲で、死ぬ間際は一度も目を閉じることがなかった」</p><p>　こんなとこに連れてきていよいよ本格的な今後の話し合いでもさせる気かな。でももしかしたら俺はそれを待っていたのかもしれない。知り合いのバカ息子だって３０過ぎて家をついだって言うし、結構親の力でなんとかなるもんだ。強制的な力が必要なんだ。金が欲しいからじゃない、地位が欲しいからじゃない、恋人が欲しいからじゃない、やらされてるから俺は生きていける。自由の追求なんて選択は人を滅ぼす。俺を鞭で叩いて歩かせてくれよ。</p><br><p>「俺はお前を諦めた」</p><br><p>　思ってもみない言葉に俺は一瞬訳がわからなくなった。夢の続き？</p><p>「お前にはやる気が感じられない。お前はただ飯食いで怠けてばかりだ。お前は生きる資格のないクズ人間だ！」</p><p>「・・・じゃあ俺を殺すのかよ。殺せるもんなら殺してみろォ」</p><p>　震えるからだでオヤジの顔につばを撒き散らす。俺のような弱い人間がキレると本当に怖いらしい。気持ち悪い怖さらしいが。クラスの女子の「こわーい」「キモーい」という冷めた声が頭に蘇った気がした。</p><p>「その前に、生きたくても生きられなかった人間というのを見せてやろう」</p><p>　何言ってんだオヤジのやつ。もしかしてオレのせいで狂っちまったのか。オレは威嚇の姿勢のまま冷静に考えた。するとオヤジは一つの木箱をどこからともなく持ってきた。</p><p>「中を見てみろ」</p><p>　広げた両手サイズの箱を受け取った。ゴソゴソ音がした。</p><p>「早くしろ！！！」</p><p>　急に怒鳴られて吃驚してその箱を落としてしまった。すると中から茶色い物体がゴソゴソと出てきた。人の腕から手の先くらいの大きさで、あわびの黒いとこみたいなざらついた表面だ。</p><br><br><p>「それは爺さんだよ」</p><br><br><br><p>「な、何いって・・・」</p><p>「爺さんは生きたくても生きられなかった。爺さんが死んで葬式の夜、俺は棺おけの横で一夜を過ごしたんだがな、ふと気付くと棺おけから物音がする」</p><p>「止めてくれよ・・・」</p><p>　表情の変化もないままオヤジはしゃべり続けた。</p><p>「恐る恐る棺おけの蓋を開けてみると、なんと爺さんの口からその茶色いものが這い出てきたんだ。俺は爺さんの生命力が怖くなったのと同時に、じいさんがまだ死んだわけじゃないことが嬉しくなった」</p><p>　俺はオヤジの言う『爺さん』をもう一度みてみた。必ずトリックがあるはずだ。いやらしい性格の兄貴に入れ知恵されたか？だが、その茶色い物体は年老いた人間の病気で黒ずんだ皮膚にしか見えなくなった。</p><p>「とにかく爺さんは戦争を生き延び、貧困の中必至に働いて立派な家を建て、我々を育ててくれた偉大な人だ。だから神様がこんな立派な人を死なすのは惜しいと思われたのだろう」</p><p>　俺は逃げ出したいが狭いこの部屋に逃げ道が見当たらない。</p><p>「しかしこんな姿で蘇らせるとは、神様も酷なことをなされるものだとも思った。だがな、今日お前の下らん屁理屈を聞いてやっと答えが分かったよ」</p><p>　そういってオヤジは『爺さん』を拾い上げ、俺の頭をグイッと引き寄せた。</p><p>「や、やめ・・・フゴッ・・・・」</p><p>　オヤジは俺の口に『爺さん』を押し込んだ。まさか・・・ウソだろ止めてくれよ！俺を立ち直らせるためならもう十分だよ！</p><br><br><br><p>「おはよう！お母さん！」</p><p>「あら、省吾どうしたの？今日は学校行けるの？」</p><p>「当たり前じゃないですか。短い人生を一日足りと無駄には過ごせません」</p><p>「まあ・・・急に変わっちゃって。ねえ、お父さん」</p><p>「省吾も就職活動の準備を始めなければならんからな。いずれは一家を背負うものとしての自覚ができてきたんだろう。俺や爺さんのように真っ直ぐ正しい人生を歩んでくれるに違いない」</p><p>「嬉しいわ・・・そういえば目の辺りが亡くなったお父さんに似てきたわね。うふふ」</p><br><p>-------------------------</p><p>ランキングに参加中です！よろしければクリックしてください。</p><p><br><a href="http://novel.blogmura.com/"><img height="15" alt="にほんブログ村 小説ブログへ" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fnovel.blogmura.com%2Fimg%2Fnovel80_15_orange.gif" width="80" border="0"></a> 　　　　　<a href="http://blog.with2.net/link.php?418013">人気blogランキングへ</a> <br></p>
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<pubDate>Sat, 03 Feb 2007 19:14:32 +0900</pubDate>
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